JP3038412B2 - 感熱転写記録材料 - Google Patents

感熱転写記録材料

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JP3038412B2 JP2294594A JP29459490A JP3038412B2 JP 3038412 B2 JP3038412 B2 JP 3038412B2 JP 2294594 A JP2294594 A JP 2294594A JP 29459490 A JP29459490 A JP 29459490A JP 3038412 B2 JP3038412 B2 JP 3038412B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は感熱転写記録材料に関し、さらに詳しくは、
たとえばレーザー等による光エネルギーの照射により発
生する熱によって色材を転写させて受像材料上に鮮明な
画像を形成することのできる感熱転写記録材料に関す
る。
〔発明の背景〕
カラーハードコピーを得る方法としては、インクジェ
ット、電子写真、感熱転写等によるカラー記録技術が検
討されている。
これらのうち、特に感熱転写方式は、操作や保守の容
易性、装置の小型化、低コスト化が可能なこと、さらに
はランニングコストが安い等の利点を有している。
この感熱転写方式には、支持体上に熱溶融性インク層
を有する転写シート(感熱転写材料ともいう。)を感熱
ヘッドにより加熱して、前記インクを被転写シート(受
像材料ともいう。)上に溶融転写する方式と、支持体上
に熱拡散性色素(昇華性色素を含む。)を含有するイン
ク層を有する転写シートを感熱ヘッドにより加熱して、
被転写シートに前記熱拡散性色素を転写する熱拡散転写
方式(昇華転写方式を含む。)の2種類があるが、この
熱拡散転写方式の方が感熱ヘッドの熱的エネルギーの変
化に応じて、色素の転写量を変化させて画像の階調をコ
ントロールすることができるので、フルカラー記録に有
利である。
従来、感熱転写記録材料の加熱方法としてはサーマル
ヘッド等の発熱体を用いる方法が一般的に用いられてい
るが、熱エネルギー源としてレーザーを用いる方法も知
られている。
レーザーを用いる方法においては、感熱転写記録材料
がレーザー光で露光されると、レーザー光が熱エネルギ
ーに変換されて露光された近傍の色材が加熱され、その
加熱に応じた色材が熱転写して受像材料中に画像が形成
される。
この方法による画像形成方法については英国特許2,08
3,726A号、特開平2−2074号に記載されている。
この方法においては、感熱転写記録材料中にレーザー
波長を強く吸収する物質(レーザー吸収物質)が含有さ
れており、このレーザー吸収物質が光エネルギーを吸収
し、効率良く熱エネルギーに変換する。
前記レーザー吸収物質としては、炭素や特定の赤外線
吸収色素が用いられている。
しかしながら、炭素を用いた場合には、炭素を微粒子
で添加しているので、炭素粒子の凝集が生じ易く、それ
が故に色材の転写による画像の質が低下し易いという問
題点がある。
また、特開平2−2074号に記載された赤外線吸収性の
シアニン色素を用いた場合には、赤外線吸収色素自身の
安定性が悪い為に、感熱転写記録材料の保存時に、熱や
湿度あるいは光等により赤外線吸収色素の濃度が低下し
てしまい、これがために感熱転写記録材料のレーザー光
による記録感度が劣下することがあると言う問題点があ
る。
さらに、炭素ではそれら自身も受像材料中へ転写して
画像の質を劣下させるという問題点を有していた。
〔発明の目的〕
上記のような問題に対して、本発明の目的は、例えば
レーザー光の様な光を用いて感熱転写により画像記録を
行う際、良好な転写画像を形成することができて、保存
による感度低下を招くことのない感熱転写記録材料を提
供することである。
〔発明の構成〕
本発明の上記目的は、熱により転写可能な色材を含有
する色材層を有する感熱転写材料において、前記色材層
および/または前記色材層と隣接する層に下記一般式
〔I〕で表わされる化合物を含有することを特徴とする
感熱転写記録材料により達成される。
一般式〔I〕 式中、R1,R2は置換又は非置換のアルキル基、又は水
素原子を表わし、R3はアルキル基、アルコキシ基又はア
ルキルアミノ基を表わし、nは1又は2を表わす。
本発明についてさらに詳しく説明する。
一般式〔I〕においてR1,R2は置換又は非置換のアル
キル基又は水素原子を表すが、置換基としては、例えば
アリール基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アシル
