JPH0859686A - ウミホタルルシフェリン誘導体および糖加水分解酵素の定量方法 - Google Patents
ウミホタルルシフェリン誘導体および糖加水分解酵素の定量方法Info
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Abstract
素の基質として利用して発光させることができ、糖加水
分解酵素の定量に利用することができる新規かつ有用な
ウミホタルルシフェリン誘導体を得る。 【構成】 下記一般式(1)で表わされるウミホタルル
シフェリン誘導体。 【化1】 (R1およびR2は水素、炭素数1〜20のアルキル基、
炭素数6〜20のアリール基または炭素数7〜19のア
リールアルキル基。R3は炭素数1〜5のアルキル基ま
たはアルコキシ基。nは0〜5の整数。)
Description
タルルシフェリン誘導体、その中間体、これらの製造方
法、およびウミホタルルシフェリン誘導体を発光基質と
して用いた糖加水分解酵素の定量方法に関する。
分野において、ラジオイムノアッセイに代わる分析手段
として化学発光酵素イムノアッセイが注目されている。
化学発光酵素イムノアッセイは、酵素が化学結合してい
る抗体または抗原を用いて、基質となる化学発光物質を
定量することによって、その抗体または抗原の量を測定
する方法である。
酵素反応により発光する基質(発光基質)としては、ル
ミノール誘導体、シュウ酸エステル、アダマンチルジオ
キセタン誘導体などが知られている。これらの中でアダ
マンチルジオキセタン誘導体はβ−D−ガラクトシダー
ゼの基質として利用され、発光量を測定することにより
β−D−ガラクトシダーゼ量を定量することができる
(特開平2−180893号)。しかしながら、アダマ
ンチルジオキセタン誘導体は分子内に過酸化物構造を有
しているので、光および熱による分解や、金属との反応
によるレドックス分解を引き起こし易く、このため定量
分析の誤差を招きやすいという問題点がある。
タルルシフェリン誘導体は、一重項酸素、スパーオキシ
ドアニオン、ヒドロキシルラジカル等の活性酸素と選択
的に反応して発光することから、これら活性酸素の微量
定量に有効であることが知られている。しかしながらβ
−D−ガラクトシダーゼなどの糖加水分解酵素の基質と
して用いても発光しない。また本発明のウミホタルルシ
フェリン誘導体と類似した構造を有するセレンテラジン
グルクロニドが知られている(Chem. Latt. 417-8(198
7))が、この化合物はグルクロニダーゼという特殊な酵
素でのみ発光するため、β−D−ガラクトシダーゼなど
の糖加水分解酵素の定量に利用することはできない。こ
のため発光を利用して、糖加水分解酵素を高精度で定量
することができる発光基質の開発が強く望まれている。
水分解酵素に対する基質として利用して発光させること
ができ、糖加水分解酵素の定量に利用することができる
新規かつ有用なウミホタルルシフェリン誘導体、および
その中間体を提供することである。本発明の他の目的
は、上記ウミホタルルシフェリン誘導体を簡単に効率よ
く製造することができるウミホタルルシフェリン誘導体
の製造方法、および中間体の製造方法を提案することで
ある。本発明の別の目的は、上記ウミホタルルシフェリ
ン誘導体を利用して、高い精度で酵素量を定量すること
ができる糖加水分解酵素の定量方法を提案することであ
る。
ルシフェリン誘導体、その中間体、これらの製造方法、
およびウミホタルルシフェリン誘導体を発光基質として
用いた糖加水分解酵素の定量方法である。 (1)下記一般式(1)で表わされるウミホタルルシフ
ェリン誘導体。
数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基
または炭素数7〜19のアリールアルキル基を示す。R
3は炭素数1〜5のアルキル基またはアルコキシ基、n
は0〜5の整数を示す。) (2)下記一般式(2)で表わされるウミホタルルシフ
ェリン中間体。
数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基
