JPH04221393A - N−アセチル−β−D−グルコサミン誘導体、これを有効成分とするN−アセチル−β−D−グルコサミニダーゼ活性測定用試薬及びこれを用いたN−アセチル−β−D−グルコサミニダーゼ活性の測定方法 - Google Patents

N−アセチル−β−D−グルコサミン誘導体、これを有効成分とするN−アセチル−β−D−グルコサミニダーゼ活性測定用試薬及びこれを用いたN−アセチル−β−D−グルコサミニダーゼ活性の測定方法

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JPH04221393A
JPH04221393A JP2411776A JP41177690A JPH04221393A JP H04221393 A JPH04221393 A JP H04221393A JP 2411776 A JP2411776 A JP 2411776A JP 41177690 A JP41177690 A JP 41177690A JP H04221393 A JPH04221393 A JP H04221393A
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JP2411776A
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Koichi Kasai
浩一 葛西
Kiyoshi Okada
清 岡田
Nobuyuki Yamatsugu
山次 信幸
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Kikkoman Corp
Original Assignee
Kikkoman Corp
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Publication date
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H17/00Compounds containing heterocyclic radicals directly attached to hetero atoms of saccharide radicals

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  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、新規なN−アセチル−
β−D−グルコサミン誘導体、該誘導体を有効成分とす
るN−アセチル−β−D−グルコサミニダーゼ活性測定
用試薬及び該誘導体を用いてN−アセチル−β−D−グ
ルコサミニダーゼ活性を効率よく、かつ正確に測定する
方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】N−アセチル−β−D−グルコサミニダ
ーゼ(以下、NAGaseという)は、腎尿細管上皮に
多く含まれるリソソーム(Lysosome)中の酵素
の1つであり、糖蛋白やムコ多糖類の分解に関与してい
る。尿中NAGaseは急性腎不全や糸球体腎炎などの
各種腎臓疾患や腎臓の術後においては上昇し、また糖尿
病においては、尿中ばかりでなく血清中NAGaseも
上昇することが認められている。こういった各種腎臓疾
患の診断及び経過観察の一助として、また薬物の腎毒性
検討の指標としても、臨床及び動物実験面でNAGas
eの測定が注目されている。そして従来、NAGase
活性の測定用基質としては、例えば p−ニトロフェニ
ル−N−アセチル−β−D−グルコサミニド[Meth
ods Enzymol., 28, 702(197
2)] 及び 4−メチルウンベリフェリル−N−アセ
チル−β−D−グルコサミニド[Clinica. C
himica. Acta., 24, 189(19
69)]、 m−クレゾールスルホンフタレイニル−N
−アセチル−β−D−グルコサミニド[Clin. C
