JPH0425780B2 - - Google Patents

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JPH0425780B2
JPH0425780B2 JP60190993A JP19099385A JPH0425780B2 JP H0425780 B2 JPH0425780 B2 JP H0425780B2 JP 60190993 A JP60190993 A JP 60190993A JP 19099385 A JP19099385 A JP 19099385A JP H0425780 B2 JPH0425780 B2 JP H0425780B2
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JP
Japan
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soybean protein
heat treatment
enzyme
water
temperature
Prior art date
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Expired - Lifetime
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JP60190993A
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JPS6251953A (ja
Inventor
Motohiko Hirotsuka
Masahiko Terajima
Hitoshi Taniguchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Oil Co Ltd
Original Assignee
Fuji Oil Co Ltd
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【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は高い水溶性を有し加熱してもゲル化し
ない大豆蛋白を提供するものである。 (従来技術) 大豆蛋白の製造法は多くの方法が知られてい
る。酵素分解と加熱処理を組み合わせた方法が幾
つか知られている。例えば特公昭48−24262には
酵素分解の110℃〜180℃に1分以内保つ方法が開
示されている。又、特公昭55−1028には蛋白分子
を動的に開裂して蛋白分子上の反応的場所を露出
し、酵素と短時間反応させる方法、具体的にはジ
エツトクツカー等により220〜400°Fで約7秒〜10
秒保持後、冷却し、酵素で約15秒〜1/2時間分解
する方法が開示されている。更に、特開昭60−
110249にはジエツトクツカーにより220〜400°Fの
温度において約7秒〜100秒の間強力加熱した後、
酵素でフルオレスアミン反応による測定の遊離ア
ミノ未端基を5〜19とするように分解する方法が
開示されている。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明者等は非ゲル化大豆蛋白を目的とする研
究の過程で、大豆蛋白をある条件域の高温加熱処
理し酵素分解処理することにより目的とする非ゲ
ル化大豆蛋白が得られる知見を得た。しかし、市
場においては、更に水溶性のより高いものを求め
るニーズがある。本発明者等はかかる水溶性が
高く、且つ非ゲル化性の大豆蛋白を目的とし
た。 (問題を解決する為の手段)及び(作用) 本発明者等は高温加熱処理と酵素分解の組合わ
せによる非ゲル化大豆蛋白の製造のなかで、大豆
蛋白の高次構造が温度処理条件により大きく変化
していると推察される知見を得た。即ち、SDS−
ポリアクリルアミドゲル電気泳動(以下SDS−
PAGEという)を用いて調べた電気泳動パターン
のおいて、未加熱大豆蛋白と高温加熱大豆蛋白の
間には殆ど差異がないのに、前2者のエンド型プ
ロテアーゼ分解物は大きな差異があることを見出
した。具体的には前者(未加熱大豆蛋白)はプロ
テアーゼにより主として7S蛋白が水解されるの
に対し、後者(高温加熱大豆蛋白)はプロテアー
ゼにより、11S塩基性サブユニツトも水解される
知見を得た。しかし、このようにして得られた大
豆蛋白は加熱してもゲル化しない性質を有するも
のの水溶性が不十分である。そこで、更に鋭意研
究を進めるなかで、大豆蛋白の高次構造と水溶性
の関係について幾つかの知見を得た。具体的には
7S蛋白と11S蛋白の各々の高温処理した後の酵
素分解物において、前者は溶解度が高く、後者は
低い。SDS−PAGEを用いて調べると不溶性部