アミノ基、スルホニル基、アルコキシカシカルボニル基
等が挙げられる。R3はアルキル基、アルコキシ基又はア
ルキルアミノ基を表わすが、それらはさらにアリール
基、アルコキシ基、アシルアミノ基、アルキルアミノ
基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基等の基で置
換されていても良い。
さらに、R1,R2及びR3の少なくとも一つは一般式
〔I〕で表わされる化合物(以下本発明の化合物と記
す。)が色材層に含まれる色素を熱転写させる為に感熱
転写記録を加熱した際に、色材層の色素の熱拡散性より
も低い熱拡散性であるように選択された基であることが
好ましい。そのような基としては炭素原子数の総計が8
以上である基がまたはR1,R2,R3で表わされる基の炭素数
の総計が8以上になるように選択された基が好ましい。
以下に本発明の化合物の具体例を示す。
一般式〔I〕で表わされる化合物は日本化学会誌1916
(1981)に記載の合成方法に準じて合成される。
本発明の感熱転写記録材料の色材層中に含まれる色材
としては、本発明の感熱転写記録材料の方式、すなわち
熱溶融転写方式かまたは昇華転写方式かにより選択され
るが、本発明の感熱転写記録材料は、昇華転写方式であ
るのが好ましく、従って色材としては熱拡散性色素(昇
華性色素)が好ましく、例えば、シアン色素としては特
開昭59−78896号、同59−227948号、同60−24996号、同
60−53563号、同60−130735号、同60−131292号、同60
−239289号、同61−19396号、同61−22993号、同61−31
292号、同61−31467号、同61−35994号、同61−49893
号、同61−148269号、同62−191191号、同63−91288
号、同63−91287号、同63−290793号等に記載されてい
るナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、アゾメ
チン系色素等が挙げられる。
マゼンタ色素としては、特開昭59−78896号、特開昭6
0−30392号、特開昭60−30394号、特開昭60−253595
号、特開昭61−262190号、特開昭63−5992号、特開昭63
−205288号、特開昭64−159号、特開昭64−63194号等に
記載されているアントラキノン系色素、アゾ色素、アゾ
メチン系色素等が挙げられる。
イエロー色素としては、特開昭59−78896号、特開昭6
0−27594号、特開昭60−31560号、特開昭60−53565号、
特開昭61−12394号、特開昭63−122594号等に記載され
ているメチン系色素、アゾ系色素、キノフタロン系色
素、アントライソチアゾール系色素等が挙げられる。
色素としては、特に好ましくは、開鎖型または閉鎖型
の活性メチレン基を有する化合物とp−フェニレンジア
ミン誘導体の酸化体またはp−アミノフェノール誘導体
の酸化体とのカップリング反応により得られるアゾメチ
ン色素およびフェノールまたはナフトール誘導体とp−
フェニレンジアミン誘導体の酸化体またはp−アミノフ
ェノール誘導体の酸化体とのカップリング反応により得
られるインドアニリン色素である。これらの色素の場
合、特に本発明の構成において高感度化と色再現性の良
さが達成される。
また、下記一般式〔II〕または〔III〕で表わされる
キレート化可能な色素も好ましく用いることができる。
一般式〔II〕 〔ただし、式中、X1は少くとも一つの環が5〜7個の原
子から構成されている芳香族の炭素環または複素環を完
成するのに必要な原子の集まりを表わし、かつ、アゾ結
合に結合する炭素の隣接位の少なくとも1つが(a)窒
素原子であるか、または(b)窒素原子、酸素原子もし
くはイオウ原子で置換された炭素原子であり、X2は少な
くとも1つの環が5〜7個の原子から構成されている芳
香族の炭素環または複素環を完成するのに必要な原子の
集まりを表わし、Gはキレート化基を表わす。〕 一般式〔III〕 〔式中、X1は一般式〔II〕で定義されたものと同義であ
り、Z1は電子吸引基を表わし、Z2はアルキル基またはア
リール基を表わす。〕 上記一般式〔II〕または〔III〕で表わされるキレー
ト化可能な色素を用いた感熱転写記録材料では、前記色
素が受像材料の受像層中等に添加された金属イオンと反
応してキレート色素を形成することにより定着性や耐候
性にすぐれた画像を得ることができる。
本発明における色材層を形成する一成分であるバイン
ダーとしては、セルロース系、ポリアクリル酸系、ポリ
