JP2024504811A - 三環式化合物及びその使用 - Google Patents

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Abstract

一連の三環式化合物及びその使用を開示し、具体的には、式(II)で表される化合物及びその薬学的に許容される塩を開示する。【化1】JPEG2024504811000061.jpg36170

Description

本出願は下記の優先権を主張する:
CN202110134377.6、出願日は:2021年01月29日であり、
CN202210020761.8、出願日は:2022年01月07日である。
本発明は、一連の三環式化合物及びその使用に関し、具体的には、式(II)で表される化合物及びその薬学的に許容される塩を開示する。
ホスファチジルイノシトール-3-キナーゼ(phosphatidylinositol-3-kinase、PI3K)は、調節サブユニットp85又はp101と触媒サブユニットp110(更に、4つのサブタイプp110a、p110b、p110g、p110dに細分化される)から構成される脂質キナーゼで、ホスファチジルイノシトール4,5-ビスホスフェート(phosphatidylinositol4,5-bisphosphate、PIP2)のイノシトール環の3′-OHのリン酸化を触媒して、ホスファチジルイノシトール3、4、5-トリホスフェート(phosphatidylinositol3,4,5-trisphosphate、PIP3)など下流のAktを活性化させることで、細胞の増殖、生存及び代謝などに重要な役割を果たしている。腫瘍細胞において、PI3Kが過剰発現し、腫瘍細胞の急速な増殖と成長を引き起こす。
PI3Kには4つのサブタイプがあり、その中で、PI3Kαは生体内で広く分布している。多くの固形腫瘍でもPI3Kαの異常な活性化が見られる。異なる固形腫瘍にもPIK3CA遺伝子の突然変異が存在し、これらはいずれも腫瘍の発生と進行に繋がる。PI3Kαは正常な生理学的機能において、主にインスリンなどの関連血糖調節経路を調節する。従って、野生型PI3Kαの阻害は高血糖などの副作用を引き起こすことが臨床的に検証されている。そのため、突然変異型PI3Kαを標的とする阻害剤は臨床安全性において重要な役割を果たしている。
GDC-0077は、Roche社が開発した選択性の高いPI3Kα阻害剤であると同時に、突然変異型PI3Kαタンパク質を分解する機能を有しており、臨床でのより安全性の高いPI3Kα阻害剤の開発において新たな期待をもたらしている。
本発明は、式(II)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
ただし、
Tは、O及びSから選択され、
Lは、-C1-3アルキル-及び-C1-3アルキル-シクロプロピル-から選択され、
は、H及びC1-3アルキルから選択され、前記C1-3アルキルは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、
は、H、F、Cl、Br、I、OH及びC1-3アルキルから選択され、前記C1-3アルキルは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、
X及びYは、それぞれ独立してO及びNRから選択され、且つX及びYは、同時にはOから選択されず、
は、独立してH、OH、CN、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ及び-O-C3-5シクロアルキルから選択され、前記C1-3アルキル、C1-3アルコキシ及び-O-C3-5シクロアルキルは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、
及びRは、H、F、Cl、Br、I、OH及びC1-3アルキルから選択され、
は、H及びC1-3アルキルから選択され、
は、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ及び3~5員ヘテロシクロアルキルから選択され、
或いは、R、Rは、それらが共用する炭素原子と3~5員ヘテロシクロアルキルを形成し、
或いは、R、Rは、それらと連結された原子と3~5員ヘテロシクロアルキルを形成し、
環Bは、4~8員ヘテロシクロアルキルから選択され、前記4~8員ヘテロシクロアルキルは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、
、R、R及びRは、それぞれ独立してF、Cl、Br及びIから選択される。
本発明の一部の形態において、上記Rは、H及びCHから選択され、前記CHは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記Rは、H、CH、CHF、CHF及びCFから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記Rは、H、F、Cl、Br、I、OH及びCHから選択され、前記CHは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記Rは、H、F、Cl、Br、I、OH、CH、CHF、CHF及びCFから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記Rは、独立してH、OH、CN、CH、CHCH、OCH、OCHCH、-OCH(CH、-O-シクロプロピル及び-O-シクロブチルから選択され、前記CH、CHCH、OCH、OCHCH、-OCH(CH、-O-シクロプロピル及び-O-シクロブチルは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記Rは、独立してH、OH、CN、CH、CHCH、OCH、OCHCH、-OCH(CH、-O-シクロプロピル及び-O-シクロブチルから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記X及びYは、それぞれ独立してO、NH、NOH、NCN、N-CH、N-OCH、N-OCHCH、N-OCH(CH、N-O-シクロプロピル及びN-O-シクロブチルから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記R及びRは、H、F、Cl、Br、I、OH及びCHから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記Rは、H、F、Cl、Br、I、OH及びCHから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記Rは、H、F、Cl、Br、I、OH及びCHから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記Rは、CH、CH(CH、OCH及びオキセタニルから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記R、Rは、それらが共用する炭素原子とオキセタニルを形成し、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記R、Rは、それらと連結された原子とアゼチジニル及びピロリジニルを形成し、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記Lは、-CHCH-、-CH(CH)CH-及び
から選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記環Bは、
から選択され、
は、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記環Bは、
から選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明は、式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
ただし、
は、H及びC1-3アルキルから選択され、前記C1-3アルキルは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、
は、H、F、Cl、Br、I、OH及びC1-3アルキルから選択され、前記C1-3アルキルは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、
X及びYは、それぞれ独立してO及びNRから選択され、且つX及びYは、同時にはOから選択されず、
は、独立してH、OH、CN、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ及び-O-C3-5シクロアルキルから選択され、前記C1-3アルキル、C1-3アルコキシ及び-O-C3-5シクロアルキルは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、
、R及びRは、それぞれ独立してF、Cl、Br及びIから選択される。
本発明の一部の形態において、上記Rは、H及びCHから選択され、ここで、前記CHは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記Rは、H、CH、CHF、CHF及びCFから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記Rは、H、F、Cl、Br、I、OH及びCHから選択され、ここで、前記CHは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記Rは、H、F、Cl、Br、I、OH、CH、CHF、CHF及びCFから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記Rは、独立してH、OH、CN、CH、CHCH、OCH、OCHCH、-OCH(CH、-O-シクロプロピル及び-O-シクロブチルから選択され、前記CH、CHCH、OCH、OCHCH、-OCH(CH、-O-シクロプロピル及び-O-シクロブチルは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記Rは、独立してH、OH、CN、CH、CHCH、OCH、OCHCH、-OCH(CH、-O-シクロプロピル及び-O-シクロブチルから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記X及びYは、それぞれ独立してO、NH、NOH、NCN、N-CH、N-OCH、N-OCHCH、N-OCH(CH、N-O-シクロプロピル及びN-O-シクロブチルから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明一部の形態は、更に上記の変量を任意の組み合わせにより形成される。
本発明の一部の形態において、上記化合物又はその薬学的に許容される塩は、下記の式から選択される。
ただし、
、R及びRは、本発明に定義された通りである。
本発明の一部の形態において、上記化合物又はその薬学的に許容される塩は、下記の式から選択される。
ただし、
、R及びRは、本発明に定義された通りである。
本発明は、下記の式で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。

本発明の一部の形態において、上記化合物又はその薬学的に許容される塩は、下記の式から選択される。
本発明の化合物は、PI3Kαキナーゼの活性を十分に阻害することができ、同時に、PI3Kβ/γ/δに対して高いサブタイプの選択性を有している。また、PIK3CA突然変異のHCC1954細胞においても細胞増殖活性を良好に阻害することができ、本発明の化合物は高透過性及び低排出という性質を有し、本発明の化合物は、優れた薬物動態学的特性を有している。
[定義及び説明]
別途に説明しない限り、本明細書で用いられる以下の用語及び連語は以下の意味を含む。一つの特定の用語又は連語は、特別に定義されない場合、不確定又は不明瞭ではなく、普通の定義として理解されるべきである。本明細書で商品名が出た場合、相応の商品又はその活性成分を指す。
本明細書で用いられる「薬学的許容される」は、それらの化合物、材料、組成物及び/又は剤形に対するもので、これらは信頼できる医学判断の範囲内にあり、ヒト及び動物の組織との接触に適し、毒性、刺激性、アレルギー反応又はほかの問題又は合併症があまりなく、合理的な利益/リスク比に合う。
