JPH0517310A - 害虫忌避剤 - Google Patents

害虫忌避剤

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JPH0517310A
JPH0517310A JP19707791A JP19707791A JPH0517310A JP H0517310 A JPH0517310 A JP H0517310A JP 19707791 A JP19707791 A JP 19707791A JP 19707791 A JP19707791 A JP 19707791A JP H0517310 A JPH0517310 A JP H0517310A
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JP
Japan
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compound
agent
parts
repellent
vermin
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JP19707791A
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English (en)
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Hiroyuki Nishimura
弘行 西村
Keisuke Watanabe
敬介 渡辺
Yoshinori Shono
美徳 庄野
Noritada Matsuo
憲忠 松尾
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 構造式 化1 【化1】 で示される8−ヒドロキシ−p−メンタ−3−オンを有
効成分として含有する害虫忌避剤。 【効果】 本化合物は、カ類、ブユ、サシバエ、サンド
フライ、ヌカカ等の吸血害虫等に優れた忌避効力を示
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、8−ヒドロキシ−p−
メンタ−3−オンを有効成分とする害虫忌避剤に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、イエカ類、ヤブカ類、ハマダラカ
類をはじめとする蚊類、ブユ、サシバエ等の吸血害虫に
対する忌避剤として、N,N−ジエチル−m−トルアミ
ド(以下、Deetと称する。)が、スプレー、ローショ
ン、クリーム等の形態で使用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】吸血害虫用忌避剤とし
て使用されているDeetは、対象害虫種が限られ、マラリ
ア媒介蚊のハマダラカ類に対する効力が劣るうえに、不
快臭や樹脂溶解性がある等の欠点を有する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な状況に鑑み、Deetの持つ欠点を克服した、害虫に対し
て優れた忌避効力を示す化合物を開発すべく鋭意検討し
た結果、構造式 化2
【0005】
【化2】 で示される8−ヒドロキシ−p−メンタ−3−オン(以
下、本化合物と記す)が、きわめて高い害虫忌避効力を
示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】本化合物は、文献記載の既知化合物〔J. O
rg. Chem. vol 30 P.3207 〜3208(1965)およびHelvetic
a Chimica Acta vol 54 P.1870〜1880(1971)〕であっ
て、立体異性体が存在しており、すべての異性体および
それらの混合物も本発明に含まれることはいうまでもな
い。
【0007】本化合物の具体例を表1に示す。
【0008】
【表1】
【0009】本化合物が有効な害虫としては、たとえば
熱帯地域のマラリア媒介蚊であるA-nopheles albiman
us等のハマダラカ類、ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ
等のAedes 類、アカイエカ、コガタアカイエカ等のイエ
カ類等のカ類、ブユ、サシバエ、サンドフライ、ヌカカ
等をあげることができる。
【0010】本化合物を害虫忌避剤として用いる場合、
原体そのものを用いることもできるが、通常、適当な担
体に配合した組成物(以下、本組成物と称する。)とし
て用いることができ、たとえばローション、エアゾール
等の液剤やクリーム剤等の形態に調整して利用される。
【0011】液剤を調整する際に用いられる担体として
は、たとえば水、メタノール、エタノール、グリセリ
ン、ポリエチレングリコール等のアルコール類、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ヘキサン、
ケロシン、パラフィン、石油ベンジン等の脂肪族炭化水
素類、酢酸エチル等のエステル類等があげられる。
