JPH042484B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、小量多品種の物品を連続して自動的
に入出庫するのに好適な立体自動倉庫に関する。

〔従来の技術〕

従来、立体自動倉庫においては、入庫ステーシ
ヨンに搬入された物品は、スタツカクレーンに形
成された複数の棚に１個ずつ受け渡され、格納ラ
ツク又は出庫ステーシヨンに格納又は払出されて
いた。また別の立体自動倉庫においては、入庫ス
テーシヨンと出庫ステーシヨンとの間に、入庫ス
テーシヨンから出庫ステーシヨンに向つて下降す
る傾斜面をもつた複数の棚を形成した格納ラツク
が配置されている。そして、入庫コンベヤを通つ
て入庫ステーシヨンに搬入された物品は、格納ラ
ツクの棚を出庫ステーシヨン側に向つて流入し、
遂次格納される。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、上記前者の従来技術によれば、スタツ
カクレーンで１個ずつ物品を格納、払出しを行な
うため、スタツカクレーンの稼動速度により入出
庫の処理量が制限され荷役能率が低下するという
問題があつた。また上記後者の従来技術によれ
ば、格納順序が制約され、少量多品種の物品の受
渡しに不向きであるという問題があつた。

本発明の目的は、複数の物品の荷役を同時に行
なえるようにした率体自動倉庫を提供することで
ある。

〔問題点を解決するための手段〕

かかる目的達成のため、本発明は、垂直搬送装
置により垂直方向に上下動する複数の垂直搬送棚
に物品を入庫させる入庫ステーシヨンと、垂直搬
送装置により垂直方向に上下動する複数の垂直搬
送棚から前記物品を出庫させる出庫ステーシヨン
と、複数の物品格納棚を並設した格納ラツクと、
該格納ラツクと平行に往復移動可能に配置されか
つ前記垂直搬送棚および物品格納棚と対向し得る
複数の物品移載棚を並設したスタツカクレーンと
を設けるとともに、前記複数の物品移載棚に配置
され、駆動モータに連動して回転する複数の駆動
ローラを並設した駆動コンベヤ機構と、前記複数
の垂直搬送棚および前記複数の物品格納棚に前記
複数の駆動ローラと同一方向に複数の従動ローラ
を並設した従動コンベヤ機構と、該従動コンベヤ
機構と前記駆動コンベヤ機構とを連結可能にした
駆動コンベヤシフト機構とを設けたものである。

〔作用〕

上述の構成によれば、垂直搬送装置により入庫
ステーシヨンの複数の垂直搬送棚に入庫された複
数の物品は、スタツカクレーンの複数の物品移載
棚に移載され、該複数の物品移載棚から格納ラツ
クに格納される。また物品搬出時には格納ラツク
からスタツカクレーンに複数の物品が移載された
後、スタツカクレーンから出庫ステーシヨンの複
数の垂直搬送棚に移載され、該出庫ステーシヨン
から出庫される。

〔実施例〕

以下、本発明を図面に示す実施例に基いて説明
する。

立体自動倉庫１は、入庫ステーシヨン２、出庫
ステーシヨン３、スタツカクレーン５および格納
ラツク６を１群とし、多数並設されており、移載
装置７が装着されている。

入庫ステーシヨン２は、第４図に示すようにコ
ンベヤ式の垂直搬送装置であるバーチレータ８Ａ
を備えており、該バーチレータ８Ａは、駆動装置
（図示せず）の駆動力により回転する複数のロー
ラ９と、このローラ９の回転により垂直方向に移
動するベルト１０と、このベルト１０に一定の間
隔を置いて取付けられた垂直搬送棚１１Ａとから
なつている。この垂直搬送棚１１Ａには、移載装
置７の後記従動コンベヤ機構２５が装着されてい
る。そして、入出庫コンベヤ１２の上に記載され
て入庫ステーシヨン２まで搬送されてきた物品１
３はバーチレータ８Ａにより入庫コンベヤ１５を
通つて遂次各垂直搬送棚１１Ａに搬入される。

出庫ステーシヨン３は、入庫ステーシヨン２と
一定の間隔を置いて平行に配置され、その高さ、
奥行および幅は入庫ステーシヨン２とほぼ同一に
設定されており、入庫ステーシヨン２と同様垂直
方向に昇降する垂直搬送棚１１Ａと同数の垂直搬
送棚１１Ｂを有するバーチレータ８Ｂを備えてい
る。垂直搬送路棚１１Ｂには、入庫ステーシヨン
２と同様、従動コンベヤ機構２５が装着されてい
る。そして、垂直搬送棚１１Ｂに格納された物品
１３は、バーチレータ８Ｂにより出庫コンベヤ１
６を通つて外部に搬出される。

スタツカクレーン５は、入出庫ステーシヨン
２，３間に配置され、頂面上方および底面下方に
入庫ステーシヨン２と平行にそれぞれ架設された
レール１８，１９により支持されており、底面に
設けられた走行装置２０によりレール１８，１９
に沿つて往復走行可能となつている。スタツカク
レーン５の高さおよび奥行は、入庫ステーシヨン
２とほぼ同一に設定され、またスタツカクレーン
５には、上下方向に物品移載棚２１が垂直搬送棚
１１Ａと同数ほぼ同一間隔で設けられている。

