JPH04218420A - ツイストビーム式リヤサスペンション - Google Patents

ツイストビーム式リヤサスペンション

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JPH04218420A
JPH04218420A JP41119190A JP41119190A JPH04218420A JP H04218420 A JPH04218420 A JP H04218420A JP 41119190 A JP41119190 A JP 41119190A JP 41119190 A JP41119190 A JP 41119190A JP H04218420 A JPH04218420 A JP H04218420A
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twist beam
pivot
suspension
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Toshiyasu Mito
三戸 利泰
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車輌のリヤ
サスペンションに係り、更に詳細にはツイストビーム式
のリヤサスペンションに係る。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的なツイストビーム式のリヤ
サスペンションは、図4及び図5に示されている如く、
車輌の左右方向に互いに隔置され車輌の前後方向に延在
する一対のトレーリングアーム100R、100Lと、
車輌の左右方向に延在し一対のトレーリングアームを相
互に連結するツイストビーム102とを有し、各トレー
リングアームの前端は車輌の左右方向に延在する軸線1
04を有する円筒状のゴムブッシュを含むジョイント1
06R、106Lにより車体108に枢支され、各トレ
ーリングアームの後端は車輪110R、110Lを回転
可能に支持しており、ツイストビームはその断面形状に
より定まる剪断中心軸112の周りに捩られるようにな
っている。
【0003】かかる一般的なツイストビーム式のリヤサ
スペンションに於て、左右の車輪110R、110Lが
同相にてストロークすると、トレーリングアーム100
R、100Lは軸線104を揺動軸として揺動し、左右
の車輪が逆相にてストロークすると、トレーリングアー
ム100R、100Lはそれぞれツイストビーム102
の剪断中心軸112と車輌の中心平面114との交点1
16とジョイント106R、106Lの中心とを結ぶ直
線118R、118Lを揺動軸として揺動する。従って
左右の車輪のストロークが同相であるか逆相であるかに
よりサスペンションのアライメント変化が異る。
【0004】尚左右の車輪が逆相にてストロークする場
合には、ツイストビーム102がその剪断中心軸112
の周りに捩られることによりスタビライザとして作用す
る。
【0005】またツイストビーム式のリヤサスペンショ
ンの一つとして、例えば実開昭63−40210号公報
に記載されている如きサスペンションが既に知られてい
る。図6に示されている如く、上記公報に記載されたサ
スペンションは一端にてジョイント120R、120L
により対応するトレーリングアーム100R、100L
に枢着され他端にてジョイント122R、122Lによ
り車体108に枢着された一対のコントロールリンク1
24R、124Lを有し、ジョイント122R、122
Lの中心は軸線104上に位置し、コントロールリンク
124R、124Lの両端のジョイントの中心を結ぶ直
線126R、126Lは車輌の上方より見てリヤアクス
ル中心線128より後方の交点130に於て互いに交差
し、これにより車輪に横力が作用するとアンダステア方
向へのステア変化が生じるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図4に示されている如
く、従来の一般的なツイストビーム式のリヤサスペンシ
ョンに於て、トレーリングアーム100R、100Lの
前端のジョイント106R、106Lの中心とリヤアク
スル中心線128との間の距離をLy とし、ジョイン