【0012】液剤には、さらに通常の乳化剤または分散
剤、展着・湿潤剤、懸濁化剤、保存剤、噴射剤等の製剤
用補助剤等を添加配合することもでき、さらに通常の塗
膜形成剤を配合することもできる。
【0013】具体的には、たとえば石鹸類、ポリオキシ
エチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレン脂肪
酸アルコールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリール
エーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸
グリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、高級アルコー
ルの硫酸エステル、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
等のアルキルアリールスルホン酸塩等の乳化剤、
【0014】グリセリン、ポリエチレングリコール等の
展着・湿潤剤、カゼイン、ゼラチン、アルギン酸、カル
ボキシメチルセルロース、アラビアガム、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、ベントナイト等の懸濁化剤、パラオ
キシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラ
オキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル等
の保存剤、ジメチルエーテル、クロロフルオロカーボ
ン、炭酸ガス等の噴射剤、ニトロセルロース、アセチル
セルロース、アセチルブチリルセルロース、メチルセル
ロース等のセルロース誘導体、酢酸ビニル樹脂等のビニ
ル系樹脂、ポリビニルアルコール等の各種塗膜形成剤を
あげることができる。
【0015】また、クリーム剤を調整する際に用いられ
る担体としては、たとえば流動パラフィン、ワセリン、
パラフィン等の炭化水素類、ジメチルシロキサン、コロ
イド状シリカ、ベントナイト等のシリコン類、エタノー
ル、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール等のア
ルコール類、ポリエチレングリコール、エチレングリコ
ール、グリセリン等の多価アルコール類、ラウリン酸、
ステアリン酸等のカルボン酸類、密蝋、ラノリン等のエ
ステル類等があげられる。
【0016】さらに、液剤と同様の製剤用補助剤を添加
配合することもできる。さらにまた、マイクロカプセル
化した形態に調整して、ローション、エアゾール等に製
剤して用いることもできる。
【0017】本組成物には、他の害虫忌避剤、共力剤、
酸化防止剤、その他の添加剤等を配合することもでき
る。配合可能な他の害虫忌避剤としては、たとえばDee
t、カラン−3,4−ジオール、ピナン−2,3−ジオ
ール、p−メンタン−3,8−ジオール、2,3,4,
5−ビス(△2 −ブチレン)テトラヒドロフルフラー
ル、ジ−n−プロピルイソシンコメロネート、ジ−n−
ブチルサクシネート、2−ヒドロキシエチルオクチルス
ルフィドおよびエンペントリン{1−エチニル−2−メ
チル−2−ペンテニル d−シス,トランス−クリサン
セメート(シス:トランス比=2:8)}等を、酸化防
止剤としては、たとえばブチルヒドロキシアニソール、
ジブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、γ−オ
リザノール等をそれぞれ例示できる。
【0018】上記のようにして調整された本組成物また
は本化合物は、直接皮膚等に処理することができ、ま
た、予めシート状、フィルム状、網目状、帯状等の適当
な基材に塗布、含浸、混練、滴下等の処理をしておき、
該基材で皮膚の露出部または衣服の上を被覆する等の方
法で使用できる。
【0019】該基材の材質としては、たとえばポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエス
テル、ビニロン、ナイロン等の合成繊維や樹脂、絹、
綿、羊毛等の動植物繊維、アルミニウム等の無機質繊維
またはそれらの混合物があげられる。網目状の基材を用
いる場合、網目は細かいほど好ましいが、一般には16
メッシュ以下程度であれば充分に有効である。
【0020】本組成物中、有効成分である本化合物の量
は、剤型や適用方法により異なるが、たとえばローショ
ン、エアゾール等の液剤あるいはクリーム剤等で用いる
場合または基材に含有させて用いる場合には、 0.1〜7
0重量%、好ましくは1〜40重量%である。
【0021】また、本組成物の処理量は、通常皮膚の面
積1cm2 当たり、本化合物を0.01〜2mg、好ましくは、
0.05〜1mg含有する量であり、これらの量は、本化合物
を単独で処理する場合にも用いられる量である。
【0022】上述の処理量は、製剤の種類、対象の害虫
種、その密度、使用時刻、気象条件または使用する人の
年齢等によって異なり、上記の範囲に拘ることなく、増
