JPH0588788B2 - - Google Patents

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JPH0588788B2
JPH0588788B2 JP62103402A JP10340287A JPH0588788B2 JP H0588788 B2 JPH0588788 B2 JP H0588788B2 JP 62103402 A JP62103402 A JP 62103402A JP 10340287 A JP10340287 A JP 10340287A JP H0588788 B2 JPH0588788 B2 JP H0588788B2
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cyanoformazane
magnesium ions
bis
hydroxy
magnesium
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Edowaado Babu Buruusu
Aran Hiruboon Debitsudo
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Eastman Kodak Co
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Eastman Kodak Co
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Publication date
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Publication of JPH0588788B2 publication Critical patent/JPH0588788B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C317/00Sulfones; Sulfoxides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F3/00Compounds containing elements of Groups 2 or 12 of the Periodic Table
    • C07F3/003Compounds containing elements of Groups 2 or 12 of the Periodic Table without C-Metal linkages
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/84Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving inorganic compounds or pH

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は生物学的試料中のマグネシウムイオン
の新規な測定方法に関する。 〔従来技術〕 イオン状のマグネシウムは、多くの生理学プロ
セスにとつて必須のものである。マグネシウム
は、体内に於て最も豊富なカチオンの一つであ
り、カリウムに次いで最も一般的な細胞内イオン
である。これはエネルギー富化ホスフエートの転
移に於て、アデノシントリホスフエート(ATP)
の活性化剤として、作用することによつて炭水化
物及び脂質代謝における重要な役割を演ずる。こ
れはまた、脂質、炭水化物及び蛋白質代謝に含有
される多くの酵素のための活性化イオンとして必
須のものである。マグネシウムは、筋肉組織に於
て、神経筋の器官に重要な影響を与える。 体内におけるマグネシウムの量は、特に重要で
ある。体内におけるマグネシウムのレベルの減少
は、筋肉過敏性をもたらし、もし修正されなけれ
ば、不随意筋痙攣及び発作の結果になる。他方、
マグネシウムのレベルの増加は、深部の腱反射の
損失、、接触、温度、および痛みの知覚の損失、、
