JPH04351711A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JPH04351711A
JPH04351711A JP12419791A JP12419791A JPH04351711A JP H04351711 A JPH04351711 A JP H04351711A JP 12419791 A JP12419791 A JP 12419791A JP 12419791 A JP12419791 A JP 12419791A JP H04351711 A JPH04351711 A JP H04351711A
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重美 浅井
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ヘッド(以下単に
「ヘッド」と称する。)が磁気テープ(以下単に「テー
プ」と称する。)の幅方向の蛇行に追従するように、ヘ
ッド位置を調整をしながら情報の記録再生を行う磁気記
録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録再生装置の高密度化,高速(高
転送速度)化を進める上で、主流をなす技術として、面
記録密度の増加を目的とし、種々の技術開発が行われて
いる。面記録密度は一般的に磁気記録媒体の移動する方
向の密度である線記録密度(単位としては、BPI=B
it  Per  Inchを用いる。)と、前記方向
と直交する方向の密度であるトラック密度(単位として
は、TPI=TrackPer  Inchを用いる。 )との積として表わされる。
【0003】ここで、トラック密度に着目し議論すると
、VTRやDAT等に代表される回転型ヘッドを搭載し
たものを除くと、固定型ヘッドを搭載した磁気記録再生
装置においては、一般的にテープ上に記録されるトラッ
ク数と、ヘッド数とが等しい構成となっており、トラッ
ク密度を増加させるためには、トラック幅を狭くし、単
位長さ当たりのトラック数を増加させる手法が取られて
いる。ここで、トラック数とは、テープ走行方向に平行
に形成されたデータトラックの総数を指し、ヘッド数と
は、記録ヘッド,あるいは記録再生ヘッド等の磁気ヘッ
ドを一体的に有するコンビネーションヘッドに含まれる
ヘッド数を指すものである。
【0004】単位長さ当りのトラック数を説明の便宜上
トラックピッチという項目で表現するとすれば、従来技
術によれば、フェライト等の磁性材料を機械加工技術で
加工し、ヘッドの構造体を形成するバルク型のヘッドに
おいては数百μm程度が限界とされていた。
【0005】一方、近年開発が著しい薄膜磁気ヘッド(
以下、単に「薄膜ヘッド」と称する。)においては、数
十μm〜百数十μm程度のトラックピッチを実現できる
可能性があり、百数十μmのトラックピッチを有するヘ
ッドについては各種報告例がある。
【0006】以上のように、薄膜ヘッドを採用すること
により従来以上にトラック数を増加させることが可能だ
が、その反面、並列処理回路規模が大きくなるという問
題点が生じる。また、並列処理回路規模を制限し、トラ
ックを順次切換えて行けば良いが、この場合には別途ト
ラック切換回路が必要となり、回路規模として増大傾向
にあることは、避けられなかった。
【0007】以上のような問題点に鑑みて、情報処理シ
ステムのバックアップ用記憶装置等に代表される多トラ
ックの磁気記録再生装置では、サーペンタイン記録再生
方式という方式が採用されている。
【0008】これはテープ上のトラック数よりヘッド数
を少なくし(順次トラックの切換が必要)、データ信号
を処理する場合は信頼性を確保するためにRead  
After  Writeを行い、更に処理時間の短縮
化を図るために往復で記録再生を行うというものである
【0009】ここで、図6を参照して、前記サーペンタ
イン記録再生方式を簡単に説明する。
【0010】まず、走行方向がX,幅方向がYで示され
るテープ1がY方向に等ピッチaで形成された16個の
トラックT1〜T16から成るトラック群2を有してい
るものとする。この場合、前記のトラック群2に対して
、4個の記録ヘッドW1〜W4および4個の再生ヘッド
R1〜R4を備えたコンビネーションヘッド3が配設さ
れている。記録ヘッドW1〜W4はそれぞれ等ピッチb
(b=4a)でY方向に並設され、各再生ヘッドR1〜
R4は対応する記録ヘッドW1〜W4と対をなしてX方
向あるいは−X方向に並設されている。これら対を成す
記録ヘッドW1〜W4と再生ヘッドR1〜R4同志はY
方向の配設位置毎に入れ変わった状態で交互に配設され
ている。
【0011】記録あるいは再生動作の際、前記のコンビ
ネーションヘッド3は、まず図6に示す位置に駆動され
る。即ち、記録ヘッドW1および再生ヘッドR1の中心
がトラックT1の中心と一致し、同様に記録ヘッドW2
および再生ヘッドR2の中心とトラックT5の中心、記
録ヘッドW3および再生ヘッドR3の中心とトラックT
9の中心、ならびに記録ヘッドW4および再生ヘッドR
4とトラックT13の中心とがそれぞれ一致する位置で
ある。
【0012】次に、この相対位置を保持しながら、記録
する場合には、テープ1をX方向に走行させ、記録ヘッ
ドW1およびW3にてトラックT1およびT9に同時に
記録する。
【0013】この場合、データが正しく記録されたかど
うかを判断するために、トラックT1においては、記録
ヘッドW1にてデータが記録された直後に再生ヘッドR
1にてデータを再生し、(Read  After  
Write)記録の良否を確認する。トラックT9にお
いては記録ヘッドW3と再生ヘッドR3を用いて同時に
