JPH04288935A - タレットパンチプレス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ワークテーブルの表
面に板材送り用の遊転ボールを設けたタレットパンチプ
レスに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、タレットパンチプレスでは、ワー
クテーブル上に載置した板材を、ワークホルダの移動に
より、ワークテーブルおよび下タレット上で縦横に送る
ようにしている。ワークテーブルの表面には、板材の移
動を円滑にするために、多数の遊転ボールを設けている
。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、タレットを金
型の選択のために割出回転させるときに、下タレットに
設置されたダイに板材の下面が摺接して傷が付くという
問題点がある。特に、ダイがルーバ加工や、バーリング
加工、エンボス加工等を行う成形型である場合は、通常
の孔明け用のダイよりも上方に突出していることが多く
、タレットの回転で板材を傷付け易い。

【０００４】この発明の目的は、タレットの割出回転時
に板材がダイと摺接して板材下面に傷が付くことを防止
できるタレットパンチプレスを提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、ワークテー
ブルの表面に、板材を送り自在に載せる多数の遊転ボー
ルを設けたタレットパンチプレスにおいて、タレットの
周辺の遊転ボールを、上面レベルが略ダイ上面に位置す
る通常送り高さと、この通常送り高さよりも上方の板材
持上げ高さとの間で昇降させる遊転ボール昇降装置を設
けたものである。

【０００６】

【作用】常時は、遊転ボールを略ダイ上面の通常送り高
さとして板材の送りを行い、パンチ加工を行う。タレッ
トの割出回転時は、遊転ボールを遊転ボール昇降装置に
より上昇させ、板材を下タレットのダイに触れない高さ
に持ち上げる。

【０００７】

【実施例】この発明の一実施例を図１ないし図６に基づ
いて説明する。図３はタレットパンチプレスの側面図で
ある。Ｃ字状のフレーム１に、上下のタレット２，３が
割出回転可能に設けられ、パンチ位置Ｐでパンチ工具を
昇降駆動するパンチ駆動機構４がフレーム１の上部に設
けられている。フレーム１の前方に、ベッド５が続いて
設けてあり、その上にワークテーブル６が設けられてい
る。

【０００８】図２に示すように、ワークテーブル６は、
中央の固定テーブル６ａと、両側のスライドテーブル６
ｂとからなる。スライドテーブル６ｂは、キャリッジ７
と共にベッド５のレール８上に前後（Ｙ軸方向）送り自
在に設置してある。キャリッジ７には、クロススライド
９が横（Ｘ軸方向）移動自在に搭載され、板材Ｗを把持
する複数のワークホルダ１０がクロススライド９に取付
けてある。キャリッジ７およびクロススライド９は、各
々送りねじ１１，１２を介してサーボモータ１３，１４
により進退駆動される。これらキャリッジ７，クロスス
ライド９，ワークホルダ１０およびサーボモータ１３，
１４により、板材送り装置１５が構成される。

【０００９】ワークテーブル６の固定テーブル６ａは、
前部テーブル６ｃとタレット周辺テーブル６ｄとからな
り、タレット周辺テーブル６ｄに設けた円形の開口１６
に、下タレット３の上面が臨んでいる。これら前部テー
ブル６ｃ、タレット周辺テーブル６ｄ、および両側のス
ライドテーブル６ｂには、板材Ｗの移動を円滑にする遊
転ボール１７〜１９が各々上面に突出して多数設けてあ
る。

【００１０】下タレット３は、多数のダイ２０を円周上
に配置したものである。図１に示すように、上タレット
２にはダイ２０と対向するパンチ工具２１が昇降自在に
装着してある。

【００１１】タレット周辺テーブル６ｄの各遊転ボール
１８は、遊転ボール昇降装置２２により昇降駆動可能で
あり、タレット２，３の回転時において、板材Ｗを持ち
上げるようにしてある。

【００１２】遊転ボール昇降装置２２につき説明する。 遊転ボール１８は、ボールケース２３内に回転自在でか
つ突没可能に設けてあり、ボールケース２３内の復帰ば
ね（図示せず）により突出付勢されて、ボールケース２
３の上面から一部が突出する。