または炭素数7〜19のアリールアルキル基を示す。R
3は炭素数1〜5のアルキル基またはアルコキシ基、n
は0〜5の整数を示す。R4は炭素数1〜7のアシル基
を示す。) (3)一般式(3)
数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基
または炭素数7〜19のアリールアルキル基を示す。R
3は炭素数1〜5のアルキル基またはアルコキシ基、n
は0〜5の整数を示す。)で表わされるイミダゾピラジ
ン誘導体と、一般式(4)
ル基を示す。)で表わされる糖誘導体とを、トルフルオ
ロメタンスルホン酸銀およびリン酸二ナトリウム塩の存
在下に反応させて、前記一般式(2)で表わされるウミ
ホタルルシフェリン中間体を製造した後、アルカリ存在
下に加溶媒分解することを特徴とする前記一般式(1)
で表わされるウミホタルルシフェリン誘導体の製造方
法。 (4)前記一般式(3)で表わされるイミダゾピラジン
誘導体と、前記一般式(4)で表わされる糖誘導体と
を、トリフルオロメタンスルホン酸銀およびリン酸二ナ
トリウム塩の存在下に反応させることを特徴とする前記
一般式(2)で表わされるウミホタルルシフェリン中間
体の製造方法。 (5)糖加水分解酵素によりウミホタルルシフェリン誘
導体が分解されることによって発光する発光量を測定す
ることにより糖加水分解酵素の酵素量を定量する方法で
あって、ウミホタルルシフェリン誘導体として前記一般
式(1)で表わされるウミホタルルシフェリン誘導体を
使用することを特徴とする糖加水分解酵素の定量方法。
される基の具体的なものとしては、例えばメチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、
トリデシル基、ヘキサデシル基、イコシル基等の直鎖状
または分岐鎖状の炭素数1〜20のアルキル基;フェニ
ル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、
ナフタセニル基、ピレニル基、ペリレニル基等の炭素数
6〜20のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、ジ
フェニルメチル基、トリチル基、トリル基、キシリル
基、クメニル基、メシチル基等の炭素数7〜19のアリ
ールアルキル基があげられる。R1とR2とは同一でも異
なっていてもよい。
タルルシフェリン誘導体を後述の糖加水分解酵素の発光
基質として利用する場合は、R1またはR2は水素原子、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、フェ
ニル基、ナフチル基、ベンジル基またはフェネチル基で
あるのが好ましい。
具体的なものとしては、例えばメチル基、エチル基、n
−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブ
チル基、t−ブチル基、ペンチル基等の直鎖状または分
岐鎖状の炭素炭1〜5のアルキル基;メトキシ基、エト
キシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブ
トキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基等の炭素数
1〜5のアルコキシ基があげられる。これらの基がベン
ゼン環に結合する位置はどこの位置でもよく、またその
数(nの数)は0〜5である。
タルルシフェリン誘導体を後述の糖加水分解酵素の発光
基質として利用する場合は、R3はメチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、t−ブチル基、メトキシ基、エトキシ
基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキ
シ基、イソブトキシ基またはt−ブトキシ基であって、
ベンゼン環の4位に1個、2および4位に2個、または
2、4および6位に3個結合しているのが好ましい。
