JPH04261895A - 感熱転写記録方法 - Google Patents

感熱転写記録方法

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JPH04261895A
JPH04261895A JP3002302A JP230291A JPH04261895A JP H04261895 A JPH04261895 A JP H04261895A JP 3002302 A JP3002302 A JP 3002302A JP 230291 A JP230291 A JP 230291A JP H04261895 A JPH04261895 A JP H04261895A
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JP
Japan
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group
image
transfer recording
thermal transfer
heat
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JP3002302A
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English (en)
Inventor
Noritaka Nakayama
中山 憲卓
Tawara Komamura
駒村 大和良
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱転写記録材料を用い
た感熱転写記録方法に関し、更に詳しくは階調性、耐光
性および安定性に優れかつ高濃度で色再現性に優れた画
像が得られる感熱転写記録材料を用いて効率的に記録す
ることの出来る感熱転写記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来から
、カラーハードコピーを得る方法としては、インクジェ
ット方式、電子写真方式、感熱転写方式等によるカラー
記録技術が検討されており、中でも感熱転写方式は、操
作や保守の容易性や、装置の小型化、低コスト化が可能
であること、ランニングコストが安い等の利点を有して
いる。
【0003】この感熱転写方式には、支持体上に熱溶融
性インク層を有する転写シート(以後、感熱転写記録材
料とも言う)を感熱ヘッドにより加熱して、熱溶融性イ
ンク層からインクを被転写シート(以後、受像材料とも
言う)上に溶融転写する方式と、支持体上に熱拡散性色
素(昇華性色素)を含有するインク層を有する転写シー
トを感熱ヘッドにより加熱して、インク層から熱拡散性
色素を被転写シートに転写する熱拡散転写方式(昇華転
写方式)との2種類があるが、熱拡散転写方式の方が感
熱ヘッドの熱的エネルギーの変化に応じて、色素の転写
量を変化させて画像の階調をコントロールすることがで
きるので、フルカラー記録に有利である。
【0004】ところで、熱拡散転写方式の感熱転写記録
においては、感熱転写記録材料に用いられる色素が重要
であり、従来のものでは得られた画像の安定性、即ち耐
光性や定着性が良くないという欠点を有している。
【0005】そこでこれらの点を改良するために、特開
昭59−78893号、同59−109394号、同6
0−2398号の各公報には、キレート化可能な熱拡散
性のシアン色素を用い、受像材料上にキレート化された
色素によって画像を形成する画像形成方法が開示されて
いる。
【0006】しかしながら、これらの画像形成方法は耐
光性や定着性を改良する方法としては優れた方法である
が、これらの公報に開示されたシアン色素は、転写性が
低いので十分な濃度の画像が得られず、吸収特性におい
ては不要な吸収を持つので色再現上好ましくないという
問題点を有している。
【0007】また、特開昭61−57651号、同63
−308072号公報にはインドアニリン系の色素を用
い、一般式[II]で表されるメタルソースの存在しな
い系での画像形成を開示しているが、これらの方法は色
再現上は好ましいものの、定着性および転写性が十分で
ないという問題点がある。
【0008】本発明は前記の事情に基づいてなされたも
のである。
【0009】本発明者等は前述の観点に立って、感熱転
写材料用色素について種々研究を重ねた結果、特定の色
素と高反応性の金属イオンを供給する化合物とを組み合
わせることにより高濃度で画像安定性(定着性)に優れ
、かつ色再現上好ましい画像が得られる事を見いだし、
これに基づいて本発明を完成することができた。
【0010】すなわち、本発明の目的は、濃度、定着性
および色相が改良された感熱転写記録方法を提供するこ
とにある。
【0011】
