JPH04346763A - 蒸煮処理後の澱粉食品の表面コーティング用油脂組成物 - Google Patents

蒸煮処理後の澱粉食品の表面コーティング用油脂組成物

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JPH04346763A
JPH04346763A JP3147879A JP14787991A JPH04346763A JP H04346763 A JPH04346763 A JP H04346763A JP 3147879 A JP3147879 A JP 3147879A JP 14787991 A JP14787991 A JP 14787991A JP H04346763 A JPH04346763 A JP H04346763A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品の表面コーティン
グ用油脂組成物に関する。更に詳しくは、本発明は中華
蒸し麺などに代表される、蒸煮処理を施した澱粉を主成
分とする食品の表面コーティング用油脂組成物に関する
【0002】
【従来の技術】蒸す、煮るなどの水分を加えて加熱処理
を施した、中華蒸し麺、ゆでうどんやそば、あるいは中
華まんじゅうなどの澱粉を主体とした食品(製品)は、
簡単な調理(蒸す、煮るなどの再処理、あるいは高周波
加熱)を施すことにより、直ちに食すことができるため
、簡便な食品として普及している。このような製品は予
め蒸煮処理が施されているため、多量の水分(約36〜
80重量%)を含有しており、澱粉はそのほとんどがα
化されている。従って、製品の表面は極めて粘着性に富
むものである。通常蒸煮処理後の食品は冷却後、ビニー
ル袋などで包装され、流通されているが、上記の理由か
ら麺類の場合には麺線同志が接着して袋内で塊状になっ
たり、また中華まんじゅうなどの場合には互に接着し、
その皮が剥がれたり、あるいはまたこれらのものが袋の
内面に付着したりして製品の価値を損なうという問題が
ある。
【0003】従来より、麺類においては麺線同志の接着
の防止(いわゆる、麺のさばき性の改良)を主な目的と
して、蒸煮処理後、食品を包装し、製品化する前にその
表面に食用油脂、あるいはこれをベースとした油脂組成
物をコーティングすることが行われている。コーティン
グ用食用油脂としては、大豆油、米油、綿実油等の植物
性液体油、あるいはパーム油等の常温で固体の植物性油
脂やこれらの水添硬化油が知られている。また例えば、
特開昭56−15658号や同58−175461号の
公報には、食用油脂、大豆レシチンおよび食用乳化剤を
配合してなる油脂組成物、あるいは食用油脂、酒石酸モ
ノグリセリド等の食用乳化剤および水からなる水中油型
油脂組成物が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような食用油脂
あるいは油脂組成物を食品にコーティングすることによ
り、食品同志の接着や、食品の袋への付着などはある程
度回避することができるが、充分満足するまでには至っ
てない。また食品の表面から遊離した油脂が袋の内面に
細かい油滴状となって付着し、外観上好ましくない印象
を与え、商品価値を低下させてしまうほか、油脂が麺内
部や中華まんじゅうなどの内部に浸透し、製品の品質を
変えてしまったり、あるいはまた油脂の劣化(酸敗)と
相待って風味を低下させるとの問題もある。
【0005】本発明の目的は、上記のような欠点を解消
できるコーティング用油脂組成物を提供することである
。すなわち、本発明の目的は、食品表面に良好な状態で
コーティングができ、またコーティング後は食品同志の
接着が効果的に防止され、また食品表面からの油脂の遊
離、あるいは食品内部への油脂の浸透も生じにくく、食
品本来の品質、風味が維持される油脂組成物を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、蒸煮処理後の
澱粉を主成分とする食品の表面コーティング用油脂組成
物であって、該油脂組成物が、窒素原子を含有しないリ
ン脂質の重量が窒素原子を含有するリン脂質の重量に対
して重量比1.0以上であるリン脂質混合物を含むこと
を特徴とする澱粉食品の表面コーティング用油脂組成物
にある。
【0007】また本発明は、蒸煮処理後の澱粉を主成分
とする食品の表面コーティング用油脂組成物であって、
該油脂組成物が、ジグリセリドを10〜99.9重量%
含有するグリセリド混合物を含むことを特徴とする澱粉
