JP7281900B2 - 餃子の皮用ミックス、餃子の皮の製造方法、及び焼き餃子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、焼き餃子の製造に用いる餃子の皮用ミックス、及び餃子の皮の製造方法に関し、特に焼き色のムラが抑制された焼き餃子を製造することができる餃子の皮用ミックス、及び餃子の皮の製造方法に関する。
一般に、焼き餃子は細かく刻んだ野菜、ひき肉、魚介類等を混合した餡を餃子の皮に包んだものを蒸し焼き等の加熱調理をすることによって製造される。焼き餃子の焼き面は、適度な焼き加減で、カリッとした良好な食感を有していることを視覚的に認識できることから、褐色で焼き色のムラがないことが好ましいとされている。しかしながら、一般に、焼き餃子の焼き面の中央部は焼き色が付き難く、周辺部は焦げ易いため、焼き色のムラが生じる場合が多い。
従来から、焼き餃子を調理する際、蒸し焼き用の水に小麦粉や澱粉等を配合した液を用いて、焼き上がりの餃子の底面及び周囲にパリッとした皮膜を形成させる方法が行なわれている。これにより、実際の餃子の皮の焼き面の焼き色のムラは目立たなくなり、調理直後は、上記皮膜によりパリッとした好ましい食感の焼き餃子が得られる。しかしながら、スーパーやコンビニの惣菜コーナー等で提供される餃子では、上記皮膜は、付着量が安定し難く、見栄えが悪化したり、湿気により経時的に食感が低下したりする可能性があるため、上記のような方法を用いない場合が多い。一方、冷凍食品においても焼き色のムラを抑制する種々の技術が開発されている。例えば、特許文献1では、冷凍保存後の加熱調理が容易でかつ焼きムラが生じず、加熱調理後のクリスピーな焼き面の食感と、中具のヘテロな食感及びジューシーな食感とを維持することができる加熱済み冷凍餃子及びその製造方法を提供することを目的とし、穀物粉、油脂及び水を含有し、水の含有量が70~90重量%である、冷凍餃子用バッター液、並びにそのバッター液を、餃子100重量部に対して18~30重量部の割合で、餃子の少なくとも焼き面に付着している加熱済み冷凍餃子が開示されている。また、特許文献2では、蒸し焼き調理した場合に、少量の注し油の使用でも、焼き面に色むらの少ない餃子を提供することを目的とし、蒸焼して焼き餃子を得るための蒸焼前餃子であって、蒸焼工程中に餃子の焼き面から発生する蒸気が餃子の焼き面と焼き機表面との間にとどまることなく排出されるように、餃子の焼き面が加工された、蒸焼前餃子が開示されている。
特開2016-039833号公報 特開2010-004817号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、所定量のバッター液を餃子に付着させて冷凍するための特殊な装置が必要であり、特許文献2の技術でも、餃子の焼き面に所定の形状を形成し、維持するための特殊な装置が必要であるため、多大な設備が必要になる。また、バッター液を餃子に付着させる技術は、鉄板等に焦げが付着しやすいため、大量調理施設やバックヤード等で調理され、惣菜コーナー等で提供される焼き餃子には適用し難い技術である。
したがって、本発明の目的は、特殊な装置を必要とせず、焼き色のムラが抑制された焼き餃子を製造することができる餃子の皮用ミックス、及び餃子の皮の製造方法を提供することにある。
焼き餃子の焼き色のムラは、例えば、焼き餃子を鉄板等で蒸し焼きする際、仕上げに焼き色を付ける段階で、餃子表面から発生する蒸気等のガスが餃子の焼き面の中央部に溜まり、餃子の焼き面と鉄板等の加熱体との間の隙間を作るために生じるものと考えられる。本発明者らは、その焼き面中央部の隙間を餃子の皮の組成によって低減する手段を種々検討し、本発明に至った。
