JPH04347789A - 紙葉類の繰出し隙間調整制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えば紙幣等の紙葉
類を取扱う自動取引機に内部構成されるような紙葉類の
繰出し装置に関し、さらに詳しくは紙葉類の繰出し調整
管理性能を高めた紙葉類の繰出し隙間調整制御装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、この種の紙葉類の繰出し装置は
、紙葉類収納部の繰出し位置に配設された送りローラに
より収納されている紙葉類を送出し、この送出された紙
葉類を一枚出し規制するフィードローラとゲートローラ
との繰出し作用で、紙葉類を一枚ずつ繰出している（例
えば特開平１ー１７６７０３号公報）。この場合、フィ
ードローラとゲートローラとの対向隙間を常に最適な値
に調整する隙間調整機構を介して、繰出し不良のない安
定した繰出しを実行するようにしている。例えば、流通
紙幣を取扱った場合、曲り癖、折れ癖および腰が弱い場
合、あるいはテープや糊等の異物が付着している場合、
また温度や湿度の変化によって紙質が変化したり、経年
変化やインクの付着によって各種ローラ周面の摩擦係数
が変化した場合に、紙葉類がスキュしたり、連出し等の
繰出し不良を誘起するため、その都度、収納部毎に設け
られた隙間調整機構を微調整している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、金種別等の複
数の収納部毎に設けられた隙間調整機構を調整制御する
制御部は、収納部毎に配備して隙間調整する独立制御構
成のため、収納部が増える毎に、その制御部の数も増え
てコスト高となる問題を有していた。そこでこの発明は
、多くの収納部を有しても、一つの制御部で隙間調整管
理することができる紙葉類の繰出し隙間調整制御装置の
提供を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この発明は、紙葉類を区
分して収納した複数の紙葉類収納部を設け、これら収納
部に収納された紙葉類を送出す送りローラと送出された
紙葉類を一枚出し規制するフィードローラとゲートロー
ラとを備えた繰出し機構と、前記フィードローラとゲー
トローラとの対向隙間を調整する隙間調整機構とを備え
て繰出し制御する紙葉類の繰出し装置であって、前記紙
葉類の繰出し時に、繰出し対応する収納部の一つを特定
し、その特定した収納部に繰出し信号を出力して繰出し
動作させると共に、その繰出し信号を下位制御部に出力
する上位制御部と、前記複数の紙葉類収納部の各隙間調
整機構を個別に制御調整許容して共有接続し、前記上位
制御部の繰出し信号に基づいて、特定された収納部から
の紙葉類繰出し状態を検知手段で検知し、その検知デー
タに基づいて同収納部の隙間調整機構に対して最適な調
整量を出力する下位制御部とを備えた紙葉類の繰出し隙
間調整制御装置であることを特徴としている。

【０００５】

【作用】この発明によれば、紙葉類の繰出し時に、繰出
し指令信号を受けた上位制御部が繰出し対応する収納部
の一つを特定し、この特定した収納部に繰出し信号を出
力して特定の収納部から繰出し動作させ始める一方、こ
の繰出し信号を受けた下位制御部が、収納部から繰出さ
れる紙葉類繰出し状態を検知手段で検知して、その検知
データに基づいて同収納部の隙間調整機構に対して最適
な調整量を出力する。

【０００６】

【発明の効果】このように、下位制御部が紙葉類収納部
毎に対応して設けられる複数の隙間調整機構の一つを特
定して調整管理する共有制御構成のため、この一つの下
位制御部で全ての収納部の各隙間調整機構を制御管理す
ることができ、この一つの下位制御部を有効に活用する
ことで、収納部の数に拘らず、制御部の数を削減して装
置の低コスト化を図ることができる。

