JPH0431044Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は医学的診断装置に係り、更に詳細には
その後研究室に於て分析すべく流体標本を収集す
る診断装置に係る。

研究室に於て分析すべく流体標本を採取するこ
とは、疾病や病気の処置に於て重要な診断手段で
ある。この場合標本は、その標本が採取される領
域或いは患者以外周囲条件であつて標本収集装置
が曝される周囲条件より出来るだけ二次汚染を受
けることがないようになつていなければならない
ことは明らかである。従来流体標本は、患者に突
刺すべく皮下注射針を取付けられた注射器により
患者より抜取られている。かくして収集された標
本にはその標本の成長を誘発させたり、その標本
を特定したり、或いはその収集された標本の値を
一定に維持しその後の実験室に於ける各種の手続
を実行可能ならしめる為に標本維持剤、試薬、或
いは培養基を添加する必要があることが多い。有
毒性が問題である場合には、標本維持剤、試薬、
培養基を標本に添加したり、かかる薬剤を患者に
投与することは一般には望ましくない。標本は血
液や尿、その他の生理組織流体の如き体液であつ
て良く、また体内の種々の器官より収集された嫌
気性生物標本であつて良く、或いは水もしくは体
液以外の液体より成るものであつて良い。

研究所によつては、収集された標本をシールし
てこれを保護しその注射器を研究室へ搬送する為
に、標本が患者より引抜かれた後にその針の端部
にコルク或いはストツパを被せることが行われて
いる。また注射器により収集された標本がその注
射針をゴムストツパに突刺してシールされたガラ
スびん或いはチユーブ内へ注入されることが行わ
れている。かかるガラスびんやチユーブ（内部に
標本維持剤を含んでいることが多い）はその後研
究室へ運ばれる。

また標本が内部に標本維持剤を含むチユーブ内
へ注射器より注入され次いでそのチユーブが閉じ
られて研究室へ運ばれることもある。この場合標
本のシール及び維持はその標本の生存能力やその
量的値を維持することに関し非常に重要な事柄で
ある。

標本の生存能力を増大し又その二次汚染を最小
限に抑えるべく、液体サンプルを採取する真空作
動式の採取装置が開発された。この装置は内部に
しばしば標本維持剤や培養基を含むことの多いボ
トルを含み、そのボトルは真空化されてその内部
に負圧を維持すべくダイヤフラムにてシールされ
ている。かかる装置を使用する場合には両端が針
である特殊な注射針が使用される。注射針の一方
の端部は患者に刺込まれ、その他方の端部はゴム
ダイヤフラムに突刺さる。かくしてその容器内の
負圧により流体が自動的にそ容器内へ導入され
る。この場合流体の吸引は突然に起り且つ制御不
可能なものであり、かかる装置は血管に損傷を与
えることがあることが知られている。又その容器
内の真空は所要量の流体を吸引するに必要とされ
る真空以下であつて良い。かかる容器の容積を変
えることは出来ない（かかる容器は５，７，10，
15，20ccの如き多種類の容積寸法にて用意されて
いる）ので、種々の要件に適合する為には種々の
寸法の容器を用意しておく必要がある。かかる型
式の容器の多くは殺菌されていない状態にて販売
されており、従つてそれらを使用する研究所はそ
れらを殺菌する必要があり、さもなければ汚染の
危険を冒すことになる。また多くの場合殺菌の目
的で高圧釜にて処理することにより容器内の負圧
が低下し、その容器内の流体を排出する手段が得
られなくなつてしまうこともある。

近年かかる収集装置の技術分野に於て米国特許
第4043336号に開示されたものの如き注射型装置
が開発された。この米国特許に於ける装置は内部
にプランジヤを有する中空ボデイである。中空ボ
デイの橋部のいわゆる閉じた端部はその閉じた端
部に近接して接着剤により固定された円形デイス
クを有しており、そのデイスクと閉じた端部の内
面との間に他のデイスクの為の空間が残されてい
る。他のデイスク（第二のデイスク）は閉じた端
部に形成された溝を貫通して外方へ延在するニツ
プル吸口状突起を含んでいる。これらのデイスク
はオリフイスを有しており、ニツプルが溝に挿通
された状態にてデイスク及び注射器の閉じた端部
を相対的に動かすことにより二つのオリフイスが
連通状態或いは非連通状態にもたらされるように
なつている。かかる装置はその中空ボデイの側部
に突起を有しており、その中に或る形態の媒体が
配置されており、これにより注射器内に収集され
た標本に自動的にかつ瞬間的にその媒体が与えら
れるようになつている。

本考案は、上記の如き目的のための診断用標本
収集装置を、簡単で個々に安価に製造可能な部材
の組合せによつて構成され、しかも標本吸入口を
標本収集のための使用時にのみ開く開閉装置構造
を簡単にしてしかも洩れのない構造にて与えるこ
とのできる診断用標本収集装置を提供することを
目的としている。

