JPH0430049A - プレキャストコンクリート部材の接合用具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は例えば家屋の布基礎や擁壁等に使用される各種
プレキャストコンクリート部材（以下、ＰＣコンクリー
ト部材という。）同志を互いに接合する接合用具に関す
るものである。

［従来の技術］ 従来、二つのＰＣコンクリート部材を接合する接合用具
として、互いに逆ねじ関係に螺刻されがつ相対峙させた
二つの雄ねし部材の外端側を、■各々ＰＣコンクリート
部材の補強筋に取付けられたアンカーに固定しなり、■
各々ＰＣコンクリート部材に埋設された雌ねじ部材に螺
入固定したりする一方、両雄ねじ部材の内端側を長ナツ
トやバックルに螺合させて締付けるいわゆるターンバッ
クル式のものが知られている。

［発明が解決しようとする課題］ ところが、接合前の二つのＰＣコンクリート部材は、そ
れらの相対的な配置位置が正規の位置からずれる場合が
多いことに起因して、前記従来の接合用具には次のよう
な問題があった。

すなわち、ＰＣコンクリート部材と雄ねし部材との固定
に関する前記■の方法では、両雄ねじ部材の外端側が各
々ＰＣコンクリート部材に移動不能に固定されているの
で、両雄ねじ部材の内端側を長ナツト等に合わせるよう
に調整するには、両ＰＣコンクリート部材を現場で色々
な方向に細かく動かすことにより行う必要があった。

一方、前記■の固定方法によれば、雌ねじ部材や長ナツ
トへの雄ねじ部材の螺入量を調節することにより、ＰＣ
コンクリート部材を間隔方向に動かさなくても両雄ねじ
部材の内端間の間隔を長ナツトに合わせることはできる
。しかし、二つの雌ねじ部材の軸線が同一直線上にない
と、雌ねじ部材、雄ねじ部材及び長ナツト等の螺合がい
ずれかの部材間でできなくなるため、両ＰＣコンクリー
ト部材を間隔方向と直交する方向に細かく移動させるこ
とにより、両ボルトの軸線を同一直線上に合致させなけ
ればならなかった。また、雌ねじ部材への雄ねじ部材の
螺入は回す動作の反復が必要なため時間がかかり、これ
らの部材相互がたとえわずかでも同一直線上からずれて
いると、回転抵抗が大きくなるためさらに作業時間を必
要とした。

さらに、すべて螺合を利用して接合することから、例え
ばＰＣコンクリート部材の下部に接合用具を取付けると
きには、作業姿勢を取りにくい場合があり、雄ねじ部材
を雌ねじ部材に螺入する作業が困難な場合があった。

本発明の目的は、対峙する二つのＰＣコンクリート部材
の相対的な配置位置が間隔方向に又はそれと直交する方
向に多少ずれていても、両ＰＣコンクリート部材を容易
にかつ短時間で接合することができ、また、従来作業姿
勢を取りにくかった箇所にも楽な姿勢で簡単に取付ける
ことができるＰＣコンクリート部材の接合用具を提供す
ることにある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、請求項１のＰＣコンクリー
ト部材の接合用具は、二つのプレキャストコンクリート
部材を接合する接合用具において、前記二つのプレキャ
ストコンクリート部材の対峙面に各々固定され、互いに
対峙する壁部と該壁部に形成された切欠部とを備えた二
つの掛止金具と、互いに逆ねじ関係となる雄ねじが螺刻
されるとともに前記各々の掛止金具の切欠部に嵌合する
軸部と、各々の掛止金具の壁部に掛止する頭部とからな
る二つのボルトと、前記二つのボルトの雄ねじを共に螺
合する一つの雌ねじ部材とを備えたものとした。

請求項２のＰＣコンクリート部材の接合用具は、請求項
１のＰＣコンクリート部材の接合用具において、前記二
つのボルトの雄ねじには、頭部との間に前記掛止金具の
壁部を挾みつけるナツトを螺合させたものとした。

［作用］ 請求項１のＰＣコンクリート部材の接合用具は、ボルト
あるいは雌ねじ部材を相対回転させることにより、雌ね
じ部材へのボルトの螺入量が調節でき、一方のボルトの
頭部から他方のボルトの頭部までの長さが変化するので
、二つのＰＣコンクリート部材の対峙面に固定された掛
止金具の間隔に合致させることができる。

両ボルトの前記掛止金具への取付は、ボルトの軸部を掛
止金具の切欠部の開放した上部から嵌入すればよく、ボ
ルトはその頭部において掛止金具の壁部に簡単に掛止さ
れることとなる。このときボルトの軸部は切欠部に対し
垂直方向には摺動自在であり、また、該ボルトの軸部は
切欠部に嵌合されていて、ボルトは掛止金具に対して水
平方向にもずらすことができるので、二つのＰＣコンク
リート部材の相対的な配置位置が間隔方向に又はそれに
直交する方向に多少ずれていても両ＰＣコンクリート部
材を容易に接合することができる。

