JPH0445417B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は金融機関において用いられる通帳類発
行装置に関し、特に一棚に数種類の通帳類を保管
し、円滑に一枚ずつ通帳類を発行する場合に好適
な繰出し機構を備えた通帳類発行装置に関する。

〔従来の技術〕

従来のこの種の装置としては、例えば、特開昭
57−193864号，同57−83885号，同57−31092号，
同58−207190号の各公報に開示されている如く、
一棚に一種類の通帳類を保管するようになつたも
のが知られており、一棚に数種類の通帳類を保管
しホスト側からの要求により、該当する通帳類を
選択し繰出すという機能を有するものは知られて
いなかつた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、金融機関における通帳類の管理
の効率向上のためには、上述の如く、複数の種類
の通帳類を保管・管理可能な装置の開発に対する
要望が強かつた。

本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、そ
の目的とするところは、従来から要望されていた
複数の通帳類を保管・管理可能な通帳類発行装置
を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の上記目的は、複数の通帳類保管部を有
する通帳類発行装置において、前記通帳類保管部
の各々に、その下部に設けた通帳類繰出し開口
と、該繰出し開口に対向する正逆回転可能な搬送
手段と、前記繰出し開口に設けられた、当該通帳
類保管部から繰出される通帳類を支承するととも
に、他の通帳類保管部から繰出され当該通帳類保
管部の繰出し開口下方を通過する通帳と当該通帳
類保管部内の通帳との接触を防止する如く機能す
る搬送ガイドとにより構成される通帳類繰出し部
を設けて、該通帳類繰出し部により、前記複数の
通帳類保管部を結ぶ一つの通帳類搬送路を形成す
るとともに、前記各通帳類繰出し部を、前記搬送
手段を通帳類繰出し方向（正方向）に回転させて
通帳類を前記繰出し開口から前記搬送ガイド上に
繰出した後、前記搬送手段を逆回転させて通帳類
を上と逆の方向に搬送し、該搬送される通帳類に
より前記搬送ガイドを押し上げて、前記繰出され
た通帳を、前記繰出し開口下方の前記搬送ガイド
下側を通過させて発行処理部に搬送する如く構成
したことを特徴とする通帳類発行装置によつて達
成される。

〔作用〕

本発明においては、通帳類をその保管部から繰
出す際の分離機能と繰出し後の搬送機能とを異な
る手段に分担させたこと、および通帳類繰出し部
に通帳類繰込み防止ガイドを設けたことにより、
他の保管されている通帳類に影響を与えずに必要
な通帳類を確実に搬送するという目的を達成して
いるものである。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。

第１図は本発明の一実施例である通帳発行装置
の要部を示す側面図、第２図はその要部である通
帳保管部および繰出し機構を示す拡大図、第３図
はその上面図である。

第１図〜第３図においては、１は後述する通帳
保管ホツパに保管されている通帳、２，３，４は
それぞれ通帳１を保管する第３，第２，第１のホ
ツパ、５，５ａ，５ｂはフイードローラ、６，６
ａ，６ｂ，６ｃは搬送ローラ対である。上記フイ
ードローラ５，５ａ，５ｂはそれぞれ独立に逆転
可能なモータにより駆動されるが、搬送ローラ対
６〜６ｃは前部が１個の逆転可能なモータにより
同時に駆動される。

７，７ａ，７ｂは通帳置台であり、後述する搬
送面９との間に通帳１冊分よりやや大きな間隙を
有している。上記通帳置台７，７ａ，７ｂの一端
は通帳を搬送するときにガイドとなる斜面部を含
む先端部８，８ａ，８ｂを有している。また、本
通帳置台７，７ａ，７ｂは後述するガイド板１
０，１０ａ，１０ｂとともに、前記ホツパを形成
している。

９は本装置の基準となる搬送面、１０，１０
ａ，１０ｂは通帳繰出し時にはゲートを形成する
ガイド板、１７，１７ａ，１７ｂは上記通帳置台
７，７ａ，７ｂの側面に取付けられ、搬送面９上
に位置する搬送ガイドである。本搬送ガイド１
７，１７ａ，１７ｂは可撓性材料で作られてお
り、前記ホツパ２，３，４内の通帳１の一端部を
支持し、後述する如く、通帳繰出し時の分離ガイ
ドとしての機能を有する。

なお、１１〜１５，２７〜３２は光学センサ
（以下、「センサ」という）、１８は繰出されつつ
ある通帳、１９はプリンタ部で磁気ヘツド２０，
プラテン２１，印字ヘツド２２，光学センサ２
３，頁替えローラ２４，通帳吸排出口２５，搬送
ローラ２６等から構成されている。上記光学セン
サの機能は、その都度説明する。

上述の如く構成されている本実施例の装置の動
作を、以下説明する。

第１，第２，第３の３つのホツパから成るホツ
パ部に通帳１が保管（セツト）されている。以下
の説明においては、第３ホツパ２から通帳１を発
行する場合を、第４図〜第１０図により説明す
る。

まず、第４図に示す如く、フイードローラ５を
時計方向に回転させ、最下位の通帳１８を摩擦に
より、ガイド板１０の先端部と搬送面９とで形成
されるゲートを通して、図の右（装置としては
奥）方向に取出す。なお、この際、通帳１８は前
記搬送ガイド１７の上面に沿つて搬送される。取
出された通帳１８は搬送ローラ対６によりセンサ
１１に検知されるまで更に右方向に搬送され、そ
の後端部が通帳置台７から外れる位置で搬送ロー
ラ対６を停止させる。これで、通帳１８の分離が
完了したことになる。

