JPH04217693A - ペプチド含有ポリエチレングリコール誘導体とその用途 - Google Patents

ペプチド含有ポリエチレングリコール誘導体とその用途

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JPH04217693A
JPH04217693A JP2333717A JP33371790A JPH04217693A JP H04217693 A JPH04217693 A JP H04217693A JP 2333717 A JP2333717 A JP 2333717A JP 33371790 A JP33371790 A JP 33371790A JP H04217693 A JPH04217693 A JP H04217693A
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polyethylene glycol
glycol derivative
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芳久 塚田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、アルギニン−グリシン−アスパラギン酸のト
リペプチド単位を有する、ポリエチレングリコール誘導
体またはその塩及びこれを有効成分とする動物細胞の接
着阻害剤並びに血小板凝集・粘着抑制剤に関する。
[従来の技術] フィブロネクチンは細胞−細胞外基質の接着に関与する
タンパク質であり、血小板凝集やガン転移にも関与して
いると考えられている。これらの相互作用は一連の細胞
表面のレセプターにより仲介され、フィブロネクチンは
分子量約25万の巨大分子であるにもかかわらず、これ
らのレセプターがそのアルギニン−グリシン−アスパラ
ギン酸(以下、Arg−Gly−Aspと略す)配列を
特異的に認識することが明らかにされ、レセプターとの
相互作用に重要なものであることが報告されている(ネ
イチャー(Nature)、第309巻、30頁、19
84年)。以来、Arg−Gly−Asp配列を有する
オリゴあるいはポリペプチドを用いる研究が進められて
いる。
例えば、Arg−Gly−Asp配列を有する種々の鎖
状および環状のオリゴペプチドを用いて血小板凝集を阻
害する方法(高分子学会予稿集(Polymer Pr
e−prints,Japan)、第38巻、3149
頁、1989年、特開平2−174797号)、Arg
−Gly−Asp配列を有するペプチドを細胞移動抑制
剤として用いる方法(特開平2−4716号)、Arg
−Gly−Aspを固定化したPMMA膜を細胞接着膜
として用いる方法(高分子学会予稿集(Polymer
 Preprints,Japan)、第37巻、70
5頁、1988年)が報告されている。さらに、ポリマ
ーにArg−Gly−Aspを必須構成単位とするペプ
チドを共有結合させ動物細胞培養基体、生体複合人工臓
器用基体として用いる方法(特開平1−309682号
、特開平1−305960号)、Arg−Gly−As
p−Ser配列を有するポリペプチドを体外血液用血小
板保護剤として用いる方法が開示されている(特開昭6
4−6217号)。また、Arg−Gly−Asp配列
を有するオリゴペプチドあるいはその繰り返し構造を有
するポリペプチドを用いて、ガン転移を抑制する方法が
知られている((Int.J.Biol、Macrom
ol.)、第11巻、23頁、1989年、同誌、第1
1巻、226頁、1989年、(Jpn.J.Canc
er Res.)第60巻、722頁、1989年)。
一方、ポリエチレングリコールは、疎水性および親水性
の両親媒性を兼ねそなえた合成高分子である。このポリ
エチレングリコールを用いて酵素の性質を改変する方法
が報告されており(Trendsin Biotech
.、第4巻、68頁、1986年)、ポリエチレングリ
コール誘導体に酵素を導入して様々な酵素の改変に成功
している。このポリエチレングリコール誘導体に、Ar
g−Gly−Asp配列を有するオリゴペプチドあるい