hem., 29, 1713(1983)]が知られ
ている。 【0003】しかしながら、これらの化合物をNAGa
se活性の測定用基質として用いた場合は、酵素作用に
よって生成したアグリコンを定量する際、反応液の p
H を10〜11 程度という高アルカリ性とする必要
があるために、一旦酵素反応を停止させて酵素活性を測
定するいわゆるエンドポイント法しか適用できず、酵素
活性測定法として最適のレイトアッセイ法を採用するこ
とができないなどの欠点を有している。最近、酵素反応
進行中に直接吸光度変化を計測して酵素活性を測定する
前記レイトアッセイ法が適用可能な基質として、2−ク
ロロ−4−ニトロフェニル−N−アセチル−β−D−グ
ルコサミニド[Clin. Chem., 34, 2
140(1988)]やソジオ−3, 3′−ジクロロ
フェノールスルホンフタレイニル−N−アセチル−β−
D−グルコサミニド(特開昭 63−309199号)
が提案されている。しかしながら、これらはいずれもN
AGaseの至適 pHである 4.5〜5.0 にお
いては十分な感度を示すことができず、また 2−クロ
ロ−4−ニトロフェニル−N−アセチル−β−D−グル
コサミニドはNAGase活性測定に必要十分な量を溶
解させることが困難であるなどの欠点を有している。 【0004】 【発明が解決しようとする問題点】本発明は、このよう
な従来のNAGase活性の測定用試薬及びそれを用い
る測定方法が有する欠点を克服し、NAGase活性を
効率よく、かつ正確に測定し得る溶解性の優れた試薬と
して好適な新規化合物を提供するとともに、これを試薬
とした新規なNAGase活性の測定方法を提供するこ
とを目的としてなされたものである。 【0005】 【問題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、NAGase
活性測定用試薬として、特定の新規なN−アセチル−β
−D−グルコサミン誘導体が極めて好適であり、これを
用いてNAGase活性を測定することにより、その目
的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて本発
明を完成するに至った。すなわち、本発明は、一般式(
I) 【化1】(式中のR1は水酸基、カルボキシル基、スル
ホン酸基若しくはリン酸基を有する炭素数 1〜4 の
置換アルキル基若しくはそのアルカリ金属塩、又は水酸
基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基若しくは
前記置換アルキル基を有する置換フェニル基若しくはそ
のアルカリ金属塩、R2〜R4はそれぞれ独立して、水
素原子、ハロゲン原子、又はニトロ基を意味する)で表
されるN−アセチル−β−D−グルコサミン誘導体[以
下、化合物(I)という]、化合物(I)を有効成分と
するNAGase活性測定用試薬、及びNAGase含
有試料に、化合物(I)を加え、酵素反応によって生成
するアグリコン(フルオレセイン・モノエーテル類)を
定量することを特徴とするNAGase活性の測定方法
を提供するものである。 【0006】以下、本発明について詳細に説明する。先
ず、化合物(I)において、R1の、水酸基、カルボキ
シル基、スルホン酸基若しくはリン酸基を有する炭素数
 1〜4 の置換アルキル基若しくはそのアルカリ金属
塩としては、例えばヒドロキシメチル、スルホメチル、
カルボキシメチル、ヒドロキシエチル、スルホエチル、
カルボキシエチル、ヒドロキシプロピル、スルホプロピ
ル、ヒドロキシブチル、スルホブチル、カルボキシブチ
ル、ジヒドロキシメチル、ジスルホキシメチル、ジカル
ボキシメチル、ジヒドロキシエチル、ジスルホキシエチ
ル、ジカルボキシエチルの基など、さらにはこれらのナ
トリウム塩、カリウム塩などが挙げられる。またR1の
、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基若
しくは前記置換アルキル基を有する置換フェニル基若し
くはそのアルカリ金属塩としては、例えばヒドロキシフ