ビニルアルコール系、ポリビニルピロリドン系等の水溶
性ポリマー、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリスチ
レン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテル
スルホン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセター
ル、ニトロセルロース、エチルセルロース等の有機溶媒
に可溶のポリマーを挙げることができる。
また、本発明における色材層に隣接する層としては、
色材層と支持体の間に設けられた層(下引き層)や色材
層の上層に設けられた層(保護層)等が挙げられる。
下引き層としては、色材層と支持体との接着性を高め
る目的で設けられた接着層や色材の支持体側への拡散を
防止する為に設けられた拡散防止層が挙げられる。
これらの層は、前記バインダーを形成するポリマーを
主成分として構成されており、必要に応じて種々の添加
剤(例えば離型剤、接着剤、熱溶融性物質等)が添加さ
れる。
また、拡散防止層の場合には、前記バインダーの他に
ゼラチンも好ましく用いられる。
本発明においては、前記色材層および/またはこの色
材層に隣接する層に、本発明における前記一般式〔I〕
で表わされる化合物が含有される。
いずれの層に含有されるにしても、本発明に用いられ
る一般式〔I〕で表わされる化合物の使用量は、通常、
支持体1m2当り0.01〜10gであり、より好ましくは0.05〜
5.0gである。また、前記色素の使用量は、通常、支持体
1m2当り0.05〜5gであり、より好ましくは0.1〜2.0gであ
る。
色材層および色材層に隣接する層に使用されるバイン
ダーの使用量は、通常、支持体1m2当り0.1g〜50gであ
り、好ましくは0.2〜5gである。
また、色材層の厚みは、乾燥膜厚で0.1μm〜5μ
m、好ましくは0.5〜3μmである。
本発明の感熱転写記録材料は、前記色材層が支持体上
に形成されている。
前記支持体としては、寸法安定性がよく、感熱ヘッド
での記録の際の熱に耐えるものならば、何でもよいが、
コンデンサー紙、グラシン紙のような薄葉紙、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネートの
ような耐熱性のプラスチックフィルムを用いることがで
きる。
支持体の厚さは、2〜30μmが好ましく、また支持体
にはバインダーとの接着性の改良や色素の支持体側への
転写、染着を防止する目的で下引層を有していてもよ
い。
さらに支持体の裏面(インク層と反対側)には、ヘッ
ドが支持体に粘着するのを防止する目的でスリッピング
層を有していてもよい。
前記色材層は、前記色素の一種または二種以上をバイ
ンダーと共に溶媒中に溶解あるいは微粒子状に分散させ
ることにより、色素を含有する色材層形成用塗料を調製
し、この色材層形成用塗料を支持体上に塗布、乾燥する
ことによって得られる。
なお、バインダーとして有機溶媒に可溶のポリマーを
用いる場合、有機溶媒に溶解して用いるだけでなく、ラ
テックス分散の形で使用しても良い。
色材層形成用塗料を調製するための溶媒としては、
水、アルコール類(例えばエタノール、プロパノー
ル)、セロソルブ類(例えばメチルセルソルブ)、エス
テル類(例えば酢酸エチル)、芳香族類(例えばトルエ
ン、キシレン、クロルベンゼン)、ケトン類(例えばア
セトン、メチルエチルケトン)、エーテル類(例えばテ
トラヒドロフラン、ジオキサン)、塩素系溶剤(例えば
クロロホルム、トリクロルエチレン)などが挙げられ
る。
このようにして得られた色素は、バーコーター、ロー
ルコーター、リバースロールコーター、ナイフコータ
ー、ロッドコーター、エアドクターコーター、スクリー
ン印刷、グラビア印刷などを用いて支持体上に塗布され
る。
本発明の感熱転写記録材料は、基本的には、支持体上
に、本発明における前記一般式〔I〕で表わされる化合
物、色素およびバインダーからなる色材層を設けてなる
構造、支持体上に、色素およびバインダーからなる色材
層を設け、さらにその色材層の上に、本発明における前
記一般式〔I〕で表わされる化合物を含有する層を積層
してなる構造、あるいは支持体上に、色材とバインダー
とを含有する色材層とその色材層に隣接する層とを形成
し、その両層に前記一般式〔I〕で表わされる化合物を
含有させてなる構造を有するが、前記色材層上に特開昭
59−106,997号に記載されているような熱溶融性化合物
を含有する熱溶融性層を有していても良い。