はその繰り返し構造を有するポリペプチドを導入した化
合物は知られておらず、導入した場合にはレセプターと
の結合能の増強および血液中での安定化が期待できる。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、アルギニン−グリシン−アスパラギン
酸のトリペプチド単位を有する、ポリエチレングリコー
ル誘導体およびその合成法を提供することである。
本発明の他の目的は、これを有効成分とする動物細胞の
接着阻害剤及び血小板凝集・粘着抑制剤を提供すること
である。
[課題を解決するための手段] 本発明の化合物は、下記一般式[I]または[III]
で規定されるペプチド含有ポリエチレングリコール誘導
体であり、分子内に存在するイオン性基は適当なイオン
と塩を形成してもよい。
式中、R1、R2はそれぞれ下記一般式[II]で表さ
れるペプチド残基を示す。
式中のArg、Gly、Aspはそれぞれアルギニン、
グリシン、アスパラギン酸残基を表す。[X]、[Y]
は存在するかあるいは存在しないアミノ酸残基またはペ
プチド残基を表す。存在する場合には、[X]、[Y]
がセリン、グリシン、バリン、アスパラギン、プロリン
、システイン、トレオニン残基から選択されるアミノ酸
残基またはペプチド残基であることが好ましく、ペプチ
ド残基を構成するアミノ酸残基の数は2および3が好ま
しい。
特に、[X]がグリシン残基、[Y]がセリン残基であ
ることが好ましく、[Y]がセリン−プロリンペプチド
残基であることが好ましい。また[X]、[Y]がとも
に存在しない場合も好ましい。nは1から150までの
整数が好ましく、5から120までの整数が特に好まし
い。mは1から5までの整数を表し、mが1から3まで
の整数が特に好ましい。Zは−OHまたは−NH2を表
す。
本発明の化合物の好ましい塩の例としてはナトリウム塩
、カリウム塩、アンモニウム塩、マグネシウム塩、塩酸
塩、硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩が挙げられる。
以下に、本発明の好ましい化合物例を挙げるが、本発明
はこれらに限られるものではない。
化合物例 本発明の化合物は、レセプターとの結合能の増強および
血液中での安定化が期待され、アルギニン−グリシン−
アスパラギン酸ペプチド部位がガン細胞、血小板、リン
パ球等の表面に存在するフィブロネクチンレセプターと
結合できることを利用して、ガン転移抑制、血小板凝集
抑制、リンパ球活性化の目的に使用することができる。
次に本発明の化合物の合成法について説明する。
本発明の化合物は、たとえば次の4段階で合成すること
ができる。
■ポリエチレングリコール誘導体[IV]及び[V]の
合成 ■保護アミノ酸の逐次延伸による保護ペプチドの合成 ■保護ペプチドのポリエチレングリコール誘導体への導
入による式[VI]及び[VII]の化合物の合成 R3及びR4は式[II]で表されるペプチド残基の保
護体を示す。
■脱保護および精製 以下、各段階を詳細に説明する。
■一般式[IV]および[V]で表される化合物は、例
えばBiochem、Biophys、Res、Com
mun、83,385(1978)、Life Sci
ences、33,1467(1983)に記載されて
いる方法によって合成でき、[V]の化合物は市販もさ
れている。
■保護アミノ酸を逐次伸長する方法としては、既知の方
法、すなわち、泉屋ら著「ペプチド合成の基礎と実験」
(丸善)やBodanszky著“PRINCIPLE
S OF PEPTIDE SYNTHESIS”、“
THEPRACTICEOF PEPTIDE SYN
THESIS”(SpringerVerlag,Ne
wYork)に記載されている方法がいずれも有効であ
る。縮合反応の段階では、DCC−additive法
、アジド法、混酸無水物法、活性エステル法のいずれを
採用してもよいが、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
とジシクロヘキシルカルボジイミドを併用するDCC−