呼吸不全並びに心臓停止をもたらす。 それで、種々の疾患の適当な診断及び処置のた
めに、マグネシウムイオンの正確且つ迅速な測定
が重要であることが、長い間認識されてきた。さ
らに、マグネシウムを正確に測定することが、多
くの環境モニタープログラム及び製造プロセスに
おいても重要である。 種々の流体、例えば、地下水、海水、排水、製
造液体及び生物学的体液における、マグネシウム
イオンの濃度の測定のために、比色法が知られて
いる。これらの方法には普通、流体に、存在する
マグネシウムイオンと着色した錯体を形成する試
薬を添加することが含まれる。この錯体は、錯体
化しない試薬のものとは異なつた特徴ある波長
で、電磁放射線を吸収する。 従来公知のマグネシウムイオンの測定方法は
種々の欠点を有する。被試験流体には、しばし
ば、分析を妨害する種々の物質が含有されてい
る。例えば、流体中に存在するタンパク質とカル
シウムイオンをまたマグネシウム錯体化染料と錯
体化し、、それによつて分析の妨害を起こす。 ヒドロキシ置換シアノホルマザン誘導体は、あ
る時には流体中のイオンの分析で使用されてき
た。この方法で使用された一つの化合物は、1,
3−ビス(2−ヒドロキシ−5−スルホフエニ
ル)−3−シアノホルマザンである。この化合物
はクロム、銅、ニツケル及び種々の他の遷移金属
イオンと成功裡に錯体を作ることが見いだされて
いるが、比較的低いPH(即ち、10以下)でマグネ
シウムイオンと選択的に錯体を作らない。PH4で
アルミニウムイオンと錯体を作る他の同様なシア
ノホルマザンがこの技術分野で知られている。こ
れらの化合物がマグネシウムイオンと錯体を作る
ことは知られていない。 シアノホルマザン誘導体は、Feng et alによ
つてthe Chinese journal Chemical Reagents,
4(4),pp.219〜222(1982)に記載されている。こ
の文献は、1,5−ビス(2−ヒドロキシ−5−
スルホフエニル)−3−シアノホルマザンおよび
1,5−ビス(2−ヒドロキシ−5−クロロフエ
ニル)−3−シアノホルマザンについて、界面活
性剤の効果の評価を記載している。 〔解決すべき問題点〕 しかしながら、Feng et alの文献に記載され
た化合物は、マグネシウムイオンに対する最大感
度のためには、比較的高いPH、即ち10より大きい
PHで使用しなければならない。10より低いPHで
は、そのマグネシウムに対する選択性が低い、、
さらに、5−スルホフエニル誘導体は、マグネシ
ウム分析で高いバツクグランドを示す。また、染
料の安定性は増大したPHで減少し、即ち、染料は
高いPHで分解する傾向にあり、長期間貯蔵するこ
とが出来ない。かくして、当該技術において比較
的低いPHでマグネシウムイオンに対して高い感度
を有する化合物について必要性がある。 〔問題解決の手段〕 本発明に従えば、(A)生物学的試料と、置換基の
累積ハメツトシグマ値が0.23より大きい置換基
で、いずれかのフエニル部分の3−、4−および
5−位の少なくとも一つが置換されており、且
つ、PH8.5〜10.5でマグネシウムイオンと錯体化
し得る、1,5−ビス(2−ヒドロキシフエニ
ル)−3−シアノホルマザンを含む水性液組成物
とを、PH8.5〜10.5で、混合し、そして (B)マグネシウムイオンとシアノホルマザンとの
錯体化によつて得られる色変化を検出することを
含んで成るマグネシウムイオンの測定方法が提供
される。 新規な1,5−ビス(2−ヒドロキシフエニ
ル)−3−シアノホルマザンは、置換基がカルボ
キシまたはニトロ基ではないとの条件下で、いず
れかのフエニル部分の3−、4−および5−位の
少なくとも一つが、置換基の累積ハメツトシグマ
値が0.35より大きい置換基で置換されており、PH
8.5〜10.5でマグネシウムイオンと錯体化し得る。 マグネシウムイオンの測定のための組成物は、
PH8.5〜10.5に緩衝されており、いずれかのフエ
ニル部分の3−、4−および5−位の少なくとも
一つが、置換基の累積ハメツトシグマ値が0.23よ
り大きい置換基で置換されており、且つ、PH8.5
