JPH04293930A - N置換ポリアニリン誘導体の製造方法 - Google Patents

N置換ポリアニリン誘導体の製造方法

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JPH04293930A
JPH04293930A JP8302991A JP8302991A JPH04293930A JP H04293930 A JPH04293930 A JP H04293930A JP 8302991 A JP8302991 A JP 8302991A JP 8302991 A JP8302991 A JP 8302991A JP H04293930 A JPH04293930 A JP H04293930A
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Osamu Oka
修 岡
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機溶剤に可溶なポリ
アニリン誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ポリアニリンは、新しい電子材料
、導電材料として、電池の電極材料、帯電防止材料、電
磁波遮蔽材料、光電子変換素子、光メモリー、各種セン
サー等の機能素子、表示素子、各種ハイブリッド材料、
透明導電体、各種端末機器等の広い分野への応用が検討
されている。
【0003】ところで、一般にポリアニリンは、π共役
系が高度に発達しているため、高分子主鎖が剛直で、分
子鎖間の相互作用が強く、また、分子鎖間に強固な水素
結合が数多く存在するため、殆どの有機溶剤に不溶であ
り、また加熱によっても溶融しないので、成形性に乏し
く、キャスト成形や塗工ができないと言う大きな欠点を
有している。そのために、例えば、高分子材料の繊維、
多孔質体等の所望の形状の基材にアニリンモノマーを含
浸させ、このアニリンモノマーを適当な重合触媒と接触
させることにより、或いは、電解酸化により重合させて
導電性複合材料としたり、或いはまた、熱可塑性重合体
粉末の存在下で、アニリンモノマーを重合させて同様の
複合材料を得ている。
【0004】一方、重合触媒と反応温度の工夫により、
N−メチル−2−ピロリドンのみに可溶なポリアニリン
も合成されている(M.  Abe  et  al.
:J.  Chem.  Soc.,  Chem. 
 Commun.,1989,1736)。しかしなが
ら、このポリアニリンも、その他の汎用の有機溶媒には
殆ど溶解せず、適応範囲が限られていた。さらに、還元
型ポリアニンとハロゲン化アルキルを反応させて窒素原
子をアルキル化したり、或いはアシルハライドと反応さ
せ、アミド化することも試みられたが、前者の場合は、
長鎖アルキル基等の導入が困難であり、後者の方法では
、置換率の増加と共に導電性や電気化学的特性が低下す
るという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解消し、ポリアニリン本来の特性を損なうことなく
、汎用の有機溶剤に可溶なポリアニリン誘導体を収率よ
く製造する方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題を
解決すべく鋭意検討した結果、ポリアニリンの窒素原子
をアミド化させ、次いで還元することにより上記の問題
点が解決できることを見出だし、本発明を完成するに至
った。
【0007】本発明は、ポリアニリン誘導体の製造方法
に関するものであって、その構成上の特徴は、還元型ポ
リアニリンに下記一般式(I) RCOX                     
     (I)(式中、Rは、炭素数2以上の置換ま
たは非置換アルキル基、置換または非置換アルケニル基
、置換または非置換アリール基、置換または非置換ベン
ジル基を表わし、Xは臭素原子または塩素原子を表わす
。)で示されるカルボニルハライドを反応させて、還元
型ポリアニリンの窒素原子をアミド化した後、還元剤で
還元し、還元型ポリアニリンの窒素原子に基:RCH2
 −(Rは上記したと同意義を有する。)が導入するこ
とにある。
【0008】より詳細には、ポリアニリンをアンモニア
で処理して可溶型ポリアニリンに変換し、次いで過剰の
ヒドラジンで処理して還元型ポリアニリンに変換し、さ