ト106R、106Lと中心平面114との間の距離を
Lx とすると、車輪110R、110Lに横力Fx 
が作用した場合にはジョイント106R、106Lには
Fx ×Ly /Lx に等しい前後方向の力Fxr、
Fxlが作用する。
【0007】従ってこれらの前後方向の力によってジョ
イント106R、106Lに組込まれたゴムブッシュが
弾性変形され、図4に於て破線にて示されている如く、
サスペンションはジョイント106R、106Lの中心
間の中点132の周りに水平に回転し、左右の車輪11
0R、110Lはステア変化及び横変位を生じる。
【0008】また図4には示されていないが、ジョイン
ト106R、106Lには横力も作用するため、これら
のジョイントに組込まれたゴムブッシュはこの横力によ
っても弾性変形され、これによりサスペンション全体が
横方向に並進運動する。
【0009】従って車輌の操縦安定性を向上させるため
には、車輪に対する横力に起因して発生する車輪のステ
ア変化及び横変位が小さくなるよう、トレーリングアー
ムの前端のジョイント106R、106Lに組込まれる
ゴムブッシュのばね定数を高くする必要がある。
【0010】また図5に示されている如く、従来の一般
的なツイストビーム式のリヤサスペンションに於て車輪
110R、110Lに前後力Fy が作用すると、ジョ
イント106R、106Lにも前後力Fyr、Fylが
作用する。従ってこれらの前後力によりジョイント10
6R、106Lに組込まれたゴムブッシュが弾性変形さ
れ、これによりサスペンションは図5に於て破線にて示
されている如く前後方向に並進変位する。
【0011】一般に車輌の乗り心地性を向上させるため
にはサスペンションの前後コンプライアンスを大きく設
定する必要がある。従って従来のツイストビーム式リヤ
サスペンションに於て乗り心地性を向上させるためには
、トレーリングアームの前端のジョイントに組込まれる
ゴムブッシュのばねの定数を低くする必要がある。
【0012】以上の如く、従来の一般的なツイストビー
ム式リヤサスペンションに於ては、トレーリングアーム
の前端のジョイントに組込まれるゴムブッシュに対する
要求特性が車輌の操縦安定性を向上させる場合と乗り心
地性を向上させる場合との間に於て相反するので、操縦
安定性及び乗り心地性を共に向上させることが困難であ
る。
【0013】また前述の実開昭63−40210号公報
に記載されたツイストビーム式のリヤサスペンションに
於ては、車輪に横力が作用するとアンダステア方向への
ステア変化が生じることにより車輌の操縦安定性が確保
され、また一対のコントロールリンク124R、124
Lの軸線の交点130を車輌の上方より見てリヤアクス
ル中心線128上に配置することによりサスペンション
の横剛性を更に一層向上させることができる。
【0014】しかし車輪に前後力が作用することにより
サスペンションが前後方向に並進運動しようとしても、
左右のコントロールリンクが共に引張り力又は圧縮力を
受けるのでサスペンションは前後方向に並進運動するこ
とができず、そのためサスペンションの前後コンプライ
アンスを確保することができず、従って車輌の乗り心地
性を向上させることができない。尚このことは図6に示
されている如く交点130がリヤアクスル中心線128
の後方に位置する場合に於ても同様である。
【0015】また左右の車輪が逆相にてストロークする
と、トレーリングアーム100R、100Lはそれぞれ
直線118R、118Lの周りに揺動しようとするが、
コントロールリンク124R、124Lの一端のジョイ
ント120R、120L又は他端のジョイント122R
、122Lが直線118R、118L上には存在しない
ので、コントロールリンク124R、124Lはトレー
リングアーム100R、100Lの揺動を阻害し、所謂
リンク干渉が生じる。
【0016】本発明は、従来の一般的なツイストビーム
式リヤサスペンション及び実開昭63−40210号公
報に記載されたツイストビーム式リヤサスペンションに
於ける上述の如き不具合に鑑み、操縦安定性及び乗り心
地性を共に向上させることができ、リンク干渉が生じる
ことがないよう改良されたツイストビーム式リヤサスペ
