JPS6251846B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は棚にそつて走行可能で、該棚との間の
荷受け渡し手段を昇降キヤレツジ上に設けた入出
庫作業用クレーンに関するものである。

従来のこの種自動倉庫においては、クレーンの
ホームポジシヨンにおける入出庫作業にも前記昇
降キヤレツジ上の荷受け渡し手段を利用してい
た。前記ホームポジシヨンには、クレーンの一側
方に入庫用のコンベヤ又は荷受台が設置され、他
側方に出庫用のコンベヤ又は荷受台が設置されて
おり、棚から出庫した荷を前記出庫用のコンベヤ
又は荷受台上へ移載する出庫作業と、入庫用のコ
ンベヤ又は荷受台上で待機している荷をクレーン
上に積み込む入庫作業とを連続して行なう場合に
は、ランニングフオーク等の往復出退移動する荷
受け渡し手段を利用するのであるから、出庫作業
が完了して荷受け渡し手段が原位置に復帰した
後、入庫作業を行なう事になり、入出庫作業全体
に要する時間が長く、入出庫のサイクルタイム短
縮できない要因となつていた。

又、前記ホームポジシヨン脇の左右何れか一側
方に入出庫兼用の一つのコンベヤ又は荷受台が設
置されている場合でも、前記ランニングフオーク
等により荷を昇降キヤレツジ上から前記地上側の
コンベヤ又は荷受台へ移載した後、当該ランニン
グフオーク等を昇降キヤレツジ上に戻さなければ
クレーンを次の出庫作業のために走行開始させる
ことが出来ないし、入庫のときもクレーンがホー
ムポジシヨンに停止した後、実際に荷が昇降キヤ
レツジ側へ移載されるまでに、ランニングフオー
ク等を地上側のコンベヤ又は荷受台まで進出させ
るための時間が必要であり、やはり前記のように
入出庫サイクルタイムが長くなつていた。

尚、実開昭48―66282号により、クレーンを異
なる走行経路へ移動させるためのトラバーサー上
に入出庫作業用コンベヤを設け、クレーンがトラ
バーサー上に乗り移り且つ昇降キヤレツジが下降
限位置まで下降したとき、トラバーサー上の前記
入出庫作業用コンベヤと昇降キヤレツジとの間で
荷を移載させ得るように構成した自動倉庫が知ら
れているが、前記入出庫作業用コンベヤとクレー
ンの昇降キヤレツジとの間の荷の移載には、当該
昇降キヤレツジ上に設けられている棚との間の荷
受け渡し手段（ランニングフオーク）によつて行
わなければならず、前記のような問題点の解決に
は役立たない。

本発明は上記のような問題点を解消する事を目
的とするものであつて、以下その一実施例を添付
の例示図に基づいて説明する。

第１図乃至第３図において、１はクレーンであ
つて、棚２ａ，２ｂ間の走行通路３を走行するも
ので、前後一対の支柱４間において昇降する昇降
キヤレツジ５を備えている。６は棚２ａ，２ｂ間
より突出する走行通路３の端部に設定したクレー
ン１のホームポジシヨンであり、一側方には入庫
用コンベヤ７が設置され、他側方には出庫用コン
ベヤ８が設置されている。これらコンベヤ７，８
は、移送方向がクレーン１の走行方向と平行にな
るように設置しているので、夫々直角方向に荷を
搬送する入庫用移載コンベヤ９と出庫用移載コン
ベヤ１０を備えている。これら移載コンベヤ９，
１０は、入出庫用コンベヤ７，８の搬送面に対し
て上下に出退昇降可能である。前記クレーン１の
昇降キヤレツジ５上には、棚２ａ，２ｂの各荷受
部（左右一対の荷受け桟を備えている）１１との
間で荷を受け渡しするためのランニングフオーク
１２が設けられている。さらにこのランニングフ
オーク１２の両側にはホームポジシヨンでの入出
庫作業用コンベヤ１３，１４が設けられている。
この両コンベヤ１３，１４は、ランニングフオー
ク１２の下側を通る連結フレーム１６によつて互
に一体化され、且つ該連結フレーム１６上に設置
された１台のモーター１７に連動連結されてい
る。又、この両コンベヤ１３，１４は、ランニン
グフオーク１２の出退移動方向と平行に掛張され
たコンベヤチエン１８を備えるチエンコンベヤで
あつて、昇降ガイドロツド１５により昇降自在に
支持され、シリンダーユニツトや回転カム、スラ
イドカム等の昇降駆動手段（図示省略）によつ
て、ランニングフオーク１２よりも上方に突出す
る高位置と、ランニングフオーク１２よりも低い
位置との間で昇降せしめられる。