additive法が最も良好な結果を与える。
■一般式[VI]および[VII]で表される化合物は
、一般式[IV]および[V]で表されるポリエチレン
グリコール誘導体および保護ペプチドをこれらが溶解す
る有機溶媒中で塩基存在下室温で撹拌、反応させること
により得られる。
■保護基を脱保護するのに用いられる条件は、用いた保
護基の種類に大きく依存する。通常使用される脱保護条
件は、接触水素添加、トリフルオロ酢酸、無水フッ化水
素、トリフルオロメタンスルホン酸−チオアニソール混
合系、トリフルオロ酢酸−チオアニソール混合系等であ
るが、保護基の種類によってはさらに多様な手段が可能
である。また、目的物の精製は、ゲルろ過法等を用いる
ことにより行うことができる。
本発明において数平均分子量はゲルパーミエーションク
ロマトグラフィー(GPC)による測定結果をもとに算
出することができる。
GPCの測定条件は以下のとおりである。
カラム:TSKgel(東洋曹達製) G1000Hg 排除限界分子量 1000 カラム寸法 7.51D×600mm 1本G2000
Hg 排除限界分子量 10000 カラム寸法 7.51D×600mm 2本G2500
Hg 排除限界分子量 20000 カラム寸法 7.51D×600mm 1本溶媒:テト
ラヒドロフラン 流量:1ml/min カラム温度:40℃ 検出器:UV、RI併用 TSKスタンダードポリエチレンオキサイドで検量線を
作成。
数平均分子量は、高分子学会編「高分子科学実験法」(
東京化学同人1981年)P.204〜208に記載の
一般的な方法、すなわち線分法を用いて計算した。得ら
れたクロマトグラムを等間隔のカウント(D)に分割し
てi番目の高分子種のベースラインからのピーク高さを
Hiとし、以下の関係式(1)を利用して求めた。
によって ここで、Niはi番目の高分子種の数を表わし、Miは
i番目の高分子種の分子量を表わす。(Miは前記の検
量線から求めることができる。)。
本発明のペプチド含有ポリエチレングリコール誘導体は
、細胞接着性蛋白質のコア配列(アルギニン−グリシン
−アスパラギン酸)を有し、該コア配列を介して細胞接
着性蛋白質と同様の機序で細胞に接着する。そのため、
細胞接着性蛋白質のアゴニストまたはアンタゴニストと
して様々の生物活性を示す。その他にも、免疫調整作用
、創傷治癒作用、毛細血管中で起こる癌細胞による血小
板凝集の抑制作用、神経疾患治癒作用等の広範な生物活
性が認められる。
従って、本発明のペプチド含有ポリエチレングリコール
誘導体は、その少なくとも一種を、場合により慣用の担
体または医薬用製剤とともに、癌転移抑制剤、創傷治癒
剤、免疫調整剤、血小板凝集抑制剤または神経疾患治療
剤として患者に投与することが可能である。特に動物細
胞接着阻害剤または血小板凝集・粘着抑制剤としての使
用が好ましい。その投与量は、0.2μg/kg〜40
0mg/kgの範囲で症状、年令、体重等に基づいて決
定される。
本発明のペプチド含有ポリエチレングリコール誘導体は
、ペプチド系医薬に一般に使用されている投与方法、即
ち非経口投与方法、例えば静脈内投与、筋肉内投与、皮
下投与等によって投与するのが好ましい。そのような注
射用製剤を製造する場合、本発明のペプチド含有ポリエ
チレングリコール誘導体を例えば、後記実施例で示すよ
うにPBS(NaH2PO40.005M、NaCl0
.07M)または生理食塩水に溶解して、注射用製剤と
してもよく、あるいは0.1N程度の酢酸水等に溶解し
た後、凍結乾燥製剤としてもよい。このような製剤には
、グリシンやアルブミン等の慣用の安定化剤を添加して
もよく、血中半減期を延長させる等の目的のために、コ
ラーゲンやリボソームを担体として用いてもよい。
さらに、本発明のペプチド含有ポリエチレングリコール
誘導体は、例えばリボソーム中に包含したマイクロカプ
セル剤とすれば、経口投与剤とすることも可能であり、
座剤、舌下錠、点鼻スプレー剤等の形にすれば、消化管
以外の粘膜から吸収させることも可能である。
実施例1 以下に本発明の化合物(1)の合成例を示す。
化合物(1)を以下の合成経路で合成した。なお、アミ