〜10.5でマグネシウムイオンと錯体化し得る1,
5−ビス(2−ヒドロキシフエニル)−3−シア
ノホルマザンから成る。 〔実施態様〕 本発明において有用な化合物は、いずれかのフ
エニル部分の3−、4−および5−位の少なくと
も一つが、置換基の累積ハメツトシグマ値が、ほ
ぼ6−または5−位のいずれかにおける単一のク
ロロ置換基についてのハメツトシグマ値である
0.23より大きい置換基で置換されている1,5−
ビス(2−ヒドロキシフエニル)−3−シアノホ
ルマザンである。本発明の新規な化合物を使用す
る好ましい実施態様において、累積ハメツトシグ
マ値は、0.35より大きい。ここに記載したシアノ
ホルマザンがPH8.5〜10.5でマグネシウムイオン
と錯体を作り得ることは重要である。このような
錯体形成性は、与えられた化合物をPH8.5〜10.5
に緩衝された溶液中にいれ、該溶液にマグネシウ
ムイオンを添加した時色変化が生ずるか否かを観
察することによつて、容易に評価できる。もし色
変化が生じれば、錯化が起きている。 ハメツトシグマ値(σ)は、フエニル環上の置
換基の電子吸引または電子供与効果を予知するた
めに使用される標準値である。このような値は、
例えば、Steric Effects in Organic Chemistry,
John Wiley & Sons,Inc.,570−574頁
(1956)および、Progress in Physical Organic
Chemistry,Vol.2,Interscience Pulishers,
333−339頁(1964)に記載された標準方法によつ
て計算することができる。いくつかの代表的置換
基についてのハメツトシグマ値は、Marchによ
Advanced Organic Chemistry:Reactions,
Mechanisms,and Structure,McGraw−Hill
Book Company,New York,238−241頁
(1968)のテキストに記載されている。ここに示
されている累積ハメツトシグマ値は、3−、4−
および5−位の置換基についてのみである。 望ましい電気的陰性効果を与える任意の置換基
またはその組合せを、フエニル環上に使用でき
る。一般的に、有用な置換基は単一のクロロ基よ
りも電子吸引性のものである。しかしながら、ク
ロルよりも小さい電子吸引性の置換基は、所望の
累積効果を与える。クロルよりも一層電子吸引性
である他の置換基と一緒に使用するなら、適当な
位置に使用することが出来る。 代表的置換基には、ハロ(フルオロ、クロロま
たはブロモ)、ニトロ、スルホ、スルフアモイル
〔即ち、−SO2NR1R2(式中、R1およびR2は独立
に、水素、炭素原子1〜12個の置換もしくは非置
換アルキル、例えばメチル、エチル、イソブロピ
ル、ベンジル、ドデシルもしくはクロロメチル、
炭素原子4〜6個のシクロアルキル、例えばシク
ロブチルもしくはシクロヘキシルであり、アルキ
レンもしくはシクロアルキレンの鎖はオキシもし
くはチオ結合で分離されていてもよい)〕、シア
ノ、カルボキシ、置換もしくは非置換ハロアルキ
ル〔例えば、クロロメチル、ジブロモメチルもし
くは1,2−ジクロロエチルのごときモノ−、ジ
−またはトリハロアルキル(ここでアルキルは、
炭素原子1〜12個を有する)〕、カルボキシアミ
ド、置換または非置換カルボキシアルキル(ここ
で、アルキルは、R1について上記定義のように
炭素原子1〜12個を有する)及び置換または非置
換スルホアルキル(ここで、アルキルは、R1
ついて上記定義のように炭素原子1〜12個を有す
る)、並びに有機化学における当業者に知られて
いる他の化合物が含まれる。 特に有用な置換基には、クロロ、スルフアモイ
ルおよび上記定義のような置換または非置換スル
ホアルキルが含まれる。本発明の化合物は、化合
物の二つのフエニル環の3−、4−または5−位
に同じ置換基を有することが、好ましい。最も好
ましくは、置換基が3−または5−位の何れかの
両方にあることである。 本発明の代表的な新規なシアノホルマザン誘導
体には、2−ヒドロキシ以外のフエニル環置換基