【０００７】

【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図１は紙幣の繰出し装置を示し、この紙幣の繰
出し装置１１は、スタッカ１２から繰出される紙幣１３
の繰出し経路１４に沿って配設される左右の初期繰出し
ローラＲ１　，Ｒ２　と、左右のフィードローラＲ３　
，Ｒ４　と、左右のゲートローラＲ５　，Ｒ６　と、左
右の繰出し検知センサＳ１　，Ｓ２　と、紙幣の上限検
知スイッチＳ３　と、タイミング検知センサＳ４と、左
右の押圧力調整機構１５，１６と、左右の隙間調整機構
２２，２３とから構成される。上述のスタッカ１２は、
紙幣付勢モータＭ１　により上下動する紙幣押圧板１７
で、積層された紙幣１３を下方より上方に押圧付勢し、
この押圧付勢された上方対向位置には、紙幣１３の繰出
しに適した上限位置を検知するための上限検知スイッチ
Ｓ３　と左右に分割された初期繰出しローラＲ１　，Ｒ
２　とを配設し、この両初期繰出しローラＲ１　，Ｒ２
　に上述した紙幣１３が押圧付勢されて受止められ、受
止められた最上面の紙幣１３が、これらローラＲ１　，
Ｒ２　により繰出し可能な接触対応状態で待機されてい
る。これら左右の初期繰出しローラＲ１　，Ｒ２　の駆
動に際しては、クラッチを内蔵した初期繰出しモータＭ
２　からの回転伝達力を、繰出し幅方向に架設した横架
軸１８および図示しない伝達ベルトを介して該両ローラ
Ｒ１　，Ｒ２　に駆動伝達し、これら両ローラＲ１　，
Ｒ２　を回転駆動することにより、スタッカ１２から順
次上面の紙幣１３を初期繰出し動作する。また、これら
左右の初期繰出しローラＲ１　，Ｒ２に対しては、左右
の押圧力調整機構１５，１６により該両ローラＲ１　，
Ｒ２　の押圧接触力を個々に独立して調整操作できるよ
うに設けている。上述の押圧力調整機構１５，１６は、
左右の押圧モータＭ３　，Ｍ４　からの回転伝達力を、
左右の押圧力伝達ベルトＢ１　，Ｂ２　を介して横架軸
１８上に軸支した左右の押圧アーム１９，２０に伝達し
、この回転伝達力を受けた押圧アーム１９，２０は横架
軸１８を回動支点に、該アーム１９，２０の先端部に枢
着した左右の各初期繰出しローラＲ１　，Ｒ２　を下向
きに個々に独立して押圧調整できるようにしている。そ
して、繰出し経路１４の繰出し位置には、周面の一部に
一回転で一枚出しを実行するためのゴム材等の高摩擦部
材２１を装着した左右のフィードローラＲ３，Ｒ４　と
、繰出し方向の回転を規制した一枚出し制御用の左右の
ゲートローラＲ５　，Ｒ６　とを分離促進用に凹凸対応
させた所謂オーバラップ形に対設させ、またフィードロ
ーラＲ３　にはタイミング検知センサＳ４　を配設して
、フィードローラの一回転動作を検知し、これにより紙
幣１３の一枚出しタイミングを制御して、紙幣１３を定
ピッチで繰出すようにしている。上述の左右の隙間調整
機構２２，２３は、左右同機構を有し、一側の隙間調整
機構２２を例にとって説明すると、ゲートローラＲ５　
を傾動許容して支持する傾動レバー２４と、この傾動レ
バー２４の傾動量を調節してゲートローラＲ５　とフィ
ードローラＲ３　間のオーバラップ量を調整する隙間調
整モータＭ５　とから構成される。上述の傾動レバー２
４は、ト形状を有し、この中間部のト形突片２５に既述
したゲートローラＲ５　を枢着しており、該ゲートロー
ラＲ５　は傾動レバー２４の上端枢支部２６を傾動支点
に傾動許容され、該傾動レバー２４の下端に接続した付
勢バネ２７の付勢作用により、ゲートローラＲ５　をフ
ィードローラＲ３　側に付勢支持している。また、この
傾動レバー２４の下部に、パルス出力によって前後進す
るリードスクリュー２８を装備した隙間調整モータＭ５
　を対設しており、このモータＭ５　のリードスクリュ
ー２８を前進させることで、傾動レバー２４の下部を逆
付勢方向に押してゲートローラＲ５　を微量変位させ、
該ゲートローラＲ５　とフィードローラＲ３　との対向
隙間を広げる方向に微調整する。逆に、リードスクリュ
ー２８を後退させることで、付勢バネ２７の付勢力が働
く方向に傾動レバー２４の下部を傾動させてゲートロー
ラＲ５　を微量変位させ、該ゲートローラＲ５　とフィ
ードローラＲ３　との対向隙間を狭める方向に微調整す
る。この場合、左右の隙間調整機構２２，２３は、左右
の独立した隙間調整モータＭ５　，Ｍ６　によって個々
に駆動され、これに連動して左右に独立されたゲートロ
ーラＲ５　，Ｒ６　が個別に所定量だけ微調整される。 また、これらローラＲ３　〜Ｒ６　の後段位置には、搬
送幅方向に左右の繰出し検知センサＳ１　，Ｓ２　を配
設して、繰出される紙幣１３の繰出しタイミング状態や
スキュ状態を検知するようにしている。そして、これら
検知データに基づいて、左右の初期繰出しローラＲ１　
，Ｒ２　の押圧力を個々に独立調整して最適な繰出し押
圧状態に調整操作し、この押圧調整操作を施したときに
、異常紙幣等によって修正余地が生じた場合は、その後
段に位置する隙間調整機構２２，２３で再修正操作を施
しながら繰出し制御する。これにより、繰出される紙幣
１３は、繰出しタイミング度合いやスキュ度合いのズレ
が解消された適正な繰出し状態に修正されて繰出される
。