ノ酸、各種保護基および脱保護試薬は通常用いられてい
る略号を使って表した。また、他の化合物例もここに例
示した方法で合成できる。
Bzl:ベンジル基、 TFA:トリフルオロ酢酸、 Boc:t−ブトキシカルボニル基、 HOBt:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、Z:ベ
ンジルオキシカルボニル基、 以下にそれぞれの合成法を記す。
(1b)の合成 文献(Biochem.Biophys.Res.Co
mmun.,83,385(1978)、Life S
ciences,33,1467(1983))に記載
の方法により、アルドリッチ社から購入した平均分子量
5,000のポリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル(1a)(10g、2mmol)を充分乾燥し、トル
エン(100ml)、炭酸ナトリウム(5g)、塩化シ
アヌル(1.1g、6mmol)を加え、80℃で12
0時間撹拌した。反応液が室温になるまで放冷した後に
ろ過し、ろ液にヘキサンを加えて結晶化した。さらにト
ルエン・アセトン・ヘキサンの溶媒系からこの結晶を再
結晶させ精製し、白色粉末(7g)を得た。
(1d)の合成 文献(Chem.Pharm.Bull.,24,30
25(1976))に記載の方法により、国産化学(株
)から購入した(1c)(29.5g、0.1mol)
、トリエチルアミン(14ml)、臭化ベンジル(17
.1g)、酢酸エチル(200ml)の混合物を3時間
加熱還流した。反応液を室温になるまで放冷した後に、
1N炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水各200m
lで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナト
リウムをろ過して除き、ろ液を減圧濃縮して無色油状物
を得た。この反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィ
ー(溶出液ヘキサン/酢酸エチル40:1)で精製し、
(1d)(36g)を得た。
(1e)の合成 (1d)(7.71g、20mmol)を塩化メチレン
20mlに溶解し、トリフルオロ酢酸20mlを加えて
室温で30分間撹拌した。溶媒を減圧留去した後にクロ
ロホルム100mlを加え、1N炭酸水素ナトリウム水
溶液、飽和食塩水各100mlで数回洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムをろ過して除き
、ろ液を減圧濃縮して無色油状物を得た。これとBoc
Asp(OBzl)(国産化学(株)から購入)(6.
47g、20mmol)、DCC(4.54g、22m
mol)、HOBt(2.76g、18mmol)、D
MF80mlの混合物を0℃で3時間、さらに室温で1
2時間撹拌した。DCUreaを除去した後に溶媒を減
圧留去し、クロロホルム100mlを加え、1N炭酸水
素ナトリウム水溶液、飽和食塩水各200mlで洗浄し
、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムをろ
過して除き、ろ液を減圧濃縮し、t1c(薄層クロマト
グラフィー)で単独スポットなので精製することなく次
の反応に用いた。
(1f)の合成 (1e)の合成と同様に行った。トリフルオロ酢酸で脱
保護した後に、BocGly(国産化学(株)から購入
)(3.50g、20mmmol)、DCC(4.54
g、22mmol)、HOBt(2.76g、18mm
ol)、DMF80mlを加えて縮合反応した。t1c
で単独スポットなので精製することなく次の反応に用い
た。
(1g)の合成 (1e)の合成と同様に行った。トリフルオロ酢酸で脱
保護した後に、BocArg(Z)2(国産化学(株)
から購入)(10.83g、20mmmol)、DCC
(4.54g、22mmol)、HOBt(2.76g
、18mmol)、DMF80mlを加えて縮合反応し
た。クロマトグラフィー(溶出液クロロホルム・メタノ