請求項２のＰＣコンクリート部材の接合用具は、上記作
用に加えて、掛止金具の壁部をナツトとボルトの頭部と
の間に挾むことにより、該ボルトを掛止金具にしっかり
と固定することができるとともに、ナツトによりＰＣコ
ンクリート部材から接合用具に働く圧縮力を受けること
ができる。

［実施例コ 以下、本発明をＰＣコンクリート布基礎部材の接合用具
に具体化した実施例について、第１図〜第４図を参照し
て説明する。

二つのＰＣコンクリート布基礎部材１は各々隣接部の上
部に切欠部２が形成され、該切欠部２の対峙面３には垂
直に延びかつ上部が開放した矩形状の溝部４が形成され
ている。この溝部４にはアンカー５を介して各々掛止金
具６が固定され、該掛止金具６の対峙する端面は前記対
峙面と面一になるように前記溝部４内に納められている
。各掛止金具６は鍛鋼等により上部が開放した四角箱状
に形成され、掛止金具６の内部にはボルトの頭部が納め
られる空間が形成されている。これらの掛止金具６の対
峙する壁部７には垂直方向に延びかつ上端部が開放した
切欠部８が形成されている。

また、これらの掛止金具６の内側には互いに逆ねじ関係
となる雄ねじが螺刻されたボルト９（図において右側）
、１０（図において左側）が配置され、両ボルト９．１
０の軸部９ａ、１０ａは各々前記切欠部８に摺動可能に
嵌合されている。また、これらの軸部９ａ、１０ａの一
端部には断面六角形状の頭部９ｂ、１０ｂが形成され、
これらの頭部９ｂ、１０ｂは前記掛止金具６内部に回転
不能に収容されるとともに壁部７に掛止されるようにな
っている。前記二つのボルト９，１０の軸部９ａ、１０
ａの雄ねじには、頭部９ａ、１０ａとの間で前記掛止金
具６の壁部７を挾みつけるナツト１２（図において右側
）、１３（図において左側）が螺合されている。

また、前記両ボルト９．１０の内側には断面六角形の長
ナツト状の雌ねじ部材１１が配置され、該雌ねじ部材１
１はその両端部において前記両ボルト９．１０を共に螺
合するようになっている。

次に、上記のように構成されたＰＣコンクリート部材の
接合用具１４による現場での接合方法を説明する。

（１）まず、第１図及び第２図に示すように互いに接合
する二つのＰＣ布基礎部材１をその対峙面３が対向する
ように並べる。各々の対峙面３には予め掛止金具６が固
定されている。一方、ボルト９゜１０あるいは雌ねし部
材１１を回転させることにより、雌ねし部材１１へのボ
ルト９．１０の螺入量を調節し、一方のボルト９の頭部
９ｂから他方のボルト１０の頭部１０ｂまでの長さを変
化させて前記各対峙面３に固定された掛止金具６の間隔
に合致させる。

（２）次に、第３図に示すように、前記両軸部９ａ。

１０、ａを掛止金具６の切欠部８の開放した上部から嵌
入する。嵌入されたボルト９．１０はその頭部９ｂ、１
０ｂにおいて掛止金具６の壁部７に掛止されることとな
る。このとき前記軸部９ａ。

１０ａは切欠部８に対し垂直方向には摺動自在であり、
また、両軸部９ａ、１０ａは切欠部８に嵌合されている
だけで多少の遊びがあるので、ボルト９．１０は掛止金
具６に対して水平方向にもずらすことができる。従って
、接合する二つのＰＣ布基礎コンクリート部材１の相対
的な配置位置が間隔方向に又はそれと直交する方向に多
少ずれていてそれらの対峙面３に固定された掛止金具６
同志が同一直線上になくても、該ＰＣ布基礎コンクリー
ト部材１を容易に接合することができる。

このように、ＰＣ布基礎コンクリート部材１に固定され
た掛止金具６へのボルト９．１０の嵌入は、従来のよう
な部材を回す動作の反復が必要ないので、極めて短時間
の作業で済ますことができ、また、ＰＣ布基礎コンクリ
ート部材１の下部等の作業姿勢を取りにくかった箇所へ
の接合も楽な姿勢で簡単に行うことができる。なお、Ｐ
Ｃ布基礎コンクリート部材１の下部への取付けは、掛止
金具６の開放した上部が側部となるように該掛止金具６
を予め９０度回転させて固定し、その切欠部８が水平方
向に延びるようにしておくとよい。これによりＰＣコン
クリート布基礎部材１の側方からボルト９，１０及び雌
ねじ部材１１を該掛止金具６に簡単に取付けることがで
きる。

（３）次に、第４図に示すようにスパナ等で雌ねし部材
１１を係止して回転させ、ＰＣ布基礎コンクリート部材
１同志を相互に引寄せてその間隔を微調整する。続いて
ナツト１２．１３を回転させて前記ボルト９，１０の頭
部９ｂ、１０ｂとの間に掛止金具６の壁部７を挾むこと
によりしっかりと固定する。このナラ？−１２，１３に
より掛止金具６からのボルト９．１０の外れを防止し、
また、ＰＣコンクリート布基礎部材１から接合用具１４
にかかる圧縮方向の力も受けることができる。

