JPH0420478Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はロボツト形態から他の形態に変化する
形態変化玩具における腕部の収納構造に関する。

（従来技術とその問題点） 一般に、ロボツト形態から飛行機、自動車等に
形態が変化する形態玩具は、ロボツト形態におけ
る腕部材が飛行機あるいは自動車の形態時に胴部
材の前部から後部に折畳まれる構成のものが多
い。しかし、このような腕部材を胴部材の前部か
後部に折畳む構成とすると、上記飛行機、自動車
等の形態時に胴部材まわりが複雑になり、外観形
状が損なわれてしまうという難点があり、この点
の解決が望まれていた。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は上記の観点に鑑みてなされたものであ
つて、特に胴部材に形成した収納凹部に腕部、脚
部等を構成する可動部材を収納することにより、
外観形状が損なわれることがないほか、形態変化
の多様化を可能にすることができる形態変化玩具
における腕部の収納構造を提案することを目的と
する。

（課題を解決するための技術的手段） 上記課題を解決するための技術的手段として、
形態変化玩具における腕部の収納構造は、ロボツ
ト形態から他の形態に変化するとともに、下記要
件を備えることを特徴とする。

(イ) ロボツトの胴部材の両側部は、他の形態に変
化したとき上下を向いていること (ロ) ロボツトの胴部材の下部両側には収納凹部が
開口形成されていること (ハ) ロボツトの腕部は中途部の二か所で折曲げ可
能な折曲げ部を有し、形態変化時にはＺ字状に
折曲げられ、下方の二つの折曲げ部は上記収納
凹部に収納されること (ニ) 上記収納凹部に収納された腕部の下方の折曲
げ部の外側面は外部に露出していること （考案の作用、効果） ロボツトは自然の状態では胴部材の両側部は左
右を向き、腕部は真直かまたはＬ字状に折れ曲が
つている。ところが、本考案によれば、形態変化
させたときに、ロボツトの胴部材の両側部は上下
を向き、ロボツトの腕部はＺ字状に折曲げられ、
下方の二つの折曲げ部は上記収納凹部に収納され
ている。このような状態はロボツトの自然な状態
とは全く異なるので、変化後の形態において、外
観上ロボツトの胴部を感じさせることがないほ
か、腕部全体がＺ字状に折れ曲がつた状態で外部
に露出しているので、形態変化時には実際よりも
複雑な形状を形成することができる。

（実施例） 以下、図面によつて本考案の実施態様の一例に
ついて説明する。

図において、符号Ａは本考案に係る形態変化玩
具における腕部の収納構造を利用した形態変化玩
具を示す。この形態変化玩具Ａは飛行機から大
砲、大砲からロボツトの形態に可逆的に変化する
ように構成されている。

形態変化玩具Ａは第１図ａに示すように飛行機
形態おいて胴部材２１の両側に支軸２３，２３を
介して可動部材２２，２２が上下部には支軸２３
ｃ，２３ｃを介して腕部材２７，２７がそれぞれ
回動自在に取着されている。そして、この可動部
材２２，２２が前部材２２ａと後部材２２ｂ，２
２ｂとが支軸２２ｃ，２２ｃを介して回動自在
に、また、上記腕部材２７，２７は上腕部２７
ａ，２７ａと下腕部２７ｂ，２７ｂとが支軸２７
ｃ，２７ｃを介して回動自在にそれぞれ連結して
形成されるとともに、上記後部材２２ｂ，２２ｂ
外側面には翼部材２３ｂ，２３ｂが支軸２３ａ，
２３ａを介して折畳み、展開自在に取着され、下
腕部２７ｂ，２７ｂの下部には支軸２7d，２7d
を介して回動自在に手部材２９，２９が取着され
ている。２１ａ，２１ａは胴部材２１の上下面に
形成した収納凹部を示し、この収納凹部２１ａ，
２１ａには腕部材２７，２７を折畳んだときに、
その下腕部２７ｂ，２７ｂと手部材２９，２９が
収納される。また、この胴部材２１の前部には支
軸２３を介して折畳み、展開自在に機首部材２４
が形成されるとともに、後部には支軸２５ａ，２
５ａを介して覆い部材２５が折畳み展開自在に形
成されている。２６はロボツト頭部を示し、この
ロボツト頭部材２６は上記覆い部材２５を折畳ん
だときに胴部材２１の後部より露出される。２
８，２８は上記腕部材２７，２７の外側面の上部
に形成した係合凹部を示す。