同様の確認をおこなう。万が一トラックT1で記録不良
が発生した場合は、不良箇所の前までテープ1を巻き戻
し、記録ヘッドW1にて再度データの記録をおこなう(
Rewrite)。このRead  After  W
riteおよびRewriteの動作はその他のT2〜
T16にわたる全トラックにおいて同様である。
【0014】この様にしてテープ1の長手方向の一端部
までの記録を終えると、今度は−X方向にテープ1を走
行させ、記録ヘッドW2およびW4によってトラックT
5およびT13に同時に記録する。そして、テープ1の
長手方向端部まで記録終了後、コンビネーションヘッド
3を−Y方向へトラックピッチa分だけ移動させ、記録
ヘッドW1および再生ヘッドR1の中心がトラックT2
の中心を一致するように配設する。その後、この相対位
置を保持しつつ、前記と同様にテープ1をXおよび−X
方向に往復させながらトラックT2,T6,T10,T
14に記録を行い、以下同様にして、テープ1が一往復
する毎にコンビネーションヘッド3を−Y方向にaだけ
移動させながら、合計4往復ですべてのトラックT1〜
T16に情報の記録を行う。
【0015】前記サーペンタイン記録再生方式の多トラ
ック磁気記録再生装置では、小数のヘッドをテープ幅方
向へ移動させて多トラックに対する記録および再生を行
う構成であるから、トラックピッチが小さくなり、トラ
ック数が増加した場合であっても、ヘッドを多数回移動
させることにより対応することが可能となる。
【0016】これらの従来技術は、例えば特開昭62−
157305号公報に開示されており、前記ヘッドのテ
ープ幅方向への移動について、アクチュエータとしてス
テッピングモータを用いた開ループ制御でのヘッド位置
決め技術が報告されている。
【0017】また、特開昭62−183018号公報な
らびに特開昭62−183019号公報においては、ス
テッピングモータを用いた開ループ制御のヘッド位置決
め技術について更に詳しく開示されており、具体的には
簡単な構成でヘッドの基準位置を決定することが可能な
位置決め機構をキャリブレーション手法について報告さ
れている。
【0018】一方、前記のような磁気記録再生装置では
、ヘッドに対するテープの相対位置を規制するテープ位
置規制手段を備えており、その構成としてはテープの幅
方向両端をガイドする一対のフランジが形成されたガイ
ドポスト等をテープ走行経路に設けたものが一般的であ
る。
【0019】ところが、前記のテープ位置規制手段は、
テープの上下端に機械的なストレスが加わり、上下端を
損傷させる恐れがある。したがって、前記の規制手段で
は、テープ端部の損傷を回避しなければならない関係か
ら、数十μm程度の規制幅が限界となり、許容オフトラ
ック量が十数〜数十μm程度の高密度記録再生装置では
、前記のフランジ類によるテープの蛇行規制だけでは不
十分であった。また薄膜ヘッドを用いたヘッド数の多い
コンビネーションを搭載した多数トラック磁気記録再生
装置においては、トラック幅の狭い記録が可能であるが
、それに伴って許容オフトラック量も小さくなっている
【0020】以上より、テープ,ヘッド相対位置規制手
段としては、前記のフランジによる規制構造に加えて、
ヘッドとテープまたはトラックとの相対位置検出手段と
、テープ幅方向にヘッドを移動させるヘッド駆動手段と
により、テープの幅方向にヘッドを移動させるヘッド駆
動手段とにより、テープの幅方向の上下蛇行(以下「ウ
ェイビング」と称する。)に対してヘッドを追従制御し
ていく構成が採用されている。
【0021】このような装置の一例としては、ヘッド数
とトラック数が等しい固定ヘッドディジタルオーディオ
テープレコーダがある。同装置では、例えば、信学技報
EA83−56,81−64およびシャープ技報198
4−28に開示されているように、テープ上に記録され
たサーボ専用トラックをテープ幅方向に並設された2個
の再生ヘッドにてトレースし、その再生出力を比較して
追従制御することにより、ヘッドとテープとの相対位置
を規制する構成となっている。
【0022】その他のテープ・ヘッド相対位置規制手段
の例としては、ヘッド数とトラック数とが等しい磁気記
録再生装置において、テープ幅方向一端部にトラッキン
グ用の信号を記録し、これをサーボ用再生ヘッドで再生
して信号レベルを基準レベルと比較するか、もしくはテ
ープの幅方向両端部にトラッキング用の情報を記録し、
これらを一対のサーボ用再生ヘッドで再生して信号レベ
ルを比較することによりトラッキングを行うようにした
構成が提案されている。(特公昭63−64811号公
報参照)しかしながら、いずれの場合もトラック密度(
TPI)を増加させようとすれば、ヘッド数が増加し、
並列処理回路規模が大きくなるかあるいはトラック切換
回路が必要となり回路規模が大きくなるという問題点が
あった。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】前述のように多トラッ
クの磁気記録再生装置の高密度化,高速化を実現しよう
とすれば、(1)トラック数の増加(トラック幅の狭寸
法化)(2)トラッキングの高精度化(3)並列処理回
路規模の減少(4)情報処理時間の短縮化(5)磁気記
録再生装置の小型化,低コスト化等の課題を解決しなけ
ればならなかった。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明においては、前述
のサーペンタイン記録再生方式の採用に加え、ヘッドと
テープとの相対位置検出手段と、テープ幅方向にヘッド
を移動させるヘッド移動手段とにより、テープのウエイ
ビングに対してヘッドを追従制御させる構成(以下「ダ
イナミックトラッキング」と称する。)の採用により、