用語「薬学的に許容される塩」とは、本発明の化合物の塩で、本発明で発見された特定の置換基を有する化合物と比較的に無毒の酸又は塩基とで製造される。本発明の化合物に比較的に酸性の官能基が含まれる場合、単独の溶液又は適切な不活性溶媒において十分な量の塩基でこれらの化合物と接触することで塩基付加塩を得ることができる。薬学的許容される塩基付加塩は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミン又はマグネシウム塩あるいは類似の塩を含む。本発明で化合物に比較的塩基性の官能基が含まれる場合、単独の溶液又は、適切な不活性溶媒において十分な量の酸でこれらの化合物と接触することで酸付加塩を得ることができる。薬学的に許容される酸付加塩の実例は、無機酸塩及び有機酸塩、さらにアミノ酸(例えばアルギニンなど)の塩、及びグルクロン酸のような有機酸の塩を含み、上記無機酸は、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸水素イオン、リン酸、リン酸一水素イオン、リン酸二水素イオン、硫酸、硫酸水素イオン、ヨウ化水素酸、亜リン酸などを含み、上記有機酸は、例えば酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クエン酸、酒石酸やメタンスルホン酸などの類似の酸を含む。本発明の一部の特定的の化合物は、塩基性及び酸性の官能基を含有するため、任意の塩基付加塩又は酸付加塩に転換することができる。
本発明の薬学的許容される塩は、酸基又は塩基性基を含む母体化合物から通常の方法で合成することができる。通常の場合、このような塩の製造方法は、水又は有機溶媒あるいは両者の混合物において、遊離酸又は塩基の形態のこれらの化合物を化学量論量の適切な塩基又は酸と反応させて製造する。
別途に説明しない限り、用語「異性体」とは、幾何異性体、シス-トランス異性体、立体異性体、エナンチオマー、光学異性体、エナンチオマー及び互変異性体を含むことを指す。
本発明の化合物は、特定の幾何又は立体異性体の形態が存在してもよい。本発明は、全てのこのような化合物を想定し、シス及びトランス異性体、(-)-及び(+)-エナンチオマー、(R)-及び(S)-エナンチオマー、ジアステレオマー、(D)-異性体、(L)-異性体、及びそのラセミ混合物並びに他の混合物、例えばエナンチオマー又は非エナンチオマーを多く含有する混合物を含み、全てのこれらの混合物は本発明の範囲内に含まれる。アルキル等の置換基に他の不斉炭素原子が存在してもよい。全てのこれらの異性体及びこれらの混合物はいずれも本発明の範囲内に含まれる。
別途に説明しない限り、用語「エナンチオマー」又は「光学異性体」とは互いに鏡像の関係にある立体異性体である。
別途に説明しない限り、用語「シス-トランス異性体」又は「幾何異性体」とは二重結合又は環構成炭素原子の単結合が自由に回転できないことによるものである。
別途に説明しない限り、用語「ジアステレオマー」とは分子が二つ又は複数のキラル中心を有し、かつ分子同士は非鏡像の関係にある立体異性体である。
別途に説明しない限り、「(+)」は右旋性を意味し、「(-)」は左旋性を意味し、「(±)」はラセミ体を意味する。
別途に説明しない限り、
別途に定義しない限り、化合物に二重結合構造、例えば炭素炭素二重結合、炭素窒素二重結合及び窒素窒素二重結合が存在し、且つ二重結合における各原子に2つの異なる置換基が結合されている場合(窒素原子を含む二重結合において、窒素原子における一対の孤立電子対はそれに連結されている1つの置換基と見なされる)、当該化合物の二重結合上の原子とその置換基が
で連結している場合、当該化合物の(Z)形異性体、(E)形異性体、又は2つの異性体の混合物を意味する。例えば、下記の式(A)は、当該化合物が式(A-1)又は式(A-2)の単一の異性体の形で存在するか、又は式(A-1)と式(A-2)の2つの異性体の形で存在することを意味し;下記の式(B)は、当該化合物が式(B-1)又は式(B-2)の単一の異性体の形で存在するか、又は式(B-1)と式(B-2)の2つの異性体の形で存在することを意味する。下記の式(C)は、当該化合物が式(C-1)又は式(C-2)の単一の異性体の形で存在するか、又は式(C-1)と式(C-2)の2つの異性体の形で存在することを意味する。
別途に説明しない限り、用語「互変異性体」又は「互変異性体の形態」とは室温において、異なる官能基の異性体が動的平衡にあり、かつ快速に互いに変換できることを指す。互変異性体は可能であれば(例えば、溶液において)、互変異性体の化学的平衡に達することが可能である。例えば、プロトン互変異性体(proton tautomer)(プロトトロピー互変異性体(prototropic tautomer)とも呼ばれる)は、プロトンの移動を介する相互変換、例えばケト-エノール異性化やイミン-エナミン異性化を含む。原子価互変異性体(valence tautomer)は、一部の結合電子の再構成による相互変換を含む。中では、ケト-エノール互変異性化の具体的な実例は、ペンタン-2,4-ジオンと4-ヒドロキシ-3-ペンテン-2-オンの二つの互変異性体の間の相互変換である。
別途に説明しない限り、用語「1つの異性体に富む」、「異性体豊富な」、「1つのエナンチオマーに富む」又は「エナンチオマー豊富な」とは、1つの異性体又はエナンチオマーの含有量が100%未満で、且つこの異性体又はエナンチオマーの含有量が60%以上、又は70%以上、又は80%以上、又は90%以上、又は95%以上、又は96%以上、又は97%以上、又は98%以上、又は99%以上、又は99.5%以上、又は99.6%以上、又は99.7%以上、又は99.8%以上、又は99.9%以上であることを意味する。
別途に説明しない限り、用語「異性体過剰率」又は「エナンチオマー過剰率」とは、2つの異性体又は2つのエナンチオマーの相対百分率の間の差を意味する。例えば、1つの異性体又はエナンチオマーの含有量が90%であり、もう1つの異性体又はエナンチオマーの含有量が10%である場合、異性体又はエナンチオマー過剰率(ee値)は80%である。
光学活性な(R)-及び(S)-異性体ならびにD及びL異性体は、不斉合成又はキラル試薬又はほかの通常の技術を用いて調製することができる。本発明のある化合物の一つの鏡像異性体を得るには、不斉合成又はキラル補助剤を有する誘導作用によって調製することができるが、ここで、得られたジアステレオマー混合物を分離し、かつ補助基を分解させて単離された所要の鏡像異体性を提供する。あるいは、分子に塩基性官能基(例えばアミノ)又は酸性官能基(例えばカルボキシル)が含まれる場合、適切な光学活性な酸又は塩とジアステレオマーの塩を形成させ、更に本分野で公知の通常方式の方法によってジアステレオマーの分割を行った後、回収して単離された鏡像異体を得る。また、エナンチオマーとジアステレオマーの分離は、通常、クロマトグラフィー法によって行われ、上記クロマトグラフィーはキラル固定相を使用し、かつ任意の化学誘導法(例えば、アミンからカルバミン酸塩を生成させる)併用する。
本発明の化合物は、化合物を構成する一つまた複数の原子には、非天然の原子同位元素が含まれてもよい。例えば三重水素(H)、ヨウ素-125(125I)又はC-14(14C)のような放射性同位元素で化合物を標識することができる。又、例えば重水素を水素に置換して重水素化薬物を形成することができ、重水素と炭素で形成された結合は、通常の水素と炭素で形成された結合よりも強く、重水素化されていない薬物と比較して、重水素化された薬物には、毒性の副作用が軽減され、薬物の安定性が増し、治療効果が向上され、薬物の生物学的半減期が延ばされるという利点がある。本発明の化合物の同位体組成の変換は、放射性であるかないかに関わらず、本発明の範囲に含まれる。
用語「任意」また「任意に」は後記の事項又は状況によって可能であるが必ずしも現れるわけではなく、かつ当該記述はそれに記載される事項又は状況が生じる場合によってその事項又は状況が生じない場合を含むことを意味する。
用語「置換された」は特定の原子における任意の一つ又は複数の水素原子が置換基で置換されたことで、特定の原子価状態が正常でかつ置換後の化合物が安定していれば、置換基は重水素及び水素の変形体を含んでもよい。置換基がケト基(即ち=O)である場合、2つの水素原子が置換されたことを意味する。ケト基置換は、芳香族基で生じない。用語「任意に置換される」は、置換されてもよく、置換されなくてもよく、別途に定義しない限り、置換基の種類と数は化学的に安定して実現できれば任意である。
変量(例えばR)のいずれかが化合物の組成又は構造に1回以上現れた場合、その定義はいずれの場合においても独立である。そのため、例えば、一つの基が0~2個のRで置換された場合、上記基は任意に2個以下のRで置換され、かついずれの場合においてもRは独立して選択肢を有する。また、置換基及び/又はその変形体の組み合わせは、このような組み合わせであれば安定した化合物になる場合のみ許容される。
挙げられた連結基がほかの連結方向を明示しない場合、その連結方向は任意であり、例えば、
における連結基Lは-M-W-であり、この時-M-W-は左から右への読み取る順序と同じ方向に環Aと環B
を構成することができ、また、左から右への読み取る順序と逆方向に環Aと環B
を構成することもできる。上記連結基、置換基及び/又はその変形体の組み合わせは、このような組み合わせであれば安定した化合物になる場合のみ許容される。
特に明記しない限り、ある基が一つ以上の結合可能な部位を有する場合、該基の任意の一つ以上の部位は、化学結合によって他の基に結合することができる。該化学結合の結合方式が非局在であり、且つ結合可能な部位にH原子が存在する場合、化学結合を結合すると、該部位のH原子の個数は、結合された化学結合の個数に応じて相応の価数の基に減少する。前記部位が他の基と結合する化学結合は、
で表すことができる。例えば、-OCHの直線実線結合は、該基の酸素原子を介して他の基に結合されていることを意味する。
中の直線の破線結合は、該基内の窒素原子の両端が他の基に結合されていることを意味する。
中の波線は、当該フェニル基の部位1と2の炭素原子を介して他の基に結合されていることを意味する。
は、当該ピペリジニル基の任意の結合可能な部位が1つの化学結合によって他の基に結合できることを意味し、少なくとも
の四つの結合形態を含み、H原子が-N-に描かれていても、
には
この結合形態の基が含まれるが、1つの化学結合が接続されると、その部位のHは1つ減少して対応する一価ピペリジン基になる。
別途に説明しない限り、環内の原子数は一般に環員の数として定義され、例えば、「5~7員環」とは、その周囲に配置された5~7個の原子の「環」を指す。
別途に定義しない限り、用語「C1-3アルキル」は直鎖又は分枝鎖の1~3個の炭素原子で構成された飽和炭化水素基を表す。前記C1-3アルキルにはC1-2とC2-3アルキル基などが含まれ、それは1価(例えばメチル)、2価(例えばメチレン)及び多価(例えばメチン)であってもよい。C1-3アルキルの実例は、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(n-プロピル及びイソプロピルを含む)を含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、用語「C1-3アルコキシ」は酸素原子を介して分子の残り部分に連結した1~3個の炭素原子を含むアルキル基を表す。前記C1-3アルコキシには、C1-2、C2-3、C及びCアルコキシなどが含まれる。C1-3アルコキシの実例はメトキシ、エトキシ、プロポキシ(n―プロポキシ又はイソプロポキシを含む)などを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、「C3-5シクロアルキル」は3~5個の炭素原子から構成された環状飽和炭化水素基であり、それは単環式環系を表し、上記C3-5シクロアルキルにはC3-4又はC4-5シクロアルキルなどが含まれ;それは1価、2価又は多価であってもよい。C3-5シクロアルキルの実例はシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルなどを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、用語、「3~5員のヘテロシクロアルキル」自体又は他の用語と組み合わせて3~5個の環原子で構成された飽和単環式基であり、その1、2、3及び4個の環原子は独立してO、S及びNのヘテロ原子から選ばれ、残りは炭素原子である。窒素原子が任意に四級化されており、窒素及び硫黄ヘテロ原子は任意に酸化される(即ち、NO及びS(O)、pは1又は2である)。更に、「3~5員ヘテロシクロアルキル」に関して、ヘテロ原子はヘテロシクロアルキルと分子他の部分の連結位置を占めることができる。前記3~5員のヘテロシクロアルキルは4~5員、4員、及び5員のヘテロシクロアルキルなどを含む。3~5員のヘテロアリール基の実例は、ヘテロブチル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロチエニル(テトラヒドロチオフェン-2-イル及びテトラヒドロチオフェン-3-イルなどを含む)又はテトラヒドロピラン(テトラヒドロフラン-2-イルなどを含む)を含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、用語、「4~8員のヘテロシクロアルキル」自体又は他の用語と組み合わせて4~8個の環原子で構成された飽和環状基であり、その1、2、3及び4個の環原子は独立してO、S及びNから選ばれるヘテロ原子であり、残りは炭素原子である。ここで、窒素原子が任意に四級化されており、窒素及び硫黄ヘテロ原子は任意に酸化される(即ち、NO及びS(O)、pは1又は2である)。それは、単環式及び二環式環系を含み、ここで、二環式環系にはスピロ環、縮合環及び架橋環が含まれる。更に、「4~8員ヘテロシクロアルキル」に関して、ヘテロ原子はヘテロシクロアルキルと分子他の部分の連結位置を占めることができる。前記4~8員のヘテロアリールは、4~6員、4~5員、5~6員、4員、5員及び6員のヘテロアリールなどを含む。4~8員のヘテロシクロアルキルの実例は、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロチエニル(テトラヒドロチエン-2-イル及びテトラヒドロチエン-3-イルなどを含む)、テトラヒドロフラニル(テトラヒドロフランー2―イルなどを含む)、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル(1-ピペリジニル、2-ピペリジニル及び3-ピペリジニルなどを含む)、ピペラジニル(1-ピペラジニル及び2-ピペラジニルなどを含む)、モルホリニル(3-モルホリニル及び4-モルホリニルなどを含む)、ジオキサニル、ジチアニル、イソキサゾリジニル、イソチアゾリジニル、1,2-オキサジニル、1,2-チアジニル、ヘキサヒドロピリダジニル、ホモピペラジニル又はホモピペリジニルを含むが、これらに限定されない。