【００１３】図５に示すように、ボールケース２３は回
動アーム２４に取付けられ、回動アーム２４は、フレー
ム１の枠材１ａに、ブラケット２５を介して上下回動自
在に支持されている。回動アーム２４の遊端は、連結軸
２６を介して昇降シリンダ２７のピストンロッドに連結
してあり、昇降シリンダ２７の駆動により回動アーム２
４と共にボールケース２３が昇降駆動される。昇降シリ
ンダ２７の本体は、フレーム１に取付けられたブラケッ
ト２８に回動自在に取付けてある。

【００１４】連結軸２６は、各々ボールケース２３を取
付けた複数の回動アーム２４に渡って貫通しており、こ
れらボールケース２３は１台または２台の共通の昇降シ
リンダ２７により連動して昇降駆動される。例えば、図
２のタレット周辺テーブル６ｄの４辺に並ぶ各遊転ボー
ル１８が、各辺ごとに１本の連結軸２６により昇降駆動
される。

【００１５】タレット周辺テーブル６ｄの角部内側の遊
転ボール１８は、図６に示すように個別に昇降シリンダ
２９によりボールケース２３を昇降駆動させるようにし
てある。昇降シリンダ２９は、ボールケース２３を昇降
自在に支持したガイド部材３０を介して、タレット周辺
テーブル６ｄの下面に取付けてある。

【００１６】図２の前部テーブル６ｃおよびスライドテ
ーブル６ｂの遊転ボール１７，１９は、一部がテーブル
上面から突出するように、タレット周辺テーブル６ｄの
遊転ボール１８と同様なボールケースにより支持してあ
る。なお、スライドテーブル６ｂには、Ｙ軸方向に沿う
回転自在なロールを遊転ボール１９の代わりに設けても
良い。

【００１７】図４に示すように、ワークホルダ１０は固
定下あご３１に可動上あご３２を支軸３３回りで上下回
動自在に取付けたものであり、クランプシリンダ３４の
駆動により、板材Ｗを両あご３１，３２の間で挟持する
。ワークホルダ１０は、クロススライド９に逃がし機構
３７を介して上方への逃げが自在に支持されている。 逃がし機構３７は、固定下あご３１の基端のベース部材
３６に設けた両側縁の突条３６ａを、クロススライド９
に設けたガイド部材３５の一対の対向するガイド溝３５
ａに昇降自在に係合させたものである。ワークホルダ１
０の下降端は、ガイド部材３５のストッパ部３５ｂに係
合して規制される。

【００１８】なお、このタレットパンチプレスの制御装
置（図示せず）には、タレット割出指令に応答して、上
下タレット２，３を回転させる前に、遊転ボール昇降装
置２２に上昇指令を与えてタレット周辺テーブル６ｄの
遊転ボール１８を上昇させると共に、タレット２，３の
回転終了後に遊転ボール昇降装置２２を下降させる遊転
ボール昇降制御手段が設けてある。

【００１９】上記構成の動作を説明する。常時は、図１
（Ｂ）に示すように、タレット周辺テーブル６ｄの遊転
ボール１８は下降しており、他の各遊転ボール１７，１
９と同様に、上面レベルが略ダイ上面（ダイハイト）に
位置する通常送り高さにある。この状態で、ワークテー
ブル６上にある板材Ｗが各遊転ボール１７〜１９上を滑
って前後左右に送られ、板材Ｗの任意個所がパンチ位置
Ｐにおいてパンチ加工される。板材Ｗの送りは、板材Ｗ
を把持したワークホルダ１０を、キャリッジ７およびク
ロススライド９により前後左右に移動させることにより
行う。

