JP5080405B2 - 未焼成の冷凍餃子の製造方法 - Google Patents

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本発明は、油を引かずに、均一に良好な焼き色をつけることができる冷凍餃子の製造方法、及び該製造方法により製造した冷凍餃子に関する。
近年、共稼ぎ世帯や一人世帯の増加という生活スタイルの変化に伴い、家庭内での調理の手間を省略し、より簡便に喫食することが可能な惣菜類や弁当類が好まれている。中でも、比較的長期保存が可能であり、かつ、最終工程である解凍加熱処理を行うことにより手軽に喫食することが可能な半調理済み冷凍食品の需要が急増している。特に餃子は、子供から大人まで多くの人々に好まれる食品であり、冷凍餃子は、業務用の惣菜としても広く用いられている。
冷凍餃子は、一般的に、刻んだ野菜や挽肉等を混ぜた具材を、餃子用の皮に包み、蒸す等の加熱処理をした後、凍結処理することにより製造される。この冷凍餃子を、油を引いたフライパン等に並べ、水を加えて蒸し焼きすることにより、焼き餃子を作ることができる。しかしながら、この方法では、油を引き加熱したフライパンに水を加えるため、水が飛び散り危険である。さらに、調理時に油を引くと、その油の量により焼き色にバラツキが生じ、均一な焼き色をつけることが困難であるという問題もある。
そこで、焼き調理済み餃子を凍結した冷凍餃子を製造し、これを蒸し解凍や、電子レンジ等のマイクロ波装置による解凍加熱処理により焼き餃子を得ることも行われている。但し、焼き調理済みの冷凍餃子を蒸し解凍した場合には、焼き面がふやけてしまい、焼きたての食感や香ばしさ等が損なわれてしまう場合が多い。そこで、焼きたてに近い食感を有する焼き調理済みの冷凍餃子の製造方法として、例えば、(1)水、油脂、乳化剤に対し、穀物粉及び/又はタンパク質を添加して乳化させたエマルジョンを、餃子の焼き面につけて焼いた焼き餃子を、冷凍することを特徴とする焼き餃子の製造方法等が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第2850690号公報
上記(1)の方法では、冷凍餃子から、面倒な焼成工程を有することなく焼き餃子を得ることができるが、焼きたての焼き餃子が有する特有の食感や香ばしさ等の点では満足できるものではない。
本発明は、喫食前の加熱工程において、油を要することなく、フライパン等の鉄板を用いて水を加えて蒸し焼きすることにより、均一に良好な焼き色をつけることができる冷凍餃子の製造方法、及び該製造方法により製造した冷凍餃子を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、未焼成の冷凍餃子を製造する場合に、具材に豚脂を5〜35%(質量)配合すること、さらに、餃子の焼き面となる面に油脂をつけて凍結させることにより、油を引かずに焼成した場合であっても、均一に良好な焼き色をつけることができる冷凍餃子を製造し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、豚脂を5〜35%(質量)配合した具材を餃子用皮で包み成形した生餃子を、焼き面となる面に餃子1個当たり0.3〜1.6gの油脂をつけて蒸した後、凍結させることを特徴とする未焼成の冷凍餃子の製造方法を提供するものである。
また、前記餃子用皮は、複数の小孔が打ち抜かれている皮であることが好ましい。
さらに、本発明は、前記記載の冷凍餃子の製造方法を用いて製造された冷凍餃子を提供するものである。
本発明の冷凍餃子の製造方法により、喫食前の焼成工程において、焦げ付きを抑え、均一に良好な焼き色をつけることができる冷凍餃子を製造することができる。また、得られた冷凍餃子は、油を要することなく焼成できるため、安全かつ簡便に焼き餃子を得ることができる。
本発明において餃子とは、一般的に餃子と称されるものの他、種々の具材を餃子用の皮で包んだものであって、加熱された鉄板上に載置されて調理されるものであれば特に限定されるものではない。なお、本発明において、焼き面とは、餃子の表面のうち、加熱された鉄板と接する面をいう。また、本発明において生餃子とは、蒸す、焼く、といった加熱処理前の餃子を意味する。