本発明の化合物の構造は、当業者に周知の従来の方法によって確認することができ、本発明が化合物の絶対配置に関する場合、絶対配置は、当業者の従来の技術的手段によって確認することができる。例えば、単結晶X線回折(SXRD)、培養された単結晶はBruker D8 venture回折計によって収集され、光源はCuKα放射線、走査方法:φ/ω走査、関連データを収集した後、更に直接法は(Shelxs97)結晶構造解析により、絶対配置を確認できる。
本発明の化合物は当業者に熟知の様々な合成方法によって製造することができ、以下に挙げられた具体的な実施形態、他の化学合成方法と合わせた実施形態及び当業者に熟知の同等の代替方法を含み、好適な実施形態は本発明の実施例を含むが、これらに限定されない。
本発明に使用されたすべての溶媒は市販品から得ることができる。
本発明は以下の略語を使用する。aqは水を表し;eqは当量、等量を表し;DCMはジクロロメタンを表し;PEは石油エーテルを表し;DMSOはジメチルスルホキシドを表し;EtOAcは酢酸エチルを表し;EtOHはエタノールを表し;MeOHはメタノールを表し;DMFはN,N-ジメチルホルムアミドを表し;CBzはアミン保護基であるベントキシカルボニルを表し;Bocはアミン保護基であるtert-ブトキシカルボニルを表し;r.t.は室温を表し;O/Nは一晩行うことを表し;THFはテトラヒドロフランを表し;BocOは二炭酸酸ジ―tert-ブチルを表し;TFAはトリフルオロ酢酸を表し;HClは塩酸を表し;iPrOHは2-プロパノールを表し;mpは融点を表し;Pd(PPhはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを表し;Pd(dppf)Clは[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)を表し;DIBAL-Hは水素化ジイソブチルアルミニウムを表し;NISはN-ヨードスクシンイミドを表し;Dess-Martinはデス・マーチンを表し;BASTはビス(2-メトキシエチル)アミノ硫黄トリフルオリドを表し;HATUはO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩を表し;HOSuはN-ヒドロキシスクシンイミドを表し;EDCIはN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩を表す。
化合物は本分野の通常の名称又はChemDraw(R)ソフトによって名付けられ、市販化合物はメーカーのカタログの名称が使用される。
[具体的な実施方法]
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明の不利な制限を意味するものではない。本発明は本明細書で詳細に説明されており、その特定の実施形態も開示されており、当業者にとって、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明の特定の実施形態において様々な変更及び修正を行うことができることは明らかである。
[参照例1:フラグメントBB-1]
ステップ1:化合物BB-1-2の合成
BB-1-1(50g、321.38mmol、1eq、HCl)をジクロロメタン(500mL)に溶解させ、トリエチルアミン(65.04g、642.76mmol、89.46mL、2eq)を加え、窒素ガスで置換した後0℃に冷却させ、次に、トリフェニルクロロメタン(89.59g、321.38mmol、1eq)のジクロロメタン(300mL)溶液を滴下した。反応溶液を20℃にゆっくりと昇温させて10時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を飽和塩化ナトリウム(200mL)に注ぎ、0℃でゆっくりとクエンチングさせ、次に、ジクロロメタン(200mL×3)で抽出し、有機相を合わせて、飽和塩化ナトリウム(100mL)で洗浄し、更に無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、最後に減圧してスピン乾燥させて化合物BB-1-2を得、直接に次のステップの反応に使用した。H NMR(400MHz,CDCl) δ 7.41(d,J=7.5Hz,6H), 7.22-7.17(m,6H), 7.16-7.08(m,3H), 3.62(br d,J=3.9Hz,1H), 3.54-3.43(m,2H), 3.22(s,3H)。
ステップ2:化合物BB-1-3の合成
乾燥した反応フラスコに化合物BB-1-2(55g、152.17mmol、1eq)、トルエン(390mL)、トリエチルアミン(39.57g、391.08mmol、54.43mL、2.57eq)を加え、窒素ガスで置換した後、0℃に冷却させ、トリホスゲン(76.77g、258.69mmol、1.7eq)のトルエン(165mL)溶液をゆっくりと加え、窒素ガスで置換した後、25℃で16時間撹拌して反応させた。反応完了後、0℃で、反応溶液に600mLの飽和炭酸ナトリウム溶液をゆっくりと加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を合わせて、順次に飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過し、減圧してスピン乾燥させて粗生成物を得、更に400mL(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)の混合溶液で0.5時間スラリー化させ、濾過し、ケーキを減圧してスピン乾燥させて化合物BB-1-3を得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ(ppm) 7.26-7.40(m,15H), 4.51-4.63(m,1H), 4.41-4.50(m,1H), 4.21(dd,J=8.8, 3.2Hz,1H), 3.49(s,3H)。
ステップ3:化合物BB-1-4の合成
BB-1-3(45g、116.15mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(450mL)に溶解させ、窒素ガスで置換した後-30℃に冷却させ、水素化リチウムアルミニウム(5.29g、139.38mmol、1.2eq)をゆっくりと加え、反応溶液を-30℃で2時間撹拌した。同じ量で2ポットを並行して投入した。反応完了後、反応溶液を-10~0℃に昇温させ、酢酸エチル(5.3mL)でゆっくりとクエンチングさせ、次に、水(5.3mL)、20%の水酸化ナトリウム(5.3mL)、水(21.2mL)を順次に加え、0.5時間撹拌した後、無水硫酸マグネシウム(10.6g)を加え、0.5時間撹拌した後濾過し、ケーキを酢酸エチル(500mL)で洗浄し、濾液を合わせ、濃縮して化合物BB-1-4を得、精製せず直接に次のステップの反応に使用した。H NMR(400MHz,CDCl) δ 7.39-7.28(m,15H), 4.50-4.29(m,2H), 3.89-3.77(m,1H), 3.43-3.31(m,1H), 3.30-3.18(m,1H)。
ステップ4:化合物BB-1-5の合成
乾燥した反応フラスコに化合物BB-1-4(30g、83.47mmol、1eq)、Dess-Martin(42.48g、100.16mmol、31.01mL、1.2eq)、ジクロロメタン(600mL)を加え、窒素ガスで置換した後、20℃で16時間撹拌して反応させた。反応完了後、反応溶液に(300mL)飽和チオ硫酸ナトリウム溶液を加え、1時間撹拌した後、ジクロロメタン(300mL×2)で抽出し、有機相を合わせて、有機相を順次に飽和炭酸ナトリウム(300mL×2)で洗浄し、飽和食塩水(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、粗生成物を500mLの石油エーテルでスラリー化させ、濾過し、ケーキをスピン乾燥させて化合物BB-1-5を得た。H NMR (400MHz,CDCl) δ(ppm) 9.24(d,J=3.1Hz,1H), 7.32-7.36(m,15H), 4.49-4.55(m,1H), 4.38(dt,J=9.6, 3.8Hz,1H), 4.23(dd,J=9.3, 4.5Hz,1H)。
ステップ5:化合物BB-1-6の合成
BB-1-5(17g、47.57mmol、1eq)をジクロロメタン(170mL)に溶解させ、窒素ガスで置換した後、0℃に冷却させ、BAST(26.31g、118.91mmol、26.05mL、2.5eq)をゆっくりと加えた。反応溶液を20℃にゆっくりと昇温させて10時間撹拌し、更に35℃に昇温させて2時間撹拌した。同じ量で2つのポットを並行して投入した。反応完了後、反応溶液を合わせた後、飽和炭酸水素ナトリウム(500mL)で0~10℃でゆっくりとクエンチングさせ、次に、ジクロロメタン(200mL×3)で抽出し、有機相を合わせて、飽和塩化ナトリウム(100mL)で洗浄し、更に無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過し、有機相を減圧してスピン乾燥させ、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ:100~200メッシュ;石油エーテル:酢酸エチル=5:1~1:1)で分離・精製して化合物BB-1-6を得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ 7.42-7.34(m,9H), 7.33-7.28(m,6H), 4.91-4.56(m,2H), 4.46(t,J=9.2Hz,1H), 4.21-4.06(m,1H)。
ステップ6:化合物BB-1の合成
BB-1-6(8g、21.09mmol、1eq)を塩酸メタノール(4M、160.00mL、30.35eq)及びメタノール(2mL)に溶解させ、窒素ガスで置換した後、50℃に加熱させて10時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を20℃に冷却させてスピン乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ:100~200メッシュ;ジクロロメタン:メタノール=100:0.1~100:2)で分離・精製して化合物BB-1を得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ 6.07(br dd,J=5.3, 6.7Hz,1H), 5.94-5.60(m,1H), 4.59-4.51(m,1H), 4.43(dd,J=4.1, 9.5Hz,1H), 4.12(tt,J=4.4, 8.9Hz,1H)。
[参照例2:フラグメントBB-2]
ステップ1:化合物BB-2-3の合成