（４）最後に、モルタルを切欠部２全体に充填して接合
が完成する。このモルタルにより接合用具１４に加わる
圧縮方向の力にさらに対応する。

なお、本発明は前記実施例の構成に限定されるものでは
なく、例えば以下のように発明の趣旨から逸脱しない範
囲で任意に変更して具体化することもできる。

（１）掛止金具はボルトの頭部を掛止する壁部と該壁部
に形成された切欠部とを備えていればよく、例えばコ字
形に折曲形成された長板部材の中央の壁部にボルトの軸
部が嵌入する切欠部を設けたものでもよい。

（２）ボルトの頭部は掛止金具の収容部内で回転可能で
もよい。この場合、雌ねじ部材の回転はボルトをその頭
部とナツトとで壁部に固定してから行う。

、（３）第５図に示すように、ボルト９，１０の軸部９
ａ、１０ａに雌ねじ部材１１の両端部を締付けるための
ナツト１５を螺合してもよい、このナツト１５により雌
ねじ部材１１とボルト９．１０とのガタを防止してこれ
らの部材を一体化させることができる。

（４）雌ねし部材は長ナツトに限定されず、例えば四角
形状のフレームの両側に雌ねじが螺刻されたものでもよ
い。

（５）掛止金具をＰＣコンクリート布基礎部材に固定す
るためのアンカーは前記実施例の取付構造に限定されず
、例えば次のように変更することもできる。

■　第６図及び第７図に示すように、掛止金具６の背面
に断面四角形の突部１６を突設し、該突部１６の両側の
側面に二本のアンカー５を溶接すること。

■　第８図及び第９図に示すように、掛止金具６の背面
に断面四角形の突部１６を突設し、該突部１６に設けた
接合孔１７に一本のアンカー５を溶着すること。あるい
は、接合孔１７の内周には雌ねじ部を、アンカー５の先
端には雄ねし部を各々形成し、これら両ねじ部を互いに
螺合してもよい。

また、接合孔１７を掛止金具６の内部まで貫通させ、ア
ンカー５にボルトの頭部のような掛止部（図示時）を設
けて掛止金具６に掛止させてもよい 上記■又は■のアンカー５によれば、たとえＰＣコンク
リート布基礎部材の厚さが小さい場合て′あっても、ア
ンカー５に対するコンクリートのかぶりを確保すること
ができる。

［発明の効果］ 本発明は上記のように構成されているので、次のような
優れた効果を奏する。

請求項１の接合用具によると、対峙する二つのＰＣコン
クリート部材の相対的な配置位置が間隔方向に又はそれ
と直交する方向に多少ずれていても、両ＰＣコンクリー
ト部材を容易にかつ短時間で接合することができ、また
、従来作業姿勢を取りにくかった箇所にも楽な姿勢で簡
単に取付けることができる。

請求項２の接合用具によると、請求項１記載の接合用具
の効果に加えて、掛止金具からのボルトの外れを防止し
、接合用具にががる圧縮力も受けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明をＰＣコンクリート布基礎部材の接合用
具に具体化した第一実施例の斜視図、第２図は同じく断
面図、第３図は同じく取付状態を示す断面図、第４図は
同じく取付状態を示す断面図、第５図は別例の断面図、
第６図はアンカーの取付構造の別例の平面図、第７図は
同じく背面図、第８図は他の別例の平面図、第９図は同
じく背面図である。 １・・・ＰＣコンクリート布基礎部材、３・・・対峙面
、　　　６・・・掛止金具、７・・・壁部、　　　　８
・・・切欠部、９．１０・・・ボルト、９ａ、１０ａ・
・・軸部、９ｂ、１０ｂ・・・頭部、 １１・・・雌ねし部材、１２．１３・・・ナツト、１４
・・・ＰＣコンクリート部材の接合用具。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、二つのプレキャストコンクリート部材（１）を接合
   する接合用具において、 前記二つのプレキャストコンクリート部材（１）の対峙
   面（３）に各々固定され、互いに対峙する壁部（７）と
   該壁部（７）に形成された切欠部（８）とを備えた二つ
   の掛止金具（６）と、互いに逆ねじ関係となる雄ねじが
   螺刻されるとともに前記各々の掛止金具（６）の切欠部
   （８）に嵌合する軸部（９ａ、１０ａ）と、各々の掛止
   金具（６）の壁部（７）に掛止する頭部（９ｂ、１０ｂ
   ）とからなる二つのボルト（９、１０）と、前記二つの
   ボルト（９、１０）の雄ねじを共に螺合する一つの雌ね
   じ部材（１１）とを備えたプレキャストコンクリート部
   材の接合用具。 ２、前記二つのボルト（９、１０）の雄ねじには、頭部
   （９ｂ、１０ｂ）との間に前記掛止金具（６）の壁部（
   ７）を挾みつけるナット（１２、１３）を螺合させた請
   求項１記載のプレキャストコンクリート部材の接合用具
   。