前述の課題を解決しようとするものである。すなわち、
前述の課題(1)および(2)に対してはダイナミック
トラッキングの採用により、(3)および(4)に対し
てはサーペンタイン記録再生方式の採用により対応する
【0025】具体的には、(A)データ信号記録再生用
磁気ギャップとサーボ信号記録再生用磁気ギャップが同
一基板上に形成された薄膜コンビネーションヘッドを採
用すること、(B)前記薄膜コンビネーションヘッド以
外に、サーボ信号を記録するための固定ヘッドを配設す
ること(C)データ信号記録再生のタイミングは、まず
サーボ信号を記録した後、該サーボ信号を再生しながら
データ信号の記録再生をおこなうか、あるいはサーボ信
号を記録するときに同時にデータ信号を記録すること(
D)ダイナミックトラッキングはテープ上に2本のサー
ボトラックを配設し、該サーボトラックを再生して得ら
れる2本のサーボ信号の差信号に基づいて閉ループ制御
をおこなうか、あるいは2本のサーボ信号のうち、どち
らか一方のサーボ信号と基準信号との差信号に基づいて
閉ループ制御をおこなうこと、(E)サーペンタイン記
録再生方式に準拠したトラックの切り換えに伴うヘッド
の移動と、ダイナミックトラッキングに伴うヘッドの位
置調整を、それぞれ個別のアクチュエータを用いておこ
なうか、ひとつのアクチュエータを用いておこなうこと
、(F)サーペンタイン記録再生方式に準拠したトラッ
クの切り換えに伴うヘッドの移動と、ダイナミックトラ
ッキングに伴うヘッドの位置調整を、それぞれ個別のア
クチュエータを用いておこなう場合は該ヘッドの移動を
、ひとつのアクチュエータを用いておこなう場合は該ヘ
ッドの移動と該ヘッドの位置調整をステッピングモータ
を用いておこなうこと。
【0026】
【作用】サーペンタイン記録再生方式に準拠し、かつダ
イナミックトラッキングを採用することにより、コンピ
ュータ周辺機器としての下位互換性を確保しつつ高密度
化,高速化を実現できる。
【0027】
【実施例】本発明の一実施例を図1〜図5を用いて詳細
に説明する。
【0028】本実施例は上述の従来の技術の項の中で説
明したサーペンタイン記録再生方式に準拠した磁気記録
再生装置を示しており、テープ上のトラック数よりヘッ
ド数が少なく、順次トラックを切り換えながら、往復テ
ープ走行で記録再生を行うものである。
【0029】図1に示すように、磁気記録再生装置は、
それぞれテープ1の幅方向であるY方向に延び、互いに
貼り合わされた一対の基板3a,3bを備え、該基板3
a,3b上に薄膜ヘッドとして形成されたデータ信号記
録ヘッドW1〜W4,データ信号再生ヘッドR1〜R4
およびサーボ信号記録再生ヘッドS1〜S4,S1′〜
S4′によりヘッドユニットとしてのコンビネーション
ヘッド3が構成されている。コンビネーションヘッド3
は図3〜図5に示したヘッド移動手段8によりYまたは
−Y方向に移動されるようになっている。テープ1とし
ては、例えば横幅3.8mmの規格品が使用され、上記
テープ1ではそれぞれ走行方向(X方向)と平行に延び
、所定のトラックピッチaでY方向に配列された16本
のデータトラックDT1〜DT16に沿って、データ信
号の記録再生が行われるようになっている。さらに、Y
方向においてデータトラックDT1〜DT16の両側に
位置し、所定のトラックピッチ(ここでは2a)をもっ
て配列された2本のサーボトラックST1,ST2に沿
ってサーボ信号の記録再生が行われるようになっている
【0030】2本のサーボトラックST1、ST2の記
録は、専用の固定ヘッド11によって行われる。固定ヘ
ッド11には、X方向の位置としてはギャップライン1
1a上に、Y方向の位置としてはテープ1のサーボトラ
ックST1、ST2のそれぞれトラック中心に位置する
ように、ヘッドの中心が位置決めされた1対のサーボ信
号記録ヘッドSW1、SW2が配設されている。サーボ
トラックST1の記録にはサーボ信号記録ヘッドSW1
が、同様にサーボトラックST2の記録にはサーボ信号
記録ヘッドSW2が対応する。ここで前記テープ1のサ
ーボトラックST1及びST2のトラック中心とは本来
テープが走行すると考えられる理論位置に準じて決定さ
れる位置で、予め光学的手段等によりサーボ信号記録ヘ
ッドSW1及びSW2のヘッド中心が該トラック中心に
一致するように固定ヘッド11を位置決めしておく。ま
た、固定ヘッド11は、Y方向には移動不可能なように
固定されており、X方向においてはコンビネーションヘ
ッド3の右側、あるいは左側のどちらに位置しても良い
。(図1では右側に位置決め固定されている。)次に前
記コンビネーションヘッド3において、一方の基板3a
には、奇数番目のデータ信号記録ヘッドW1,W3と偶
数番目のデータ信号再生ヘッドR2,R4および奇数番
目のサーボ信号記録再生ヘッドS1,S1′,S3,S
3′が配設され、基板3a上の各ヘッドのギャップ位置
は直線3c上に設定されている。また、他方の基板3b
上には、偶数番目のデータ信号記録ヘッドW2,W4と
奇数番目のデータ信号再生ヘッドR1,R3および偶数
番目のサーボ信号記録再生ヘッドS2,S2′,S4,
S4′が配設され、基板3b上の各ヘッドのギャップ位
置は直線3d上に設定されている。対応するデータ信号
記録ヘッドW1とデータ信号再生ヘッドR1,同様にW
2とR2,W3とR3,W4とR4は、それぞれテープ
1の走行方向であるX方向に並べて配置されてデータ信
号記録再生ヘッド対H1〜H4を構成し、隣接するデー
タ信号記録再生ヘッド対毎にデータ信号記録ヘッドとデ
ータ信号再生ヘッドのX方向の位置が入れ換えられてい
る。また、データ信号記録ヘッドとデータ信号再生ヘッ
ドのトラックの幅(Y方向の幅)は、テープ1のウェイ