乾燥した反応フラスコに化合物BB-2-2(23.52g、384.99mmol、23.28mL、1.1eq)を加え、テトラヒドロフラン(70mL)を加えて完全に溶解させた後、5℃でカリウムtert-ブトキシド(47.13g、419.98mmol、1.2eq)を加え、窒素ガスで置換した後、40分間撹拌して反応させ、次に、化合物BB-2-1(70g、349.99mmol、1eq)を含むテトラヒドロフラン(210mL)溶液を加え、窒素ガスで置換した後5℃で、16時間撹拌して反応させた。反応完了後、反応溶液に200mLの水を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(250mL×2)を加えて抽出し、有機相を合わせ、有機相に順次に飽和食塩水(250ml)、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥させ、減圧してスピン乾燥させて粗生成物を得た。粗生成物を280mLのテトラヒドロフランで溶解させた後、(180mL)3mol/Lの塩酸プロパノール(自分で作ったものである)を加え、70℃で3時間撹拌した後、室温まで自然に冷却させ、濾過し、減圧してスピン乾燥させて化合物BB-2-3の塩酸塩を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d) δ(ppm) 8.41(br s,3H), 7.72(d,J=8.3Hz,1H), 7.60(d,J=1.4Hz,1H), 7.36(dd,J=8.3, 1.4Hz,1H), 4.44(t,J=5.1Hz,2H), 3.22(br d,J=4.5Hz,2H)。
ステップ2:化合物BB-2-4の合成
乾燥した反応フラスコに化合物BB-2-3(80g、288.24mmol、1eq、HCl)、メタノール(280mL)、ジエトキシマグネシウム(79.16g、691.78mmol、2.4eq)及び2-メチルテトラヒドロフラン(640mL)を加え、窒素ガスで置換した後、70℃で60時間撹拌して反応させた。反応完了後、反応系を室温に冷却させた後、反応溶液を40℃で300mLの液体に減圧してスピン乾燥させ、更に残りの反応溶液に2-メチルテトラヒドロフラン(700mL)、3mol/Lの塩酸プロパノール溶液(560mL)を加え、室温で3時間撹拌した後濾過した。ケーキを2-メチルテトラヒドロフラン(100mL)で濯ぎ、濯いだケーキを減圧してスピン乾燥させて化合物BB-2-4の塩酸塩を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d) δ(ppm) 10.49(br s,1H), 9.49-9.71(m,2H), 7.59-7.68(m,2H), 7.50(d,J=1.5Hz,1H), 4.45(t,J=5.3Hz,2H), 3.52(q,J=4.9Hz,2H)。
ステップ3:化合物BB-2-5の合成
乾燥した反応フラスコに化合物BB-2-4(50g、180.15mmol、1eq、HCl)、2-メチルテトラヒドロフラン(400mL)、クロロアセトアルデヒド(45.96g、234.20mmol、37.67mL、40%の純度、1.3eq)及び水(25mL)を加え、窒素ガスで置換した後40℃に昇温させ、飽和炭酸水素カリウム溶液(3.37M、267.29mL、5eq)を加え、窒素ガスで置換した後、45℃に昇温させ、16時間撹拌して反応させた。反応完了後、反応を室温に冷却させ、飽和亜硫酸水素ナトリウム溶液を加えて洗浄し、更に反応溶液に飽和炭酸ナトリウム溶液を加え、pHを9~10に調節し、酢酸エチル(400mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、有機相を飽和食塩水(500mL)、無水硫酸ナトリウムで順次に乾燥させ、減圧してスピン乾燥させて化合物BB-2-5を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d) δ(ppm) 8.32(d,J=8.6Hz,1H), 7.33(s,1H), 7.22-7.28(m,2H), 7.06(d,J=0.9Hz,1H), 4.42-4.46(m,4H)。
ステップ4:化合物BB-2-6の合成
乾燥した反応フラスコに化合物BB-2-5(50g、188.60mmol、1eq)、DMF(250mL)及びNIS(91.23g、405.50mmol、2.15eq)を加え、窒素ガスで置換した後、70℃に昇温させ、16時間撹拌して反応させた。反応完了後、反応溶液に5%の氷酢酸溶液(200mL)をゆっくりと加えてクエンチングさせ、クエンチングさせた反応溶液にジクロロメタン(250mL×3)を加え、有機相を合わせ、有機相を飽和食塩水(250mL)で順次に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過し、濾液を減圧してスピン乾燥させて粗生成物を得た。粗生成物をメチルtert-ブチルエーテル(500mL)で0.5時間スラリー化させ、濾過し、ケーキをメチルtert-ブチルエーテル(300mL)で濯ぎ、ケーキを減圧してスピン乾燥させて化合物BB-2-6を得た。H NMR (400MHz,DMSO-d) δ (ppm) 8.20(d,J=8.6Hz,1H), 7.16-7.36(m,2H), 4.42-4.54(m,2H), 4.31-4.40(m,2H)。
ステップ5:化合物BB-2の合成
乾燥した反応フラスコに化合物BB-2-6(52g、100.60mmol、1eq)、テトラヒドロフラン(25mL)を加え、窒素ガスで置換した後、10℃に冷却させ、臭化エチルマグネシウム(3M、40.24mL、1.2eq)をゆっくりと加え、更に窒素ガスで置換した後、10℃で、2時間撹拌して反応させた。反応完了後、反応溶液に5%の氷酢酸溶液(200mL)をゆっくりと加えてクエンチングさせ、クエンチングさせた反応溶液に酢酸エチル(250mL×3)を加え、有機相を合わせ、有機相を飽和食塩水(250mL)で順次に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧してスピン乾燥させて粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:0~3:1)で分離し、勾配溶出して化合物BB-2を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d) δ(ppm) 8.21(d,J=8.6Hz,1H), 7.54(s,1H), 7.23-7.30(m,2H), 4.40-4.46(m,4H)。
[実施例1]
ステップ1:化合物001-2の合成
乾燥した反応フラスコにBB-1(1.6g、11.67mmol、1eq)、酢酸銅水和物(2.10g、10.50mmol、2.10mL、0.9eq)、BB-2(4.56g、11.67mmol、1eq)、炭酸セシウム(7.23g、22.18mmol、1.9eq)、001-1(664.08mg、4.67mmol、0.4eq)及びジオキサン(40mL)を加えた。窒素ガスで置換した後、110℃で5時間撹拌して反応させた。反応完了後、反応溶液を20℃に冷却させ、減圧してスピン乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ:100~200メッシュ;石油エーテル:酢酸エチル=10:1~5:1)で分離し・精製して化合物001-2を得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ 8.21(d,J=9.2Hz,1H), 7.30(s,1H), 7.25-7.16(m,2H), 6.86-6.48(m,1H), 4.97-4.82(m,1H), 4.74(dd,J=4.0, 9.4Hz,1H), 4.61-4.51(m,1H), 4.49-4.42(m,2H), 4.39-4.31(m,2H)。
ステップ2:化合物001-3の合成
乾燥した反応フラスコに001-2(1g、2.50mmol、1eq)、ローソン試薬(5.05g、12.49mmol、5eq)及びトルエン(50mL)を加え、窒素ガスで置換した後、130℃で10時間撹拌して反応させた。反応完了後、反応溶液を冷却させ、減圧してスピン蒸発させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ:100~200メッシュ;移動相石油エーテル:移動相酢酸エチル=100:1~20:1)で分離・精製して化合物001-3を得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ 7.33(d,J=9.2Hz,1H), 6.61-6.26(m,3H), 5.94-5.57(m,1H), 4.44-4.30(m,1H), 4.09(dd,J=3.9, 9.7Hz,1H), 3.84(t,J=9.6Hz,1H), 3.68-3.59(m,2H), 3.55(br dd,J=3.0, 4.9Hz,2H)。
ステップ3:化合物001-4の合成
乾燥した反応フラスコに001-3(2.8g、6.73mmol、1eq)、O-メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.80g、21.53mmol、3.2eq)、トリエチルアミン(4.08g、40.36mmol、5.62mL、6eq)及び酸化水銀(14.57g、67.27mmol、10eq)を加え、次に、DMF(56mL)を加え、窒素ガスで置換した後60℃に加熱させ、10時間撹拌した。反応完了後、反応溶液をジクロロメタン(100mL)で希釈し、濾過し、濾液を酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム(10mL)で洗浄し、更に無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、最後に減圧してスピン乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ:100~200メッシュ;石油エーテル:酢酸エチル=5:1~3:1)で分離・精製して化合物001-4を得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ 8.41-7.96(m,1H), 7.47-7.38(m,1H), 7.25-7.16(m,2H), 6.80-6.38(m,1H), 5.03-4.87(m,1H), 4.82(dd,J=3.5, 9.2Hz,1H), 4.64-4.54(m,1H), 4.50-4.41(m,2H), 4.39-4.32(m,2H), 3.82(s,3H)。
ステップ4:化合物001-6の合成
001-4(0.5g、1.16mmol、1eq)、001-5(415.14mg、4.66mmol、4eq)、リン酸カリウム(1.24g、5.82mmol、5eq)をDMSO(11mL)に溶解させ、窒素ガスで置換した後、ヨウ化銅(I)(66.56mg、349.47μmol、0.3eq)を加え、反応溶液をマイクロ波で120℃に加熱させ、1.5時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を20℃に冷却させ、次に、濾過し、濾液を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150×40mm×10μm;移動相:[水(10mMのNHHCO)-ACN];アセトニトリル:8%~38%、8分)で分離・精製して化合物001-6を得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ 8.13(br d,J=8.6Hz,1H), 7.15-6.95(m,1H), 6.82-6.04(m,3H), 5.08-4.84(m,1H), 4.80(dd,J=3.2, 9.4Hz,1H), 4.65-4.51(m,1H), 4.41(br s,3H), 4.31(br s,3H), 3.81(s,3H), 1.64-1.59(m,3H)。
ステップ5:化合物001の合成
