JPH04225980A - 6−置換プリニルピペラジン誘導体の光学活性異性体の製法 - Google Patents

6−置換プリニルピペラジン誘導体の光学活性異性体の製法

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JPH04225980A
JPH04225980A JP3118117A JP11811791A JPH04225980A JP H04225980 A JPH04225980 A JP H04225980A JP 3118117 A JP3118117 A JP 3118117A JP 11811791 A JP11811791 A JP 11811791A JP H04225980 A JPH04225980 A JP H04225980A
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JP
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optically active
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alkyl
hydrogen
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Application number
JP3118117A
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English (en)
Inventor
Donald L Barton
ドナルド・エル・バートン
Zoltan G Hajos
ゾルタン・ジー・ハジヨス
Jeffrey B Press
ジエフリイ・ビー・プレス
Rebecca A Sawyers
レベツカ・エイ・ソーヤーズ
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Ortho Pharmaceutical Corp
Original Assignee
Ortho Pharmaceutical Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D473/00Heterocyclic compounds containing purine ring systems
    • C07D473/26Heterocyclic compounds containing purine ring systems with an oxygen, sulphur, or nitrogen atom directly attached in position 2 or 6, but not in both
    • C07D473/36Sulfur atom
    • C07D473/38Sulfur atom attached in position 6

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、式
【0002】
【化7】 の化合物の光学活性異性体の製造法に関する。本方法に
よつて製造される光学活性異性体は、正のイノトロピツ
ク(inotropic)活性を有し、急性及び慢性の
心臓欠陥における心臓の噴出を改善するための強心剤と
して特に有用である。また光学活性異性体は心臓の不整
脈の処置又は予防のための抗不整脈剤としても有用であ
る。これらの光学異性体の1つは所望の製薬学的性質を
含むことがわかつた。
【0003】本質的に多くの化学物質が光学活性である
。即ちそれらはそれぞれ右手又は左手の鏡像のいずれか
である。これらの物質の多くは生物学的過程において重
要な役割を演じ、例えば炭水化物、アミノ酸、ペプチド
、蛋白質、酵素、アルカロイドなどがある。この光学活
性系の立体特異性は、生物学的活性の化合物の開発に重
要な役割を果す。例えばE.J.アリエンス(Arie
ns)編、薬剤の立体化学と生物学的活性(Stere
ochemistry and Biological
 Activity of Drugs)、[ブラツク
ウエル(Blackwell)、1983年]。
【0004】6置換プリニルピペラジン誘導体のラセミ
体混合物を製造するための公知の方法は米国特許第4,
876,257号に記述されており、これは下に示す通
りである:
【0005】
【化8】 この方法はエピクロルヒドリン(1)を置換ピペラジン
(2)に付加して生成物(3)を製造し、続いてこれを
プリン誘導体と縮合させてラセミ体生成物(4)を製造
することを含んでなる。
【0006】薬理学的に興味ある化合物の合成において
、光学活性を達成するにはいくつかの方法がある。光学
異性体の化学的分離は光学分割である。しかしながらこ
の方法はラセミ体出発物質のために理論的には高々半分
の所望の光学異性体しか与えないという主な欠点を有す
る。
【0007】別の方法は、微生物学的に(酵素で)又は
化学的に(非対称テンプレート分子を用いて)達成しう
る不斉変換である。更に随意には、高立体特異的合成法
においてキラルな構築ブロツクを用いること(キラル合
成)により製造しうるというものである。
【0008】現代流の技術[シヤープレス(Sharp
less)ら、J.オルグ・ケム(Org.Chem.