ては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソ
ブチリル基、バレリル基、ベンゾイル基などの炭素数1
〜7のアシル基があげられる。一般式(2)におけるR
1、R2、R3およびnは前記と同じものを示す。
タルルシフェリン誘導体は、一般式(3)で表わされる
イミダゾピラジン誘導体と、一般式(4)で表わされる
糖誘導体とを、トリフルオロメタンスルホン酸銀および
リン酸二ナトリウム塩の存在下に反応させて一般式
(2)で表わされるウミホタルルシフェリン中間体(以
下、単に中間体という場合がある)を製造した後、この
中間体をアルカリ存在下に加溶媒分解することにより製
造できる。
びnは前記と同じものを示す。一般式(4)におけるX
で示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子等があげられる。R4は前記
と同じものを示すが、アセチル基またはベンゾイル基が
好ましい。一般式(4)で表わされる糖誘導体の糖骨格
としては、α−D−ガラクトピラノース、β−D−ガラ
クトピラノース、α−D−グルコピラノースおよびβ−
D−グルコピラノースがあげられる。
一般式(4)の糖誘導体との仕込み割合は、イミダゾピ
ラジン誘導体:糖誘導体のモル比で1:0.1〜1:1
00、好ましくは1:1〜1:10とするのが望まし
い。このモル比が0.1未満の場合には生成する中間体
の収率が低下する傾向にあり、一方100を超えると反
応終了後に未反応の糖誘導体が残存し、目的とする生成
物の単離が困難となるので好ましくない。
は、糖誘導体:トリフルオロメタンスルホン酸銀の仕込
みモル比で1:0.1〜1:100、好ましくは1:1
〜1:20とするのが望ましい。またリン酸二ナトリウ
ム塩の使用量は、イミダゾピラジン誘導体:リン酸二ナ
トリウム塩の仕込みモル比で1:0.1〜1:100、
好ましくは1:1〜1:50とするのが望ましい。な
お、トリフルオロメタンスルホン酸銀は触媒として、ま
たリン酸二ナトリウム塩はイミダゾピラジン誘導体の活
性を上げるために用いられる。
あり、かつ生成した中間体からの分離が容易なものであ
るならばどのような溶媒でも使用できる。このような溶
媒としては、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシドあるいはこれらの混合溶媒な
どが適当である。使用する溶媒の量は特に限定されない
が、出発物質の総重量あたり1〜1000倍量であるこ
とが好ましい。また反応をさらに円滑に進めるために、
脱水溶媒を用いることが好ましい。さらに反応系から水
分を除去するために、反応条件下で不活性な吸湿剤、例
えばモレキュラーシーブなどを反応系内に存在させるこ
とが好ましい。吸湿剤の仕込み量としては、出発物質の
総重量あたり1〜1000倍量とするのが好ましい。
ましくは−10〜+100℃とするのが望ましい。反応
は減圧または加圧下に行うこともできるが、常圧で行う
のが好ましい。反応時間は、通常30分間〜20時間の
範囲で行うことができるが、実用的には1〜10時間に
なるように条件を設定するのが望ましい。また反応は不
活性ガス雰囲気下に行うのが好ましい。
般式(2)で表わされる中間体が得られる。この中間体
から最終目的物である一般式(1)のウミホタルルシフ
ェリン誘導体を得るには、反応液からクロマトグラフィ
ーなどの方法により中間体を単離した後、得られた中間
体をアルカリ存在下に加溶媒分解して脱保護基化するこ
とにより得ることができる。溶媒としては、水;メタノ
ール、エタノール等の低級アルコール;これらの混合液
などが使用できる。
ム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、トリエチルアミン、グアニジン、1,8−ジアザビ
シクロ[5.4.0]ウンデセンなどが使用できる。ア
ルカリの使用量は、反応液中の濃度が0.001〜5
N、好ましくは0.01〜1Nとなる量で使用するのが
望ましい。加溶媒分解は−50〜+100℃、好ましく
は0〜+80℃で、0.1〜24時間、好ましくは0.