【０００８】図２は紙幣の繰出し隙間調整制御装置の説
明図を示し、これは出金装置２９の内部に千円スタッカ
１２ａ、五千円スタッカ１２ｂ、万円スタッカ１２ｃ、
第１カートリッジＣ１　、第２カートリッジＣ２　を内
蔵し、これらスタッカ１２ａ〜１２ｃとカートリッジＣ
１　，Ｃ２　に装備された紙幣の繰出し装置１１の各隙
間調整機構２２，２３を制御管理する。上位制御部３０
は、ＣＰＵの制御信号に基づいて、スタッカあるいはカ
ートリッジの一つを特定し、その特定した紙幣の繰出し
装置１１…の初期繰出しローラＲ１　およびフィードロ
ーラＲ３　等の繰出し系を駆動出力させ、その特定の繰
出し信号を下位制御部としての隙間制御部３１に出力す
る。この隙間制御部３１は、下位制御部として設けられ
、インタフェース３２を介して各スタッカ１２ａ〜１２
ｃおよび両カートリッジＣ１　，Ｃ２　の各隙間調整機
構２２…を個別に制御調整許容して共有接続しており、
上位制御部３０から受信した繰出し信号に基づいて、特
定されたスタッカあるいはカートリッジからの紙幣の繰
出し状態を繰出し検知センサＳ１　で検知し、その検知
データに基づいて同スタッカあるいは同カートリッジの
隙間調整機構２２に対して最適な調整量を出力する。ま
た、隙間制御部３１は各繰出し検知センサＳ１　から検
知入力される検知データおよび最適な調整量を算出する
ためのファジィデータ等の様々な制御出力時の必要なデ
ータを、各スタッカ１２ａ〜１２ｃおよびカートリッジ
Ｃ１，Ｃ２　に対応させてメモリ３３に記憶し、このメ
モリ３３から固有のデータを読出して、特定のスタッカ
１２ａ〜１２ｃおよびカートリッジＣ１　，Ｃ２　を隙
間調整可能に共有接続して、該隙間制御部３１が各隙間
調整機構２２を共有して制御管理する。

【０００９】なお、着脱許容されたカートリッジＣ１　
，Ｃ２　に対しては、個々に専用の固有データのメモリ
３４，３５を持たせて、他のカートリッジと着脱交換し
ても明確に対処できるようにしている。さらに、装置内
部の特定のスタッカ１２ａ〜１２ｃおよびカートリッジ
Ｃ１　，Ｃ２　から繰出された紙幣１３は、共通の出金
搬送路３６を介して出金口３７に放出される。