ビング等を考慮して、各データ信号記録ヘッドW1〜W
4の記録幅は、各データ信号再生ヘッドR1〜R4の再
生幅より若干大きくなるように設定されている。隣接す
るデータ信号記録再生ヘッド間のY方向の間隔は、b=
4aに設定され、ヘッド移動手段8によりコンビネーシ
ョンヘッド3をトラックピッチaずつY方向に4回移動
させ、4回のトラック切換を行うことによりすべてのデ
ータトラックDT1〜DT16においてデータ信号の記
録、あるいは再生を行うようになっている。
【0031】次に一方の基板3a上に配設された奇数番
目のサーボ信号記録再生ヘッドS1とS1′およびS3
とS3′はそれぞれ対を構成しており、Y方向の位置関
係は、データ信号再生ヘッドR4のY方向の中心が、さ
らに距離2aを離れた下方にサーボ信号記録ヘッドS1
のY方向の中心が、データ信号記録ヘッドW1のY方向
の中心から距離1.5a離れた上方に(+Y方向)サー
ボ信号記録再生ヘッドS1′のY方向の中心が、さらに
距離2a離れた上方にサーボ信号記録再生ヘッドS3′
のY方向の中心が位置するように設定されている。他方
の基板3b上に配設された偶数番目のサーボ信号記録再
生ヘッドS2とS2′およびS4とS4′もそれぞれ対
を構成しており、Y方向の位置関係は、データ信号記録
再生ヘッドS4のY方向の中心が、さらに距離2a離れ
た下方にサーボ信号記録再生ヘッドS2のY方向の中心
が、データ信号再生ヘッドR1のY方向の中心から距離
2.5a離れた上方にサーボ信号記録再生ヘッドS2′
のY方向の中心が、さらに距離2a離れた上方にサーボ
信号記録再生ヘッドS4′のY方向の中心が位置するよ
うに設定されている。
【0032】すなわち、Y方向について言えば、1対の
サーボ信号記録再生ヘッドS1,S1′の距離a(=デ
ータトラックピッチ)離れた上方に次の対を構成するサ
ーボ信号記録再生ヘッドS2,S2′が位置し、同様に
さらに距離a離れた上方に次の対を構成するサーボ信号
記録再生ヘッドS3,S3′が位置し、同様にさらに距
離a離れた上方に次の対を構成するサーボ信号記録再生
ヘッドS4,S4′が位置する。
【0033】X方向について言えば、前述のように奇数
番目のサーボ信号記録再生ヘッドS1,S1′,S3,
S3′のX方向の中心が直線3C上に、偶数番目のサー
ボ信号記録再生ヘッドS2,S2′,S4,S4′のX
方向の中心が直線3d上に位置することから、X,Y両
方向を合わせ見た時にそれぞれのサーボ信号記録再生ヘ
ッド対は、図1に示したようにトラックピッチaを有し
、千鳥状に配設されていることになる。
【0034】このサーボ信号記録再生ヘッドのレイアウ
トには、以下に示す長所がある。まず第一にテープ幅方
向に記録可能な情報量を増やそうとすると、データ信号
を記録する領域をできるだけ広く設定しなければならな
い。換言すれば、サーボトラック等のデータ信号の記録
以外に使用する領域は狭いほうが望ましい。この要求を
満たすために、本発明においては、テープ上に必要十分
条件である2本のサーボトラックのみを配設している。 第二にサーボトラック幅は、広いダイナミックレンジを
得ようとすると広い方が望ましいが、前記第一の理由か
ら、本発明ではデータトラック幅と同等のトラック幅に
設定している。この値はテープ1がテープ幅方向にDC
的に大きく変化しても(例えば走行方向反転時),ダイ
ナミックトラッキングに引き込めるだけの幅があれば良
い。
【0035】更に詳しく説明すると、例えば図1のサー
ボトラックST2とサーボ信号記録再生ヘッドS1に着
目すると、図示した理論位置に対し、テープ1がY正方
向に変位した場合には、サーボトラックST2とサーボ
信号記録再生ヘッドS1とがY方向において離脱するま
での距離は1.5aであり、逆にテープ1がY負方向に
変位した場合には、サーボトラックST2とサーボ信号
記録再生ヘッドS1とがY方向において離脱するまでの
距離は0.5aとなる。一方サーボトラックST1とサ
ーボ信号記録再生ヘッドS1′に着目すると、テープ1
がY正方向に変位した場合には0.5a,Y負方向に変
位した場合には1.5aの距離だけ変位マージンがある
と言える。サーボトラックST1,ST2およびサーボ
信号記録再生ヘッドS1,S1′はそれぞれ対をなして
いることから、テープ1がY正方向に変位した場合はサ
ーボ信号記録再生ヘッドS1を、テープ1がY負方向に
変位した場合はサーボ信号記録再生ヘッドS1′を用い
、ダイナミックトラッキングに引き込むようにすれば、
Y正負両方向においてそれぞれ最大1.5a弱(1.5
aまで変位するとサーボ信号記録再生ヘッドの再生出力
が0となりダイナミックトラッキングに引き込めない)
のテープ変位マージンが確保できる。
【0036】ここでテープ1の変位量をテープ停止時の
DC的な変位も含むものとしDとすると、D<1.5a
であれば、テープ1がどのような位置にあってもダイナ
ミックトラッキングに引き込むことが可能となる。一般
的にテープ1の変位量Dは、テープガイド等の位置規制
手段を設けることにより数十μm程度に抑えられるため
、仮にD=30μmとするとa>20μmとなり、現在
一般的とされている薄膜磁気ヘッドのトラック幅である
50〜120μm程度の数値に対し、十分妥当性のある
トラック幅であると同時に、更なるテープ幅方向の高記
録密度化にも十分対応できることがわかる。
【0037】第三に高記録密度化に伴いテープ上のトラ
ックピッチを小さくすると、一般的に隣接するヘッドの
ピッチ(特にここでは隣接するサーボ信号記録再生ヘッ
ドのピッチに着目する)も小さくしなければならない。 ところが同一ギャップライン上に隣接するヘッドを配設
した場合は、例えばコイル巻線等のヘッド構造体を形成