ンションを提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述の如き目的は、本発
明によれば、車輌の左右方向に互いに隔置され前端にて
車体に枢支され後端にて車輪を前記車輌の左右方向に延
在する軸線の周りに回転可能に支持する一対のトレーリ
ングアームと、前記一対のトレーリングアームを連結す
るツイストビームと、前記車輌の左右方向に互いに隔置
され実質的に上下方向に延在する枢軸線の周りに枢動可
能に前記車体に枢支された一対のアシストレバーと、一
端にて対応するトレーリングアームに枢着され他端にて
前記アシストレバーの一端に枢着された一対のコントロ
ールリンクと、前記枢軸線の周りの前記アシストレバー
の前記他端の運動を相互に伝達する運動伝達手段とを有
し、前記コントロールリンクの前記一端及び前記他端の
枢点を結ぶ直線は前記車輌の上方より見て実質的に前記
車輌の中心平面内にて実質的に前記車輪の前記軸線上又
はその後方に於て互いに交差しており、前記トレーリン
グアームの前記前端の枢点と前記コントロールリンクの
前記一端の枢点とを結ぶ直線は前記ツイストビームの剪
断中心軸と交差しているツイストビーム式リヤサスペン
ションによって達成される。
【0018】
【作用】上述の如き構成によれば、一対のアシストレバ
ーの一方が枢軸の軸線の周りに枢動すると、運動伝達手
段により他方のアシストレバーは対応する枢軸の軸線の
周りに反対方向に枢動されるので、これらのアシストレ
バーが互いに同一方向に枢動することはない。即ち、一
対のアシストレバーの他端はそれぞれ対応する枢軸の軸
線の周りに同相にて前後方向に運動することはできるが
、逆相にて前後方向に運動することはできない。
【0019】車輪に横力が作用すると、コントロールリ
ンクの一端の枢点は逆相の前後方向に移動しようとし他
端の枢点は逆相の前後方向及び同相の左右方向に移動し
ようとする。しかし他端の枢点、従ってアシストレバー
の他端の枢点はそれぞれ対応する枢軸の軸線の周りに逆
相にて前後方向に運動することはできないので、アシス
トレバーは静止状態を維持する。従って車輪に横力が作
用する場合にはコントロールリンクの他端の枢点は車体
に固定された状態と等価な状態になり、サスペンション
はコントロールリンクの両端の枢点を結ぶ直線の交点を
瞬間中心として回転運動しようとする。しかしこの交点
は車輌の上方より見て実質的に車輌の中央平面内にて実
質的に車輪の軸線上又はその後方に位置しているので、
交点が車輪の軸線上に位置している場合にはサスペンシ
ョンは全く回転せず、交点が車輪の軸線より車輌後方に
位置している場合には車輪はアンダステア方向へステア
変化し、これによりトレーリングアーム前端の枢支部の
ばね定数に関係なく車輌の操縦安定性が確保される。
【0020】また車輪に前後力が作用すると、サスペン
ションは前後力と同一の前後方向に並進運動しようとす
ることにより、コントロールリンクの一端の枢点も同相
にて前後方向に運動しようとし、これによりコントロー
ルリンクの他端の枢点はコントロールリンクにより同相
の前後方向及び逆相の左右方向に駆動されようとする。 コントロールリンクの他端の枢点、従ってアシストレバ
ーの他端の枢点はそれぞれ対応する枢軸の軸線の周りに
同相にて前後方向に運動することがきるので、車輪に前
後力が作用する場合にもコントロールリンクはトレーリ
ングアームの前後方向の並進運動を阻害せず、トレーリ
ングアーム前端の枢支部のばね定数を適宜に設定するこ
とにより、コントロールリンクに関係なくサスペンショ
ンの前後コンプライアンスが確保される。
【0021】またトレーリングアームの前端の枢点とコ
ントロールリンクの一端の枢点とを結ぶ直線はツイスト
ビームの剪断中心軸と交差しているので、左右の車輪が
逆相にてストロークしてもトレーリングアームはこれら
の直線の周りに揺動し、コントロールリンクの一端の枢
点は運動しない。従って左右の車輪が逆相にてストロー
クする場合にも、コントロールリンクは従来の一般的な
ツイストビーム式リヤサスペンションのアライメント変
化に影響を及ぼさない。
【0022】またコントロールリンクの他端の枢点及び
アシストレバーの他端の枢点はそれぞれ対応する枢軸の
軸線の周りに同相にて前後方向に運動することがきるの
