JPH04235141A - ヒドロキシエステル系化合物およびそれを有効成分とする害虫忌避剤 - Google Patents

ヒドロキシエステル系化合物およびそれを有効成分とする害虫忌避剤

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JPH04235141A
JPH04235141A JP1277891A JP1277891A JPH04235141A JP H04235141 A JPH04235141 A JP H04235141A JP 1277891 A JP1277891 A JP 1277891A JP 1277891 A JP1277891 A JP 1277891A JP H04235141 A JPH04235141 A JP H04235141A
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敬介 渡辺
Yoshinori Shono
庄野 美徳
Hiroko Sekihachi
堰八 浩子
Akiko Kakimizu
垣水 明子
Noritada Matsuo
憲忠 松尾
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒドロキシエステル系
化合物およびそれを有効成分とする害虫忌避剤に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、イエカ類、ヤブカ類、ハマダラカ
類をはじめとする蚊類、ブユ、サシバエ等の吸血害虫や
衛生害虫に対する忌避剤として、N,N−ジエチル−m
−トルアミド(以下、Deetと称する。)が、スプレ
ー、ローション、クリーム等の形態で使用されてきた。
【0003】また、近年、チャバネゴキブリ、クロゴキ
ブリ、ヤマトゴキブリ、ワモンゴキブリ等が、家庭、ビ
ル内に繁殖し、衛生上問題となってきている。
【0004】これらのゴキブリの防除方法として、その
潜伏場所、通路に殺虫剤を噴霧する方法、その集合性を
利用して粘着剤と誘引剤とを併用して捕獲する方法、さ
らにゴキブリに対する忌避作用を利用して防除する方法
がある。
【0005】これらの中で、ゴキブリ用防除剤としては
、メントール、オイゲノール、サフロール、N−ゲラニ
ルジメチルアミン等が使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】吸血害虫用忌避剤とし
て使用されているDeetは、対象害虫種が限られ、マ
ラリア媒介蚊のハマダラカ類に対する効力が劣り、残効
性を欠く等の欠点がある。
【0007】また、Deetは、ゴキブリ用の忌避剤と
しては、効力が満足すべきものではなく、また、残効性
がないという欠点を有している。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な状況に鑑み、蚊等の吸血害虫およびゴキブリ等の衛生
害虫等に、優れた忌避効力を示す化合物を開発すべく鋭
意検討した結果、一般式  化3
【0009】
【化3】 〔式中、R1 ,R2 およびR3 は、R1 が水素
原子を表わすとき、R2 とR3 とで炭素−炭素単結
合を表わし、R2 が水素原子を表わすとき、R1 と
R3 とで炭素−炭素単結合を表わす。R5 は炭素数
1〜10の飽和炭化水素基、炭素数2〜10のアルケニ
ル基または炭素数2〜10のアルキニル基を表わす。〕
で示されるヒドロキシエステル系化合物(以下、本化合
物と記す)が、きわめて高い害虫忌避効力を示すことを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】一般式化3の中で、R5 が炭素数1の飽
和炭化水素基、すなわちメチル基の化合物は、文献記載
の既知化合物(R2 とR3 とが閉環した(1S,3
R,4R,6R)−カランジオールモノアセテートにつ
いては、Izv. Akad. Nauk SSR, 
SerKhim No.11 P.2554〜2559
(1973) に、R1 とR3 とが閉環した(1S
,2R,3R,5R)−ピナンジオールモノアセテート
については、An. Quim. vol 72P.5
60 〜564 (1976) にそれぞれ記載)であ
る。
【0011】一般式化3において、R1 が水素原子を
表わす場合、本化合物は、4−アシル−3−ヒドロキシ
カラン(化3−1)を意味し、R2が水素原子を表わす
場合は、3−アシル−2−ヒドロキシピナン(化3−2
)を意味する。
【0012】一般式化3の中で、新規化合物である一般
式  化4
【0013】
【化4】
【0014】〔式中、R1 ,R2 およびR3 は、
R1 が水素原子を表わすとき、R2 とR3 とで炭
素−炭素単結合を表わし、R2 が水素原子を表わすと
き、R1 とR3 とで炭素−炭素単結合を表わす。R
4 は炭素数2〜10の飽和炭化水素基、炭素数2〜1
0のアルケニル基または炭素数2〜10のアルキニル基
を表わす。〕
【0015】におけるR4 の定義におい
て、炭素数2〜10の飽和炭化水素基とは、炭素数2〜
10の直鎖状もしくは分岐状アルキル基、炭素数3〜1
0のシクロアルキル基、全炭素数が4〜10のアルキル
シクロアルキル基、全炭素数が4〜10の(シクロアル