本発明の冷凍餃子の製造方法は、豚脂を5〜35%(質量)配合した具材を餃子用皮で包み成形した生餃子を、焼き面となる面に油脂をつけて蒸した後、凍結させることを特徴とする。具材に豚脂を配合すること、及び、焼き面となる面(以下、単に「焼き面」と記載することもある。)に油脂をつけて凍結させることにより、油を引いていない加熱された鉄板上に載置して調理した場合に、鉄板等への焦げ付きを抑えつつ、均一に良好な焼き色のついた焼き餃子とすることができる冷凍餃子が得られる理由は明らかではないが、凍結前の蒸し加熱工程において、具材中の豚脂が焼き面に染み出し、さらに外側に油脂を付着させた状態で凍結させることにより、得られた冷凍餃子を鉄板等の上で焼成する場合に、油を引かなくとも、焦げつかず、均一に良好な焼き色をつけるために十分量の油が焼き色に存在させることができるためと推察される。
本発明において豚脂とは、豚全体の脂肪部であって、精製前の塊を意味する。したがって、本発明における豚脂は、豚全体の脂肪部を精製して得られるラードとは異なる。具材中に豚脂ではなく、ラード等の精製油を配合した場合には、脂分としての配合量が等しい場合であっても、凍結前の蒸し加熱工程において、具材中の脂分が焼き面に染み出さない。このため、得られた冷凍餃子を、油を引かずに鉄板等の上で焼成すると、焦げつきやすい。これは、豚脂では組織が保持されているため、精製油よりも脂分の溶解に時間が必要なためであり、このように溶解までに適度な時間を要することにより、蒸し加熱工程後に脂分が焼き面に染み出し、本発明の効果が得られるのではないかと推察される。
本発明において用いられる餃子用皮は、餃子を製造する際に具材を包むシートであって、一般的に餃子の製造に用いられるものであれば、特に限定されるものではない。一般的には、小麦粉を主成分とする原料に、水や塩を添加して混捏し、得られた生地に対して圧延と熟成を繰り返して薄いシート状にした後、所定の形状に打ち抜くことにより製造される。本発明においては、具材を包むシート状のものであれば、小麦粉以外の穀物粉、例えば米粉、そば粉等を原料として含有するシートであってもよく、副原料としてデンプン類や品質改良剤等を含有するシートであってもよい。また、餃子用皮の厚さは特に限定されるものではないが、0.2〜2mm程度であることが好ましい。
また、本発明において用いられる餃子用皮は、複数の小孔が打ち抜かれている皮であることが好ましい。得られた冷凍餃子を鉄板等の上で焼成したときに、餃子用皮の小孔から中具の水分や脂分が染み出しやすくなり、焦げつきにくく、均一に良好な焼き色がよりつきやすくなるためである。また、冷凍餃子の製造工程においても、蒸したり凍結する場合に、餃子用皮の小孔を通して気体の出入りがあり、このために製造された冷凍餃子の焼き面に凹凸が少なくなる。餃子用皮に形成される小孔の大きさや形状は特に限定されるものではなく、餃子用皮の強度や具材の大きさ等を考慮して、適宜決定することができる。例えば、小孔の形状は、円形であってもよく、楕円形であってもよく、三角形等の多角形であってもよい。このような小孔は、例えば、打ち抜き後の餃子用皮にテンダライザー等で切り込み状の穴をあけることにより形成することができる。また、餃子用皮に形成される小孔の配置や位置も特に限定されるものではないが、焼き面に形成されることが好ましい。
本発明において具材に添加される豚脂の量は、具材全体に対する配合量が5〜35%(質量)となる量であれば、特に限定されるものではなく、凍結前の生餃子の焼き面に付けられる油脂の量や、豚脂以外の具材の種類、餃子用皮の種類や厚み、形状等を考慮して、適宜決定することができる。例えば、凍結前の生餃子の焼き面に付けられる油脂の量が比較的多い場合や、焼き面の面積が比較的小さい場合には、具材に添加される豚脂の量を比較的少量とすることが好ましい。
具材に添加される豚脂の配合量が少なすぎる場合には、得られた冷凍餃子を、油を引かないフライパン等で蒸し焼きする場合に、均一な焼き色がつかず、本発明の効果を得ることが難しい。一方、豚脂の配合量が多すぎる場合には、食感がべたつき好ましくない。具材全体に対する豚脂の配合量を5〜35%(質量)とすることにより、食感に大きな影響を与えることなく、均一に良好な焼き色をつけることができる冷凍餃子を製造することができる。本発明においては、具材全体に対する豚脂の配合量は、5〜30%(質量)であることが好ましく、5〜25%(質量)であることがより好ましく、10〜25%(質量)であることがさらに好ましい。焼成時に鉄板等からの剥がれが良好であるため、10〜20%(質量)であることが特に好ましい。
