JPH044513Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、圃場のロータリ耕耘、畝整形器に
よる畝の整形、整形された畝へのマルチフイルム
被覆等を連続して行なう作業機におけるマルチフ
イルム被覆装置に関するものである。

従来の技術 従来、複数の畝を同時に整形し、整形された複
数の畝及びこれらの畝間の畝溝をマルチフイルム
により一体的に被覆する作業機としては、例えば
特開昭59−59125号公報に示すものが存する。こ
のような作業機においては、畝溝にそつてマルチ
フイルムを踏圧しつつ進行する踏圧輪が設けられ
ており、踏圧輪の後方に揚土した土を落下させて
マルチフイルムの浮き上がりを防止している。

考案が解決しようとする問題点 畝の高さを変更した場合には、それに伴なつて
マルチフイルム及び踏圧輪を上下調節する必要が
あるが、マルチフイルムと踏圧輪とはそれぞれ別
個のサポートにより作業機に上下位置調節自在に
連結されている。したがつて、上下位置調節に手
間がかかつている。

この考案は、このような点に鑑みなされたもの
で、畝の高さの変更に伴なうマルチフイルムと踏
圧輪との上下位置調節を手間をかけず簡単に行な
いうるマルチフイルム被覆装置を得ることを目的
とする。

問題点を解決するための手段 ロータリ耕耘部５、畝整形器７等を備えた作業
機４に上下方向移動自在及び任意位置固定自在に
サポート２３を連結し、このサポート２３にマル
チフイルム２９を支持するマルチフイルム支持部
３０と踏圧輪２７を支持する踏圧輪支持部２４と
を連結する。

作 用 畝の高さを変更した場合には、サポート２３を
上下動させることによつてマルチフイルム２９と
踏圧輪２７との上下位置調節を同時に行なう。

実施例 この考案の一実施例を第１図及び第２図に基づ
いて説明する。移動農機であるトラクタの機体１
の後部には、二点ヒツチ２に支持されるとともに
リフトアーム３により昇降される作業機４が連結
されている。この作業機４には、まず最前部に位
置して機体１からの駆動力により回転されるロー
タリ耕耘部５が設けられ、ロータリ耕耘部５の上
方に前後方向に延出する調節フレーム６が設けら
れている。調節フレーム６には畝を整形する複数
個の畝整形器７と整形された畝の上部を鎮圧する
鎮圧ローラ８とが取付けられ、さらに、前記ロー
タリ耕耘部５からの動力によつて回転し、畝整形
器７前方の土を上方のホツパー９に揚土するコン
ベア１０が設けられている。前記ホツパー９に
は、一旦貯えられた土を所定の位置に落下させる
ための複数個のシユーター１１と所定のタイミン
グで開閉するシヤツター１２とが設けられてい
る。

前記コンベア１０を支持するコンベアケース１
３には後方に延出するステイ１４が固定され、ス
テイ１４にはピン部１５の軸心回りに回動自在及
び固定ピン１６により任意の回動位置で固定され
る第一の保持ステイ１７が前方に延出して設けら
れている。保持ステイ１７の先端部にはピン部１
８の軸心回りに回動自在及び下方に延出する第二
の保持ステイ１９が連結され、保持ステイ１９の
下端部にはピン部２０の軸心回りに回動自在及び
後方に延出する第三の保持ステイ２１が連結され
ている。保持ステイ２１には十字金具２２を介し
てサポート２３が上下位置調節自在に連結されて
いる。前記サポート２３の下端部には左右方向の
軸心を有する踏圧輪支持部である支持杆２４が固
定され、この支持杆２４には複数個の固定金具２
５が左右方向位置調節自在に取付けられている。
そして、各固定金具２５にはステイ２６を介して
踏圧輪２７が取付けられ、各踏圧輪２７はスプリ
ング２８により下方向きに付勢されている。左右
両側に位置する前記固定金具２５にはロール状の
マルチフイルム２９を支持するマルチフイルム支
持部３０が左右方向位置調節自在に取付けられて
いる。