)54、1295(1989)]は、いくつかの親核剤
例えばフエノール及びハロゲン化銅によつて触媒された
有機金属試剤を注意深く制御された条件下に(2R)−
(−)−グリシジルトシレート又は(2R)−(−)−
グリシジル3−ニトロベンゼンスルホネート及び(2S
)−(+)−グリシジルトシレート又は(2S)−(+
)−グリシジル3−ニトロベンゼンスルホネートのいず
れかと反応させて、光学的に純粋な物質を高対掌体過剰
率(ee)で含む生成物を得るということを教示してい
る。シヤープレスらは、フエノールのナトリウム塩を、
溶媒ジメチルホルムアミド(DMF)中で用いると、高
光学純度の純粋な生成物の得られることも教示している
【0009】本発明は、式
【0010】
【化9】 [式中、Rは
【0011】
【化10】 であり;R1は水素、C1〜C4アルキル、シクロアル
キル、ベンジル、C1〜C4アルケニル、C1〜C4ア
ルキニル、エポキシプロピル又は環式エーテルであり;
XはS、O、NH、NR2であり、但しR2はC1〜C
4アルキルであり;YはN又はC=であり;Ar1、A
r2及びAr3は水素、C1〜C4アルキルフエニル、
置換フエニルであり、但しこの置換基はC1〜C4アル
キル、C1〜C4アルコキシ、トリフルオルメチル、ハ
ロ例えばフルオル、クロル、ブロム、ヨード又はパーハ
ロ、ナフチル、ピリジル又はチエニルであり、またAr
1、Ar2又はAr3の少くとも1つは芳香族であり;
Zは水素、CN又はCO2R3であり、但しR3は水素
、C1〜C4アルキル、ヒドロキシ又はハロゲン例えば
フルオル、クロル又はブロムであり;そしてQは水素、
ハロゲン、アミノ、C1〜C4アルキル又はヒドロキシ
であり;なおYがC=である時Ar3は存在しない]の
化合物の光学活性異性体を製造するに当つて、a)式
【0012】
【化11】 [式中、Arは4−メチルフエニル基又は3−ニトロフ
エニル基である]の光学活性なグリシジル誘導体を、あ
る溶媒中において、式
【0013】
【化12】 [式中、MはNa、K、又はLiであり、そしてY、A
r1、Ar2及びAr3は上述の定義通りである]のピ
ペラジン誘導体と反応させて、式
【0014】
【化13】 の光学活性なエポキシピペラジン誘導体を製造し;そし
てb)この光学活性なエポキシピペラジン誘導体を式

0015】
【化14】 のプリン誘導体のナトリウム塩と反応させる、工程を含
んでなる該光学活性異性体の製造法に関する。
【0016】本方法によつて製造される光学活性な異性
体は心臓脈管剤、特に強心剤として有用である。この異
性体は抗不整脈剤としても有用である。
【0017】本発明は、その最も広い意味において、6
−置換プリニルピペラジン誘導体の光学活性異性体の製
造法に関する。これらの光学活性異性体は正のイノトロ
ピツク活性を示す。
【0018】光学活性異性体の1つの製造法をスキーム
1に概述する。
【0019】スキーム1
【0020】
【化15】 本方法においては、光学活性グリシジルエーテル誘導体
[(2R)−(−)−6α=グリシジルトシレート;(
2R−(−)−6b=グリシジル3−ニトロベンゼンホ
ルムアミド]をある溶媒中においてピペラジン誘導体の
塩(2−M塩)と反応させて、随時活性なエポキシピペ
ラジン誘導体[(2S)−(−)−5]を得る。このピ
ペラジン誘導体の塩はNa又はKであり、有用な溶媒は
テトラヒドロフラン(THF)及びジメチルホルムアミ
ド(DMF)を含む。光学活性なエポキシピペラジン誘
導体[(2S)−(−)−5]を続いてプリン誘導体の
ナトリウム塩(7)と反応させて、光学活性な6−置換
プリニルピペラジン誘導体[(2S)−(+)−4]を
得る。
【0021】最終生成物は一般に(2S):(2R)対
掌体の約83:17の割合の混合物で存在する。この割
合は、ピバロエート誘導体の分離のために充填したキラ
ルなカラムを用いることにより高速流体クロマトグラフ
イー(HPLC)で定量した。
【0022】(2S)−(−)−5のプリン誘導体のナ
