JPH04289734A - インバータ装置 - Google Patents

インバータ装置

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JPH04289734A
JPH04289734A JP3051150A JP5115091A JPH04289734A JP H04289734 A JPH04289734 A JP H04289734A JP 3051150 A JP3051150 A JP 3051150A JP 5115091 A JP5115091 A JP 5115091A JP H04289734 A JPH04289734 A JP H04289734A
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Touma Yamamoto
融真 山本
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、インバータ装置に関
し、特に複数台のインバータの並列運転、或は複数台の
インバータと商用電源の並列運転を安定に行うように補
助する並列運転補助用インバータを有するインバータ装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インバータを他のインバータ、或
は商用電源と並列運転する場合、有効電力と無効電力に
着目してインバータの出力電圧を制御することにより、
インバータ間の横流、或はインバータと交流電源の横流
を抑制し、負荷の分担を行っていた。図5は例えば、文
献「Conference Record of th
e 1986 IEEE Industry Appl
i−cations Society Annual 
Meeting Part 1」 p.544に示され
た従来のインバータ装置のブロック図である。図におい
て、1はインバータ、2、3は交流出力フィルタを構成
するリアクトルとコンデンサであり、これらリアクトル
2、コンデンサ3はそれぞれインダクタンスLs、静電
容量Cpを有する。4はインバータ1に接続された直流
電源、5は負荷6の接続された負荷母線である。100
は負荷電流ILを検出する電流センサ、101はインバ
ータ1の出力電流I1を検出する電流センサ、102は
コンデンサ3の電圧を検出する電圧センサである。20
0はインバータ1が分担すべき負荷電流を求める回路で
あり、ここでは同容量のインバータがn台並列運転して
いるものとし、インバータ1が分担すべき負荷電流はI
L/nとなる。201は分担すべき負荷電流とインバー
タ1の出力電流の差△Iを求める回路、202は差△I
に含まれる無効電流分△Qの制御回路、203は差△I
に含まれる有効電流分△Pの制御回路、204は電圧制
御回路(VC)、205は位相制御回路(PLL)、2
06は発振器(OSC)、207はPWM変調回路、3
00は加減算器、301は加算器である。
【0003】次に、動作について説明する。インバータ
1は直流電源4の電圧を矩形波状の交流電圧に変換し、
この交流電圧はリアクトル2とコンデンサ3により高調
波が除去され、正弦波状の電圧が得られる。負荷母線5
にはn台のインバータが接続され、負荷6に給電してい
る。回路200、201より求めた、インバータ1の分
担すべき負荷電流と出力電流の差△Iが定常的に零にな
れば、インバータ1は安定に並列運転を行っていること
になる。差△Iは有効分と無効分に分解して、無効分は
電圧の振幅を、有効分は位相を操作することにより制御
できる。この原理自体はこの発明に直接関係ないので説
明を省略する。制御回路202は、差△Iの無効分に応
じて電圧指令値補正信号Vqを出力する比例積分型の制
御回路である。その出力Vqは加減算器300において
電圧指令値Vxに加算され、電圧指令値を操作するよう
にふるまう。電圧制御回路204はフィードバック電圧
VfがVx+Vqと等しくなるように動作する。制御回
路203は、差△Iの有効分に応じて位相補正信号θp
を出力する比例積分型の制御回路である。位相制御回路
205は位相補正信号θpを入力とし、インバータ1の
出力電圧が負荷母線5の電圧より位相補正信号θpだけ
進み位相となるような周波数補正信号fPを出力する。 周波数補正信号fPは加算器301においてインバータ