格納ラツク６は、入出庫ステーシヨン２，３と
対向して後方にスタツカクレーン５の通路を置い
て並設され、その高さは、スタツカクレーン５と
ほぼ同一に設定されている。また格納ラツク６に
は、上下方向ならびに水平方向に複数の物品格納
棚２２が設けられ、その間隔および奥行きは物品
移載棚２１とほぼ同一に設定されている。

移載装置７は、スタツカクレーン５の各物品移
載棚２１に装着された駆動コンベヤ機構２３と、
入出庫ステーシヨン２，３の各垂直搬送棚１１
Ａ，１１Ｂおよび格納ラツク６の各物品格納棚２
２に装着された従動コンベヤ機構２５とからなつ
ている。駆動コンベヤ機構２３は、物品移載棚２
１上に駆動コンベヤシフト機構２６によりレール
１８，１９と直交する方向に物品移載棚２１上を
移動可能なシフト板２８に装着されており、複数
の駆動ローラ２９と、１組の駆動チエーン３０
と、駆動モータ３１とを備えている。

複数の駆動ローラ２９は、レール１８，１９と
平行に互いに近接してシフト板２８に回転可能に
支持され、各駆動ローラ２９の両端に固定された
チエーンスプロケツト３２に１組の駆動チエーン
３０が巻き掛けられている。また左右両端の駆動
ローラ２９ののチエーンスプロケツト３２の前後
端には、その外方に駆動ギヤ３５が一体的に形成
されている。駆動モータ３１はシフト板２８に固
定され、その回転軸３１ａに固定されたピニオン
３６は、左端の駆動ギヤ３５と噛合するようにな
つている。駆動コンベヤシフト機構２６は、物品
移載棚２１にレール１８，１９と直交して固定さ
れた１組のアクチユエータ３８を備えており、該
アクチユエータ３８には、レール１８，１９と直
交する方向に摺動可能な摺動ロツド３９がそれぞ
れ嵌挿されている。そして、摺動ロツド３９の先
端は、それぞれシフト板２８の下面に固定されて
いる。

従動コンベヤ機構２５は、複数の従動ローラ４
１と、１組の従動チエーン４２と、アイドルギヤ
４３とを備えている。複数の従動ローラ４１は、
駆動ローラ２９と平行に互いに近接して物品格納
棚２２に回転可能に支持され、各従動ローラ４１
の両端に固定されたチエーンスプロケツト４５に
１組の従動チエーン４２が巻き掛けられており、
各従動ローラ４１の上面は、対向する駆動ローラ
２９の上面とほぼ一致するように設定されてい
る。またスタツカクレーン５側端部の従動ローラ
４１のチエーンスプロケツト４５の前後単には、
その外方に従動ギヤ４６が一体的に形成されてい
る。アイドルギヤ４３は、各従動ギヤ４６と噛合
するように物品格納棚２２に回転可能に支持され
ている。

つぎに、本発明の実施例の作用を説明する。ま
ず、入庫ステーシヨン２から移載装置７によりス
タツカクレーン５の駆動ローラ２９上に受け渡さ
れた物品１３を、例えばスタツカクレーン５左側
の格納ラツク６に移載する場合について説明す
る。この場合、駆動コンベヤシフト機構２６を中
立状態、すなわち、駆動ギヤ３５をアイドルギヤ
４３に噛合させない状態にし、スタツカクレーン
５を左側の格納ラツク６の物品１３を移載すべき
物品格納棚２２の位置まで走行装置２０によりレ
ール１８，１９上を移動させる。このようにスタ
ツカクレーン５が所定の位置に達すると、第５図
に示すようにスタツカクレーン５の駆動ギヤ３５
と格納ラツク６のアイドルギヤ４３とが対向する
ようになる。ここで第６図に示すように、駆動コ
ンベヤシフト機構２６により駆動ギヤ３５とアイ
ドルギヤ４３とが噛合するようにシフト板２８を
シフトさせる。

そして、駆動モータ３１を例えば正回転させる
と、駆動ギヤ３５は矢印Ａの方向に回転し、従動
ギヤ４６は、アイドルギヤ４３を介して同様に矢
印Ａの方向に回転する。これに伴つて、駆動チエ
ーン３０および従動チエーン４２は矢印Ｂの方向
に移動し、これによつて駆動ローラ２９上に載置
された物品１３は、従動ローラ４１上に載置され
る。なお、第７図に示すように、従動ローラ４１
の個数を多くし、従動チエーン４２の長さを長く
することにより、駆動ローラ２９上に複数の物品
１３を移載することができる。

