JPH04371309A - 熱間圧延機の制御装置 - Google Patents

熱間圧延機の制御装置

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JPH04371309A
JPH04371309A JP3144883A JP14488391A JPH04371309A JP H04371309 A JPH04371309 A JP H04371309A JP 3144883 A JP3144883 A JP 3144883A JP 14488391 A JP14488391 A JP 14488391A JP H04371309 A JPH04371309 A JP H04371309A
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JP
Japan
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looper
tension
height
control device
control
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JP3144883A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Imanari
成 宏 幸 今
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タンデム配置されたス
タンド間にルーパが設置された熱間圧延機の制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延機における板厚制御として、操
作端を圧下装置によるロールギャップ設定値とする自動
板厚制御(以下、AGCと略記する)があり、例えば、
ゲージメータAGC方式やMMC(Mill Modu
las Control)方式が知られている。これら
の制御方式で、目標板厚に対する精度(以下、板厚精度
と言う)を向上させるためには、ロールギャップの設定
精度と応答性を向上させることが重要であるが、これと
併せて圧延材料の張力(以下、単に張力と言う)の変動
を抑えることも重要になってくる。
【0003】特に、熱間圧延における圧延材料は、高温
処理されて変形抵抗が小さくなっているため破断しやす
く、また、張力を適切に制御しないと圧延機スタンド間
に大きなループが発生して事故を引き起こしやすい。こ
のため、熱間圧延機ではスタンド間にルーパを設け、こ
のルーパによって張力制御をしている。
【0004】一方、冷間圧延プロセスにおいて、板厚の
制御を圧延ロール駆動主電動機の回転数で行うマスフロ
ーAGCが採用され、大きな効果をあげている。これは
、例えば、特開昭59−21423号公報等に示されて
いる。 最近、このマスフローAGCを熱間圧延プロセスに適用
することが試みられている。
【0005】マスフローAGCは、スタンド間のマスフ
ロー一定則を利用してi+1スタンドの出側板厚をiス
タンドの圧延ロール駆動主電動機で制御する方法であり
、図3に4重圧延機を対象とした制御系統図を示す。
【0006】同図において、圧延材料1はi(i=1〜
n)スタンド10(以下、単にiスタンドと言う)、i
+1スタンド11(以下、単にi+1スタンドと言う)
の順で圧延される。このうち、iスタンドの圧延ロール
は圧延ロール駆動主電動機(以下、主機と言う)70に
より駆動され、i+1スタンドの圧延ロールも図示省略
の同様な主機により駆動される。
【0007】これらiスタンドおよびi+1スタンド間
にルーパ21が設けられている。このルーパ21の高さ
を検出するために、ルーパアームの角度を測定するルー
パ角度測定装置31が設けられている。そして、ルーパ
高さ制御装置80がルーパ角度の検出値を基準値に一致
させるような速度補正量を演算してルーパ駆動電動機速
度制御器61に与える。ルーパ駆動電動機速度制御器6
1は演算された速度補正量に従ってルーパ駆動電動機9
0の速度を制御する。
【0008】また、ルーパ21に張力測定装置41が取
付けられている。この張力測定装置41の測定値は張力
制御装置90に加えられる。張力制御装置90は張力測
定装置41の測定値を基準値に一致させるように、ギャ
ップ設定値の変更量を演算し、圧下装置111 を操作
する圧下位置制御装置101 に与える。
【0009】一方、各圧延ロールにはその速度を測定す