の基本波出力周波数fOと加算され、発振器206に入
力される。発振器206の周波数指令と電圧制御回路2
04の電圧振幅指令により、PWM変調回路207はイ
ンバータ1が指令値に基ずいた基本波を含む矩形波状の
交流電圧を発生するようパルス幅変調を行う。従って、
インバータ1の出力電圧は、差△Iの無効分が零になる
よう振幅を操作されると共に、差△Iの有効分が零にな
るよう位相も操作されるので、定常的に△Iは零となり
、安定に並列運転が行われる。
【0004】図6は上記の並列運転用制回路を持つイン
バータを2台並列運転している場合の回路図である。1
A、1Bは矩形波状の交流電圧を発生するインバータ、
7は配線のインダクタンス(その値L)、8は配線の抵
抗(その値R)である。ここで、リアクトル2A、2B
のインダクタンス値LSA,LSBを0.15PU、コ
ンデンサ3A、3Bのキャパシタンス値CPA、CPB
を0.4PU、配線のインダクタンス7の値Lと抵抗8
の値Rをそれぞれ0.01PUと仮定する。これらの定
数は、インバータ1がパワートランジスタ等で構成され
、1〜2kHz程度のスイッチング周波数で動作してい
る場合に用いられる実用的なものである。このとき、コ
ンデンサ3A、3Bと配線のインダクタンス7、抵抗8
によって形成される回路は、共振次数が高く振動的であ
る。簡単に求めるため、リアクトル2A、2Bを省略し
た図7の回路にて、伝達関数を求める。リアクトル2A
、2Bのインダクタンス値LSA、LSBは配線のイン
ダクタンス7の値Lの15倍であるので、コンデンサ間
の共振現象を検討するには図7で十分である。伝達関数
は、(1)式となる。
【0005】
【数1】
【0006】また、固有周波数ωと減衰係数ζは次のよ
うになる。 ω=1/(L・CP)1/2=15.8ζ=(1/2)
・R・(CP/L)1/2=0.03(1)式より、図
7の回路は15次付近で振動的であることがわかる。従
って、インバータ1A、1Bの出力電圧に15次付近の
高調波成分が含まれていた場合は、コンデンサ3A、3
B間に共振電流が流れ、負荷母線5の電圧が歪む。また
、この共振電流は発散し、インバータ装置の過負荷保護
が動作し負荷への給電を停止する。この共振現象を避け
るためには、インバータ1A、1Bの出力電圧が、同一
の矩形波状電圧を出力し、リアクトル2A、2Bのイン
ダクタンス値LSA、LSB、コンデンサ3A、3Bの
キャパシタンス値CPA、CPBを揃え、15次付近の
高調波成分が互いに打ち消し合うようにする必要があっ
た。この共振に関しては、インバータとインバータの並
列運転だけでなく、インバータと商用電源の並列運転時
にも、商用電源電圧が歪んでおり、15次程度の高調波
成分を含む場合は、同様の現象が起きる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のインバータ装置
は以上のように構成されているので、インバータを他の
インバータと並列運転する場合は、フィルタ用コンデン
サ間の共振現象を避けるために、同一の矩形波状電圧を
出力し、主回路定数を等しくする必要があった。即ち、
同種のインバータ装置は並列運転可能であるが、主回路
構成、主回路定数、直流電圧、PWM制御方法等が異な
るインバータを並列運転することは容易でなかった。ま
た、電圧波形が歪んでいる商用電源とインバータの並列
運転も、共振現象を起こすという問題点があった。この
発明は上記のような問題点を解決するためになされたも
ので、主回路構成、主回路定数、直流電圧、PWM制御
方法等が異なるインバータの並列運転、電圧波形が歪ん
でいる商用電源とインバータの並列運転を共振現象を起
こさずに安定に行うことができるインバータ装置を得る
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係るインバ
ータ装置は、複数台のインバータが共通の負荷母線に対
し並列運転し、負荷電力を分担して供給する変換器シス
テムにおいて、上記複数台のインバータ間に流れる高調
波横流電流を検出する検出手段と、上記高調波横流が許
容値以内となるように、上記複数台のインバータとは別
のインバータが上記高調波横流電流に応じて発生する電
圧を調整する調整手段とを備え、該調整手段で調整した