キル)アルキル基、全炭素数が5〜10の(アルキルシ
クロアルキル)アルキル基等を意味し、具体例としては
、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブ
チル基、2−メチルプロピル基、tert−ブチル基、
n−ペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−メ
チルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル
基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチ
ルペンチル基、3−メチルペンチル基、n−ヘプチル基
、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、4−メチル
シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロプ
ロピルエチル基、4’−メチルシクロヘキシルエチル基
等があげられる。炭素数2〜10のアルケニル基として
は、たとえば2−プロペニル基等が、炭素数2〜10の
アルキニル基としては、たとえばビニル基、2−プロピ
ニル基等がそれぞれあげられるが、本発明はもちろんこ
れらに限定されるものではない。
【0016】一般式化4で示されるヒドロキシエステル
系化合物は、いずれも新規化合物であり、これらは下記
の反応式式1によって製造することができる。
【0017】
【式1】
【0018】すなわち、一般式化5で示されるジオール
化合物(Synthetic communicati
onvol.19  1939頁(1989)に記載の
方法に従って合成することができる。)と一般式化6で
示される酸塩化物とを、無溶媒または溶媒中で反応させ
ることにより、目的のヒドロキシエステル系化合物(化
7)を得ることができる。
【0019】反応を行なうに際し、必要に応じて塩基を
加えることにより、迅速に反応させることもできる。
【0020】また、一般式化8で示されるジオール系化
合物(Australian J. Chemistr
y v−ol.127  2199頁(1974)に記
載の方法に従って合成することができる。)と一般式化
6で示される酸塩化物とを、同様に反応させることによ
り、目的のヒドロキシエステル系化合物(化9)を得る
ことができる。
【0021】反応に供する試剤の量は、一般式化5また
は一般式  化8で示されるジオール系化合物1モルに
対して、一般式化6で示される酸塩化物は、1〜2モル
、塩基は1〜4モルである。反応温度は、通常0〜12
0℃、好ましくは0〜40℃である。反応時間は、通常
0.1 〜24時間、好ましくは0.5 〜12時間で
ある。
【0022】溶媒を使用する場合、溶媒としては、たと
えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
類、ジクロルメタン、ジクロルエタン等のハロゲン化炭
化水素類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル類または水あるいは水を含んだ混合溶媒等があげられ
る。
【0023】また、塩基としては、たとえばピリジン、
トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム等があげられる。
【0024】このようにして製造できる本化合物として
は、たとえば下記の表1〜表8に示す化合物があげられ
るが、本発明はもちろんこれらのみに限定されるもので
はない。
【0025】なお、本化合物には、立体異性体が存在す
るが、すべての異性体およびそれらの混合物も本発明に
含まれることはいうまでもない。
【0026】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【0027】本化合物が有効な害虫としては、たとえば
マラリア媒介蚊であるハマダラカ類、ネッタイシマカ、
ヒトスジシマカ等のAdes類、アカイエカ、コガタア
カイエカ等のイエカ類、ブユ、サシバエ、サンドフライ
、ヌカカ等の吸血害虫またはゴキブリ、イエバエ等の衛
生害虫等をあげることができる。
【0028】また、本化合物は、上記の吸血害虫ばかり
ではなく、重要な有害吸血動物であるAmblyomm
a , Rhipicephaivs , Derma
centor , Ixodes, Heamaphy
salis , Boo−philus, Derma
centor 属等のマダニ類等にも優れた忌避効力を
示す。
【0029】まず、本化合物を吸血害虫用忌避剤として
用いる場合、原体そのものを用いることもできるが、通
常、適当な担体に配合した組成物(以下、本組成物と称
する。)として用いることができ、たとえばローション
、エアゾール等の液剤やクリーム剤等の形態に調製して
利用される。
【0030】液剤を調製する際に用いられる担体として
は、たとえば水、メタノール、エタノール、グリセリン
、ポリエチレングリコール等のアルコール類、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ヘキサン、ケ
ロシン、パラフィン、石油ベンジン等の脂肪族炭化水素
類、酢酸エチル等のエステル類等があげられる。