本発明において具材に添加される豚脂は、具材全体に対する配合量が5〜35%(質量)となる量であれば、特に限定されるものではなく、一塊として添加してもよく、複数の小塊として添加してもよい。また、豚脂を含む全ての具材を共に混捏して得られた混捏物を一の餃子用皮に包んでもよく、豚脂以外の具材を混捏して得られた混捏物と豚脂を別個に調製し、それぞれを一の餃子用皮に別個に加えた後に包んでもよい。
本発明において用いられる豚脂以外の具材は、特に限定されるものではなく、一般的に餃子の具材として用いられる食材を適宜用いることができる。例えば、牛肉、豚肉、鶏肉、魚肉等の肉類、ニラ、タマネギ、キャベツ、ショウガ、ニンニク等の野菜類、塩、胡椒、砂糖、酒等の調味料、ラード、大豆油、菜種油、胡麻油等の油脂類等が挙げられる。また、適宜、植物性タンパク質、デンプン類、乳化剤等の添加剤を用いてもよい。なお、具材は、混捏して混捏物とした後に餃子用皮に包むため、肉類は挽肉や細切れ肉であることが好ましく、野菜類はみじん切り等により細断したものであることが好ましい。
適当な量の具材を餃子用皮に包んで成形した生餃子の形状は、少なくとも一つの焼き面を有するものであればいかなる形状の餃子であってもよい。例えば、具材を包んだ餃子用皮の縁をひだ状に成形したものであってもよく、略球形で、底面が平坦、すなわち底面が焼き面で上端がひねられているいわゆるチョボ型のものであってもよい。
成形した生餃子は、焼き面に油脂をつけた後に蒸される。 焼き面につける油脂の量は、得られた冷凍餃子を、油を塗布されていない鉄板等の上で加熱した場合に、鉄板等への焦げ付きを抑え、均一な焼き色を付けられる量であれば、特に限定されるものではなく、具材に配合された豚脂量や、豚脂以外の具材の種類、餃子の形状や大きさ、焼き面の面積等を考慮して適宜決定することができる。焼き面につける油脂量が少なすぎる場合には、鉄板等にはりつきやすく、焦げ付きやすい。一方、焼き面につける油脂量が多すぎる場合には、食感が油っぽくなり、また、焼き面が揚げたような食感になりやすい。本発明においては、生餃子1個当たりの焼き面につける油脂の量は、0.3〜1.6gであることが好ましく、0.5〜1gであることがより好ましい。
焼き面につける油脂の種類としては、一般的に食用に供される油脂であれば特に限定されるものではない。例えば、白絞油であってもよく、サラダ油であってもよく、天ぷら油であってもよい。また、これらの混合油であってもよい。
焼き面への油脂のつけ方は特に限定されるものではなく、刷毛やローラー等を用いて塗布してもよく、スプレー等で噴霧してもよい。焼き面へ油脂をつけた餃子は、トレー等に詰められる。トレーへの餃子の詰め方は特に限定されるものではないが、通常、餃子の焼き面がトレー底面側となるように配置される。
焼き面への油脂のつけ方として、例えば、トレー等に予め油脂を滴下しておき、その上に、油脂が焼き面に付着するように餃子を詰めてもよい。その他、焼き面がトレー底面側となるように、トレーに餃子を詰めた後、上方より油脂を滴下させてもよい。滴下された油脂はトレー底面に溜まるためである。
餃子を詰めるトレーは、そのまま蒸し加熱処理や凍結処理に供することが可能なものであれば、特に限定されるものではない。例えば、底面が平坦なものであってもよく、底面に凹凸を有するものであってもよい。底面に凹凸を有するトレーに詰めることにより、冷凍餃子の焼き面に凹凸形状を形成することができる。冷凍餃子の焼き面が凹凸形状を有する場合には、鉄板等と接する部分は凸部のみとなり、焼き面が平坦なものよりも焼き面の面積が小さくなる。この場合には、具材に配合する豚脂量や、焼き面につけられる油脂量を多めにすることにより、焦げつきを抑えることができる。
焼き面に油脂をつけた餃子は、トレーに詰められた状態で、常法により蒸し加熱される。蒸し時間や温度は、生餃子の大きさや具材の種類等により適宜決定することができる。例えば、5〜15分間、75〜98℃で蒸すことができる。
焼き面に油脂をつけた後蒸された餃子を、凍結させることにより、冷凍餃子を得ることができる。蒸された餃子は、常法により凍結させることができる。例えば、エアーブラスト式凍結法、セミエアーブラスト式凍結法、コンタクト式凍結法等の凍結法に基づくフリーザーに設置して凍結してもよく、液化窒素や液化炭酸を噴霧して凍結させてもよい。