電圧を変圧器を介して上記並列運転インバータ間に供給
するようにしたものである。第2の発明に係るインバー
タ装置は、出力に並列にコンデンサを設けたインバータ
が共通の負荷母線に対し複数台並列運転し、負荷電力を
分担して供給する変換器システムにおいて、上記複数台
のインバータ間に流れる高調波横流電流を検出する検出
手段と、上記高調波横流が許容値以内となるように、上
記複数台のインバータとは別のインバータが上記高調波
横流電流に応じて発生する電圧を調整する調整手段とを
備え、該調整手段で調整した電圧を変圧器を介して上記
並列運転インバータに設けられたコンデンサに供給する
ようにしたものである。  第3の発明に係るインバー
タ装置は、出力に並列にコンデンサを設けたインバータ
が共通の負荷母線に対し複数台並列運転し、負荷電力を
分担して供給する変換器システムにおいて、上記複数台
のインバータ間に流れる高調波横流電流を検出する検出
手段と、上記複数台のインバータとは別のインバータに
上記高調波横流電流と逆位相の電流を発生する逆位相電
流発生手段とを備え、該逆位相電流発生手段で発生した
逆位相の電流を上記並列運転インバータに設けられたコ
ンデンサに供給するようにしたものである。第4の発明
に係るインバータ装置は、上記第1ないし第3の発明に
おいて、複数台のインバータの少なくとも一つが商用電
源であるとしたものである。
【0009】
【作用】第1の発明においては、検出手段で並列運転し
ている複数台のインバータ間の高調波横流電流を検出し
、調整手段で高調波横流電流が許容値以内となるように
、複数台のインバータとは別のインバータが高調波横流
電流に応じて発生する電圧を調整し、この調整した電圧
を変圧器を介して並列運転インバータ間に供給する。 これにより、並列運転を共振現象を起こさずに安定に行
う。第2の発明においては、検出手段で並列運転してい
る複数台のインバータ間の高調波横流電流を検出し、調
整手段で高調波横流電流が許容値以内となるように、複
数台のインバータとは別のインバータが高調波横流電流
に応じて発生する電圧を調整し、この調整した電圧を変
圧器を介して並列運転インバータに設けられたコンデン
サに供給する。これにより、並列運転を共振現象を起こ
さずに安定に行う。第3の発明においては、検出手段で
並列運転している複数台のインバータ間の高調波横流電
流を検出し、逆位相電流発生手段で複数台のインバータ
に高調波横流電流と逆位相の電流を発生させ、この電流
を並列運転インバータに設けられたコンデンサに供給す
る。これにより、並列運転を共振現象を起こさずに安定
に行う。第4の発明においては、第1ないし第3の発明
において、複数台のインバータの少なくとも一つを商用
電源となし、これにより電圧波形が歪んでいる商用電源
とインバータの並列運転を共振現象を起こさずに安定に
行う。
【0010】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1はこの発明の一実施例を示す回路構成図であ
り、図において、図5〜図7と対応する部分には同一符
号を付し、その詳細説明は省略する。ここで、並列運転
補助用インバータに関する主回路構成要素は500番台
、制御回路構成要素は600番以降の番号として区別し
ている。図1において、500は並列運転補助用のイン
バータ、501、502はインバータ500に接続され
、交流フィルタを構成するリアクトルとコンデンサ、5
03は1次側が上記交流フィルタに接続され、2次側が
インバータ1A及び1B間に挿入された変圧器、504
はインバータ500に接続された直流電源、600は負
荷電流ILを検出する電流センサ、601はインバータ
1Aの出力電流I1を検出する電流センサである。70
0はインバータ1Aが分担すべき負荷電流を求める回路
であり、ここでは同容量のインバータが2台並列運転し
ているものとし、インバータ1Aが分担すべき負荷電流
はIL/2となる。701は減算器800を介して回路
700に接続された高域通過フィルタ、702は高域通
過フィルタ701に接続され、ゲインKを持つ増幅回路
、703は増幅回路702に接続され、そのPWM出力
をインバータ500に供給するPWM変調回路、704
は高域通過フィルタ701に接続され、その出力側に得
られる高調波横流の実効値を検出する実効値検出回路、