トリウム塩(7)への付加はキラルな場所で起こらない
から、(2S)−(+)−4:(2R)−(−)−4の
比は、(2R)−(−)−6a又は(2R)−(−)−
6bの2−M塩との縮合の立体選択性の程度の直接的な
結果である。斯くして、最終生成物[(2S)−(+)
−4]の生成に先立つては、光学活性な中間体[(2S
)−(−)−5]も不純物のより少ない対掌体過剰率で
存在する。
【0023】別法において、(2S)−(+)−4に対
する出発物質(キラルなシントン)は(2S)−(+)
−6a=グリシジルトシレート又は(2S)−(+)−
6b=グリシジル3−ニトロベンゼンスルホネートであ
つてよい。これらのキラルなシントンを出発物質として
用いる場合には、2−MのLi塩を使用して中間体の光
学活性なエポキシピペラジン誘導体及び究極的には光学
活性な最終生成物を製造する。
【0024】他に(2S)−(+)−6aを第1法にお
いて或いは(2R)−(−)−6aを上述した別法にお
いて用いることにより、相対する対掌体の最終生成物(
2R)−(−)−4を製造することができる。
【0025】キラルなシントン[(2R)−(−)−6
a、(2R)−(−)−6b、(2S)−(+)−6a
及び(2S)−(+)−6b]はアルドリツチ・ケミカ
ル社(Aldrich Chemical Co.)か
ら市販されており、またその合成はシヤープレスら、J
.オルグ・ケム、51、3710(1986)及び54
、1295(1989)に記述されている。
【0026】本方法の最終生成物のある特性及びその収
率における相違は、出発物質と溶媒の異なる組合せを用
いる場合に認められる。これらの特性及び最終生成物の
収率の相違を表1及び2並びに図1に示し、以下に議論
する。
【0027】最終生成物の収率における相違を比較する
ために、2−M塩に対して用いるピペラジン誘導体は常
に4−[ビス(4−フルオルフエニル)メチル]ピペラ
ジンであり、またプリン誘導体(7)は常に6−メルカ
プトプリンであつた。このようにしてキラルなシントン
を変化させ、2−M塩をNa、K及びLi間で変化させ
、そして溶媒をTHF及びDMF間で変化させたが、定
量すべき最終生成物の収率は常に同一の化合物、即ち(
2S)−(+)−又は(2R)−(−)−6−[1−(
1−(ビス(4−フルオルフエニル)メチル)ピペラジ
ン−4−イル)−2−ヒドロキシ−3−プロパニルチオ
]プリンに対するものであつた。
【0028】(2R)−(−)−6a出発物質及びカリ
ウム塩2−M(M=K)をDMF中で用いた場合、予期
されない及び劇的な相違が起こつた。所望の生成物[(
2S)−(+)−4]は非常に高い光学純度で得られた
。(2S)対称体の量は上述の分析法によると97.2
%であつた(参照、バツチD、表1)。
【0029】ナトリウム(M=Na)又はカリウム(M
=K)塩2−Mを用いる場合、グリシジル化合物(2R
)−(−)−6は下記の如くC−1が攻撃される(図1
)。これに対し、リチウム塩2−LiはC−3で反応し
て光学活性系の相対する対掌体を与える(図1;表1及
び2)。従つて(2S)−(+)−4生成物を得るため
にリチウム塩2−Liをテトラヒドロフラン(THF)
中で用いると、相対する対掌体(2S)−(+)−6a
が必要とされ、(2S)−(+)−4が93.3%で生
成する(表1、バツチE)。リチウム塩2−Liの場合
、対イオン(Li対Na)又は溶媒(THF対DMF)
或いは双方はM=Na(表1、バツチA)の結果と比較
して高められた光学収率に寄与する。
【0030】(2R)−(−)−6b(即ちグリシジル
3−ニトロベンゼンスルホネート、良好な脱離基を含む
シントン)をDMF中ナトリウム塩2−M(M=Na)
と反応される場合、最終生成物[(2S)−(+)−4
]は(2S)対掌体を94.1%含む。(表1、バツチ
G)。DMF中カリウム塩2−M(M=K)及び(2R
)−(−)−6bを用い且つ続いてプリン誘導体(7)
との反応を行なえば、(2S)−(+)対掌体を98.