ール99:1)により精製して、(1g)の白色粉末1
4.4gを得た。
(1h)の合成 (1g)(1.03g、1mmol)を塩化メチレン1
0mlに溶解し、トリフルオロ酢酸10mlを加えて室
温で30分間撹拌した。溶媒を減圧留去した後にクロロ
ホルム100mlを加え、1N炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水各100mlで数回洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムをろ過して除き、
ろ液を減圧濃縮して白色粉末を得た。これと(1b)(
2.5g)、トリエチルアミン(0.1g)、クロロホ
ルム50mlの混合物を室温で24時間撹拌した。ゲル
ろ過(Sephadex LH−60)により精製し、
(1h)を3.1g得た。
(1)の合成 (1h)(3.1g)を酢酸50mlに溶解し、10%
パラジウム炭素1gを加え、室温で常圧加水素分解を2
4時間行った。触媒をセライトを用いてろ別し、溶媒を
減圧留去した。ゲルろ過(Sephadex LH−6
0)により精製し、(1)を2.5g得た。
アミノ酸分析:Gly(1.03)、Asp(0.98
)、Ser(0.92) 数平均分子量:6000 実施例2 実施例1記載の方法にしたがい、化合物(2)を合成し
た。平均分子量5,000のポリエチレングリコールモ
ノメチルエーテルを用いて、ポリエチレングリコール誘
導体[V]を合成した、化合物(2)の物性値を表1に
示す。
実施例3 実施例1記載の方法にしたがい、化合物(3)を合成し
た。平均分子量2,000のポリエチレングリコールモ
ノメチルエーテルを用いて、ポリエチレングリコール誘
導体[IV]を合成した。保護ペプチドはBoc As
p(OBzl)OBzlを出発物質にN端側へ逐次延長
した。化合物(3)の物性値を表1に示す。
実施例4 実施例1記載の方法にしたがい、化合物(4)を合成し
た。平均分子量750のポリエチレングリコールモノメ
チルエーテルを用いて、ポリエチレングリコール誘導体
[V]を合成した。化合物(4)の物性値を表1に示す
実施例5 実施例1記載の方法にしたがい、化合物(5)を合成し
た。平均分子量5,000のポリエチレングリコールモ
ノメチルエーテルを用いて、ポリエチレングリコール誘
導体[IV]を合成した。保護ペプチドはBoc Pr
o OBzlを出発物質にN端側へ逐次延長した。化合
物(5)の物性値を表1に示す。
実施例6 実施例1記載の方法にしたがい、化合物(6)を合成し
た。平均分子量5,000のポリエチレングリコールモ
ノメチルエーテルを用いて、ポリエチレングリコール誘
導体[IV]を合成した。保護ペプチドはBoc Pr
o NH2を出発物質にN端側へ逐次延長した。化合物
(6)の物性値を表1に示す。
製剤例 生理食塩水に、本発明のペプチド含有ポリエチレングリ
コール誘導体(1)を100μg/mlの濃度で溶解し
て、注射用製剤を鋼製した、この製剤は、動物細胞の接
着阻害剤及び血小板凝集・粘着抑制剤として使用可能で
ある。
試験例 『細胞接着阻害活性の測定』 本発明のペプチド含有ポリエチレングリコール誘導体は
細胞のフィブロネクチンやビトロネクチンに対する接着
を阻害する。その活性測定方法を以下に示す。ここで用
いられた競争法は基本的に生化学分野では広く用いられ
ているものであり、例えば『Methods in E
nzymology』82 803(1981)、特開
平1−309682、同2−174797に開示されて
いる。
実験方法 1、吸着プレートの作製 市販のフィブロネクチン(ヒト由来:生化学工業(株)
から購入)あるいはビトロネクチン(ヒト由来:フナコ
シ(株)から購入)をPBS(NaH2PO40.00
5M+NaCl 0.07M)で各々1.0μl/ml
、2.0μl/mlに希釈し、その希釈液0.5mlを
24ウェルのプラスチックプレートにいれ、37℃で一
晩保温し、コーティングした。次に非特異吸着を防ぐ目
的で牛血清アルブミン(BSA 1%)を加え、37℃
、1時間保温し、その後通常の洗浄操作(PBS)を行
い充分に水きりして吸着プレートを作製した。