705は実効値検出回路704に接続され、その出力よ
りリップル分を除去する低域通過フィルタ、706は低
域通過フィルタ705と増幅回路702の間に接続され
、ゲインを選択するゲイン選択回路である。
【0011】次に、図1に示したこの発明の一実施例の
動作について説明する。インバータ1Aが分担すべき負
荷電流IL/2からインバータ1Aの出力電流I1を減
算器800で減じた信号△I1を求め、これを高域通過
フィルタ701に入力し、信号△I1Hを得る。信号△
I1Hはインバータ1Aと1B間に流れる高調波横流で
ある。 信号△I1Hを増幅回路702にてK倍し、信号K・△
I1HをPWM変調回路703に与える。PWM変調回
路703は信号K・△I1Hに基ずいてパルス幅変調を
行い、そのPWM出力をインバータ500に供給する。 インバータ500は15次程度の電圧を瞬時に発生でき
るような高周波スイッチング素子で構成され、信号K・
△I1Hを瞬時に発生し、リアクトル501、コンデン
サ502から構成される交流フィルタにて、スイッチン
グ周波数の成分のみ除去し、変圧器503にてK・△I
1Hの電圧をインバータ1Aとインバータ1Bの間に供
給する。従って、変圧器503の発生電圧は、高調波横
流には抵抗値Kとして、基本波には抵抗値零として動作
する。よって、コンデンサ3A、3B(キャパスタンス
値CPA、CPB)と配線のインダクタンス7(値L)
、抵抗8(値R)によって形成される回路の伝達関数は
高周波領域では(2)式となる。
【0012】
【数2】
【0013】また、固有周波数ωと減衰係数ζは次のよ
うになる。 ω=1/(L・CP)1/2=15.8ζ=(1/2)
・(R+K)・(CP/L)1/2K=0.22とする
と、ζ=0.7となる。 しかし、一般に配線のインダクタンス値、抵抗値は並列
運転するインバータの設置状況によって大きく異なり、
すべてのケースに対して、K=0.22となるわけでは
ない。配線のインダクタンス値が0.01PU以上であ
れば、Kを大きくしなければ共振現象は抑制できない。 また、配線のインダクタンス値が0.01PU以下であ
れば、Kを小さくすることができる。Kを小さくすると
、並列運転補助用インバータの出力電圧が小さくすむの
で、損失を少なくでき、インバータの出力容量を小さく
し、コストを低くできる等の利点がある。従って、ゲイ
ンKを最適値に選定することは重要である。そこで、本
実施例では高調波横流△I1Hの実効値が許容値を越え
ることなく、また、許容値よりも極度に小さくならない
ような最適ゲインKを調整手段を構成する実効値検出回
路704、低域通過フィルタ705及びゲイン選択回路
706によって求めている。まず、高調波横流△I1H
の実効値を実効値検出回路704にて検出し、これを数
サイクル以上の時定数を持つ低域通過フィルタ705に
て、リップル分を除去し、ゲイン選択回路706に入力
する。ゲイン選択回路706では、図2に示すように、
許容値I1H*と低域通過フィルタ705の出力I1H
(rms)との差を減算器706aにて演算し、この差
を積分器706bにて積分する。積分器706bの出力
K1は、配線のインダクタンス値と抵抗値をそれぞれ0
.01PUとして設計した場合のゲインK0と加算器7
06cにて加算され、この加算器706cの出力をゲイ
ンKの値とする。従って、ゲインKは、ゲイン選択回路
706の積分器706bにより高調波横流が許容値以上
の場合は大きく、許容値以下の場合は小さく調整される
。よって、並列運転インバータの交流出力フィルタ用コ
ンデンサと配線のインピーダンスからなる回路は、高周
波領域では制動的となり、インバータ1Aとインバータ
1Bの主回路構成、主回路定数、直流電圧、PWM制御
方法等が異なっても、共振現象を起こさずに安定に並列
運転を行うことができる。
【0014】図3はこの発明の他の実施例を示す回路構
成図であって、図3において、図1と対応する部分には
同一符号を付し、その詳細説明は省略する。本実施例で
は変圧器503の2次側を交流出力フィルタ用コンデン
サ3Aに直列に接続する。そして、図1同様インバータ
500にて発生した信号をリアクトル501、コンデン
サ502から構成される交流フィルタにてスイッチング
周波数の成分のみ除去し、変圧器503を介してインバ