8%で含有する(2S)−(+)−4を更に高い光学純
度で与える(バツチK)。ナトリウムからカリウム対イ
オンに変えることによる光学的収率の改善が(2R)−
(−)−6bの良好な脱離基を含む化合物を用いる場合
、より劇的でなくなるということは特記すべきである(
表1、バツチAとバツチD並びにバツチGとバツチHを
比較)。
【0031】最良の光学収率は、(2R)−(−)−6
b及びナトリウム塩2−M(M=Na)又はカリウム塩
2−M(M=K)をTHF中で用いることによつて得ら
れた。この反応順序で得られる(2S)−(+)−4は
それぞれ(2S)対掌体を99.8%及び98.8%含
有した。(表1、バツチIとK)。即ち2−Mとの反応
に対して、優れたキラルなシントン(2R)−(−)−
6bをDMF中よりもTHF中で用いることにより、カ
リウム又はナトリウム対イオンのいずれかが優秀な結果
を与える。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】 要約すれば、本発明は現在の文献に記述されているより
も非常に複雑なグリシドールの誘導体を用いる不斉合成
を教示する。特に本明細書においては、DMFよりもむ
しろTHFの使用が、生物学的利用に十分な光学純度の
有用な生成物を製造するのに必須である。第2に対イオ
ンの性質は、グリシドール誘導体の親核反応の過程にお
いて並びに本方法の光学収率において双方に劇的な役割
を演ずる。最後に流行の技術はグリシドール誘導体との
反応が良好な光学収率を達成するために酸素又は炭素の
親核剤に限定されることを示唆するけれど、本発明は生
物学的目的に対して光学的に純粋な化合物を優秀な収率
で与えるために窒素の親核剤も使用しうることを示す。
【0034】本発明の方法を用いて製造される化合物を
活性成分として、製薬学的担体と良く混合して含有する
製薬学的組成物は、通常の製薬学的混合技術によって製
造しうる。担体は投与例えば静脈内、経口又は非経口に
所望の調製物の形態に依存して種々の形をとることがで
きる。また組成物はエーロゾルを用いて投与することも
できる。組成物を経口投薬形で製造する場合、有用な製
薬学的媒体のいずれか、例えば経口液体調製物(例えば
懸濁液剤、エリキサー剤及び溶液剤)では水、グリコー
ル、油、アルコール、風味剤、保存剤、着色剤など或い
は経口固体調製物(例えば粉末剤、カプセル及び錠剤)
では担体例えば殿粉、糖、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結
合剤、崩壊剤などが使用しうる。投与が容易なために錠
剤及びカプセル剤は、明らかに固体の製薬学的担体が使
用される最も有利な経口投薬単位形である。所望により
錠剤は標準的な技術によつて糖衣にされていても、又は
腸で溶解するもので被覆されていてもよい。非経口物の
場合担体は普通無菌水を含んでなるが、例えば溶解の補
助又は保存の目的のために他の成分も含有させうる。適
当な液体担体、懸濁剤などが使用しうる注射用懸濁液剤
も製造できる。本製薬学的組成物は一般に活性成分が約
0.01〜約50mg/kg、好ましくは約0.1〜約
10mg/kgの投薬単位、例えば錠剤、カプセル、粉
末剤、注射剤、茶さじ剤である。
【0035】次の実施例は、更に特別に本発明を記述す
るが、本発明を例示するものであつて、これを限定する
ことを意図しない。実施例中の化合物のいくつかは水和
物として得られた。この水はその化合物の融点以下の温
度で乾燥することにより水和物から除去することができ
る。
【0036】
【実施例1】(2S)−(+)−6−[1−(1−(ビ
ス−(4−フルオルフエニル)メチル)ピペラジン−4
−イル)−2−ヒドロキシ−3−プロパニルチオ]プリ
ンの合成 磁気撹拌棒、窒素導入口、温度計及び滴下濾斗を備えた
500mlの3ツ口フラスコに、50%水素化ナトリウ
ム(1.63g、0.034モル)を窒素流下に添加し
た。次いでヘキサンで2回洗浄(各20ml)して油を
除去した。このフラスコにDMF(150ml)を添加
し、懸濁液を撹拌しながら5℃まで冷却した。次いで6
−メルカプトプリン水和物(5.79g、0.034モ
ル)を1回で添加した。水素の発生後、メルカプチドア
ニオンの溶液を5℃で20分間撹拌し、次いで室温まで
暖めた。これに、1時間にわたつて撹拌しながら、(2
S)−(−)−(1,2−エポキシプロピル)−4−[
ビス(4−フルオルフエニル)メチル]ピペラジン(7
.9g、0.023モル)のDMF(150ml)溶液
を添加した。反応混合物を室温で24時間撹拌し、次い
で酢酸(2.04g、0.034モル)を添加して反応
を停止した。不溶性の沈澱をセライトを通して濾別した
。濾液を60℃(1mm)で蒸発させてDMFを除去し
、残渣を10%メタノール/塩化メチレン(300ml
)中に入れた。生成した不溶性の物質セライトを通して
濾別し、濾液から溶媒を蒸発させた。この残渣を塩化メ
チレン(300ml)中に入れ、不溶性物質を再びセラ
イトを通して濾別した。濾液を蒸発させて黄色の泡状物
を得、これを5%メタノール/塩化メチレンを用いるシ
リカゲル60(230〜400メツシユ)300gのク
ロマトグラフイーで処理した。溶媒の除去後60℃(1
mm)で乾燥することにより、標題の化合物6.4g(
55%)を白色の泡状物として得た:融点117−12
2℃;IR(KBr)1602、1568、1506c
m−1;UV λ max(エタノール)331nm(
ε870)、291nm(ε14800);MS(化学
的イオン化)497(MH+);[α]22D+8.7
°(1%エタノール中);キラルな HPLC、99.