本考案による標本収集装置は一端に於て開いて
おり他端に於て閉じられておりその閉じられた端
部にオリフイスを有する細長い中空ボデイを含ん
でいる。中空ボデイにはその一端にシール手段を
有するプランジヤが挿入されており、これにより
中空ボデイの内部をシールした状態にてその容積
を変化し得るようになつている。また前記中空ボ
デイの閉じられた端部にはその外部に取外し可能
な封止手段（キヤツプ）が装着されている。この
封止手段は内部にオリフイスを有する外方へ向け
て延在するニツプルを有しおり、このニツプルは
それと共働する装着手段、注射針或いは複数個の
標本収集装置の如き医学的標本収集装置或いは診
断装置に使用されるアダプタを受けるように構成
されている。更にこの封止手段は両方のオリフイ
スが連通しこれにより標本が中空ボデイ内へ導入
される位置より、それらのオリフイスの連通が遮
断された中空ボデイの閉じられた端部に形成され
たオリフイスがシールされる位置まで移動可能で
ある。閉じられた端部に形成されたオリフイスの
ためのシール手段が中空ボデイの閉じられた端部
と封止手段との間にそのオリフイスの周りに配置
されている。

また本考案による標本収集装置は収集された標
本と接触し得るよう薬剤を収容し得るようになつ
ている。この場合薬剤はリセス内に配置され、標
本収集装置が標本源より除去された後二つのオリ
フイスの連通が遮断されて中空ボデイの閉じられ
た端部に形成されたオリフイスと薬剤とが連通す
る位置に封止手段が移動された時、収集された標
本と薬剤とが接触するようになつている。かかる
構成によれば薬剤を含有する標本が患者の体内へ
注入されることが回避される。

更に本考案による標本収集装置はそのステムに
枢動可能な垂直部材を有する新規なプランジヤを
含んでおり、前記垂直部材は標本が中空ボデイ内
へ導入された後中空ボデイの開いた端部に係合す
るようになつている。

中空ボデイ及び封止手段の壁は、その標本収集
装置が周囲の条件に曝されている場合にも酸素の
透過をできるだけ防止する厚さにて特別に選定さ
れた材料にて形成されてよい。

本考案の実施例によれば以下の如き装置等が得
られる。

使捨ての注射器と同様の製造コスト及び組立コ
ストで実施可能なデザイン及び構造の装置。

液体標本を収集するのに有用であるのみなら
ず、医学的性質或いは非医学的性質を有する流体
を分与するための予め流体にて充填された装置と
して使用するに有用なシール手段を有する診断用
標本収集装置。

標本に添加される標本維持剤を内蔵する診断よ
う標本収集装置。

標本維持剤を内蔵しており、注射器が標本源と
の連通より解除されるまで標本と標本維持剤とが
混合するのを阻止することにより患者或いは標本
源が内蔵された標本維持剤にて汚染されるのを防
止する診断用標本収集装置。

標本維持剤を内蔵しており、既に標本維持剤と
接触した流体が患者或いは標本源へ逆に注入され
る可能性を最小限に抑えるべく段階的な保護スト
ツパを有するプランジヤ（この新規なプランジヤ
は注射器の容積を示す指標にもなる）を含む診断
用標本収集装置。

一般にルア（luer＝青銅時代の北欧に於ける牛
角形吹奏楽器）型装着手段と呼ばれる接続手段
（必ずしもこれに限定されるものではない）と両
立し得る接続手段（かかる接続手段は追加のノズ
ル手段を使用せずに直接分与ノズルとして使用さ
れてもよい）を有する診断用標本収集装置。

以下に添付の図を参照しつつ、本考案をその好
ましい幾つかの実施例について詳細に説明する。
尚添付の各図面を通じて実施例に同一の部材には
同一の符号が付されている。

添付の第１図に図示された本考案による標本収
集装置は一般によく知られた型式の注射器を含ん
でおり、該注射器は中空の筒状ボデイ１１を有し
ており、該ボデイはプランジヤ２４を受けるべく
一端に於て開いており且つその他端に実質的に閉
じた端部１２を有している。この閉じた端部１２
はオリフイス１３を有しており、このオリフイス
１３の周りにＯリング１５を受ける環状リセス１
４が形成されている。又この閉じた端部１２に近
接して環状リセス（窪み）１６が形成されてお
り、キヤツプ１８の内側に形成された内方へ突出
したビード１７（第２図）を受けるようになつて
いる。閉じた端部１２上にキヤツプ１８を取外し
可能に保持する他の手段、例えばねじ、バヨネツ
トマウントの如き手段が採用されて良いことは明
らかであろう。キヤツプ１８はボデイ１１上に嵌
合される開いた端部を有している。又キヤツプ１
８は閉じた端部１９を有しおり、この端部にオリ
フイス２１を有するカニユール装着部２０が設け
られている。このカニユール装着部２０（これ以
降ニツプルと呼ぶこととする）は、従来型のカニ
ユールを受ける形状に形成されており、又カニユ
ールにより一つの孔が自由に開けられてその後本
考案による注射器を複数個のサンプルを採取する
のに使用し得るようにする医療分野に於て周知の
アダプタを受けるような形状に形成されている。
かかるアダプタには通常、サンプルが採取された
後体内の流体の圧力により体液が多量に流出する
のを阻止するよう、そのアダプタを閉じる手段が
設けられている。中空のボデイ内１１には医療分
野に於てよく知られた型式のプランジヤ２４が嵌
込まれるようになつている。一般に、プランジヤ
２４は円錐状の端面２５を有するプランジヤ先端
部を有しているが、その端面は第１０図に示され
ている如く平坦面２６であつても良い。かかるプ
ランジヤ先端部は、プランジヤの軸線に沿つて互
いに直角を成すよう配列され複数個の円形デイス
ク２９により補強された一対の細長い部材２７，
２８より成るステムの一端に配置されている。プ
ランジヤステムの他端には親指リング（図示せ
ず）或いはフインガープレーサ３０が設けられて
いる。プランジヤ先端部は端面２５或いは２６の
他に全体が可撓性材料より成る少くとも一つの環
状リング３１を含んでおり、このリング３１はプ
ランジヤ２４の運動によりその注射器内の流体が
プランジヤの後方へ漏出することがないよう、中
空ボデイ１１の内壁とシール係合するようになつ
ている。かかる環状リング３１はシールと見なさ
れ得るものである。

