JPH04217671A - 2環式ピリミジン系アルキレングリコール誘導体 - Google Patents
2環式ピリミジン系アルキレングリコール誘導体Info
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- JPH04217671A JPH04217671A JP40361290A JP40361290A JPH04217671A JP H04217671 A JPH04217671 A JP H04217671A JP 40361290 A JP40361290 A JP 40361290A JP 40361290 A JP40361290 A JP 40361290A JP H04217671 A JPH04217671 A JP H04217671A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気光学的表示材料と
して有用な2環式ピリミジン系アルキレングリコール誘
導体、これらの化合物を含有する液晶組成物及び液晶表
示装置に関する。 【0002】 【従来の技術】液晶表示セルの代表的なものにTN−L
CD(ツイステッド・ネマチック液晶表示装置)があり
、時計、電卓、電子手帳、ポケットコンピュータ、ワー
ドプロセッサ、パーソナルコンピュータなどに使用され
ている。近年、OA機器の処理情報の増加に伴い、一画
面に表示される情報量が増大しており、従来のTN−L
CDではコントラスト及び視野角等の表示品位面から、
特にワードプロセッサ、パーソナルコンピュータなどの
高時分割駆動の要求に応えられなくなっている。 【0003】このような状況の中でシェファー(Sch
effer)等[SID ’85 Digest,P.
120(1985)]あるいは衣川等[SID ’86
Digest,P.122(1986)]によってS
TN(スーパー・ツイステッド・ネマチック)−LCD
が開発され、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュー
タなどの高情報処理用の表示に広く普及しはじめている
。 【0004】STN−LCDにおいて、配向面と液晶分
子のなす角度、すなわちプレチルト角の制御は、液晶表
示セルの作製にあたって、歩止まり等に大きな影響を与
える重要な因子となる。 【0005】配向法には、SiOxの斜方蒸着によって
プレチルト角を約20°の高チルト角に制御する方法が
知られているが、さらに実用的には、例えば、日産化学
社製の「サンエバー150」の如き有機膜をラビングす
ることによって約5°のプレチルト角に制御する方法が
知られている。その他にも、各種の有機膜が開発されて
おり、ラビング法によって、5〜10°にプレチルト角
を制御して使われている。プレチルト角が高いほどスト
ライプ・ドメインが発生しにくくなり、液晶表示セルの
作製時の歩止まりが良くなることが知られているが、ラ
ビング法を使って、プレチルト角が5°〜10°で一定
の安定した配向膜をつくることは極めて難しいというの
が現状である。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】このような状況下で、
発明者らは別発明にて一般式(I) 【0007】 【化2】 【0008】(R1及びR2は、各々独立的に直鎖状ア
ルキル基を表わす。)で表わされる液晶化合物が垂直配
向性を示し、STN−LCD のプレチルト角を高める
効果があることを見い出した。 【0009】しかしながら、室温でネマチック相を示す
実用液晶を作製するという制約から、一般式(I)で表
わされる化合物は、混合液晶中に最大で約30%程度し
か含有させることができず、その結果、その混合液晶は
垂直配向性を示さなかった。 【0010】本発明が解決しようとする課題は、式(I
)の化合物の垂直配向性を改善するような新規な液晶化
合物を提供し、これらを含有するネマチック液晶組成物
を品質面からラビング法により実用的に安定な配向膜を
つくることのできる約5°のプレチルト角の液晶表示セ
ルに封入することによって、5°より高いプレチルト角
を形成することができるSTN−LCD を作製するこ
とにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、一般式(II) 【0012】 【化3】 【0013】(式中、R1及びR2は各々独立的に炭素
原子数1〜7の直鎖状アルキル基を表わし、nは1〜7
の整数を表わす。)で表わされる化合物を提供する。 【0014】本発明に係わる一般式(II)で表わされ
る化合物は次の製造方法に従って製造することができる
。 【0015】 【化4】 【0016】(上記反応式中R1 、R2及びnはそれ
ぞれ一般式(II)のものと同じものを表わす。)【0
017】一般式(III)で表わされる化合物をテトラ
