JPS642666Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、掃除具を収納する収納ケースの上
部に掃除機本体を着脱自在に係着した電気掃除機
に係り、掃除機本体を収納ケースに格納した状態
のもの、分離した状態の収納ケース又は掃除機本
体にいずれをも、安定した姿勢で、楽に移動させ
ることができ、且つ設置向きを変える際に床面を
傷つけることのない電気掃除機に関するものであ
る。

［従来技術および考案が解決しようとする課題］ 昨今、掃除具一式を収納する収納ケースに掃除
機本体を着脱自在に係着できるようにして格納状
態でのコンパクト化を図つた電気掃除機が広く普
及している。

しかしながら、従来のこのタイプの電気掃除機
にあつては、以下に述べるような問題点があつ
た。

第１には、掃除機本体が収納ケースに係着され
た状態、すなわち格納状態での電気掃除機の移動
は、掃除機本体に設けられた把手を掴むことによ
り手で持ち上げて行なうようになつていたが、電
気掃除機はかなり重量を有するために、その移動
は楽ではなかつた。

第２には、格納状態にされた電気掃除機の設置
向きを変える際、すなわち横置きから縦置き状態
へ、あるいは縦置き状態から横置き状態への置き
換えを行なう際に、収納ケースの角が床面に当た
つて床面を傷つけてしまうことがしばしばあつ
た。

［課題を解決するための手段］ この考案は、かかる課題に着目されて成された
もので、掃除具を収納する収納ケースの上部に掃
除機本体の底部が着脱自在に係着されて格納状態
となる電気掃除機において、前記掃除機本体の底
部には、前記掃除機本体前方に位置して本体底面
より突出する本体前輪と前記掃除機本体後方に位
置して前記本体底面および本体後面の両面より突
出する本体後輪とが設けられ、前記収納ケースの
底部には、前記収納ケース前方に位置してケース
底面より突出するケース前輪と前記収納ケース後
方に位置して前記ケース底面およびケース後面の
両面より突出するケース後輪とが設けられ、前記
収納ケースの後方と前記掃除機本体の後方とを合
せて前記収納ケースに前記掃除機本体を着脱自在
に係着した電気掃除機としたことを特徴としてい
る。

［実施例］ 以下、この考案を図面に基づいて説明する。

第１図〜第４図はこの考案の一実施例を示す図
である。

図中、１は掃除機本体であり、集塵フイルタを
内蔵し、前端面に集塵ホースを連結する集塵口２
ａが設けられた集塵ケース２と電動送風機を内蔵
した送風機ケース３とが着脱自在に係合されて構
成されている。また掃除機本体１の上部には把手
４が設けられている。５は掃除機本体１の本体底
面１ａ前方に揺動自在に設けられた揺動レバーで
あり、この揺動レバー５の下端部には本体前輪６
が回動自在に取り付けられている。７は掃除機本
体１の底部後方に回動自在に設けられた本体後輪
であり、掃除機本体１の両側部にそれぞれ配設さ
れている。この本体後輪７は本体底面１ａおよび
本体後面１ｂの両面より突出している。なお、掃
除機本体１の前端面底部には係止用溝８が設けら
れ、掃除機本体１の後端面底部には図示しない被
係合用突起が設けられている。

９は上方が開口した収納ケースであり、集塵ホ
ース等の掃除具一式が収納できるようになつてい
る。１０は収納ケース９のケース底面９ａ前方に
揺動自在に設けられた揺動レバーであり、この揺
動レバー１０の下端部にはケース前輪１１が回動
自在に取り付けられている。１２は収納ケース９
の底部後方に回動自在に設けられたケース後輪で
あり、収納ケース９の両側部にそれぞれ配設され
ている。このケース後輪１２はケース底面９ａお
よびケース後面９ｂの両面より突出している。１
３は収納ケース９の上部後端側に設けられた本体
後輪収納用凹部であり、収納ケース９の両側部に
それぞれ配設されている。また、収納ケース９の
後ろ側内壁の上部には係合用突起１４が設けら
れ、収納ケース９の前端面上部にはクランプ１５
が設けられている。なお、収納ケース９の上縁９
ｃはケース前後方向に傾斜しており、ケース後方
に向かつて高くなつている。

次に作用を説明する。

掃除を行なう際には、掃除機本体１を収納ケー
ス９から取り外した状態にし、集塵ホース等の付
属品を掃除機本体１に装着して使用する。このと
き、掃除機本体１は本体前輪６と本体後輪７とに
より適宜位置への走行移動が可能である。

不使用時においては、集塵ホース等の掃除具一
式を収納ケース９に収納した後、本体後輪７をケ
ース後輪１２と同じ側に位置させるようにして掃
除機本体１の底部を収納ケース９の上部に係着
し、電気掃除機を格納状態にする。このとき、収
納ケース９の係合用突起１４は掃除機本体１の後
端面に設けられた図示しない被係合用突起と係合
し、収納ケース９のクランプ１５は掃除機本体１
の前端面に設けられた係止用溝８と嵌合する。