するために要するスペース等の制約があり、トラックピ
ッチ=ヘッドピッチ=ヘッドピッチ=トラック幅(ここ
ではサーボトラック幅=サーボ信号記録再生ヘッドピッ
チ)となるようには設定することが困難であった。
【0038】このような問題点に対し、本発明において
は前述のように4対のサーボ信号記録再生ヘッド対S1
−S1′,S2−S2′,S3−S3′,S4−S4′
がそれぞれ千鳥状に配設されているため、実質的に同一
ギャップライン上に位置する隣接サーボ信号記録再生ヘ
ッドは、2倍のヘッドピッチ(=2a)を有することと
なり、トラックピッチ=ヘッドピッチ=トラック幅とな
るようなトラックパターンを実現することが可能となる
。これはトラックピッチを小さくする上で大きな長所で
あるといえる。ここでサーボトラック幅を前記20μm
とすると、同一ギャップライン上に位置する隣接サーボ
信号記録再生ヘッドのピッチは40μmとなり、現在の
技術レベルをもって対応可能な範囲にあることがわかる
【0039】次に、サーボトラックST1,ST2の記
録について説明する。図2は、図1に示した状態から、
ヘッド移動手段8によりコンビネーションヘッド3をY
方向下方に距離2分の1aだけ移動した状態を示してい
る。この状態ではサーボトラックST1のY方向の中心
とサーボ信号記録再生ヘッドS2′のY方向の中心、お
よびサーボトラックST2のY方向の中心とサーボ信号
記録再生ヘッドS1のY方向の中心がそれぞれにおいて
一致している。ただし、この場合のサーボトラックST
1,ST2のY方向の中心とは、本来両トラックの中心
が位置すべき理論位置を示すもので、この状態における
テープ1にはサーボ信号は記録されていないと考える。
【0040】この状態でテープ1をX方向に走行させ、
サーボ信号記録再生ヘッドS1およびS2′を用いてサ
ーボ信号をサーボトラックST1,ST2に記録する。 テープ1が走行中は、テープテンション変動,リール等
の回転体の振れ、あるいはテープガイドの等の構造体(
テープが接触する部材)の傾き等により、テープ1にウ
ェイビングが発生し、テープ1のエッジを基準として見
た場合は記録された2本のサーボトラックはY方向上下
に蛇行していることになる。
【0041】しかしながら、サーボ信号を記録する際に
用いる一対のサーボ信号記録再生ヘッド(図2の場合、
S1,S2′)はサーボ信号記録再生時には一体的に固
定されていることから、両サーボトラックの相対的な位
置関係は一定で(図1,図2の場合中心間距離19a)
、なおかつデータ信号の記録再生時には両サーボトラッ
クST1,ST2のサーボ信号を再生しながらダイナミ
ックトラッキング(詳細は後述する)を行うため、実質
的に、サーボトラックST1,ST2のの記録時に発生
するウェイビングはキャンセルされる。
【0042】また、サーボトラックST1,ST2の記
録は、その他のサーボ信号記録再生ヘッド対S2−S3
′,S3−S4′によっても可能であり、その場合には
、サーボトラックST1のY方向の中心に対してはS3
′あるいはS4′のY方向の中心を、またサーボトラッ
クST2のY方向の中心に対してはS2あるいはS3の
Y方向の中心を一致させるようにヘッド移動手段8によ
ってコンビネーションヘッド3を移動すれば良い。前記
サーボ信号記録再生ヘッド対の選定には特に制約がある
わけではなく、任意のサーボ信号記録再生ヘッド対を用
いれば良い。
【0043】次にサーボトラックの再生について説明す
る。コンビネーションヘッド3は前述のようにトラック
切換のためにY方向に4回移動するが、これを静的なヘ
ッド位置と考え、図1に示した位置をポジション1とし
、順次トラックピッチaだけコンビネーションヘッド3
をY方向下方に移動した位置をそれぞれポジション2〜
4とする。
【0044】ポジション1においては、サーボ信号記録
再生ヘッド対S1−S1′はテープ1に対して図1に示
した位置を取る。すなわち、サーボトラックST2のY
方向の中心に対してはサーボ信号記録再生ヘッドS1の
Y方向の中心が距離2分の1aだけY方向上方に離れた
位置にあり、サーボトラックST1のY方向の中心に対
してはサーボ信号記録再生ヘッドS1′のY方向の中心
が距離2分の1のaだけY方向下方に離れた位置にある
。この状態でサーボ信号記録再生ヘッド対S1−S1′
を用い、サーボトラックST1およびST2を再生する
と、サーボ信号記録再生ヘッドS1およびS1′からは
、それぞれVなる再生出力電圧が得られる。これは任意
のサーボトラックのY方向の中心に任意のサーボ信号記
録再生ヘッドのY方向の中心が一致した状態でサーボ信
号を再生した時に得られる再生出力電圧の2分の1に相
当する。
【0045】同様にして、ポジション2においてはサー
ボ信号記録再生ヘッドS2およびS2′により、ポジシ
ョン3においてはサーボ信号記録再生ヘッドS4および
S4′によりそれぞれ再生出力電圧Vが得られる。
【0046】以上をまとめると、コンビネーションヘッ
ド3はトラック切替のために、ポジション1〜4の静的
なヘッド位置に位置決めされるが、それぞれのポジショ
ンにおいて、2本のサーボトラックST1,ST2に対
し、対応するサーボ信号記録再生ヘッド対はそれぞれ半
ピッチ(2分の1a,これはサーボ信号記録再生ヘッド
幅の2分の1に相当する。)離れた位置に位置決めされ
る。
【0047】ここで、テープ1の走行方向がX正方向の
場合を往路、X負方向の場合を復路とし、それぞれのポ
ジションにおいて使用するトラックとヘッドを表1にま
とめる。
【0048】
【表1】
【0049】表1において、サーボトラックはどのポジ
ションにおいてもST1とST2のどちらか1本(これ
については後述する)か、あるいは2本を使用し、サー
ボ信号記録ヘッドはどのポジションにおいてもSW1と