食品の表面コーティング用油脂組成物にある。
【0008】以下に本発明の澱粉食品の表面コーティン
グ用油脂組成物について詳細に説明する。
【0009】本発明の表面コーティング用油脂組成物は
、食用油脂成分と、窒素原子を含有しないリン脂質の重
量が窒素原子を含有するリン脂質の重量に対して重量比
1.0以上であるリン脂質混合物とを含む態様(第一の
態様)、あるいは食用油脂成分と、ジグリセリドを10
〜99.9重量%含有するグリセリド混合物とを含む態
様(第二の態様)の二つの態様がある。第一の態様の油
脂組成物には、更にグリセリド混合物が含まれているこ
とが好ましい。
【0010】主成分である油脂としては、前述した食用
に供される油脂であれば特に制限されない。具体的には
、大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、オリーブ油
、コーン油、パーム油、米油、ひまわり油、胡麻油等の
植物油、あるいはこれらの水添硬化油を挙げることがで
きる。本発明においては、コーティング時のコーティン
グのし易すさ、風味等の点から大豆白絞油が特に好まし
い。
【0011】次に、本発明の第一の態様から順に説明す
る。本発明の表面コーティング用油脂組成物に含まれる
リン脂質混合物は、窒素原子を含有しないリン脂質の重
量が窒素原子を含有するリン脂質の重量に対して重量比
1.0以上のものである。上記重量比は3.0以上であ
ることが好ましい。
【0012】リン脂質混合物を得るには、原料レシチン
として植物種子、特に大豆、菜種、ひまわり等の種子に
由来するレシチンを用いることが好ましい。なお、リン
脂質混合物の配合量の決定に際しては、アセトン不溶分
として取扱うのが適当である。アセトン不溶分とは総リ
ン脂質分の目安となるもので、食品添加物公定書に記載
されたレシチン分の規定に準ずる。
【0013】通常のリン脂質は、ホスファチジルコリン
(PC)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、
ホスファチジルイノシトール(PI)、ホスファチジル
グリセロール(PG)、ホスファチジン酸(PA)、ホ
スファチジルセリン(PS)などのリン酸化合物からな
る混合物である。窒素原子を含有するリン脂質としては
、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールア
ミンおよびホスファチジルセリンが主な成分として含ま
れる。
【0014】本発明で用いるリン脂質混合物は、特開平
2−27943号公報に記載されているように公知で有
り、種々の方法を利用して得ることができる。例えば大
豆レシチンに代表される天然レシチンを原料として、ホ
スフォリパーゼD、ホスフォリパーゼA2 を触媒とし
てホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールア
ミン(窒素原子を含有するリン脂質)を選択的に分解し
て、これらの含有量を減少させると同時に、ホスファチ
ジン酸およびリゾホスファチジン酸(窒素原子を含有し
ないリン脂質)の含有量を増加させる方法により得たも
の、あるいはホスフォリパーゼD、ホスフォリパーゼC
を触媒として同様に天然レシチンを分解し、ホスファチ
ジン酸の含有量を増大させる方法により得たもの等が好
ましく用いられる。またホスフォリパーゼを触媒とした
トランスホスファチジレーションにより、天然レシチン
中のPC、PE、PS(窒素原子を含有するリン脂質)
の含有量を減少させ、PI、PG(窒素原子を含有しな
いリン脂質)の含有量を増大させる方法を利用して得た
ものも有利に使用することができる。
【0015】窒素を含まないリン脂質としてのホスファ
チジン酸、リゾホスファチジン酸は遊離の酸でも、また
塩の形でも使用できる。塩を構成するものとしては、ナ
トリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウ
ム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アルミ
ニウム塩等の三価の金属塩、およびアンモニウム塩等が
挙げられる。特に、ナトリウム、カリウムの一価のアル
カリ金属の塩が好ましい。ホスファチジン酸、リゾホス
ファチジン酸を構成する脂肪酸は炭素数8〜20の飽和
または不飽和脂肪酸が好ましく、中でも炭素数16〜1
8の不飽和脂肪酸が最適である。また、PGやPIを含