上記のクレーン１を使用した入出庫方法を説明
すると、第１図に示すようにクレーン１をホーム
ポジシヨン６に停止させ、第２図及び第３図に実
線で示す如く昇降キヤレツジ５を入出庫用コンベ
ヤ７，８に対応するレベル、例えば下降限位置に
位置させる。この状態において、昇降キヤレツジ
５上の入出庫作業用コンベヤ１３，１４を昇降駆
動手段によりランニングフオーク１２より上方の
位置まで上昇させ、棚２ａ又は２ｂより出庫した
ランニングフオーク１２上の荷１９を両コンベヤ
１３，１４上に乗に移らせる。さらに入出庫用コ
ンベヤ７，８に付属の移載コンベヤ９，１０を上
昇させ、入庫用コンベヤ７の終端に供給されてい
る荷２０を移載コンベヤ９上に乗り移らせる。こ
のとき、移載コンベヤ９，１０と昇降キヤレツジ
５上の入出庫作業用コンベヤ１３，１４とは、略
同一レベルにおいて互に一直線状に連続する。次
に移載コンベヤ９，１０及び入出庫作業用コンベ
ヤ１３，１４を同一搬送速度で駆動し、移載コン
ベヤ９上の荷２０を入出庫作業用コンベヤ１３，
１４上へ、そしてこの入出庫作業用コンベヤ１
３，１４上の荷１９を移載コンベヤ１０上へ、
夫々同方向へ搬送移載せしめる。荷２０が昇降キ
ヤレツジ５の中央位置に到達し、且つ荷１９が出
庫用コンベヤ８の始端部上に到達したならば、移
載コンベヤ９，１０及び入出庫作業用コンベヤ１
３，１４を夫々下降限高さまで下降させ、荷２０
を入出庫作業用コンベヤ１３，１４上よりランニ
ングフオーク１２上へ乗り移らせ、且つ移載コン
ベヤ１０上の荷１９を出庫用コンベヤ８上へ乗り
移らせて、荷１９はこの出庫用コンベヤ８で搬出
せしめる。

一方、第２図に仮想線で示すように、荷２０を
ランニングフオーク１２上へ移載し終つたなら
ば、クレーン１を走行させると共に昇降キヤレツ
ジ５を上昇させて、棚２ａ又は２ｂにおける入庫
目的の荷受部１１に昇降キヤレツジ５を対応させ
る。このあと、第３図に仮想線で示す如くランニ
ングフオーク１２を棚２ａ方向又は２ｂ方向に進
出させた後、昇降キヤレツジ５を所定量下降させ
て、ランニングフオーク１２上の荷を目的の荷受
部１１へ移載せしめれば良い。棚２ａ又は２ｂか
らの出庫作業も、従来通りランニングフオーク１
２の出退動作と昇降キヤレツジ５の上昇動作との
組合せにより、行なう事ができる。

上記の作業例では、ホームポジシヨン６におい
て入庫作業と出庫作業とを同時に行なつている
が、勿論、何れか一方の作業のみを行なう事も可
能である。又、上記実施例では、昇降キヤレツジ
５に対して入出庫作業用コンベヤ１３，１４を昇
降させるように構成したが、ランニングフオーク
１２を昇降キヤレツジ５に対して昇降させる事に
より前記コンベヤ１３，１４との間で荷を移載し
合えるように構成しても良い。さらにランニング
フオーク１２の両側に入出庫作業用コンベヤ１
３，１４を配置したが、ランニングフオークを左
右に２分割して中間に入出庫作業用コンベヤを配
置する事もできる。この入出庫作業用コンベヤ
は、チエンコンベヤの他、ベルト又はスラツトコ
ンベヤやローラーコンベヤを利用する事も可能で
ある。

昇降キヤレツジ５上の荷受け渡し手段としてラ
ンニングフオーク１２を示したが、第４図及び第
５図に示すように、昇降キヤレツジ５上に左右一
対並設したガイドレール２１と棚２ａ，２ｂの各
荷受部１１に左右一対並設したガイドレール２２
との間で往復移動し得る走行用モーター内蔵の自
走台車２３と、内蔵の昇降駆動手段により昇降せ
しめ得る昇降荷台２４とから成る自走型荷移載装
置２５を荷受け渡し手段として用いる事もでき
る。この自走型荷移載装置２５は、荷が長尺物で
ある場合や、第５図に示すように１つの荷受部１
１において奥行方向に複数の荷を格納せしめる場
合に好都合であり、荷受部１１に架設した左右一
対の荷受けレール２６（前記ガイドレール２２で
兼用する事もできる）との間の荷受け渡しのため
に設けられている昇降荷台２４を利用できるの
で、昇降キヤレツジ５上には入出庫作業用コンベ
ヤ２７，２８を一定高さに配設すれば良い。２９
は両コンベヤ２７，２８を駆動するモーターであ
る。尚、入庫用用移載コンベヤ９と出庫用移載コ
ンベヤ１０との内、何れか一方のみが設けられ、
入庫用コンベヤ７（又は入庫用荷受台）からの荷
受け取り作業又は出庫用コンベヤ８（又は出庫用
荷受台）への荷送り出し作業をランニングフオー
ク１２等の棚との間の荷受け渡し手段で行なわな
ければならないような場合は、入出庫作業用コン
ベヤ１３，１４は移載コンベヤ９又は１０が設置
されている側との間の荷受け取り作業又は荷送り
出し作業のみに使用すれば良い。勿論、この場合
でもランニングフオーク１２と入出庫作業用コン
ベヤ１３，１４とを同時に稼動させて、ホームポ
ジシヨンでの入出庫作業のサイクルタイムを短縮
し得る。