らにアミド系溶剤に溶解、または芳香族系溶剤もしくは
エーテル系溶剤に分散した後、得られた溶液または分散
液に、上記一般式(I)で示されるカルボニルハライド
を反応させて、還元型ポリアニリンの窒素原子をアミド
化した後、還元剤で還元して、窒素原子に基:RCH2
 −(Rは上記したと同意義を有する。)が導入するこ
とを特徴とする。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明においては、過硫酸アンモニウム等を酸化剤として
用いてアニリンを低温、例えば−20〜50℃の範囲の
温度で酸化重合することによって得た数平均分子量2,
000〜500,000〔GCP(N−メチル−2−ピ
ロリドン溶媒)で測定、ポリスチレン換算の数平均分子
量〕のポリアニリンを使用する。まず、このポリアニリ
ンをアンモニアで処理して可溶型ポリアニリンに変換し
、この可溶型ポリアニリンを、過剰のヒドラジンで処理
して還元型のポリアニリンを製造する。なお、還元型の
ポリアニリンとは、酸化重合により得られた上記ポリア
ニリンの還元体であって、ポリアニリンに含まれる窒素
原子に水素原子が結合したものを意味する。ヒドラジン
の処理は、可溶型のポリアニリンを水に分散し、ポリア
ニリン中の窒素原子に対して当量以上、好ましくは3倍
以上のヒドラジンを窒素雰囲気下で加え、24時間0〜
30℃で攪拌することにより行う。
【0010】得られる還元型ポリアニリンは、N−メチ
ル−2−ピロリドンあるいはN,N−ジメチルアセトア
ミドに可溶であるが、他の汎用有機溶剤、例えば、クロ
ロホルムやテトラヒドロフランには殆ど不溶である。
【0011】次いで、この還元型ポリアニリンをアミド
化する。アミド化は、還元型ポリアニリンをアミド系溶
剤に溶解、または芳香族系溶剤もしくはエーテル系溶剤
に分散し、得られた溶液または分散液に上記一般式(I
)で示されるカルボニルハライドを加え、窒素雰囲気下
−10〜100℃の温度範囲で行なうことができる。
【0012】アミド系溶剤としては、N−メチル−2−
ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホリックトリ
アミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が
使用できる。芳香族系溶剤としては、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリン等が使用で
きる。また、エーテル系溶剤としては、エーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等が使用できる。
【0013】本発明において、上記一般式(I)で示さ
れるカルボニルハライドにおけるRは、炭素数2以上の
置換または非置換アルキル基、置換または非置換アルケ
ニル基、置換または非置換アリール基、置換または非置
換ベンジル基を表わし、Xは臭素原子または塩素原子を
表わすが、Rについては、次のものが例示される。
【0014】炭素数2以上の置換または非置換アルキル
基としては、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基
、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ヘキサデシル
基、ドコシル等の直鎖アルキル基、イソブチル基、イソ
ペンチル基、ネオペンチル基、イソヘキシル等の分岐鎖
アルキル基、シクロヘキシル等の環状アルキル基、およ
びそれらの水素原子の1つ以上が、ハロゲン原子、シア
ノ基、ニトロ基、アルコキシ基または水酸基によって置
換されているものをあげることができる。置換または非
置換アルケニル基としては、ブテニル基、ペンテニル基
、ヘキセニル基、およびそれらの水素原子の1つ以上が
、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基ま
たは水酸基によって置換されているものをあげることが
できる。置換または非置換アリール基としては、フェニ
ル基、およびフェニル基の水素原子の1つ以上が、アル
キル基、フェニル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ
基、アルコキシ基または水酸基によって置換されている
ものをあげることができる。また置換ベンジル基におけ