加させたり減少させたりすることができる。
【0023】
【実施例】以下、参考例、製剤例および試験例をあげ、
本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はもちろん
これらの例に限定されるものではない。
【0024】参考例1 (+)−8−ヒドロキシ−p−
メンタ−3−オンの合成 ナスフラスコ(200ml)に、(+)−シトロネラール
15.4g(0.1mol)を入れ、0℃に冷却した。これに、5
%硫酸水溶液100mlを攪拌しながら加えた後、反応溶
液を室温で一昼夜放置した。有機層をエーテル100ml
で2回抽出後、エーテル層を100mlの飽和炭酸水素ナ
トリウム液、100mlの飽和食塩水で順次洗浄後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。エーテル層を濃縮するこ
とにより、油状物(p−メンタン−3,8−ジオールの
シス体とトランス体との混合物)6.9 g(0.04mol)を得
た。これを、乾燥したジクロルメタン50mlに溶かし、
クロロクロム酸ピリジニウム10gをゆっくりと加え
た。反応終了を確認してから、反応混合物をフロリジル
カラムクロマトグラフィーに付し、ジクロロメタン40
0mlで目的物を溶出し、溶媒を留去することにより油状
の(+)−8−ヒドロキシ−p−メンタ−3−オン(化
合物(1)) 6.0gを得た。 n20 D 1.4626 IR 3500cm-1(OH) 1710cm-1(C=O) 〔2〕20 D =+17.90
【0025】次に製剤例を示す。なお、部は重量部を表
わし、本化合物は、表1に記載の化合物番号で表わす。
【0026】製剤例1 化合物(1)10部をエタノールに溶解して全体を35
部とし、エアゾール容器に充填する。ついでバルブを付
けた後、該バルブ部分を通じて、フロン11とフロン1
2の1:1混合物(噴射剤)65部を加圧充填してエア
ゾールを得る。
【0027】製剤例2 化合物(1)10部に、ステアリン酸10部、セチルア
ルコール2部、ラノリン1部、流動パラフィン2部およ
び水62部を加え、加熱して溶解混和し、これに、さら
に、加熱したグリセリン13部を注入し、よく攪拌して
クリーム剤を得る。
【0028】製剤例3 ステアリン酸6部、ラノリン 0.5部および Tween60
(商品名:ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレ
ート)6部からなる混合物を80℃に加熱し、これを、
水75部とサリチル酸 2.5部との混合物(60℃)中に
入れ、迅速に攪拌しながら、化合物(1)10部を添加
してローションを得る。
【0029】次に本化合物が、害虫忌避剤の有効成分と
して有用であることを試験例により示す。なお、本化合
物は、表1に記載の化合物番号で表わす。
【0030】試験例1 ネッタイシマカ成虫200〜400頭(性比約1:1)
を放飼したケージ(22×22×30cm)を準備した。
誘引源として、循環恒温漕と褐色ビン(底径6cm、高さ
10cm)2個を、直列にシリコンチューブで接続し、温
水(38℃)が循環する装置を用いた。
【0031】6×6cmに切った半透膜の表面に、所定濃
度の供試化合物のアセトン溶液90μlを塗布した。処
理薬量は167mg/m2 および56mg/m2 とした。
【0032】風乾後、半透膜の裏面を水で湿らせ、褐色
ビンの底面に貼り付け、その後ケージの片面に密着させ
た。もう片面には、無処理半透膜を貼った褐色ビンを密
着させた。密着後2,4および6分後の3回、それぞれ
のビンに誘引された雌の蚊の合計数を観察し、忌避率を
求めた。結果を表2に示す。
【0033】なお、忌避率は下記の式により求めた。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】本化合物は、カ類、ブユ、サシバエ、サ
ンドフライ、ヌカカ等の吸血害虫等に優れた忌避効力を
示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松尾 憲忠 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 構造式 化1 【化1】 で示される8−ヒドロキシ−p−メンタ−3−オンを有
    効成分として含有することを特徴とする害虫忌避剤。
JP19707791A 1991-07-10 1991-07-10 害虫忌避剤 Pending JPH0517310A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6130255A (en) * 1993-10-22 2000-10-10 Ikemoto; Takeshi Noxious-insect repellent
US10070639B2 (en) 2011-03-18 2018-09-11 Ecolab Usa Inc. Heat system for killing pests

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