【0031】液剤には、さらに通常の乳化剤または分散
剤、展着・湿潤剤、懸濁化剤、保存剤、噴射剤等の製剤
用補助剤等を添加配合することもでき、さらに通常の塗
膜形成剤を配合することもできる。
【0032】具体的には、たとえば石鹸類、ポリオキシ
エチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレン脂肪
酸アルコールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリール
エーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸
グリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、高級アルコー
ルの硫酸エステル、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
等のアルキルアリールスルホン酸塩等の乳化剤、
【00
33】グリセリン、ポリエチレングリコール等の展着・
湿潤剤、カゼイン、ゼラチン、アルギン酸、カルボキシ
メチルセルロース、アラビアガム、ヒドロキシプロピル
セルロース、ベントナイト等の懸濁化剤、パラオキシ安
息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ
安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル等の保存
剤、
【0034】ジメチルエーテル、クロロフルオロカーボ
ン、炭酸ガス等の噴射剤、ニトロセルロース、アセチル
セルロース、アセチルブチリルセルロース、メチルセル
ロース等のセルロース誘導体、酢酸ビニル樹脂等のビニ
ル系樹脂、ポリビニルアルコール等の各種塗膜形成剤を
あげることができる。
【0035】また、クリーム剤を調製する際に用いられ
る担体としては、たとえば流動パラフィン、ワセリン、
パラフィン等の炭化水素類、ジメチルシロキサン、コロ
イド状シリカ、ベントナイト等のシリコン類、
【003
6】エタノール、ステアリルアルコール、ラウリルアル
コール等のアルコール類、ポリエチレングリコール、エ
チレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、
ラウリン酸、ステアリン酸等のカルボン酸類、蜜蝋、ラ
ノリン等のエステル類等があげられる。
【0037】さらに、液剤と同様の製剤用補助剤を添加
配合することもできる。
【0038】さらにまた、マイクロカプセル化した形態
に調製して、ローション、エアゾール等に製剤して用い
ることもできる。
【0039】本組成物には、他の害虫忌避剤、共力剤、
酸化防止剤、その他の添加剤等を配合することもできる
【0040】配合可能な他の害虫忌避剤としては、たと
えばDeet、p−メンタン−3,8−ジオール、2,
3,4,5−ビス(△2 −ブチレン)テトラヒドロフ
ルフラール、ジ−n−プロピルイソシンコメロネート、
ジ−n−ブチルサクシネート、2−ヒドロキシエチルオ
クチルスルフィドおよびエンペントリン{1−エチニル
−2−メチル−2−ペンテニル  d−シス,トランス
−クリサンセメート(シス:トランス比=2:8)}等
を、
【0041】酸化防止剤としては、たとえばブチル
ヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、
トコフェロール、γ−オリザノール等をそれぞれ例示で
きる。
【0042】上記のようにして調製された本組成物また
は本化合物は、直接皮膚等に処理することができ、また
、予めシート状、フィルム状、網目状、帯状等の適当な
基材に塗布、含浸、混練、滴下等の処理をしておき、該
基材で皮膚の露出部または衣服の上を被覆する等の方法
で使用できる。
【0043】該基材の材質としては、たとえばポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエス
テル、ビニロン、ナイロン等の合成繊維や樹脂、絹、綿
、羊毛等の動植物繊維、アルミニウム等の無機質繊維ま
たはそれらの混合物があげられる。
【0044】網目状の基材を用いる場合、網目は細かい
ほど好ましいが、一般には16メッシュ以下程度であれ
ば充分に有効である。
【0045】本組成物中、有効成分である本化合物の量
は、剤型や適用方法により異なるが、たとえばローショ
ン、エアゾール等の液剤あるいはクリーム剤等で用いる
場合または基材に含有させて用いる場合には、0.1 
〜50重量%、好ましくは1〜20重量%である。
【0046】また、本組成物の処理量は、通常皮膚の面
積1cm2 当たり、本化合物を0.01〜1mg、好
ましくは、0.05〜0.5mg 含有する量であり、
もちろん本化合物を単独で処理することもできる。
【0047】次に、本化合物を、ゴキブリ等衛生害虫用
忌避剤として用いる場合にも、原体単独または適当な担
体と配合した組成物として用いることができ、エアゾー
ルのような液剤、固剤等として使用される。
【0048】液剤を調製する際に用いられる担体や他の
配合剤等および調製方法は、前述の吸血害虫用忌避剤の
場合と同様である。
【0049】固剤を調製する際に用いられる担体として