るロール速度測定装置30および40が結合されている
。また、iスタンドとルーパ21との間に板厚計20が
設置されている。そして、板厚計20、ロール速度測定
装置30,40の各測定値がマスフローAGC制御装置
50に加えられ、このマスフローAGC制御装置50は
i+1スタンドの出側板厚の変化を抑えるべく主機速度
制御装置60に速度の変更量を与えるようになっている
【0010】ここで、圧延材料の幅が圧延前後で一定で
あるとすると、マスフロー一定則は次式で表される。
【0011】   hi ・vi =hi+1 ・vi+1     
                         
     …(1) ただし hi   :iスタンド出側板厚 vi   :iスタンド出側材料速度 hi+1 :i+1スタンド出側板厚 vi+1 :i+1スタンド出側材料速度である。
【0012】この(1) 式を変形すると次式が得られ
る。
【0013】   hi+1 =(hi /vi+1 )・vi   
                         
   …(2) なお、出側材料速度vi ,vi+1
 は直接検出し難いため、圧延状態によって変化する先
進率fi ,fi+1 を推定し、次式により演算で求
める。
【0014】   vi   =(1+fi )・vRi      
                         
   …(3)   vi+1 =(1+fi+1 )
・vRi+1                   
           …(4) ただし、vRi,v
Riはiスタンドおよびi+1スタンドのロール速度で
ある。
【0015】しかして、vRi,vi+1 ,hi を
測定すればi+1スタンドの出側板厚hi+1 を制御
することができる。図3においては、ロール速度検出装
置30でiスタンドのロール速度vRiを、ロール速度
検出装置40でi+1スタンドのロール速度を、板厚計
20でiスタンドの出側板厚hi をそれぞれ測定し、
マスフローAGC制御装置50が出側板厚を基準値に一
致させるような速度補正量を演算して主機速度制御装置
60に与え、主機速度制御装置60が主機70の速度を
制御する。このとき、iスタンドおよびi+1スタンド
間の張力がほぼ一定に保たれていることが条件である。 そこで、張力測定装置41で測定した張力と張力基準と
の偏差に基づいて張力フィードバック制御装置90がロ
ールギャップ開度の指令値を演算し、この指令値を圧下
位置制御装置101 に与え、圧下位置制御装置101
 が圧下装置111 を駆動するようになっている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】マスフローAGCはル
ーパのない冷間圧延プロセスでよく使用される技術であ
り、この板厚制御を熱間圧延プロセスに適用した場合の
ルーパの運用方法は確立されておらず、次のような問題
があった。
【0017】すなわち、熱間圧延ではルーパがスタンド
間で材料を支持し次のスタンドへ通板しやすくする役割
を担うためにルーパを使用しないことは少ない。また、
接触式等の張力計は設置場所が限られ、ルーパに設置せ
ざるを得なかった。
【0018】従って、ルーパに取り付けられた張力計は
、ルーパが持ち上げられて圧延材に接触するときに衝撃
を受け、この張力変動を抑制するように圧下量を補正す
るとルーパの高さが変動し、また、ルーパの高さを補正
すると張力が変動するというように、ルーパ高さ制御と
張力制御とが互いに干渉し合い、通板直後の張力が不安
定になりやすかった。
【0019】この発明は、上記の問題点を解決するため
になされたもので、熱間圧延においてマスフローAGC
等の張力制御を圧下装置で行う場合でも、ルーパ高さ制
御と張力制御との非干渉化を実現することにより、通板
直後の張力を安定化させることのできる熱間圧延機の制
御装置を得ることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、タンデム配置
されたn個のスタンドのうち、i(i=1〜n−1)ス
タンドおよびi+1スタンド間にルーパが配置された熱
間圧延機において、前記iスタンドおよびi+1スタン
ド間の圧延材料の張力を測定する張力測定装置と、前記
ルーパの高さを測定するルーパ高さ測定手段と、前記張
力測定装置の張力測定値が基準値に一致するように前記
i+1スタンドの圧下位置制御装置に対するギャップ設
定値の変更量を演算する張力制御装置と、前記ルーパ高
さ測定手段の高さ測定値が基準値に一致するようにルー