添付の第２図は標本を抽出している状態にて本
考案の標本収集装置の一つの実施例を示してい
る。この図に於てはプランジヤ２４は、従来型の
カニユール３５を経て標本源３４より流体標本３
３を収集すべく中空ボデイ１１内にて部分的に引
抜かれた状態にある。この第２図に於て、Ｏリン
グ１５はキヤツプ１８の内面３６と共働してシー
ルを構成しており、これにより流体標本３３が中
空ボデイ１１の内部にのみ流入するたとが保証さ
れていることが理解されよう。

プランジヤ２４の断面を示す第４図は、部材２
７，２８が互いに直角を成すよう配置されている
ことによりプランジヤが直角方向及び横方向に撓
むことに対し抵抗力が与えられるのみならず、イ
ンナシールを構成する環状リング３１により発生
される真空を破壊する程プランジヤ２４がその中
心軸線より逸れないよう、部材２７，２８の外面
はプランジヤの為の担持面或いは案内面を与える
働きを成すことを示している。

第５図に於て、キヤツプ１８は、中空ボデイ１
１の外面に形成されたストツパ２３（第１１図参
照）に当接するまでキヤツプ１８に形成された溝
２２の長さに応じた所定角度だけ回動された状態
にある。キヤツプ１８を中空ボデイ１１に対し所
定の位置に位置決めするかかる手段は、キヤツプ
１８が保持された状態でそのキヤツプ１８に対し
ボデイ１１を時計方向に回動することにより、キ
ヤツプ１８が第２図に図示された標本収集位置よ
り第４図に図示された位置まで移動し得るよう構
成されている。上述の如き回動により、キヤツプ
１８の内面３６のうちオリフイス２１が設けられ
ていない部分が中空ボデイ１１に形成された通路
１３に重なる位置に配置され、かくしてその通路
１３が効果的にシールされる。また中空ボデイに
対するキヤツプの位置関係を示す外部及び／又は
内部手段が設けられてもよい。

第７図は、中空ボデイ１１の閉じた端部１２の
内面にリセス３７が形成されている点を除き第２
図に図示された実施例と実質的に同一の実施例を
示している。リセス３７は第７図に於ては断面が
円形であるが、断面が矩形の形態であつてもよ
い。このリセス３７には、収集された標本と反応
してそれを維持し、或いは標本と反応してその標
本を培養し、或いは標本と反応してその標本内の
種々の物質を特定する薬剤の如き物質３８が配置
される。

かかる薬剤は液体、固体、或いは硬めのゲルの
如き半固体の状態であつてよく、又医療分野に於
てよく知られた組成物であつてよい。

第９図は第７図に図示された考案の実施例の一
つの修正例を示している。この実施例に於ては薬
剤３９は中空ボデイ１１の端壁１２の内面上に層
状に形成されている。

第１０図は第７図に図示された本考案の実施例
の他の一つの修正例を示している。この実施例に
於ては中空ボデイ１１の閉じた端部１２の内壁は
平坦面を有しており、又通路１３は内方へ向けて
延在する管状部４０を貫通して延在しこれにより
薬剤４１が配置される管状リセスを構成してい
る。この実施例に於ては、プランジヤ２４の端面
２６は閉じた端部１２の内面と係合する平坦面を
有している。

第１１図は第１図に図示された本考案の一つの
実施例と実質的に同一の実施例を示している。こ
の実施例に於ては、中空ボデイ１１は閉じた端部
１２を有しているが、第１図に図示されたオリフ
イス１３よりも実質的に大きな直径を有するオリ
フイス４３を与えるオリフイス突起４２が第１図
に図示された環状リセス１３の代りに設けられて
いる点で第１図に図示された実施例と異つてい
る。又第１図に図示されたＯリング１５の代りに
シールデイスク４４が設けられており、このデイ
スク４４はキヤツプが回動される時デイスク４４
が回転するのを阻止すべく環状突起４２の外面に
係合する孔４５を有している。第１０図に図示さ
れたキヤツプ４６は第１図に図示されたキヤツプ
１８と実質的に同一の概形を有しており、ニツプ
ル２０及びそれを貫通するオリフイス２１が設け
られている。

中空ボデイ１１は閉じた端部１２に近接して環
状ビード４７を有しており、このビード４７はキ
ヤツプ４６の内面に形成された環状リセス４８内
に受けられるようになつている。キヤツプ４６の
端壁４９の内面は、一般には錠剤或いはペレツト
であるがゲル或いはペースト状のものであつても
よい薬剤３８を保持するリセス５０を有してい
る。かかる薬剤は徐々に溶解して収集された標本
内に混入されるものである。錠剤或いはペレツト
の厚さにより比較的大きなリセス深さが必要とな
り、これにより充分な壁厚が与えられなくなるこ
とがある。かかる場合にはキヤツプ４６の外面は
第１１図に於て一点鎖線５１にて示されている如
く延長されてよい。