001-6(0.02g、45.73μmol、1eq)をDMSO(2mL)に溶解させ、次に、トリエチルアミン(69.40mg、685.88μmol、95.47μL、15eq)、HATU(156.47mg、411.53μmol、9eq)及び塩化アンモニウム(36.69mg、685.88μmol、15eq)を加え、窒素ガスで置換した後、25℃で2時間撹拌した。3つの反応を並行して実行した。反応完了後、反応溶液を合わせた後、飽和炭酸ナトリウム(50mL)でゆっくりとクエンチングさせ、次に、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を合わせて、飽和塩化ナトリウム(30mL)で洗浄し、更に無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、最後に減圧してスピン乾燥させた。粗生成物を高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX 80×40mm×3μm;移動相:[水(10mMのNHHCO)-ACN];アセトニトリル:15%~45%、8分)で精製・分離して化合物001-7を得、検出によりラセミ体であった。化合物001-7を分取超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:REGIS(s,s)WHELK-O1 (250mm×30mm、5μm);移動相:AはCO、Bは[0.1%のNHO EtOH];B%:45%~45%、15分)で分離・精製し化合物001(Rt=1.663分)及び002(Rt=1.861分)を得た。
化合物001:H NMR(400MHz,CDOD) δ 8.05(d,J=8.8Hz,1H), 7.16(s,1H), 6.81-6.39(m,2H), 6.18(d,J=2.4Hz,1H), 4.76-4.52(m,3H), 4.43-4.38(m,2H), 4.34(br s,2H), 3.82(q,J=7.0Hz,1H),3.31(s,3H), 1.46(d,J=7.1Hz,3H); MS:m/z=437[M+1];ee%=98.8%。
化合物002:H NMR(400MHz,CDOD) δ 8.04(d,J=8.8Hz,1H), 7.06(s,1H), 6.62-6.34(m,2H), 6.17(d,J=2.4Hz,1H), 5.01-4.91(m,1H), 4.71(dd,J=3.3, 9.3Hz,1H), 4.65-4.56(m,1H), 4.42-4.36(m,2H), 4.31(dt,J=1.8,4.0Hz,2H), 3.84-3.79(m,1H), 3.68(s,3H), 1.46(d,J=7.1Hz,3H); MS:m/z=437[M+1];ee%=98.7%。
[実施例2]
ステップ1:化合物003-1の合成
001-3(0.2g、480.49μmol、1eq)、001-5(171.23mg、1.92mmol、4eq)、リン酸カリウム(815.95mg、3.84mmol、8eq)をDMSO(10mL)に溶解させ、窒素ガスで置換した後、ヨウ化銅(I)(118.96mg、624.64μmol、1.3eq)を加え、反応溶液をマイクロ波で90℃に加熱させ、0.5時間撹拌し、10個の反応を並行して実行した。反応完了後、10個の反応溶液を合わせ、次に、氷水浴の中で200mLの氷水を注いで希釈し、濾過した後、濾液を酢酸エチル(100mL)で抽出した。分離して水相を収集し、水相を10%の硫酸水素ナトリウムでpH≒6に調節し、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して化合物003-1を得、直接に次のステップの反応に使用した。
ステップ2:化合物003-2の合成
003-1(1.2g、2.83mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(120mL)に溶解させ、次に、HOSu(1.95g、16.96mmol、6eq)を加え、25℃で0.5時間撹拌した後、EDCI(5.42g、28.27mmol、10eq)、NH/MeOH(7M、6.06mL、15eq)を順次に加え、窒素ガスで置換した後、25℃で9.5時間撹拌した。反応完了後、反応系に100mLの水/100mLの酢酸エチルを加えて希釈し、分離して有機相を収集し、水相を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ:100~200メッシュ;ジクロロメタン:メタノール=100:0~100:3)で分離・精製して化合物003-2を得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ 8.17-8.10(m,1H), 8.00(s,1H), 6.85-6.45(m,2H), 6.30-6.20(m,1H), 5.28-5.16(m,1H), 4.93(dd,J=3.9, 9.7Hz,1H), 4.74-4.66(m,1H), 4.48-4.43(m,2H), 4.38-4.34(m,2H), 3.94-3.84(m,1H), 1.57(d,J=7.0Hz,3H)。
ステップ3:化合物003の合成
乾燥した反応フラスコに003-2(0.1g、236.16μmol、1eq)、酢酸銀(78.84mg、472.33μmol、24.18μL、2eq)、アンモニア-メタノール溶液(7M、4.00mL、118.56eq)を加えた。反応溶液を60℃で2時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を濾過し、最後に減圧してスピン蒸発させ、粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex luna C18 100×40mm×5μm;移動相:[水(0.1%のTFA)-ACN];アセトニトリル:1%~20%、8分)で分離・精製して化合物003を得た。H NMR(400MHz,CDOD) δ 8.08(d,J=8.8Hz,1H), 7.31(s,1H), 6.67-6.24(m,2H), 6.20(d,J=2.3Hz,1H), 5.14-4.95(m,3H), 4.51-4.34(m,4H), 3.84(d,J=7.0Hz,1H), 1.47(d,J=7.0Hz,3H); MS:m/z=407[M+1];ee%=95.5%(SFC Rt=1.142min)。
[実施例3]
ステップ1:化合物006の合成
乾燥した反応フラスコに003-2(0.2g、472.33μmol、1eq)、酢酸銀(157.67mg、944.65μmol、48.37μL、2eq)を加え、次に、DMF(5mL)を加え、窒素ガスで置換した後、メチルアミン塩酸塩(63.78mg、944.65μmol、2eq)及びトリエチルアミン(191.18mg、1.89mmol、262.97μL、4eq)を加えた。反応溶液を25℃で10時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を濾過し、最後に減圧してスピン乾燥させた。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex luna CN 5μm 100×30mm;移動相:[n-ヘプタン-EtOH];エタノール:40%~95%、10分)で分離・精製して化合物005-1を得、更に分取超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:REGIS(S,S)WHELK-O1(250mm×25mm、10μm);移動相:AはCO、Bは[中性-IPA];B%:50%~50%、15分)で分離・精製して化合物005(Rt=1.646分)又は006(Rt=1.844分)を得た。
化合物006:H NMR(400MHz,CDOD) δ 8.01(d,J=8.8Hz,1H), 7.10(s,1H), 6.57-6.22(m,2H), 6.18(d,J=2.1Hz,1H), 4.74-4.55(m,3H), 4.43-4.37(m,2H), 4.33-4.28(m,2H), 3.82(q,J=7.0Hz,1H), 2.88(s,3H), 1.46(d,J=6.9Hz,3H); LCMS m/z=421[M+1]
[実施例4]
ステップ1:化合物007-2の合成
予め乾燥させた反応フラスコに007-1(250mg、613.69μmol、1eq)、ローソン試薬(744.66mg、1.84mmol、3eq)を加え、次に、テトラヒドロフラン溶媒(1mL)を加えた。反応系を20℃で1時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を直接にスピン乾燥させて粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲルメッシュ:100~200メッシュ;石油エーテル:酢酸エチル=20:1、30分間溶出、溶離液をジクロロメタン:メタノール=1:0~50:1に変更)で分離・精製して化合物007-2を得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ 8.18(d,J=8.77Hz,1H), 8.10(br s,1H), 7.43(br s,1H), 7.18(s,1H), 6.48-6.79(m,1H), 6.44(dd,J=2.41, 8.77Hz,1H), 6.23(d,J=2.41Hz,1H), 4.94(br d,J=13.59Hz,1H), 4.71(dd,J=3.84, 9.32Hz,1H), 4.51-4.59(m,1H), 4.42(br d,J=7.02Hz,2H), 4.23-4.33(m,4H), 1.68(s,3H)。
ステップ2:化合物007及び008の合成
予め乾燥させた反応フラスコに007-2(30.00mg、70.85μmol、1eq)を加え、ジクロロメタン溶媒(2mL)を加え、0℃に冷却させ、トリフルオロメタンスルホン酸メチル(69.76mg、425.09μmol、46.51μL、6eq)を加え、20℃に昇温させて2時間撹拌した。反応系を0℃に冷却させ、O-メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(16.67mg、199.59μmol、3.97μL、2.82eq)及びDIEA(54.94mg、425.09μmol、74.04μL、6eq)を加えた。反応系を20℃で10時間撹拌した。反応完了後、反応溶液をスピン乾燥させ、粗生成物を高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX 150×30mm×5μm;移動相:[水(0.1%のTFA)-ACN];アセトニトリル:5%~35%、9分)で分離・精製し、更に分取超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:DAICEL CHIRALCEL OJ(250mm×30mm、10μm);移動相:Aは、CO、Bは[0.1%のNHO MeOH];B%:45%~45%、10分)で分離して化合物007(Rt=1.231分)及び化合物008(Rt=1.428分)を得た。
化合物007:H NMR(400MHz,CDCl) δ 8.14(d,J=8.78Hz, 1H), 7.17(s,1H), 6.53-6.84(m,1H), 6.48(dd,J=2.32,8.85Hz,1H), 6.34(d,J=2.26Hz,1H), 4.82-4.93(m,1H), 4.72(dd,J=3.95, 9.35Hz,1H), 4.67(s,2H), 4.49-4.55(m,1H), 4.42(br d,J=4.89Hz,2H), 4.30(br d,J=5.40Hz,2H), 3.98(br dd,J=3.14, 6.65Hz,1H), 3.92(br s,1H), 3.84(s,3H), 1.54(d,J=6.78Hz,3H); MS:m/z=437.2[M+1];ee%=99.24%。
化合物008:H NMR(400MHz,CDCl) δ 8.13(d,J=8.78Hz, 1H), 7.16(s,1H), 6.53-6.87(m,1H), 6.48(dd,J=2.20,8.72Hz,1H), 6.34(d,J=2.26Hz,1H), 4.79-4.95(m,1H), 4.72(dd,J=4.02, 9.41Hz,1H), 4.68(s,2H), 4.48-4.56(m,1H), 4.38-4.45(m,2H), 4.26-4.32(m,2H), 3.95-4.04(m,1H), 3.93(br d,J=3.64Hz,1H), 3.83(s,3H), 1.53(d,J=6.65Hz,3H); MS:m/z=437.2[M+1];ee%=100%。
上記化合物007及び008のee%値超臨界流体クロマトグラフィー検出分析法は下記の通りである:(カラム:DAICEL CHIRALCEL OJ(150mm×4.6mm、5μm);移動相:AはCO、Bは[0.05%のDEA EtOH];B%:5%~40%、10分)
[実施例5]
ステップ1:化合物009-1和010-1の合成
007-2(100mg、236.16μmol、1eq)を分取超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:DAICEL CHIRALPAK AS(250mm×30mm、10μm);移動相:AはCO、Bは[0.1%のNHO EtOH];B%:50%~50%、8分)で分離して化合物009-1(RT=1.425分)及び010-1(RT=1.584分)を得た。