の累積ハメツトシグマ(σ)値を有する下記化合
物が含まれる。 1,5−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジク
ロロフエニル)−3−シアノホルマザン、σは+
0.46、 1,5−ビス(2−ヒドロキシ−5−スルフア
モイルフエニル)−3−シアノホルマザン、σは
+0.57、 1,5−ビス[2−ヒドロキシ−5−(N−n
−ブチルスルフアモイル)フエニル]−3−シア
ノホルマザン、σは+0.42、 1,5−ビス(2−ヒドロキシ−5−(N−n
−ヘキシルスルフアモイル)フエニル]−3−シ
アノホルマザン、σは+0.42、 1,5−ビス[2−ヒドロキシ−5−(N−n
−オクチルスルフアモイル)フエニル]−3−シ
アノホルマザン、σは+0.40、 1,5−ビス[2−ヒドロキシ−5(N−ドデ
シルスルフアモイル)フエニル]−3−シアノホ
ルマザン、σは+0.40、 1,5−ビス[2−ヒドロキシ−5−(N,N
−ジエチルスルフアモイル)フエニル]−3−シ
アノホルマザン、σは+0.40、 1,5−ビス[2−ヒドロキシ−5−シアノフ
エニル)−3−シアノホルマザン、σは+0.66、 1,5−ビス[2−ヒドロキシ−3−クロロ−
5−(N−ブチルスルフアモイル)フエニル]−3
−シアノホルマザン、σは+0.65、および、 1,5−ビス[2−ヒドロキシ−3−メチルス
ルフオニルフエニル)−3−シアノホルマザン、
σは+0.72。 上記リスト中の最初の化合物は、本発明の分析
を行う上で好ましい。 本発明の実施に有用な他のシアノホルマザンに
は、次の化合物(およびσ値)が含まれる。 1,5−ビス(2−ヒドロキシ−5−カルボキ
シフエニル)−3−シアノホルマザン、σは+
0.41、 1,5−ビス(2−ヒドロキシ−4−カルボキ
シフエニル)−3−シアノホルマザン、σは+
0.35、 1,5−ビス(2−ヒドロキシ−3−クロロ−
5−カルボキシフエニル)−3−シアノホルマザ
ン、σは+0.64、 1,5−ビス(2−ヒドロキシ−4−ニトロフ
エニル)−3−シアノホルマザン、σは+0.71、 1,5−ビス(2−ヒドロキシ−5−ニトロフ
エニル)−3−シアノホルマザン、σは+0.78、 および、 1,5−ビス(2−ヒドロキシ−3−スルフオ
−5−クロロフエニル)−3−シアノホルマザン、
σは+0.32。 本発明の新規な化合物は、標準的出発物質およ
び次の一般的方法を使用して調製できる:(1)3
−、4−または5−位が適当な置換基で置換され
た2−ヒドロキシアニリンを塩酸中で硝酸ナトリ
ウムと反応させ、次いで、(2)得られたジアゾオキ
サイドをアゾカツプリング反応でシアノ酢酸と反
応させて、シアノフオルマザン誘導体を製造す
る。いくつかの化合物の詳細な調製は、下記例1
〜9に示す。 ここに記載したシアノホルマザン化合物は、そ
れが有するフエニル環置換基に依存して水溶液中
での溶解度が変化する。もしそれらが水溶性で有
れば、それらは水または緩衝液に溶解し、水性組
成物を形成することが出来る。多くの化合物は限
定された水溶解度を有するので、溶解性を促進す
るために、好ましくは適当なアニオンまたはノニ
オン界面活性剤を一緒に使用する。正電荷を有す
る界面活性剤は、シアノホルマザン化合物の沈澱
をひき起すので一般的に有用ではない。 適当なノニオン性界面活性剤は、記載できない
ほど多数存在するが、例示すれば、アルキルアリ
ールポリエトキシアルコール、p−アルキルアリ
ールオキシポリグリシドールおよびフルオロカー
ボン界面活性剤などをあげることができる。 種々のアニオン性界面活性剤も使用できる。代
表的な界面活性剤としては、ドデシル硫酸ナトリ
ウム、オクチル硫酸ナトリウム、および当該技術
で公知の他の界面活性剤があげられる。 水混和性有機溶剤も、シアノホルマザン化合物
の溶解性を促進するために、少量分析組成物中に
含有されていてもよい。このような溶剤として
は、アルコール、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、アセトンまたはアセ
トニトリルなどがあげられる。 本発明の組成物は、1種またはそれ以上の適当