で、左右の車輪が同相にてストロークすることにより左
右のトレーリングアームが同相にてストロークしても、
コントロールリンクの他端及びアシストレバーの他端の
枢点はそれぞれ対応する枢軸の軸線の周りに同相にて前
後方向に運動し、リンク干渉は生じない。
【0023】従って左右の車輪が逆相にてストロークす
る場合及び同相にてストロークする場合の何れの場合に
も、コントロールリンクは従来の一般的なツイストビー
ム式リヤサスペンションのアライメント変化に影響を及
ぼさず、またリンク干渉も生じない。
【0024】以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実
施例について詳細に説明する。
【0025】
【実施例】図1は本発明によるツイストビーム式リヤサ
スペンションの第一の実施例をスケルトン図として示す
平面図である。
【0026】図1に於て、10R、10Lは車輌の左右
方向に互いに隔置され車輌の前後方向に延在する一対の
トレーリングアームを示している。これらのトレーリン
グアーム10R、10Lの前端は車輌の左右方向に延在
する軸線12を有する円筒状のゴムブッシュを含むジョ
イント16R、16Lにより車体20に枢支され、トレ
ーリングアームの後端はアクスル23R、23Lを介し
て車輪22R、22Lを車輌の左右方向に延在する軸線
24の周りに回転可能に支持している。トレーリングア
ーム10R、10Lは車輌の左右方向に延在し両端にて
トレーリングアームに剛固に固定されたツイストビーム
26により互いに連結されている。ツイストビーム26
はその断面形状により定まる剪断中心軸28の周りに捩
られることによりスタビライザとしての機能を果すよう
になっている。
【0027】尚図1には示されていないが、トレーリン
グアーム10R、10Lの後端と図には示されていない
車体との間にはショックアブソーバが配設されており、
ショックアブソーバの本体に固定された図には示されて
いないロアシートと同じく図には示されていない車体に
担持されたアッパシートとの間には、サスペンションス
プリングとしての圧縮コイルスプリングが弾装されてい
る。
【0028】トレーリングアーム10R、10Lの前端
近傍にはそのインボート側へ突出するアーム46R、4
6Lが一体に設けられている。これらのアームの先端に
はそれぞれピロボール48R、48Lによりコントロー
ルリンク50R、50Lの一端が枢着されている。これ
らのコントロールリンクの他端はそれぞれピロボール5
2R、52Lによりアシストレバー66R、66Lの一
端に枢着されており、コントロールリンク及びアシスト
レバーは図示の如く車輪が中立位置にあるときには互い
に垂直に延在するようになっている。アシストレバー6
6R、66Lはそれぞれ車体に固定され実質的に上下方
向に延在する枢軸68R、68Lにより車体に枢支され
ている。アシストレバー66R、66Lの他端はそれぞ
れ円弧歯車70R、70Lを有している。円弧歯車70
R、70Lはそれぞれ枢軸68R、68Lの軸線を中心
とするピッチ円を有し、これらのピッチ円は車輌の上方
より見て枢軸68R、68Lの軸線を結ぶ線分72上の
点74に於て互いに接している。
【0029】尚上述の各部材は車輌の中心平面56に対
し左右対称に配設されている。
【0030】更に図示の如く、コントロールリンク50
R、50Lの一端の枢点、即ちピロボール48R、48
Lの中心と対応するトレーリングアーム10R、10L
の前端の枢点、即ちジョイント16R、16Lの中心と
を結ぶ直線54R、54Lはツイストビーム26の剪断
中心軸28と車輌の中心平面56との交点58に於て剪
断中心軸28と交差している。
【0031】またコントロールリンク50R、50Lの
両端の枢点、即ちピロボール48R、48Lの中心とピ
ロボール52R、52Lの中心とを結ぶ直線60R、6
0Lは、車輌の上方より見て左右の車輪が中立位置にあ
るときのリヤアクスル中心線24と車輌の中心平面56
との交点と同一の交点62にてリヤアクスル中心線24
と交差している。
【0032】図2及び図3はそれぞれ本発明によるツイ
ストビーム式リヤサスペンションの第二及び第三の実施
例をスケルトン図として示す図1と同様の平面図である
。尚これらの図に於て、図1に示された部分と実質的に
