JP2951439B2 - 米菓類コーティング用油脂組成物 - Google Patents

米菓類コーティング用油脂組成物

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、あられ、せんべい等の
米菓類にコーティングするための油脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、あられ、せんべい等のいわゆる米
菓類には、製品のつや、照りを良くする、旨み、コクを
付与する、また醤油等の水性調味液で調味付けする際の
調味液のしみこみを防ぐ等の目的で油脂コーティングが
行われている。コーティング用油脂としては、大豆油、
米油、綿実油等の植物性液体油、あるいはパーム油等の
常温で固体の植物性油脂やこれらの水添硬化油が使用さ
れている。しかしながら、このような油脂を用いた場
合、液体の油脂は特に夏季における安定性が悪く、一方
固体の油脂は冬季における作業性が悪く、さらに製品表
面のつやが保てないなどの問題を有している。また醤油
等の水性調味液で調味付けする際には、予め油脂をあら
れ等に塗布した後、過剰な油脂を振り切り、その後調味
液を塗布して乾燥するという煩雑な工程が必要との問題
がある。またさらに、一旦油脂をあられ等に塗布した後
は、水性調味液の米菓表面への親和性が弱まるために、
調味液の均一なコーティングができにくいなどの問題を
有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題を改
良するコーティング用油脂組成物として、特開昭54−
35244号公報、あるいは同58−28231号公報
には、特定の油脂とレシチンとからなる油脂組成物が開
示されている。該公報には、レシチンの添加により、油
脂単独で使用する場合に比べ水性調味料との混合性が改
良されると記載されている。
【0004】しかしながら、このような油脂組成物を使
用して米菓類を製造した場合には、上記のコーチィング
性はある程度改良されるが、その改良は充分ではなく、
また製品を長期間保存するとレシチン特有の味や臭いが
発生し、製品の風味が著しく損なわれるなどの欠点を伴
いやすい。
【0005】従って、本発明の目的は、油脂を用いた米
菓の仕上げ工程において水性調味料で調味付けする場合
でも、そのコーティングの作業性が改良され、またコー
ティングが均一にでき(従って、製品の色、つやなどが
良好であり)、さらに製品の保存後の風味の劣化を少な
くさせる米菓類コーティング用の油脂組成物を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者の研究により、
特定の成分(リン脂質混合物および/またはグリセリド
混合物)からなる油脂組成物を使用することにより上記
目的が達成されることを見出した。
【0007】すなわち、本発明は、窒素原子を含有しな
いリン脂質の重量が窒素原子を含有するリン脂質の重量
に対して重量比1.0以上であるリン脂質混合物を含
む、食用油脂を主成分とする米菓類コーティング用油脂
組成物にある。
【0008】また、本発明は、ジグリセリドを10〜9
9.9重量%含有するグリセリド混合物を含む、食用油
脂を主成分とする米菓類コーティング用油脂組成物にあ
る。
【0009】以下に本発明の米菓類コーティング用油脂
組成物について詳細に説明する。
【0010】本発明の米菓類コーティング用油脂組成物
は、食用油脂成分と、窒素原子を含有しないリン脂質の
重量が窒素原子を含有するリン脂質の重量に対して重量
比1.0以上であるリン脂質混合物とを含む態様(第一
の態様)、あるいは食用油脂成分と、ジグリセリドを1
0〜99.9重量%含有するグリセリド混合物とを含む
態様(第二の態様)の二つの態様がある。第一の態様の
油脂組成物には、更にグリセリド混合物が含まれている
ことが好ましい。
【0011】主成分である油脂としては、前述した食用
に供される油脂であれば特に制限されない。具体的に
は、大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、オリーブ
油、コーン油、パーム油、米油、ひまわり油、胡麻油等
の植物油、あるいはこれらの水添硬化油を挙げることが
できる。本発明においては、冬季における作業性、コー
ティング後の製品のつやの保持力等の点から液体油脂が
好ましい。中でも大豆白絞油が特に好ましい。
【0012】次に、本発明の第一の態様から順に説明す
る。本発明の米菓類コーティング用油脂組成物に含まれ
るリン脂質混合物は、窒素原子を含有しないリン脂質の
重量が窒素原子を含有するリン脂質の重量に対して重量
比1.0以上のものである。上記重量比は3.0以上で
あることが好ましい。
【0013】リン脂質混合物を得るには、原料レシチン
として植物種子、特に大豆、菜種、ひまわり等の種子に
由来するレシチンを用いることが好ましい。なお、リン
脂質混合物の配合量の決定に際しては、アセトン不溶分