かかる格納状態においては、本体後輪７は収納
ケース９の本体後輪収納用凹部１３内に収納さ
れ、本体後面１ｂおよびケース後面９ｂの両面よ
り突出している。このとき、本体後面１ｂとケー
ス後面９ｂとのなす角は180゜より小さい。また、
本体前輪６は収納ケース９内に納められている。

格納状態にした電気掃除機は横置き状態および
縦置き状態の２通りの設置向きで設置することが
可能である。

第２図は横置き状態を示す図であつて、ケース
前輪１１およびケース後輪１２が床面に接地し、
ケース底面９ａを床面より離間させている。その
ため、横置き状態での電気掃除機の移動は、手で
持ち上げて行なう必要はなく、ケース前輪１１お
よびケース後輪１２により床面を走行させるよう
にして行なえばよい。

第３図は縦置き状態を示す図であつて、ケース
後輪１２および本体後輪７が床面に接地し、ケー
ス後面９ｂおよび本体後面１ｂを床面より離間さ
せている。そのため、縦置き状態での電気掃除機
の移動は、横置き状態の場合と同様、手で持ち上
げて行なう必要はなく、ケース後輪１２および本
体後輪７により床面を走行させるようにして行な
えばよい。

なお、掃除機本体１を沿わせる収納ケース９の
上縁９ｃの傾斜角を適当に設定し、縦置き状態に
おいて電気掃除機全体の重心Ｇがその走行方向に
対し、本体後輪７とケース後輪１２との間に位置
するようにしておけば、壁等で補助することなく
安定に設置することができる。

また、格納状態にした電気掃除機の設置向きを
変える場合、すなわち、横置き状態から縦置き状
態へ、あるいは縦置き状態から横置き状態への置
き換えを行なう場合は、把手４を手で掴み、ケー
ス後輪１２を支点に回動させればよい。ケース後
輪１２を支点とするため、設置向きの変換を行な
つても床面を傷つけるようなことはない。

［考案の効果］ この考案は、以上説明してきたように、掃除機
本体の底部には、掃除機本体前方に位置して本体
底面より突出する本体前輪と掃除機本体後方に位
置して本体底面および本体後面の両面より突出す
る本体後輪とが設けられ、収納ケースの底部に
は、収納ケース前方に位置してケース底面より突
出するケース前輪と収納ケース後方に位置してケ
ース底面およびケース後面の両面より突出するケ
ース後輪とが設けられ、収納ケースの後方と掃除
機本体の後方とを合せて収納ケースに掃除機本体
を着脱自在に係着したため、格納状態にされた電
気掃除機は、横置きおよび縦置きのいずれの設置
向きになつていても、車輪による走行移動が可能
となり、移動の際に大きな労力を要しないと共
に、縦置き状態では、本体後輪とケース後輪とが
床面に接しているため、走行移動時の安定性が良
い。また、横置き状態から縦置き状態へ、あるい
は縦置き状態から横置き状態へ設置向きを変える
際には、ケース後輪が回動の支点となるので、床
面を傷つける虞れがなくなる。さらに、分離状態
では、掃除機本体のみならず収納ケースも容易に
移動させることがきる、という実用上有益な効果
を発揮する。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の一実施例を示すものであつて、
第１図は掃除機本体を収納ケースから取り外した
状態を示す電気掃除機の斜視図、第２図〜第４図
は掃除機本体が収納ケースに係着された状態、す
なわち格納状態にある電気掃除機の側面図であ
り、第２図はケース前輪およびケース後輪が接地
した横置き状態の図、第３図は本体後輪およびケ
ース後輪が接地した縦置き状態の図、第４図は横
置き状態から縦置き状態へ、あるいは縦置き状態
から横置き状態へ設置向きを変える途中の状態の
図である。 １……掃除機本体、１ａ……本体底面、１ｂ…
…本体後面、６……本体前輪、７……本体後輪、
９……収納ケース、９ａ……ケース底面、９ｂ…
…ケース後面、１１……ケース前輪、１２……ケ
ース後輪、Ｇ……電気掃除機全体の重心。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 掃除具を収納する収納ケースの上部に掃除機本
   体の底部が着脱自在に係着されて格納状態となる
   電気掃除機において、 前記掃除機本体の底部には、前記掃除機本体前
   方に位置して本体底面より突出する本体前輪と前
   記掃除機本体後方に位置して前記本体底面および
   本体後面の両面より突出する本体後輪とが設けら
   れ、前記収納ケースの底部には、前記収納ケース
   前方に位置してケース底面より突出するケース前
   輪と前記収納ケース後方に位置して前記ケース底
   面およびケース後面の両面より突出するケース後
   輪とが設けられ、前記収納ケースの後方と前記掃
   除機本体の後方とを合せて前記収納ケースに前記
   掃除機本体を着脱自在に係着したことを特徴とす
   る電気掃除機。