JP2704164B2 - 感熱転写材料 - Google Patents

感熱転写材料

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は感熱転写材料に関し、更に詳しくは、熱、光
等に対して安定で、定着性のすぐれた、多階調かつ高鮮
鋭性を有する画像を感熱転写工程により普通紙等に記録
することができる感熱転写材料に関する。
〔発明の背景〕
感熱転写材料は現在、各種の分野で様々に用いられて
いる。例えば、コピー用の転写材料として用いられる。
即ち、例えばカラーハードコピーを得る方式として、
インクジェット、電子写真、感熱転写等によるカラー記
録技術が検討されているが、これらの中でも感熱転写方
式は、操作や保守の容易性、装置の小型化、低コスト化
が可能なこと、或いはランニングコストが低いこと等す
ぐれた点を有しているので、有利である。
感熱転写方式には、支持体上に、溶融性インク層を
有する転写シートを感熱ヘッドにより加熱して、該イン
クを被転写シート上に溶融転写させる方式と、支持体
上に、熱拡散性色素(所謂昇華性色素)を含有する層を
有する転写シートを感熱ヘッドにより加熱して、熱拡散
性色素を転写させる熱拡散転写方式(所謂昇華転写方
式)とがあるが、の熱拡散転写方式の方が、感熱ヘッ
ドの熱的エネルギーを変化させて色素の転写量を変化さ
せることにより、画像の階調をコントロールできるため
に、フルカラー記録には有利である。
しかしながら熱拡散転写方式では、得られた画像の色
素が保存中に他の媒体に再転写して、あるいは、拡散す
るために、経時で画像の濃度が低下したり、画像の鮮鋭
性が劣化するという欠点を有しており、この傾向は特に
普通紙に転写画像を形成させる場合に顕著であった。
この問題点の改良のために、特開昭59−109394号に
は、支持体上に昇華性色素含有層と、該色素と反応して
昇華性を抑制させる化合物及び熱溶融性化合物を含有す
る熱溶融性層を設けた感熱転写記録材料が開示されてい
る。該試料を用いれば、熱エネルギーに応じて拡散転写
する昇華性色素が、一定の熱エネルギー以上に加熱する
ことにより転写する熱溶融性化合物に含有される昇華性
抑制化合物と反応することによって、受像紙上に熱拡散
性の低い色素による画像が形成される。
かかる方式において利用される色素としてはキレート
化可能な色素が知られており、昇華性抑制化合物として
はキレート色素と錯形成可能な金属イオンの塩、或いは
金属イオンの錯体が知られている。しかしながら公知の
金属イオンの塩或いは金属イオンの錯体(以下メタルソ
ースと記す)では、熱溶融性化合物への溶解性が低いた
めに、熱溶融性層への添加が困難であったり、十分な濃
度添加できないか、或いは析出等により画像にムラが生
じるなどの欠点を有していた。
また、公知のメタルソースでは、それ自体が着色して
いるものが多く、特に低濃度部においては転写されたメ
タルソースの着色により色純度が劣化するという問題点
も有していた。更にメタルソースとキレート化可能な色
素との反応が遅いために、一部キレート化されない色素
が残るという問題点を有していた。
〔発明の目的〕
本発明は、従来の感熱転写材料の上述の欠点を改良す
るためになされたものである。
即ち本発明の第1の目的は、定着性、耐光性等の画像
安定性の優れたカラー画像を形成することができる感熱
転写材料の提供にある。
本発明の第2の目的は、熱溶融性層に高濃度で均一に
添加できるメタルソースを提供することによる該メタル
ソースを用いた感熱転写材料の提供にある。
本発明の第3の目的は、実質的に着色のないメタルソ
ースを提供することによる該メタルソースを用いた感熱
転写材料の提供にある。
本発明の第4の目的は、キレート化可能な色素との反
応性が速いメタルソースを提供することにより該メタル
ソースを用いた感熱転写材料の提供にある。
