JP2849861B2 - 冷凍食品 - Google Patents

冷凍食品

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、油脂成分を含む調理済みもしくは半調理済
みの食品を冷凍してなる冷凍食品の改良に関する。
[従来の技術および発明が解決しようとする課題] 冷凍食品は、未調理、調理済み、あるいは半調理済み
の食品を、冷凍装置内に入れ、急速に冷凍した食品であ
る。
上記のような冷凍技術は、野菜、魚貝類、肉類などの
生鮮食料品の保存のために、あるいは調理済み、もしく
は半調理済みの食品の保存用に一般的に利用されてい
る。特に、調理済み、あるいは半調理済みなどのような
加工食品を冷凍した冷凍食品商品は、流通市場にて多量
販売され、その簡便さから、日常生活において汎用され
ている。
そのような冷凍食品商品の例としては、ビーフシチュ
ー、ビーフカレー、チキンカレー、ミートソース、ハン
バーグ、肉だんご、しゅうまい、ぎょうざ、酢ぶた、春
巻、コロッケ、えびフライ、かきフライ、魚フライ、て
んぷら、コンビーフ、チキンライス、ピラフ、炒飯、米
飯、マカロニグラタン、ピザ、うなぎかば焼きなどの冷
凍物を挙げることができる。
上記の冷凍食品の大部分は、その調理の際に食品油脂
を調味用として用いているか、食品材料として食用油脂
を含有するもの(肉など)を用いており、その結果、そ
の内容物の中に食用油脂を含んだものとなっている。
従来より、未調理野菜類の調味用に、食用油脂として
植物油(大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、オリ
ーブ油、コーン油、パーム油、米油、ひまわり油、胡麻
油など)を主成分にしたドレッシング、マヨネーズなど
の油性調理料が用いられている。一方、食用油脂は、揚
げもの、焼きもの、炒めものなどの加熱調理用としても
利用され、これらの目的には、上記のような植物油のほ
かに、ラード、牛脂、魚油などの動物油も用いられ、そ
の用途に応じて適宜調合したものが利用されてる。
上記油脂は油脂原料の違いによりその構成脂肪酸は種
々異なるが、いずれも脂肪酸残基がグリセリンにエステ
ル結合した、いわゆるトリグリセリドを主成分とするも
のである。一般に、油脂は、加熱調理、特に焼き物、炒
め物に用いた場合、食材(調理対象の食料品)の焦げ付
きを防止するとともに、食材の調理器具への付着も防止
する機能を有しており、また食材自体にはおいしさを与
え、その外観を良好に整えるなどの機能をも有してい
る。このような理由から、冷凍食品として利用する食品
の調理あるいは半調理の際にも、前述のように、様々な
食用油脂を使用することが多い。また、加熱調理に際し
て食用油脂にレシチン(天然レシチン/リン脂質混合
物)を併用することにより、加熱調理時の食材の調理器
具への付着防止(離型)等がさらに改良され、油ハネ
(スパッタリング)も抑制されることも知られている。
しかし、最近になって、天然レシチンを含む油脂は比
較的不安定であって、特に加熱によって、褐変したり、
異臭を発生させる、さらには食材の本来の風味を低下さ
せるなどの問題があることが確認されており、例えば、
特開平2−27943号公報に記載されているような、上記
の離型促進効果、スパッタリング抑制効果と共に、上記
の問題に関する改良を狙った酵素処理レシチン等を含む
油脂も提案されている。
加熱等の調理手段を利用して調理もしくは半調理した
食品から冷凍食品を調製するに際しては、前述のよう
に、冷凍機内で急速な冷凍処理が行なわれる。また、解
凍処理に際しては、通常、電子レンジが用いられて、常
温に戻される。これらの処理工程において、食品の型崩
れ、組織の破壊、変色などの現象が発生しやすく、この
場合には、食品の外観の悪化、および実際に食する場合
の風味の低下などの製品の品質低下が発生する。特に、
食用油脂を用いた食品については、その傾向が強い。た
とえば、チキンライス、ピラフ、炒飯、米飯、ゆでスパ
ゲッティなどの澱粉の固形物の集合体からなる食品で
は、上記の冷解凍処理によって、固形物(米粒、麺な
ど)間の接着が発生し、部分的に塊状となりやすく、こ