この熱溶融性化合物としては、65〜130℃の融点を有
する無色もしくは白色の化合物が好ましく用いられ、た
とえばカルナバロウ、密ロウ、カンデリワックス等のワ
ックス類、ステアリン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸、キ
シリトール等のアルコール類、アセトアミド、ベンゾア
ミド等のアミド類、フェニルウレア、ジエチルウレア等
の尿素類等を挙げることができる。
なお、これらの熱溶融性層には、熱溶融性化合物の保
持性を高めるために、例えばポリビニルピロリドン、ポ
リビニルブチラール、飽和ポリエステル等のポリマーが
含有されていても良い。
本発明の感熱転写記録材料は、前記色材層に一種の色
素を含有させることにより一色の画像を形成することが
できるが、フルカラー画像を記録する場合には、シアン
色素を含有するシアン色材層、マゼンタ色素を含有する
マゼンタ色材層、イエロー色素を含有するイエロー色材
層の、合計3層が支持体の同一表面上に順次に繰り返し
て塗設されていることが好ましい。このような場合にあ
っても前記三層には、前記一般式〔I〕で表わされる化
合物を含有する。
また必要に応じてイエロー色材層、マゼンタ色材層、
シアン色材層の他に黒色画像形成物質を含む色材層の、
合計4層が支持体の同一表面上に順次に繰り返して塗設
されていてもよい。
本発明の感熱転写記録材料を使用して次ぎのようにし
て画像を形成することができる。
すなわち、第1図に示すように、受像基体1と受像層
2を有する受像材料3を使用し、感熱転写記録材料6が
支持体4と色材層5とからなるとき、支持体4側から例
えば画像情報に応じた光例えばレーザー光を照射する
と、色材層5中の、前記一般式〔I〕で表わされる化合
物はレーザー光の光エネルギーを熱エネルギーに変換し
て発熱し、この発熱により、色材5中の色素が受像材料
3に拡散移行し、その受像層2において前記色素化合物
による画像が形成される。
前記受像基本としては、一般に紙、プラスチックフィ
ルム、または紙−プラスチックフィルム複合体で形成す
ることができる。受像層は、ポリエステル樹脂、ポリ塩
化ビニル樹脂、塩化ビニールと他のモノマー(例えば酢
酸ビニル等)との共重合体樹脂、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリカーボネート等の一種
または二種以上のポリマー層で形成することができる。
この受像層には塩基性化合物および/または媒染剤を
含有しても良い。
前記塩基性化合物としては、特に制限はないが、無機
または有機の塩基性化合物が用いられ、例えば炭酸カル
シウム、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、アルキルア
ミン等が挙げられる。
前記媒染剤としては、3級アミノ基を有する化合物、
含窒素複素環基を有する化合物およびこれらの4級カチ
オン基を有する化合物が挙げられる。
さらに前記受像層には必要に応じてシリコンオイル等
の離型剤や酸化防止剤、UV吸収剤等の画像安定剤が含有
されていても良い。
また、前記色材層中に、前記一般式〔II〕で表わされ
る昇華性色素あるいは前記一般式で表わされる昇華性色
素が含有されているときには、金属イオンを受像材料中
あるいは熱溶融性層に存在させるのが望ましい。
前記金属イオンとしては、周期律表の第いI〜第XIII
族に属する2価および多価の金属が挙げられるが、中で
もAl,Co,Cr,Cu,Fe,Mg,Mn,Mo,Ni,Sn,TiおよびZnが好まし
く、とくにNi,Cu,Cr,CoおよびZnが好ましい。
これらの金属イオンを供給する化合物(以下、メタル
ソースと称することがある。)としては、該金属の無機
または有機の塩および該金属の錯体が挙げられ、中でも
有機酸の塩および錯体が好ましい。
具体例を挙げると、Ni2+,Cu2+,Cr2,+Co2+およびZn2+
と酢酸等との低級脂肪酸の塩、ステアリン酸のような高
級脂肪酸の塩、あるいは安息香酸、サリチル酸などの芳
香族カルボン酸の塩などが挙げられる。
また、下記一般式で表わされる錯体も好ましく用いる
ことができる。
[M′(Q1)(Q2(Q3p+(W- ただし、上式中、M′は金属イオン、好ましくはN
i2+,Cu2+,Cr2+,Co2+,Zn2を表わす。
Q1,Q2,Q3は各々M′で表わされる金属イオンと配位結
合可能な配位化合物を表わし、互いに同じであっても異
なっていてもよい。
これらの配位化合物としては、たとえば、キレート化
学(5)(南江堂)に記載されている配位化合物から選
択することができる。
