JPH04292987A - 熱転写用記録媒体及び印写装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、感熱記録用インクシ
ート及び熱転写型印写装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図８は例えば特開昭６０−１７２５８９
号公報に開示された従来の熱転写型印写装置の原理を示
す構成図であり、１はプラテンローラ、２はサーマルヘ
ッド、３はインクシートであり、このインクシート３は
例えば５〜６μｍの厚さのポリエステルフイルム、ポリ
イミドフイルム、ポリカーボネートフイルム等の高分子
フイルムからなる基材５上に、熱溶解性のインク層６が
塗布形成されている。４は記録媒体たる受像紙である。 上記構成において、受像紙４を、インクシート３を介し
てプラテンローラ１とサーマルヘッド２の間に圧接・挟
持せしめ、プラテンローラ１の図示反時計方向の回転に
より、受像紙４を矢印Ｒ方向に走行せしめる。図９ａ，
ｂは特開昭５８−１３８６８５号公報に開示された従来
の熱転写用インクシートを示す平面図及び断面図である
。この例のインクシート３は、プラスチックまたは紙等
の基材５上に、その長さ方向に沿って連続的にイエロー
、マゼンタ、シアンの各色のインク層６Ｙ，６Ｍ，６Ｃ
をこの順序にて繰返し単位（Ｓ）で配列している。

【０００３】次に、上記印写装置の動作について説明す
る。まず、図８の印写装置が受け取った画像データに従
って、選択的にサーマルヘッド２に電気エネルギーが印
加される。次に、サーマルヘッド２は印加された電気エ
ネルギーを熱エネルギーに変換し、プラテンローラ１と
サーマルヘッド２の間にあって一定の圧力を受けている
インクシート３を加熱する。その後、熱エネルギーはイ
ンクシート３を構成するプラスチックフィルムからなる
基材５を経由してインク層６に伝搬され、インク層６を
溶融せしめる。溶融したインクはインクシート３と接触
している受像紙４の一部に転写され、転写インク７とな
る。そして、これら一連の動作が印写装置に入力される
画像データに従って選択的に繰り返され、受像紙４に画
像が形成されるのである。

【０００４】上記印写動作を図９のインクシートにより
説明すると、イエローのインク層６Ｙがイエロー信号に
よる所定の印字像を受像紙４上に転写した後、受像紙４
は再びサーマルヘッド２に復帰し、マゼンタのインク層
６Ｍとサーマルヘッド２上で重ね合わされ、マゼンタ信
号による印字像が受像紙４上に転写される。同様にして
、シアンのインク層６Ｃがシアン信号により受像紙４上
に転写される。かくして１枚の受像紙４上にイエロー、
マゼンタ及びシアンの各印字像順次形成される結果、例
えばカラー原稿の黒色に相当する部位にはイエロー、マ
ゼンタ及びシアンが重ね合わされて黒色が形成されるよ
うに所望のカラー画像を受像紙４上に再現することがで
きる。

【０００５】ところで、図１０は熱転写装置に用いられ
るインクシートの性能を示す階調濃度−印加エネルギー
特性図であり、ここで、Ａ，Ｂ，Ｃはそれぞれ種類の違
うインクシートであって、各インクシート共に印加エネ
ルギーによって転写濃度が変化することが分る。よって
従来装置では、安定した転写濃度を得るために、使用す
るインクシートのエネルギーと転写濃度特性が事前に測
定され、その特性値に従ったエネルギー制御値が印写装
置にあらかじめ設定されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従来の印写装置は以上
のように構成されているので、印写装置に使用できるイ
ンクシートの種類が固定化され、容易にインクシートの
種類を変更することができなかった。即ち、例えば階調
濃度特性の異なるインクシートを同一の印写装置で使用
することができず、無理に使用すると設定した階調濃度
が得られなくなり、著しく印画品質が損なわれる問題が
あった。また、インクシートの製造バラツキにより転写
濃度が変化し、安定した階調濃度を得ることが出来なか
った。

【０００７】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、階調濃度特性の異なるインクシ
ートに対しても対応できると共に、インクシートの製造
バラツキによるプリンタの画質低下を防ぐことができ、
かつ安価で高画質の印写装置を提供することを目的とす
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明に係るインクシ
ート（記録媒体）は、あらかじめその一部に、インクシ
ートの転写性能情報を符号化して磁気または印刷手段に
より記録付加させるものである。また、この発明に係る
印写装置には、前記インクシートに記録された転写性能
情報を読み取る手段を設けて、この転写性能情報を基に
、使用するインクシート個々に対して、サーマルヘッド
に印加するエネルギーを最適化制御するようにしたもの
である。

【０００９】

【作用】この発明において、各種インクシート側にはあ
らかじめ個々に転写性能が符号化して記録され、このイ
ンクシートを印写装置に装着することにより、印写装置
がインクシート個々の転写性能を認識判別し、最適の熱
転写エネルギーをサーマルヘッドを通じて印加し、安定
した高画質の印画性能を提供する。

【００１０】

【実施例】図１ａ，ｂはこの発明に係るインクシートの
一実施例を示す平面図及び断面図である。図において、
３はインクシート、５はプラスチックフィルムからなる
基材、６は基材５上に塗布された顔料または染料等の色
材よりなるインク層であり、６Ｙはイエロー色のインク
層、６Ｍはマゼンタ色のインク層、６Ｃはシアン色のイ
ンク層をあらわす。８はインクシート３を巻き取るため
の巻き取りコア、９はインクシート３を供給するための
供給コア、１０はインクシート個々の転写性能情報を磁
気または印刷手段等により記録した符号である。なお、
図１ａ，ｂではカラーインクシートの例を示したが、モ
ノクロインクシートにおいて、図２ａ，ｂに示すように
当該インクシートの転写性能情報を記録した符号１０を
付してもよい。