同一の部分には図1に付された符号と同一の符号が付さ
れている。
【0033】図2に示された第二の実施例に於ては、ア
シストレバー66R、66Lの他端はスライドピンジョ
イント76により互いに枢着されている。スライドピン
ジョイント76はアシストレバー66Rの他端に担持さ
れ実質的に上下方向に延在するピン78と、アシストレ
バー66Lの他端に設けられピン78を摺動可能に受け
る案内溝80とよりなっており、図示の如く車輪が中立
位置にあるときにはピン78は車輌の中心平面56に位
置し、案内溝80は線分72に沿って延在するようにな
っている。
【0034】図3に示された第三の実施例に於ては、ア
シストレバー66R、66Lの他端はコネクティングロ
ッド82により互いに連結されている。コネクティング
ロッド82はそれぞれピロボール84R、84Lにより
アシストレバー66R、66Lの他端に枢着されており
、図示の如く車輪が中立位置にあるときにはそれぞれア
シストレバー66R、66Lに対し垂直に延在するよう
になっている。
【0035】尚これら第二及び第三の実施例は他の点に
ついては図1に示された第一の実施例と同様に構成され
ている。
【0036】図1乃至図3より解る如く、第一の実施例
の円弧歯車70R及び70L、第二の実施例のスライド
ピンジョイント76、第三の実施例のコネクティングロ
ッド82は枢軸68R、68Lの軸線の周りのアシスト
レバー66R、66Lの他端の運動を相互に伝達する運
動伝達手段を構成している。従ってアシストレバー66
R、66Lの一方が枢軸68R、68Lの軸線の周りに
枢動すると、他方のアシストレバーは対応する枢軸の軸
線の周りに枢動するが、これらのアシストレバーが互い
に同一方向に枢動することはない。即ち、アシストレバ
ー66R、66Lの他端に設けられたピロボール52R
、52Lはそれぞれ枢軸68R、68Lの軸線の周りに
同相にて前後方向に運動することはできるが、逆相にて
前後方向に運動することはできない。
【0037】これらの実施例に於て車輪22R、22L
に横力が作用すると、サスペンションはジョイント16
R、16Lの中心間の中点12aの周りに水平に回転運
動しようとし、また横力と同一の方向に並進運動しよう
とする。
【0038】サスペンションが中点12aの周りに回転
運動しようとすると、ピロボール48R、48Lは互に
逆相にて実質的に前後方向に運動しようとし、これによ
りピロボール52R、52Lはコントロールリンク50
R、50Lにより逆相の前後方向及び同相の左右方向に
駆動されようとする。またサスペンションが横方向に並
進運動しようとすると、ピロボール48R、48Lは互
いに同相にて左右方向に運動しようとし、これによりピ
ロボール52R、52Lはコントロールリンク50R、
50Lにより逆相の前後方向及び同相の左右方向に駆動
されようとする。
【0039】従って車輪に横力が作用すると、ピロボー
ル52R、52Lはそれぞれ枢軸68R、68Lの軸線
の周りに逆相にて前後方向に運動しようとする。
【0040】しかし上述の如くピロボール52R、52
Lはそれぞれ枢軸68R、68Lの軸線の周りに逆相に
て前後方向に運動することはできないので、アシストレ
バーは静止状態を維持する。従って車輪に横力が作用す
る場合にはピロボール52R、52Lは車体に固定され
た状態と等価な状態になり、サスペンションは交点62
を瞬間中心として回転運動しようとするが、交点62は
リヤアクスル中心線24上、即ち車輪に対する横力の作
用線上に位置しているので、サスペンションは全く回転
しない。
【0041】かくしてトレーリングアーム前端のジョイ
ントのばね定数に関係なくサスペンションの横剛性が確
保される。
【0042】またこれらの実施例に於て車輪22R、2
2Lに前後力が作用すると、サスペンションは前後力と
同一の前後方向に並進運動しようとする。
【0043】サスペンションが前後方向に並進運動しよ
うとすると、ピロボール48R、48Lも同相にて前後
方向に運動しようとし、これによりピロボール52R、
52Lはコントロールリンク50R、50Lにより同相
の前後方向及び逆相の左右方向に駆動されようとし、こ
れによりピロボール52R、52Lは枢軸68R、68
Lの軸線の周りに枢動する。