このようにして製造された冷凍餃子は、油を引かないこと以外は、従来の調理法により調理することができる。例えば、油を引いていない加熱したフライパン等の鉄板上に、トレーから取り出した冷凍餃子を、焼き面が鉄板に接するように載置し、適量の水を加えて蓋をして蒸し焼きにすることにより、均一に良好な焼き色のついた焼き餃子を得ることができる。その他、水を加えず解凍した後に単に鉄板上で焼いてもよい。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下、特に記載がない場合には、「%」は「%(質量)」を意味する。
[実施例1]
挽肉とみじん切りにした野菜類を、塩、調味料、香辛料、調製水を加え、よく混捏した。得られた豚脂以外の具材の混捏物を、10号型抜餃子用皮(1.0〜1.1mm厚)一枚当たり17.2gとなるようにのせた。これらに、具材全体に対する豚脂の配合量が表1記載の配合量となるように、それぞれ豚脂を添加した後、包み、成形し、生餃子を得た。これらの生餃子を、餃子1個当たりの焼き面につける油脂の量が、0.5g/個となるように白絞油を滴下したトレーに、焼き面がトレー底面側となるように配置した後、トレーごと88℃で10分10秒間蒸煮した。その後、−35℃で40分間凍結処理を施し、冷凍餃子を得た。
得られた冷凍餃子を、焼き面が鉄板に接するように、油を引いていない加熱したフライパンにおき、水80mLを入れて蓋をし、5分間蒸し焼きにし、焼き餃子を得た。この結果、全ての配合の餃子で、フライパンへの焦げ付きはほとんどみられなかったが、焼き目は、内部への豚脂の配合量により差がみられた。
得られた焼き餃子の焼き色の評価を表1に示す。この結果、豚脂を添加することにより、焼き目がより均一になり、また、フライパンからの剥がれも良くなる傾向が観察された。豚脂量を増やしていくにつれて、中具から流出する油で焼き目は揚げたようになり、標準調理では焼き目がつきにくくはなるものの、35%までは食感に大きな影響を与えることなく調理することができた。
Figure 0005080405
[実施例2]
具材全体に対する豚脂の配合量が15%となるように豚脂を配合した以外は、実施例1と同様にして生餃子を得た。これらの生餃子を、トレーに焼き面がトレー底面側となるように配置し、さらに、餃子1個当たりの焼き面につける油脂の量が、表2記載の量となるように白絞油を滴下した。その後、88℃で10分10秒間蒸煮した後、−35℃で40分間凍結処理を施し、冷凍餃子を得た。
得られた冷凍餃子を、焼き面が鉄板に接するように、油を引いていない加熱したフライパンにおき、水80mLを入れて蓋をし、5分間蒸し焼きにし、焼き餃子を得た。
得られた焼き餃子の焼き色の評価を表2に示す。この結果、滴下油0.1g/個と0.2g/個には、5分間調理では焦げ目がついてしまい、フライパンに張り付くものが多かった。一方で、0.3g/個以上のものは、焦げることはなく焼き目もうまくついた。また、滴下油を増やしていくと、焼き目はきれいにつくものの、焼き色がつくまで時間がかかる傾向がみられた。また、底面が油に浸るため揚げたような食感になるものもあった。2.0g/個では、食感が油っぽく、焼き餃子独特の香ばしさ等の風味が損なわれていた。
Figure 0005080405
[実施例3]
豚脂に代えて、ラード、液体油脂(白絞油)、粉末油脂(スプレーファット)を用いることによる、焼き色に対する影響を観察した。なお、豚脂は油脂約70%と水約30%でできているため、各油脂:水=7:3の割合で混合した混合物を用いた。
具材全体に対する油脂(豚脂、ラード、液体油脂、又は粉末油脂)の配合量が15%となるように油脂を配合した以外は、実施例1と同様にして生餃子を得た。これらの生餃子を、餃子1個当たりの焼き面につける油脂の量が、0.5g/個となるように白絞油を滴下したトレーに、焼き面がトレー底面側となるように配置した後、トレーごと88℃で10分10秒間蒸煮した。その後、−35℃で40分間凍結処理を施し、冷凍餃子を得た。
得られた冷凍餃子を、焼き面が鉄板に接するように、油を引いていない加熱したフライパンにおき、水80mLを入れて蓋をし、5分間蒸し焼きにし、焼き餃子を得た。