のため、それらの食品のおいしさの源でもある口中にて
パラッと瞬間的にほぐれる感じがなくなるとの問題が発
生しやすい。また、ビーフシチュー、カレーなどのよう
な肉の調理物を含む食品では肉の保型性が低下し、型崩
れが発生し、製品としての外観が悪くなるとの問題もあ
る。
従って、調理済み、もしくは半調理済み食品の特性、
形状などの劣化が発生しない冷凍食品が望まれている。
[課題を解決するための手段] 本発明は、油脂成分を含む調理済みもしくは半調理済
みの食品と、窒素原子を含有しないリン脂質の重量が窒
素原子を含有するリン脂質の重量に対して重量比1.0以
上であるリン脂質とからなる冷凍食品にある。本発明に
いうリン脂質とは、リン脂質混合物を意味する。
上記リン脂質としては、窒素原子を含有しないリン脂
質の重量が窒素原子を含有するリン脂質の重量に対して
重量比3.0以上のものが好ましい。
なお、本発明の冷凍食品は、その中に通常の油脂成分
を含むものであり、この油脂成分は、調味用の目的で添
加混合されたものであってもよく、あるいは、肉、魚、
油脂にて加工済みの食料品などのように本来的に油脂を
含んでいる材料の成分として存在するものであってもよ
い。
[発明の詳細な記述] 本発明に従う冷凍食品は、窒素原子を含有しないリン
脂質の重量が窒素原子を含有するリン脂質の重量に対し
て重量比1.0以上であるリン脂質とを含む態様(第一の
態様)、あるいはジグリセリドを含む態様(第二の態
様)の二つの態様がある。第一の態様の食品には、前述
のように、更にジグリセリドが含まれていることが好ま
しい。
本発明において、油脂成分を含む調理済みもしくは半
調理済みの食品としては、通常冷凍食品として利用され
ている各種の食品が利用される。その例としては、前述
のビーフシチュー、ビーフカレー、チキンカレー、ミー
トソース、ハンバーグ、肉だんご、しゅうまい、ぎょう
ざ、酢ぶた、春巻、コロッケ、えびフライ、かきフラ
イ、魚フライ、てんぷら、コンビーフ、チキンライス、
ピラフ、炒飯、米飯、マカロニグラタン、ピザ、うなぎ
かば焼きなどを挙げることができる。ただし、上記以外
の油脂成分を含む調理済みもしくは半調理済みの食品で
あってもよいことは勿論である。
次に、本発明の第一の態様から順に説明する。
本発明の冷凍食品に加えられるリン脂質は、窒素原子
を含有しないリン脂質の重量が窒素原子を含有するリン
脂質の重量に対して重量比1.0以上のものである。上記
重量比は3.0以上であることが好ましい。
通常のリン脂質は、ホスファチジルコリン(PC)、ホ
スファチジルエタノールアミン(PE)、ホスファチジル
イノシトール(PI)、ホスファチジルグリセロール(P
G)、ホスファチジン酸(PA)、ホスファチジルセリン
(PS)などのリン酸化合物からなる混合物である。従っ
て、窒素原子を含有するリン脂質としては、ホスファチ
ジルコリン、ホスファチジルエタノールアミンおよびホ
スファチジルセリンが主な成分として含まれる。
本発明の冷凍食品に加えられるリン脂質は、種々の公
知の方法を利用して得ることができる。例えば大豆レシ
チンに代表される天然レシチンを原料として、ホスフォ
リパーゼD、ホスフォリパーゼA2を触媒としてホスファ
チジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン(窒素
原子を含有するリン脂質)を選択的に分解して、これら
の含有量を減少させると同時に、ホスファチジン酸およ
びリゾホスファチジン酸(窒素原子を含有しないリン脂
質)の含有量を増加させる方法により得たもの、あるい
はホスフォリパーゼD、ホスフォリパーゼCを触媒とし
て同様に天然レシチンを分解し、ホスファチジン酸の含
有量を増加させる方法により得たもの等が好ましく用い
られる。またホスフォリパーゼを触媒としたトランスホ
スファチジレーションにより、天然レシチン中のPC、P
E、PS(窒素原子を含有するリン脂質)の含有量を減少
させ、PI、PG(窒素原子を含有しないリン脂質)の含有
量を増大させる方法を利用して得たものも有利に使用す
ることができる。ホスファチジン酸、リゾホスファチジ