ステップ2:化合物009の合成
予め乾燥させた反応フラスコに009-1(50mg、118.08μmol、1eq)を加え、ジクロロメタン(2mL)を加え、0℃に冷却させ、トリフルオロメタンスルホン酸メチル(38.75mg、236.16μmol、25.84μL、2eq)を加え、20℃に昇温させて2時間撹拌した。反応系を0℃に冷却させ、004-1(24.82mg、590.41μmol、24.82μL、5eq)及びDIEA(30.52mg、236.16μmol、41.13μL、2eq)を加えた。反応系を20℃で10時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を直接にスピン乾燥させ、分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX 150×30mm×5μm;移動相:[水(0.1%のTFA)-ACN];アセトニトリル:12%~27%、9分)で分離・精製して化合物009のトリフルオロ酢酸塩を得た。H NMR(400MHz,CDOD) δ 8.54(d,J=8.50Hz,1H), 7.37(s,1H), 7.10-7.21(m,2H), 6.49-6.85(m,1H), 5.19(q,J=7.00Hz,1H), 4.94-5.05(m,1H), 4.68-4.75(m,1H), 4.61-4.67(m,1H), 4.53-4.58(m,2H), 4.46-4.52(m,2H), 1.48(d,J=7.00Hz,3H). MS(1.5min);m/z=432.2[M+1];SFC Rt=1.254min;ee%=100%。
ステップ3:化合物010の合成
予め乾燥させた反応フラスコに010-1(20.00mg、47.23μmol、1eq)を加え、ジクロロメタン溶媒(2mL)を加え、0℃に冷却させ、トリフルオロメタンスルホン酸メチル(15.50mg、94.47μmol、10.33μL、2eq)を加え、20℃に昇温させて2時間撹拌した。反応系を0℃に冷却させ、004-1(9.93mg、236.16μmol、9.93μL、5eq)及びDIEA(12.21mg、94.47μmol、16.45μL、2eq)を加えた。反応系を20℃で10時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を直接にスピン乾燥させた。粗生成物を高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX 150×30mm×5μm;移動相:[水(0.1%のTFA)-ACN];アセトニトリル:12%~27%、9分)で分離・精製して化合物010のトリフルオロ酢酸塩を得た。H NMR(400MHz,CDOD) δ 8.52(d,J=8.60Hz,1H), 7.35(s,1H), 7.06-7.18(m,2H), 6.48-6.81(m,1H), 5.15(q,J=6.91Hz,1H), 4.99(br d,J=9.26Hz,1H), 4.66-4.70(m,1H), 4.59-4.64(m,1H), 4.51-4.57(m,2H), 4.45-4.49(m,2H), 1.45(d,J=7.06Hz,3H); m/z=432.0[M+1];SFC Rt=1.197min。
[実施例6]
ステップ1:化合物011-2の合成
3つの20mLのマイクロ波チューブを取り、下記のステップに従って3つの反応を並行して実行した。001-3(0.2g、480.49μmol、1eq)、011-1(198.19mg、1.92mmol、4eq)、リン酸カリウム(815.95mg、3.84mmol、8eq)をDMSO(10mL)に溶解させた。窒素ガスで置換した後、ヨウ化銅(I)(118.96mg、624.64μmol、1.3eq)を加え、反応溶液をマイクロ波で90℃に加熱させ、90℃で80分間撹拌した。反応完了後、3つの反応を合わせて処理た。反応溶液を冰水浴の20mL冰水に注いで希釈し、濾過した後濾液を酢酸エチル(100mL)で抽出し、分離して水相を収集し、水相を10%の硫酸水素ナトリウムでpH≒6に調節し、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して化合物011-2を得、直接に次のステップの反応に使用した。
ステップ2:化合物011-3の合成
011-2(0.6g、1.37mmol、1eq)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、次に、HOSu(944.96mg、8.21mmol、6eq)を加え、25℃で0.5時間撹拌した後、EDCI(2.62g、13.68mmol、10eq)、アンモニアのメタノール溶液(7M、2.93mL、15eq)を順次に加えた。窒素ガスで置換した後、25℃で9.5時間撹拌した。反応完了後、反応溶液に水(5mL)を加えてクエンチングさせ、次に、酢酸エチル(100mL×2)で抽出し、有機相を収集し、合わせ、減圧してスピン乾燥させた。粗生成物を高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX 80×40mm×3μm;移動相:[水(0.05%のNHO)-ACN];アセトニトリル:32%~62%、8分)で分離・精製して化合物011-3を得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ ppm 1.41 (d,J=7.03Hz,3H), 2.91(s,3H), 4.35-4.40(m,2H), 4.41-4.45(m,2H), 4.49(q,J=7.03Hz,1H), 4.69-4.79(m,1H), 4.85(d,J=3.76Hz,1H), 5.21-5.35(m,1H), 6.42(d,J=2.51Hz,1H), 6.45-6.78(m,2H), 7.89(s,1H), 8.15(d,J=9.03Hz,1H)。
ステップ3:化合物011の合成
乾燥した反応フラスコに、011-3(0.2g、457.18μmol、1eq)、酢酸銀(152.62mg、914.36μmol、46.82μL、2eq)及びアンモニア-メタノール溶液(10mL)を加え、60℃に昇温させて2時間反応させた。反応完了後、濾過し、濾液を収集した。メタノール(10mL)でケーキを濯ぎ、有機相を合わせてスピン乾燥させた。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75×30mm×3μm;移動相:[水(0.225%のFA)-ACN];アセトニトリル:5%~35%、7分)で分離・精製して化合物011-4を得、更に分取超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:DAICEL CHIRALCEL OJ(250mm×30mm、10μm);移動相:AはCO、Bは[0.1%のNHO EtOH];B%:35%~35%、8分)で分離・精製して化合物011(Rt=3.405分)を得た。H NMR (400MHz,CDOD) δ ppm 1.40(d,J=7.03Hz,3H), 2.91(s,3H), 4.32-4.39(m,2H), 4.40-4.45(m,2H), 4.48(q,J=7.03Hz,1H), 4.52-4.62(m,2H), 4.67-4.79(m,1H), 6.19-6.52(m,2H), 6.65(dd,J=9.03, 2.51Hz,1H), 7.06-7.20(m,1H), 8.11(d,J=9.03Hz,1H); MS:m/z=421.0[M+1];ee%=100%。
[実施例7]
ステップ1:化合物013の合成
予め乾燥させた反応フラスコに003-2(50mg、118.08μmol、1eq)、DMF溶媒(3mL)を加え、次に、004-2(15.36mg、236.16μmol、9.93e-1μL、2eq)、004-1(9.93mg、236.16μmol、9.93μL、2eq)及び酢酸銀(39.42mg、236.16μmol、12.09μL、2eq)を加えた。反応系を20℃で1時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を濾過し、濾液に10mLの水/10mLの酢酸エチルを加えて希釈し、分離して有機相を収集し、水相を酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100×30mm×10μm;移動相:[水(10mMのNHHCO)-ACN];アセトニトリル:10%~40%、8分)で分離・精製し、更に分取超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:DAICEL CHIRALCEL OD(250mm×30mm、10μm);移動相:AはCO、Bは中性MeOH];B%:50%~50%、10分)で分離して化合物013(Rt=1.598分)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d) δ 7.94(d,J=8.82Hz,1H), 7.33(s,1H), 7.20(s,1H), 6.95(s,1H), 6.51-6.84(m,1H), 6.35(dd,J=2.43, 8.82Hz,1H), 6.15(d,J=7.06Hz,1H), 6.03(d,J=2.43Hz,1H), 5.12-5.25(m,1H), 4.83-4.90(m,2H), 4.30(s,4H), 3.71(quin,J=6.84Hz,1H), 1.25(d,J=6.84Hz,3H); MS:m/z=432.1[M+1]
[実施例8]
ステップ1:化合物015の合成
予め乾燥させた反応フラスコに化合物009-1(30.00mg、70.85μmol、1eq)を加え、ジクロロメタン溶媒(3.5mL)を加え、0℃に冷却させ、トリフルオロメタンスルホン酸メチル(58.13mg、354.25μmol、38.75μL、5eq)を加え、20℃に昇温させ、2時間撹拌した。反応系を0℃に冷却させ、015-1(HCl、14.89μL、5eq)及びDIEA(45.78mg、354.25μmol、61.70μL、5eq)を加えた。反応系を20℃で10時間撹拌した。反応完了後、反応溶液をメタノールでクエンチングさせた後、スピン乾燥させて粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Luna C18 150×30mm×5μm;移動相:[水(0.1%のTFA)-ACN];B(アセトニトリル)%:1%~35%、9分)で分離し、更に分取超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm×30mm、10μm);移動相:[0.1%のNHO MeOH];B%:50%~50%、10分)で分離して化合物015(Rt=1.375分)を得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ ppm 1.22-1.30(m,3H) 1.49(d,J=6.88Hz,3H) 3.83-3.93(m,1H) 3.94-4.04(m,2H) 4.30-4.36(m,2H) 4.38-4.46(m,2H) 4.59-4.64(m,1H) 4.66-4.73(m,1H) 4.93-5.01(m,1H) 5.47-5.48(m,1H) 6.34(d,J=2.38Hz,1H) 6.43-6.79(m,2H) 7.17(s,1H) 8.04(d,J=8.75Hz,1H); MS:m/z=451.1[M+1]
[実施例9]
ステップ1:化合物016-1の合成
化合物003-1(0.13g、306.30μmol、1eq)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解させ、0℃でHATU(1.75g、4.59mmol、15eq)、トリエチルアミン(619.88mg、6.13mmol、852.66μL、20eq)、塩化アンモニウム(245.77mg、4.59mmol、15eq)を加え、混合物を15℃で16時間撹拌して反応させた。反応完了後、反応溶液に水(20mL)を加え、酢酸エチル(3×10mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で分離して016-1を得た。MS:m/z=424[M+1]
ステップ2:化合物016の合成