むリン脂質を構成する脂肪酸についても上記の組成であ
ることが好ましい。
【0016】ホスファチジン酸または/およびリゾホス
ファチジン酸は、これら単独もしくは混合物を使用する
ことができる。しかし、風味が良好になるなどの観点か
ら、ホスファチジルコリンとホスファチジルエタノール
アミンの合計量がリン脂質中に0.01〜20重量%の
割合で残存しているリン脂質混合物を使用することが好
ましい。
【0017】本発明に従う第一の態様の表面コーティン
グ用油脂組成物は、前記の食用油脂成分に上記の特定の
リン脂質混合物を混合することにより食用油脂組成物と
して調製することができる。
【0018】本発明において、上記リン脂質混合物は食
用油脂組成物中に0.1重量%以上含まれるように、好
ましくは0.5重量%以上、10.0重量%以下である
ように添加混合される。更にジグリセリドを10〜99
.9重量%含有するグリセリン混合物を油脂組成物中に
5重量%以上、好ましくは8重量%以上含有させること
が望ましい。この場合、リン脂質混合物とグリセリド混
合物は同時に、あるいは各々独立に添加しても差し支え
ない。
【0019】本発明に従う表面コーティング用油脂組成
物は、前記の第一の態様の他に、上記の特定のリン脂質
混合物を含むことなく5重量%以上のグリセリド混合物
を含む食用油脂組成物からなる第二の態様の油脂組成物
であってもよい。この場合、グリセリド混合物は食用油
脂組成物中に10重量%以上(更に好ましくは15重量
%以上)含まれていることが好ましい。また、グリセリ
ド混合物の含有量は、通常30重量%以下である。
【0020】本発明において使用されるグリセリド混合
物は通常、モノグリセリド、ジグリセリド、およびトリ
グリセリドの混合物として供給されるが、ジグリセリド
が10〜99.9重量%(好ましくは、15〜80重量
%)含有されてなるものである。また、グリセリド組成
は、ジグリセリド対モノグリセリドの重量比が5:1〜
990:1の範囲にあることが好ましい。グリセリド混
合物中のモノグリセリド含量が多いと風味が悪化しやす
くなる。
【0021】また、モノ、ジおよびトリグリセリドを構
成する脂肪酸残基の炭素数は8〜24であることが好ま
しく、更に低温下でも均一、良好な液状性を得る為に、
炭素数16の飽和脂肪酸含量が15重量%以下であるこ
とがさらに好ましい。またモノ、ジおよびトリグリセリ
ドを構成する全構成脂肪酸中の不飽和脂肪酸残基の含量
は70重量%以上が好ましく、さらに好ましくは82〜
100重量%である。
【0022】さらに低温下での均一な液体油脂組成物を
得るには、ジグリセリドが、飽和/不飽和脂肪酸の組合
せからなるジグリセリド含量40重量%以下(より好ま
しくは0.1〜40重量%)、残余が不飽和/不飽和脂
肪酸の組み合せからなるジグリセリドであることが好ま
しい。またこのジグリセリドには、飽和/飽和脂肪酸の
組合せからなるジグリセリドが5重量%以下(より好ま
しくは1重量%以下)含まれていてもよい。
【0023】本発明に使用されるグリセリド混合物は、
不飽和脂肪酸残基のレベルの高い油脂、例えば、サフラ
ワー油、オリーブ油、綿実油、コーン油、菜種油、大豆
油、パーム油、ひまわり油、ごま油、更にラード、牛脂
、魚油、乳脂、あるいはそれらの分別油、ランダム化油
、硬化油、エステル交換油から選ばれた一種または二種
以上の油脂と、グリセリンの混合物をエステル交換反応
するか、またはこれらの油脂由来の不飽和脂肪酸レベル
の高い脂肪酸とグリセリンをエステル化反応して得られ
るジグリセリド含量の高い油脂を単独もしくは上述した
原料油脂とを混合することにより得ることができる。 反応で生成した過剰のモノグリセリドは分子蒸留法また
はクロマトグラフィー法により除去することができる。 これらの反応はアルカリ触媒等を用いた化学反応でも行
なうことが可能であるが、1,3位選択的リパーゼ等を
用いて酵素的に温和な条件で反応を行なうのが風味等の
点で優れており好ましい。
【0024】グリセリド混合物中のジグリセリド含量を
高くする別の方法として、例えば、天然食用油脂の分別
油の利用が挙げられる。この方法は前述の天然油脂のう
ち、飽和脂肪酸含有量が比較的高い油脂に好適で、分別
により低融点画分を分取することにより、冷却耐性が向
上すると同時に該油脂中のジグリセリド含量を増大させ
る。
【0025】なお、上記天然油脂中には非グリセリド系
脂質としてワックス類が共存する。ワックス類は、融点
が高く、グリセリド混合物との相溶性が低い等の性状を