として取扱うのが適当である。アセトン不溶分とは総リ
ン脂質分の目安となるもので、食品添加物公定書に記載
されたレシチン分の規定に準ずる。
【0014】通常のリン脂質は、ホスファチジルコリン
(PC)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、ホス
ファチジルイノシトール(PI)、ホスファチジルグリセロ
ール(PG)、ホスファチジン酸(PA)、ホスファチジル
セリン(PS)などのリン酸化合物からなる混合物であ
る。窒素原子を含有するリン脂質としては、ホスファチ
ジルコリン、ホスファチジルエタノールアミンおよびホ
スファチジルセリンが主な成分として含まれる。
【0015】本発明で用いるリン脂質混合物は、特開平
2−27943号公報に記載されているように公知で有
り、種々の方法を利用して得ることができる。例えば大
豆レシチンに代表される天然レシチンを原料として、ホ
スフォリパーゼD、ホスフォリパーゼA2 を触媒として
ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミ
ン(窒素原子を含有するリン脂質)を選択的に分解し
て、これらの含有量を減少させると同時に、ホスファチ
ジン酸およびリゾホスファチジン酸(窒素原子を含有し
ないリン脂質)の含有量を増加させる方法により得たも
の、あるいはホスフォリパーゼD、ホスフォリパーゼC
を触媒として同様に天然レシチンを分解し、ホスファチ
ジン酸の含有量を増大させる方法により得たもの等が好
ましく用いられる。またホスフォリパーゼを触媒とした
トランスホスファチジレーションにより、天然レシチン
中のPC、PE、PS(窒素原子を含有するリン脂質)
の含有量を減少させ、PI、PG(窒素原子を含有しな
いリン脂質)の含有量を増大させる方法を利用して得た
ものも有利に使用することができる。
【0016】窒素を含まないリン脂質としてのホスファ
チジン酸、リゾホスファチジン酸は遊離の酸でも、また
塩の形でも使用できる。塩を構成するものとしては、ナ
トリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウ
ム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アルミ
ニウム塩等の三価の金属塩、およびアンモニウム塩等が
挙げられる。特に、ナトリウム、カリウムの一価のアル
カリ金属の塩が好ましい。ホスファチジン酸、リゾホス
ファチジン酸を構成する脂肪酸は炭素数8〜20の飽和
または不飽和脂肪酸が好ましく、中でも炭素数16〜1
8の不飽和脂肪酸が最適である。また、PGやPIを含
むリン脂質を構成する脂肪酸についても上記の組成であ
ることが好ましい。
【0017】ホスファチジン酸または/およびリゾホス
ファチジン酸は、これら単独もしくは混合物を使用する
ことができる。しかし、風味が良好になるなどの観点か
ら、ホスファチジルコリンとホスファチジルエタノール
アミンの合計量がリン脂質中に0.01〜20重量%の
割合で残存しているリン脂質を使用することが好まし
い。
【0018】本発明に従う第一の態様の米菓類コーティ
ング用油脂組成物は、前記の食用油脂成分に上記の特定
のリン脂質混合物を混合することにより油脂組成物とし
て調製することができる。
【0019】本発明において、上記リン脂質混合物は食
用油脂組成物中に0.1重量%以上含まれるように、好
ましくは0.5重量%以上、10.0重量%以下である
ように添加混合される。更にジグリセリドを10〜9
9.9重量%含有するグリセリド混合物を油脂組成物中
に5重量%以上、好ましくは8重量%以上含有させるこ
とが望ましい。この場合、リン脂質混合物とグリセリド
混合物は同時に、あるいは各々独立に添加しても差し支
えない。
【0020】本発明の油脂組成物を使用して米菓類にコ
ーティングする方法には、油脂組成物を焼成後の米菓類
に噴霧する、塗布する、あるいは油脂組成物中に焼成後
の米菓類を浸漬するなどの方法がある。また回転混合機
等に焼成後の米菓類と油脂組成物とを一緒に導入し、こ
の混合機を回転させながら米菓類の表面に油脂組成物を
コーティングする方法がある。また油脂組成物と醤油な
どの水性調味液を用いて米菓に調味付けする場合には、
予め油脂組成物と水性調味液との混合液を調製し、これ
を前記の方法でコーティングする方法が利用される。
【0021】本発明に従う米菓類コーティング用油脂組
成物は、前記の第一の態様の他に、上記の特定のリン脂
質混合物を含むことなく5重量%以上のグリセリド混合
物を含む油脂組成物からなる第二の態様の油脂組成物で
あってもよい。この場合、グリセリド混合物は油脂組成
物中に10重量%以上(更に好ましくは15重量%以
上)含まれていることが好ましい。また、グリセリド混
合物の含有量は、通常30重量%以下である。
【0022】本発明において使用されるグリセリド混合
物は通常、モノグリセリド、ジグリセリド、およびトリ