【００２０】タレット２，３を割出回転させるときは、
回転に先立ち、タレット周辺テーブル６ｄに設けられた
各遊転ボール１８を、遊転ボール昇降装置２２により図
１（Ａ）のように上昇させる。このように板材Ｗを持ち
上げた状態でタレット２，３を割出回転させる。これに
より、下タレット２の割出回転に伴うダイ２０と板材Ｗ
との摺接が回避され、板材Ｗの下面が傷付くことが防止
される。ダイ２０が、ルーバ加工用の成形型等のように
、通常の孔明け用のダイよりも上方に突出している場合
でも、前記のように板材Ｗを持ち上げて下タレット３を
回転させることにより、ダイ２０で板材Ｗを傷付けるこ
とが防止される。また、板材Ｗは遊転ボール１８で持ち
上げるので、タレット２，３の割出回転の途中で、板材
Ｗの送りを同時に行うこともできる。

【００２１】タレット２，３の割出回転が終了すると、
遊転ボール１８を元の通常送り高さに下降させる。

【００２２】この実施例では、ワークホルダ１０を逃が
し機構３７により上方へ逃がし自在としてあるが、その
ため遊転ボール１８の上昇により板材Ｗを持ち上げたと
きに、板材Ｗのワークホルダ１０による把持部に無理な
力が作用することが回避される。すなわち、ワークホル
ダ１０が高さ固定であると、ワークホルダ１０がタレッ
ト２，３の近くまで移動しているような場合に、板材Ｗ
の持ち上げによって板材Ｗのワークホルダ１０による把
持部分に無理な曲げ力が作用する。しかし、この実施例
ではワークホルダ１０が上方へ自由に逃げることにより
、板材Ｗに曲げ力が加わることが回避される。

【００２３】なお、前記実施例ではタレット周辺テーブ
ル６ｄの全ての遊転ボール１８を昇降させるようにした
が、一部の遊転ボール１８のみを昇降させるようにして
も良い。

【００２４】また、前記実施例ではタレット周辺テーブ
ル６ｄを高さ固定とし、遊転ボール１８のみを上昇させ
るように構成したが、遊転ボール昇降装置は、遊転ボー
ル１８をタレット周辺テーブル６ｄごと上昇させるもの
であっても良い。この場合に、タレット周辺テーブル６
ｄを複数個に分割し、例えばタレット３の左右に隣合う
部分のみを上昇させるようにしても良い。

【００２５】

【発明の効果】この発明のタレットパンチプレスは、タ
レットの周辺の遊転ボールを昇降させる遊転ボール昇降
装置を設け、板材をダイ上面よりも上方に持ち上げるよ
うに構成したため、タレットの割出回転による板材とダ
イとの摺接を回避して、板材の下面に傷が付くことを防
止できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ），（Ｂ）は各々この発明の一実施例の遊
転ボール上昇状態および下降状態を各々示す部分破断側
面図である。

【図２】同タレットパンチプレスの破断平面図である。

【図３】同じくそのタレットパンチプレスの側面図であ
る。

【図４】同じくそのワークホルダの拡大断面図である。

【図５】同じくその遊転ボール昇降装置の破断正面図で
ある。

【図６】同実施例における他の遊転ボール昇降装置の破
断正面図である。

【符号の説明】

１…フレーム、２，３…タレット、４…パンチ駆動機構
、６…ワークテーブル、６ａ…固定テーブル、６ｂ…ス
ライドテーブル、６ｄ…タレット周辺テーブル、７…キ
ャリッジ、９…クロススライド、１０…ワークホルダ、
１５…板材送り装置、１７〜１９…遊転ボール、２０…
ダイ、２１…パンチ工具、２２…遊転ボール昇降装置、
２３…ボールケース、２７…昇降シリンダ、３７…逃が
し機構、Ｗ…板材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　ワークテーブルの表面に、板材を送り
   自在に載せる多数の遊転ボールを設けたタレットパンチ
   プレスにおいて、タレットの周辺の遊転ボールを、上面
   レベルが略ダイ上面に位置する通常送り高さと、この通
   常送り高さよりも上方の板材持上げ高さとの間で昇降さ
   せる遊転ボール昇降装置を設けたタレットパンチプレス
   。