【前記課題を解決するための手段】前記目的を達成する
ための本発明は、下記一般式[I]で表される熱拡散性
色素を含むインク層を支持体上に有する感熱転写記録材
料の前記インク層に受像材料を重ね、前記感熱転写記録
材料を画像情報に応じて加熱し、下記一般式[II]で
表される金属イオンを供給する化合物(以下、メタルソ
ースと称する)の存在下に、画像を受像材料上に形成す
ることを特徴とする感熱転写記録方法である。
【0012】
【化1】
【0013】[ただし、式中、R、R’およびR”はそ
れぞれハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、
アリール基、アルケニル基、アラルキル基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、シアノ基、アシルアミノ基、ア
ルキルチオ基、アリールチオ基、スルホニルアミノ基、
ウレイド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アル
コキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ス
ルホニル基、アシル基、アミノ基を表す。
【0014】xおよびyはそれぞれ0〜3の整数を表し
、zは0〜4の整数を表す。
【0015】R、RおよびR”はそれぞれx、yおよび
zが2以上のとき、互いに結合して環を形成してもよい
【0016】Yは水酸基または−N(R1 )2 を示
す。 [ただし、R1 は水素原子またはアルキル基を表わし
、2個のR1 は互いに同一であっても異なっていても
よい。]。R’とYは結合して環を形成しても良い。
【0017】   [M(Q1 )k (Q2 )m (Q3 )n 
]P+p( L−)                
  [II][ただし、式中、Mは金属イオンを表す。
【0018】Q1 、Q2 、Q3 は各々Mで表され
る金属イオンと配位結合可能な配位化合物を表す。Lは
錯体を形成しうる対アニオンである。lは1、2または
3の整数を表し、mは1、2または0を表し、nは1ま
たは0を表すが、これらは前記一般式[II]で表され
る錯体が4座配位か、6座配位かによって決定されるか
、あるいはQ1、、Q2 、Q3 の配位子の数によっ
て決定される。   pは1、2または3の整数を表す。]以下に本発明
について詳述する。
【0019】一般式[I]で表わされる色素についてさ
らに詳しく説明する。
【0020】前記R、R’およびR”はそれぞれハロゲ
ン原子(例えば塩素原子、フッ素原子等)、アルキル基
(例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、n−ブ
チル基等)、シクロアルキル基(例えばシクロペンチル
基、シクロヘキシル基等)、アリール基(例えばフェニ
ル基等)、アルケニル基(例えば2−プロペニル基等)
、アラルキル基(例えばベンジル基、2−フェネチル基
等)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、
イソプロポキシ基、n−ブトキシ基等)、アリールオキ
シ基(例えばフェノキシ基等)、シアノ基、アシルアミ
ノ基(例えばアセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基
等)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ基、エチルチ
オ基、n−ブチルチオ基等)、アリールチオ基(例えば
フェニルチオ基等)、スルホニルアミノ基(例えばメタ
ンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基等
)、ウレイド基(例えば3−メチルウレイド基、3,3
−ジメチルウレイド基、1,3−ジメチルウレイド基等
)、カルバモイル基(例えばメチルカルバモイル基、エ
チルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基等)、ス
ルファモイル基(例えばエチルスルファモイル基、ジメ
チルスルファモイル基等)、アルコキシカルボニル基(
例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等
)、アリールオキシカルボニル基(例えばフェノキシカ
ルボニル基等)、スルホニル基(例えばメタンスルホニ
ル基、ブタンスルホニル基、フェニルスルホニル基等)
、アシル基(例えばアセチル基、プロパノイル基、ブチ
ロイル基等)、アミノ基(例えばメチルアミノ基、エチ
ルアミノ基、ジメチルアミノ基等)を表わす。
【0021】これらの基は更に置換されていてもよく、
置換基としてはアルキル基(例えばメチル基、エチル基