又第１２図より、薬剤３８は、キヤツプ４６が
前述の如く回動されてその薬剤がオリフイス４３
と整合するようになるまで標本よりシールされ、
又第１４図に図示されている如く、本考案による
装置によつて収集された標本３３と接触し得るよ
うになることが理解されよう。

第１１図乃至第１５図に図示された実施例に於
ては、キヤツプ４６内に薬剤を受け入れる為のリ
セス及び延長部５１が設けられている。第１６図
より、キヤツプ４６は延長部５２，５３に二つの
リセスを有しており、夫々のリセスは夫々別の薬
剤を収容し得るようになつていることが理解され
よう。また第三の更には第四のリセスが第三及び
第四の薬剤を受入れるべくキヤツプに形成されて
良いことは当業者にとつて明らかであろう。第１
図乃至第１５図に図示された実施例のかかる特定
の修正例に於ては、夫々の薬剤が順番に或いは必
要に応じて収集された標本と接触するようにされ
るよう、キヤツプ４６及び中空ボデイ１１の表面
に適当な標識が与えられている。

第１７図及び第１８図は、キヤツプ４６に形成
されストツパ２３と接触する溝２２によりキヤツ
プ４６がその開いた位置よりその閉じた位置まで
位置決めされることを示している。

第１９図はオリフイス４３とキヤツプ４６との
間をシールする手段の一つの修正例を示してお
り、この修正例に於ては第１１図乃至第１４図に
図示されたシールデイスク４４或いは第１図乃至
第１０図に図示されたＯリング１５の代りに環状
ビード５４が中空ボデイ１１の閉じた端部１２と
一体的に形成されており、環状ビード５４はキヤ
ツプ４６の内面と接触する表面５５を有してい
る。かくして標本を中空ボデイ内へ引入れる時に
は薬剤はその標本よりシールされ、又キヤツプ４
６が中空ボデイ１１の周りに回動された時にはニ
ツプル２０に形成されたオリフイス２１は遮断さ
れる。

第２０図はオリフイス４３を薬剤よりシールす
る為の手段の更に他の一つの修正例を示してお
り、この修正例に於ては環状ビード５６がオリフ
イス４３の周りにてキヤツプ４６の内面上にこれ
と一体的に形成されており、同様に環状ビード５
７がキヤツプ４６に形成されたリセス５０の周り
に形成されて薬剤３８を保護するようになつてい
る。

第２１図は第２０図に図示されたシール装置の
他の一つの修正例を示しており、この修正例に於
ては環状リセス５８がオリフイス２１の周りに形
成されており、Ｏリング５９がその中に挿入され
ている。同様に追加の環状リセス６０がキヤツプ
４６の内面に薬剤３８の為のリセス５０を囲繞す
る状態で形成されておりＯリング６１がそのリセ
ス内に挿入されている。かかる特定の修正例は薬
剤３８が液体であるか或いはシールされた状態に
維持されなければならない場合に特に適したもの
である。

第２２図及び第２３図は、本考案による種々の
実施例による中空ボデイと共に選択的に使用され
て良く、或いは本考案とは関係のない他の中空ボ
デイと共に使用されて良い新規なプランジヤを示
している。この新規なプランジヤ６２は、第１図
に図示された端面２５と同様であり中空ボデイの
円錐状の係合内面と接触する円錐状の端面６３を
有するプランジヤ先端部を有している点で、第１
図に図示されたプランジヤ２４と非常に似通つた
ものである。このプランジヤ６２には少なくとも
一つの環状可撓性ビード６４が設けられており、
これにより中空ボデイの内壁とシール係合するよ
うになつている。又このプランジヤ６２には円錐
状の端面とは反対側の端部に把持デイスク３０が
設けられている。把持デイスク３０と環状ビード
６４との間には第１図に於ける部材２８と同一の
機能を果たす水平部材６５が延在している。また
水平部材６５に対し垂直に垂直部材６６が設けら
れており、プランジヤに対し撓みに対する安定性
を与えている。プランジヤが中空ボデイ内を移動
する場合の担持面として複数個のデイスク２９が
設けられている。更に半円形のデイスク６７が二
つのデイスク２９の間にて部材６６上に設けられ
ている。環状ビード６４と第一の円形デイスク２
９との間には短い垂直部材６８が挿入されてい
る。また二つの円形デイスク２９の間には垂直方
向に枢動可能な部材６９が設けられており、この
部材６９は切欠部７０を有しデイスク２９との接
合部を枢点として枢動し、これによりそのプラン
ジヤを中空ボデイ内へ挿入する場合に水平部材６
５へ向けて押さえ込まれるようになつている。複
数個の切欠面或いは階段状面７１が部材６９の外
面に形成されている。かかる切欠面の目的は注射
器内に導入された標本を押出す方向へプランジヤ
が移動するのを阻止する手段を与えることであ
る。即ちプランジヤが引抜かれて中空ボデイ室内
に標本が導入された後、その切欠面７１が中空ボ
デイ１１のアウタリング７２に係合しこれにより
プランジヤが中空ボデイの閉じた端部へ向けて引
戻されて流体が放出されることがないようそのプ
ランジヤを保持するようになつている。プランジ
ヤを中空室内へ押入れる為には部材６９を水平部
材６５へ向けて押圧しこれにより切欠面７１のア
ウタリング７２の係合を解除する必要がある。ま
た切欠面７１は、中空室内へ導入された標本の体
積の指標となる（ただし補正を要する）長さを示
すものである。