本発明者等は鋭意研究の結果、支持体上に、少なくと
も、熱拡散性でありかつ金属イオンと錯体形成可能な色
素を含有する熱拡散性色素含有層、及び少なくとも、熱
溶融性化合物と下記一般式(1)で表される化合物を含
有する熱溶融性層を有することを特徴とする感熱転写材
料によって上記本発明の目的が達成されることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
一般式(1) 式中、Mは金属イオンを表し、X1,X2,X3は各々Mで表
される金属イオンと配位結合可能な配位化合物を表し、
X1,X2,X3は互いに同じであっても異なっていてもよい。
R1,R2,R3及びR4は、互いに異なっていても同じであっ
てもよいアルキル基、アリール基、シアノ基または複素
環残基を表し、lは1,2または3を表し、mは0,1または
2を表し、nは0または1を表し、pは1または2を表
す。
以下に本発明について、更に詳述する。
本発明の熱拡散性でありかつ金属イオンと錯体形成可
能な色素(以下「本発明のキレート化可能色素」と記
す)について、説明する。
本発明の「熱拡散性色素」とは、所謂「昇華性色素」
と当業分野で呼ばれているものであり、これらの昇華性
色素、即ち熱拡散性色素には、化学的に昇華することに
よって、或いは溶融後気化することによって、気体状態
で転写するものだけでなく、熱によりバインダー中等を
拡散転写するものも含まれる。
本発明のキレート化可能色素としては、通常キレート
化可能な配位子を2以上、錯形成可能な状態で有するも
のであればよいが、好ましくは、配位子を3以上有する
ものである。配位子としては通常、発色団の原子と助色
団の原子が用いられるが、発色団、助色団原子以外にキ
レート化可能基を有していてもよい。
本発明のキレート化可能色素としては、好ましいもの
として、下記一般式(2)または(3)で表される化合
物を挙げることができる。
一般式(2) 式中、X1は少なくとも一つの環が5〜7個の原子から
構成されている芳香族炭素環または複素環を形成するの
に必要な原子群(環上置換基を有していてもよい)を表
し、かつアゾ基に結合する炭素原子の隣接位の少なくと
も一つが窒素原子であるか、窒素原子、酸素原子または
イオウ原子で置換された炭素原子であるものである。
X2は少なくとも一つの環が5〜7個の原子から構成さ
れている芳香族炭素環または複素環を完成するのに必要
な原子群(環上置換基を有していてもよい)を表し、Y
はキレート化基(例えば水酸基、アミノ基、アルキルア
ミノ基、ジアルキルアミノ基、アシルアミノ基、カルバ
モイル基、スルファモイル基、アルデヒド基、チオール
基、アルコキシ基、チオアルコキシ基等)を表す。
一般式(3) 式中、X1は一般式(2)において定義されたものと同
義であり、Z1は電子吸引基(例えばカルバモイル基、シ
アノ基)を表し、Z2はアルキル基またはアリール基を表
す。
以下に本発明のキレート化可能色素の好ましい具体例
を示す。但し当然のことであるが、以下の例示に限定さ
れるものではない。
これらの化合物は、特開昭53−35533号、同59−48765
号等に記載の方法を参考に合成することができる。
本発明の熱拡散性色素含有層は、本発明のキレート化
可能色素を保持するために、通常バインダーを有する。
バインダーとしては、セルロース系、ポリアクリル酸
系、ポリビニルアルコール系、ポリビニルピロリドンな
どの水溶性ポリマー、アクリル樹脂、メタアクリル樹
脂、ポリスチレン、ポリビニルアセタール、ポリオレフ
ィン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテル
スルホン、エチルセルロースなどの有機溶媒に可溶のポ
リマーがある。有機溶媒に可溶のポリマーの場合、有機
溶媒に溶解して用いるだけでなく、ラテックス分散の形
で使用してもよい。