すなわち、上記目的は、焼き餃子を製造するために用いる餃子の皮を調製するための餃子の皮用ミックスであって、小麦粉を含む原料粉、及び膨張剤を含有し、前記膨張剤が、炭酸水素ナトリウム及び/又は炭酸水素アンモニウムを含み、前記炭酸水素ナトリウム及び/又は前記炭酸水素アンモニウムの含有量が、前記原料粉100質量部に対して0.05~0.5質量部であることを特徴とする餃子の皮用ミックス、又は焼き餃子を製造するために用いる餃子の皮を調製するための餃子の皮用ミックスであって、小麦粉を含む原料粉、膨張剤、並びにキシロース及び/又はグリシンを含有することを特徴とする餃子の皮用ミックス、又は焼き餃子を製造するために用いる餃子の皮を調製するための餃子の皮用ミックスであって、小麦粉を含む原料粉、膨張剤、並びにキシロース及び/又はグリシンを含有し、前記膨張剤が、炭酸水素ナトリウム及び/又は炭酸水素アンモニウムを含み、前記炭酸水素ナトリウム及び/又は前記炭酸水素アンモニウムの含有量が、前記原料粉100質量部に対して0.05~0.5質量部であることを特徴とする餃子の皮用ミックスによって達成される。また、上記目的は、焼き餃子を製造するために用いる餃子の皮を製造する方法であって、小麦粉を含む原料粉、膨張剤、水、及び必要に応じてその他の材料を混捏し、餃子の皮用生地を調製する工程、を含み、前記膨張剤が、炭酸水素ナトリウム及び/又は炭酸水素アンモニウムを含み、前記炭酸水素ナトリウム及び/又は前記炭酸水素アンモニウムの含有量が、前記原料粉100質量部に対して0.05~0.5質量部であることを特徴とする餃子の皮の製造方法、又は焼き餃子を製造するために用いる餃子の皮を製造する方法であって、小麦粉を含む原料粉、膨張剤、並びにキシロース及び/又はグリシン、水、及び必要に応じてその他の材料を混捏し、餃子の皮用生地を調製する工程、を含むことを特徴とする餃子の皮の製造方法によって達成される。
本発明により、特殊な装置を必要とせず、焼き色のムラが抑制された焼き餃子を容易に製造することができる。
[餃子の皮用ミックス]
本発明の餃子の皮用ミックスは、焼き餃子を製造するために用いる餃子の皮を調製するための餃子の皮用ミックスであって、小麦粉を含む原料粉、及び膨張剤を含有することを特徴とする。本発明のミックスを用いることで、膨張剤を含有する餃子の皮を調製でき、これにより焼き餃子の製造時の焼き色のムラを抑制することができる。この作用機作としては、明確ではないが、焼き餃子を鉄板等で蒸し焼きする際、仕上げに焼き色を付ける段階で、膨張剤の作用により、発生した気体によって餃子の皮が均一に膨化することで、餃子の焼き面と鉄板等の加熱体との間の隙間を低減するためと考えられる。一般に、膨張剤はベーカリー製品用のミックスには配合される場合があるが、餃子の皮に使用された例はない。また、特開2010-239884号公報には、具材を餃子用皮で包み成形した生餃子を蒸した後、焼く前まで冷蔵又は冷凍で保存する餃子の製造方法であって、生餃子を蒸す前又は蒸した後保存前に、当該生餃子の焼き面となる面に、油脂、穀物粉、及び膨張剤を有効成分とする加工液を付着させることを特徴とする餃子の製造方法が開示されている。しかしながら、この製造方法は、上記の特許文献1と同様に冷凍餃子の表面に付着させる加工液(特許文献1におけるバッター液)中に膨張剤を配合し、その加工液により焼き色のムラを低減する技術であり(特開2010-239884号公報段落[0018]参照)、焼き餃子の皮自体の焼き色のムラを抑制する本発明の技術とは全く異なるものである。