ェニル、スルホフェニル、カルボキシフェニル、ジヒド
ロキシフェニル、ジカルボキシフェニル、ジスルホフェ
ニル、ヒドロキシカルボキシフェニル、ヒドロキシスル
ホフェニル、トリヒドロキシフェニル、ヒドロキシメチ
ルフェニル、スルホメチルフェニル、カルボキシメチル
フェニル、ヒドロキシエチルフェニル、スルホエチルフ
ェニル、カルボキシエチルフェニルの基など、さらには
これらのナトリウム塩、カリウム塩などが挙げられる。 そしてまた該化合物(I)が置換基R1を有することに
より、その水に対する溶解性が向上することとなる。 【0007】さらに、R2〜R4はそれぞれ独立して、
水素原子、ハロゲン原子(塩素、ヨウ素、フッ素若しく
は臭素原子)、又はニトロ基である。また、化合物(I
)には、フルオレセイン部位の 1 位炭素における 
2 種類の立体異性体が存在するが、そのいずれでもあ
るいはそれらの混合物でも有効に用いられる。そして化
合物(I)としては、例えば 6′−O−カルボキシメ
チル−2′,7′−ジクロロフルオレセイニル−N−ア
セチル−β−D−グルコサミニド、6′−O−ジカルボ
キシメチル−4′,5′−ジヨードフルオレセイニル−
N−アセチル−β−D−グルコサミニド、6′−O−(
2−ヒドロキシエチル)−4′,5′−ジブロモ−2′
,7′−ジニトロフルオレセイニル−N−アセチル−β
−D−グルコサミニド、6′−O−(3−ホスホプロピ
ル)−フルオレセイニル−N−アセチル−β−D−グル
コサミニド、6′−O−(4−スルホブチル)−2′,
4′,5′,7′−テトラヨードフルオレセイニル−N
−アセチル−β−D−グルコサミニド、6′−O−(4
−ヒドロキシフェニル)−2′,4′,5′,7′−テ
トラブロモフルオレセイニル−N−アセチル−β−D−
グルコサミニド、6′−O−(3−スルホフェニル)−
2′,4′,5′,7′−テトラヨード−4,5,6,
7−テトラクロロフルオレセイニル−N−アセチル−β
−D−グルコサミニド、6′−O−(2−ヒドロキシ−
4−カルボキシフェニル)−2′,7′−ジフルオロフ
ルオレセイニル−N−アセチル−β−D−グルコサミニ
ド、6′−O−(3−ホスホメチルフェニル)−4′,
5′−ジブロモフルオレセイニル−N−アセチル−β−
D−グルコサミニド、6′−O−(4−カルボキシエチ
ルフェニル)−4,5,6,7−テトラクロロフルオレ
セイニル−N−アセチル−β−D−グルコサミニドなど
、さらにはこれらのナトリウム塩、カリウム塩などが挙
げられる。 【0008】次に、前記化合物(I)は、一般式(II
)【化2】 (式中のAcはアセチル基、Yはハロゲン原子を意味す
る)で表されるハロゲノ−N−アセチル−D−グルコサ
ミン誘導体 [以下、化合物(II)という]に、一般
式(III) 【化3】 (式中のR1〜R4は前記と同じ意味をもつ)で表され
るフルオレセイン・モノエーテル類[以下、化合物(I
II)という]を作用させた後、O−アセチル基を脱離
させることにより製造することができる(合成法は、例
えば特開平 1−211595 号公報などを参照)。 【0009】そして前記化合物(II)は、例えば市販
のN−アセチル−D−グルコサミンにアセチルクロライ
ドあるいはアセチルブロマイドなどを作用させて製造す
ることができる[J. Org. Chem., 27
, 1794(1962)]。該化合物(II)として
は、例えば 1−クロロ−1−デオキシ−2,3,4,
6−テトラアセチル−α−D−グルコサミン、1−ブロ
モ−1−デオキシ−2,3,4,6−テトラアセチルα
−D−グルコサミンなどが挙げられる。また前記化合物
(III)は、市販のフルオレセイン類、例えばフルオ
レセイン、2′,7′−ジクロロフルオレセイン、4′
,5′−ジブロモフルオレセイン、4′,5′−ジヨー
ドフルオレセイン、4,5,6,7−テトラクロロフル
オレセイン、   2′,4′,5′,7′−テトラヨ
ードフルオレセイン、4′,5′−ジブロモ−2′,7
′−ジニトロフルオレセイン、2′,4′,5′,7′