1〜10時間行うのが望ましい。
晶等の通常の手段により精製することができる。このよ
うにして得られた一般式(1)で表わされるウミホタル
ルシフェリン誘導体は、α−D−ガラクトシダーゼ、β
−D−ガラクトシダーゼ、α−D−グルコシダーゼまた
はβ−D−グルコシダーゼの糖加水分解酵素の基質とし
て使用して発光させることができ、これらの糖加水分解
酵素の定量試薬として利用することができる。糖加水分
解酵素としては、抗体または抗原に化学的に結合してい
る酵素を用いることもでき、この場合は化学発光酵素イ
ムノアッセイ用の定量試薬として利用できる。
般式(1)のウミホタルルシフェリン誘導体と糖加水分
解酵素とを接触させ、このとき発光する発光量を測定
し、予め作成した検量線を基に定量することができる。
ウミホタルルシフェリン誘導体の使用量は、測定試料中
に存在する糖加水分解酵素1モルに対して、通常1〜1
018モル、好ましくは103〜1015モルとするのが望
ましい。
ましくは定量する糖加水分解酵素の活性が高く維持され
るpH値を有する水溶液または緩衝液などが使用でき
る。このような水溶液または緩衝液としては、例えば酢
酸、炭酸、リン酸、ホウ酸水溶液;酢酸ナトリウム緩衝
液、トリスアミノヒドロキシメタン緩衝液、コハク酸緩
衝液、2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパンカルボン
酸緩衝液、モノフタル酸カリウム緩衝液、2−(N−モ
ルホリノ)エタンスルホン酸緩衝液、リン酸ナトリウム
緩衝液、リン酸カリウム緩衝液、炭酸水素ナトリウム緩
衝液、イミダゾール緩衝液等をあげることができ、使用
に際しては単独もしくは混合物として用いることができ
る。
好ましくは15〜60℃の範囲であることが望ましい。
この温度範囲以外では、酵素の活性が低下するので好ま
しくない。このようにして反応させることによって、糖
加水分解酵素の作用によりウミホタルルシフェリンが分
解されて発光する。発光量は市販の光電子増倍管を備え
た化学発光測定器などを用いることにより容易に行うこ
とができる。
方法は、基質として化学的に安定な前記ウミホタルルシ
フェリン誘導体を使用しているので、分析誤差を生じる
ことなく、高い精度で酵素量を定量することができる。
は新規であり、糖加水分解酵素の発光基質として有用で
ある。本発明のウミホタルルシフェリン中間体は新規で
あり、上記のウミホタルルシフェリン誘導体の中間体と
して有用である。本発明のウミホタルルシフェリン誘導
体の製造方法は、一般式(3)で表わされるイミダゾピ
ラジン誘導体および一般式(4)で表わされる糖誘導体
を出発物質として用い、これらをトリフルオロメタンス
ルホン酸銀およびリン酸二ナトリウム塩の存在下に反応
させた後、得られた中間体を加溶媒分解するようにした
ので、上記ウミホタルルシフェリン誘導体を簡単に効率
よく製造することができる。また本発明のウミホタルル
シフェリン誘導体の中間体の製造方法も、一般式(3)
で表わされるイミダゾピラジン誘導体および一般式
(4)で表わされる糖誘導体を出発物質として用い、こ
れらをトリフルオロメタンスルホン酸銀およびリン酸二
ナトリウム塩の存在下に反応させるようにしたので、上
記ウミホタルルシフェリン誘導体の中間体を簡単に効率
よく製造することができる。本発明の糖加水分解酵素の
定量方法は、基質として上記ウミホタルルシフェリン誘
導体を使用しているので、高い精度で定量することがで
きる。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1−1 6−(4−メトキシフェニル)−2−メチルイミダゾ
[1,2−a]ピラジン−3−オン(一般式(3)のR
1はメチル基、R2は水素原子、R3はメトキシ基、nは
1)0.1g(0.35mmol)とリン酸二ナトリウ
ム1.1g(7.75mmol)との混合物中に、アセ
トニトリル5mlおよびベンゼン9mlを加えた後、モ
レキュラーシーブ4Aを2.6g加え、室温で1時間攪
拌した。続いて2,3,4,6−テトラ−O−アセチル
−α−D−ガラクトピラノシルブロミド(一般式(4)
のXは臭素原子、R4はアセチル基)0.18g(0.
45mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸銀
0.37g(1.43mmol)を加えて、窒素雰囲気
下に室温で2時間攪拌し、6−(4−メトキシフェニ
ル)−2−メチルイミダゾ[1,2−a]ピラジン−3
−オンと2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−
D−ガラクトピラノシルブロミドとを反応させた。
ルターにより反応溶液を濾過した後、残渣をアセトニト
リルおよびベンゼンで洗浄した。濾液および洗液の混合
液から溶媒を留去し、次に塩化メチレン15mlおよび
飽和炭酸水素ナトリウム−食塩水10mlを加えて攪拌
した後、不溶物をガラスフィルターにより取り除いた。
次に塩化メチレン層を分取した後、硫酸ナトリウムによ
り乾燥した。溶媒を留去後、得られた油状物をシリカゲ
ルカラム(30%アセトン−ベンゼン)および中圧カラ
ムクロマトグラフィーにより精製すると、中間体である
6−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−3−(テ
トラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシルオキ
シ)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(一般式(2)の
R1はメチル基、R2は水素原子、R3はメトキシ基、n
は1、R4はアセチル基)が収量0.08g(0.14
mmol)、収率39%で得られた。
05, 1560,1495, 1370, 1245, 1225, 1060, 10351 H−NMR(CDCl3/TMS:δ(ppm)):1.73
(3H, s, CH3CO), 2.05(3H, s, CH3CO),2.21(3H, s, CH3
CO), 2.27(3H, s, CH3CO),2.47(3H, s, CH3), 3.88(3H,
s, CH3O),3.93(1H, dd, J=6.4, 5.9Hz),4.11(1H, dd,
J=11.4, 6.9Hz),4.18(1H, dd, J=11.4, 5.9Hz),4.89(1
H, d, J=7.9Hz),5.10(1H, dd, J=10.4, 3.5Hz),5.45(1
H, d, J=2.5Hz),5.62(1H, dd, J=10.6, 8.2Hz),7.02(2
H, A2'X2', J=8.9Hz),7.86(2H, A2'X2', J=8.9Hz),8.34
(1H, d, J=1.5Hz), 8.94(1H, d, J=1.5Hz)
mol)にメタノール3.5mlおよび濃アンモニア水
1.8mlを加えた後、40℃で6時間30分攪拌して
加溶媒分解した。白色沈澱を濾取し、メタノールから再
結晶を行うと目的の3−(β−D−ガラクトピラノシル
オキシ)−6−(4−メトキシフェニル)−2−メチル
イミダゾ[1,2−a]ピラジン(一般式(1)のR1
はメチル基、R2は水素原子、R3はメトキシ基、nは
1)が収量0.03g(0.07mmol)、収率78
%で得られた。
65, 1490,1405, 1240, 1090, 1080, 1010 IR(KBr:cm-1):3450, 2975, 2950, 1745, 16
05, 1555,1495, 1365, 1225, 1075, 10351 H−NMR(DMSO−d6/TMS:δ(pp
m)):2.41(3H, s, CH3), 3.3〜3.73(3H, m),3.82(3
H, s, CH3O), 4.59〜4.68(2H, m),4.97(1H, d, J=5.4H
z),5.78(1H, d, J=5.4Hz),7.06(2H, A2'X2', J=8.9Hz),
7.95(2H, A2'X2', J=8.9Hz),8.77(1H, d, J=1.5Hz), 8.
94(1H, d, J=1.5Hz)
6−テトラ−O−アセチル−α−D−グルコピラノシル
ブロミド0.17g(0.41mmol)を用いた以外
は、実施例1−1と同様に反応を行うと、β体のみが収
量0.03g(0.05mmol)、収率16%で得ら
れた。
05, 1555,1495, 1365, 1225, 1075, 10351 H−NMR(CDCl3/TMS:δ(ppm)):1.82
(3H, s, CH3CO), 2.04(3H, s, CH3CO),2.06(3H, s, CH3
CO), 2.18(3H, s, CH3CO),2.46(3H, s, CH3),3.70(1H,
ddd, J=9.6, 2.5, 2.0Hz),3.87(3H, s, CH3O),4.06(1H,
dd, J=12.4, 2.0Hz),4.24(1H, dd, J=12.6, 5.7Hz),4.