、トリフルオロメチル基等)、アリール基(例えばフェ
ニル基)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ
基等)、アミノ基(例えばメチルアミノ基、エチルアミ
ノ基等)、アシルアミノ基(例えばアセチル基等)、ス
ルホニル基(例えばメタンスルホニル基等)、アルコキ
シカルボニル基(例えばメトキシカルボニル基)、シア
ノ基、ニトロ基、ハロゲン原子(例えば塩素原子、フッ
素原子等)等が挙げられる。
【0022】また、これらのR、R’およびR”で表わ
される基(置換基を有する場合には置換基を含む)は、
炭素数15個以下、特に10個以下が好ましい。
【0023】xおよびyはそれぞれ0〜3の整数を表わ
し、zは0〜4の整数を表わす。
【0024】R、R’およびR”はそれぞれx、yおよ
びzが2以上のとき、互いに結合して環を形成しても良
い。
【0025】Yは水酸基または−N(R1 )2 を示
す。 ただし、R1 は水素原子またはアルキル基を表わし、
2個のR1 は互いに同一であっても異なっていてもよ
い。
【0026】前記R1 としては、アルキル基(置換ア
ルキル基を含んでもよく、例えばメチル基、エチル基、
n−ブチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−メタンス
ルホンアミドエチル基等)が挙げられ、特に好ましくは
炭素数8以下のジアルキルアミノ基(例えばジエチルア
ミノ基、N−エチル−N−2−メタンスルホンアミドエ
チル基等)が挙げられる。
【0027】前記一般式[I]で表される化合物、すな
わち本発明に係る熱拡散性色素(シアン色素)は、例え
ば下記一般式[III ]で表されるフェノール誘導体
と、一般式[IV]で表されるp−フェニレンジアミン
誘導体あるいはp−アミノフェノール誘導体との酸化カ
ップリング反応のごとき、公知の合成方法に従って製造
することができる。
【0028】
【化2】
【0029】ただし、一般式[III ]におけるR、
R”、xおよびzは一般式[I]で定義されたものと同
義である。
【0030】
【化3】
【0031】ただし、一般式[IV]におけるR’、Y
およびyは一般式[I]で定義されたものと同義である
【0032】このカップリング反応は塩基性条件下で進
行させることが好ましく、反応媒体は有機溶媒、水性有
機溶媒あるいは水溶液のいずれでもよい。
【0033】また、酸化剤としては有機質、無機質を問
わずp−フェニレンジアミン誘導体あるいはp−アミノ
フェノール誘導体を酸化しうる電位を有するものであれ
ばよく、例えば、ハロゲン化銀、過酸化水素、二酸化マ
ンガン、過硫酸カリウム、酸素などの無機酸化剤あるい
はN−ブロモコハク酸イミド、クロラミンTなどの種々
の有機酸化剤を用いることができる。
【0034】また、適当な電流、電圧、支持電解質、溶
媒および電極等を選択することにより電極反応により合
成することもできる。
【0035】次に、本発明に用いられる一般式[I]で
表される化合物の代表例を図1(例示化合物1〜4)、
図2(例示化合物5〜8)、図3(例示化合物9〜12
)、図4(例示化合物13〜16)、図5(例示化合物
17〜20)、図6(例示化合物21〜24)、図7(
例示化合物25〜28)、図8(例示化合物29〜32
)、図9(例示化合物33〜36)、図10(例示化合
物37〜40)、図11(例示化合物41〜44)およ
び図12(例示化合物45、46)に示すが、本発明は
これらに限定されるものではない。
【0036】本発明に用いる感熱転写記録材料は、前記
一般式[I]で表わされる熱拡散性色素とバインダーと
を含有するインク層を支持体上に設けてなる。
【0037】本発明の感熱転写記録材料は、前記色素の
少なくとも1種をバインダーと共に溶媒中に溶解あるい
は微粒子状に分散させてインク(インク層形成用塗料)
を調製し、該インクを支持体上に塗布、乾燥してインク
層を形成するかあるいはグラビア法などの印刷法によっ
てインク層を形成することにより製造することができる
。前記インク層における色素の含有量は、支持体1m2
 当たり0.1〜20gが好ましい。インク層の厚さは
乾燥膜厚で0.1〜5μmが好ましい。
【0038】前記バインダーとしては、セルロース系、
ポリアクリル酸系、ポリビニルアルコール系、ポリビニ
ルピロリドン系などの水溶性ポリマー、アクリル樹脂、
メタクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポ
リスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルブチラ
ール、ポリビニルアセタール、エチルセルロース、ニト
ロセルロースなどの水または有機溶媒に可溶のポリマー