第２４図は本考案による封止手段の他の一つの
実施例を示している。この実施例に於ては、中空
ボデイ７３には直径方向の溝７５が形成された閉
じられた端面７４を有しており、溝７５の底面は
図に於て符号７６にて示されている如く外面７４
に対しあり溝状にアンダーカツトされている。こ
の溝７５は中空ボデイ７３の内室と連通するオリ
フイス７７を有している。このオリフイス７７の
周りには環状リセス７８が形成されており、この
リセス内にＯリング７９が挿入されている。この
実施例に於ける封止手段は、カニユールを受け或
いは複数個のサンプルを採取するのを可能にする
アダプタに接続される突出ニツプル８１を有する
プレートバルブ８０を含んでいる。ニツプル８１
はオリフイス８２を有しており、このオリフイス
はプレートバルブ８０がその開いた位置あるとき
中空ボデイ７３に形成されたオリフイス７７と連
通するようになつている。プレートバルブ８０は
その内側の面に薬剤を受入れる為の少なくとも一
つの円筒形リセス８３を有していて良い。プレー
トバルブ８０の外周縁８４は傾斜しており、これ
によりかかる傾斜した外周縁８４が溝７５のアン
ダーカツト部７６と係合するようになつている。

第２５図に於ては、第２４図に図示された実施
例がプレートバルブ８０が溝７５内に挿入され且
つニツプル８１がオリフイス７７と整合した状態
にて組立てられている。図の一点鎖線は標本が中
空ボデイ７３の室内へ導入された後プレートバル
ブ８０がその閉じた位置へ移動された場合のプレ
ートバルブ８０の位置を示している。

第２６図は本考案による封止手段の更に他の一
つの実施例を示しており、この実施例に於ては、
中空ボデイ９０には周縁溝９２が形成された閉じ
た端面９１を有しており、溝９２はキヤツプ９４
の壁９３の内面に形成された環状突起（図示せ
ず）と係合するようになつている。溝９２及び突
起はそれらの設けられる部位が相互に交換されて
良いものである。端面９１は中空ボデイ９０の内
室と連通するオリフイス９５を有している。この
オリフイス９５の周りには環状リセス９６が形成
されており、このリセス内にＯリング９７が挿入
されている。この実施例に於けるオリフイス９５
の為の封止手段はキヤツプ９４と摺動可能なプレ
ートバルブ９８とを含んでいる。キヤツプ９４
は、端面９３ａより外方へ延在し共働する標本採
集装置を受けるニツプル９９を有している。ニツ
プル９９はオリフイス１００を有しており、この
オリフイスはプレートバルブ９８がその開いた位
置にある時プレートバルブ９８に形成されたオリ
フイス１０１を経てオリフイス９５と連通するよ
うになつている。プレートバルブ８０はその内側
の面に少なくとも一つの円筒形リセス１０２を有
しここに薬剤を受けるようになつている。キヤツ
プ９４の壁９３及び端面９３ａはそれらの接続部
に溝１０３を有しており、これによりプレートバ
ルブ９８を受けるようになつている。プレートバ
ルブ９８の一端にはストツパ１０４が設けられて
いる。

第２７図に於ては第２６図に図示された実施例
が、プレートバルブ９８が溝１０３内に挿入され
且つオリフイス１００，１０１，９５が互いに整
合した状態にて組立てられている。この図に於け
る一点鎖線はプレートバルブ９８がオリフイス９
５とオリフイス１００との間の連通を遮断する位
置へ移動された場合のプレートバルブ９８の位置
を示している。リセス１０２内に薬剤が配置され
ている場合には、オリフイス９５と１００との間
の連通を遮断すればリセス１０２がオリフイス９
５に整合する位置に位置しこれにより中空ボデイ
９０内へ導入された流体とその薬剤とが混合され
る。

第２８図乃至第３０図は第２６図及び第２７図
に図示された装置の中空ボデイ９０に形成された
オリフイス９５を閉じる他の一つの手段を示して
いる。この封止手段の機能に関する概念は第２６
図及び第２７図に図示されたものと実質的に同一
である。第２８図に於ては、中空ボデイ９０には
その端壁９１に形成されたオリフイス９５を被う
状態にてキヤツプ１０５が被せられている。第２
９図に図示されている如くオリフイス９５の周り
に環状リセス９６が形成されており、このリセス
内にＯリング９７が挿入されている。第２９図に
図示されている如く、キヤツプ１０５はその内面
に形成された環状リング１０６により中空ボデイ
９０に取付けられており、環状リング１０６は中
空ボデイ９０の端壁９１に近接して設けられたリ
セス１０７とスナツプ式に係合するようになつて
いる。孔１０９を有する円筒形スリーブ１０８が
キヤツプ１０５より外方へ延在しており、その孔
１０９は中空ボデイ９０に形成されたオリフイス
９５と常に同軸状を成すよう形成されている。ス
リーブ１０８はそれより同軸状にて外方へ延在し
共働する標本採集装置を受けるニツプル１１０を
有している。又スリーブ１０８は横方向の孔１１
１を有しており、この孔内に孔１１３を有する円
筒形プラグ１１２が回転可能に挿入されている。
前記孔１１３はオリフイス９５及び孔１０９と同
軸状に形成されている。プラグ１１２は薬剤を受
ける少なくとも一つのリセス１１４を有してい
る。