ヒドロフランの如きエーテル系溶媒中でナトリウムハイ
ドライドの如き強塩基の存在下に、一般式(IV)で表
わされる化合物と反応させて一般式(II)で表わされ
る化合物を製造する。 【0018】斯くして製造された本発明に係わる一般式
(II)で表わされる化合物の代表的なものの相転移温
度を第1表に掲げる。第 1 表 【0019】 【表1】 【0020】(表中、Cは結晶相、Iは等方性液体相を
夫々表わす。) 【0021】一般式(II)で表わされる化合物と混合
して使用することのできる液晶化合物の好ましい代表例
としては、例えば、4−置換安息香酸4’−置換フェニ
ルエステル、4−置換シクロヘキサンカルボン酸4’−
置換フェニルエステル、4−置換シクロヘキサンカルボ
ン酸4’−置換ビフェニルエステル、4−(4−置換シ
クロヘキサンカルボニルオキシ)安息香酸4’−置換フ
ェニルエステル、4−(4−置換シクロヘキシル)安息
香酸4’−置換フェニルエステル、4−(4−置換シク
ロヘキシル)安息香酸4’−置換シクロヘキシルエステ
ル、4−置換4’−置換ビフェニル、4−置換フェニル
−4’−置換シクロヘキサン、4−置換−4”−置換タ
ーフェニル、4−置換ビフェニル4’−置換シクロヘキ
サン、2−(4−置換フェニル)−5−置換ピリミジン
などを挙げることができる。 【0022】一般式(II)で表わされる化合物と一般
式(I)の垂直配向性を検討するために、第1表のNo
.1の化合物50重量%と一般式(I)で表わされる化
合物の代表的化合物 【0023】 【化5】 【0024】の50重量%から成る混合液晶(A)を作
製した。No.1の化合物は第1表で示したように、室
温で固体であり、式(a)の化合物は169〜196℃
でネマチック相を有するが、混合液晶(A)は71〜1
03℃でネマチック相を示す。 【0025】この、混合液晶(A)の70重量%と混合
液晶(B)の30重量%とから成る室温ネマチック液晶
を配向処理してない液晶表示セルに封入したところ均一
な垂直配向性が確認できた。 【0026】尚、混合液晶(B)は 【0027】 【化6】 【0028】から成るものであり、その物性は次の通り
である。 N−I転移温度 56.
5 ℃粘度(20℃)
20.5 c.p.屈折率の異方性( Δn)
0.094 誘電異方性(Δε)
5.8 しきい値電圧(Vth)
1.65V【0029】第2表はネマチ
ック液晶材料として現在汎用されている下記混合液晶(
C)の60重量%、式(I)の化合物(a)の20重量
%及び第1表に記載のNo.1の化合物の20重量%か
ら成る混合液晶を、約5°のプレチルト角を形成すると
されている日産化学製「サンエバー150」の有機膜を
ラビングして作製した配向膜を上下反平行にして組合せ
た液晶表示セルに封入し、磁界電位法によって測定した
プレチルト角を掲示し、比較のために混合液晶(C)自
体と混合液晶(C)の60重量%、式(a)の化合物2
0重量%及び式(II)の化合物と類似構造を有する下
記式(b)の化合物の20重量%から成る混合液晶を同
様にして封入したもののプレチルト角を掲示したもので
ある。 【0030】尚、混合液晶(C)は 【0031】 【化7】 【0032】から成るものであり、その物性は次の通り
である。 N−I転移温度 54.
5 ℃粘度(20℃)
21.0 c.p.屈折率の異方性( Δn)
0.0917誘電異方性(Δε)
6.5 しきい値電圧(Vth)
1.60V 【0033】また、式(b)
の化合物は式【0034】 【化8】 【0035】で表わされる化合物である。第 2
表【0036】 【表2】 【0037】第2表に掲示したデータから、式(a)の
化合物を含有する混合液晶はいずれもプレチルト角を1
°以上上昇させることができるが、本発明のNo.1の
化合物を含有する混合液晶は、構造類似の式(b)の化
合物を含有する混合液晶より、その上昇の度合が大きい
ことが明らかである。 【0038】 【実施例】 (実施例1) 式 【0039】 【化9】 【0040】の化合物25.8g(0.1モル)をテト
ラヒドロフラン180mlに溶解し、15〜20℃に冷
却下、ナトリウムハイドライド(オイル中に60重量%
含有4.8g(0.12 モル))を加え1時間室温で
撹拌した。この反応混合物に、式 BrCH2CH2
OCH3の化合物16.7g(0.12モル)を15分
間かけて滴下した後、更に室温で5時間反応させた。反
応終了後、反応混合物に9%塩酸80mlを加えた後、
反応生成物を酢酸エチル100mlで3回抽出した。 抽出液を水洗、乾燥した後、溶媒を減圧留去して得られ
た残渣をエタノールから再結晶させて精製して下記化合
物18.8g(0.06モル)を得た。 【0041】 【化10】 【0042】 (実施例2) 【0043】 【化11】 【0044】から成る混合液晶を作製し、物性を測定し
た結果、次の通りであった。 N−I転移温度 75.