【００１１】図３は上記実施例に係るインクシートを装
着した印写装置の構成図を示したものであり、１はプラ
テンローラ、２はサーマルヘッド、３はインクシート、
４は受像紙をあらわす。１１はインクシート３に記録さ
れた転写性能情報をあらわす符号１０を読みとるための
読み取りセンサーである。

【００１２】次に、上記インクシート及び印写装置を用
いたプリンタ動作を、図４の制御ブロック図及び図５の
フローチャートを参照して説明する。まず、図３の印写
装置にインクシート３を装着して印写装置の電源を入れ
ると、印写装置に装備されている読み取りセンサ１１が
、インクシート３に付された転写性能情報を表す符号１
０を読み取る。その後、この読み取られた転写性能情報
は印写装置に内蔵されているＣＰＵ部に送られ、ＣＰＵ
部はインクシート転写性能に適合した印加エネルギーを
参照データより選択して、サーマルヘッド駆動回路へ最
適エネルギー値を指示する。一方、外部より入力された
画像データに従い選択的にサーマルヘッド２へ電気エネ
ルギーが印加され、サーマルヘッド２で熱エネルギーに
変換される。これにより、インクシート３のインクが受
像紙４に転写される。

【００１３】図６は各種インクシートの転写性能（印加
エネルギーと転写濃度の関係）を示した図であり、図７
は印写装置に内蔵している最適印加エネルギー制御デー
タの一部を示したものである。例えば、インクシートＡ
に対して転写濃度レベルＮ１（図６の目標濃度レベル）
でプリンタする場合は、読み取られてきたインクシート
Ａの転写性能情報を基に、ＣＰＵ部は内蔵する最適エネ
ルギー制御データ（図７のインクシートＡの情報）を参
照して、最適印加エネルギーをＥ１と判断し、サーマル
ヘッド駆動回路に指示する。同様にして、インクシート
Ｂに転写濃度レベルＮ１でプリンタする場合には、ＣＰ
Ｕ部は最適印加エネルギーをＥ２と判断してサーマルヘ
ッドを駆動させる。この様に本実施例によれば、転写性
能の異なるインクシートを印写装置に装着しても、イン
クシートに付された転写性能情報を、印写装置が読み取
り、内蔵する制御データを参照して最適な印加エネルギ
ーをサーマルヘッドに送り出すことができ、最適な画像
を得ることができる。

【００１４】上記実施例では、インクシート３のプラス
チックフィルム基材５の面上に転写性能の符号１０を設
けたが、インクシート供給コア９または巻き取りコア８
に設けてもよい。また、符号１０はバーコード方式であ
っても、磁気記録方式でもよい。また上記実施例では、
熱溶融転写方式に関して説明したが、昇華転写方式の印
写装置において適用してもよく、同様な効果を得ること
ができる。さらに、上記実施例ではインクシートの転写
性能分類を符号化し、印写装置内部の最適印加エネルギ
ーデータを参照する方式としたが、最適印加エネルギー
制御データを直接インクシートに記録しても同様な効果
を得る。

【００１５】

【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、インク
シート個々に転写性能を記録した符号を付し、この符号
を印写装置側が読み取り、インクシート取り替えごとに
当該インクシートにあった最適印加エネルギーを与える
ように構成したので、転写性能の異なるインクシートで
あっても、印写装置を改造することなく容易に使用する
ことができる。さらに、インクシートの製造バラツキや
転写特性の経年変化による印画品質の老化を防ぎ、きわ
めて高度な印画品質の印写装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示すカラーインクシート
の平面図、側面図である。

【図２】この発明の他の実施例であるモノクロインクシ
ートの平面図、側面図である。

【図３】この発明の印写装置の一実施例を示す構成図で
ある。

【図４】この発明のプリンタ動作を説明する制御ブロッ
ク図である。

【図５】この発明のプリンタ動作を説明するフローチャ
ート図である。

【図６】各種インクシートの転写性能を示す図である。

【図７】本発明による印写装置に内蔵している最適印加
エネルギー制御データの一部を示す図である。

【図８】従来の印写装置を示す要部構成図である。

【図９】従来のインクシートを示す平面図及び側面断面
図である。

【図１０】インクシートの階調度と印加エネルギーの関
係を示す図である。

【符号の説明】

３　　　　　　インクシート ５　　　　　　基材 ６　　　　　　インク層 ８　　　　　　巻き取りコア ９　　　　　　供給コア １０　　　　　　転写性能情報を記録した符号１１　　
　　　　読み取りセンサ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　プラスチックシート又は紙等の基材上
   に着色層を形成した熱転写用記録媒体において、前記記
   録媒体の構成部分の一部に、当該記録媒体の転写性能情
   報を記録した符号を付することを特徴とする熱転写用記
   録媒体。
2. 【請求項２】　　請求項１の記録媒体を装着し、その着
   色層を選択的に記録紙上に付着せしめる熱転写用印写装
   置であって、前記記録媒体の転写性能情報を記録した符
   号を読み取る手段を備え、この転写性能情報に基づいて
   熱転写エネルギーの制御を行うことを特徴とする熱転写
   用印写装置。