Wは有機アニオンを表わし、具体的にはテトラフェニ
ルホウ素アニオンやアルキルベンゼンスルホン酸アニオ
ン等を挙げることができる。
lは1,2または3の整数を表わし、mは1,2または0を
表わし、nは1または0を表わすが、これらは前記一般
式で表わされる錯体が4座配位か、6座配位かによって
決定されるか、あるいはQ1,Q2,Q3の配位子の数により決
定される。
pは1または2を表わすが、好ましくは2である。
pが2である場合は、Q1,Q2,Q3で表わされる配位化合
物の配位基はアニオン化されていることはない。
また前記の他に、特公昭36−11535号、特開昭55−482
10号、同55−129346号に記載されている錯体化合物もメ
タルソースとして使用することができる。
メタルソースの添加量は、通常、受像材料あるいは熱
溶融性層に対し、0.2〜20g/m2が好ましく、1〜10g/m2
がより好ましい。
次に、好適な受像材料の一例を第2図に示す。第2図
に示すように、受像材料は、紙10の両面にポリエチレン
層11a,11bを積層し、その片側のポリエチレン層11aに、
受像層であるポリ塩化ビニル層12をさらに積層してなる
構成を有する。
また、本発明の他の好適態様として、感熱転写記録媒
体が、支持体上に、色材としてバインダーとからなる色
材層を設け、その色材層に隣接してさらに、前記第
〔I〕式で表される化合物を含有する層を設けてなると
き、支持体側からたとえば画像情報に応じたレーザー光
を照射すると、色材層中に含まれている前記一般式
〔I〕で表わされる化合物はレーザー光の光エネルギー
を熱エネルギーに変換して発熱し、この発熱により、色
材層中の色素が受像材料に拡散移行し、その受像層にお
いて前記色素化合物による画像が形成される。
また、感熱転写記録材料の他の態様として第3図に示
すように、感熱転写記録材料10が支持体4の表面に設け
られた色材層5の表面に熱溶融性層9を設け、前記色材
層中に、前記第〔I〕式で表される化合物が含有されて
いるとき、支持体側からたとえば画像情報に応じたレー
ザー光を照射すると、色材層中に含まれている前記一般
式〔I〕で表わされる化合物はレーザー光の光エネルギ
ーを熱エネルギーに変換して発熱し、この発熱により、
色材層5中の前記色素は熱溶融性層9に拡散移行し、次
いで色素を含む熱溶融性物質9aが凝集破壊もしくは界面
剥離によって受像材料13に移行する。
第3図に示す感熱転写記録材料を使用するとき、その
受像材料は剥離した熱溶融性層を保持可能な材料である
限りその材質に特に制限がない。支持体上に色材層を有
してなる感熱転写記録材料(一例として第1図に示され
る。)に使用される受像材料であっても良く、また、例
えば普通紙等の受像基体のみからなる構成であっても良
い。
以上に詳述したように本発明においては、一般式
〔I〕で表される化合物が、画像情報に応じた光エネル
ギーを熱エネルギーに変換し、変換された熱エネルギー
によって色素を受像材料に拡散移動させることによって
受像材料表面に画像を形成し、あるいは変換された熱エ
ネルギーによって色素の存在する層を溶融し、色素を含
有すると共に溶融した層を凝集破壊もしくは界面破壊に
よって受像材料に転写し、これによって画像を形成して
いる。
〔実施例〕
実施例1 <感熱転写記録材料の作成> ゼラチンで下塗りをした100μmのポリエチレンテレ
フタレートベース上に、下記の組成の塗布液を、色素の
付量が1.0g/m2となるように塗設して、感熱転写記録材
料−1を作成した。
シアン色素(下記) 5g 本発明の化合物(I−1) 3g ニトロセルロース樹脂 8g メチルエチルケトン 200ml シアン色素の構造 <受像材料の作成> ポリエチレンでラミネート(ポリ塩化ビニル塗設側に
白色顔料(二酸化チタン)および青味剤を含む。)した
紙支持体にポリ塩化ビニル(付き量10g/m2)を塗設し
て、受像材料を作成した。
なお、受像層にはポリエステル変性シリコン0.15g/m2
を含めた。
ドラム上に受像材料を巻き付け、さらに受像材料の受
像層面と感熱転写記録材料−1の色材層面とを重ねて感
熱転写記録材料−1を巻きつけた、この材料に対してド
ラムを160rpmで回転させながらスポット径40μm、露光
時間5ミリ秒で830nmのレーザー光線を照射して、シア
ン色素を受像材料上に転写させた。
なお照射エネルギーは約45マイクロワット/μm2であ
った。
受像材料上には濃度1.85のシアン像が得られた。
(比較例1〜3) 前記感熱転写記録材料−1から本発明の化合物I−1
を除いた以外は感熱転写記録材料−1と同様にして形成
した比較感熱転写記録材料−A(比較例1)、赤外吸収