有する。このため低温下で固化を伴わないグリセリド混
合物を得るには、ワックス類の油脂中の含量が2重量%
以下(特に、0.5重量%以下)であることが好ましい
【0026】本発明の第二の態様の表面コーティング用
油脂組成物は、前記第一の態様の表面コーティング用油
脂組成物と同様に、上記のグリセリド混合物と食用油脂
を混合して調製することができる。
【0027】本発明のコーティング用油脂組成物は、一
般に、蒸煮処理後、36〜80重量%の水分を含む、澱
粉を主成分とする食品に使用される。このような食品は
本来油脂成分(脂質)を含まないか、あるいは含んでい
てもその食品中の脂質の含有量が3重量%以下のもので
ある。対象食品としては、例えば、中華蒸し麺、ゆでう
どんやそば類(そうめん、ひやむぎ、きしめんなども含
む)、ゆでパスタ(マカロニ、スパゲッティーなど)、
蒸しパン、中華まんじゅう(あんまん、黒糖まんなど)
などを挙げることができる。
【0028】本発明の油脂組成物を使用して上記の中華
蒸し麺などの麺類、あるいは中華まんじゅうなどにコー
ティングする方法は従来の方法と同様である。具体的に
は油脂組成物を蒸煮後の食品に噴霧する、塗布する、あ
るいはこれらを組み合わせるなどの方法がある。コーテ
ィングは、蒸煮後、通常常温まで冷却して行うことが好
ましい。コーティングをあまり高い温度で行うと、油脂
が食品の内部に浸透しやすくなり好ましくない。
【0029】本発明の油脂組成物の使用量は、対象とす
る食品によっても異るが、通常、食品の重量に対して0
.1〜5重量%の範囲である。好ましくは、0.5〜3
.5重量%の範囲である。
【0030】なお、本発明のコーティング用油脂組成物
は添加された特性成分の作用により酸化に対する安定性
が高く、保存による風味の悪化はきわめて少ない。しか
し、さらに長期の保存あるいは過酷な保管を想定して、
本発明の油脂組成物の使用に好適な抗酸化剤を添加して
もよい。また油脂自体の風味付を目的として適当な風味
物質を添加することもできる。
【0031】
【実施例】以下の実施例および比較例により本発明を詳
細に説明する。ただし、本発明はこれらの例に限定され
ない。
【0032】(試料の調製)高純度大豆レシチン(アセ
トン不溶分95%以上)を原料として、このものをホス
フォリパーゼD処理することにより、総リン脂質中のホ
スファチジルコリン(PC)、ホスファチジルエタノー
ルアミン(PE)含量を低減させ、逆にホスファチジン
酸(PA)およびリゾホスファチジン酸(LPA )含
量を増大させた二種類のリン脂質混合物(a、b)を調
製した。 本発明に係るリン脂質混合物の組成を下記の第1表に示
す。なお、下記第1表において、『PA+ LPA』は
、窒素原子を含有しないリン脂質を表わし、『PC+ 
PE 』は、窒素原子を含有するリン脂質を表わす。
【0033】
【0034】一方、酵素処理を行なわなかった高純度大
豆レシチン、および卵黄レシチンをそれぞれ比較試料(
x、y)とした。そのリン脂質混合物の組成を下記の第
2表に示す。なお、下記第2表において、『PA+ L
PA』は、窒素原子を含有しないリン脂質を表わし、『
PC+ PE 』は、窒素原子を含有するリン脂質を表
わす。
【0035】
【0036】(本発明試料cおよびdの調製)固定化1
,3位選択性リパーゼである市販リパーゼ製剤(リパー
ゼ商品名:「Lipozyme 3A」 、ノボインダ
ストリーA.S.社製)を触媒として、下記第3表に記
載の植物由来脂肪酸860gとグリセリン140gとを
40〜60℃で反応させた。反応終了後、リパーゼ製剤
を濾別した後、反応生成物を分子蒸留にかけ、常法によ
り精製を行なって、グリセリド混合物(本発明試料cお
よびd)を得た(第3表)。
【0037】
【0038】[実施例1〜4]および[比較例1〜3]
前記第1表、第2表および第3表に示された本発明の試
料または比較試料を配合してなる油脂組成物を調製した
(下記第4表参照)。
【0039】                          
       第4表───────────────
─────────────────────    
        リン脂質混合物    グリセリド混
合物    食用油脂(大豆白絞油)        
    試料  配合量(%)  試料  配合量(%
)    配合量(%)    ──────────
─────────────────────────
─実施例1    a      2        
  −    −                9