ン酸は遊離の酸でも、また塩の形でも使用できる。塩を
構成するものとしては、ナトリウム塩、カリウム塩等の
アルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のア
ルカリ土類金属塩、アルミニウム塩等の三価の金属塩、
およびアンモニウム塩等が挙げられる。特に、ナトリウ
ム、カリウムの一価のアルカリ金属の塩が好ましい。ホ
スファチジン酸、リゾホスファチジン酸を構成する脂肪
酸は炭素数8〜20の飽和または不飽和脂肪酸が好まし
く、中でも炭素数16〜18の不飽和脂肪酸が最適である。
また、PGやPIを含むリン脂質を構成する脂肪酸について
も上記の組成であることが好ましい。
ホスファチジン酸または/およびリゾホスファチジン
酸は、これら単独もしくは混合物を使用することができ
る。しかし、調理物のいわゆる油ぽさ、しつこさが減少
し、風味が良好になるなどの観点から、ホスファチジル
コリン、ホスファチジルエタノールアミン等が全て分解
されないで残存し、ホスファチジルコリンとホスファチ
ジルエタノールアミンの合計量がリン脂質中に0.01〜20
重量%の割合で残存しているリン脂質を使用することが
好ましい。
本発明の冷凍食品に加えられるリン脂質を得るには、
原料レシチンとして植物種子、特に大豆、菜種、ひまわ
り等の種子に由来するレシチンを用いることが好まし
い。
なお、上記リン脂質の配合量の決定に際しては、アセ
トン不溶分として取扱うのが適当である。アセトン不溶
分とは総リン脂質分の目安となるもので、食品添加物公
定書に記載されたレシチン分の規定に準ずる。
本発明に従う、第一の態様の冷凍食品は、その食品に
上記の特定のリン脂質を混合することにより調製するこ
とができる。
本発明において、上記リン脂質の添加方法としては直
接食品に混合する、水または水溶液に分散させて添加す
る、油脂に溶解または分散させて添加するかのいずれの
方法でも差し支えないが、取扱いの容易さから、油脂に
単独で溶解させる若しくはジグリセリドとリン脂質を配
合した油脂組成物の状態で添加する或は当該油脂組成物
を食品材料の前処理(炒める、焼く、和える)に用いる
等の方法で配合した方がより良好な結果がえられる。油
脂組成物として使用する場合には油脂中に上記リン脂質
が0.1重量%以上含まれるように、好ましくは0.5重量%
以上、10.0重量%以下であるように添加混合される。更
にジグリセリドを全油脂組成物に対して5重量%以上、
好ましくは8重量%以上含有させることが望ましい。
もちろんリン脂質とジグリセリドは各々独立に添加し
ても差し支えない。
あるいは本発明では単にジグリセリドを5重量%以
上、好ましくは8重量%以上、30重量%以下含有する油
脂組成物で調理もしくは半調理された食品を冷凍食品の
内容物として使用してもよい。
本発明において使用されるジグリセリドは通常、モノ
グリセリド、ジグリセリド、およびトリグリセリドの混
合物として供給されるが、そのグリセリドの組成が、ジ
グリセリド対モノグリセリドの重量比が5:1〜990:1の範
囲にあることが好ましい。グリセリド中のモノグリセリ
ド含量が多いと風味が悪化するばかりか、加熱調理の際
には発煙を起こしやすくなる。
また、モノ、ジおよびトリグリセリドを構成する脂肪
酸残基の炭素数は8〜24であることが好ましく、更に低
温下でも均一、良好な液状性を得る為に、炭素数16の飽
和脂肪酸含量が15重量%以下であることがさらに好まし
い。
またモノ、ジおよびトリグリセリドを構成する全構成
脂肪酸中の不飽和脂肪酸残基の含量は70重量%以上が好
ましく、さらに好ましくは82〜100重量%である。
さらに低温下での均一な液体油脂組成物を得るには、
ジグリセリドが、飽和/不飽和脂肪酸の組合せからなる
ジグリセリド含量40重量%以下(より好ましくは0.1〜4
0重量%)、飽和/飽和脂肪酸の組合せからなるジグリ
セリド含量5重量%以下(より好ましくは0〜1重量
%)、残余が不飽和/不飽和脂肪酸の組み合わせからな
るジグリセリドであることが好ましい。
油脂組成物中のジグリセリド含量は、全油脂量を基準
にして5〜99重量%(より好ましくは8〜80重量%)の
範囲あることが好ましい。