8%(2S)−異性体;1H NMR(DMSO−d6
)δ8.63(s、1H)、8.42(s、1H)、7
.42(m、4H)、7.11(m、4H)、4.35
(s、1H)、3.91(m、1H)、3.66(m、
1H)、3.30(m、1H)、2.1−2.7(m、
10H)。
【0037】元素分析、C25H26F2N6OS・1
/2 H2O:計算値:C、59.39;H、5.38
;N、16.62。
【0038】実験値:C、59.73;H、5.30;
N、16.47。
【0039】
【実施例2】(2S)−(−)−6−[1−(1−(ビ
ス−(4−フルオルフエニル)メチル)ピペラジン−4
−イル)−2−ヒドロキシ−3−プロパニルチオ]−プ
リンの合成 磁気撹拌棒、窒素導入口、温度計及び滴下濾斗を備えた
500mlの3ツ口フラスコに、50%水素化ナトリウ
ム(2.26g、0.047モル)を窒素流下に添加し
た。次いでヘキサンで2回洗浄(各20ml)して油を
除去した。このフラスコに6−メルカプトプリン水和物
(8.0g、0.047モル)を1回で添加した。水素
の発生後、メルカプチドアニオンの溶液を5℃で20分
間撹拌し、次いで室温まで暖めた。これに、1時間にわ
たつて撹拌しながら、(2S)−(+)−(1,2−エ
ポキシプロピル)−4−[ビス(4−フルオルフエニル
)メチル]ピペラジン(10.8g、0.031モル)
のDMF(200ml)溶液を添加した。反応混合物を
室温で72時間撹拌し、次いで酢酸(2.82g、0.
047モル)を添加して反応を停止した。不溶性の沈澱
をセライトを通して濾別した。濾液を60℃(1mm)
で蒸発させてDMFを除去し、残渣を10%メタノール
/塩化メチレン(400ml)中に入れた。沈澱をセラ
イトを通して濾別し、溶媒を蒸発させた。この残渣を塩
化メチレン(400ml)中に入れ、不溶性の物質を再
びセライトを通して濾別し、濾液を蒸発させて黄色物を
泡状物として得た。この残渣を、5%メタノール/塩化
メチレンを用いるシリカゲル60(230〜400メツ
シユ)400gでのクロマトグラフイーにより処理し、
そして溶媒を除去することにより、標題の化合物11.