−テトラブロモ−4,5,6,7−テトラクロロフルオ
レセインなど、さらにはこれらのナトリウム塩、カリウ
ム塩などを用いて適宜の方法で合成することができる 
[例えば、J. Am. Chem. Soc., 5
9, 112(1937)など]。 【0010】そして該化合物(III)としては、例え
ば 2′,7′−ジクロロフルオレセイン・カルボキシ
メチルエーテル、4′,5′−ジヨードフルオレセイン
・(ジカルボキシ)メチルエーテル、4′,5′−ジブ
ロモ−2′,7′−ジニトロフルオレセイン・2−ヒド
ロキシエチルエーテル、フルオレセイン・3−ホスホプ
ロピルエーテル、2′,4′,5′,7′−テトラヨー
ドフルオレセイン・4−スルホブチルエーテル、2′,
4′,5′,7′−テトラブロモフルオレセイン・4−
ヒドロキシフェニルエーテル、2′,4′,5′,7′
−テトラヨード−4,5,6,7−テトラクロロフルオ
レセイン・3−スルホフェニルエーテル、2′,7′−
ジフルオロフルオレセイン・2−ヒドロキシ−4−カル
ボキシフェニルエーテル、4′,5′−ジブロモフルオ
レセイン・3−ホスホメチルフェニルエーテル、4,5
,6,7−テトラクロロフルオレセイン・4−カルボキ
シエチルフェニルエーテルなど、さらにはこれらのナト
リウム塩、カリウム塩などが挙げられる。 【0011】次に、化合物(I)の合成法につき例示す
る。先ず、化合物(II)に、溶媒及び触媒の存在下で
化合物(III)を作用させるのであるが、このときの
化合物(III)に対する化合物(II)の添加量は、
通常1〜50 倍モル当量、好ましくは 5〜20 倍
モル当量である。溶媒としては、ケトン類、例えばアセ
トン、メチルエチルケトンなど、ニトリル類、例えばア
セトニトリルなど、ハロゲン化炭化水素類、例えばジク
ロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンなど、ジメ
チルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(
DMA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ヘキサ
メチルホスホラミド(HMPA)などが挙げられ、これ
らを組合せて用いてもよいが、アセトニトリルが特に好
ましい。その量は、通常は化合物(III)の重量の 
5〜1000 倍量、好ましくは 50〜500 倍量
である。溶媒としては、銀塩、例えば Ag2O、 A
gClO4、 AgNO3、Ag2CO3など、水銀塩
、例えば HgO、Hg(CN)2 など、カドミウム
塩、例えば CdCO3、三級アミン類、例えばトリエ
チルアミン、トリブチルアミンなどが挙げられ、これら
を組合せて用いてもよいが、Ag2O が好ましい。そ
の量は通常、化合物(II)の 1〜10 倍モル当量
、好ましくは 1〜3 倍モル当量である。反応温度及
び反応時間は化合物(II)、化合物(III)、溶媒
及び触媒の種類によって異なるが、通常は 20〜60
℃で 1〜60 時間連続して反応させる。 【0012】こうして得られたものに塩基を作用させて
 O−アセチル基を脱離させることにより化合物(I)
が得られる。塩基としては、例えば KOH、 K2C
O3、 NaOH、Na2CO3 などのアルカリ金属
塩、例えばナトリウムメチラート、ナトリウムフェノラ
ートなどのアルカリ金属のアルコラート及びアンモニア
などが挙げられ、ナトリウムメチラートが特に好ましい
。次いで、常法により精製操作を行なって目的の化合物
(I)を得ることができる。 精製法としては、例えば適宜の有機溶媒などを用いる析
出法、シリカゲル、ODS(オクタデシルシリルシリカ
ゲル)などを用いるカラムクロマトグラフィーなどが挙
げられる。以上のようにして得られた化合物(I)は、
NAGase活性の測定に極めて有用であり、この化合
物(I)を用いてNAGase活性をレイトアッセイ法
により高感度、高精度で測定することができる。 【0013】NAGaseを測定するための有利な系と
しては、例えば化合物(I)を 1〜20 mM 及び