を挙げることができる。
【0039】バインダーとして有機溶媒に可溶のポリマ
ーを用いる場合、このポリマーは1種または2種以上を
有機溶媒に溶解して用いるだけでなく、ラテックス分散
の形で使用しても良い。
【0040】バインダーの使用量としては支持体1m2
 当たり0.1g〜50gが好ましい。
【0041】前記インクを調製するための溶媒としては
、水、アルコール類(例えばエタノール、プロパノール
)、セロソルブ類(例えばメチルセルソルブ)、エステ
ル類(例えば酢酸エチル)、芳香族類(例えばトルエン
、キシレン、クロルベンゼン)、ケトン類(例えばアセ
トン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン)、エー
テル類(例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン)、塩
素系溶剤(例えばクロロホルム、トリクロルエチレン)
などが挙げられる。
【0042】本発明に用いられる前記支持体としては、
寸法安定性が良く、感熱ヘッドでの記録の際の熱に耐え
うるものならば何でも良いが、コンデンサー紙、グラシ
ン紙のような薄葉紙、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレンテレナフタレート、ポリアミド、ポリカーボ
ネートのような耐熱性のプラスチックフィルムを用いる
ことができる。
【0043】支持体の厚さは2〜30μmが好ましく、
また支持体にはバインダーとの接着性の改良や色素の支
持体側への転写、染着を防止する目的で下引き層を有し
ていても良い。
【0044】さらに支持体の裏面(インク層と反対の側
)には、ヘッドが支持体に粘着するのを防止する目的で
スティッキング防止層を有していても良い。
【0045】本発明の感熱転写材料は、そのインク層上
に特開昭59−106997号公報に記載されているよ
うな熱溶融性化合物を含有する熱溶融性層を有していて
も良い。
【0046】この熱溶融性化合物としては、65〜13
0℃の融点を有する無色もしくは白色の化合物が好まし
く用いられ、例えばカルバナロウ、密ロウ、カンデリワ
ックス等のワックス類、ステアリン酸、ベヘン酸等の高
級脂肪酸、キシリトール等のアルコール類、アセトアミ
ド、ベンズアミド等のアミド類、フェニルウレア、ジエ
チルウレア等の尿素類等を挙げることができる。
【0047】なお、これらの熱溶融性層には、色素の保
持性を高めるために例えばポリビニルピロリドン、ポリ
ビニルブチラール、飽和ポリエステル等のポリマーが含
有されていても良い。
【0048】さらに、本発明に係る感熱転写記録材料を
フルカラー画像記録に適用する場合には、図13に示す
ように、本発明に係るシアン色素を含有するシアンイン
ク層2、熱拡散性マゼンタ色素を含有するマゼンタイン
ク層3、熱拡散性イエロー色素を含有するイエローイン
ク層4の3つの層が支持体1上に順次繰り返して塗設さ
れていることが好ましい。
【0049】また、必要に応じてイエロー、マゼンタ、
シアンの各層の他に黒色画像形成物質を含むインク層を
更に塗設し、合計4つの層が順次繰り返して塗設されて
いても良い。
【0050】このようにして得られた感熱転写記録材料
のインク層と受像材料の受像層とを重ね合わせてから、
感熱転写記録材料の支持体の裏面から画像情報に応じて
熱を与えると、この熱量に応じた色素が受像層に拡散・
定着してそこに色素画像を形成することができる。
【0051】本発明の感熱転写記録方法において重要な
点は、上記工程において前記一般式[II]で表わされ
る金属イオンを供給する化合物(メタルソース)の存在
下に、画像情報に応じた熱を感熱転写記録材料に与え、
前記インク層中の熱拡散性色素と上記メタルソ−スとを
反応させて得られるキレート色素によって、画像を受像
材料上に形成させることである。
【0052】前記メタルソースを構成する金属イオンと
しては、周期律表の第I〜第■族に属する2価および多
価の金属が挙げられるが、中でもAl、Co、Cr、C
u、Fe、Mg、Mn、Mo、Ni、Sn、Tiおよび
Znが好ましく、特にNi、Cu、Co、CrおよびZ
nが好ましい。  これらの金属イオンを供給する化合
物(メタルソース)としては、該金属の無機または有機
の塩および該金属の錯体が好ましい。
【0053】具体例を挙げると、Ni2+,Cu2+,
Co2+,Cr2+およびZn2+を含有した下記一般
式で表される錯体が好ましく用いられる。
【0054】 [M(Q1 )k(Q2 )m(Q3)n ]P+p(
 L−)ただし、式中Mは金属イオンを表し、Q1 、
Q2 、Q3 は各々Mで表される金属イオンと配位結
合可能な配位化合物を表し、これらの配位化合物として