天然油脂中には非グリセリド系脂質としてワックス類
が共存する。ワックス類は、融点が高く、グリセリド混
合物との相溶性が低い等の性状を有するために、低温下
で固化を伴わない油脂組成物を得るにはワックス類の全
油脂中の含量が2重量%以下(特に、0〜0.5重量%)
であることがのぞましい。
本発明に使用されるジグリセリドは、不飽和脂肪酸残
基のレベルの高い油脂、例えば、サフラワー油、オリー
ブ油、綿実油、コーン油、菜種油、大豆油、パーム油、
ひまわり油、ごま油、更にラード、牛脂、魚油、乳脂、
あるいはそれらの分別油、ランダム化油、硬化油、エス
テル交換油から選ばれた一種または二種以上の油脂と、
グリセリンの混合物をエステル交換反応するか、または
これらの油脂由来の不飽和脂肪酸レベルの高い脂肪酸と
グリセリンをエステル化反応して得られるジグリセリド
含量の高い油脂を単独もしくは上述した原料油脂とを混
合することにより得ることができる。反応で生成した過
剰のモノグリセリドは分子蒸留法またはクロマトグラフ
ィー法により除去することができる。これらの反応はア
ルカリ触媒等を用いた化学反応でも行なうことが可能で
あるが、1,3位選択的リパーゼ等を用いて酵素的に温和
な条件で反応を行なうのが風味等の点で優れており好ま
しい。
グリセリド混合物中のジグリセリド含量を高くする別
の方法として、例えば、天然食用油脂の分別油の利用が
挙げられる。この方法は前述の天然油脂のうち、飽和脂
肪酸含有量が比較的高い油脂に好適で、分別により低融
点画分を分取することにより、冷却耐性が向上すると同
時に該油脂中のジグリセリド含量を増大させる。
本発明に従う冷凍食品は、前記の第一の態様の他に、
食品内容物が上記の特定のリン脂質を含むことなく5重
量%以上のジグリセリドを含む油脂組成物を用いて調理
もしくは半調理された第二の態様の冷凍食品であっても
よい。この場合、ジグリセリド油脂組成物中に8重量%
以上含まれていることが特に好ましい。また、ジグリセ
リドの含有量は、通常30重量%以下である。
本発明の第二の態様の冷凍食品も、前記第一の態様の
冷凍食品と同様に、食品基材と前記のジグリセリドもし
くはジグリセリドを含むグリセリド混合物を用いて調製
することができる。
なお、本発明の冷凍食品の製造は、上記のような調理
済みもしくは半調理済み食品を、公知の冷凍食品の製造
法に従って、包装あるいは包装していない状態にて、冷
凍機器を用い、急速に冷凍することによって行なうこと
ができる。
以下の実施例および比較例により本発明を詳細に説明
する。ただし、本発明はこれらの例に限定されない。
試験試料(a、b)の調製 高純度大豆レシチン(アセトン不溶分95%以上)を原
料として、このものをホスフォリパーゼD処理すること
により、総リン脂質中のホスファチジルコリン(PC)、
ホスファチジルエタノールアミン(PE)含量を低減さ
せ、逆にホスファチジン酸(PA)およびリゾホスファチ
ジン酸(LPA)含量を増大させた二種類のリン脂質を調
製した。本発明に係るリン脂質の組成を第1表(A)に
示す。また、酵素処理を行なわなかった高純度大豆レシ
チン、卵黄レシチンをそれぞれ比較試料(x、y)とし
た。そのリン脂質の組成を第1表(B)に示す。
本発明試料c〜gの調製 固定化1,3位選択性リパーゼである市販リパーゼ製剤
(リパーゼ商品名:「Lipozyme 3A」、ノボインダスト
リーA.S.社製)を触媒として、下記第2表記載の動植物
由来脂肪酸860gとグリセリン140gとを40〜60℃で反応さ
せた。反応終了後、リパーゼ製剤を濾別した後、反応生
成物を分子蒸留にかけ、常法により精製を行なって、各
種のジグリセリド混合物(本発明試料c〜g)を得た
(第2表)。
[実施例1〜9]および[比較例1〜4] 背わたを除いたむきえびのぶつ切り150g、7〜8mm角
に切ったにんじん1本を予めゆでたもの、およびご飯60
0gとを、前記第1表および第2表に示された本発明試料
および比較試料を配合してなる各種の油脂組成物(下記
第3表参照)大匙2杯を用いて炒めた。さらに卵2個分
のいり卵、ゆでたグリーンピース35g、塩と砂糖各小匙
1杯、こしょう少々およびしょうゆ小匙1杯半を加えて