は、たとえば酸化ケイ素、アルミナ、酸性白土、カオリ
ン、ベントナイト、活性炭、タルク、シリカ等の鉱物質
粉末や木粉、大豆粉、小麦粉、デンプン等の植物質粉末
、シクロデキストリン等の包接化合物等があげられる。
【0050】固剤の調製にあたっては、たとえばトリシ
クロデカン、シクロドデカン、2,4,6−トリイソプ
ロピル−1,3,5−トリオキサン、トリメチレン、ノ
ルボルネン等の昇華性担体やパラジクロロベンゼン、ナ
フタリン、樟脳等の昇華性防虫剤を用い、本化合物を溶
融混合または擂潰混合後成型して、昇華性固剤とするこ
ともできる。
【0051】また、これらの製剤の調製にあたっては、
前述のような他の忌避剤、殺虫剤、殺菌剤、防カビ剤、
香料等を配合することもできる。
【0052】さらに、上記のようにして調製された本組
成物または本化合物は、適当な基材に含浸・混練させて
用いることができ、そのような基材の材質としては、た
とえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル
、ポリエステル、ビニロン、ナイロン等の合成繊維や樹
脂、絹、綿、羊毛等の動植物繊維、アルミニウム等の無
機質繊維等があげられ、害虫忌避シート、家具部材等と
して用いられる。
【0053】本組成物中、有効成分である本化合物の量
は、剤型や適用方法により異なるが、通常、0.1 〜
50重量%、好ましくは1〜20重量%である。
【0054】本化合物または本組成物は、その使用にあ
たり、忌避効果を要求される害虫の侵入区域、たとえば
食堂の厨房、果樹園、穀物倉庫、家具、押入れ、玄関、
洗面所、自動販売機等に噴霧、塗布、貼付け、戴置、散
布等することにより適用でき、
【0055】その処理量は、処理面積1m2 当たり、
本化合物を100mg〜100g、好ましくは1g〜5
0g含有する量であり、もちろん本化合物を単独で処理
することもできる。
【0056】
【実施例】以下、製造例、製剤例および試験例をあげ、
本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はもちろん
これらの例に限定されるものではない。
【0057】製造例1(化合物(2)の製造)100m
lのナスフラスコに、3,4−カランジオール340m
g(2mM)とトルエン10mlとを加え、これにピリ
ジン2mlおよびn−ブチリルクロライド318mg(
3mM)を加え、室温で12時間攪拌した。
【0058】次にエバポレーションで溶媒を除去後、酢
酸エチルと水各々50mlを加えた。酢酸エチル層を3
N−塩酸50mlで洗浄し、次に飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液50mlおよび飽和食塩水50mlで洗浄した
【0059】無水硫酸マグネシウムで酢酸エチル層を乾
燥後、酢酸エチルを除去して、320mg(収率66%
)の4−n−ブチリルオキシ−3−ヒドロキシカランを
、無色透明油状物として得た。
【0060】 NMR(δ値  CDCl3 ) 0.36(1H,m)  0.43(1H,m)  0
.85(3H,t) 0.90(3H,s)  0.92(3H,s)  1
.18(3H,s) 1.15〜1.80(8H,m)  2.30(2H,
t)  4.65(1H,t)
【0061】製造例2(化合物(12)の製造)100
mlのナスフラスコに、3,4−ピナンジオール340
mg(2mM)とトルエン10mlとを加え、これにピ
リジン2mlおよびトリメチルアセチルクロライド36
0ng(3mM)を加え、室温で12時間攪拌した。
【0062】以下、製造例1と同様の操作を行ない、2
80mg(収率58%)の4−トリメチルアセチル−3
−ヒドロキシピナンを得た。
【0063】 NMR(δ値  CDCl3 ) 0.95(3H,s)  1.10(9H,s)  1
.26(3H,s) 1.28(3H,s)  1.10〜1.80(6H,
m)  4.90(1H,q)
【0064】上記と同様の製造法によって得られた本化
合物例を下記表9〜14に示すが、本発明はもちろんこ
れらのみに限定されるものではない。
【0065】
【表9】
【表10】
【表11】
【表12】
【表13】
【表14】
【0066】次に製剤例を示す。なお、部は重量部を表
わし、本化合物は、表9〜14に記載の化合物番号で表
わす。
【0067】製剤例1 化合物(1)10部をエタノールに溶解して全体を35
部とし、エアゾール容器に充填する。ついで、バルブを
付けた後、該バルブ部分を通じて、フロン11および1
2の1:1の混合物(噴射剤)65部を加圧充填すれば
エアゾールを得る。
【0068】製剤例2 化合物(8)10部に、ステアリン酸10部、セチルア
ルコール2部、ラノリン1部、流動パラフィン2部およ
び水62部を加え、加熱して溶解混和し、これに、さら
に、加熱したグリセリン13部を注入し、よく攪拌して
クリーム剤を得る。
【0069】製剤例3 ステアリン酸6部、ラノリン0.5 部およびTwee
n 60(商品名:ポリオキシエチレンソルビタンモノ
ステアレート)6部からなる混合物を80℃に加熱し、
これを、水75部とサリチル酸2.5 部との混合物(
60℃)中に入れ、迅速に攪拌しながら、化合物(8)
10部を添加してローションを得る。
【0070】製剤例4 化合物(5)4部、酸化ケイ素1部およびシクロドデカ