SW2の一対のヘッドを使用する。以上はサーペンタイ
ン記録再生方式に伴うトラック切り換えにおけるトラッ
クとヘッドの配列について述べているが、次にダイナミ
ックトラッキングの動作について説明する。
【0050】ダイナミックトラッキングの基本動作は前
記各ポジションにおいてテープ1にウエイビングが発生
し、テープ1が理論位置からY方向に位置変動した場合
、それぞれサーボトラックST1,ST2に対応するサ
ーボ信号記録再生ヘッドの再生出力電圧の変化に基づい
て、図2および図3の場合はヘッド移動手段8,図4お
よび図5の場合はヘッド位置調整手段9によりコンビネ
ーションヘッド3をY方向に移動させて、各データ信号
記録再生ヘッド対H1〜H4を対応するデータトラック
のY方向の中心に誘導するものである。この誘導は図2
〜図5に示した制御手段によっておこなわれる。
【0051】まず図2,図4に示した制御手段は、一対
のサーボ信号記録再生ヘッドの内どちらか一方のサーボ
信号記録再生ヘッドの再生出力電圧を選択するためのス
イッチ4と、基準電圧V0を発生する基準電圧発生器6
と、スイッチ4により選択されたサーボ信号記録再生ヘ
ッドと基準電圧発生器6の出力同士を比較して誤差信号
を発生する比較器5と、比較器5から得られた誤差信号
に基づき、ヘッド移動手段8あるいはヘッド位置調整手
段9へ駆動信号を出力するヘッド移動手段駆動回路7あ
るいはヘッド位置調整手段駆動回路10とを備え、ヘッ
ド移動手段8あるいはヘッド位置調整手段9は、ヘッド
移動手段駆動回路7あるいはヘッド位置調整手段駆動回
路10からの駆動信号に基づいてコンビネーションヘッ
ド3をY方向に移動させ、所定のデータトラックDT1
〜DT16に追従させるようになっている。
【0052】ここで基準電圧V0は、任意のサーボトラ
ックに対応するサーボ信号記録再生ヘッドのY方向の中
心が、該サーボトラックのY方向の中心に対し半ピッチ
(=0.5a)離れた位置にある状態で、該サーボ信号
記録再生ヘッドから得られる再生信号出力に等しい。次
に図3,5に示した制御手段は、一対のサーボ信号記録
再生ヘッドから得られるそれぞれの出力同士を比較して
誤差信号を発生する比較器5と、比較器5から得られた
誤差信号に基づきヘッド移動手段8あるいはヘッド位置
調整手段9へ駆動信号を出力するヘッド移動手段駆動回
路7あるいはヘッド位置調整手段駆動回路10とを備え
、ヘッド移動手段8あるいはヘッド位置調整手段9は、
ヘッド移動手段駆動回路7あるいはヘッド位置調整手段
駆動回路10からの駆動信号に基づいてコンビネーショ
ンヘッド3をY方向に移動させ、所定のデータトラック
DT1,DT16に追従させるようになっている。
【0053】前記2種類の構成において、テープ1にデ
ータ信号を記録する場合は、まずヘッド移動手段8によ
りコンビネーションヘッド3をポジション1に移動する
。次いでテープ1をX正方向に走行させ、サーボ信号記
録再生ヘッド対S1〜S1′を用いダイナミックトラッ
キングを作動させながら、データ信号記録ヘッドW1,
W3を用いてデータトラックDT1,DT9にそれぞれ
データ信号(情報)を記録する。このとき、データ信号
再生ヘッドR1,R3により、記録したデータ信号を直
ちに再生して記録に誤りがないか否かを確認し、万一誤
りがあれば再度記録をおこなう。
【0054】さらにデータ信号を記録するときに、同時
にサーボ信号記録ヘッドSW1、SW2を用いてサーボ
トラックST1、ST2にそれぞれヘッド位置決め用の
サーボ信号を記録する。この状態でテープ1がX正方向
終端まで走行すると、今度はX負方向に走行方向を切り
換え、ポジション1はそのままで、データ信号記録ヘッ
ドW2,W4,データ信号再生ヘッドR2,R4を用い
てデータトラックDT5,DT13にデータトラック信
号を同時録再する。このときはサーボトラックST1、
ST2には往路でサーボ信号が記録されているので、今
度はサーボ信号再生ヘッドS1、S1’を用いてサーボ
トラックST1,ST2を再生し、図2〜5に示した制
御手段によりコンビネーションヘッド3をY方向に移動
させ、データトラックDT5,DT13が先に記録した
サーボトラックST1,ST2に対して、本来記録され
なければならない位置に記録されるように、閉ループで
コンビネーションヘッド3の位置調整(トラッキング)
をおこなう。
【0055】テープ1がX負方向終端(=X正方向始端
)まで走行すると、ヘッド移動手段8によりコンビネー
ションヘッド3をポジション2に移動する。次いでテー
プ1をX正方向に走行させ、同時にサーボ信号記録再生
ヘッドS2,S2′を用いてサーボトラックST1,S
T2を再生し、前記制御手段によりコンビネーションヘ
ッド3をY方向適性位置に閉ループで位置調整しながら
、以下表1に示したトラックとヘッドの組み合わせによ
り、順次データトラックにデータ信号を前記と同様に記
録する。以上の動作はデータ信号が記録されていない、
又は消去されたテープにデータ信号を記録する場合に関
するが、既にデータ信号が記録されている場合(この場
合はサーボ信号も記録されている)、あるいは既にサー
ボ信号のみが記録されている場合については、コンビネ
ーションヘッド3をポジション1に移動した後、テープ
1をX正方向に走行させながら、同時にサーボ信号記録
再生ヘッドS1,S1′を用いてサーボトラックST1
,ST2を再生し、前記制御手段によりコンビネーショ
ンヘッド3の位置調整を行い、前記第1の場合はデータ
信号再生ヘッドR1,R3を用いてデータ信号の再生を
おこない、前記第2の場合はデータ信号記録再生ヘッド
対H1,H3を用いてデータ信号の記録再生をおこなう
【0056】以下前記制御手段によりコンビネーション