枢動可能に外方へ延在するニツプルの如く、中
空ボデイ９０に形成されたオリフイス９５を閉じ
る封止手段の他の実施例が本考案の範囲内にて採
用されて良い。

第３１図に於て、キヤツプ１２０は、その端面
に形成されたスリーブ１２１内に挿入される取外
し可能なニツプル１２２を有している点で前述し
た種々のキヤツプとは異なつている。ニツプル１
２２はその外方部分が円錐台形を成しており、そ
の内方部分１２４に於ては直径が小さくなつてお
り、スリーブ１２１に形成された孔１２５内へ挿
入されるようになつている。かかるキヤツプは、
外国製の接着材の場合の如く、中空室内の内容物
が空気に曝されると凝固する場合の如く工業的用
途に適用し得るものである。ニツプル１２２は取
外し可能であるので、ニツプルを交換するだけで
その内容物を連続的に排出することができる。又
このニツプルはそのニツプルに形成された孔内へ
挿入することができる可撓性チユーブ１２６を取
付けて使用することも可能である。

第３２図は第１３図及び第１５図に図示された
キヤツプを僅かに修正した修正例を示しており、
この修正例に於ては第１１図〜第１８図について
上述した薬剤を挿入するための一つの薬剤収容部
１２９が設けられている。この薬剤収容部１２９
は第１３図及び第１５図に図示されているものと
同様ニツプル１２８より離れた位置に設けられて
いる。第３２図に図示されている如く、薬剤収容
部１２９はオフセツトされているので、キヤツプ
１２７はそのニツプルが12時の位置ある第１３図
に図示された位置より、薬剤収容部１２９が12時
の位置に位置する位置まで回動可能であり、また
12時の位置である図に於て符号１３０にて示され
た位置まで時計方向或いは反時計方向に回動して
戻すことができる。かかるキヤツプによれば、12
時の位置である位置１３０までそのキヤツプを回
動することにより、薬剤収容部１２９を対応する
中空ボデイに形成されたオリフイスに整合する状
態に位置決め可能であり、これによりその薬剤が
中空ボデイ内の内容物と接触する状態にもたらす
ことができ、薬剤が中空ボデイ内の内容物と密に
接触した状態でその装置がシールされた状態に維
持することができる。

第３３図は濾過手段がキヤツプ内に設けられた
本考案による他の一つの実施例を示している。第
３３図に図示されている如く、この装置の中空ボ
デイ１３１は二つのキヤツプ部より成るキヤツプ
と見なされてよいキヤツプ１３２を有している。
キヤツプ部１３３のベース部はその外面にリセス
を有しており、このリセスは濾過材料にて充填さ
れるか、或いは第３３図に図示されている如くフ
イルタスクリーン１３６が配置されるようになつ
ている。キヤツプ部１３４の内方部分はベース部
１３３に固定されるようになつており、又キヤツ
プ部１３４には注射針の装着部を受けるニツプル
１３５を有している。

第３４図は第３３図に図示された実施例の修正
例を示しており、この修正例に於ては中空ボデイ
の端面１３７に形成されたリセス１３８内に濾過
材料１３９が配置されている。

第３５図は前述したプランジヤ２４が中空ボデ
イ内には挿入されていない本考案による他の一つ
の実施例を示している。第３５図に図示されてい
る如く、この装置のボデイ１４０は薄い可撓性を
有する材料にて構成された円筒形壁部１４１を有
しており、より剛固にされたベース部１４２にて
終わつている。第３５図に於てベース部１４２
は、壁部１４１が折重ねられて当技術分野に於て
ローリングシールと呼ばれるシールを構成する状
態にてボデイ１４０内に押込まれている。ボデイ
１４０の端部１４３の壁厚は大きくされており、
キヤツプ１４５のための所要の担持面を与えてい
る。キヤツプ１４５はボデイ１４０の端面に形成
されたオリフイスを囲繞する前述のシールと同様
のシール手段１４６を有しており、又このキヤツ
プ１４５には注射針当を受けるニツプル１４７が
設けられている。

第３６図は第３５図に図示された実施例の一つ
の修正例を示しており、この修正例に於ては装置
の中空ボデイ１４８は可撓性を有する壁部を有し
ており、この壁部はその一体に於て接合されてシ
ールを構成している。この修正例に於けるボデイ
１４８内の内容物は、ねじキヤツプ或いは同様の
キヤツプ手段により開口を閉じられる従来の接着
材チユーブより接着材を絞出すのと同様の要領に
てその壁部１４９を絞ることによりキヤツプ１５
１より排出される。キヤツプ１５１はボデイ１４
８に形成されたオリフイスの周りに従来のシール
手段１５２を有しておりまた排出口要素１５３を
有している。接合された端部とは反対側のボデイ
１４８の端部１５０は第３５図に図示されたもの
と同様の壁厚を有している。