な緩衝剤、例えば、2−(N−シクロヘキシルア
ミノ)−エタンスルホン酸、バイシン(bicine)、
L−アルギニン、シクロヘキシルアミノプロパン
スルホン酸およびGood et alによりBiochem.,
5,467(1966)およびAnal.Biochem,.104,
300(1980)に報告された他のもので、8.5〜10.5
のPHに緩衝される。好ましくは、9〜10のPHに緩
衝される。 分析されるべき流体がマグネシウムイオンのほ
かにカルシウムイオンを含有する場合は、適当な
カルシウムイオンキレート化剤がカルシウムイオ
ンを錯体化し、シアノホルマザン化合物と錯体化
することを防ぐために使用できる。適当なキレー
ト化剤は、1,2−ビス(o−アミノフエノキ
シ)−エタン−N,N,N′,N′−テトラ酢酸、お
よびTsienによつてBiochem.,19,pp.2396−
2404(1980)に記載された他の化合物である。 一般に、シアノホルマザン化合物は本発明の組
成物中に少なくとも5モル濃度、好ましくは20〜
500μモルの濃度で存在する。望ましいPHを達成
するための緩衝剤の濃度は、当業者の技術の範囲
内である。界面活性剤は、一般に、少なくとも
0.1、好ましくは、0.2〜0.4g/溶液mlの量で存在
する。 本発明の組成物は、広範囲の種々の水性液体、
例えば、工業、農業及び生活排水、食品及び医薬
製造溶液、食糧、地下水、海水または生物学的流
体を分析するために有利に使用することが出来
る。本発明は、特に、種々の人及び動物の生物学
的流体、例えば、全血液、血清及び血漿、尿、リ
ンパ液、骨髄液、唾液、均質化組織、または便分
泌物中のマグネシウムイオンを測定するのに有用
である。本発明の実施は、特に、血清または尿の
臨床的分析のために重要である。 溶液分析は、一般に本明細書に記載した組成物
を、マグネシウムイオンを含有すると考えられる
液体の試料と適当な容器(例えば、試験管、ペト
リ皿、ピーカーまたはキユヴエツト)内で、接触
及び混合することによつて行われる。得られた溶
液を比較的短い時間適当な温度(一般に少なくと
も25℃)で混合する。次いで、溶液を適当な比色
検出装置を使用して、シアノホルマザン誘導体と
マグネシウムイオンとの錯体化によつて生ずるス
ペクトル吸収におけるシフトを適切な波長で測定
することによつて評価する。多くの例で、上記列
記した好ましいシアノホルマザン誘導体は、、
600nmより大きい波長で検出できるマグネシウム
イオンとの錯体を形成し、一方、該誘導体単独
は、600nmより小さい波長で最大吸収を示す。 分析は、また、試験すべき流体の試料を含有す
る多孔質吸収性材料、例えば、紙片を、本発明の
組成物と接触させることによつて行うことが出来
る。流体中のマグネシウムイオンは、吸収性材料
内を移動し、シアノホルマザンと錯体化してマグ
ネシウムイオン決定に必要な染料変化を開始す
る。 その代わりとして、本発明の方法は、乾式分析
要素で行われる乾式分析で行うことも出来る。こ
の様な要素は吸収性坦体材料、即ち本発明の組成
物の新規な化合物または乾燥残渣を含有する、濾
紙または濾片の如き自己支持性吸収性または吸水
性材料の薄いシートまたは片(ストリツプ)であ
り得る。この様な要素は、当該技術に於て、試験
片、診断要素、浸漬棒、診断剤及び類似物として
知られている。 乾燥要素中で使用されるとき、本発明の組成物
は、吸収または含浸によつて適当な吸収性坦体材
料に取り込んだり、または、適当な材料上に被覆
したりすることができる。別法として、分析の間
に要素に添加することも出来る。有用な坦体材料
は、水または生理学的流体に曝したとき、不溶性
でその元の構造を維持する。これらは、紙、多孔
性粒状構造体、セルロース、多孔性ポリマーフイ
ルム、ガラス繊維、織布及び不織布(合成及び非
合成)並びに類似物から調製できる。この様な要
素を作るための有用な材料及び方法は、米国特許
第3092465号、同第3802842号、同第3915647号、
同第3917453号、同第3936357号、同第4248829号、
同第4255384号および同第4270920号明細書に例示