ン95部を十分に攪拌混合後、300kg/cm2の圧
力下に10g/錠に打錠し、錠剤を得る。
【0071】製剤例5 化合物(5)5gとN−(2−エチルヘキシル)−ビシ
クロ−(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジカル
ボキシイミド5gとを、n−ヘキサン1lで希釈し、不
織布(ポリエチレン−木綿(3:1重量比)製、厚さ3
00μ,面積1m2 )に、供試化合物が30gとなる
ように含浸後、乾燥して、シート状形態のものを得る。
【0072】次に、本化合物が、害虫忌避剤の有効成分
として有用であることを試験例により示す。なお、本化
合物は表9〜14に記載の化合物番号で示す。
【0073】試験例1 ネッタイシマカ成虫200〜400頭(性比約1:1)
を放飼したケージ(22×22×30cm)を準備した
。 誘引源として、循環恒温漕と褐色ビン(底径6cm、高
さ10cm)2個を、直列にシリコンチューブで接続し
、温水(38℃)が循環する装置を用いた。
【0074】6×6cmに切った半透膜の表面に、所定
濃度の本化合物のアセトン溶液90μlを塗布した。処
理薬量は167mg/m2 とした。
【0075】風乾後、半透膜の裏面を水で湿らせ、褐色
ビンの底面に貼り付け、その後ケージの片面に密着させ
た。もう片面には、無処理半透膜を貼った褐色ビンを密
着させた。密着後2,4,6分後の3回それぞれのビン
に誘引された雌の蚊の合計数を観察した。結果を表15
に示す。
【0076】なお、忌避率は下記の式により求めた。
【0077】                          
       表  15┏━━━━━━━━━━━┯
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓┃ 
 供  試  化  合  物  │        
  忌    避    率    (%)     
     ┃┠───────────┼──────
────────────────┨┃       
 (1)        │            
        94               
     ┃┃        (5)       
 │                    93 
                   ┃┃    
    (7)        │         
           90            
        ┃┃        (8)    
    │                    
98                    ┃┃ 
       (9)        │      
              99         
           ┃┃        (10)
      │                  
  97                    ┃
┃        (14)      │     
               90        
            ┃┃        (15
)      │                 
   96                    
┃┃        (16)      │    
                94       
             ┃┃        (1
7)      │                
  100                    
┃┃        (21)      │    
                90       
             ┃┠──────────
─┼──────────────────────┨
┃    無    処    理    │    
                  0      
              ┃┗━━━━━━━━━
━━┷━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0078】試験例2 所定の濃度に希釈した本化合物のアセトン溶液を、濾紙
で作製した三角シェルター(一辺3cm、長さ6cm)
へ一様0.9cc 塗布した。風乾後、これをポリエチ
レン製カップ(直径13cm、高さ7cm)に、エサ(
マウス用固型飼料小量)および綿球に水を浸みこませた
ものと共に入れた。
【0079】その後、カップの中に、チャバネゴキブリ
成虫雌雄5頭ずつを放飼し、ナイロンゴースでふたをし
た。カップを一晩置いて、翌朝、シェルターに接触して
いない虫の数を数えた。薬量は1860mg/m2 、
2反復で試験を行なった。虫の数は2反復試験の合計数
である。結果を表16に示す。
【0080】なお、忌避率は以下の式で求めた。
【0081】                          
       表  16┏━━━━━━━━━━━┯
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓┃ 
 供  試  化  合  物  │        
忌  避  率  (%)  1860mg/m2  
     ┃┠───────────┼──────