緩衝剤を 2〜200 mM含有する系(pH4.0〜
6.0)などである。この系に用いられる緩衝剤として
は、例えばリン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩
、フタル酸塩などが挙げられる。また必要に応じて溶解
補助剤、安定化剤として、例えばグリセリン、トリトン
X−100などの界面活性剤、クラウンエーテル類、シ
クロデキストリン類、グライコール類などを加えてもよ
い。本発明の試薬は、乾燥物あるいは溶解した形で用い
てもよく、薄膜状の担体、例えばシート、含浸性の紙な
どに含浸させて用いてもよい。このような本発明の試薬
を用いることにより、各種の試料に含有されるNAGa
se活性を簡単な操作で正確に、かつ高感度で測定する
ことができる。 【0014】次に、本発明のNAGase活性の測定法
の好適な1例について説明する。先ず、NAGaseを
含む試料に、化合物(I)を 1〜20 mM、好まし
くは 1〜5 mM 及び緩衝剤を添加した後、30〜
60 ℃、pH 4.0〜6.0 の条件にて 1 分
以上、好ましくは 3〜30 分間酵素反応させ、生成
するアグリコン(フルオレセイン・モノエーテル類)の
吸光度を直接分光光度計を用いて測定し、単位時間当り
の吸光度の変化量を求める。そして予め同様にして測定
したNAGase標品の吸光度変化量と対比させて試料
中のNAGase活性を算出する。本発明に用いられる
NAGase含有試料については、NAGaseを含有
するものであればよく、特に制限はないが、具体的には
微生物の培養液、植物の抽出液、あるいは動物の体液や
尿や組織及びそれらの抽出液などを用いることができる
。また緩衝剤としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、クエ
ン酸塩、コハク酸塩、フタル酸塩などが挙げられる。そ
の他、必要に応じて還元物質の影響を少なくするために
、前処理や酸化剤の添加を行なってもよい。 【0015】 【発明の効果】本発明の前記化合物(I)は、新規な化
合物であって、NAGase活性測定用試薬として極め
て有用であり、このものを用いることにより、試料中に
含まれるグルコース、ビリルビン、ヘモグロビンなどの
影響を受けることなく、NAGase活性を自動分析法
などにより精度よく、容易に測定することができる。 【0016】 【実施例】以下に実施例を示して本発明をさらに詳細に
説明する。 実施例1 ソジオ−6′−O−カルボキシメチル−2′,7′−ジ
クロロフルオレセイニル−N−アセチル−β−D−グル
コサミニド(R1= CH2CO2Na、R2= Cl
、R3=R4=H)の製造 2′,7′−ジクロロフル
オレセイン 10.0 g(25 mmol)をメタノ
ール 250 mlに溶解し、28 %ナトリウムメチ
ラート−メタノール溶液 9.75 ml(50 mm
ol)を加え、室温で 30 分間攪拌しながら反応さ
せた後、メタノールを減圧留去し、ジクロロフルオレセ
イン・2ナトリウム塩を得る。これをN,N−ジメチル
ホルムアミド 750 ml に溶解し、ブロモ酢酸エ
チル 5.6 ml(50 mmol)を加え、80 
℃で2 時間攪拌しながら反応させた後、N,N−ジメ
チルホルムアミドを減圧留去する。残渣に水 500 
mlを加え、沈殿物を濾取し、ジクロロフルオレセイン
・エトキシカルボメチルエステル・エトキシカルボメチ
ルエーテル 12.7 g を得る。これをエタノール
(800 ml)−水(200 ml)に懸濁させ、2
N−水酸化ナトリウム 40 mlを加えて、室温で 
2 時間攪拌しながら反応させる。次いで、エタノール
を減圧留去し、水 500 ml を加え、さらに 2
N−塩酸 40 mlを加える。析出した結晶を濾取し
、乾燥すると、2′,7′−ジクロロフルオレセイン・
カルボキシメチルエーテル 8.55 g(収率:74
.5 %)を得た。 【0017】次に、1−クロロ−1−デオキシ−2,3
,4,6−テトラアセチル−α−D−グルコサミン 4