グリセリドの混合物として供給されるが、ジグリセリド
が10〜99.9重量%(好ましくは、15〜80重量
%)含有されてなるものである。またグリセリドの組成
は、ジグリセリド対モノグリセリドの重量比が5:1〜
990:1の範囲にあることが好ましい。グリセリド混
合物中のモノグリセリド含量が多いと風味が悪化しやす
くなる。
【0023】また、モノ、ジおよびトリグリセリドを構
成する脂肪酸残基の炭素数は8〜24であることが好ま
しく、更に低温下でも均一、良好な液状性を得る為に、
炭素数16の飽和脂肪酸含量が15重量%以下であるこ
とがさらに好ましい。またモノ、ジおよびトリグリセリ
ドを構成する全構成脂肪酸中の不飽和脂肪酸残基の含量
は70重量%以上が好ましく、さらに好ましくは82〜
100重量%である。
【0024】さらに低温下での均一な液体油脂組成物を
得るには、ジグリセリドが、飽和/不飽和脂肪酸の組合
せからなるジグリセリド含量40重量%以下(より好ま
しくは0.1〜40重量%)、残余が不飽和/不飽和脂
肪酸の組み合せからなるジグリセリドであることが好ま
しい。またこのジグリセリドには、飽和/飽和脂肪酸の
組合せからなるジグリセリドが5重量%以下(より好ま
しくは1重量%以下)含まれていてもよい。
【0025】本発明に使用されるグリセリド混合物は、
不飽和脂肪酸残基のレベルの高い油脂、例えば、サフラ
ワー油、オリーブ油、綿実油、コーン油、菜種油、大豆
油、パーム油、ひまわり油、ごま油、更にラード、牛
脂、魚油、乳脂、あるいはそれらの分別油、ランダム化
油、硬化油、エステル交換油から選ばれた一種または二
種以上の油脂と、グリセリンの混合物をエステル交換反
応するか、またはこれらの油脂由来の不飽和脂肪酸レベ
ルの高い脂肪酸とグリセリンをエステル化反応して得ら
れるジグリセリド含量の高い油脂を単独もしくは上述し
た原料油脂とを混合することにより得ることができる。
反応で生成した過剰のモノグリセリドは分子蒸留法また
はクロマトグラフィー法により除去することができる。
これらの反応はアルカリ触媒等を用いた化学反応でも行
なうことが可能であるが、1,3位選択的リパーゼ等を
用いて酵素的に温和な条件で反応を行なうのが風味等の
点で優れており好ましい。
【0026】グリセリド混合物中のジグリセリド含量を
高くする別の方法として、例えば、天然食用油脂の分別
油の利用が挙げられる。この方法は前述の天然油脂のう
ち、飽和脂肪酸含有量が比較的高い油脂に好適で、分別
により低融点画分を分取することにより、冷却耐性が向
上すると同時に該油脂中のジグリセリド含量を増大させ
る。
【0027】なお、上記天然油脂中には非グリセリド系
脂質としてワックス類が共存する。ワックス類は、融点
が高く、グリセリド混合物との相溶性が低い等の性状を
有する。このため低温下で固化を伴わないグリセリド混
合物を得るには、ワックス類の油脂中の含量が2重量%
以下(特に、0.5重量%以下)であることが好まし
い。
【0028】本発明の第二の態様の米菓類コーティング
用油脂組成物は、前記第一の態様の米菓類コーティング
用油脂組成物と同様に、上記のグリセリド混合物と食用
油脂を混合して調製することができる。また、該組成物
の使用量も前記第一の態様と同様である。
【0029】本発明の油脂組成物は添加された特性成分
の作用により酸化に対する安定性が高く、液体油を使用
した場合でも保存による風味の悪化はきわめて少ない。
しかし、さらに長期の保存あるいは過酷な保管を想定し
て、本発明の油脂組成物に使用に好適な抗酸化剤を添加
してもよい。また油脂自体の風味付を目的として適当な
風味物質を添加することもできる。
【0030】
【実施例】以下の実施例および比較例により本発明を詳
細に説明する。ただし、本発明はこれらの例に限定され
ない。
【0031】(試料の調製)高純度大豆レシチン(アセ
トン不溶分95%以上)を原料として、このものをホス
フォリパーゼD処理することにより、総リン脂質中のホ
スファチジルコリン(PC)、ホスファチジルエタノール
アミン(PE)含量を低減させ、逆にホスファチジン酸
(PA)およびリゾホスファチジン酸(LPA )含量を増大
させた二種類のリン脂質(a、b)を調製した。本発明
に係るリン脂質混合物の組成を下記の第1表に示す。な
お、下記第1表において、『PA+ LPA』は、窒素原子を
含有しないリン脂質を表わし、『PC+ PE 』は、窒素原
子を含有するリン脂質を表わす。
【0032】
【0033】一方、酵素処理を行なわなかった高純度大
豆レシチン、および卵黄レシチンをそれぞれ比較試料
(x、y)とした。そのリン脂質混合物の組成を下記の
第2表に示す。なお、下記第2表において、『PA+ LP
A』は、窒素原子を含有しないリン脂質を表わし、『PC
+ PE 』は、窒素原子を含有するリン脂質を表わす。
【0034】
【0035】(本発明試料cおよびdの調製)固定化
1,3位選択性リパーゼである市販リパーゼ製剤(リパ
ーゼ商品名:「Lipozyme 3A」 、ノボインダストリーA.