2g(72%)を60℃(1mm)での乾燥後に白色の
泡状物を得た:融点117−125℃;IR(KBr)
1602、1568、1506cm−1;UV λ m
ax(エタノール)331nm(ε759)、291n
m(ε16700);MS(化学的イオン化)497(
MH+);[α]22D−9.0°(1%、エタノール
中);1H NMR(DMSO−d6)δ8.65(s
、1H)、8.45(s、1H)、7.45(m、4H
)、7.12(m、4H)、4.35(s、1H)、3
.94(m、1H)、3.69(m、1H)、3.30
(m、1H)、2.1−2.7(m、10H)。
【0040】元素分析、C25H26F2N6OS・1
/2 H2O:計算値:C、59.39;H、5.38
;N、16.62。
【0041】実験値:C、59.58;H、5.20;
N、16.93。
【0042】
【実施例3】(2R)−(+)−(1,2−エポキシプ
ロピル)−4−[ビス(4−フルオルフエニル)メチル
]ピペラジンの合成 機械的撹拌機、窒素導入口、温度計及び滴下濾斗を備え
た1lの3ツ口フラスコに、50%水素化ナトリウム(
2.64g、0.055モル)を窒素流下に添加した。 次いで油をヘキサンで2回(各25ml)洗浄して除去
した。このフラスコにTHF(250ml)及び4,4
′−ジフルオルベンズヒドリルピペラジン(14.42
g、0.05モル)を添加した。この混合物に、20〜
25℃で撹拌しながら、予じめ再結晶した(2S)−(
+)−グリシジル3−ニトロベンゼンスルホネート(1
2.96g、0.05モル)の溶液を添加した。反応混
合物を室温で24時間撹拌し、4,4′−ジフルオルベ
ンズヒドリルピペラジン(1.0g、0.0035モル
)を更に添加した。
【0043】混合物を更に24時間撹拌し、セライトを
通して濾過して不溶性の物質を除去した。溶媒の蒸発後
、粗残渣を、10%アセトン/塩化メチレンを用いるシ
リカゲル60(230〜400メツシユ)1kgでのク
ロマトグラフイーにより精製した。60℃(1mm)で
の溶媒の除去後に黄色の油として得られた精製生成物の
収量は13.4g(78%)であつた:IR(ニート)
2812、1603、1506cm−1;UV λ m
ax(エタノール)274nm(ε1129)、267
nm(ε1430)、222nm(ε9355);MS
(化学的イオン化)345(MH+);[α]22D+
12.3°(1%、エタノール中);キラルなHPLC
、99.9%(2R)−異性体;1H NMR(CDC
l3)δ7.33(m、4H)、6.95(m、4H)
、4.23(s、1H)、3.07(m、1H)、2.
2−2.75(m、12H)。
【0044】元素分析、C20H22F2N2O:計算
値:C、69.75;H、6.44;N、8.13。
【0045】実験値:C、69.52;H、6.64;
N、8.04。
【0046】
【実施例4】(2R)−(−)−(1,2−エポキシプ
ロピル)−4−[ビス(4−フルオルフエニル)メチル
]ピペラジンの合成 機械的撹拌機、窒素導入口、温度計及び滴下濾斗を備え
た1lの3ツ口フラスコに、50%水素化ナトリウム(
1.78g、0.037モル)を窒素流下に添加した。 次いで油をヘキサンで2回(各25ml)洗浄して除去
した。このフラスコにTHF(150ml)及び4,4
′−ジフルオルベンズヒドリルピペラジン(9.75g
、0.034モル)を添加した。この混合物に、20〜
25℃で撹拌しながら2時間にわたり、予じめ再結晶し
た(2S)−(−)−グリシジル3−ニトロベンゼンス
ルホネート(8.75g、0.034モル)のTHF(
200ml)に溶解した溶液を添加した。反応混合物を
室温で20時間撹拌し、セライトを通して濾過して沈澱
物を除去した。溶媒の蒸発後、粗残渣を、10%アセト
ン/塩化メチレンを用いるシリカゲル60(230〜4
00メツシユ)300gでのクロマトグラフイーにより
精製した。60℃(1mm)での溶媒の除去後に黄色の
油として得られた精製生成物の収量は8.0g(68%
)であつた:[α]22D−11.9°(1%、エタノ
ール中);キラルなHPLC、99.75%(2S)−
異性体;1H NMR(CDCl3)δ7.33(m、
4H)、6.95(m、4H)、4.23(s、1H)
、3.07(m、1H)、2.2−2.75(m、12
H)。
【0047】本発明の特徴及び態様は以下の通りである
;1.式
【0048】
【化16】 [式中、Rは
【0049】
【化17】 であり;R1は水素、C1〜C4アルキル、シクロアル
キル、ベンジル、C1〜C4アルケニル、C1〜C4ア
ルキニル、エポキシプロピル又は環式エーテルであり;
XはS、O、NH、NR2であり、但しR2はC1〜C
4アルキルであり;YはN又はC=であり;Ar1、A
r2及びAr3は水素、C1〜C4アルキルフエニル、