第３７図は絞出しボトルの概念を中空ボデイに
採用した場合の本考案による更に他の一つの実施
例を示している。この実施例に於ては、ボトル部
材１５４は円筒形の壁部とほぼ一様な厚さを有す
る底部とを有しており、又ボトル部材１５４は辛
子やケチヤツプの如き物品のために良く知られた
容器の場合の如くそのボトルを大きく圧縮変形し
得るよう可撓性を有している。キヤツプ１５６は
前述した他の実施例のものとほぼ同様であり、ボ
トル部材１５４とキヤツプ１５６との間には前述
したものと同様のシール手段１５７が設けられて
いる。キヤツプ１５６の外面には排出口要素１５
８が設けられている。

第３１図、第３５図、第３６図、及び第３７図
に図示された実施例は、工業的用途或いは調味
料、接着材、潤滑材等を分与する場合の如き用途
に非常に有用である。

また注射針の装着部を受ける本考案によるキヤ
ツプに形成されたニツプルは注射針がそのニツプ
ルと一体的に成形され、これにより別個独立した
針を必要としないよう構成されてもよいことを理
解されたい。

以上に於ては本考案をその幾つかの実施例につ
いて詳細に説明したが、本考案はこれらの実施例
に限定されるものではなく、本考案の範囲内にて
種々の修正並びに省略が可能であることは当業者
にとつて明らかであろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による標本収集装置の一つの実
施例を示す解図的分解斜視図である。第２図は第
１図に図示された実施例の解図的縦断面図であ
る。第３図は第２図の線３−３による解図的断面
図である。第４図は第２図の線４−４による解図
的断面図である。第５図は標本が収集された後に
於ける第２図に図示された実施例の解図的部分縦
断面図である。第６図は第５図に図示された実施
例をその右方より見た解図である。第７図は第２
図に図示された実施例の一つの修正例を示す解図
的縦断面図である。第８図は第７図に図示された
実施例をその左方より見た場合の解図である。第
９図は第２図に図示された実施例の更に他の一つ
の修正例を示す解図的部分断面図である。第１０
図は本考案による標本収集装置の他の一つの実施
例を示す第２図と同様の解図的縦断面図である。
第１１図は第２図に図示された本考案による標本
収集措置の他の一つの修正例を示す解図的分解斜
視図である。第１２図は第１０図に図示された実
施例をその標本収集位置にて示す解図的縦断面図
である。第１３図は第１１図に図示された実施例
をその右方より見た解図である。第１４図は第１
２図に図示された実施例を標本が収集された後の
状態にて示す解図的部分縦断面図である。第１５
図は第１４図に図示された実施例をその右方より
見た解図である。第１６図は第１１図乃至第１５
図に図示された実施例の一つの修正例をその右方
より見た解図である。第１７図は第１２図に図示
された実施例をその標本収集位置にて示す一部破
断された解図的正面図である。第１８図は第１７
図に図示された実施例を標本が収集された後の状
態にて示す解図的部分図である。第１９図〜第２
１図は第１１図〜第１８図に図示された本考案に
よる標本収集装置の実施例のキヤツプと中空ボデ
イとの間に配置されるシール手段の種々の実施例
を示す解図的部分縦断面図である。第２２図は本
考案による標本収集装置のプランジヤとして使用
される新規なプランジヤを示す解図的斜視図であ
る。第２３図は第２図乃至第９図に図示された中
空ボデイと第２２図に図示されたプランジヤとが
組合された実施例を示す解図的縦断面図である。
第２４図は本考案による更に他の一つの実施例に
おける中空ボデイの端部を示す解図的分解斜視図
である。第２５図は第２４図に図示された実施例
をその組立られた状態にて右方より見た解図であ
る。第２６図は本考案による標本収集装置の更に
他の一つの実施例を示す解図的分解斜視図であ
る。第２７図は第２６図に図示された実施例をそ
の右方より見た解図である。第２８図は本考案に
よる標本収集装置の更に他の一つの実施例を示す
解図的分解斜視図である。第２９図は第２８図に
図示された実施例の解図的縦断面図である。第３
０図は第２９図の線３０−３０による解図的縦断
面図である。第３１図は本考案による標本収集装
置に於て使用されてよいキヤツプの他の一つの実
施例を示す解図的縦断面図である。第３２図は第
１１図乃至第１８図に図示された実施例に於て使
用されるキヤツプをその右方より見た解図であ
る。第３３図は本考案による標本収集装置の更に
他の一つの実施例を示す解図的部分縦断面図であ
る。第３４図は第３３図に図示された実施例の一
つの修正例を示す解図的部分拡大縦断面図であ
る。第３５図は本考案による装置の更に他の一つ
の実施例を示す解図的縦断面図である。第３６図
は本考案による装置の更に他の一つの実施例を示
す解図的縦断面図である。第３７図は本考案によ
る装置の更に他の一つの実施例を示す解図的縦断
面図である。 １１……中空ボデイ、１２……閉じた端部、１
３……オリフイス、１４……環状リセス、１５…
…Ｏリング、１６……環状リセス、１７……ビー
ド、１８……キヤツプ、１９……閉じた端部、２
０……カニユール装着部、２１……オリフイス、
２２……溝、２３……ストツパ、２４……プラン
ジヤ、２５……円錐状端面、２６……平坦面、２
７，２８……細長い部材、２９……デイスク、３
０……フインガープレート、３１……環状リン
グ、３３……流体標本、３４……標本源、３５…