化合物016-1(130.00mg、307.01μmol、1eq)をメタノール(10mL)に溶解させ、20℃でトリエチルアミン(155.33mg、1.54mmol、213.66μL、5eq)、塩酸ヒドロキシルアミン(50.70mg、1.54mmol、5eq)を加え、混合物を80℃に加熱させ、22時間反応させた。反応完了後、反応溶液に水(20mL)を加え、ジクロロメタン(3×10mL)で3回抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。更に分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Boston Prime C18 150×30mm×5μm;移動相:[水(NHO+NHHCO)-ACN];15%~45%、7分)で分離・精製して化合物016を得た。H NMR(400MHz,CDOD) δ = 8.06(d,J=9.0Hz,1H), 6.65-6.31(m,2H), 6.19(d,J=2.3Hz,1H), 4.73(dd,J=3.1, 9.2Hz,1H), 4.67-4.57(m,2H), 4.40(br d,J=2.8Hz,2H), 4.32(br d,J=3.3Hz, 2H), 3.84(q,J=6.8Hz,1H), 1.48(d,J=7.0Hz,3H); MS:m/z=423[M+1]
[実施例10]
ステップ1:化合物017の合成
窒素ガスの保護下で、塩酸ヒドロキシルアミン(66mg、949.76μmol、5.03eq)を化合物009-1(80mg、188.93μmol、1eq)、TEA(98.15mg、969.92μmol、135μL、5.13eq)及びメタノール(5mL)が入った反応フラスコに加え、80℃に昇温させ10時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を減圧してスピン乾燥させ、20mLの水を加え、ジクロロメタン(20mL×3)で3回抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水(20mL)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。反応溶液を分取薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で分離・精製し、更に分取超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm×30mm、10μm);移動相:[0.1%のNHO MEOH];B%:50%~50%、10分)で分離して化合物017を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 1.53(br d,J=6.53Hz,3H) 3.87-4.06(m,2H) 4.29(br d,J=4.52Hz,2H) 4.40(br s,2H) 4.47-4.60(m,1H) 4.68-4.77(m,3H) 4.79-4.92 (m,1H) 6.33(s,1H) 6.47(br d,J=8.78Hz,1H) 6.52-6.87(m,1H) 7.17(s,1H) 8.13(d,J=8.78Hz,1H)。 MS:m/z=423[M+1]
[実施例11]
ステップ1:化合物018-1の合成
化合物001-3(0.87g、1.88mmol、1eq)をトルエン(10mL)に溶解させ、ジクロロ(p-シメン)ルテニウム(II)二量体(345.94mg、564.90μmol、3.01e-1eq)及び2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2′,6′-ジメトキシビフェニル(233.62mg、569.07μmol、3.03e-1eq)を加え、窒素ガスの保護下で、110℃に昇温させ12時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を室温(25℃)に冷却させ、10mLの酢酸エチル及び10mLの飽和食塩水を加え、有機相を収集し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧してスピン乾燥させた後カラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:0~21:4)で分離・精製して化合物018-1を得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ ppm 3.59(br d,J=11.80Hz,1H) 3.69-3.80(m,1H) 4.33-4.54(m,6H) 5.18-5.34(m,1H) 6.26-6.63(m,1H) 7.38-7.50(m,3H) 8.06-8.15(m,1H)。
ステップ2:化合物018-2の合成
化合物018-1(670mg、1.45mmol、1eq)、001-5(520mg、5.84mmol、4.04eq)、リン酸カリウム(1.58g、7.46mmol、5.16eq)をDMSO(20mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下でヨウ化銅(I)(365.45mg、1.92mmol、1.33eq)を加え、125℃に昇温させて2時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を濾過し、10mLのDMSOでケーキを洗浄し、濾液を収集し、粗生成物化合物018-2のDMSO溶液を得た。反応系は更に精製せず、直接に次のステップの反応に使用した。
ステップ3:化合物018-3の合成
予め乾燥させた反応フラスコに化合物018-2(600mg、1.41mmol、1eq)を加え、次に、DMSO溶媒(30mL)及びテトラヒドロフラン(15mL)を加え、温度を0℃に冷却させ、HATU(3.25g、8.55mmol、6.05eq)を加え、次に、アンモニア-メタノール溶液(7M、4.5mL、22.28eq)を加え、反応系を20℃で12時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を減圧蒸留させた。更に100mLの水を加え、ジクロロメタン(50mL×3)で3回抽出し、有機相を収集し、水(100mL×4)で4回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=1:0~9:1)で分離・精製して化合物018-3を得、反応の過程でラセミ化が起こったことが推測された。H NMR(400MHz,CDOD) δ ppm 2.12(d,J=7.03Hz,3H) 4.22(dd,J=12.05, 2.26Hz,1H) 4.38-4.51(m,2H) 4.92-5.08(m,4H) 5.24(s,3H) 5.73-5.86(m,1H) 6.82(d,J=2.26Hz,1H) 6.94-7.27(m,2H) 7.92(s,1H) 8.69(d,J=9.03Hz,1H)。
ステップ4:化合物018-4の合成
予め乾燥させた反応フラスコに化合物018-3(100mg、236.16μmol、1eq)、ローソン試薬(190mg、469.75μmol、1.99eq)を加え、次に、テトラヒドロフラン溶媒(4mL)を加えた。反応系を20℃で2時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を減圧してスピン乾燥させた。粗生成物を分取薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で分離・精製して化合物018-4を得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ ppm 1.67(br d,J=6.53Hz,3H) 3.06(q,J=7.19Hz,1H) 3.54-3.73(m,2H) 4.26-4.31(m,3H) 4.39-4.46(m,2H) 5.06-5.23(m,1H) 6.23(d,J=2.51Hz,1H) 6.34-6.66(m,2H) 7.32(s,1H) 7.44(br s,1H) 8.11(br s,1H) 8.17(d,J=8.53Hz,1H)。
ステップ5:化合物018の合成
予め乾燥させた反応フラスコに化合物018-4(60mg、136.52μmol、1eq)を加え、ジクロロメタン(3mL)を加え、0℃に冷却させ、トリフルオロメタンスルホン酸メチル(50.58mg、308.22μmol、33.72μL、2.26eq)を加え、20℃に昇温させ、2時間撹拌した。反応系を0℃に冷却させ、O-メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(120.40mg、1.44mmol、109.46μL、10.56eq)及びDIEA(221.61mg、1.71mmol、298.66μL、12.56eq)を加えた。反応系を20℃で10時間撹拌を続けた。反応完了後、反応系に50mLの水を加え、有機相を収集し、水相をジクロロメタン(50mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、斜めにして溶液を廃棄し、減圧濃縮し、更に分取薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で分離・精製し、分取超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:DAICEL CHIRALPAK AS(250mm×30mm、10μm);移動相:[0.1%のNHO EtOH];B%:CO、35%~35%、10分)で分離して化合物018(Rt=2.041分)を得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ ppm 1.53(d,J=6.78Hz,3H) 3.58-3.71(m,2H) 3.83(s,3H) 3.90-4.01(m,2H) 4.30(br d,J=4.27Hz,2H) 4.38-4.45(m,2H) 4.68(s,2H) 5.10-5.21(m,1H) 6.33(d,J=2.26Hz,1H) 6.37-6.66(m,2H) 7.31(s,1H) 8.14(d,J=8.78Hz,1H); MS:m/z=453.1[M+1]
[実験例1:In vitro評価]
1. In vitro酵素活性試験
脂質キナーゼ反応は、適切な基質とATPの条件で実行し、その後2つのステップによりADP-GloTMキットを用いてキナーゼ活性を測定した。ステップ1:キナーゼ反応を終了させ、ADPのみを残して残存するATPを完全に除去した;ステップ2:キナーゼ検出試薬を加え、ADPをATPに変換し、ルシフェリン/ルシフェラーゼ反応を伴った。最後に、蛍光値の出力値をキナーゼ活性に変換させた。PI3K酵素活性を測定するための条件は表1に示された通りである。
実験材料及び機器:
a)酵素:PI3K α Millipore #14-602-K
PI3K β Promega #V1751
PI3K δ Millipore #14-604-K
PI3K γ Millipore #14-558-K
b)キット:ADP-GloTM脂質キナーゼ及びPIP2:3PSキット(Promega #V1792)
キットには:1mMのPIP2:3PS、10×脂質希釈緩衝液、1Mの塩化マグネシウム、10mMのATP、10mMのADP、ADP-Glo試薬、検出緩衝液及び検出基質が含まれた。
c)反応ウェルプレート:OptiPlate-384、透明な白色(PerkinElmer#6007299)
試薬の準備:
a)10×反応緩衝液:500mMのHEPES、pH7.5、500mMのNaCl、9mMのMgCl;BSA:10%ストック溶液、自分で作ったものである。
b)最終試験反応系条件:1×反応系:50mMのHEPES、50mMのNaCl、3mMのMgCl、0.01%のBSA(実験当日に新たに調製)、1%のDMSO(v/v)+/-化合物
c)反応系:3μLの酵素と基質の混合物(1:1)+2μLのATP/MgClの混合物+5μLのADP-Glo試薬+10μLの検出試薬。
具体的な実験操作は下記に示される通りである:
a)化合物の希釈:Echoを使用して50nLの100×化合物/DMSOを試験ウェルプレートに移した。
-PI3Kαの場合、化合物を最高濃度の0.111mMから3倍に希釈し、合計10の濃度にした。
-PI3Kβ/PI3Kδ/PI3Kβの場合、化合物を最高濃度の1.11mMから3倍に希釈し、合計10の濃度にした。
b)キナーゼ反応:
(1)試験化合物を準備し、50nLの100プラス化合物溶液又はDMSOを対応するウェルプレートに加えた。
(2)3.33×反応緩衝液を準備した。
(3)3.33×PIP2:3PSを準備し、少なくとも1分間PIP2:3PSをボルテックスで解凍してから使用した。
(4)5.25mMのMgClを含むATP溶液を準備した。
(5)3.33×PI3Kα/PI3Kβ/PI3Kδ/PI3Kγ溶液を準備した。
(6)脂質キナーゼ溶液とPIP2:3PS溶液を1:1の体積比で混合した。