得られた焼き餃子の焼き色の評価を表3に示す。この結果、豚脂は蒸し凍結の段階から油が染み出していたのに対して、ラード、液体油脂、及び粉末油脂は、いずれも油の染み出しはなく、フライパンへ焦げついてしまう傾向にあった。また、食感は、ラードと豚脂ではあまり差はなく大きな違いは感じられなかったが、焼き色については、豚脂は良好であったが、ラードは濃淡の差が大きく、均一な品質のものは得られなかった。一方、液体油脂と粉末油脂は、明らかに食感が違い、焼き目もうまくつけることができず、焦げ付きやすかった。
Figure 0005080405
[実施例4]
豚脂に代えて、乳化状の油脂を用いることによる、焼き色に対する影響を観察した。乳化油脂としては、マヨネーズ、乳化油脂(食用植物油脂、水飴、及びデキストリンのペースト状混合物)、及びマーガリンを用いた。
具材全体に対する油脂(豚脂、マヨネーズ、乳化油脂、又はマーガリン)の配合量が15%となるように油脂を配合した以外は、実施例1と同様にして生餃子を得た。これらの生餃子を、餃子1個当たりの焼き面につける油脂の量が、0.5g/個となるように白絞油を滴下したトレーに、焼き面がトレー底面側となるように配置した後、トレーごと88℃で10分10秒間蒸煮した。その後、−35℃で40分間凍結処理を施し、冷凍餃子を得た。
得られた冷凍餃子を、焼き面が鉄板に接するように、油を引いていない加熱したフライパンにおき、水80mLを入れて蓋をし、5分間蒸し焼きにし、焼き餃子を得た。
得られた焼き餃子の焼き色の評価を表4に示す。この結果、豚脂は蒸し凍結の段階から油が染み出していたのに対して、マヨネーズ、乳化油脂、及びマーガリンは、いずれも油の染み出しはなく、フライパンへ焦げついてしまう傾向にあった。焼き色については、豚脂よりは劣るものの、いずれも一応良好な焼き色がついた。但し、いずれも豚脂より品位差が大きい傾向が観察された。具体的には、マヨネーズでは焼き色が薄く、乳化油脂やマーガリンの場合は、焼き色の濃淡が大きく、皮が焦げやすい傾向にあった。
Figure 0005080405
[実施例5]
餃子用皮として、複数の小孔が打ち抜かれている皮を用いることによる、焼き色や焦げ付きに対する影響を観察した。
餃子用皮として、45個の小孔が打ち抜かれている皮を用いて、具材全体に対する豚脂の配合量が0%又は15%となるように豚脂を配合した以外は、実施例1と同様にして生餃子を得た。一方、小孔のない皮を餃子用皮とし、具材全体に対する豚脂の配合量が0%又は15%となるように豚脂を配合した以外は、実施例1と同様にして生餃子を得、これらを対照とした。これらの生餃子を、餃子1個当たりの焼き面につける油脂の量が、0.5g/個となるように白絞油を滴下したトレーに、焼き面がトレー底面側となるように配置した後、トレーごと88℃で10分10秒間蒸煮した。その後、−35℃で40分間凍結処理を施し、冷凍餃子を得た。
得られた冷凍餃子を、焼き面が鉄板に接するように、油を引いていない加熱したフライパンにおき、水80mLを入れて蓋をし、5分間蒸し焼きにし、焼き餃子を得た。
得られた焼き餃子の焼き色の評価を表5に示す。豚脂を配合しなかった餃子では、いずれも、焦げ付きが多く発生し、焼き色も不良であった。両者を比較すると、小孔のある皮を用いた餃子のほうが、焼き色と焦げ付きのいずれも若干の改善が観察された。これに対して、豚脂を15%配合した餃子では、餃子皮の小孔の有無にかかわらず、全ての餃子において焼き面に焦げ付きは生じなかった。一方、焼き色に関しては、小孔のある皮を用いた餃子のほうが、焼きむらが生じにくく、相対的に良好であった。
Figure 0005080405
本発明の冷凍餃子の製造方法により、油を要することなく、フライパン等の鉄板を用いて蒸し焼きすることにより、焦げ付きを抑え、均一に良好な焼き色をつけることができる冷凍餃子を製造し得るため、主に冷凍食品の製造分野で利用が可能である。

Claims (3)

  1. 豚脂を5〜35%(質量)配合した具材を餃子用皮で包み成形した生餃子を、焼き面となる面に餃子1個当たり0.3〜1.6gの油脂をつけて蒸した後、凍結させることを特徴とする未焼成の冷凍餃子の製造方法。
  2. 前記餃子用皮が、複数の小孔が打ち抜かれている皮であることを特徴とする請求項記載の未焼成の冷凍餃子の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の冷凍餃子の製造方法を用いて製造された冷凍餃子。
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