────────────────┨┃       
 (1)        │            
        80               
     ┃┃        (2)       
 │                  100  
                  ┃┃     
   (3)        │          
        100              
      ┃┃        (4)      
  │                  100 
                   ┃┃    
    (5)        │         
         100             
       ┃┃        (6)     
   │                    8
0                    ┃┃  
      (7)        │       
             90          
          ┃┃        (8)  
      │                  
100                    ┃┃
        (9)        │     
             100         
           ┃┃        (10)
      │                  
100                    ┃┃
        (11)      │      
              80         
           ┃┗━━━━━━━━━━━┷
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛┏━
━━━━━━━━━━┯━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━┓┃  供  試  化  合  物
  │        忌  避  率  (%)  
1860mg/m2       ┃┠───────
────┼────────────────────
──┨┃        (12)      │  
                100      
              ┃┃        (
13)      │               
     90                  
  ┃┃        (15)      │  
                  90     
               ┃┃        
(16)      │              
    100                  
  ┃┃        (17)      │  
                100      
              ┃┃        (
18)      │               
   100                   
 ┃┃        (19)      │   
               100       
             ┃┃        (2
0)      │                
    80                   
 ┃┠───────────┼──────────
────────────┨┃          D
eet        │             
       70                
    ┃┗━━━━━━━━━━━┷━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━┛
【0082】
【発明の効果】本化合物は、カ類、ブユ、サシバエ、サ
ンドフライ、ヌカカ等の吸血害虫、ゴキブリ、イエバエ
等の衛生害虫およびマダニ類等に優れた忌避効果を示す

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式  化1 【化1】 〔式中、R1 ,R2 およびR3 は、R1 が水素
    原子を表わすとき、R2 とR3 とで炭素−炭素単結
    合を表わし、R2 が水素原子を表わすとき、R1 と
    R3 とで炭素−炭素単結合を表わす。R4 は炭素数
    2〜10の飽和炭化水素基、炭素数2〜10のアルケニ
    ル基または炭素数2〜10のアルキニル基を表わす。〕
    で示されるヒドロキシエステル系化合物。
  2. 【請求項2】一般式  化2 【化2】 〔式中、R1 ,R2 およびR3 は、R1 が水素
    原子を表わすとき、R2 とR3 とで炭素−炭素単結
    合を表わし、R2 が水素原子を表わすとき、R1 と
    R3 とで炭素−炭素単結合を表わす。R5 は炭素数
    1〜10の飽和炭化水素基、炭素数2〜10のアルケニ
    ル基または炭素数2〜10のアルキニル基を表わす。〕
    で示されるヒドロキシエステル系化合物を有効成分とし
    て含有することを特徴とする害虫忌避剤。
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