は例えば「キレート化学(5)(南江堂)」に記載され
ている配位化合物から選択することができる。
【0055】特に好ましくはエチレンジアミンおよびそ
の誘導体、グリシンアミドおよびその誘導体、ピコリン
アミドおよびその誘導体が挙げられる。
【0056】Lは錯体を形成しうる対アニオンであり、
Cr、SO4 、ClO4 等の無機化合物アニオンや
ベンゼンスルホン酸誘導体、アルキルスルホン酸誘導体
等の有機化合物アニオンが挙げられるが、特に好ましく
はテトラフェニルホウ素アニオンおよびその誘導体であ
る。
【0057】lは1、2または3の整数を表し、mは1
、2または0を表し、nは1または0を表すが、これら
は前記一般式で表される錯体が4座配位か、6座配位か
によって決定されるか、あるいはQ1 、Q2 、Q3
 の配位子の数によって決定される。pは1、2または
3を表す。
【0058】前記メタルソ−スは受像材料中に存在させ
ても良いし、前記インク層の表面に設けた前記熱溶融性
層中に存在させても良い。
【0059】通常、受像材料好ましくは受像材料の受像
層中に存在させる。
【0060】メタルソースの添加量は、受像材料または
熱溶融性層に対して、0.2〜20g/m2 が好まし
く、1〜10g/m2 がより好ましい。
【0061】本発明の感熱転写記録方法を図面で説明す
ると、図14において、支持体5と受像層6中に前記メ
タルソースを存在させたとき、支持体8と感熱層9とか
らなる感熱転写記録材料10の感熱層9中の前記色素は
、例えばサーマルヘッド11の発熱抵抗体12からの熱
によって受像材料7に拡散移行し、その受像層6におい
て前記メタルソースと反応してキレート色素を形成する
【0062】また、図15において、インク層13の表
面に設けた熱溶融性層14中に前記メタルソースを存在
させたとき、支持体15とインク層13と熱溶融性層1
4とからなる感熱転写記録材料16のインク層13中の
前記色素は、例えばサーマルヘッド17の発熱抵抗体1
8からの熱によって熱溶融性層14に拡散移行し、そこ
で前記メタルソースと反応してキレート色素を形成し、
このキレート色素を含む熱溶融性層の一部14aが凝集
破壊もしくは界面剥離を起こして受像材料19側に移行
する。
【0063】なお、本発明で用いる前記受像材料は、一
般に紙、プラスチックフィルム、または紙−プラスチッ
クフィルム複合体を支持体にしてその上に受像層として
ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニール
と他のモノマー(例えば酢酸ビニル等)との共重合体樹
脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポ
リビニルカーボネート等の一種または二種以上のポリマ
ー層を形成してなる。また、上記支持体そのものを受像
材料にすることもある。
【0064】本発明の感熱転写記録方法によると、感熱
転写記録材料に添加する色素が熱拡散性でかつ良好なキ
レート化反応性を有するので、高濃度でかつ画像安定性
の優れた画像が得られ、しかも色再現上好ましい色相の
画像を得ることができる。
【0065】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0066】(実施例1) <インク層(感熱層)の調整> 下記組成の混合物から本発明に用いられる熱拡散性色素
を含有する均一な溶液のインクを得た。
【0067】   例示化合物2(図1における番号に対応する。) 
   10g  ニトロセルロース樹脂       
                     20g 
                 メチルエチルケト
ン                        
    400cc<感熱転写記録材料の作製>上記の
本発明の熱拡散性色素を含有するインクを、厚さ4.5
μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)
1上に、ワイヤーバーを用いて乾燥後の塗布量が1.0
g/m2 になるように塗布、乾燥してインク層を形成
し、本発明に係る感熱転写材料−1を作製した。
【0068】なお、ポリエチレンテレフタレートフィル
ムの裏面には、ステッキング防止層としてシリコン変性
ウレタン樹脂(SP− 2105、大日精化(株)製)
を含むニトロセルロース層が設けられている。
【0069】<受像材料の作成>紙の両面をポリエチレ
ンでラミネートした紙支持体において、その片側のポリ
エチレン層[適量の白色顔料(TiO2 )青味剤およ
び下記メタルソース(付量5g/m2 )を含む]の上
に受像層として塩化ビニル樹脂を付量10g/m2 と
なるように塗布して受像材料を作成した。
【0070】なお、この受像層にはシリコンオイル0.