3 ℃粘度(20℃)
27.0 c.p.屈折率の異方性( Δn)
0.115 誘電異方性(Δε)
5.7 しきい値電圧(Vth)
1.76V【0045】この混合液晶
を「サンエバー150」を用いてラビングして作製した
反平行液晶表示セル中でプレチルト角を測定した結果、
7.2°であった。 【0046】 【発明の効果】本発明に係わる一般式(II)で表わさ
れる化合物は、一般式(I)で表わされる化合物と極め
て相溶性がよく、これらの化合物を含有する混合液晶は
垂直配向性を有するものである。さらに、一般式(II
)で表わされる化合物を、通常のネマチック液晶組成物
と混合して用いると、約5°のプレチルト角を形成する
配向膜を有する液晶表示セルに封入することによって、
そのプレチルト角を上昇させることができるものであり
、一般式(II)で表わされる化合物に代えて、一般式
(II)で表わされる化合物と類似構造を有する化合物
を用いたネマチック液晶組成物と比較して、その度合は
大きい。 【0047】従って、本発明に係わる一般式(II)で
表わされる化合物は、STN−LCD を作製するため
の材料として極めて有用である。
して有用な2環式ピリミジン系アルキレングリコール誘
導体、これらの化合物を含有する液晶組成物及び液晶表
示装置に関する。 【0002】 【従来の技術】液晶表示セルの代表的なものにTN−L
CD(ツイステッド・ネマチック液晶表示装置)があり
、時計、電卓、電子手帳、ポケットコンピュータ、ワー
ドプロセッサ、パーソナルコンピュータなどに使用され
ている。近年、OA機器の処理情報の増加に伴い、一画
面に表示される情報量が増大しており、従来のTN−L
CDではコントラスト及び視野角等の表示品位面から、
特にワードプロセッサ、パーソナルコンピュータなどの
高時分割駆動の要求に応えられなくなっている。 【0003】このような状況の中でシェファー(Sch
effer)等[SID ’85 Digest,P.
120(1985)]あるいは衣川等[SID ’86
Digest,P.122(1986)]によってS
TN(スーパー・ツイステッド・ネマチック)−LCD
が開発され、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュー
タなどの高情報処理用の表示に広く普及しはじめている
。 【0004】STN−LCDにおいて、配向面と液晶分
子のなす角度、すなわちプレチルト角の制御は、液晶表
示セルの作製にあたって、歩止まり等に大きな影響を与
える重要な因子となる。 【0005】配向法には、SiOxの斜方蒸着によって
プレチルト角を約20°の高チルト角に制御する方法が
知られているが、さらに実用的には、例えば、日産化学
社製の「サンエバー150」の如き有機膜をラビングす
ることによって約5°のプレチルト角に制御する方法が
知られている。その他にも、各種の有機膜が開発されて
おり、ラビング法によって、5〜10°にプレチルト角
を制御して使われている。プレチルト角が高いほどスト
ライプ・ドメインが発生しにくくなり、液晶表示セルの
作製時の歩止まりが良くなることが知られているが、ラ
ビング法を使って、プレチルト角が5°〜10°で一定
の安定した配向膜をつくることは極めて難しいというの
が現状である。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】このような状況下で、
発明者らは別発明にて一般式(I) 【0007】 【化2】 【0008】(R1及びR2は、各々独立的に直鎖状ア
ルキル基を表わす。)で表わされる液晶化合物が垂直配
向性を示し、STN−LCD のプレチルト角を高める
効果があることを見い出した。 【0009】しかしながら、室温でネマチック相を示す
実用液晶を作製するという制約から、一般式(I)で表
わされる化合物は、混合液晶中に最大で約30%程度し
か含有させることができず、その結果、その混合液晶は
垂直配向性を示さなかった。 【0010】本発明が解決しようとする課題は、式(I
)の化合物の垂直配向性を改善するような新規な液晶化
合物を提供し、これらを含有するネマチック液晶組成物
を品質面からラビング法により実用的に安定な配向膜を