バインダーの使用量としては、支持体1m2当たり0.1g
〜50gが好ましい。
次に、熱溶融性層について説明する。
熱溶融性層が含有する一般式(1)で表されるメタル
ソースについて、説明する。
Mは、金属イオンを表すが、好ましくは遷移金属イオ
ンであり、2価の遷移金属イオンが更に好ましく、好ま
しいものとしては具体的には例えば、銅(II)、ニッケ
ル(II)、亜鉛(II)、白金(II)、パラジウム(II)
及びコバルト(II)イオンのような2価のイオンを挙げ
ることができる。
X1,X2,X3は各々金属イオンと配位結合して錯体を形成
することができる配位化合物(各々互いに同じであって
も異なっていてもよい)を表すが、それらの配位化合物
としては、例えばキレート化学(5)(南江堂)に記載
されている配位化合物から選択したものを用いることが
できる。lは1,2または3を表し、mは1,2または0を表
し、nは1または0を表すが、これらは一般式(1)で
表される錯体が、4座配位か6座配位かによるか、及び
/またはX1,X2,X3の配位子の数により決定される。pは
1または2を表すが、好ましくは2である。pか2であ
る場合には、X1,X2,X3で表される配位化合物の配位基が
アニオン化されていることはない。
R1,R2,R3,R4は、各々アルキル基、アリール基、複素
環残基またはシアノ基を表すが、好ましくは炭素数4〜
12のアルキル基、またはアリール基であり、それらは置
換されていてもよい。
特に好ましくは、フェニル基またはアルキル置換フェ
ニル基である。
以下に、 で表される化合物の好ましい具体例を示す。但し当然の
ことであるが、以下の例示に限定されるものではない。
(n−C4H9 4B X1,X2,X3で表される配位子についての具体例を、以下
に示す。
(1) NH3 (2) NH2CH2(NHCH2CH2nNH2(n=0または1) (3) NH2(CH2nNH2(n=2または3) (4) C2H5NHCH2CH2NHC2H5 (8) C2H5NCH2CH2NH2 以下に一般式(1)で表される化合物(メタルソー
ス)の好ましい具体例を示す。但し当然のことである
が、以下例示に限定されるものではない。
X−1 [Cu(NH2CH2CH2NH22+[(C6H54B]2 - X−2 [Ni(NH2CH2CH2NH22+[(C6H54B]2 - X−3 [Co(NH2CH2CH2NH22+[(C6H54B]2 - X−4 [Zn(NH2CH2CH2NH22+[(C6H54B]2 - X−5 [Ni(C2H5NHCH2CH2NH22+[(C6H54B]2 - X−6 [Ni(C2H5NHCH2CH2NHC2H52+[(C6H54B]2 - X−7 [Ni(NH2CH2CH2NHCH2CH2NH22+[(C6H54B]2 - X−22 [Ni(NH2CH2CH2CH2NH22+[n−C4H94B- X−23 [Ni(C2H5NHCH2CH2NH2](NH2CH2CH2NH2)]
2+[(C2H54B]2 - メタルソースの添加量としては、熱拡散性色素の50〜
200モル%であることが好ましい。
熱溶融性化合物としては低融点の化合物、即ち65〜15
0℃の融点を有する化合物が好ましく、例えばカルナバ
ロウ、ミツロウ及びカンテリラワックス等のワックス、
ステアリン酸及びベヘン酸等の高級脂肪酸及びそれらの
エステル、キシリトール等のアルコール類、アセトアミ
ド、ベンズアミド、ステアリン酸アミド等のアミド類、
フェニルウレア、ジエチルウレア等の尿素類等を挙げる
ことができる。これらの熱溶融性化合物はそれ自体がバ
インダーとなって層を形成してもよいし、適当なバイン
ダーと共に層を形成してもよい。バインダーとしては前
記の熱拡散性色素含有層に用いることのできるバインダ
ーを用いることができるが、熱拡散性色素含有層のバイ
ンダーと同じであっても異なっていてもよい。