【0044】従って車輪に前後力が作用した場合にはコ
ントロールリンク50R、50Lはトレーリングアーム
10R、10Lの前後方向の並進運動を阻害しないので
、トレーリングアーム10R、10Lはそれらの前端の
ジョイント16R、16Lのばね定数に応じて前後方向
に並進運動する。
【0045】かくしてトレーリングアーム前端のジョイ
ントのばね定数を適宜に設定することにより、コントロ
ールリンクに関係なくサスペンションの前後コンプライ
アンスが確保される。
【0046】またこれらの実施例に於ては、コントロー
ルリンク50R、50Lの一端に設けられたピロボール
48R、48Lは、ツイストビーム26の剪断中心軸2
8と車輌の中心平面56との交点58とトレーリングア
ーム10R、10Lの前端のジョイント16R、16L
の中心とを結ぶ直線54R、54L上に位置しているの
で、左右の車輪が逆相にてストロークしても、トレーリ
ングアーム10R、10Lはそれぞれ直線54R、54
Lの周りに揺動し、ジョイント48R、48Lは運動し
ない。
【0047】従って左右の車輪が逆相にてストロークす
る場合にも、コントロールリンク50R、50Lは従来
の一般的なツイストビーム式リヤサスペンションのアラ
イメント変化に影響を及ぼさない。
【0048】またコントロールリンク50R、50Lの
他端に設けられたピロボール52R、52Lはそれぞれ
枢軸68R、68Lの軸線の周りに同相にて前後方向に
回転可能であるので、左右の車輪が同相にてストローク
することにより左右のトレーリングアームが同相にてス
トロークしても、コントロールリンク50R、50Lの
他端はそれぞれ枢軸68R、68Lの軸線の周りに同相
にて前後方向に回転し、リンク干渉は生じない。
【0049】従って左右の車輪が同相にてストロークす
る場合にも、コントロールリンク50R、50Lは従来
の一般的なツイストビーム式リヤサスペンションのアラ
イメント変化に影響を及ぼさず、リンク干渉も生じない
【0050】尚図示の各実施例に於ては、コントロール
リンク50R、50Lの両端の枢点を結ぶ直線60R、
60Lは、車輌の上方より見て車輌の中心平面56とリ
ヤアクスル中心軸24との交点と同一の交点62に於て
互いに交差しているが、これらの直線は車輌の上方より
見て車輌の中心平面56内にてアクスル中心軸24より
車輌後方側にて互いに交差していてもよい。この場合に
は車輪が横力を受けるとサスペンションが直線60Rと
60Lとの交点62の周りに回転することにより車輪は
アンダステア方向へステア変化し、これにより車輌の操
縦安定性が確保される。
【0051】またトレーリングアームの前端のジョイン
トの中心とコントロールリンクの一方の端部のジョイン
トの中心とを結ぶ直線54R、54L又は64R、64
Lは、上述の各実施例の場合の如く、車輌の中心平面5
6とツイストビーム26の軸線28との交点58に於て
互いに交差していることが好ましいが、これらの直線は
車輌の中心平面56以外の位置にて軸線28と交差して
いてもよく、その場合にはそれらの直線と軸線28との
交点が交点58より等距離の位置に位置していれば、左
右の車輪が同相にてストロークしてもリンク干渉は発生
せず、また左右の車輪が逆相にてストロークする際のリ
ンク干渉も最小限に抑えられる。
【0052】以上に於ては本発明を幾つかの実施例につ
いて詳細に説明したが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実
施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう
【0053】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明によれば、コントロールリンクの両端の枢点を結ぶ直
線の交点は車輌の上方より見て実質的に車輌の中心平面
内にて実質的に車輪の軸線上又はその後方に位置してい
るので、車輪に横力が作用しても交点が車輪の軸線上に
位置している場合にはサスペンションは全く回転せず、
交点が車輪の軸線より車輌後方に位置している場合には
車輪はアンダステア方向へステア変化し、これによりト
レーリングアーム前端の枢支部のばね定数に関係なく車