…カニユール、３６……内面、３７……リセス、
３８……物質（薬剤）、３９……薬剤、４０……
管状部材、４１……薬剤、４２……オリフイス突
起、４３……オリフイス、４４……デイスク、４
５……孔、４６……キヤツプ、４７……環状ビー
ド、４８……環状リセス、４９……端壁、５０…
…リセス、５１，５２，５３……延長部、５４…
…環状ビード、５５……表面、５６，５７……環
状ビード、５８……環状リセス、５９……Ｏリン
グ、６０……環状リセス、６１……Ｏリング、６
２……プランジヤ、６３……端面、６４……ビー
ド、６５……水平部材、６６……垂直部材、６７
……半円形デイスク、６８……垂直部材、６９…
…枢動可能な部材、７０……切欠部、７１……切
欠面、７２……アウタリング、７３……中空ボデ
イ、７４……端面、７５……溝、７６……アンダ
ーカツト部、７７……オリフイス、７８……環状
リセス、７９……Ｏリング、８０……プレートバ
ルブ、８１……ニツプル、８２……オリフイス、
８３……リセス、８４……外周縁、９０……中空
ボデイ、９１……端面、９２……溝、９３……
壁、９４……キヤツプ、９５……オリフイス、９
６……環状リセス、９７……Ｏリング、９８……
プレートバルブ、９９……ニツプル、１００，１
０１……オリフイス、１０２……リセス、１０３
……溝、１０４……ストツパ、１０５……キヤツ
プ、１０６……環状リング、１０７……リセス、
１０８……スリーブ、１０９……孔、１１０……
ニツプル、１１１……孔、１１２……プラグ、１
１３……孔、１１４……リセス、１２０……キヤ
ツプ、１２１……スリーブ、１２２……ニツプ
ル、１２４……内方部分、１２５……孔、１２６
……チユーブ、１２７……キヤツプ、１２８……
ニツプル、１２９……薬剤収容部、１３１……中
空ボデイ、１３２……キヤツプ、１３３，１３４
……キヤツプ部、１３５……ニツプル、１３６…
…フイルタスクリーン、１３７……端面、１３８
……リセス、１３９……濾過材料、１４０……中
空ボデイ、１４１……壁部、１４２……ベース
部、１４３……端部、１４５……キヤツプ、１４
６……シール手段、１４７……ニツプル、１４８
……中空ボデイ、１４９……壁部、１５１……キ
ヤツプ、１５２……シール手段、１５３……排出
口要素、１５４……ボトル部材、１５６……キヤ
ツプ、１５７……シール手段、１５８……排出口
要素。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 一端が開かれ他端が閉じられた中空円筒形状
   を成しその閉じられた端部壁上の前記中空円筒
   形状の中心軸線より偏倚した位置に単一のオリ
   フイスを有する細長い中空ボデイと、前記中空
   ボデイ内の容積を変化させるべく前記中空ボデ
   イ内に摺動可能に挿入され前記中空ボデイの内
   部を密閉した状態に維持すべく一端にシール手
   段を有するプランジヤと、端部壁と該端部壁の
   周囲を同心的に囲むように装着された周縁壁部
   とを有し前記中空ボデイの閉じられた端部に装
   着されたキヤツプであつて、該キヤツプの前記
   端部壁の外側面より外方に延在し診断用標本を
   収集するための器具を装着するために前記キヤ
   ツプの中心軸線より偏倚して配置されたカニユ
   ール装着部と前記カニユール装着部及び該キヤ
   ツプの前記端部壁を貫通して延在するオリフイ
   スとを有する一体的なキヤツプと、を有し、前
   記キヤツプは前記キヤツプのオリフイスと前記
   中空ボデイのオリフイスの両者が流体的に連通
   されていない第一の位置から前記二つのオリフ
   イスが流体的に連通されて前記プランジヤの摺
   動に応じて標本が流れるための通路を形成する
   第二の位置まで回転可能であり且前記標本が前
   記通路を通過した後前記第一の位置まで戻すこ
   とが可能であるように構成された診断用標本収
   集装置にして、 前記中空ボデイの端部壁の外側面上に前記中
   空ボデイのオリフイスと同心的に設けられた環
   状リセス内に前記中空ボデイの端部壁をシール
   するためのＯリングが配置され、前記Ｏリング
   の一部分は前記中空ボデイの端部壁の外側面よ
   り突出して配置され前記中空ボデイの端部壁の
   外側面と前記キヤツプの端部壁の内側面との間
   にて前記Ｏリングと前記キヤツプの端部壁の内
   側面との間でシール接触する可動領域を除いて
   摩擦のない空間を形成し、前記Ｏリングの一部
   分によつて前記キヤツプが前記第一の位置から
   前記第二の位置まで回転するためのシールされ
   た軸受面が形成され、前記キヤツプが前記第一
   の位置にあるとき前記中空ボデイは前記Ｏリン
   グによつて内部に収集された標本が該中空ボデ
   イより漏洩しないようにシールされていること
   を特徴とする診断用標本収集装置。 (2) 実用新案登録請求の範囲第１項の診断用標本
   収集装置にして、前記キヤツプはその端部壁の
   内側面上に標本に添加される薬剤を収容するた
   めのリセスを有し、前記キヤツプが前記中空ボ
   デイに対して回転される時前記リセスは前記中
   空ボデイの端部壁に設けられたオリフイスに整
   合した位置であるシール位置と前記中空ボデイ
   の端部壁に設けられたオリフイスと非整合の位
   置との間を動くことを特徴とする診断用標本収
   集装置。