また熱拡散性色素含有層と熱溶融性層の間に中間層を
設けてもよいし、更に最上層にオーバーコート層を設け
てもよい。
支持体としては、寸法安定性がよく、感熱ヘッドでの
記録の際の熱に耐えうるものならば何でもよいが、コン
デンサー紙、グラシン紙のような薄用紙、ポリエチレン
テレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネートのよう
な耐熱性のプラスチックフィルムを好ましく用いること
ができる。支持体の厚みは2〜30μmが好ましく、また
支持体には結着剤との接着性の改良や色素の支持体側へ
の転写、染着を防止する目的で、下引き層を有してもよ
い。
更に支持体の裏面(インク層と反対の側)には、ヘッ
ドが支持体に粘着するのを防止する目的でスリッピング
層を有してもよい。
また支持体としては、充分な濃度でムラなく色素を転
写させるために、充分な平滑度を有しているものが好ま
しい。平滑度として好ましいのはベック試験器による平
滑度試験(JIS P8119)で200sec以上で、更に好ましく
は300以上である。
本発明の感熱転写材料は、その作製方法として、支持
体上に熱拡散性色素含有層、熱溶融性層の順に塗布され
ることによって作製されることが好ましい。具体的には
熱拡散性色素を適当なバインダー及び溶剤と共に支持体
上に塗布するか、または該色素だけを溶剤と共に塗布し
て熱拡散性色素含有層を形成し、その上に熱溶融性化合
物、メタルソース、バインダー及び溶剤と共に、或いは
熱溶融性化合物、メタルソースだけを必要に応じて溶剤
と共に塗布して熱溶融性層を形成すればよい。
塗布方法としては、ホットメルトコーティングする
か、或いは溶剤に溶解してワイヤーバー等で塗布するこ
とができる。またグラビア法などの印刷法により支持体
上に印刷してもよい。
また各層の厚みは乾燥膜厚で0.1〜15μmが好まし
く、より好ましくは1〜8μmである。
塗布時に用いることのできる溶媒としては、水、アル
コール類(例えばエタノール、プロパノール)、セロソ
ルブ類(例えばメチルセロソルブ)、エステル類(例え
ば酢酸エチル)、芳香族類(例えばトルエン、キシレ
ン、クロルベンゼン)、ケトン類(例えばアセトン、メ
チルエチルケトン)、エーテル類(例えばテトラヒドロ
フラン、ジオキサン)、塩素系溶剤(例えばクロロホル
ム、トリクロルエチレン)などを挙げることができる。
本発明の感熱転写材料は、熱拡散性色素含有層及び熱
溶融性層を有して構成されるが、それらの少なくとも2
層から構成される層が、各々イエロー、マゼンタ及びシ
アンの画像を与える色素を含有するように順次有するこ
とが好ましい。また必要に応じて、黒や赤外画像を与え
る色剤を有する層を有していてもよい。
〔実施例〕
以下、本発明の具体的実施例及び比較例を説明する。
但し、当然のことながら、本発明は以下に述べる実施例
により限定されるものではない。
実施例−1 下記組成の混合物をペイントコンディショナーで処理
して、熱拡散性色素を含有する均一なイエロー色素溶液
を得た。
例示色素 Dye−(1) 2g ポリビニルブチラール樹脂 3g メチルエチルケトン 30ml トルエン 30ml 上記の色素溶液を厚さ15μmのポリイミドフィルムよ
りなる支持体上に、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の塗
布量が1.0g/m2になるように塗布・乾燥して、熱拡散性
色素含有層を形成した。
上記層下に下記組成の熱溶融性層の塗布液(下記物質
を含む水系分散物)を用いて、メタルソース(X−2)
の付量が0.8g/m2となるように塗布・乾燥して、感熱転
写材料−1を作製した。
パーマリン PN(三洋化成) 20ml 例示メタルソース(X−2)2gを含む分散物 20ml アニオン系活性剤の2wt%メタノール溶液 0.6ml 同様にして、表−1に示すように色素及びメタルソー