輌の操縦安定性を向上させることができる。
【0054】また車輪に前後力が作用しても、コントロ
ールリンクはトレーリングアームの前後方向の並進運動
を阻害しないので、トレーリングアーム前端の枢支部の
ばね定数を適宜に設定することにより、コントロールリ
ンクに関係なくサスペンションの前後コンプライアンス
を確保し、これにより車輌の乗り心地性を向上させるこ
とができる。
【0055】更に左右の車輪が逆相にてストロークする
場合及び同相にてストロークする場合の何れの場合にも
、コントロールリンクは従来の一般的なツイストビーム
式リヤサスペンションのアライメント変化に影響を及ぼ
さず、またリンク干渉も生じないので、従来の一般的な
ツイストビーム式リヤサスペンションの場合と同一のア
ライメント変化を確保することができ、またリンク干渉
の発生を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるツイストビーム式リヤサスペンシ
ョンの第一の実施例をスケルトン図として示す平面図で
ある。
【図2】本発明によるツイストビーム式リヤサスペンシ
ョンの第二の実施例をスケルトン図として示す図1と同
様の平面図である。
【図3】本発明によるツイストビーム式リヤサスペンシ
ョンの第三の実施例をスケルトン図として示す図1と同
様の平面図である。
【図4】従来の一般的なツイストビーム式リヤサスペン
ションをスケルトン図として示す平面図であり、特に車
輪が横力を受ける場合の作動を示している。
【図5】従来の一般的なツイストビーム式リヤサスペン
ションをスケルトン図として示す平面図であり、特に車
輪が前後力を受ける場合の作動を示している。
【図6】実開昭63−40210号公報に記載されたツ
イストビーム式リヤサスペンションをスケルトン図とし
て示す平面図である。
【符号の説明】
10R、10L…トレーリングアーム 16R、16L…ジョイント 20…車体 22R、22L…車輪 24…リヤアクスル中心線 26…ツイストビーム 28…剪断中心軸 50R、50L…コントロールリンク 52R、52L…ピロボール 100R、100L…トレーリングアーム102…ツイ
ストビーム 106R、106L…ジョイント 108…車体 110R、110L…車輪 120R、120L…ジョイント 122R、122L…ジョイント 128…リヤアクスル中心線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 車輌の左右方向に互いに隔置され前端にて車体に枢支さ
    れ後端にて車輪を前記車輌の左右方向に延在する軸線の
    周りに回転可能に支持する一対のトレーリングアームと
    、前記一対のトレーリングアームを連結するツイストビ
    ームと、前記車輌の左右方向に互いに隔置され実質的に
    上下方向に延在する枢軸線の周りに枢動可能に前記車体
    に枢支された一対のアシストレバーと、一端にて対応す
    るトレーリングアームに枢着され他端にて前記アシスト
    レバーの一端に枢着された一対のコントロールリンクと
    、前記枢軸線の周りの前記アシストレバーの前記他端の
    運動を相互に伝達する運動伝達手段とを有し、前記コン
    トロールリンクの前記一端及び前記他端の枢点を結ぶ直
    線は前記車輌の上方より見て実質的に前記車輌の中心平
    面内にて実質的に前記車輪の前記軸線上又はその後方に
    於て互いに交差しており、前記トレーリングアームの前
    記前端の枢点と前記コントロールリンクの前記一端の枢
    点とを結ぶ直線は前記ツイストビームの剪断中心軸と交
    差しているツイストビーム式リヤサスペンション。
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DE69102693T DE69102693T2 (de) 1990-11-22 1991-11-21 Gegen Seitenkräfte verstärkte Verbundlenkerhinterachse mit longitudinaler Nachgiebigkeit.

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