(7)3.33×脂質キナーゼ緩衝液をPIP2:3PS溶液と1:1の体積比で混合した。
(8)ウェルプレートの1列目と2列目に3μLの緩衝液とPIP2:3PSの混合溶液を加えた。
(9)3μLの酵素とPIP2:3PSの混合溶液を、1列目と2列目を除くウェルプレートのウェルに加え、10秒間遠心分離した(1000rpm)。23℃で20分間培養した。
(10)2μLのATP溶液を加え、1000rpmで均一に振とうした。
(11)ウェルプレートを覆い、約30秒間よく振とうし、その後、ウェルプレートを23℃で2時間培養した。
(12)10mMのMgClを含むADP-Glo試薬5μLを加えた。
(13)1000rpmで10秒間遠心分離し、ウェルプレートを覆い、約30秒間振とうし、23℃で60分間培養した。
(14)10μLのキナーゼ検出試薬を加えた。
(15)1000rpmで10秒間遠心分離し、その後、23℃で60分間培養した。
(16)Envision機器で蛍光値を測定した。
2. in vitro細胞活性試験
CTG方法により、HCC1954及びHDQ-P1の2つの細胞株において、細胞の抗増殖活性に対する試験化合物の効果を測定した。
細胞培地:細胞完全培地(RPMI 1640+10%の血清+1%のL-グルタミン+1%の二重抗体)
具体的な作業ステップは下記に示される通りである:
(1)HCC1954及びHDQ-P1細胞(ATCC(R) HTB-22TM)を、ウェル当たり100μL(ウェル当たり4000細胞/HDQ-P1、ウェル当たり3500細胞/HCC1954)の細胞完全培地でそれぞれ96ウェルプレートに接種し、37℃で、5%のCOの条件下で24時間細胞を培養した。
(2)細胞完全培地を100μLの無血清培地で置き換え、一晩飢餓状態にした。
(3)化合物(化合物開始濃度は10μMであり、8個濃度に3倍に希釈した。次に、各濃度の化合物を更に無血清培地で100倍に希釈した)を準備し、25μLの希釈した化合物を細胞を含むウェルプレートに加えた。
(4)37℃で、5%のCOの条件下で72時間(HCC1954)又は120時間(HDQ-P1)培養した。
(5)その後の作業はPromega CTGキットの説明書を参照した。
実験結果は表2に示される通りである。

結論:本発明の化合物は、PI3Kαキナーゼの活性を十分に阻害することができ、同時に、PI3Kβ/γ/δに対して高いサブタイプの選択性を示した。更に、PIK3CA突然変異のHCC1954細胞においても、細胞の増殖活性を良好に阻害することができた。
[実験例2:浸透性試験]
MDR1を高発現するMDCK細胞膜によって本発明の化合物の浸透性を測定した。
具体的な作業ステップは下記に示される通りである:
輸送緩衝液(10mMのHepesを含むHBSS、pH7.4)を使用してDMSOストック溶液における化合物を2μM(DMSO<1%)に希釈し、細胞単層の頂端側又は基底側に適用した。AからB方向又はBからA方向への化合物の浸透性をそれぞれ2回測定した。プレートをCOのインキュベータで2.5時間培養し、インキュベータの温度は37±1℃であり、5%のCO飽和湿度を含み、振とうしなかった。更に、各化合物の流出速度も測定した。分析物/ISのピーク面積比に基づいて、LC-MS/MS分析により化合物を定量した。
輸送試験後、蛍光黄色排除試験を使用して細胞単層の完全性を測定した。頂端チャンバー及び基底チャンバーから緩衝液を除去し、次に、頂端チャンバー及び基底チャンバーに75μLの100μMの蛍光イエローの輸送緩衝液及び250μLの輸送緩衝液を加えた。プレートを振とうせず、37℃、5%のCO及び飽和湿度の条件下で30分間培養した。30分間培養した後、頂端側から20μLの蛍光イエロー試料を収集し、次に、60μLの輸送緩衝液を加えた。その後、基底の外側から80μLの蛍光イエロー試料を収集した。Envisionマイクロプレートリーダーを使用して425/528nm(励起/発光)における蛍光イエローの相対蛍光単位(RFU)を測定した。測定結果は表3に示された通りである。
結論:本発明の化合物は、MDCK-MDR1浸透性の実験において高い透過性及び低い流出特性を示した。
[実験例3:in vivo研究]
1. in vivo DMPK研究
実験目的:オスCD-1マウスを試験動物として選択し、単回投与後に化合物の血中濃度を測定し、薬物動態学的行動を評価することである。
実験操作:8匹の健康な成体オスCD-1マウスを選択し、4匹は静脈内注射群とし、4匹は経口投与群とした。試験化合物と適切な量の静脈内注射群溶媒(DMSO/溶媒/水(10:10:80v/v/v))とを混合し、ボルテックス及び超音波処理して、1.0mg/mLの透明な溶液を得、使用のために微多孔膜で濾過し、経口投与群の溶媒はDMSO/溶媒/水(10:10:80v/v/v)であり、試験化合物と溶媒とを混合した後、ボルテックス及び超音波処理し、使用のために1.0mg/mLの均一に混合した懸濁液に調整した。マウスに1mg/kgで静脈内注又は3mg/kgで経口投与した後、所定時間の全血を採取し、処理して血漿を製造し、LC-MS/MS法により薬物濃度を分析し、Phoenix WinNonlinソフト(Pharsight社、米国)で薬物動態パラメータを算出した。実験結果は表4に示される通りである。
結論:本発明の化合物は、マウスの体内において高い曝露量、低いクリアランス率、及び良好な経口バイオアベイラビリティを表した。
2. in vivo血漿/脳組織分布研究
実験目的:オスSDラットを試験動物として選択し、単回投与後の化合物の血中濃度及び脳組織、脳脊髄液中薬物濃度を測定し、本発明の化合物の脳移行性を評価することである。
実験作業:2匹の健康な成体オスSDラットを選択した。試験化合物と適切な量の経口投与群溶媒(DMSO/溶媒/水(10:10:80 v/v/v))とを混合し、ボルテックス及び超音波処理して、1.0mg/mLの透明な溶液を得た。ラットに10mg/kgを経口投与した後、所定時間全血、脳組織及び脳脊髄液を採取して血漿、脳組織ホモジネート及び脳脊髄液を製造した。LC-MS/MS法により薬物濃度を分析し、Phoenix WinNonlinソフト(Pharsight社、米国)で薬物動態パラメータを算出した。実験結果は表5に示される通りである。
結論:本発明の化合物はラットにおいてより高い脳薬物曝露レベルを示した。

Claims (19)

  1. 式(II)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩。
    (ただし、
    Tは、O及びSから選択され、
    Lは、-C1-3アルキル-及び-C1-3アルキル-シクロプロピル-から選択され、
    は、H及びC1-3アルキルから選択され、前記C1-3アルキルは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、
    は、H、F、Cl、Br、I、OH及びC1-3アルキルから選択され、前記C1-3アルキルは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、
    X及びYは、それぞれ独立してO及びNRから選択され、且つX及びYは、同時にOから選択されず、
    は、独立してH、OH、CN、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ及び-O-C3-5シクロアルキルから選択され、前記C1-3アルキル、C1-3アルコキシ及び-O-C3-5シクロアルキルは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、
    及びRは、H、F、Cl、Br、I、OH及びC1-3アルキルから選択され、
    は、H及びC1-3アルキルから選択され、
    は、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ及び3~5員ヘテロシクロアルキルから選択され、
    或いは、R、Rは、それらが共用する炭素原子と3~5員ヘテロシクロアルキルを形成し、
    或いは、R、Rは、それらと連結された原子と3~5員ヘテロシクロアルキルを形成し、
    環Bは、4~8員ヘテロシクロアルキルから選択され、前記4~8員ヘテロシクロアルキルは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、
    、R、R及びRは、それぞれ独立してF、Cl、Br及びIから選択される。)
  2. は、H及びCHから選択され、前記CHは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  3. は、H、CH、CHF、CHF及びCFから選択される、請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  4. は、H、F、Cl、Br、I、OH及びCHから選択され、前記CHは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  5. は、H、F、Cl、Br、I、OH、CH、CHF、CHF及びCFから選択される、請求項4に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  6. は、独立してH、OH、CN、CH、CHCH、OCH、OCHCH、-OCH(CH、-O-シクロプロピル及び-O-シクロブチルから選択され、前記CH、CHCH、OCH、OCHCH、-OCH(CH、-O-シクロプロピル及び-O-シクロブチルは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  7. は、独立してH、OH、CN、CH、CHCH、OCH、OCHCH、-OCH(CH、-O-シクロプロピル及び-O-シクロブチルから選択される、請求項6に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  8. X及びYは、それぞれ独立してO、NH、NOH、NCN、N-CH、N-OCH、N-OCHCH、N-OCH(CH、N-O-シクロプロピル及びN-O-シクロブチルから選択される、請求項1又は7に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  9. 及びRは、H、F、Cl、Br、I、OH及びCHから選択される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  10. は、CH、CH(CH、OCH及びオキセタニルから選択される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  11. 、Rは、それらが共用する炭素原子とオキセタニルを形成する、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  12. 、Rは、それらと連結された原子とアゼチジニル及びピロリジニルを形成する、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  13. Lは、-CHCH-、-CH(CH)CH-及び
    から選択される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  14. 環Bは、
    から選択され、
    は、任意選択で1、2又は3つのRにより置換される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  15. 環Bは、
    から選択される、請求項14に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  16. 下記の式から選択される、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
    (ただし、
    は、請求項1~3のいずれか一項に定義された通りであり、
    は、請求項1、4又は5のいずれか一項に定義された通りであり、
    は、請求項1、6又は7いずれか一項に定義された通りである。)
  17. 下記の式から選択される、請求項16に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
    (ただし、
    、R及びRは、請求項16に定義された通りである。)
  18. 下記の式で表される化合物又はその薬学的に許容される塩。
  19. 下記の式から選択される、請求項18に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
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