は11S蛋白の塩基性サブユニツトが主体である。
加熱条件や酵素の種類を変えて検討した結果、
11S塩基性サブユニツトの分解の度合と溶解度の
間に相関関係がある。以上の知見に基づき、疎水
度が比較的高い11S塩基性サブユニツトがゲル形
成性及び溶解性に大きく関与していることを見出
した。又、加熱条件により大豆蛋白の高次構造が
大きく変化し、これに伴い11S塩基性サブユニツ
トの大豆蛋白表面への露出形態が変わることが推
察される。従つて、特定条件の高温加熱処理とそ
れに続く酵素分解は非ゲル化大豆蛋白を得る為に
必須であるが、更に水溶性に優れた非ゲル化大豆
蛋白を得る為には高温加熱処理前、換言すれば未
加熱で高次構造変化の少ない状態で大豆蛋白の第
1次の酵素分解を行い大豆蛋白表面親水性部位を
加水分解しておくことが効果的である知見を得
た。即ち、まず未加熱(高次構造変化の少ない)
大豆蛋白を第1次の酵素分解し、更に特定条件の
高温加熱処理とそれに続く酵素分解を行うことに
より、水溶性を有し加熱してもゲル化しない大豆
蛋白が得られる知見を得て本発明を完成するに到
つた。換言すれば、大豆蛋白が未変性(未加熱)
状態の溶液において親水性アミノ酸基が表面にあ
る状態において酵素分解し親水域をある程度水解
し、その後、高温加熱処理して内部の疎水域を表
面に露出させると、既に親水域がある程度水解さ
れて構造的変化を受けている為疎水域の表面への
露出態様が単に高温加熱した場合と異なつてくる
為、次の酵素分解により水溶性が高く且つゲル形
成能のない大豆蛋白が得られるものと推察され
る。 以上の知見より、本発明は未加熱大豆蛋白液を
第1次酵素分解し、高温加熱処理後第2次酵素分
解することを特徴とする水溶性に優れた非ゲル化
大豆蛋白の製造法である。 本発明に用いる大豆蛋白溶液は脱脂大豆等から
水抽出して得られる大豆蛋白溶液で、未加熱のも
の、換言すれば高次構造変化を殆ど起こしてない
ものが好ましい。大豆蛋白溶液濃度は酵素分解可
能な濃度であればよく、通常30重量%以下が適当
である。 第1次の酵素分解に用いる酵素は、パパイン、
ブロメライン、フイシン等の植物由来の酵素、ペ
プシン、トリプシン等の動物由来の酵素、プロチ
ン、アルカラーゼ、サモアーゼ、プロナーゼ、ビ
オプラーゼ、プロレザー等の微生物由来の酵素を
用いることができる。酵素分解の条件は用いる酵
素の至適PH付近、至適温度付近が好ましい。E/
S比、水解時間の調節により水解の程度を調節す
ることができる。 但し、次の加熱処理にふす場合中性付近、通常
PH6.5〜8付近に調整しておく必要がある。本発
明の加熱処理は通常の加熱処理より苛酷な為、ア
ルカリ域においては異臭が発生したり、変色した
りして好ましくない。 本発明の高温加熱処理における加熱は最低100
℃以上で、最低30秒以上の加熱時間が必須であ
る。特に加熱時間は大豆蛋白の高次構造の変化、
即ち大豆蛋白分子の11S塩基性サブユニツトの疎
水部を表面に露出させ酵素により加水分解されや
すいようにする為に重要である。 加熱処理における大豆蛋白溶液の濃度範囲は5
〜30重量%が適当である。好ましくは10〜20重量
%が適当である。 高温加熱手段は公知の加熱手段を用いることが
できる。例えば、オートクレーブ、プレート式加
熱装置、ジヤケツト式加熱装置等の間接加熱手
段、高温瞬間加熱装置(UHT殺菌装置等)にお
いて高温加熱された大豆蛋白溶液が30秒以上保持
されるように管の長さを調節できる装置、水蒸気
等を直接吹き込んで高温加熱処理できる気液混合
装置、ジエツトクツカー等大豆蛋白溶液を100〜
200℃で30秒以上加熱できる装置であればどのよ
うなものでも使用できる。 大豆蛋白溶液のPHは6〜9が適当である。好ま
しくは6.5〜8が適当である。 次ぎに、本発明の第2次の酵素分解に用いる酵
素は前記第1次の酵素分解に用いたと同様の酵素
やその他の酵素(例えば、エキソ型プロテアー
ゼ)若しくはこれらの酵素を含むのも用いること
ができる。 第1次と第2次の酵素分解を組み合わせること
により水溶性の高い大豆蛋白が得られるのみ成
らず、第1次の酵素分解で多少苦味が発生して
も第2次の酵素分解により苦味が解消できる。 尚、第1次と第2次の酵素分解の程度は最終水
解度により異なるが、例えば最終水解度50%程度
の非ゲル化大豆蛋白を得るには第1次の酵素分解
も20%程度と比較的高く、最終水解度30%程度の
非ゲル化大豆蛋白を得るには第1次の酵素分解も
10%程度と比較的低くするほうが酵素の利用効率
の観点からも好ましい。 第1次の酵素分解のE/S比、加水分解温度、
加水分解PHは第1次の酵素分解と同様の条件でよ
い。通常5〜120分程度の加水分解時間で目的の
水解率(例えば約10〜60%:但し水解率は0.2M
トリクロル酢酸可溶性窒素の全窒素に対する100