このような構成において、作業機４を連結した
機体１を走行させると、機体１からの駆動力によ
りロータリ耕耘部５が回転して圃場を耕耘し、畝
整形器７が複数の畝を整形し、鎮圧ローラ８が畝
の上部を鎮圧する。ついで、畝及び畝溝にマルチ
フイルム２９が被覆され、マルチフイルム２９は
畝溝にそつて進行する踏圧輪２７によつて踏圧さ
れ、その踏圧部の後方にホツパー９内の土が落下
され、マルチフイルム２９の浮き上がりを防止す
る。

ここで、畝の高さを変更した場合には、マルチ
フイルム２９及び踏圧輪２７を適宜上下動させ、
マルチフイルム２９の畝等への被覆状態を良好な
状態に保つ必要がある。これらのマルチフイルム
２９及び踏圧輪２７の上下位置調節は、サポート
２３を上下位置調節することによつて同時に行な
え、調節の手間が軽減される。さらに、部品点数
の削減及び作業機４の軽量化を図れる。

また、畝整形器７を左右方向に移動させて機体
１の中心から左寄り又は右寄りに畝を整形する場
合には、ピン部１５を支点として保持ステイ１７
を左右方向に回動させ、任意の位置で固定ピン１
６により固定する。これにより、畝を機体１の中
心からずらして整形する場合でも、畝及び畝溝へ
のマルチフイルム２９の被覆を確実に行なえる。
また、不整地の圃場や畝が湾曲して整形される圃
場においては、ピン部１８，２０の軸心回りに保
持ステイ１９，２１が適宜回動し、確実なマルチ
フイルム２９の被覆が行なわれる。

ついで、本実施例の変形例を第３図に基づいて
説明する。この変形例は、ステイ２６を介して踏
圧輪２７が取付けられる固定金具２５の他にマル
チフイルム支持部３０を支持する専用の固定金具
３１を支持杆２４に左右方向位置調節自在に取付
けたものである。

考案の効果 この考案は、上述のように作業機に上下方向移
動自在及び任意位置固定自在なサポートを設け、
このサポートにマルチフイルム支持部と踏圧輪支
持部とを連結したことにより、サポートを上下動
させることによりマルチフイルムと踏圧輪とを一
体的に上下位置調節することができ、マルチフイ
ルムと踏圧輪とを別個に上下位置調節する場合に
比べて調節の手間を軽減することができ、また、
支持杆に対して固定金具を移動させることにより
畝の間隔に応じて踏圧輪の位置を適宜定めること
ができ、それに伴つてマルチフイルムの幅寸法が
変つても簡単に取付けることができ、さらに、一
本のサポートと支持杆に複数個の踏圧輪とマルチ
フイルムとを取付けることができるため、部品点
数が少なくて良く、全体の重量も軽減することが
できる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す側面図、第
２図は斜視図、第３図は本実施例の変形例を示す
斜視図である。 １……機体、４……作業機、５……ロータリ耕
耘部、７……畝整形器、２３……サポート、２４
……支持杆（踏圧輪支持部）、２７……踏圧輪、
２９……マルチフイルム、３０……マルチフイル
ム支持部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 移動農機の機体の進行方向後部にロータリ耕耘
   部及び畝整形部を備えた作業機を連結し、前記作
   業機に上下方向移動自在及び任意位置固定自在に
   一本のサポートを連結し、このサポートの下端に
   左右方向の軸心を有する一本の支持杆を固定し、
   この支持杆に複数個の固定金具を左右方向位置調
   節自在に取付け、これらの固定金具に前記畝整形
   器によつて整形された畝を被覆するマルチフイル
   ムを支持するマルチフイルム支持部を連結し、他
   の前記固定金具に畝を被覆した前記マルチフイル
   ムを踏圧して畝溝にそつて進行する複数個の踏圧
   輪を支持する踏圧輪支持部を下向きに付勢して回
   動自在に取付けたことを特徴とするマルチフイル
   ム被覆装置。