JPH0232217Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、紙袋等の集塵袋を使用する電気掃除
機に関するものである。

従来の技術 従来のこの種の電気掃除機の構成について図面
を参照しながら説明する。

第５図〜第６図において、集塵袋１は、袋体２
とこれに固着された吸塵口３を有する口枠４から
なつていた。そして本体５への装着は、まず、集
塵室６の後部において、鉛直方向に回動自在に枢
着されたホルダー７に口枠４の後部と袋体２の間
をさしこみ、次に、吸塵口３の前方に設けた口枠
穴８を集塵室６の前壁に設けたガイドピン９に係
合して行い、逆に、塵埃で一杯になつた集塵袋１
を取り外すときは、ホルダー７を一方の手で上方
に回動させながらもう一方の手で口枠４を持つて
上方に引き上げて行つていた。

また、集塵袋１の装着時は、ホルダー７がほぼ
水平になつていた。

考案が解決しようとする問題点 ところが、このような従来の電気掃除機では、
口枠４がガイドピン９側に寄り、ホルダー７の下
方に袋体２の大部分が位置してしまう。このため
塵埃で一杯になつた集塵袋１を取り外そうとする
と、塵埃でふくれた後側の部分がホルダー７に引
つかかつてしまい、滑らかに取り外せないという
問題を発生させていた。

特に、ホルダー７が通常はほぼ水平状態にあ
り、集塵袋１の取り外し時はこの状態から回動運
動を始めるため、ホルダー７が袋体２の障害にな
らないためにはほとんど鉛直になるまで口枠４を
持つ手とは反対の手で起こさねばならず、使用性
が良好であるとはいえなかつた。

本考案はこのような従来の問題点を解消したも
ので、集塵袋の着脱を容易としたものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決する本考案の技術的は手段
は、集塵袋の口枠を保持する部品として、口枠の
前縁を保持する第１支持板と後縁を保持する第２
の支持板とを設け、第１支持板は集塵室の前壁
に、また、第２支持板は集塵室の後壁にそれぞれ
鉛直方向に回動自在に取り付けると同時に、取り
付け時には両支持板の口枠保持は回動軸に対して
それぞれ上方或いは斜め上方に位置させる。

作 用 そして集塵袋はこれら第１、第２支持板に口枠
を保持させて装着させるものであり、塵埃で一杯
になつた集塵袋を取り外す時は、両支持板を集塵
袋に取り外す方向に対して両支持板間の間隔が広
くなるように回動させ、これにより容易に集塵袋
を取り外すことができるものである。

実施例 以下、本考案の一実施例を添付図面に基づいて
説明する。第１図〜第４図において、１１は電気
掃除機本体（以下本体とする）で、後方に電動送
風機等を収容し、前方には床用吸込口、ホース、
延長管（図示せず）を通して吸い込んだ塵埃を蓄
えておくための集塵袋１２を収容する集塵室１３
を形成している。集塵室１３の上方には上蓋１４
が電動送風機等を閉塞する上本体１５に回動自在
に取り付けられ、また同上蓋１４に回動自在に保
持された尾錠１６が本体１１に固定したハンドル
１７に係合するようにしてある。

１８は本体１１の後端部の両側に一対取り付け
られた後車輪、１９は本体１１の集塵室１３の底
面に取着された自在車輪装置で、ともに電気掃除
機の使用中の移動を容易にしている。２０は本体
運搬時に利用するさげ手で、上蓋１４に回動自在
に取着されている。

本体の外周には、塩化ビニル製のバンパー２１
が装着され、掃除機使用中の移動時に本体１１が
家具等に当たり、本体１１や家具等が傷つかない
ように衝撃を柔らげている。

集塵室１３内部には、これを形成する前壁２２
よりその内部方向に突出して配設された一対のリ
ブ２３に回動自在に軸止された第１支持板２４が
取り付けられている。また、電動送風機前の中壁
２５から集塵室１３内部方向に突出して形成され
た一対のリブ２６には第２支持板２７が回動自在
に軸支されている。

第１支持板２４はばね２８によりその上部がハ
ンドル１７方向に回動するよう付勢され、またそ
の回動範囲は、下端２９が前壁２２に当たる位置
から上端３０がハンドル１７に当たる位置までに
規制されている。

第２支持板２７は板端３１が中壁２５に当た
り、中壁２５から約45度斜め上方に向いた状態か
らほぼ鉛直上方を向く位置まで回動する。

集塵袋１２の装着は、その口枠３２の下縁部を
第１支持板２４の上方に設けた支持溝３３に、ま
た、上縁を第２支持板２７の上方端に設けた支持
溝３４にそれぞれ挿入されて行われ、集塵室１３
内に収容されている。

次にこの構成における、作用について説明す
る。

第１支持板２４はばね２８によりハンドル１７
の方向に付勢されている。そして口枠３２の下縁
を上部に設けた支持溝３３を軽く挿入したのち集
塵室１３内部方向に押すと、口枠３２の上縁が第
２支持板２７の支持溝３４に係合し、ここで口枠
３２は第１、第２支持板２４，２７に保持される
ものである。

次に集塵袋１２の取り外しは、尾錠１６を操作
して上蓋１４と本体１１の係合を解いたのち、第
２支持板２７を上方に少し持ち上げ、その支持溝
３４から口枠３２の上縁を外す。そして、そのま
ま口枠３２を持つて紙袋１２を上方に持ち上げ
る。ここで、第２支持板２７に集塵袋１２が当た
ると上方に回動運動して逃げ、また、上方に持ち
上げていくと同時に口枠３２の下縁も支持溝３３
から抜け、従つて容易に取り出すことができるも
のである。特に、第１、第２支持板２４，２７の
口枠３２保持部である支持溝３３，３４の形成位
置は、それぞれの回動中心に対して上方、或いは
斜め上方にあるため集塵袋１２が取り出し時の回
動性が一層良好となり、その交換が容易に行える
ものである。

考案の効果 以上説明したように本考案によれば、集塵室内
の前後面に回動自在に設けた支持板で集塵袋の口
枠を保持して行うことにより、集塵袋の交換時、
塵埃で一杯になつた集塵袋の取り外しが容易にで
きるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における電気掃除機
の要部中央断面図、第２図は同外観斜視図、第３
図は同じく集塵袋を装着する時の斜視図、第４図
は同じく取り外し時の状態図、第５図イ，ロは従
来例の集塵袋の取り付け時と取り外し時を示す状
態図、第６図は同じく集塵袋取着時の状態図であ
る。 １２……集塵袋、１３……集塵室、２４……第
１支持板、２７……第２支持板、３２……口枠。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 電動送風機の吸引側に位置して形成した集塵
   室に集塵袋を着脱自在に収納し、この集塵袋の
   口枠を集塵室前壁に鉛直方向に回動自在に軸止
   された第１の支持板と集塵室後壁に鉛直方向に
   回動自在に軸止された第２支持板とで支持した
   電気掃除機。 (2) 第１、第２支持板の口枠保持部は、回動軸に
   対しそれぞれ上方或いは斜め上方に位置させた
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の電気掃除
   機。