パ駆動電動機速度制御装置に対する速度設定値の変更量
を演算するルーパ高さ制御装置と、前記張力制御装置で
演算されたギャップ設定値の変更量および前記ルーパ高
さ制御装置で演算された速度設定値の変更量を、圧延材
料の張力とルーパ高さとの間の相互干渉を取除くように
変換する非干渉制御装置と、圧延材料の圧延状態および
圧延条件に応じて、前記ルーパ高さ制御装置および非干
渉制御装置のそれぞれのゲインを変更する制御ゲイン補
正装置とを備えたものである。
【0021】
【作用】この発明においては、非干渉制御装置により張
力制御装置で演算されたギャップ設定値の変更量および
ルーパ高さ制御装置で演算された速度設定値の変更量を
、圧延材料の張力とルーパ高さとの間の相互干渉を取除
くように変換すると共に、制御ゲイン補正装置によって
圧延材料の圧延状態および圧延条件に応じて、ルーパ高
さ制御装置および非干渉制御装置のそれぞれのゲインを
変更するようにしたので、熱間圧延において張力制御を
圧下装置で行う場合でも、最適なルーパ制御により張力
変動を抑えることができる。
【0022】
【実施例】以下、図示した実施例に基いて、本発明を詳
細に説明する。通常、タンデム圧延機は6〜7個のスタ
ンドを有しているが、以下においては7スタンドを例に
して説明する。
【0023】図1はこの発明の一実施例の構成を示した
ブロック図である。ここで、各スタンドの圧延ミル10
,11,…,16は4重になっており、圧延材料1は圧
延ミル10,11,…,16の順に圧延される。本発明
では隣接する二つのスタンドのうち、上流のスタンドを
iスタンド、下流のスタンドをi+1スタンドと称して
いる。
【0024】これらのスタンド間にはそれぞれルーパ2
1,22,…,26と、その高さをそれぞれ測定するた
めのルーパ角度測定装置31,32,…,36とが設け
られている。このうち、ルーパ21,22,…,26は
それぞれルーパ駆動電動機51,52,…,56によっ
て駆動される。これはルーパ駆動方式として電動機を使
用した例であるが、本発明は油圧シリンダを使用する油
圧方式にも適用可能である。ルーパ駆動電動機51,5
2,…,56はそれぞれルーパ駆動電動機速度制御装置
61,62,…,66によって速度制御される。なお、
このルーパ駆動電動機速度制御装置61,62,…,6
6は内部に電流制御装置を包含し、ルーパ駆動電動機5
1,52,…,56の電流を検出して電流制御のみを行
う場合には電流制御装置に置換えられることがある。ま
た、ルーパ角度測定装置31,32,…,36には、ル
ーパの角度検出値に基づき、その高さを基準値に一致さ
せるようにルーパ駆動電動機速度制御装置61,62,
…,66に対する速度設定値の変更量を演算するルーパ
高さ制御装置ルーパ高さ制御装置71,72,…,76
が接続されている。
【0025】一方、ルーパ21,22,…,26には、
それぞれ圧延材料1の張力を測定する張力測定装置41
,42,…,46が取付けられている。そして、これら
の張力測定装置41,42,…,46には、張力測定値
が基準値に一致するように圧延ミル11,12,…,1
6の圧下位置制御装置101 ,102 ,…,106
 に対するギャップ設定値の変更量を演算する張力制御
装置81,82,…,86が接続されている。なお、圧
下位置制御装置101 ,102 ,…,106 は応
答が若干遅くなる電動圧下方式を対象としたものである
が、より応答の速い油圧圧下方式に対してもこれに合致
したものを用いることができる。
【0026】ところで、ルーパ高さ制御装置71,72
,…,76で演算された速度設定値の変更量はそれぞれ
、非干渉化装置91,92,…,96を介して、ルーパ
駆動電動機速度制御装置61,62,…,66に与えら
れ、同様に、張力制御装置81,82,…,86で演算
されたギャップ設定値の変更量もそれぞれ、非干渉化装
置91,92,…,96を介して、圧下位置制御装置1
01 ,102 ,…,106 に与えられる。
【0027】非干渉化装置91,92,…,96はギャ
ップ設定値の変更量および速度設定値の変更量を、圧延
材料の張力とルーパ高さとの間の相互干渉を取除くよう
に変換するものである。
【0028】また、圧延材料の状態や、圧延条件を入力
して、ルーパ高さ制御装置71,72,…,76の制御
ゲインおよび非干渉化装置91,92,…,96の制御
ゲインを補正する制御ゲイン補正装置120を備えてい
る。
【0029】上記のように構成された本実施例の動作を