次に、第５図に示す如く、フイードローラセン
サ遮蔽板１２によりセンサ１３を遮蔽し、フイー
ドローラ５の平面部が搬送面９から突出しないよ
うに停止させる。

フイードローラ５を上述の如く停止させた後、
搬送ローラ対６を正回転させて、第６図に示す如
く、通帳１８を通帳置台７の前記先端部８より前
方（図の左方向）へ搬送する。この際、通帳置台
先端部８のガイド作用が利用される。更に、フイ
ードローラ５を第７図に示す如く、反時計方向に
回転させて通帳１８を第３ホツパ２から繰出し、
搬送ローラ対６ａに受渡す。

搬送ローラ対６ａは通帳１８を搬送ガイド１７
ａにより、第２ホツパ３下部へ搬送する。この
際、第８図に示す如く、通帳１８は搬送ガイド１
７ａを、その上部に支持されている通帳１ととも
に押上げて通過することで、通帳１８と通帳１と
の接触が防止される。搬送ローラ対６ａによる第
２ホツパへの搬送は、第３ホツパ２からの繰出し
と同様に、通帳置台先端部８ａより前（図の左）
方に通帳１８の搬送を行う。

センサ１４開放後、フイードローラ５ａを第９
図に示す如く正回転させて通帳１８を、第２ホツ
パ３下部を通過して搬送する。第２ホツパ３通過
後、第１０図に示す如く、センサ３１遮蔽後、フ
イードローラ５ａを停止させ、搬送ローラ対６ｂ
により、通帳１８を第１ホツパ４下部へ搬送す
る。

第１ホツパ４は、第２ホツパ３と同様の手順に
よつて通帳１８を搬送する。なお、各ホツパを通
帳１８が通過した後は、第２図に示す如く、各ホ
ツパ２，３，４は初期状態になる。

第１ホツパ４を通過した通帳１８は、プリンタ
部１９に搬送される。そしてプリンタ部１９内を
複数の搬送ローラ対２６により、図の左方（装置
出口方向）に搬送される間に、通帳１８に磁気ス
トライプの読取り、書込みが磁気ヘツド２０によ
り行われ、プラテン２１と印字ヘツド２２との間
で必要情報の印字が行われる。更に、光学センサ
２３により、通帳の科目，頁等を示すバーコード
の読取りが行われ、科目，頁位置がホスト側また
は顧客の指定するものと異なる場合には、頁替え
ローラ２４により頁めくりが行われ、通帳吸排出
口２５から通帳１８が発行される。

上記処理における各ホツパの通帳繰出しモータ
の制御フロー図を第１１図に示す。

上記実施例においては特に説明しなかつたが、
フイードローラ５，５ａ，５ｂは、摩擦力によつ
てホツパ内の最下位の通帳１８を分離し取出すも
のであるから、その材質および形状には注意が必
要である。また、搬送ガイド１７，１７ａ，１７
ｂについても可撓性と平滑性とが要求される点に
注意が必要である。

なお、上記実施例においては、通帳を保管する
ホツパを３個備えた装置を例に挙げたが、ホツパ
の数は必要により、更に増やしても良いことは言
うまでもない。また、ホツパの配列（配置）も、
本実施例に示した水平面内に限定されるものでは
なく、斜面，曲面を用いるもの、あるいはこれら
を適宜組合せた配置も利用できる。

更に、本発明は上記実施例に示した通帳に限ら
ず、証券の如く一枚の紙葉から成るものにも適用
可能であることも言うまでもない。

〔発明の効果〕

以上述べた如く、本発明によれば、複数の種類
の通帳類を１台の装置により保管・管理すること
ができるので、金融機関での通帳類の保管・管理
が容易になるばかりでなく、中央処理装置と接続
されている装置において、上記中央処理装置から
の指令に基づいて通帳類を自動的に繰出すことも
可能となる等、顕著な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例である通帳発行装置
を示す側面図、第２図はその要部を示す側面図、
第３図は同上面図、第４図〜第１０図は動作を説
明するための同側面図、第１１図は装置内のモー
タの制御フロー図である。 １……通帳、２，３，４……ホツパ、５……フ
イードローラ、６……搬送ローラ対、７……通帳
置台、９……搬送面、１０……ガイド板、１７…
…搬送ガイド、１８……搬送されつつある通帳。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数の通帳類保管部を有する通帳類発行装置
   において、前記通帳類保管部の各々に、その下部
   に設けた通帳類繰出し開口と、該繰出し開口に対
   向する正逆回転可能な搬送手段と、前記繰出し開
   口に設けられた、当該通帳類保管部から繰出され
   る通帳類を支承するとともに、他の通帳類保管部
   から繰出され当該通帳類保管部の繰出し開口下方
   を通過する通帳と当該通帳類保管部内の通帳との
   接触を防止する如く機能する搬送ガイドとにより
   構成される通帳類繰出し部を設けて、該通帳類繰
   出し部により、前記複数の通帳類保管部を結ぶ一
   つの通帳類搬送路を形成するとともに、前記各通
   帳類繰出し部を、前記搬送手段を通帳類繰出し方
   向（正方向）に回転させて通帳類を前記繰出し開
   口から前記搬送ガイド上に繰出した後、前記搬送
   手段を逆回転させて通帳類を上と逆の方向に搬送
   し、該搬送される通帳類により前記搬送ガイドを
   押し上げて、前記繰出された通帳を、前記繰出し
   開口下方の前記搬送ガイド下側を通過させて発行
   処理部に搬送する如く構成したことを特徴とする
   通帳類発行装置。