本発明において、前記膨張剤は、生地中で熱や化学反応によって炭酸ガス又はアンモニアガス等を発生させる機能を有する材料のことである。本発明において、前記膨張剤は食用であれば特に制限はない。前記膨張剤としては、炭酸水素塩を含むことが好ましく、炭酸水素ナトリウム及び/又は炭酸水素アンモニウムを含むことがより好ましく、炭酸水素ナトリウムを含むことがさらに好ましい。本発明において、前記膨張剤としては、上記の化合物等を含む市販品を適宜使用することができる。前記市販品としては、例えば、アイコクベーキングパウダー白(株式会社アイコク製)、エースベーキングパウダーO印(奥野製薬工業株式会社製)、トップふくらし粉RK8(奥野製薬工業株式会社製)等が挙げられる。
本発明の餃子の皮用ミックスにおける前記膨張剤の含有量は、本発明の効果が得られれば特に制限はない。後述する実施例で示す通り、膨張剤に含まれる炭酸水素ナトリウム及び/又は炭酸水素アンモニウムの含有量が少な過ぎると、焼き色のムラの抑制効果が得難く、多過ぎると焼き餃子の皮の食感や風味が低下する場合がある。前記炭酸水素ナトリウム及び/又は前記炭酸水素アンモニウムの含有量は、前記原料粉100質量部に対して、下限値としては、0.05質量部以上が好ましく、0.1質量部以上がより好ましく、0.3質量部以上がさらに好ましい。また、上限値としては、2.0質量部以下が好ましく、1.5質量部以下がより好ましく、1.0質量部以下がさらに好ましい。
本発明の餃子の皮用ミックスは、酸性剤を含むことが好ましい。これにより、前記膨張剤に含まれる前記炭酸水素ナトリウム及び/又は前記炭酸水素アンモニウムによって生じ得る焼き餃子の皮の食感や風味の低下を抑制することができる。前記酸性剤は、前記炭酸水素ナトリウム及び/又は前記炭酸水素アンモニウムと共に、膨張剤に予め混合されていてもよく、本発明の餃子の皮用ミックスに別途添加されても良い。前記酸性剤としては、食用であれば特に制限はなく、グルコノデルタラクトン、酒石酸、酒石酸水素カリウム、第一リン酸カルシウム、第二リン酸カルシウム、焼ミョウバン、フマル酸、フマル酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸ナトリウム等が挙げられる。前記酸性剤の含有量は、前記炭酸水素ナトリウム及び/又は前記炭酸水素アンモニウムに応じて適宜調整することができる。
本発明の餃子の皮用ミックスに原料粉として含まれる小麦粉には、特に制限はなく、市販の小麦粉を適宜使用することができる。小麦粉としては、どのような種類の小麦粉を用いてもよく、例えば、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、全粒粉、デュラム小麦粉等を適宜使用することができる。また、本発明の餃子の皮用ミックスは、本発明の効果を損なわない限り、上述した材料以外に、一般に餃子の皮に使用される材料を適宜含んでいてもよい。例えば、原料粉として、そば粉、トウモロコシ粉、大豆粉、大麦粉等の小麦粉以外の穀粉;タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、甘藷澱粉、サゴ澱粉、米澱粉等の澱粉、及びそれらの澱粉を原料として、物理的又は化学的に加工を施した加工澱粉が挙げられる。また、その他の材料として、卵白、卵黄、カゼイン、グルテン等のたん白質;食用油脂類;糖類;色素;アラニン、グリシン、リジン等のアミノ酸;グルタミン酸ナトリウム、食塩等の調味料; 増粘剤;乳化剤;香料等が挙げられる。
[餃子の皮の製造方法]
本発明の餃子の皮の製造方法は、焼き餃子を製造するために用いる餃子の皮を製造する方法であって、小麦粉を含む原料粉、膨張剤、水、及び必要に応じてその他の材料を混捏し、餃子の皮用生地を調製する工程、を含むことを特徴とする。本発明の製造方法を用いることで、膨張剤を含有する餃子の皮を製造でき、これにより焼き餃子の製造時の焼き色のムラを抑制することができる。この作用機作としては、上述の餃子の皮用ミックスの場合と同様に、焼き餃子を鉄板等で蒸し焼きする際、仕上げに焼き色を付ける段階で、膨張剤の作用により、発生した気体によって餃子の皮が均一に膨化することで、餃子の焼き面と鉄板等の加熱体の間の隙間を低減するためと考えられる。