、iスタンドとしての圧延ミル10を有するスタンド、
i+1スタンドとしての圧延ミル11を有するスタンド
に着目して説明し、続いて、非干渉化装置91,92,
…,96および制御ゲイン補正装置120の詳しい動作
を説明する。
【0030】圧延材料1の先端が圧延ミル10を抜けて
圧延ミル11に噛込まれた時点で、ルーパ駆動電動機速
度制御装置61が起動され、ルーパ21は持上げられて
圧延材料1に張力を発生させる。なお、ルーパ駆動電動
機速度制御装置61はルーパ駆動電動機51を基準の速
度に制御する。
【0031】このとき、ルーパ角度測定装置31がルー
パ21の角度を測定する。ルーパ高さ制御装置71はそ
の高さを基準値に一致させるように、ルーパ駆動電動機
速度制御装置61に対する速度設定値の変更量を演算す
る。また、圧延材料1に発生した張力を張力測定装置4
1が測定する。張力制御装置81はその張力を基準値に
一致させるように、圧下位置制御装置101 に対する
圧延ミル11のギャップ設定値の変更量を演算する。こ
の場合、ルーパ駆動電動機速度制御装置61に対する速
度設定値の変更量、および、圧下位置制御装置101 
に対するギャップ設定値の変更量は、非干渉化装置91
によって相互に関係づけて補正される。これと全く同様
な動作が他のスタンドにおいても行われる。
【0032】次に、非干渉化装置91,92,…,96
の動作について、特に、非干渉化装置91について説明
する。
【0033】iスタンドとしての圧延ミル10を有する
スタンドと、i+1スタンドとしての圧延ミル11を有
するスタンドとの間の張力およびルーパ高さの制御系は
図2のブロック図で表すことができる。
【0034】図2において、ルーパ高さ制御装置71に
対応するルーパ高さ制御部201 は、ルーパ角度検出
値Δθと角度基準Δθref との偏差を補正する速度
設定値の変更量をPI演算して角速度として出力する。 張力制御装置81に対応する張力制御部202 は、発
生張力Δtf と張力基準Δtfrefとの偏差に対応
するギャップ設定値の変更量をPI演算して出力する。
【0035】ルーパ駆動電動機速度制御装置61にルー
パ速度制御部203 は、角速度設定値と実際の角速度
との偏差に対応する角速度基準Δωref を電流基準
ΔIref に変換して出力し、ルーパ電流制御部20
4 は電流基準ΔIref を補正して電流ΔIに変換
する。
【0036】直達コントローラ部205 は一般に「1
」として正規化されるものであり、圧下位置制御装置1
01 に対応する圧下位置制御部206 はギャップ設
定値の変更量に従ってロールギャップをΔS0 だけ変
化させる。このロールギャップの変化分が伝達関数部2
07 により張力Δtf に変換される。また、ルーパ
角度から張力への干渉部211 がルーパ角度Δθを張
力に変換して伝達関数部207 の出力張力を補正する
【0037】非干渉化装置に対応してクロスコントロー
ラ部208 ,209 が有り、このうち、クロスコン
トローラ部208 はギャップ設定値の変更量を電流補
正値に変換してルーパ電流制御部204 に加え、クロ
スコントローラ部209 は角速度変更量をギャップ開
度の補正量に変換して圧下位置制御部206 に加える
。また、トルク定数部210 が電流ΔIに対応するト
ルクΔTL を出力する。
【0038】干渉部212 は張力Δtf がルーパに
与えるトルク分に変換し、伝達関数部213がルーパ角
度Δθをスタンド間材料の重さとルーパの自重により発
生するトルクに変換する。ルーパ駆動電動機に対応する
ルーパ駆動電動機部214 はトルク定数部210 の
発生トルクから、干渉トルク分を減算してルーパの角速
度Δωに変換し、ルーパ角度への伝達関数部215 が
ルーパの角速度をルーパ角度Δθに変換する。
【0039】また、制御ゲイン補正部216 がルーパ
高さ制御部201およびクロスコントローラ部208 
のゲインを変更し得るようになっている。
【0040】これら各ブロックの伝達関数は次式で表さ
れる。
【0041】ルーパ速度制御部203
【数1】   ルーパ電流制御部204      1/1+TCC・s            
      TCC:電流制御時定数  圧下位置制御
部206      1/1+TPC・s            
      TPC:圧下装置時定数  伝達関数部2
07      KGT/1+TGT・s          
      KGT:ゲイン            
                         