8    同  2    −      −    
      c    15            
  85    同  3    −      − 
         d    30         
     70    同  4    b     
 1          c    20      
        79  ─────────────
───────────────────────比較
例1    −      −          −
    −              100  同
  2    x      3          
−    −                97 
 同  3    y      2        
  −    −                9
8────────────────────────
────────────
【0040】[コーティング
用油脂組成物の評価]蒸した後、室温にもどした中華蒸
し麺150gに、第4表に示した油脂組成物(実施例1
〜4および比較例1〜3)を4.5g(麺の量に対して
3重量%)、あるいは1.5g(麺の量に対して1重量
%)噴霧したのち、それぞれをビニール袋に入れ、40
℃、相対湿度75%の条件で1箇月間保存した。保存後
、袋の中の麺の状態を以下の項目について評価した。評
価は以下の基準に従った。
【0041】(1)風味(油脂の劣化風味)の評価A:
良好である。 B:油脂の劣化(酸化)した風味が感じられる。 C:劣化(酸化)した風味が強く感じられる。 (2)遊離した油脂の袋への付着状態の評価A:ほとん
ど付着していない。 B:わずかに付着している。 C:かなり付着している(油脂のたまりが見られる)。
【0042】(3)麺内部への油脂の浸透状態(顕微鏡
観察による)の評価 A:全く浸透していない。 B:部分的に浸透している。 C:かなりの部分に浸透している。 (4)麺のほぐしやすさの評価 A:良好である。 B:ややほぐしにくいが、実用上問題はない。 C:麺同志の付着が多く、きわめてほぐしにくい。 結果を下記の第5表に示す。
【0043】
【表1】
【0044】上記第5表に示された結果から明らかなよ
うに、本発明に従う油脂組成物(実施例1〜4)を使用
することにより、遊離した油の袋への付着、麺内部への
油脂の浸透もほとんどない。また麺のほぐし易さも良好
であり、油脂の使用量を低減しても麺のほぐし易さの悪
化は生じない。さらにまた風味の低下もない。一方、比
較用の油脂組成物(比較例1〜3)を使用した場合には
、上記のいずれの点においても、充分な結果を得ること
ができない。
【0045】
【発明の効果】本発明に従う表面コーティング用油脂組
成物を使用することにより、食品同志の接着を効果的に
防止することができる。また食品表面からの油脂の遊離
、あるいは食品内部への油脂の浸透も生じにくく、食品
本来の品質、風味が維持される。また本発明に従う油脂
組成物は従来の油脂の使用量に比べて少量であっても良
好な結果が得られる。以上のことから、本発明に従う表
面コーティング用油脂組成物を使用すれば、製品の品質
の低下や、商品価値の低下も生じることがない。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  蒸煮処理後の澱粉を主成分とする食品
    の表面コーティング用油脂組成物であって、該油脂組成
    物が、窒素原子を含有しないリン脂質の重量が窒素原子
    を含有するリン脂質の重量に対して重量比1.0以上で
    あるリン脂質混合物を含むことを特徴とする澱粉食品の
    表面コーティング用油脂組成物。
  2. 【請求項2】  更にジグリセリドを10〜99.9重
    量%含有するグリセリド混合物を含む請求項1記載の油
    脂組成物。
  3. 【請求項3】  蒸煮処理後の澱粉を主成分とする食品
    の表面コーティング用油脂組成物であって、該油脂組成
    物が、ジグリセリドを10〜99.9重量%含有するグ
    リセリド混合物を含むことを特徴とする澱粉食品の表面
    コーティング用油脂組成物。
JP3147879A 1991-05-22 1991-05-22 蒸煮処理後の澱粉食品の表面コーティング用油脂組成物 Expired - Fee Related JP3034645B2 (ja)

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