されるように、当該技術で良く知られている。 乾式分析は、その上に吸収性坦体材料として少
なくとも1個の多孔性展開域を有する支持体から
なる分析要素によつて特に有利に実施できる。展
開域は、米国特許第“4292272号、同第3992158
号、同第4258001号、同第4430436号及び日本特公
昭57(1982)−101760号明細書に記載されるよう
に、適当な繊維または非繊維材料又はその単独も
しくは両者の混合物から調製できる。 前記要素に於て、シアノホルマザン誘導体は、
一般に少なくとも0.1、好ましくは、0.2〜1g/m2
の被覆量で存在する。他の試薬及び物質(緩衝剤
を含む)は、当業者の技術範囲内の被覆量で存在
する。 前記要素を使用する分析は、手動または自動的
に出来る。一般に、乾式要素を使用する際に、マ
グネシウムイオンの測定は供給ロール、チツプ包
みまたは他の供給源から要素を取り出し、それを
試験すべき液体のサンプル(例えば、1〜200μ
)と物理的に接触させて行い、そうしてサンプ
ルは要素中のシアノホルマザン誘導体と混合され
る。この接触は適当な方法、例えば、要素をサン
プル中に浸漬するか、または好ましくは、手また
は機械により、サンプルの1滴またはそれ以上の
滴を適当な分配手段で要素に滴注することによつ
て行うことが出来、そうして液体サンプルは要素
中の試薬と混合する。 サンプルを適用したのち、試験結果を得ること
を速めるかまたは他の手段で容易にするために望
ましい、培養、加熱、または類似の手段のような
条件下に要素を曝す。 マグネシウムイオンの測定は、適当な装置及び
方法を使用して、試験サンプル中のシアノホルマ
ザン誘導体とマグネシウムイオンとの錯体化から
の結果である染料シフトの量を測定することによ
つて達成される。 本発明の方法の範囲に含まれる全てのシアノホ
ルマザンが溶液及び乾式分析の両方に有用でない
ことが理解されるべきである。例えば、ある化合
物、即ち一個またはそれ以上のカルボキシまたは
ニトロ置換基を有するものは、乾式分析よりも溶
液分析に於てより有用である。他の化合物は、溶
液分析よりも乾式分析に於てより有用である。化
合物を適当な分析と適合させることは、当業者の
技術範囲内である。 〔実施例〕 以下実施例に従つて本発明を説明するが、本発
明の技術的範囲をこれらの実施例に限定するもの
でないことはいうまでもない。 例 1 5−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジクロロ
フエニル)−3−シアノホルマザンの合成 次の方法で1,5−ビス(2−ヒドロキシ−
3,5−ジクロロフエニル)−3−シアノホルマ
ザンを合成した。 2−アミノ−4,6−ジクロロフエノールの合
成: 出発物質、2,4−ジクロロ−6−ニトロフエ
ノール(260g、1モル、水中20%)を、メタノ
ール(2リツトル)及び酸化白金触媒と混合し、
得られたスラリーを4.2Kg/cm2(60psi)および室
温で水素と反応させた。 得られた溶液を濾過して触媒を除き、ついで濃
塩酸(150ml)を濾液に加えた。次いで、メタノ
ールを蒸発により除去し、残渣固体を少量の濃塩
酸が添加された熱水(2リツトル)中に再溶解し
た。溶液を濾過して、黒い不溶性物質を除去し、
次いで30℃に冷却した。希釈NaOH溶液を、PH
が約6になるまで添加し、混合物を氷浴中で急冷
した。得られた白色固体を濾取し、室温で窒素下
に乾燥した。化合物収量量は約142g(理論値の80
%)であり、93〜95℃の融点を有していた。 シアノホルマザン誘導体の合成: 前段階の生成物(72g、0.4モル)を、水(500
ml)中50%NaOH(30g)の溶液に溶解した。亜
硝酸ナトリウム(30g、0.43モル)をこの混合物
に撹拌しながら塩が溶解するまで添加した。得ら
れた溶液を濃HCl(200ml)及び氷の混合物に滴下
した。添加の間、外部冷却及び場合により氷を添
加して、温度を5℃以下に維持した。添加が完結
した後、スラリーを更に15分間撹拌し、得られた
黄色固ジアゾオキサイドを濾取し水で洗浄した。