ヘッド3をY方向適性位置に閉ループで位置調整しなが
ら、表1に示したトラックとヘッドの組み合わせにより
順次データトラックにデータ信号を記録するか(既に記
録されたデータトラックにデータ信号をオーバーライト
する場合を含む)、あるいは既に記録されたデータトラ
ックのデータ信号を再生すれば良い。また前述したデー
タ信号記録ヘッドW1〜W4,データ信号再生ヘッドR
1〜R4,サーボ信号記録再生ヘッドS1,S1′〜S
4,S4′は薄膜ヘッドとして記述してきたが、バルク
型磁気ヘッドを使用しても本発明を実施することができ
ることは明らかである。
【0057】次にサーペンタイン記録再生方式に準拠し
たトラックの切り換えに伴うヘッドの移動と、ダイナミ
ックトラッキングに伴うヘッドの位置調整に用いるアク
チュエータについて説明する。
【0058】まず前者のヘッドの移動は、図1における
トラックピッチa単位の比較的大きな移動量(一般的に
百数十μm程度)を伴う動作で、要求される応答周波数
も数Hz〜十数Hz程度である。以下便宜上これを粗動
と称する。一方後者のヘッドの位置調整は、サーボ信号
記録再生ヘッドのレイアウトの説明の中で述べたように
、移動量としては数十μm以下であるが、要求される応
答周波数は数Hz〜百Hz程度の動作となる。以下便宜
上これを微動と称する。これらの移動量と応答周波数の
異なる二つの動作を実施するためには、それぞれの動作
に適応した特性を有する専用のアクチュエータを二つ使
用するか、あるいはそれぞれの動作に適応できる範囲は
狭くなるが、それぞれの動作に対応できる一つのアクチ
ュエータを使用するかの二通りの構成が考えられる。
【0059】まず、図4,図5は前者の構成を示してお
り、粗動用としてヘッド移動手段8を、微動用としてヘ
ッド位置調整手段9を具備している。ここで、ヘッド移
動手段およびヘッド位置調整手段と呼称しているのは、
実際の構成としては上記アクチュエータと、その駆動力
を外部に伝達するための機構部とから成るためであるが
、以下においては主にアクチュエータを意味するものと
して扱うこととする。図示のように、ヘッド移動手段8
の上部にはヘッド位置調整手段9が搭載されており、ヘ
ッド位置調整手段9の上部にはコンビネーションヘッド
3が搭載されている。
【0060】ヘッド移動手段8とヘッド位置調整手段9
は、それぞれ独立して駆動することができ、ヘッド移動
手段8は閉ループにて、ヘッド位置調整手段9は閉ルー
プにて駆動制御される。ヘッド移動手段8に要求される
駆動特性は、上述のように比較的低い性能となり、具体
的にはステッピングモータが最適であるが、位置検出用
のセンサを配備すれば、DCモータを使用することもで
きる。一方ヘッド位置調整手段9に要求される駆動特性
は、上述のように比較的高い性能となり、数μmオーダ
ーの分解能が要求されるため、平行板バネとボイスコイ
ルモータの組み合わせが最適である。また閉ループ制御
を行うための帰還信号としては、ヘッド位置調整手段駆
動回路10からの駆動信号が用いられる。これらのアク
チュエータを使用すれば、高い要求特性を満足すること
が可能であるが、メカニズムの小型化が困難であり、駆
動回路規模も大きくなるという短所を合わせ持つ。
【0061】つぎに、図2、図3は後者の構成を示して
おり、粗動、微動兼用としてヘッド駆動手段8のみを具
備している。この場合は、アクチュエータがひとつであ
るため、実現できる駆動特性の範囲は狭くなるが、メカ
ニズムの小型化が容易であり、駆動回路規模も小さく、
コストダウンが容易であるという長所を合わせ持つ。基
本的に粗動は開ループ制御を行うことがコストメリット
向上につながるため、この場合のアクチュエータとして
はステッピングモータが好ましい。ただし、微動におい
ては数μmオーダーの分解能が要求されるため、マイク
ロステップ駆動法を採用する必要がある。すなわち、粗
動の場合は1−2層励磁(あるいは1層励磁,2層励磁
,ダブル1−2層励磁)開ループ駆動法を用い、微動の
場合は閉ループマイクロステップ駆動法を用いれば、上
述の要求分割能を満足することができる。また、マイク
ロステップ駆動法の分割精度を高めるために、励磁層分
割電流を補正すればさらに効果的である。周波数応答性
については位相補償回路を付加することにより、要求特
性に近い特性を得ることができる。
【0062】
【発明の効果】本発明に係る磁気記録再生装置は、(A
)データ信号記録再生用磁気ギャップとサーボ信号記録
再生用ギャップが同一基板上に形成された薄膜コンビネ
ーションヘッドを採用し、(B)前記薄膜コンビネーシ
ョンヘッド以外にサーボ信号を記録するための固定ヘッ
ドを配設し、(C)データ信号記録再生のタイミングは
、まずサーボ信号を記録した後、該サーボ信号を再生し
ながらデータ信号の記録再生を行うか、あるいはサーボ
信号を記録するときに同時にデータ信号を記録再生し、
(D)ダイナミックトラッキングは、テープ上に2本の
サーボトラックを配設し、該サーボトラックを再生して
得られる2本のサーボ信号の差信号に基づいて閉ループ
制御を行うか、あるいは2本のサーボ信号のうち、どち
らか一方のサーボ信号と基準信号との差信号に基づいて
閉ループ制御を行い、(E)サーペンタイン記録再生方
式に準拠したトラックの切り換えに伴うヘッドの移動と
、ダイナミックトラッキングに伴うヘッドの位置調整は
、それぞれの動作に適応した特性を有する専用のアクチ
ュエータを2つ使用するか、あるいはそれぞれの動作に
適応できる1つのアクチュエータを使用し、(F)サー
ペンタイン記録再生方式に準拠したトラックの切り換え
に伴うヘッドの移動と、ダイナミックトラッキングに伴
うヘッドの位置調整を、それぞれ個別のアクチュエータ