94(1H, d, J=7.9Hz),5.19(1H, t, J=9.7Hz),5.29(1H,
t, J=9.4Hz),5.42(1H, t, J=8.7, 7.9Hz),6.99(2H, A2'
X2', J=8.9Hz),7.86(2H, A2'X2', J=8.9Hz),8.33(1H,
d, J=1.5Hz),8.94(1H, broad s)
(pH8.0)650μlに、1mM MgCl2を含
む50mMリン酸緩衝液(pH7.3)で希釈されたβ
−D−ガラクトシダーゼ水溶液25μlおよび実施例1
−2で得られた100μM 3−(β−D−ガラクトピ
ラノシルオキシ)−6−(4−メトキシフェニル)−2
−メチルイミダゾ[1,2−a]ピラジンのジメチルス
ルホキシド溶液75μlを加え、40℃で20分間イン
キュベートした。反応溶液から500μlをサンプリン
グし、化学発光測定器(東北電子産業社製,CLD−1
00、商品名)により発光強度を10秒間測定した。そ
の結果を表1に示す。
が観察されたことがわかる。そして、log(酵素量,
mol/test)とlog(発光量,counts/
10s)との関係式は次式(5)
ーゼを定量することができることがわかる。従って、実
施例のウミホタルルシフェリン誘導体はβ−D−ガラク
トシダーゼの化学発光基質として有用である。
Claims (5)
- 【請求項1】 下記一般式(1)で表わされるウミホタ
ルルシフェリン誘導体。 【化1】 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子、炭素
数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基
または炭素数7〜19のアリールアルキル基を示す。R
3は炭素数1〜5のアルキル基またはアルコキシ基、n
は0〜5の整数を示す。) - 【請求項2】 下記一般式(2)で表わされるウミホタ
ルルシフェリン中間体。 【化2】 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子、炭素
数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基
または炭素数7〜19のアリールアルキル基を示す。R
3は炭素数1〜5のアルキル基またはアルコキシ基、n
は0〜5の整数を示す。R4は炭素数1〜7のアシル基
を示す。) - 【請求項3】 一般式(3) 【化3】 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子、炭素
数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基
または炭素数7〜19のアリールアルキル基を示す。R
3は炭素数1〜5のアルキル基またはアルコキシ基、n
は0〜5の整数を示す。)で表わされるイミダゾピラジ
ン誘導体と、一般式(4) 【化4】 (式中、Xはハロゲン原子、R4は炭素数1〜7のアシ
ル基を示す。)で表わされる糖誘導体とを、トルフルオ
ロメタンスルホン酸銀およびリン酸二ナトリウム塩の存
在下に反応させて、一般式(2) 【化5】 (式中、R1〜R4およびnは上記と同じものを示す。)
で表わされるウミホタルルシフェリン中間体を製造した
後、アルカリ存在下に加溶媒分解することを特徴とする
一般式(1) 【化6】 (式中、R1〜R3およびnは上記と同じものを示す。)
で表わされるウミホタルルシフェリン誘導体の製造方
法。 - 【請求項4】 一般式(3) 【化7】 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子、炭素
数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基
または炭素数7〜19のアリールアルキル基を示す。R
3は炭素数1〜5のアルキル基またはアルコキシ基、n
は0〜5の整数を示す。)で表わされるイミダゾピラジ
ン誘導体と、一般式(4) 【化8】 (式中、Xはハロゲン原子、R4は炭素数1〜7のアシ
ル基を示す。)で表わされる糖誘導体とを、トルフルオ
ロメタンスルホン酸銀およびリン酸二ナトリウム塩の存
在下に反応させることを特徴とする一般式(2) 【化9】 (式中、R1〜R4およびnは上記と同じものを示す。)
で表わされるウミホタルルシフェリン中間体の製造方
法。 - 【請求項5】 糖加水分解酵素によりウミホタルルシフ
ェリン誘導体が分解されることによって発光する発光量
を測定することにより糖加水分解酵素の酵素量を定量す
る方法であって、ウミホタルルシフェリン誘導体として
下記一般式(1)で表わされるウミホタルルシフェリン
誘導体を使用することを特徴とする糖加水分解酵素の定
量方法。 【化10】 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子、炭素
数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基
または炭素数7〜19のアリールアルキル基を示す。R
3は炭素数1〜5のアルキル基またはアルコキシ基、n
は0〜5の整数を示す。)
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