この固体を乾燥することなく、N,N−ジメチル
ホルムアミド(1500ml)にわずかに加温して再溶
解した。 得られたジアゾオキサイド溶液を、水(500ml)
中シアノ酢酸(40g、0.47モル)の溶液及び50%
NaOH溶液(200ml)に入れた。反応温度を、冷
却及び氷添加によつて0℃以下に維持した。完結
時の全容積は、約3リツトルであつた。混合物は
濃厚になり、撹拌が必要であつた。ジアゾオキサ
イドを添加した後、スラリーを氷/メタノール浴
中で1時間撹拌し、次いで、50℃に加温して染料
を溶解した。氷酢酸を混合物が酸性になるまで添
加し、混合物がまだ暖かい間に濾過した。得られ
た固体を水で洗浄し、窒素下に80℃で真空下に乾
燥した。得られた乾燥した粗固体をN,Nジメチ
ルホルムアミド(700ml)に加熱しながら添加し、
次いで、氷酢酸(700ml)を沸騰条件下に染料を
溶解するために添加した。急冷及び濾過の後、得
られた結晶染料をメタノールで洗浄し、真空下に
乾燥して、融点208〜210℃の物質65g(理論値の
77%)を得た。 生成物は、シアノホルマザン誘導体の同一性を
確認する元素分析によつて評価した。 理論値:C=40.1、H=1.7、N=16.7。 実測値:C=39.9、H=1.8、N=16.5。 この誘導体は、マグネシウムイオンと錯体化す
る前は536nmで、そして錯体化後は648nmで最大
吸収を示す。 例 2〜9 他の誘導体の調製 本発明に於て有用な多くの他のシアノホルマザ
ン誘導体を、次の方法で調製した。 出発物質、3−アミノ−4−ヒドロキシベンゼ
ンスルホンアミドを、標準的合成方法
(Kermack et al.j.Chem,Soc.,608,1939)を
使用して調製した。 【化】 (式中、R1およびR2は上記定義の通り) 他の出発物質は次のようにして調製した。 3−アミノ−5−クロロ−4−ヒドロキシベン
ゼンスルホンアミドは、3−アセトアミド−4−
ヒドロキシベンゼンスルホンアミドを直接塩素化
し、ついで酸加水分解によりアセチルを除去する
ことによつて調製した。シアノアミノフエノール
は、公知のニトシアノフエノールの接触還元(J.
Chem.Soc.,643,1949)によつて調製した。3
−アミノ−4−ヒドロキシフエニルメチルスルホ
ンは、公知の4−アセトアミドベンゼンスルフイ
ン酸のニトロ化(Smiles et al,Org.Syn.coll.v
−1,8)によつて作つた。 上記出発物質は、上記例1に記載した方法に従
つて、下記第1表に示すいくつかのシアノホルマ
ザン誘導体を調製した。他の誘導体は、出発物質
として2−ヒドロキシアニリンを使用して、同様
にして調製した。下記第1表に、調製した誘導体
を、それぞれ分析データ及び吸収データと共に示
す。 第1表における染料−Mg++錯体吸収は、2−
(N−シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸
緩衝剤(0.2モル、PH10)、塩化ナトリウム(0.15
モル)およびTRITON X−100界面活性剤(3
%)を含有する緩衝組成物中で測定した。 【表】 シアノホルマザン

【表】 ン

例10:染料−マグネシウムイオン錯体化 1,5−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジク
ロロフエニル)−3−シアノホルマザン(50μモ
ル)の溶液を、ジメチルスルホキシド中で調製し
た。この溶液のサンプル(20μ)を、0.2モルの
2−(N−シクロヘキシルアミノ)エタンスルフ
オン酸、0.15モルのNaCl、および3%の
TRITON X−100ノニオン界面活性剤を含有す
る緩衝溶液(PH10)2mlに添加した。 得られた溶液の吸光度は、室温で標準スペクト
ル光度計で測定した。次いで、マグネシウムイオ
ン(400μモル)を該緩衝溶液に添加し、吸光度
を再び測定した。二つの吸光度走査を、第1図に
示す。シアノホルマザン誘導体とマグネシウムイ
オンとの錯体化は、重要な吸収シフトを起こす。 本発明の範囲外の多くのシアノホルマザンを、
上記例1におけると同様の方法によつて調製し、