2、接着阻害実験 Dulbeccos Modified Eagles
 Medium(以下DMEMと略記する)で希釈した
ペプチド含有ポリエチレングリコール誘導体溶液0.2
5〜1.5mlを上記方法で作成したプレートにいれ、
そこへ血管内皮細胞(4×106cells/ml)懸
濁液を0.25ml加え、37℃で一時間保温し細胞を
接着させた。DMEM培地で3回洗浄し、未接着の細胞
を除いた後、0.025%EDTAトリプシン溶液で接
着した細胞を剥離し、2%トリパンブルーで染色して細
胞数を計測した。結果を下記表2に示す。表中、RGD
はアルギニン−グリシン−アスパラギン酸のトリペプチ
ドを表し、GRGDSはグリシン−アルギニソーダリシ
ン−アスパラギン酸−セリンのペンタペプチドを表す。
『血小板凝集阻害活性試験』 本発明のペプチド含有ポリエチレングリコール誘導体の
IN VITRO系での血小板凝集阻害作用をヒト多血
小板血漿を用いて検定した。以下にその実験方法を示す
実験方法 新鮮なヒト血液に1/9量の3.8%クエン酸ナトリウ
ムを加え遠心(1000rpm、10分)し、上層を多
血小板血漿として分取した。この血漿200μlにペプ
チド含有ポリエチレングリコール誘導体溶液25μl(
max1.5mg/ml)を加え、3分間37℃でイン
キュベートしたのち、20−50μMADP(アデノシ
ンニリン酸)溶液あるいは200μg/mlのコラーゲ
ン溶液を25μl加えて凝集の程度を、アグリゴメータ
ーを用いて透過度を測定することにより検定した。結果
を表3に示す。
凝集阻害率(1−T/To)×100%T0=ペプチド
含有ポリエチレングリコール誘導体非添加時の透過度 T=ペプチド含有ポリエチレングリコール誘導体添加時
の透過度

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式[I]で表されるペプチド含有
    ポ リエチレングリコール誘導体またはその塩。 ただし、nは1から150までの整数を表す。 また、R1は下記一般式[II]で表されるペプチド残
    基を示す。式中、Arg、Gly、Aspはそれぞれア
    ルギニン、グリシン、アスパラギン酸残基を表す。[X
    ]、[Y]は存在するかあるいは存在しないアミノ酸残
    基またはペプチド残基を表す。mは1から5までの整数
    を表す。Zは−OHまたは−NH2を表す。 −([X]−Arg−Gly−Asp−[Y])m−Z
    …[II]
  2. 【請求項2】下記一般式[III]で表され
    るペプチド含有ポ リエチレングリコール誘導体またはその塩。 ただし、nは1から150までの整数を表す。 また、R2は請求項(1)の一般式[II]で表される
    ペプチド残基を示す。
  3. 【請求項3】一般式[II]において、[X]、[Y]
    が存在するアミノ酸残基を表し、[X]、[Y]がセリ
    ン、グリシン、バリン、アスパラギン、プロリン、シス
    テイン、トレオニン残基から選択されるアミノ酸残基ま
    たはペプチド残基である請求項(1)記載のペプチド含
    有ポリエチレングリコール誘導体またはその塩。
  4. 【請求項4】一般式[II]において、[X]、[Y]
    が存在するアミノ酸残基を表し、[X]、[Y]がセリ
    ン、グリシン、バリン、アスパラギン、プロリン、シス
    テイン、トレオニン残基から選択されるアミノ酸残基ま
    たはペプチド残基である請求項(2)記載のペプチド含
    有ポリエチレングリコール誘導体またはその塩。
  5. 【請求項5】請求項(1)−(4)のいずれか1項記載
    のペプチド 含有ポリエチレングリコール誘導体またはその塩を有効
    成分とする動物細胞の接着阻害剤。
  6. 【請求項6】請求項(1)−(4)のいずれか1項記載
    のペプチド 含有ポリエチレングリコール誘導体またはその塩を有効
    成分とする血小板凝集・粘着抑制剤。
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