15g/m2 が含まれている。
【0071】メタルソース:[Ni(NH2 COCH
2 CH2 NHC3 H7 )3 ¥2+2[(Ph
4 B)¥<感熱転写画像記録方法>得られた感熱転写
記録材料1と上記受像材料とを、感熱転写記録材料のイ
ンク層と受像材料の受像層とが向き合うように重ね、感
熱ヘッドを感熱転写シートの裏面から当てて画像記録を
行なった。
【0072】得られた画像の最大反射濃度(Dmax)
、 色素のキレート化反応性、画像の色相および定着性
について下記の方法で評価した.結果を表1に示す。
【0073】 主走査、副走査の線密度:8ドット/mm記録電力  
            :0.6W/ドット感熱ヘッ
ドの加熱時間  :20msec(印加エネルギー約1
1.2×10−3J)から2msec(印加エネルギー
約1.12×10−3J)の間で段階的に加熱時間を調
整した。
【0074】最大反射濃度(Dmax ):光学濃度計
[コニカ(株)製PCK− 65型を用いて測定した。
【0075】耐光性                
:キセノンフェードメータ3日間照射後の色素の残存率
(%)を調べた。
【0076】色相                 
 :得られた画像を目視により評価した。 ○・・・シアン色素として良好。
【0077】△・・・シアン色素として不良。 定着性                :得られた画
像の受像層表面と、厚み180μmのポリエチレンテレ
フタレートフィルム上に厚み5μmのニトロセルロース
層を塗設してなる転写シートの塗布面とを重ね、140
℃で1分間加熱し、受像層から上記ニトロセルロース層
表面への色素の転写程度を目視により評価し、再転写の
少ないもの程定着性が優れているとした。
【0078】〇・・・再転写が認められない。
【0079】△・・・再転写がわずかに認められる。
【0080】×・・・再転写が顕著である。
【0081】(実施例2〜8)実施例1に用いた熱拡散
性色素である例示化合物2に代えて、表1に示す色素(
表1における化合物の番号は図示の化合物の番号に対応
する。)をそれぞれ用いたこと以外は実施例1と同様の
感熱転写記録材料2〜8および受像材料を作製し、同様
にして画像形成を行なった。
【0082】結果を表1に示す。
【0083】(比較例1、2)実施例1における例示化
合物2に代えて下記の2種の比較色素A,Bをそれぞれ
用い、また、溶媒の使用量を実施例1のままでは色素の
溶解性が低いのでメチルエチルケトンの使用量を2倍に
したこと以外は、実施例1と同様の条件で感熱転写記録
材料と受像材料とを作製し、同様にして画像形成を行な
った。
【0084】結果を表1に示す。
【0085】比較色素A:
【0086】
【化4】
【0087】比較色素B:
【0088】
【化5】
【0089】(比較例3)上記比較例1、2と同様にメ
チルエチルケトンの使用量を2倍にしたこと、および受
像層にメタルソースを添加しなかったこと以外は、実施
例1と同様にして感熱転写記録材料および受像材料を作
成し、画像形成を行なった。
【0090】結果を表1に示す。
【0091】
【表1】
【0092】表1より本発明の試料は比較の試料に比べ
て、いづれも高濃度で吸収特性や画像保存性(耐光性、
定着性)の良いシアン画像を得ることが出来ることがわ
かる。
【0093】また、実施例1と比較例3との比較により
、メタルソースの存在により濃度および定着性が改良さ
れていることがわかる。
【0094】(実施例9)図13に示すように、実施例
1で用いた支持体上にイエロー色素画像形成インク層、
マゼンタ画像形成インク層、シアン画像形成インク層を
面順次に塗設して感熱転写記録材料を作成した。
【0095】なお、シアンインク層は実施例1のインク
層の構成と同じであり、イエローインク層およびマゼン
タのインク層の構成は下記に示す通りである。
【0096】<イエローインク層> イエロー色素:下記構造、付き量=0.6g/m2 、
バインダー:ポリビニルブチラール、付き量=0.9g
/m2
【0097】
【化6】
【0098】<マゼンタインク層> マゼンタ色素:下記構造、付き量=0.6g/m2 、
バインダー:ニトロセルロース、付き量=0.9g/m
2 、
【0099】
【化7】
【0100】上記の感熱転写記録材料を用い、ビデオプ
リンタ(ニコン製、CP− 3000D) を用いてフ
ルカラー画像を作成した。  その結果、良好な色再現
性を示すフルカラー画像が得られた。
【0101】また、得られた画像の画像保存性(耐光性
)は良好であった。
【0102】なお、受像材料は実施例1で用いたものと
同じメタルソ−スを含む受像材料を用いた。
【0103】すなわち、本発明の感熱転写記録方法を用
いることにより階調性、色再現性がよく、且つ画像安定
性に優れたフルカラー画像を得ることが出来た。
【0104】(実施例10)実施例10の感熱転写記録
材料上に中間層としてp−トルアミドのボールミル分散
物5g、ポリビニルピロリドン7gおよびゼラチン3g
、下記硬膜剤0.3gを含む水溶液100ccをp−ト
ルアミドの付き量が0.5g/■となるよう塗設した。
【0105】更に中間層上に、熱溶融性層として、下記
紫外線防止剤(付き量0.1g/m2 )、下記酸化防