つくることのできる約5°のプレチルト角の液晶表示セ
ルに封入することによって、5°より高いプレチルト角
を形成することができるSTN−LCD を作製するこ
とにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、一般式(II) 【0012】 【化3】 【0013】(式中、R1及びR2は各々独立的に炭素
原子数1〜7の直鎖状アルキル基を表わし、nは1〜7
の整数を表わす。)で表わされる化合物を提供する。 【0014】本発明に係わる一般式(II)で表わされ
る化合物は次の製造方法に従って製造することができる
。 【0015】 【化4】 【0016】(上記反応式中R1 、R2及びnはそれ
ぞれ一般式(II)のものと同じものを表わす。)【0
017】一般式(III)で表わされる化合物をテトラ
ヒドロフランの如きエーテル系溶媒中でナトリウムハイ
ドライドの如き強塩基の存在下に、一般式(IV)で表
わされる化合物と反応させて一般式(II)で表わされ
る化合物を製造する。 【0018】斯くして製造された本発明に係わる一般式
(II)で表わされる化合物の代表的なものの相転移温
度を第1表に掲げる。第 1 表 【0019】 【表1】 【0020】(表中、Cは結晶相、Iは等方性液体相を
夫々表わす。) 【0021】一般式(II)で表わされる化合物と混合
して使用することのできる液晶化合物の好ましい代表例
としては、例えば、4−置換安息香酸4’−置換フェニ
ルエステル、4−置換シクロヘキサンカルボン酸4’−
置換フェニルエステル、4−置換シクロヘキサンカルボ
ン酸4’−置換ビフェニルエステル、4−(4−置換シ
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ェニルエステル、4−(4−置換シクロヘキシル)安息
香酸4’−置換フェニルエステル、4−(4−置換シク
ロヘキシル)安息香酸4’−置換シクロヘキシルエステ
ル、4−置換4’−置換ビフェニル、4−置換フェニル
−4’−置換シクロヘキサン、4−置換−4”−置換タ
ーフェニル、4−置換ビフェニル4’−置換シクロヘキ
サン、2−(4−置換フェニル)−5−置換ピリミジン
などを挙げることができる。 【0022】一般式(II)で表わされる化合物と一般
式(I)の垂直配向性を検討するために、第1表のNo
.1の化合物50重量%と一般式(I)で表わされる化
合物の代表的化合物 【0023】 【化5】 【0024】の50重量%から成る混合液晶(A)を作
製した。No.1の化合物は第1表で示したように、室
温で固体であり、式(a)の化合物は169〜196℃
でネマチック相を有するが、混合液晶(A)は71〜1
03℃でネマチック相を示す。 【0025】この、混合液晶(A)の70重量%と混合
液晶(B)の30重量%とから成る室温ネマチック液晶
を配向処理してない液晶表示セルに封入したところ均一
な垂直配向性が確認できた。 【0026】尚、混合液晶(B)は 【0027】 【化6】 【0028】から成るものであり、その物性は次の通り
である。 N−I転移温度 56.
5 ℃粘度(20℃)
20.5 c.p.屈折率の異方性( Δn)
0.094 誘電異方性(Δε)
5.8 しきい値電圧(Vth)
1.65V【0029】第2表はネマチ
ック液晶材料として現在汎用されている下記混合液晶(
C)の60重量%、式(I)の化合物(a)の20重量
%及び第1表に記載のNo.1の化合物の20重量%か
ら成る混合液晶を、約5°のプレチルト角を形成すると
されている日産化学製「サンエバー150」の有機膜を
ラビングして作製した配向膜を上下反平行にして組合せ
た液晶表示セルに封入し、磁界電位法によって測定した
プレチルト角を掲示し、比較のために混合液晶(C)自
体と混合液晶(C)の60重量%、式(a)の化合物2
0重量%及び式(II)の化合物と類似構造を有する下
記式(b)の化合物の20重量%から成る混合液晶を同
様にして封入したもののプレチルト角を掲示したもので
ある。 【0030】尚、混合液晶(C)は 【0031】 【化7】 【0032】から成るものであり、その物性は次の通り
である。 N−I転移温度 54.