を用いておこなう場合は該ヘッドの移動を、ひとつのア
クチュエータを用いておこなう場合は該ヘッドの移動と
該ヘッドの位置調整をステッピングモータを用いておこ
なう構成としたので、(1)トラック数の増加(2)ト
ラッキングの高精度化(3)並列処理回路規模の減少(
4)情報処理時間の短縮化(5)磁気記録再生装置の小
型化、低コスト化等の課題を解決することができ、さら
なる高密度化、高速化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す磁気記録再生装置の概
略正面図である。
【図2】本発明の一実施例を示す磁気記録再生装置の制
御手段およびヘッド移動手段を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例を示す磁気記録再生装置の制
御手段およびヘッド移動手段を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施例を示す磁気記録再生装置の制
御手段およびヘッド移動手段を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施例を示す磁気記録再生装置の制
御手段およびヘッド移動手段を示すブロック図である。
【図6】従来技術の一実施例を示すサーペンタイン記録
再生方式を、採用した磁気記録再生装置の概略正面図で
ある。
【符号の説明】
1  テープ 2  トラック群 3  コンビネーションヘッド 4  スイッチ 5  比較器 6  基準電圧発生器 7  ヘッド移動手段駆動回路 8  ヘッド移動手段 9  ヘッド位置調整手段 10  ヘッド位置調整手段駆動回路 11  固定ヘッド DT1〜DT6  データトラック ST1、ST2  サーボトラック W1〜W4  データ信号記録ヘッド R1〜R4  データ信号再生ヘッド S1、S1′〜S4、S4′  サーボ信号記録再生ヘ
ッド

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  テープ状の磁気記録媒体に情報を記録
    し、再生する磁気記録再生装置において、サーペンタイ
    ン記録再生方式に準拠し、情報の記録されていない又は
    消去されたテープに情報を記録するときに、同時に他の
    トラックにヘッド位置決め用のサーボ信号を記録し、次
    に情報を再生する又は他の空きトラックに情報を記録す
    るときに、最初に記録したサーボ信号に基づいてヘッド
    位置を調整しながら情報を再生又は記録することを特徴
    とする磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】  前記サーボ信号を再生する磁気ギャッ
    プが、情報を記録又は再生する磁気ギャップと同一の基
    板上に形成された薄膜ヘッドを用いることを特徴とする
    請求項1記載の磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】  テープに対するヘッド位置は、2本の
    前記サーボ信号の差信号に基づいて閉ループで調整され
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の磁気記
    録再生装置。
  4. 【請求項4】  テープに対するヘッド位置は、2本の
    前記サーボ信号のうち、どちらか一方のサーボ信号と基
    準信号との差信号に基づいて閉ループで調整されること
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載の磁気記録再生
    装置。
  5. 【請求項5】  サーペンタイン記録再生方式に準拠し
    たトラックの切り換えに伴うヘッドの移動と、前記2本
    のサーボ信号の差信号か、あるいは前記どちらか一方の
    サーボ信号と基準信号との差信号に基づいて閉ループで
    制御するヘッドの位置調整を、それぞれ個別のアクチュ
    エータを用いておこなうことを特徴とする請求項1又は
    2又は3又は4記載の磁気記録再生装置。
  6. 【請求項6】  サーペンタイン記録再生方式に準拠し
    たトラックの切り換えに伴うヘッドの移動と、前記2本
    のサーボ信号の差信号か、あるいは前記どちらか一方の
    サーボ信号と基準信号との差信号に基づいて閉ループで
    制御するヘッドの位置調整を、ひとつのアクチュエータ
    を用いておこなうことを特徴とする請求項1又は2又は
    3又は4記載の磁気記録再生装置。
  7. 【請求項7】  サーペンタイン記録再生方式に準拠し
    たトラックの切り換えに伴うヘッドの移動をおこなうア
    クチュエータとしてステッピングモータを用いたことを
    特徴とする請求項5記載の磁気記録再生装置。
  8. 【請求項8】  サーペンタイン記録再生方式に準拠し
    たトラックの切り換えに伴うヘッドの移動と、前記2本
    のサーボ信号の差信号か、あるいは前記どちらか一方の
    サーボ信号と基準信号との差信号に基づいて閉ループで
    制御するヘッドの位置調整をおこなうアクチュエータと
    してステッピングモータを用いたことを特徴とする請求
    項6記載の磁気記録再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH03242816A (ja) * 1990-02-20 1991-10-29 Sharp Corp 磁気記録再生装置のトラッキング制御装置
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