スを変化させて感熱転写材料−2〜10を作製した。
得られた感熱転写材料と白色のコート紙とを重ね合わ
せて、感熱ヘッドを用いて感熱転写記録を行った。得ら
れた画像の反射濃度の値を表−1に示す。
なお記録条件は以下の通りである。
主走査、副走査の線密度 4ドット/mm 記録電力 0.6w/ドット ヘッドの加熱時間 10msec 比較の色素は下記のとおりである。
表−1に示す通り、本発明の感熱転写材料を用いれ
ば、高濃度でかつムラなく、色純度の高い転写画像を得
ることができる。またメタルソースとしてステアリン酸
ニッケルやベンゾイルアセトン銅を用いた感熱転写材料
−11,12では、転写画像にムラが見られると共に、メタ
ルソースの色により画像の色純度の低下が認められた。
実施例−2 (画像保存性試験) 実施例−1で得られた転写画像にポリ塩化ビニルのシ
ートを重ねて密着し、50℃の温度で7日間放置した。感
熱転写材料−1〜7で得られた画像では濃度低下が認め
られなかったが、同−8〜10で得られた画像では色素か
ポリ塩化ビニルに再転写することによって受像紙上の画
像濃度の大幅な低下が認められた。また感熱転写材料−
8〜10で得られた画像では画像のニジミが認められた
が、同−1〜7では認められなかった。即ち、本発明の
感熱転写材料によって得られた画像では、定着性が良好
であり、画像形成後の色素の拡散による再転写や鮮鋭性
の劣化が大幅に改良される。
次に実施例−1で得られた画像をキセノンフェードメ
ータで48時間光照射した。本発明に係る感熱転写材料に
よって得られた画像では、3〜8%の画像濃度の低下し
か認められなかったが、比較の感熱転写材料−8〜10で
得られた画像では、30〜40%画像濃度が低下した。ま
た、同−11,12では、部分的に画像濃度が低下してお
り、濃度ムラが更に拡大した。即ち本発明の感熱転写材
料によって得られた画像は、耐光性の点でも優れてい
る。
実施例−3 厚さ15μmのポリイミドフィルムよりなる支持体上
に、下記の組成の感熱転写材料−13を作製した。なお下
記第1層及び第2層は、実施例−1と同様にそれぞれ色
素溶液及びメタルソースの分散物を含む水系分散塗布液
として、支持体上に塗布した。
第1層(熱拡散性色素含有層) 例示色素 Dye−12 0.4g/m2 ポリビニルブチラール 0.6g/m2 第2層(熱溶融性層) ポリビニルピロリドン 0.5g/m2 メタルソース(X−26) 0.8g/m2 ジエチル尿素 0.5g/m2 同様に色素、メタルソース、熱溶融性化合物、第2層
のバインダーを表−2に示すように変化させ、それ以外
は感熱転写材料−13と同じ感熱転写材料−14〜20を作製
した。
得られた感熱転写材料と、キャストコート紙上にポリ
塩化ビニル(付量1.0g/m2)を塗布した受像紙のポリ塩
化ビニル面とを重ねて、実施例−1と同様にして記録し
た。得られた画像濃度を表−2に示す。
表−2に示す通り、本発明の感熱転写材料−13〜17で
は、高濃度の、ムラのない画像が得られるが、比較試料
−18〜20では、濃度の低い画像しか得られず、かつ転写
ムラが認められた。
実施例−4 実施例−1の感熱転写材料−1,2,3と同様の構成の層
を、厚さ15μmのポリイミドフィルム支持体上に塗布し
た感熱転写材料−21を得た。この感熱転写材料−21は、
実施例−1の感熱転写材料−1,2,3における各2層から
成る層を、支持体上の同一平面上に順次、つまりほぼ各
2層を隣り合うようにして、第1図に示すように塗布し
て形成した。
第1図中、Iはイエロー色素形成部、IIはマゼンタ色
素形成部、IIIはシアン色素形成部であり、1はポリイ
ミドフィルム支持体、2はイエロー色素含有熱拡散性色
素含有量(組成は実施例−1の感熱転写材料−1の色素
含有層と同じ)、3はマゼンタ色素含有熱拡散性色素含