置換フエニルであり、但しこの置換基はC1〜C4アル
キル、C1〜C4アルコキシ、トリフルオルメチル、ハ
ロ例えばフルオル、クロル、ブロム、ヨード又はパーハ
ロ、ナフチル、ピリジル又はチエニルであり、またAr
1、Ar2又はAr3の少くとも1つは芳香族であり;
Zは水素、CN又はCO2R3であり、但しR3は水素
、C1〜C4アルキル、ヒドロキシ又はハロゲン例えば
フルオル、クロル又はブロムであり;そしてQは水素、
ハロゲン、アミノ、C1〜C4アルキル又はヒドロキシ
であり;なおYがC=である時Ar3は存在しない]の
化合物の光学活性異性体を製造するに当つて、a)式
【0050】
【化18】 [式中、Arは4−メチルフエニル基又は3−ニトロフ
エニル基である]の光学活性なグリシジル誘導体を、あ
る溶媒中において、式
【0051】
【化19】 [式中、MはNa、K、又はLiであり、そしてY、A
r1、Ar2及びAr3は上述の定義通りである]のピ
ペラジン誘導体と反応させて、式
【0052】
【化20】 の光学活性なエポキシピペラジン誘導体を製造し;そし
てb)この光学活性なエポキシピペラジン誘導体を式

0053】
【化21】 のプリン誘導体のナトリウム塩と反応させる、工程を含
んでなる該光学活性異性体の製造法。
【0054】2.溶媒がテトラヒドロフラン又はジメチ
ルホルムアミドである上記1の方法。
【0055】3.Rが
【0056】
【化22】 であり、MがNa又はKであり、そしてグリシジル誘導
体が(2R)−(−)−対掌体である上記1の方法。
【0057】4.Arが3−ニトロフエニル基であり、
そして溶媒がテトラヒドロフランである上記3の方法。
【0058】5.Rが
【0059】
【化23】 であり、MがLiであり、そしてグリシジル誘導体が(
2S)−(+)−対掌体である上記1の方法。
【0060】6.溶媒がテトラヒドロフランである上記
5の方法。
【0061】7.化合物(2S)−(+)−6−[1−
(1−ビス(4−フルオルフエニル)メチル)ピペラジ
ン−4−イル)−2−ヒドロキシ−3−プロパニルチオ
]プリン。
【0062】8.化合物(2S)−(−)−6−[1−
(1−(ビス(4−フルオルフエニル)メチル)ピペラ
ジン−4−イル)−2−ヒドロキシ−3−プロパニルチ
オ]プリン。
【0063】9.化合物(2S)−(+)−(1,2−
エポキシプロピル)−4−[ビス(4−フルオルフエニ
ル)−メチル]ピペラジン。
【0064】10.化合物(2S)−(−)−(1,2
−エポキシプロピル)−4−[ビス(4−フルオルフエ
ニル)−メチル]ピペラジン。
【図面の簡単な説明】
【図1】図面は、本発明の方法におけるグリシジル化合
物の攻撃を受ける位置を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  式 【化1】 [式中、Rは 【化2】 であり;R1は水素、C1〜C4アルキル、シクロアル
    キル、ベンジル、C1〜C4アルケニル、C1〜C4ア
    ルキニル、エポキシプロピル又は環式エーテルであり;
    XはS、O、NH、NR2であり、但しR2はC1〜C
    4アルキルであり;YはN又はC=であり;Ar1、A
    r2及びAr3は独立して水素、C1〜C4アルキルフ
    エニル、置換フエニルであり、但しこの置換基はC1〜
    C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、トリフルオルメ
    チル、ハロ例えばフルオル、クロル、ブロム、ヨード又
    はパーハロ、ナフチル、ピリジル又はチエニルであり、
    またAr1、Ar2又はAr3の少くとも1つは芳香族
    であり;Zは水素、CN又はCO2R3であり、但しR
    3は水素、C1〜C4アルキル、ヒドロキシ又はハロゲ
    ン例えばフルオル、クロル又はブロムであり;そしてQ
    は水素、ハロゲン、アミノ、C1〜C4アルキル又はヒ
    ドロキシであり;なおYがC=である時Ar3は存在し
    ない]の化合物の光学活性異性体を製造するに当つて、
    a)式 【化3】 [式中、Arは4−メチルフエニル基又は3−ニトロフ
    エニル基である]の光学活性なグリシジル誘導体を、溶
    媒中において、式 【化4】 [式中、MはNa、K、又はLiであり、そしてY、A
    r1、Ar2及びAr3は上述の定義通りである]のピ
    ペラジン誘導体塩と反応させて、式 【化5】 の光学活性なエポキシピペラジン誘導体を製造し;そし
    てb)この光学活性なエポキシピペラジン誘導体を式【
    化6】 のプリン誘導体のナトリウム塩と反応させる、工程を含
    んでなる該光学活性異性体の製造法。
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