止剤(付き量0.1g/m2)およびエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(酢酸ビニルの含量20重量%、付き量0
.2g/m2 )を含むカルバナロウ(付き量0.2g
/m2 )および実施例1で用いたメタルソース(付き
量5g/m2)をホットメルト塗布により塗設して、感
熱転写記録材料を得た。
【0106】硬膜剤:
【0107】
【化8】
【0108】紫外線吸収剤:
【0109】
【化9】
【0110】酸化防止剤:
【0111】
【化10】
【0112】得られた感熱転写記録材料を用いて実施例
9と同様にビデオプリンターを用いてフルカラーの画像
記録を行った。
【0113】なお、受像材料は白色の普通紙を用いた。
【0114】その結果、得られた画像は色再現性、安定
性ともに良好であった。
【0115】すなわち、本発明に係る色素を用いた実施
例10で示す構成の感熱転写材料を用いれば、普通紙に
対しても優れたフルカラー画像記録が得られる。
【0116】
【発明の効果】本発明の感熱転写記録方法によると、本
発明に係る色素が熱拡散性でかつ良好なキレ−ト反応性
を有するので、画像を形成する際、高反応性の金属イオ
ンを供給する化合物と組み合わせることにより高濃度で
画像安定性(定着性)に優れ、かつ色再現上好ましい色
相の画像を効率的に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る色素の構造式を例示する図である
【図2】本発明に係る色素の構造式を例示する図である
【図3】本発明に係る色素の構造式を例示する図である
【図4】本発明に係る色素の構造式を例示する図である
【図5】本発明に係る色素の構造式を例示する図である
【図6】本発明に係る色素の構造式を例示する図である
【図7】本発明に係る色素の構造式を例示する図である
【図8】本発明に係る色素の構造式を例示する図である
【図9】本発明に係る色素の構造式を例示する図である
【図10】本発明に係る色素の構造式を例示する図であ
る。
【図11】本発明に係る色素の構造式を例示する図であ
る。
【図12】本発明に係る色素の構造式を例示する図であ
る。感熱転写記録材料の一例を示す断面図である。
【図13】感熱転写記録材料の一例を示す断面図である
【図14】本発明の感熱転写記録方法の原理を示す説明
図である。
【図15】本発明の感熱転写記録方法の原理を示す説明
図である。
【符合の説明】1  支持体 7  受像材料 8  支持体 9  インク層 10  感熱転写記録材料 11  受像材料 13  インク層 15  支持体 19  受像材料

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  下記一般式[I]で表される熱拡散性
    色素を含むインク層を支持体上に有する感熱転写記録材
    料の前記インク層に受像材料を重ね、前記感熱転写記録
    材料を画像情報に応じて加熱し、下記一般式[II]で
    表される金属イオンを供給する化合物の存在下に、画像
    を受像材料上に形成することを特徴とする感熱転写記録
    方法。 【化1】 [ただし、式中、R、R’およびR”はそれぞれハロゲ
    ン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、
    アルケニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アリール
    オキシ基、シアノ基、アシルアミノ基、アルキルチオ基
    、アリールチオ基、スルホニルアミノ基、ウレイド基、
    カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボ
    ニル基、アリールオキシカルボニル基、スルホニル基、
    アシル基、アミノ基を表す。xおよびyはそれぞれ0〜
    3の整数を表し、zは0〜4の整数を表す。R、Rおよ
    びR”はそれぞれx、yおよびzが2以上のとき、互い
    に結合して環を形成してもよい。Yは水酸基または−N
    (R1 )2 を示す。[ただし、R1 は水素原子ま
    たはアルキル基を表わし、2個のR1 は互いに同一で
    あっても異なっていてもよい。]。R’とYは結合して
    環を形成しても良い。   [M(Q1 )k (Q2 )m (Q3 )n 
    ]P+p( L−)                
    [II][ただし、式中、Mは金属イオンを表す。  
    Q1 、Q2 、Q3 は各々Mで表される金属イオン
    と配位結合可能な配位化合物を表す。Lは錯体を形成し
    うる対アニオンである。lは1、2または3を表し、m
    は1、2または0を表し、nは1または0を表すが、こ
    れらは前記一般式[II]で表される錯体が4座配位か
    、6座配位かによって決定されるか、あるいはQ1 、
    Q2 、Q3 の配位子の数によって決定される。pは
    1、2または3を表す。]
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