S.社製)を触媒として、下記第3表に記載の植物由来
脂肪酸860gとグリセリン140gとを40〜60℃
で反応させた。反応終了後、リパーゼ製剤を濾別した
後、反応生成物を分子蒸留にかけ、常法により精製を行
なって、グリセリド混合物(本発明試料cおよびd)を
得た(第3表)。
【0036】
【0037】[実施例1〜4]および[比較例1〜3]
前記第1表、第2表および第3表に示された本発明の試
料または比較試料を配合してなる油脂組成物を調製した
(下記第4表参照)。
【0038】 第4表 ──────────────────────────────────── リン脂質混合物 グリセリド混合物 食用油脂(大豆白絞油) 試料 配合量(%) 試料 配合量(%) 配合量(%) ──────────────────────────────────── 実施例1 a 2 − − 98 同 2 − − c 15 85 同 3 − − d 30 70 同 4 b 1 c 20 79 ──────────────────────────────────── 比較例1 − − − − 100 同 2 x 3 − − 97 同 3 y 2 − − 98 ────────────────────────────────────
【0039】[油脂組成物の評価1]前記のように調製
した油脂組成物100lに、片栗粉300g、砂糖80
0gを溶解した醤油35lを添加したのち、50〜60
℃の温度で充分に混合し、タレを調製した。焼成後のあ
られを金網に入れ、これを上記タレに浸漬した後、振り
切り機に掛け、余分のタレを振り落した後、所定の条件
で仕上げ乾燥をしてあられ製品を得た。あられのタレヘ
の浸漬は、タレの混合終了直後、混合終了5分後および
混合終了10分後に行い、得られた製品のタレのコーテ
ィング状態(表面のつや、色ムラ)を評価した。またこ
れらをビニール袋に入れ、30℃で3箇月間保存した後
の風味の評価を行った。評価は以下の基準に従った。
【0040】(1)コーティング状態(色ムラ、表面の
つや)の評価 A:良好である。B:やや良好である。 C:不良である。D:著しく不良である。 (2)保存後の風味の評価 A:風味が良好である。 B:やや油脂の劣化(酸化)した風味が感じられるが食
せる。 C:油脂の劣化(酸化)した風味が強く食せない。 結果を下記の第5表に示す。
【0041】[油脂組成物の評価2]前記のように調製
した油脂組成物70重量部とたまり醤油30重量部とを
ドラム回転型混合機に導入したのち、この中に焼きあげ
を終えたあられを入れ、一定時間混合を行った。混合終
了後、振り切り機に掛け、余分のタレを振り落した後、
所定の条件で仕上げ乾燥をしてあられ製品を得た。得ら
れた製品のコーティング状態(表面のつや、色ムラ)を
前記(1)と同様な方法で評価した。結果を下記の第5
表に示す。
【0042】
【表1】
【0043】上記第5表に示された結果から明らかなよ
うに、本発明に従って調製された油脂組成物(実施例1
〜4)を使用することにより、あられ表面のコーティン
グ状態は、調製後10分経過したタレを使用した場合で
も比較的良好であり、また製品の保存後の風味の劣化も
比較的少なく良好であった。一方、従来の油脂組成物
(比較例1〜3)を使用した場合には、調製後10分経
過したタレを使用した場合にはコーティング状態も良く
なく、また保存後の風味の劣化も食せないほど進行し
た。
【0044】
【発明の効果】本発明に従う米菓類コーティング用油脂
組成物を使用することにより、保存による風味の劣化も
少なく、均一なコーティングができる。又水性調味液で
調味付けする場合でも予め本発明の油脂組成物と混合し
たものを使用すれば一工程で、しかも均一なコーティン
グができる。従って、作業性が著しく改良される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23G 3/00 104 A23D 9/00 510

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒素原子を含有しないリン脂質の重量が
    窒素原子を含有するリン脂質の重量に対して重量比1.
    0以上であるリン脂質混合物を含むことを特徴とする食
    用油脂を主成分とする米菓類コーティング用油脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 更にジグリセリドを10〜99.9重量
    %含有するグリセリド混合物を含む請求項1記載の米菓
    類コーティング用油脂組成物。
  3. 【請求項3】 ジグリセリドを10〜99.9重量%含
    有するグリセリド混合物を含むことを特徴とする食用油
    脂を主成分とする米菓類コーティング用油脂組成物。
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