本発明は以上のように実施し得るものであつ
て、その特徴は、棚との間の荷受け渡し手段を備
えた昇降キヤレツジを有するクレーンにおいて、
このクレーンがホームポジシヨンにあるときに地
上側の入出庫用移載コンベヤと接続して、昇降キ
ヤツレツジ上の中央位置で待機状態にある前記荷
受け渡し手段の真上位置と前記地上側の入出庫用
移載コンベヤとの間で荷を搬送する入出庫作業用
コンベヤを前記昇降キヤレツジ上に設け、この入
出庫作業用コンベヤと前記荷受け渡し手段の荷支
持面とを相対的に昇降可能に構成して、前記入出
庫作業用コンベヤと昇降キヤレツジ上の中央位置
で待機状態にある前記荷受け渡し手段との間で荷
の乗り移りを可能ならしめた点にある。

このような本発明のクレーンによれば、クレー
ンの昇降キヤレツジと棚との間の荷移載作業は従
来通り当該昇降キヤレツジ上の荷受け渡し手段
（ランニングフオーク１２や自走型荷移載装置２
５等）によつて行えるものでありながら、クレー
ンがホームポジシヨンにあるときに行う入出庫作
業、即ち、当該クレーンの昇降キヤレツジと地上
側の入出庫用移載コンベヤとの間で荷を移載する
作業は前記棚との間の荷受け渡し手段を全く使用
しないで行うことが出来る。

即ち、前記昇降キヤレツジ上に設けられた入出
庫作業用コンベヤを同じ昇降キヤレツジ上に設け
られている前記荷受け渡し手段の荷支持面よりも
高くした状態で当該入出庫作業用コンベヤを稼動
させるだけで、地上側の入出庫用移載コンベヤか
ら、昇降キヤレツジ上の中央位置で待機状態にあ
る荷受け渡し手段の真上位置まで荷を搬送し、又
はこの逆に前記荷受け渡し手段の真上位置から地
上側の入出庫用移載コンベヤへ荷を搬送すること
が出来る。従つて、昇降キヤレツジ上の中央位置
（待機状態）から所定距離だけ伸縮移動（ランニ
ングフオーク１２の場合）するか又は往復移動
（自走型荷移載装置２５の場合）しなければなら
ない前記荷受け渡し手段を使用して、ホームポジ
シヨンでの地上側と昇降キヤレツジ上との間の荷
移載作業を行う場合と比較して、入出庫作業の所
要時間が大幅に短縮され、作業能率を向上させる
ことが出来る。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は平面
図、第２図は要部の側面図、第３図は要部の縦断
平面図、第４図は別の実施例を示す側面図、第５
図は同縦断正面図である。 １……クレーン、２ａ，２ｂ……棚、５……昇
降キヤレツジ、６……ホームポジシヨン、７……
入庫用コンベヤ、８……出庫用コンベヤ、９，１
０……昇降可能な移載コンベヤ、１２……ランニ
ングフオーク（荷受け渡し手段）、１３，１４，
２７，２８……入出庫作業用コンベヤ、１５……
昇降ガイドロツド、１７，２９……コンベヤ駆動
用モーター、２１，２２……ガイドレール、２３
……自走台車、２４……昇降荷台、２５……自走
型荷移載装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 棚との間の荷受け渡し手段を備えた昇降キヤ
   レツジを有するクレーンにおいて、このクレーン
   がホームポジシヨンにあるときに地上側の入出庫
   用移載コンベヤと接続して、昇降キヤレツジ上の
   中央位置で待機状態にある前記荷受け渡し手段の
   真上位置と前記地上側の入出庫用移載コンベヤと
   の間で荷を搬送する入出庫作業用コンベヤを前記
   昇降キヤレツジ上に設け、この入出庫作業用コン
   ベヤと前記荷受け渡し手段の荷支持面とを相対的
   に昇降可能に構成して、前記入出庫作業用コンベ
   ヤと昇降キヤレツジ上の中央位置で待機状態にあ
   る前記荷受け渡し手段との間で荷の乗り移りを可
   能ならしめて成る自動倉庫における入出庫作業用
   クレーン。