ータ1Aの交流出力フィルタ用コンデンサ3Aに供給す
る。その他の動作は図1と同様である。よって、本実施
例でも並列運転インバータの交流出力フィルタ用コンデ
ンサと配線のインピーダンスからなる回路は、高周波領
域では制動的となり、インバータ1Aとインバータ1B
の主回路構成、主回路定数、直流電圧、PWM制御方法
等が異なっても、共振現象を起こさずに安定に並列運転
を行うことができる。
【0015】図4はこの発明の更に他の実施例を示す回
路構成図であって、図4において、図1と対応する部分
には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。本実施
例ではインバータ500の出力側をリアクトル501を
介してリアクトル2Aとコンデンサ3Aの接続点に接続
する。又、PWM変調回路703の前に電流制御回路7
02Aを設け、この電流制御回路702Aと高域通過フ
ィルタ701との間に減算器801を設け、この減算器
801の他方の入力端子(負の入力端子)に、インバー
タ500の出力側に設けられた電流センサ602で検出
したインバータ500の出力電流I2を供給するように
する。ここでは図1、図3で用いたような実効値検出回
路704、低域通過フィルタ705及びゲイン選択回路
706は不要である。
【0016】次に、動作について説明する。インバータ
1Aが分担すべき負荷電流IL/2からインバータ1A
の出力電流I1を減じた信号△I1を減算器800で求
め、これを高域通過フィルタ701に入力し、△I1H
を得る。△I1Hは上述のごとくインバータ1Aとイン
バータ1B間に流れる高調波横流である。△I1HとI
2との差を減算器801にて求め、電流制御回路702
Aはこの差を零とする電圧指令V*をPWM変回路70
3に与える。PWM変調回路703は例えば電圧指令*
と三角波とを比較してその交点でインバータ500をス
イッチングさせる。インバータ500は高周波スイッチ
ング素子で構成され、電流△I1Hを瞬時に発生し、リ
アクトル501を介して、交流出力フィルタ用コンデン
サ3Aにこの電流を流す。従って、インバータ500は
、高調波横流と逆位相の電流を瞬時に交流出力フィルタ
用コンデンサ3Aに流すように動作するので、コンデン
サ3Aには高調波横流が流れなくなる。つまり、コンデ
ンサ間の共振電流が抑制されるので、インバータ1Aと
インバータ1Bの主回路構成、主回路定数、直流電圧、
PWM制御方法等が異なっても、共振現象を起こさずに
安定に並列運転を行うことができる。
【0017】尚、上述の各実施例では、複数台のインバ
ータを並列運転する場合について説明したが、電圧波形
が歪んでいる商用電源とインバータを並列運転する場合
でも、上述の並列運転補助用インバータ等を用いること
によって、共振現象を起こさずに安定に運転することが
できる。
【0018】
【発明の効果】以上のように第1の発明によれば、複数
台のインバータが共通の負荷母線に対し並列運転し、負
荷電力を分担して供給する変換器システムにおいて、上
記複数台のインバータ間に流れる高調波横流電流を検出
する検出手段と、上記高調波横流が許容値以内となるよ
うに、上記複数台のインバータとは別のインバータが上
記高調波横流電流に応じて発生する電圧を調整する調整
手段とを備え、該調整手段で調整した電圧を変圧器を介
して上記並列運転インバータ間に供給するようにしたの
で、高調波横流電流を抑制し、安定に並列運転を行える
インバータ装置が得られる効果がある。又、第2の発明
によれば、出力に並列にコンデンサを設けたインバータ
が共通の負荷母線に対し複数台並列運転し、負荷電力を
分担して供給する変換器システムにおいて、上記複数台
のインバータ間に流れる高調波横流電流を検出する検出
手段と、上記高調波横流が許容値以内となるように、上
記複数台のインバータとは別のインバータが上記高調波
横流電流に応じて発生する電圧を調整する調整手段とを
備え、該調整手段で調整した電圧を変圧器を介して上記
並列運転インバータに設けられたコンデンサに供給する
ようにしたので、高調波横流電流を抑制し、安定に並列
運転を行えるインバータ装置が得られる効果がある。 又、第3の発明によれば、出力に並列にコンデンサを設
けたインバータが共通の負荷母線に対し複数台並列運転