分率である。)に達する。 第2次酵素分解後加熱等の手段を用いて酵素を
失活させ、公知の乾燥手段を用いて乾燥すること
ができる。 かくして得られた大豆蛋白は、高温加熱処理と
酵素処理により得られる非ゲル化大豆蛋白に比べ
水溶性において優れ且つゲル化しない性質を有す
る。 (実施例) 以下実施例により本発明の実施態様を説明す
る。 実施例 1 脱脂大豆を12倍温水(50℃)抽出し、オカラを
除き等電沈澱して得たカードを中和して得た大豆
蛋白10%(W/W)溶液(PH7.4)を次表−1に
示すように、第1次酵素分解(大豆蛋白固形分当
り0.15%のプロチン(大和化成(株)製)を用いて50
℃×15分水解)、高温加熱処理(140℃×1分)、
第2次酵素分解(大豆蛋白固形分当たり0.3%の
プロチン: 製を用いて50℃×15分水解)及び加熱酵素失活
(140℃×10秒)の組合わせによりT−1からC−
2まで4種類のテストを行い、各々処理後噴霧乾
燥して大豆蛋白を得た。
【表】 以上の処理により得られた大豆蛋白の粗蛋白
(ケルダール法による:単位は重量%)、NSI(溶
解性)、水解率(0.2Mトリクトル酢酸可溶性窒素
の全窒素に対する100分率)及び粘度(12%大豆
蛋白溶液を80℃×30分加熱後25℃における粘度を
B型粘度計を用いて測定、単位はCP)を次表−
2に示す。
【表】 但し、NSIの測定法は、大豆蛋白3.5gに水100
mlを加え、40℃で1時間撹拌(400RPM)抽出
し、2500rpmで10分遠心分離して得た上澄みと、
沈澱物に水100mlを加え同様に処理して得た上澄
みとを合わせたものの窒素含量を大豆蛋白の窒素
含量で除した百分率で表した。 以上の結果によりC−1やC−2に示すような
高温加熱処理のないものはゲル化するか、極めて
粘度の高いものであるのに比べ、、T−1やT−
2に示す高温加熱処理のあるものはゲル化せず極
めて粘度の低いものである。更に、T−1とT−
2を比較すると第1次酵素処理と第2次酵素処理
を組み合わせることによりNSIが高くなることが
わかつた。 実施例 2 実施例1とT−2と同様にして大豆蛋白を得る
に際し第1次酵素分解の酵素量〔E1〕と第2次
酵素分解の酵素量〔E2〕を変化させてみた。酵
素量と得られた大豆蛋白のNSI及び水解率を次表
−2に示す。
【表】 実施例 3 実施例2と同様にした。但し、第1次酵素分解
にプロチンを用い、第2次酵素分解にブロメライ
ン(長瀬産業(株)製)を用いた。結果を次表−4に
示す。
〔効果〕
以上詳述したように、本発明により水溶性に
優れ、且つ非ゲル化低粘度風味良好な大豆
蛋白が可能になつたものであり種々の食品に用い
ることができ産業の発達に寄与するものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 未加熱大豆蛋白液を第1次酵素分解し、高温
    加熱処理後第2次酵素分解することを特徴とする
    水溶性に優れた非ゲル化大豆蛋白の製造法。 2 高温加熱処理が100〜200℃で30秒以上である
    特許請求の範囲第1項記載の製造法。
JP19099385A 1985-08-29 1985-08-29 非ゲル化大豆蛋白の製造法 Granted JPS6251953A (ja)

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JP19099385A JPS6251953A (ja) 1985-08-29 1985-08-29 非ゲル化大豆蛋白の製造法

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JPS6251953A JPS6251953A (ja) 1987-03-06
JPH0425780B2 true JPH0425780B2 (ja) 1992-05-01

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JP6631892B1 (ja) * 2018-10-13 2020-01-15 伸亮 矢倉 タンパク濃縮物合成ペースト類製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5745560A (en) * 1980-09-01 1982-03-15 Ricoh Co Ltd Method for synthesized recording of images
JPS5748946A (en) * 1980-09-09 1982-03-20 Honsyu Kagaku Kogyo Kk Preparation of diarylamine

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