本発明の餃子の皮の製造方法は、具体的には、例えば、上述の通り、小麦粉を含む原料粉、膨張剤、及び必要に応じてその他の材料をピンミキサー等の混合機に入れ、撹拌しながら所定量の水を含む液状材料を添加して、生地がそぼろ状あるいは塊状になるまでミキシングすることで餃子の皮用生地を調製する。前記原料粉、及びその他の材料としては、上述の餃子の皮用ミックスにおいて記載したものを使用することができる。なお、膨張剤、食塩等の水溶性の材料、食用油脂等の液状材料等は、前記水を含む液状材料に溶解又は分散させて添加することもできる。加水量については、本発明の餃子の皮が調製できれば、特に制限はなく、生地の状態を見て、適宜調整することができる。次いで、そぼろ状あるいは塊状の生地を製麺機に投入し、圧延して麺帯を製造し、得られた麺帯を、型抜き等して餃子の皮を製造する。製麺機は、特に制限はなく、一般的に餃子の皮の製造用に使用される製麺機を用いることができる。
本発明の餃子の皮の製造方法の好ましい態様は、上述の餃子の皮用ミックスの場合と同様である。すなわち、前記膨張剤としては、炭酸水素塩を含むことが好ましく、炭酸水素ナトリウム及び/又は炭酸水素アンモニウムを含むことがより好ましく、炭酸水素ナトリウムを含むことがさらに好ましい。また、前記炭酸水素ナトリウム及び/又は前記炭酸水素アンモニウムの含有量は、前記原料粉100質量部に対して、下限値としては、0.05質量部以上が好ましく、0.1質量部以上がより好ましく、0.3質量部以上がさらに好ましい。また、上限値としては、2.0質量部以下が好ましく、1.5質量部以下がより好ましく、1.0質量部以下がさらに好ましい。さらに、上述の餃子の皮用生地を調製する材料として、酸性剤を含むことが好ましい。本発明の餃子の皮の製造方法において、所定量の各材料を別々に配合する必要がない点で、前記餃子の皮用生地を、本発明の餃子の皮用ミックスを含む材料を用いて調製することが好ましい。
[焼き餃子の製造方法]
本発明の焼き餃子の製造方法は、本発明の餃子の皮の製造方法によって得られた餃子の皮を用いることを特徴とする。上述の通り、本発明の餃子の皮の製造方法によって得られた餃子の皮を用いることにより、焼き色のムラが抑制された焼き餃子を製造することができる。本発明の焼き餃子の製造方法は、常法に従って実施することができる。具体的には、例えば、本発明の餃子の皮の製造方法によって得られた餃子の皮に、一般に、粗く若しくは細かく刻んだキャベツ、ネギ、にら、玉ねぎ、ニンニク、ニンジン等の野菜類、大豆、小豆、緑豆等の豆類、牛肉、豚肉、鶏肉等の畜肉類、エビ、帆立貝等の魚介類、鶏卵等の卵類、チーズ等の乳製品、リンゴ等の果実類、醤油、食塩、砂糖等の調味料等を混練した餡、及び/又は豚の角煮等の肉類やエビ等の魚介類等の大きめの具材を包み、生餃子を調製する。次いで、その生餃子を鉄板等で蒸し焼き調理して焼き餃子を製造することができる。なお、本発明の焼き餃子の製造方法においては、蒸し焼き調理前の未加熱、又は半加熱(焼き色を付ける仕上げ段階前)の状態で冷蔵又は冷凍保存し、必要に応じて蒸し焼き調理等を実施することもできる。
なお、本発明は、上述の説明から理解できるように、本発明の焼き餃子の製造方法を用いることによる焼き餃子の焼き色のムラを抑制する方法にもある。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
1.餃子の皮の調製方法