 TGT:一次遅れ定数トルク定数部210 Φ 干渉部211 dF2 (θ)/dθ 干渉部212 dF3 (θ)/dθ 伝達関数部213 dF4 (θ)/dθ   ルーパ駆動電動機部214      1/JL ・s              
        JL :ルーパ系慣性モーメント  
伝達関数部215      1/gL ・s              
        gL :ルーパギヤー比また、クロス
コントローラ部208 ,209 の伝達関数H12,
H21は次のようにして求められる。
【0042】張力制御部202 の出側から見た直達コ
ントローラ部205 −圧下位置制御部206−伝達関
数部207 −干渉部212の出口までの伝達関数と、
張力制御部202 からまたクロスコントローラ部20
8 −ルーパ電流制御部204 −トルク定数部210
 の出口までの伝達関数を一致させるようにすると次式
が成り立つ。
【0043】
【数2】 この(5) 式を解いてクロスコントローラ部208 
の伝達関数が決定される。
【0044】一方、ルーパ高さ制御部201 の出側か
ら見たルーパ速度制御部203 −ルーパ電流制御部2
04 −トルク定数部210 −ルーパ駆動電動機部2
14 −伝達関数部215 −干渉部211 の出側ま
での伝達関数と、ルーパ高さ制御部201 から見たク
ロスコントローラ部209 −圧下位置制御部206 
−伝達関数部207の出側までの伝達関数を一致させる
ようにすると次式が成り立つ。
【0045】
【数3】 この(6) 式を解いてクロスコントローラ部209 
の伝達関数が決定される。
【0046】次に、冷間圧延に比べて変形抵抗の小さい
材料を圧延する場合に問題となる張力変動に対処する方
法について述べる。
【0047】非干渉化装置91の目的は、張力制御とル
ーパ高さ制御との間の干渉を抑制し、それぞれの制御ル
ープを1入力1出力系と見做して制御することを可能に
することにある。しかし、現実には完全に非干渉化でき
るものではなく、本発明はこれを利用してルーパによっ
ても張力変動を抑える効果を得るものである。
【0048】すなわち、圧下位置制御装置101 によ
る張力制御では、ロールギャップ開度の急激な変更を抑
えるために、張力制御部202 や、圧下位置制御部2
06 にリミッタを設けるのが一般的である。この場合
、リミッタの閾値を超える急激な張力変動があるとき、
何らかの処置をとらなければならないが、本実施例では
制御ゲイン補正部216 によってルーパ高さ制御部2
01 およびクロスコントローラ部208 のゲインを
変えて対応する。
【0049】これは、例えば、目標板厚の薄い材料を圧
延するときは、材料が破断しやすいため特に張力に注意
しなければならない。そこで、クロスコントローラ部2
08 のゲインを小さく設定することにより、張力Δt
f からルーパ角度Δθへの干渉を強くしてルーパを振
らせやすくして、大きな張力変動を抑えるようにする。 また、同時に、ルーパ高さ制御部201 のゲインを小
さくすることにより、ルーパ高さ制御系の制御性能を落
とし、ルーパ角度の安定を抑えて張力の安定を図る。
【0050】このため、圧下位置制御部206 には、
材料圧延前に予め圧延すべき材料の鋼種、目標板厚、張
力目標値等の情報を入力する必要がある。そこで、制御
ゲイン補正部216 はこれらの情報に対応するゲイン
補正係数をテーブルからピックアップして、ルーパ高さ
制御部201 およびクロスコントローラ部208 の
ゲインを補正する。この場合、テーブルの内容は実際の
操業データやシミュレーション結果から決定する。
【0051】ここで、ルーパが張力変動を抑える効果は
、張力変動がリミッタの閾値を超えるときにより多く期
待できる理由を説明する。
【0052】一般に、圧下位置制御装置による張力制御
は油圧圧下装置の場合に使用される。油圧圧下系の応答
の遮断周波数は60〜120[rad/s]と非常に高
速であるのに対して、ルーパ位置制御系の応答の遮断周
波数は3 〜20[rad/s] と油圧圧下系に比べ
て低速である。したがって、高周波数の張力変動は油圧
圧下による張力制御で除去できるもので、油圧圧下によ
っても除去できにくい張力変動に対してはルーパが有効
に作用することになる。
【0053】ただし、電動圧下のようにルーパ制御系と
同じような速さで応答する圧下張力制御系を用いる場合
には、張力変動がリミッタの閾値を超えない場合にもル
ーパによる張力変動を抑える効果があると考えられる。