つぎに、格納ラツク６からスタツカクレーン５
に物品１３を移載する場合について説明する。こ
の場合、第８図に示すように、第６図と同様、ス
タツカクレーン５の駆動ギヤ３５と格納ラツク６
のアイドルギヤ４３を対向させた位置で駆動コン
ベヤシフト機構２６を作動させて駆動ギヤ３５と
アイドルギヤ４３とを噛合させる。そして駆動モ
ータ３１を逆回転させると、駆動ギヤ３５が矢印
Ｄの方向に回転し、従動ギヤ４６はアイドルギヤ
４３を介して同様に矢印Ｄの方向に回転する。こ
れに伴つて、駆動チエーン３０および従動チエー
ン４２が矢印Ｅの方向に移動し、これによつて従
動ローラ４１上に載置された物品１０は、駆動ロ
ーラ２９上に移載される。

そして駆動コンベヤシフト機構２６を中立状態
にし、スタツカクレーン５を走行装置２０により
レール１８，１９に沿つて、出庫ステーシヨン２
と対向する位置まで移動させ、物品１３を移載装
置７およびバーチレータ８Ｂにより出庫ステーシ
ヨン２に受け渡し、出庫コンベヤ１６を通つて外
部に搬出する。

またスタツカクレーン５から格納ラツク６に物
品１３を移載する場合、スタツカクレーン５の物
品移載棚２１と対向する物品格納棚２２が全段空
いている場合、全段同時に物品１３を格納するこ
とができる。逆にスタツカクレーン５と対向する
格納ラツク６の物品格納棚２２に全段物品１３が
格納されている場合、全段同時に物品１３をスタ
ツカクレーン５に移載することができる。またス
タツカクレーン５の物品移載棚２１に搭載された
物品１３を１段毎に格納することも可能である。
そして、このような動作は、スタツカ制御用コン
ピユータによつてサイクルタイム最短となる荷役
方法を演算し、指令することによつて効率的な入
出庫が実現できる。

第１図においては、下部前面に入出庫コンベヤ
１５，１６が配置された構造となつているが、入
庫コンベヤ１５をバーチレータ８Ａの最上段のレ
ベルに設け、出庫コンベヤ１６をバーチレータ８
Ｂ最下段のレベルに設けることにより物品１３の
移動がすべて下方となり省エネルギー運転を行な
うことができる。また入出庫ステーシヨン２，３
を共有とし、入庫コンベヤ１５を上段に、出庫コ
ンベヤ１６を下段にした場合、１段毎に上部で物
品１３の搬入、下部で物品１３の搬出を行ない、
全段入れ替つた状態で、スタツカクレーン５との
受渡しを行ない搬出入作業ができる。

〔発明の効果〕

上述のとおり、本発明によれば、入庫ステーシ
ヨンに搬入された複数の物品をスタツカクレーン
に移載し、格納ラツクに格納した後、物品搬出時
には格納ラツクからスタツカクレーンに搭載し、
出庫ステーシヨンから出庫されるので、複数の物
品の荷役を同時に行なうことができ、スタツカク
レーンの往復動作時間が大幅に短縮され荷役効率
が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る立体自動倉庫の斜視図、
第２図は移載装置を装着したスタツカクレーンの
斜視図、第３図は駆動コンベヤシフト機構を装着
した駆動コンベヤ機構および従動コンベヤ機構の
平面図、第４図はバーチレータの概略側面図、第
５図および第６図はスタツカクレーンから格納ラ
ツクへ物品を移動する場合の動作説明図、第７図
は従動チエーンを長くした場合の第６図に示すも
のと同様の動作説明図、第８図は格納ラツクから
スタツカクレーンへ物品を移載する場合の動作説
明図である。 １……立体自動倉庫、２……入庫ステーシヨ
ン、３……出庫ステーシヨン、５……スタツカク
レーン、６……格納ラツク、８Ａ，８Ｂ……垂直
搬送装置であるバーチレータ、１１Ａ，１１Ｂ…
…垂直搬送棚、１３……物品、２１……物品移載
棚、２２……物品格納棚、２３……駆動コンベヤ
機構、２５……従動コンベヤ機構、２６……駆動
コンベヤシフト機構、２９……駆動ローラ、３１
……駆動モータ、４１……従動ローラ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 垂直搬送装置により垂直方向に上下動する複
   数の垂直搬送棚に物品を入庫させる入庫ステーシ
   ヨンと、垂直搬送装置により垂直方向に上下動す
   る複数の垂直搬送棚から前記物品を出庫させる出
   庫ステーシヨンと、複数の物品格納棚を並設した
   格納ラツクと、該格納ラツクと平行に往復移動可
   能に配置され、かつ前記垂直搬送棚および物品格
   納棚と対向し得る複数の物品移載棚を並設したス
   タツカクレーンとを設けるとともに、前記複数の
   物品移載棚に配置され、駆動モータに連動して回
   転する複数の駆動ローラを並設した駆動コンベヤ
   機構と、前記複数の垂直搬送棚および前記複数の
   物品移載棚に前記複数の駆動ローラと同一方向に
   複数の従動ローラを並設した従動コンベヤ機構
   と、該従動コンベヤ機構と前記駆動コンベヤ機構
   とを連結可能とした駆動コンベヤシフト機構と、
   を設けた立体自動倉庫。