化合物として、本発明の化合物I−1の代りにカーボン
を添加した以外は感熱転写記録材料−1と同様にして形
成した比較感熱転写記録材料−B(比較例2)、および
赤外吸収合物として、本発明の化合物I−1の代りに下
記赤外線吸収色素を添加した以外は感熱転写記録材料−
1と同様にして形成した(赤外線吸収色素の添加量は化
合物I−1と同じ。)比較感熱転写記録材料−C(比較
例3)を作成した。
これらの比較感熱転写記録材料に対して、感熱転写記
録材料−1の場合と同様の方法でシアン画像を形成させ
たが、比較感熱材料−Aではほとんど転写画像が得られ
ず、比較感熱転写記録材料−Bでは、濃度1.24のムラの
ある転写画像しか得られなかった。また、比較感熱転写
記録材料−Cでは濃度(1.79)の画像が得られた。
一方、感熱転写記録材料−1および比較感熱転写記録
材料−Cを、77℃および相対湿度50%の条件で3日間放
置して、材料の保存性評価を行なった。
保存後の感熱転写記録材料−1および比較感熱転写記
録材料−Cについて上記と同じ条件で画像記録をおこな
った所、感熱転写記録材料−1では濃度1.83のシアン画
像が得られたが比較感熱転写記録材料−Cでは濃度が1.
04に低下した。
これは保存中に比較感熱転写記録材料−Cでは赤外線
吸収色素が分解し、赤外濃度が低下してレーザー光の熱
エネルギー変換効率が低下したことによると推定され
る。一方、本発明の感熱転写記録材料では、レーザー記
録により良好な画像が得られ且つ保存性も良好である。
実施例2 感熱転写記録材料−1における化合物I−1の代りに
本発明における化合物I−2、I−3、I−4、I−
6、I−9、I−10を用いた以外(添加量は化合物I−
1と等モル量)は感熱転写記録材料−1と同じ感熱転写
記録材料−2〜−7を作製した。これらの感熱転写記録
材料に対して実施例1の場合と同様の方法で画像記録を
実施した所、感熱転写記録材料−1の場合とほぼ同様の
シアン画像を得ることができた。
実施例3 感熱転写記録材料−1のシアン色素の代わりに、下記
色素(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)を用いた以外は、
感熱転写記録材料−1と同じ感熱転写記録材料−11〜−
14を作成した。得られた感熱転写記録材料−11〜−14に
対しても、実施例1と同じ方法で画像形成をおこなっ
た。
なお、感熱転写記録材料−13、感熱転写記録材料−14
に対する受像材料には、受像層にさらに下記化合物(メ
タルソース−付き量5g/m2)を含む。
メタルソース [Ni(NH2CH2CONH22+[(C6H54B]2 - 感熱転写記録材料−11〜−14に対して、それぞれ以下
の濃度のイエローまたはマゼンタの画像が得られた。
感熱転写記録材料 色相 −11 イエロー 1.75 −12 マゼンタ 1.92 −13 イエロー 1.83 −14 マゼンタ 1.98 すなわち、本発明の材料を用いれば、イエロー、マゼ
ンタおよびシアンの画像が得ることができ、従って、フ
ルカラーの画像が得られる。
なお、感熱転写記録材料−23、感熱転写記録材料−24
で得られた画像は他の画像に比べて画像の定着性が良好
であった。
〔発明の効果〕
本発明によると、画像情報に応じた光を照射すること
により、受像材料に良好な転写画像を形成することがで
きて、保存による感度低下を招くことのない感熱転写記
録材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に感熱転写記録材料による画像形成原理
を示す説明図、第2図は受像材料の一例を示す説明図、
および第3図は本発明の感熱転写記録材料の態様におけ
る画像形成原理を示す説明図である。 1……支持体、2……受像層、3……受像材料、4……
支持体、5……感熱層、6……感熱転写記録材料、9…
…熱溶融性層、10……感熱転写記録材料。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱により転写可能な色材を含有する色材層
    を有する感熱転写材料において、前記色材層および/ま
    たは前記色材層と隣接する層に下記一般式〔I〕で表わ
    される化合物を含有することを特徴とする感熱転写記録
    材料。 一般式〔I〕 〔式中、R1,R2は置換又は非置換のアルキル基、又は水
    素原子を表し、R3はアルキル基、アルコキシ基又はアル
    キルアミノ基を表わし、nは1又は2を表わす。〕
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