る置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基
、アルコキシ基または水酸基をあげることができる。
【0015】好ましい具体例としては、オクタノイルク
ロライド、ドコサノイルクロライド、塩化フェニルアセ
チル等をあげることができる。
【0016】本発明において、このアミド化反応は、還
元型ポリアニリンの窒素原子の10%以上をアミド化さ
れるように行なうのが好ましい。アミド化が10%未満
の場合には、最終的に得られるN置換ポリアニリン誘導
体が有機溶剤に対して充分な溶解度を示さなくなる。上
記のようにして得られたN−アミド化ポリアニリンは、
次いでアンモニア水で脱ドープ処理することが望ましい
【0017】得られたN−アミド置換ポリアニリンは、
次いで還元される。還元は、N−アミド置換ポリアニリ
ンを、乾燥したエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン等のエーテル系溶媒、1、3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノンまたはピリジンに溶解し、これに、適当な
還元剤を加えて、−10〜100℃の温度範囲で1〜4
8時間攪拌することによって行なうことができる。
【0018】本発明に用いられる還元剤としては、水素
化アルミニウムリチウム;水素化ジメトキシアルミニウ
ムリチウム、水素化ジエトキシアルミニウムリチウム、
水素化トリエトキシアルミニウムリチウム、水素化テト
ラエトキシアルミニウムリチウム等の水素化アルコキシ
アルミニウムリチウム類;水素化アルミニウムナトリウ
ム;水素化トリエトキシアルミニウムナトリウム、水素
化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウ
ム等の水素化アルコキシアルミニウムナトリウム類;水
素化ほう素ナトリウム;水素化ほう素ナトリウム−塩化
コバルト;硫化水素化ほう素ナトリウム;水素化ほう素
リチウム;ジボラン、アルキルボラン;ラネーニッケル
等があげられ、アミドをアミンに還元できるものであれ
ば、特に限定されるものではない。
【0019】上記のようにして得られたN−置換ポリア
ニリンは、後処理として、アンモニア水で脱ドープ処理
することが望ましい。
【0020】本発明によって製造される上記N−置換ポ
リアニリンは、N−メチル−2−ピロリドンおよびN,
N−ジメチルアセトアミドに可溶であるばかりでなく、
クロロホルム、ジクロロエタン、ジクロロメタン等のハ
ロゲン化炭化水素溶剤およびテトラヒドロフラン等のエ
ーテル系溶剤に可溶であり、そして、これらの溶剤に溶
解した溶液を用い、キャスト成形によって、良好な自立
性のフィルムを得ることができる。また、形成されたフ
ィルムは、塩酸、硫酸、ホウフッ化水素酸、過塩素酸等
のプロトン酸中でドープすることにより、10−3〜1
0−1S/cmの高い導電率を示すものとなる。また、
ポリアニリンの窒素原子の置換率が50モル%以上の場
合であっても、ドーピングが容易に行われ、導電率が低
下することがない。
【0021】また、本発明の方法によれば、ポリアニリ
ンの窒素原子の置換率は、使用するアシルハライドの種
類には関係なく、80モル%以上にすることが可能であ
る。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。 実施例1 アニリン4.1g、濃塩酸21.9gを水に溶かして1
00mlとし、−5℃に冷却する。濃塩酸21.9g、
過硫酸アンモニウム6.28gを水に溶かして100m
lとし、この溶液もまた−5℃に冷却し、さきのアニリ
ン溶液にゆっくりと滴下し、−5℃で4時間攪拌を続け
た。こうして得られた数平均分子量12,000(GP
C,N−メチル−2−ピロリドン溶媒中で測定、ポリス
チレン換算の数平均分子量)のポリアニリンを水で十分
洗浄した後、さらにアンモニア水で脱ドープ処理を行な
った。こうして得られた可溶型ポリアニリンを200m
lの水に分散し、窒素雰囲気下で50mlのヒドラジン
を加え、24時間室温で攪拌を続け、濾別、乾燥して灰
白色の還元型ポリアニリンを得た。
【0023】こうして得られた還元型ポリアニリン1g
をN−メチル−2−ピロリドン30mlに完全に溶解し
、充分に窒素置換した後、オクタノイルクロライド3.