有層(組成は実施例−1の感熱転写材料−2の色素含有
層と同じ)、4はシアン色素含有拡散性色素含有層(組
成は実施例−1の感熱転写材料−3の色素含有層と同
じ)、5は熱溶融性層(組成は実施例−1の感熱転写材
料−1の熱溶融性層と同じ)である。
また一方、第1図の熱溶融性層5を、実施例−1の感
熱転写材料−12の熱溶融性層に変えた比較感熱転写材料
−22を作製した。
感熱転写材料−21、及び22を用いて、画像情報に基づ
き、フルカラーの転写画像を作製した。即ち、イエロ
ー、マゼンタ、シアンの各色素形成部I,II,IIIに色素画
像を形成し、該I,II,IIIに形成された色素画像を順次同
一の受像紙上に転写して、フルカラーの画像を得た。な
お受像紙は実施例−1で使用したものを使用した。
また濃度変調は、画像情報に基づき、サーマルヘッド
の加熱時間を変化させることによって調整した。
感熱転写材料−21を用いて転写して得られた画像は、
階調性がよく、最高濃度も高い、ムラのないフルカラー
画像として得られた。しかも比較の感熱転写材料−22で
は最高濃度がやや低く、濃度ムラが認められた。また低
濃度部においてメタルソースによると推定される着色が
顕著であった。
感熱転写材料−21で得られた画像は、実施例−2に従
った画像保存試験に対しても、良好な結果を与えた。
即ち本発明に従えば、フルカラー画像記録に対して
も、本発明の効果が有効に発揮される。
〔発明の効果〕
上述の如く、本発明の感熱転写材料は、定着性、耐光
性等の画像安定性の優れたカラー画像を形成することが
できるものであり、また本発明により、熱溶融性層に高
濃度で均一に添加できるメタルソース、あるいは実質的
に着色のないメタルソース、あるいはキレート化可能な
色素との反応性が速いメタルソースを提供することがで
き、このようなメタルソースを用いた優れた感熱転写材
料を得ることも可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明をフルカラー画像記録用の感熱転写材
料に適用した場合の層構成を示す図である。 I……イエロー色素形成部、 II……マゼンタ色素形成部、 III……シアン色素形成部、 1……ポリイミドフィルム支持体、 2……イエロー色素含有熱拡散性色素含有層、 3……マゼンタ色素含有熱拡散性色素含有層、 4……シアン色素含有熱拡散性色素含有層、 5……熱溶融性層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−171687(JP,A) 特開 昭61−31289(JP,A) 特開 平2−58051(JP,A) 特開 昭59−107350(JP,A) 特開 昭59−109394(JP,A) 特開 昭62−247359(JP,A) 特開 昭56−6235(JP,A) 特開 昭63−120768(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、少なくとも、熱拡散性であり
    かつ金属イオンと錯体形成可能な色素を含有する熱拡散
    性色素含有層、及び 少なくとも、熱溶融性化合物と下記一般式(1)で表さ
    れる化合物を含有する熱溶融性層 を有することを特徴とする感熱転写材料。 一般式(1) 式中、Mは金属イオンを表し、X1,X2,X3は各々Mで表さ
    れる金属イオンと配位結合可能な配位化合物を表し、
    X1,X2,X3は互いに同じであっても異なっていてもよい。 R1,R2,R3及びR4は、互いに異なっていても同じであって
    もよいアルキル基、アリール基、シアノ基または複素環
    残基を表し、lは1,2または3を表し、mは0,1または2
    を表し、nは0または1を表し、pは1または2を表
    す。
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