上記のようにしてマグネシウムイオンに対する分
析について試験した。試験した化合物は、次のも
のである。 対照A:1,5−ビス(2−ヒドロキシ−3−ク
ロロフエニル)−3−シアノホルマザン、 対照B:1,5−ビス(2−ヒドロキシ−3,
5,6−トリクロロフエニル)−3−シアノ
ホルマザン、 対照B:1,5−ビス(2−ヒドロキシ−3,5
−ジクロロ−6−メチルフエニル)−3−シ
アノホルマザン。 これらの化合物は、マグネシウムイオンについ
ての分析に受け入れられるものではなかつた。対
照Aは、PH10でマグネシウムイオンと十分に錯体
化しなかつた。この誘導体は、マグネシウムイオ
ンとの受け入れられる錯体化のためには、10.5よ
り高いPHを必要とすることが決定された。対照B
およびCは、同様に、PH10でマグネシウムイオン
と錯体化しないが、十分な錯体化のためには、11
より大きいPHを必要とした。 例11:染料−マグネシウムイオン錯体の安定性 本例は、マグネシウムイオンと本発明のシアノ
ホルマザン染料との間に形成された錯体の安定性
を試験するために行つた。 マグネシウムイオンの増加量(700μモルまで)
を、例10に記載したように調製した1,5−ビス
(2−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフエニル)−
3−シアノホルマザンの緩衝溶液に添加した。溶
液の吸光度は、イオンの各増加量を添加した後最
大スペクトルで測定した。錯体化した染料の部分
は、染料−Mgイオン錯体の最大吸収で、イオン
有りの吸収とイオンなしの吸収との差を測定する
ことによつて決定した。これは、各試験において
マグネシウムイオンの決定を提供する。錯体は、
マグネシウムイオン濃度の範囲に亙つて、大部分
の残留錯体化染料として高度に安定であることが
決定された。 〔発明の効果〕 本発明は、多くの有利性を提供する。一般に、
本発明は、PH8.5〜10.5で種々の液体中のマグネ
シウムイオンを測定するために使用できる。 このPH範囲に於て、シアノホルマザン化合物は
優れた安定性と、マグネシウムイオンに対する高
い選択性を有する。より高いPHで、分析は染料不
安定性からより高いバツクグランドを持つような
ために、10.5以下のPHでマグネシウム分析を行う
ことが好ましい。また、乾式分析に於ては、要素
が高いPH分析用に設計されているとき、保存を調
節することが難しい。 分析を行うに好ましい本発明の新規化合物によ
つて、マグネシウムイオンの存在の結果である色
変化は、長波長、即ち600nmより大きい波長で容
易に検出でき、それによつてバツクグランド問題
を最小にする。多くのこれらの化合物は、蛋白分
子との錯体化について減少した親和性を示し、そ
れによつて蛋白干渉についての潜在可能性が減少
する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、上記例10に記載したシアノホルマザ
ン染料単独及びマグネシウムイオンと錯体化した
染料についての吸収走査のブロツト図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 生物学的試料と、置換基の累積ハメツト
    シグマ値が0.23より大きい置換基で、いずれか
    のフエニル部分の3−、4−および5−位の少
    なくとも一つが置換されており、且つ、PH8.5
    〜10.5でマグネシウムイオンと錯体化し得る、
    1,5−ビス(2−ヒドロキシフエニル)−3
    −シアノホルマザンを含む水性液組成物とを、
    PH8.5〜10.5で、混合し、そして (B) マグネシウムイオンとシアノホルマザンとの
    錯体化によつて得られる色変化を検出すること
    を含んで成るマグネシウムイオンの測定方法。
JP10340287A 1986-04-29 1987-04-28 マグネシウムイオンの測定方法 Granted JPS62261063A (ja)

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