57g(還元型ポリアニリンの窒素原子に対して200
mol%)を加えて6時間攪拌を続け、反応させた。こ
の溶液を1リットルの水に攪拌しながら投入し、沈澱物
を濾別し、乾燥後、アンモニア水で脱ドープ処理して窒
素原子をアミド化したポリアニリン誘導体を1.98g
得た。アミド化は、赤外吸収スペクトルにおける166
0cm−1の吸収で確認した。反応収率から窒素原子の
置換率が70%であることが分った。
【0024】このポリアニリン誘導体を30mlの脱水
したテトラヒドロフランに溶解し、窒素気流下で水素化
リチウムアルミニウム1gを加えて4時間還元した。得
られた溶液を1リットルの水に攪拌しながら投入し、沈
殿物を濾別し、乾燥後、アンモニア水で脱ドープ処理を
行い、窒素原子をオクチル化したポリアニリン誘導体1
.87gを得た。反応収率から窒素原子の置換率は70
%であることが分った。
【0025】このポリアニリン誘導体は、N−メチル−
2−ピロリドンに可溶なだけでなく、クロロホルム、ジ
クロロエタン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン等
の有機溶剤に対して良好な溶解性を示した。さらにこの
ポリアニリン誘導体のクロロホルム溶液から、キャスト
成形によって自立性のフィルムを得ることができた。導
電率は、硫酸ドープ時で0.1S/cmであった。また
、ドーピング前のフィルムは、先に述べたN−メチル−
2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、クロ
ロホルム、ジクロロエタン、ジクロロメタン、テトラヒ
ドロフラン等の有機溶剤に溶解させることができた。
【0026】実施例2 実施例1において、オクタノイルクロライドの代わりに
、ドコサノイルクロライド7.88gを用い、同様の手
順で窒素原子をアミド化し、さらに還元して窒素原子を
ドコシル化したポリアニリン誘導体を3.31g得た。 反応収率から、窒素原子の置換率が61%であることが
分った。アミド化および還元の状態は、赤外吸収スペク
トルから確認した。
【0027】このポリアニリン誘導体は、N−メチル−
2−ピロリドンに可溶なだけでなく、クロロホルム、ジ
クロロエタン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン等
の有機溶剤に対して良好な溶解性を示した。さらにこの
ポリアニリン誘導体のクロロホルム溶液から、キャスト
成形によって自立性のフィルムを得ることができた。導
電率は、硫酸ドープ時で0.01S/cmであった。ま
た、ドーピング前のフィルムは、先に述べたN−メチル
−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ク
ロロホルム、ジクロロエタン、ジクロロメタン、テトラ
ヒドロフラン等の有機溶剤に溶解させることができた。
【0028】実施例3 実施例1において、オクタノイルクロライドの代わりに
、塩化フェニルアセチル3.39gを用い、同様の手順
で窒素原子をアミド化し、さらに還元して窒素原子をフ
ェネチル化したポリアニリン誘導体を1.87g得た。 反応収率から、窒素原子の置換率が75%であることが
分った。アミド化および還元の状態は、赤外吸収スペク
トルから確認した。
【0029】このポリアニリン誘導体は、N−メチル−
2−ピロリドンに可溶なだけでなく、クロロホルム、ジ
クロロエタン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン等
の有機溶剤に対して良好な溶解性を示した。さらにこの
ポリアニリン誘導体のクロロホルム溶液から、キャスト
成形によって自立性のフィルムを得ることができた。導
電率は、硫酸ドープ時で0.08S/cmであった。ま
た、ドーピング前のフィルムは、先に述べたN−メチル
−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ク
ロロホルム、ジクロロエタン、ジクロロメタン、テトラ
ヒドロフラン等の有機溶剤に溶解させることができた。
【0030】実施例4 実施例1において、水素化アルミニウムリチウムの代わ
りに、水素化硼素ナトリウム1gを用いて6時間還元を
行った。それにより、窒素原子がオクチル化されたポリ
アニリン誘導体が1.87g得られた。アミド化物の還
元は、赤外吸収スペクトルにおける1660cm−1の
吸収が消失したことで確認した。反応収率から、窒素原
子の置換率が75%であることが分った。
【0031】このポリアニリン誘導体は、N−メチル−
2−ピロリドンに可溶なだけでなく、クロロホルム、ジ
クロロエタン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン等
の有機溶剤に対して良好な溶解性を示した。さらにこの
ポリアニリン誘導体のクロロホルム溶液から、キャスト
成形によって自立性のフィルムを得ることができた。導
電率は、硫酸ドープ時で0.1S/cmであった。また