【0054】以上、本発明を具体的な実施例について説
明したが、本発明はタンデム配置された全スタンドに限
って適用するものではなく、最低2スタンド間に適用可
能なものである。
【0055】また、上記実施例ではマスフローAGCと
併用する場合について説明したが、必ずしもマスフロー
AGCと併用する必要性はなく、圧延スタンド間にルー
パが配置された殆どの熱間圧延機に適用可能である。
【0056】さらにまた、上記実施例では4重圧延機に
ついて、しかも、電動機駆動方式のルーパを備えるもの
について説明したが、本発明は圧延機のロール数やルー
パ駆動方式に限定されず、殆どの熱間圧延機に適用可能
である。
【0057】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなようにこの
発明によれば、熱間圧延機において張力制御を圧下装置
で行う場合、張力制御とルーパ高さ制御との相互干渉を
抑制して圧延中の張力とルーパ高さを安定化させること
ができる。
【0058】また、圧延材料の状態や圧延条件に応じて
最適なルーパ制御をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の構成を、圧延スタンドと
合わせて示したブロック図。
【図2】この発明の一実施例の制御系の詳細な構成を示
すブロック図。
【図3】一般的なマスフローAGCを説明するために、
圧延スタンドと合せて示した制御系統図。
【符号の説明】
10〜16  圧延ミル 21〜26  ルーパ 31〜36  ルーパ角度測定装置 41〜46  張力測定装置 51〜56  ルーパ駆動電動機 61〜66  ルーパ駆動電動機速度制御装置71〜7
2  ルーパ高さ制御装置 81〜86  張力制御装置 91〜96  非干渉化装置 101〜106  圧下位置制御装置 110〜116  圧下装置 120  制御ゲイン補正装置 17  圧下位置制御装置 18  制御切換スイッチ 19  制御切換スイッチ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンデム配置されたn個のスタンドのうち
    、i(i=1〜n−1)スタンドおよびi+1スタンド
    間にルーパが配置された熱間圧延機において、前記iス
    タンドおよびi+1スタンド間の圧延材料の張力を測定
    する張力測定装置と、前記ルーパの高さを測定するルー
    パ高さ測定手段と、前記張力測定装置の張力測定値が基
    準値に一致するように前記i+1スタンドの圧下位置制
    御装置に対するギャップ設定値の変更量を演算する張力
    制御装置と、前記ルーパ高さ測定手段の高さ測定値が基
    準値に一致するようにルーパ駆動電動機速度制御装置に
    対する速度設定値の変更量を演算するルーパ高さ制御装
    置と、前記張力制御装置で演算されたギャップ設定値の
    変更量および前記ルーパ高さ制御装置で演算された速度
    設定値の変更量を、圧延材料の張力とルーパ高さとの間
    の相互干渉を取除くように変換する非干渉制御装置と、
    圧延材料の圧延状態および圧延条件に応じて、前記ルー
    パ高さ制御装置および非干渉制御装置のそれぞれのゲイ
    ンを変更する制御ゲイン補正装置と、を備えたことを特
    徴とする熱間圧延機の制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999024184A1 (de) * 1997-11-07 1999-05-20 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren und einrichtung zum walzen eines metallbandes
JP2008018460A (ja) * 2006-07-13 2008-01-31 Kobe Steel Ltd 連続圧延機における張力制御方法及び連続圧延機
JP2008296284A (ja) * 2008-09-12 2008-12-11 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp ルーパ電動機制御装置
JP2009045635A (ja) * 2007-08-16 2009-03-05 Kobe Steel Ltd 圧延材の張力制御方法及び圧延装置

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