0 g(109 mmol)をアセトニトリル 2.5
 l に溶解し、これに、 2′,7′−ジクロロフル
オレセイン・カルボキシメチルエーテル 5.0 g(
10.9 mmol)及び酸化銀(Ag2O)25.3
 g(109 mmol)を加え、50 ℃で 20 
時間攪拌しながら反応させる。次いで、未反応の Ag
2O を濾別し、濾液のアセトニトリルを留去した後、
シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、クロロホ
ルム−メタノール混液(容量比 4:1)で溶出した区
分をクロロホルム−ジエチルエーテル混液から再結晶す
ると、6′−O−カルボキシメチル−2′,7′−ジク
ロロフルオレセイニル−2,3,4,6−テトラアセチ
ル−β−D−グルコサミニド 3.93 g(4.99
 mmol、収率 45.8 %)を得た。 【0018】融点: 208 ℃(分解)紫外部・可視
部吸収スペクトル(MeOH):吸収極大波長[λma
x]= 282(ε=9300),228(ε=551
00)nm赤外線吸収スペクトル(KBr):3400
,1750,1660,1625,1605,1565
 cm−1核磁気共鳴スペクトル(200 MHz)(
CDCl3):δ(ppm)8.00−8.05(2H
,m), 7.70−7.85(2H,m), 7.3
0−7.40(2H,m), 6.83(1H,s),
 6.80 and 6.81(1H,each s)
, 6.73 and 6.74(1H,each s
), 5.46(1H,d,J=8.5Hz), 5.
22(1H,brt,J=9.8Hz), 4.97(
1H,br t,J=9.5Hz), 4.47(2H
,br s), 4.10−4.30(4H,m), 
2.08(3H,s), 2.01(3H,s), 1
.95(3H, s),1.74 and 1.76(
3H,each s)なお、該 6′−O−カルボキシ
メチル− 2′,7′−ジクロロフルオレセイニル−2
,3,4,6−テトラアセチル−β−D−グルコサミニ
ドは、フルオレセイン部位の 1 位炭素における 2
 種類の立体異性体の混合物であり、核磁気共鳴スペク
トルよりその存在比は約 1:1 であった。  【0019】このようにして得た 6′−O−カルボキ
シメチル−  2′,7′−ジクロロフルオレセイニル
−2,3,4,6−テトラアセチル−β−D−グルコサ
ミニド 2.4 g(3.05 mmol)をメタノー
ル(96 ml)−クロロホルム(48 ml)混液に
溶解し、これに28 %ナトリウムメチラート−メタノ
ール溶液 1.2 ml(6.2 mmol)を加え、
室温で 30 分間攪拌しながら反応させる。次いで、
メタノール−クロロホルムを減圧留去した後、ODS(
YMC・GEL ODS−AQ 120−S50)カラ
ムクロマトグラフィーにより精製し、エタノール−水混
液(容量比 1:4)で溶出した区分を凍結乾燥すると
、ソジオ−6′−O−カルボキシメチル−2′,7′−
ジクロロフルオレセイニル−N−アセチル−β−D−グ
ルコサミニド1.4 g(2.05 mmol、収率:
67.2 %)を得た。 【0020】融点: 206 ℃(分解)紫外部・可視
部吸収スペクトル(H2O):吸収極大波長[λmax
]=281(ε= 9000),229(ε= 557
00)nm赤外線吸収スペクトル(KBr): 340
0, 1755, 1660(sh),1625,16
05,1565 cm−1核磁気共鳴スペクトル(20
0 MHz)(DMSO−d6):δ(ppm)8.0
0−8.05(1H,m), 7.70−7.85(3
H,m), 7.35−7.40(1H,m), 7.
31(1H,s), 6.82(1H,s), 6.7
4 and 6.75(1H,each s), 6.
69and 6.70(1H,each s), 5.
45(2H,br s), 5.10 and 5.1
2(1H,eachd,J=8.6Hz), 4.74
(1H,br s), 4.37(2H,s), 3.