、ドーピング前のフィルムは、先に述べたN−メチル−
2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、クロ
ロホルム、ジクロロエタン、ジクロロメタン、テトラヒ
ドロフラン等の有機溶剤に溶解させることができた。
【0032】比較例1 アニリン4.1g、濃塩酸21.9gを水に溶かして1
00mlとし、−5℃に冷却する。濃塩酸21.9g、
過硫酸アンモニウム6.28gを水に溶かして100m
lとし、この溶液もまた−5℃に冷却し、さきのアニリ
ン溶液にゆっくりと滴下し、−5℃で4時間攪拌を続け
た。こうして得られたポリアニリンを水で充分洗浄した
後、さらにアンモニア水で脱ドープ処理を行なった。こ
うして得られたポリアニリンは、N−メチル−2−ピロ
リドンに可溶で、この溶液から自立性のフィルムを得る
ことができた。しかしながら、得られたポリアニリンは
クロロホルムやテトラヒドロフランには不溶であり、ま
た、得られた自立性のフィルムは如何なる有機溶剤にも
不溶であった。
【0033】比較例2 比較例1のポリアニリン1gをN−メチル−2−ピロリ
ドン30mlに完全に溶解し、充分に窒素置換した後、
オクタノイルクロライド3.57g(還元型ポリアニリ
ンの窒素原子に対して200mol%)を加えて、6時
間攪拌して反応させた。得られた溶液を1リットルの水
に攪拌しながら投入し、沈殿物を濾別し、乾燥後、アン
モニア水で脱フォープ処理を行い、窒素原子をアミド化
したポリアニリン誘導体1.98gを得た。アミド化は
、赤外吸収スペクトルにおける1660cm−1の吸収
で確認した。反応収率から窒素原子の置換率は70%で
あることが分った。このポリアニリン誘導体は、N−メ
チル−2−ピロリドン、クロロホルム、ジクロロエタン
、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン等の有機溶剤に
対して良好な溶解性を示し、またこのポリアニリン誘導
体のクロロホルム溶液から、キャスト成形によって自立
性のフィルムを得ることができたが、導電率は、硫酸ド
ープ時で10−9S/cmであった。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、還元型ポリアニリンの
窒素原子に置換基を導入することにより、ポリアニリン
本来の特性を損なうことなく、有機溶剤に可溶であって
、かつフィルム化や塗工等の加工性に優れたポリアニリ
ン誘導体を製造することができる。また、得られるN置
換ポリアニリン誘導体は、高い置換率の場合でも容易に
ドーピングが実施できるので、本発明により、常に高い
導電率を有する成形物を得ることが可能になる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  還元型ポリアニリンに下記一般式(I
    )RCOX                    
          (I)(式中、Rは、炭素数2以上の置換
    または非置換アルキル基、置換または非置換アルケニル
    基、置換または非置換アリール基、置換または非置換ベ
    ンジル基を表わし、Xは臭素原子または塩素原子を表わ
    す。)で示されるカルボニルハライドを反応させて、還
    元型ポリアニリンの窒素原子をアミド化した後、還元剤
    で還元することを特徴とする窒素原子に基:RCH2 
    −(Rは上記したと同意義を有する。)が導入されたポ
    リアニリン誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】  ポリアニリンをアンモニアで処理して
    可溶型ポリアニリンに変換し、次いで過剰のヒドラジン
    で処理して還元型ポリアニリンに変換し、さらにアミド
    系溶剤に溶解、または芳香族系溶剤もしくはエーテル系
    溶剤に分散した後、得られた溶液または分散液に、下記
    一般式(I) RCOX                     
         (I)(式中、Rは、炭素数2以上の置換ま
    たは非置換アルキル基、置換または非置換アルケニル基
    、置換または非置換アリール基、置換または非置換ベン
    ジル基を表わし、Xは臭素原子または塩素原子を表わす
    。)で示されるカルボニルハライドを反応させて、還元
    型ポリアニリンの窒素原子をアミド化した後、還元剤で
    還元することを特徴とする窒素原子に基:RCH2 −
    (Rは上記したと同意義を有する。)が導入されたポリ
    アニリン誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】  還元型ポリアニリンの窒素原子の10
    %以上に基:RCH2−(Rは上記したと同意義を有す
    る。)を導入することを特徴とする請求項1または2に
    記載のポリアニリン誘導体の製造方法。
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