表1及び表2に示した各コントロール、実施例の配合で餃子の皮を調製した。具体的には、各材料の内、食塩以外の材料(小麦粉1kg使用)を混練機(カントーミキサー10Q、フック使用)に投入し、所定の量の食塩、及び水を混合したものを混練機中へ投入し、さらに混練し、そぼろ状の生地を調製した。その後、そぼろ状の生地を製麺機の圧延ロールに掛け(8号ロール1回、6号ロール2回)麺帯を調製した。得られた麺帯を型でくり抜き、餃子の皮(直径90mm、厚さ0.8mm)を調製した。
2.焼き餃子の製造方法
豚挽き肉200質量部、ラード30質量部を混合し、ごま油25質量部、醤油25質量部、酒15質量部、おろしニンニク2質量部、おろしショウガ2質量部、及びコショウ少々を加えてさらに混合し、キャベツ(脱水処理(5~7mmの角切りにし、1質量%の食塩を振って混ぜた後、1時間放置後、水分を搾った(歩留まり約80質量%))したもの)400質量部、及び刻んだニラ400質量部を加えて軽く混合して、餡を調製した。1.で調製した餃子の皮を用いて、上記餡(15g)を包み、各例10個の生餃子を調製した。次いで、200℃に加熱したフライパンに2gの油を引き、得られた生餃子を置き、1分間加熱後、水140ml添加し、蓋をして約4分間加熱した。その後、蓋をはずして240℃まで加熱して焼き餃子を製造した。
3.焼き餃子の評価
焼き餃子の焼き面の外観、焼き餃子の皮の食感、及び風味について、膨張剤、酸性剤を含有しないコントロールを対照として評価した。なお、キシロース及びグリシンは焼き餃子の焼き色が付き易くするために配合されるが、表1においては、これらを含まないコントロールAを用い、表2においては、これら含むコントロールBを用いて評価した。上記評価は、焼き餃子の焼成後、5分間室温で放冷した後、専門パネル10名で評価し、(1)については、以下の評価基準で評価した結果の平均値を算出し、結果を表1及び表2に示した。(2)及び(3)については、パネル全員で相談して評価結果を決定した。
(1)焼き餃子の焼き面の外観
5:焼き色のムラがなく、コントロールより非常に好ましい
4:焼き色のムラがあまりなく、コントロールより好ましい
3:焼き色のムラがコントロールと同程度である
2:焼き色のムラがやや目立ち、コントロールよりやや好ましくない
1:焼き色のムラが目立ち、コントロールより好ましくない
(2)焼き餃子の皮の食感
コントロールと比較して焼き餃子の皮の食感を評価した。
(3)焼き餃子の皮の風味
コントロールと比較して焼き餃子の皮の風味を評価した。
Figure 0007281900000001
Figure 0007281900000002
表1及び表2に示した通り、膨張剤として、炭酸水素ナトリウム又は炭酸水素アンモニウムを含む餃子の皮を用いて製造した実施例1~15の焼き餃子は、いずれの場合も焼き面の外観がコントロールより好ましく、焼き色のムラが抑制されていた。膨張剤の含有量としては、膨張剤の含有量を多くするほど焼き色のムラの抑制効果が向上することが認められ、原料粉100質量部に対して0.05~2.0質量部で効果が得られることが認められた。また、焼き餃子の皮の食感及び風味に関しては、実施例1~7、及び実施例9~11ではコントロールとほぼ同程度の評価であり、実施例8では許容範囲であるもののコントロールよりやや好ましくない評価であった。したがって、これらの膨張剤の含有量は、多過ぎるとpHが高くなり、焼き餃子の皮の食感、風味が低下する場合があることが示唆された。一方、酸性剤として、グルコノデルタラクトンをさらに含む餃子の皮を用いた実施例12~14は、グルコノデルタラクトンを配合していない餃子の皮を用いた実施例11と比較して、焼き餃子の皮の食感、及び風味が良好であった。したがって、酸性剤の配合によって、上記の膨張剤を含むことによる焼き餃子の皮の食感や風味の低下を抑制することができることが示唆された。また、実施例15では許容範囲であるもののコントロールよりやや好ましくない評価であり、膨張剤及び酸性剤の含有量が多過ぎると風味の低下が生じる場合があることが示唆された。