75−3.90(2H,m),          3
.20−3.60(4H,m), 1.77 and 
1.79(3H,each s) 【0021】 実施例2   NAGase活性の測定用試薬      (1)試薬の組成                          
   含有物                   
       濃度      基質試薬:    ソ
ジオ−6′−O−カルボキシメチル−        
            2′,7′−ジクロロフルオ
レセイニル−                   
 N−アセチル−β−D−グルコサミニド    2.
0 mM                    ク
エン酸緩衝液(pH=5.0)           
   50.0 mM               
     精製水    (2)測定法 基質試薬 1 ml を 37 ℃で 5 分間加温し
た後、試料液 25 μl を加え、37 ℃で 5 
分間加温後からの 5 分間の 490 nm におけ
る吸光度の変化量を測定する。この吸光度変化量と予め
作成した検量線から算出して、試料液中のNAGase
活性の測定を行なうことができる。なお、試料液の酵素
活性の値が検量線の測定範囲を超えた場合は、50 m
M クエン酸緩衝液(pH= 5.0)を用いて相当す
る倍数の希釈を行なった後、再測定を行なう。 【0022】実施例3 NAGase活性の測定方法 (1)  基質液の調製 実施例1で得たソジオ−6′−O−カルボキシメチル−
2′,7′−ジクロロフルオレセイニル−N−アセチル
−β−D−グルコサミニド 1369mg(2.0 m
mol)を取り、50 mM クエン酸緩衝液(pH=
 5.0)を加えて全量を 1 l として基質液とす
る。 (2)  標品NAGase液の調製 市販品の酵素活性既知のNAGaseを 50 mM 
クエン酸緩衝液(pH= 5.0)を用いて数種類の濃
度に希釈して標品NAGase液とする。 (3)  検量線の作成 基質液 1 ml に、各濃度の標品NAGase液 
25 μl を加え、37 ℃で 5 分間加温後から
の 5 分間の 490 nm における吸光度の変化
量の関係により検量線を作成する。シグマ社製NAGa
se(25 u/0.5 ml)を使用した場合、検量
線の式はU= 3.55 ×(△A)× 103(U:
酵素活性u/l、△A:吸光度変化量/分)となる。そ
のグラフを図1に示す。 (4)  試料液中のNAGase活性の測定基質液 
1 ml に試料液 25 μl を加え、37 ℃で
 5 分間加温後からの 5 分間の 490 nm 
における吸光度の変化量を測定する。この吸光度変化量
と(3)で作成した検量線から算出して試料液中のNA
Gase活性の測定を行なうことができる。なお、試料
液の酵素活性の値が検量線の測定範囲(0〜500 u
/l)を超えた場合は、50 mM クエン酸緩衝液(
pH= 5.0)を用いて相当する倍数の希釈を行なっ
た後、再測定を行なう。 【0023】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3におけるNAGase活性と生成する
色素の波長 490 nm における 1分間当りの吸
光度の変化量の関係を示すグラフであって、図中の直線
は検量線である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中のR1は水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基
    若しくはリン酸基を有する炭素数 1〜4 の置換アル
    キル基若しくはそのアルカリ金属塩、又は水酸基、カル
    ボキシル基、スルホン酸基、リン酸基若しくは前記置換
    アルキル基を有する置換フェニル基若しくはそのアルカ
    リ金属塩、R2〜R4はそれぞれ独立して、水素原子、
    ハロゲン原子、又はニトロ基を意味する)で表されるN
    −アセチル−β−D−グルコサミン誘導体。
  2. 【請求項2】請求項1記載のN−アセチル−β−D−グ
    ルコサミン誘導体を有効成分とするN−アセチル−β−
    D−グルコサミニダーゼ活性測定用試薬。
  3. 【請求項3】N−アセチル−β−D−グルコサミニダー
    ゼ含有試料に、請求項1記載のN−アセチル−β−D−
    グルコサミン誘導体を加え、酵素反応によって生成する
    アグリコン(フルオレセイン・モノエーテル類)を定量
    することを特徴とするN−アセチル−β−D−グルコサ
    ニダーゼ活性の測定方法。
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