JP2630437B2 - 電気掃除機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、本体を持ち運ぶためのハンドルを有する電
気掃除機に関する。

（従来の技術） 従来の電気掃除機を第４図に示す。１は本体で内部に
は図示しない電動送風機を収納するとともに、この電動
送風機の吸気側に集塵室を形成している。本体１の前面
には集塵室と連通する吸込口２が形成されている。そし
て、本体１の前部上端にはフロントハンドル３、本体１
の上面には可倒式のハンドル４がそれぞれ設けられてお
り、これらによって本体１の持ち運びを行うものであ
る。

５は本体１の後部両端に設けられた後車輪で、本体１
の下面に設けられた前車輪（図示せず）とともに本体１
を移動させるものである。６は本体全周に設けられたバ
ンパである。

（発明が解決しようとする課題） このような電気掃除機では、掃除中および運搬に際し
てハンドルを把持して移動させようとしたとき、ハンド
ルが固定式であるので、ハンドルを把持しやすい方向に
するには掃除機本体の方向を変えなければならず操作性
が悪いという問題があった。

この問題点を解決するものとして、例えば特開昭63−
97131号公報に示された前記掃除機が知られている。こ
の電気掃除機は、掃除機本体に把手を回転可能に設けた
もので、使用者が把持する把手を、掃除機本体の長手方
向と平行になる位置および直交する位置に保持すること
ができるものである。具体的には、把手が設けられた把
手台に係合突条を形成するとともに掃除機本体に係合突
条に弾性的に係脱する係合溝を形成し、これら係合突条
と係合溝との係合により把手を前記両位置に保持可能と
したものである。

しかしながら、上記公報に記載されたものでは、把手
を回転させるためには係合突条と係合溝の弾性変形を伴
うため、把手を所望の位置に回転させるための操作性が
良好ではないという問題がある。

本発明は、上記問題点を解決し、ハンドルを容易に回
転させるとともに、掃除機本体を持ち上げた状態ではハ
ンドルの回転を固定して、ハンドルを把持しての運搬を
容易にすることができる電気掃除機を得ることを目的と
するものである。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために本発明の電気掃除機は、本
体内に電動送風機と集塵室とを有する電気掃除機におい
て、前記本体の上面に鉛直方向に回転軸心を有するとと
もに水平方向に細長の把持部を有する回転自在なハンド
ルと、前記本体に設けられ、常時は前記ハンドルと離間
するとともに、前記把持部によって前記本体を持ち上げ
た状態では前記ハンドルと当接してこのハンドルの回転
を固定する固定部材とを有するものである。

（作用） 本発明による電気掃除機は、掃除機本体が通常の状態
で載置されている時、すなわち、常時は固定部材がハン
ドルと離間していることから、ハンドルを自由に回転さ
せて把持部の方向を変えることができる。そして、ハン
ドルを所望の位置にして把持部によって本体を持ち上げ
ると、ハンドルと固定部材が当接してハンドルの回転が
固定され、その状態で電気掃除機を運搬できる。

（実施例） 本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。11は前
後方向に長い電気掃除機本体で、内部には電動送風機12
を収納し、この電動送風機12の吸気側には集塵室13を形
成している。14は本体11の前方下面に設けられた前車輪
であり、本体11の後方下面に設けられた後車輪15ととも
に走行装置を構成し、回転しながら床面上を移動するも
のである。16は集塵室13を開閉する蓋体で、本体11に回
動自在に取りつけられている。そして、この蓋体16には
集塵室13と連通するように吸込口17が形成されている。

本体11の前部にはフロントハンドル18が設けられてい
る。本体11の上面には上からみたとき円形をした凹部19
が形成され、この凹部19の底面には円柱状の軸20が設け
られている。この軸20は電気掃除機本体11の重心の上部
に位置しているので安定性がよい。21は軸20の上部に載
置されるハンドルで、軸20に入り込む係合穴22を有する
とともに、本体11上部へ突出し本体11上面に水平方向に
細長な把持部23を形成している。このハンドル21の回転
軸心は鉛直方向となっており、軸20と一致している。

本体11の上面に形成された凹部19の上縁にはドーナツ
状の覆い板24が係合部（図示せず）によって係止されて
いる。さらに、覆い板24の下面には固定部材としてのゴ
ム25がドーナツ状に設けられており、このゴム25下縁と
ハンドル21との間は常時は間隙が形成されるようになっ
ている。なお、把持部23の中心と軸20の中心とは一致し
ている。

本体11のフロントハンドル18と反対側すなわち本体11
の後面には本体11を倒置する倒置装置としての脚30が設
けられている。この脚30は本体11の後面を載置面とす
る、スタンド状態に本体11を倒置するとき本体11を支持
するものである。

このような構成の電気掃除機の持ち運びについて説明
する。

前後の車輪14、15が下面のとき、すなわち第１図に示
すように通常状態で電気掃除機が載置されているとき
は、ハンドル21の把持部23を持ってハンドル21を持ちや
すいところまで水平方向に回転させる。このときハンド
ル21は回転軸心と一致する軸20を中心に回転する。この
状態ではハンドル21とゴム25とは離間しているため、自
由にハンドルを回転させることができる。そして、所望
の位置でハンドル21を上部に持ち上げると間隙はなくな
り、ゴム25とハンドル21は接触して摩擦が生じ、ハンド
ル21の水平方向への回転は固定される。ここで固定とは
ハンドルを持ったときに不便にならぬように回転を規制
する程度のことである。把持部23は可倒式にすることも
可能である。

電気掃除機本体11は、前述のように車輪が床面に接す
る通常の状態ではなく、この状態から本体11が90度回転
して直立した状態すなわち本体11の後面を載置面として
脚30で支持する状態、いわゆるスタンド状態で載置され
ることもある。車輪が床面に接した状態から本体11を持
ち運びするときはカバンを持つ場合と同様に把持部23を
本体11の長手方向と平行になる位置に、またスタンド状
態から持ち運ぶときは把持部23を本体11の長手方向と直
交する位置に、それぞれ設定することができる。すなわ
ち、電気掃除機本体が載置される状態に合わせてハンド
ルの方向を持ちやすい位置に自由に選択できるものであ
る。

（発明の効果） 以上説明したように本発明における電気掃除機によれ
ば、常時は固定部材がハンドルと離間していることか
ら、ハンドルを自由に回転させて把持部の方向を変える
ことができ、ハンドルを所望の位置にして把持部によっ
て本体を持ち上げると、ハンドルと固定部材が当接して
ハンドルの回転が固定されることから、電気掃除機を運
搬する際の操作性を極めて良好にすることができる。

【図面の簡単な説明】 第１図〜第３図は本発明の電気掃除機を示す図で、第１
図は要部切欠断面図、平面図、第２図は上面図、第３図
は側面図である。第４図は従来例を示す斜視図である。 11……本体、12……電動送風機 13……集塵室、21……ハンドル 23……把持部、25……固定部材

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】本体内に電動送風機と集塵室とを有する電
   気掃除機において、 前記本体の上面に鉛直方向に回転軸心を有するとともに
   水平方向に細長の把持部を有する回転自在なハンドル
   と、 前記本体に設けられ、常時は前記ハンドルと離間すると
   ともに、前記把持部によって前記本体を持ち上げた状態
   では前記ハンドルと当接してこのハンドルの回転を固定
   する固定部材とを有することを特徴とする電気掃除機。