し、負荷電力を分担して供給する変換器システムにおい
て、上記複数台のインバータ間に流れる高調波横流電流
を検出する検出手段と、上記複数台のインバータとは別
のインバータに上記高調波横流電流と逆位相の電流を発
生する逆位相電流発生手段とを備え、該逆位相電流発生
手段で発生した逆位相の電流を上記並列運転インバータ
に設けられたコンデンサに供給するようにしたので、高
調波横流電流を抑制し、安定に並列運転を行えるインバ
ータ装置が得られる効果がある。又、第4の発明によれ
ば、上記第1ないし第3の発明において、複数台のイン
バータの少なくとも一つが商用電源であるとしたので、
電圧波形が歪んでいる商用電源とインバータの並列運転
の場合でも、高調波横流電流を抑制し、安定に並列運転
を行えるインバータ装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す回路構成図である。
【図2】この発明の要部を示す回路構成図である。
【図3】この発明の他の実施例を示す回路構成図である
【図4】この発明の更に他の実施例を示す回路構成図で
ある。
【図5】従来のインバータ装置を示すブロック図である
【図6】インバータの並列運転における共振現象を説明
するための回路図である。
【図7】インバータの並列運転における共振現象の伝達
関数を説明するための回路図である。
【符号の説明】
1A、1B    インバータ 2A、2B、501    リアクトル3A、3B、5
02    コンデンサ5    負荷母線 6    負荷 500    並列運転補助用インバータ503   
 変圧器 600、601、602    電流センサ700  
  負荷電流検出回路 701    高域通過フィルタ 702    増幅回路 702A      電流制御回路 703    PWM変調回路 704    実効値検出回路 705    低域通過フィルタ 706    ゲイン選択回路 800、801    減算器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  複数台のインバータが共通の負荷母線
    に対し並列運転し、負荷電力を分担して供給する変換器
    システムにおいて、上記複数台のインバータ間に流れる
    高調波横流電流を検出する検出手段と、上記高調波横流
    が許容値以内となるように、上記複数台のインバータと
    は別のインバータが上記高調波横流電流に応じて発生す
    る電圧を調整する調整手段とを備え、該調整手段で調整
    した電圧を変圧器を介して上記並列運転インバータ間に
    供給するようにしたことを特徴とするインバータ装置。
  2. 【請求項2】  出力に並列にコンデンサを設けたイン
    バータが共通の負荷母線に対し複数台並列運転し、負荷
    電力を分担して供給する変換器システムにおいて、上記
    複数台のインバータ間に流れる高調波横流電流を検出す
    る検出手段と、上記高調波横流が許容値以内となるよう
    に、上記複数台のインバータとは別のインバータが上記
    高調波横流電流に応じて発生する電圧を調整する調整手
    段とを備え、該調整手段で調整した電圧を変圧器を介し
    て上記並列運転インバータに設けられたコンデンサに供
    給するようにしたことを特徴とするインバータ装置。
  3. 【請求項3】  出力に並列にコンデンサを設けたイン
    バータが共通の負荷母線に対し複数台並列運転し、負荷
    電力を分担して供給する変換器システムにおいて、上記
    複数台のインバータ間に流れる高調波横流電流を検出す
    る検出手段と、上記複数台のインバータとは別のインバ
    ータに上記高調波横流電流と逆位相の電流を発生する逆
    位相電流発生手段とを備え、該逆位相電流発生手段で発
    生した逆位相の電流を上記並列運転インバータに設けら
    れたコンデンサに供給するようにしたことを特徴とする
    インバータ装置。
  4. 【請求項4】  上記複数台のインバータの少なくとも
    一つが商用電源である請求項1ないし3のいずれかに記
    載のインバータ装置。
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