【００１０】このように構成された紙幣の繰出し隙間調
整制御装置は、出金装置２９より紙幣１３…を繰出すと
き、今、出金取引時の繰出し指令信号を上位制御部３０
が受信すると、この上位制御部３０は指定された金種、
例えば千円札を収納した千円スタッカ１２ａを特定し、
この特定した千円スタッカ１２ａに繰出し信号を出力し
て千円札を繰出し動作させ始める。一方、この繰出し信
号を隙間制御部３１に出力して、千円スタッカ１２ａの
隙間調整機構２２，２３を必要に応じて調整出力する。 これは、上位制御部３０の繰出し信号を受信した隙間制
御部３１が、その特定された千円スタッカ１２ａからの
繰出し状態を繰出し検知センサＳ１　を介して検知し、
このとき正常な繰出しを検知すれば、隙間調整は不要で
あるが、連出し傾向、空出し傾向、スキュ傾向等の繰出
し異常傾向にあれば、この検知データに基づいて隙間調
整する必要があるため、その検知データに応じた最適な
隙間調整量を同スタッカ１２ａの隙間調整機構２２，２
３に出力する。これにより、異常繰出しを修正しながら
常に安定した繰出しを実行する。

【００１１】上述のように、隙間制御部が、スタッカや
カートリッジ毎に対応して設けられる複数の隙間調整機
構のうち、その一つを特定して調整管理する共有制御構
成のため、この一つの隙間制御部で全てのスタッカやカ
ートリッジの各隙間調整機構を制御管理することができ
、この一つの隙間制御部を有効に活用することで、制御
部の数を削減して装置の低コスト化を図ることができる
。

【００１２】この発明と、上述の一実施例の構成との対
応において、この発明の紙葉類の繰出し装置は、実施例
の紙幣の繰出し装置１１に対応し、以下同様に、紙葉類
収納部は、スタッカ１２と、千円スタッカ１２ａと、五
千円スタッカ１２ｂと、万円スタッカ１２ｃと、第１カ
ートリッジＣ１　と、第２カートリッジＣ２　とに対応
し、紙葉類は、紙幣１３に対応し、下位制御部は、隙間
制御部３１に対応し、送りローラは、初期繰出しローラ
Ｒ１　，Ｒ２　に対応し、検知手段は、繰出し検知セン
サＳ１　，Ｓ２　に対応するも、この発明は上述の実施
例の構成のみに限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の紙幣の繰出し装置を示す要部側面図
。

【図２】この発明の紙幣の繰出し隙間調整制御装置を示
す制御説明図。

【符号の説明】

１１…紙幣の繰出し装置 １２，１２ａ〜１２ｃ…スタッカ １３…紙　　幣 ３０…上位制御部 ３１…隙間制御部 Ｒ１　，Ｒ２　…初期繰出しローラ Ｒ３　，Ｒ４　…フィードローラ Ｒ５　，Ｒ６　…ゲートローラ Ｓ１　，Ｓ２　…繰出し検知センサ Ｃ１　，Ｃ２　…カートリッジ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】紙葉類を区分して収納した複数の紙葉類収
   納部を設け、これら収納部に収納された紙葉類を送出す
   送りローラと送出された紙葉類を一枚出し規制するフィ
   ードローラとゲートローラとを備えた繰出し機構と、前
   記フィードローラとゲートローラとの対向隙間を調整す
   る隙間調整機構とを備えて繰出し制御する紙葉類の繰出
   し装置であって、前記紙葉類の繰出し時に、繰出し対応
   する収納部の一つを特定し、その特定した収納部に繰出
   し信号を出力して繰出し動作させると共に、その繰出し
   信号を下位制御部に出力する上位制御部と、前記複数の
   紙葉類収納部の各隙間調整機構を個別に制御調整許容し
   て共有接続し、前記上位制御部の繰出し信号に基づいて
   、特定された収納部からの紙葉類繰出し状態を検知手段
   で検知し、その検知データに基づいて同収納部の隙間調
   整機構に対して最適な調整量を出力する下位制御部とを
   備えた紙葉類の繰出し隙間調整制御装置。