5 ℃粘度(20℃)
21.0 c.p.屈折率の異方性( Δn)
0.0917誘電異方性(Δε)
6.5 しきい値電圧(Vth)
1.60V 【0033】また、式(b)
の化合物は式【0034】 【化8】 【0035】で表わされる化合物である。第 2
表【0036】 【表2】 【0037】第2表に掲示したデータから、式(a)の
化合物を含有する混合液晶はいずれもプレチルト角を1
°以上上昇させることができるが、本発明のNo.1の
化合物を含有する混合液晶は、構造類似の式(b)の化
合物を含有する混合液晶より、その上昇の度合が大きい
ことが明らかである。 【0038】 【実施例】 (実施例1) 式 【0039】 【化9】 【0040】の化合物25.8g(0.1モル)をテト
ラヒドロフラン180mlに溶解し、15〜20℃に冷
却下、ナトリウムハイドライド(オイル中に60重量%
含有4.8g(0.12 モル))を加え1時間室温で
撹拌した。この反応混合物に、式 BrCH2CH2
OCH3の化合物16.7g(0.12モル)を15分
間かけて滴下した後、更に室温で5時間反応させた。反
応終了後、反応混合物に9%塩酸80mlを加えた後、
反応生成物を酢酸エチル100mlで3回抽出した。 抽出液を水洗、乾燥した後、溶媒を減圧留去して得られ
た残渣をエタノールから再結晶させて精製して下記化合
物18.8g(0.06モル)を得た。 【0041】 【化10】 【0042】 (実施例2) 【0043】 【化11】 【0044】から成る混合液晶を作製し、物性を測定し
た結果、次の通りであった。 N−I転移温度 75.
3 ℃粘度(20℃)
27.0 c.p.屈折率の異方性( Δn)
0.115 誘電異方性(Δε)
5.7 しきい値電圧(Vth)
1.76V【0045】この混合液晶
を「サンエバー150」を用いてラビングして作製した
反平行液晶表示セル中でプレチルト角を測定した結果、
7.2°であった。 【0046】 【発明の効果】本発明に係わる一般式(II)で表わさ
れる化合物は、一般式(I)で表わされる化合物と極め
て相溶性がよく、これらの化合物を含有する混合液晶は
垂直配向性を有するものである。さらに、一般式(II
)で表わされる化合物を、通常のネマチック液晶組成物
と混合して用いると、約5°のプレチルト角を形成する
配向膜を有する液晶表示セルに封入することによって、
そのプレチルト角を上昇させることができるものであり
、一般式(II)で表わされる化合物に代えて、一般式
(II)で表わされる化合物と類似構造を有する化合物
を用いたネマチック液晶組成物と比較して、その度合は
大きい。 【0047】従って、本発明に係わる一般式(II)で
表わされる化合物は、STN−LCD を作製するため
の材料として極めて有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中、R1及びR2は各々独立的に炭素原子数1〜7
の直鎖状アルキル基を表わし、nは1〜7の整数を表わ
す。)で表わされる化合物。 - 【請求項2】 請求項1記載の化合物を含有するネマ
チック液晶組成物。 - 【請求項3】 請求項2記載のネマチック液晶組成物
を用いたスーパー・ツイステッド・ネマチック液晶表示
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40361290A JPH04217671A (ja) | 1990-12-19 | 1990-12-19 | 2環式ピリミジン系アルキレングリコール誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40361290A JPH04217671A (ja) | 1990-12-19 | 1990-12-19 | 2環式ピリミジン系アルキレングリコール誘導体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04217671A true JPH04217671A (ja) | 1992-08-07 |
Family
ID=18513342
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP40361290A Pending JPH04217671A (ja) | 1990-12-19 | 1990-12-19 | 2環式ピリミジン系アルキレングリコール誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04217671A (ja) |
-
1990
- 1990-12-19 JP JP40361290A patent/JPH04217671A/ja active Pending
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