炒めた。これをポリエチレン袋に入れ、液体窒素に浸漬
して凍結させ、保存して各種の冷凍炒飯を作った。なお
上記油脂組成物に含まれる油脂は、サラダ油(油脂成
分:ナタネサラダ油:大豆サラダ油=1:1混合物)が使
用された。
2週間後に上記で得られた各種の冷凍炒飯を冷凍庫か
ら取り出し、解凍した。そしてこれらを加熱(調理)し
て、各種の炒飯を作った。
加熱後の各種の炒飯の外観を観察し、評価した。ま
た、風味、口中での米粒同志のほぐれ感(口中でパラッ
ト瞬間的にほぐれる感じ)について官能テストを実施
し、評価した。その結果をまとめて第3表に示す。
なお、表中、『評価の欄』において、A〜Dの記号は
それぞれ以下の状態を意味する。
『風味』における表示: A:優、 B:良、 C:可、 D:不可 『外観』における表示: A:全く塊が生じなかった。
B:ほとんど塊が生じなかった。
C:米粒同志がくっついて部分的に塊が生じた。
D:米粒同志がくっついてかなり広範囲に多数の塊が生じ
た。
『ほぐれ感』における表示: A:非常に良くほぐれた。
B:大部分良くほぐれた。
C:ほぐれがあまりよくなかった。
D:ほぐれが非常に悪かった。
[実施例10〜16]及び[比較例5〜8] 牛バラ肉800gを前記第1表および第2表に示された本
発明試料および比較試料を配合してなる各種の油脂組成
物(下記第4表参照)大匙1杯を用いて炒めた。なお上
記油脂組成物に含まれる油脂として、サラダ油(油脂成
分:ナタネサラダ油:大豆サラダ油=1:1混合物)が使
用された。肉に焦げめが付いたら、煮込み鍋に肉だけを
移した。残った油で乱切の玉ねぎ1個、にんじん1本を
炒め、上記煮込み鍋に移した。これにワイン45gを加
え、ワインの量が1/2量になるまで煮詰つめた。次に、
小麦粉大匙2杯をよく混ぜてから、トマトピューレ1カ
ップ、香草の束(ローリエ1枚、セロリ茎、パセリ各50
0g)を加え、3時間煮込んだ。その後、肉を別の鍋に取
り出し、残りの野菜とスープを裏ごしした中に、水500c
c、およびグラッセ型にした人参中1本、じゃが芋1個
を加えたものを上記鍋に移し、30分煮込んだ。得られた
シチュウをポリエチレンの袋に入れ、液体窒素に浸漬し
て凍結させ、保存して各種の冷凍シチュウを作った。
2週間後に上記で得られた各種の冷凍シチュウを冷凍
庫から取り出し、解凍した。そしてこれらを加熱(調
理)して、各種のシチュウを作った。
加熱後のシチュウの評価は、前記と同様な観察および
官能テストにより行なった。その結果を第4表にまとめ
て示す。
なお、表中、『肉の保型性』のA〜Dの記号はそれぞ
れ以下の状態を意味する。
A:肉は全く崩れていなかった。
B:大部分の肉が崩れていなかった。
C:肉が部分的に数ケ所で崩れていた。
D:肉が大部分崩れていた。
[発明の効果] 本発明に従う冷凍食品では、その製造(冷凍処理)お
よび解凍処理に際して、その成分の変形、変性などの劣
化が発生しにくく、食品の外観の悪化および風味の低下
がいずれも顕著に少なくなる。従って、本発明の冷凍食
品の商品価値は非常に高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相上 紘二 千葉県市川市菅野4―8―1 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 3/36 - 3/54 A23L 1/36 - 1/48 A23L 1/10 - 1/105

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油脂成分を含む調理済みもしくは半調理済
    みの食品と、窒素原子を含有しないリン脂質の重量が窒
    素原子を含有するリン脂質の重量に対して重量比1.0以
    上であるリン脂質とからなる冷凍食品。
  2. 【請求項2】内容物が、更にジグリセリドを含む請求項
    第1項の冷凍食品。
  3. 【請求項3】ジグリセリドを5重量%以上含有する油脂
    組成物で調理もしくは半調理された冷凍食品。
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