以上により、膨張剤を含む餃子の皮を用いることで、焼き色のムラが抑制された焼き餃子を製造することができることが示された。
なお、本発明は上記の実施の形態の構成及び実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々変形が可能である。
本発明により、特殊な装置を必要とせず、焼き色のムラが抑制された焼き餃子を容易に製造することができるので、そのような焼き餃子を低コストで提供することができる。


Claims (8)

  1. 焼き餃子を製造するために用いる餃子の皮を調製するための餃子の皮用ミックスであって、
    小麦粉を含む原料粉、及び膨張剤を含有し、
    前記膨張剤が、炭酸水素ナトリウム及び/又は炭酸水素アンモニウムを含み、
    前記炭酸水素ナトリウム及び/又は前記炭酸水素アンモニウムの含有量が、前記原料粉100質量部に対して0.05~0.5質量部である
    ことを特徴とする餃子の皮用ミックス。
  2. 焼き餃子を製造するために用いる餃子の皮を調製するための餃子の皮用ミックスであって、
    小麦粉を含む原料粉、膨張剤、並びにキシロース及び/又はグリシンを含有することを特徴とする餃子の皮用ミックス。
  3. 焼き餃子を製造するために用いる餃子の皮を調製するための餃子の皮用ミックスであって、
    小麦粉を含む原料粉、膨張剤、並びにキシロース及び/又はグリシンを含有し、
    前記膨張剤が、炭酸水素ナトリウム及び/又は炭酸水素アンモニウムを含み、
    前記炭酸水素ナトリウム及び/又は前記炭酸水素アンモニウムの含有量が、前記原料粉100質量部に対して0.05~0.5質量部である
    ことを特徴とする餃子の皮用ミックス。
  4. 焼き餃子を製造するために用いる餃子の皮を製造する方法であって、
    小麦粉を含む原料粉、膨張剤、水、及び必要に応じてその他の材料を混捏し、餃子の皮用生地を調製する工程、
    を含み、
    前記膨張剤が、炭酸水素ナトリウム及び/又は炭酸水素アンモニウムを含み、
    前記炭酸水素ナトリウム及び/又は前記炭酸水素アンモニウムの含有量が、前記原料粉100質量部に対して0.05~0.5質量部である
    ことを特徴とする餃子の皮の製造方法。
  5. 焼き餃子を製造するために用いる餃子の皮を製造する方法であって、
    小麦粉を含む原料粉、膨張剤、並びにキシロース及び/又はグリシン、水、及び必要に応じてその他の材料を混捏し、餃子の皮用生地を調製する工程、
    を含むことを特徴とする餃子の皮の製造方法。
  6. 前記餃子の皮用生地を、請求項1~3のいずれか1項に記載の餃子の皮用ミックスを含む材料を用いて調製する請求項4又は5に記載の餃子の皮の製造方法。
  7. 請求項4~6のいずれか1項に記載の餃子の皮の製造方法によって得られた餃子の皮を用いる焼き餃子の製造方法。
  8. 請求項に記載の焼き餃子の製造方法を用いることによる焼き餃子の焼き色のムラを抑制する方法。
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動画共有サイトYouTubeにおける「やえこのレシピチャンネル」に投稿された情報「皮も手作りだから健康的、モチモチ皮が美味しい棒餃子」,2014年 3月12日,検索日:2022年11月21日,URL,https://www.youtube.com/watch?v=uztDjwh_ey0

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