形態変化玩具Ａは上述のように構成されている
ので、その形態変化にあたつては、まず第１図ａ
に示すように飛行機形状において可動部材２２，
２２を構成する後部材２２ｂ，２２ｂを支軸２２
ｃ，２２ｃを支点に略45°下方に回動させるとと
もに、この後部材２２ｂ，２２ｂの外側面に取着
されている翼部材２３ｂ，２３ｂを前方に90°折
畳むことによつて同図ｂに示すように大砲形態に
変化させることができる。。次に、この大砲の形
態において後部材２２ｂ，２２ｂに対し前部材２
２ａ，２２ａを支軸２２ｃ，２２ｃを介して回動
させて真直状にするとともに、胴部材２１を支軸
２３を支点に上方に略135°回動させた後、この胴
部材２１の下部に連結した腰部材２１ｂに対し水
平方向に90°回転させる。そして、上記胴部材２
１の裏側に機首部材２４を折畳むとともに、上部
の覆い部材２５を前面に180°折畳んでロボツト頭
部材２６を露出させ、さらに、腕部材２７，２７
を展開させることによつて、同図ｃに示すように
ロボツト形態に変化させることができる。

なお、ロボツト形状から大砲形状、大砲形状か
ら飛行機形状に変化させる場合は上記と反対に各
構成部材を組替えればよい。

ところで、上記形態変化玩具はロボツト形態に
おいて、図２に示すように、胴部材２１の上端部
にはロボツト頭部材２１が設けられ、下部両側に
は収納凹部２１ａ，２１ａが開口形成され、ロボ
ツトの腕部２７は中途部の二か所で支軸２７ｃ，
２７ｄにより折曲げ可能な折曲げ部（下腕部２７
ｂ，手部２９）を有し、形態変化時にはＺ字状に
折曲げられ、下方の二つの折曲げ部（下腕部２７
ｂ，手部２９）は上記収納凹部２１ａ，２１ａに
収納されている。なお、収納凹部２１ａ，２１ａ
に収納された腕部の下方の折曲げ部（下腕部２７
ｂ，手部２９）の外側面は露出している。そし
て、ロボツトの胴部材２１の両側部は、飛行機形
態に変化したとき上下を向いている。

ロボツトは自然の状態では胴部材２１の両側部
は左右を向き、腕部２７，２７は真直かまたはＬ
字状に折れ曲がつている。ところが、上述の形態
変化玩具は、形態変化させたときに、ロボツトの
胴部材２１の両側部は上下を向き、ロボツトの腕
部２７，２７はそれぞれＺ字状に折曲げられ、下
方の二つの折曲げ部（下腕部２７ｂ，手部２９は
上記各収納凹部２１ａ，２１ａに収納されてい
る。このような状態はロボツトの自然な状態とは
全く異なるので、変化後の形態において、外観上
ロボツトの胴部を感じさせることがないほか、腕
部２７全体がＺ字状に折れ曲がった状態で外部に
露出しているので、形態変化時には実際よりも複
雑な形状を形成することができる。

次に、第３図ａ，ｂは上記形態変化玩具Ａを合
体ロボツトにおける胴体部を構成する合体素子２
０として利用した合体ロボツト玩具Ｂを示す。こ
の合体ロボツト玩具Ｂはその胴体部と両腕部と両
脚部とを構成する五体の合体素子２０，３０，４
０，５０，６０を合体して成るもので、この合体
素子２０，３０，４０，５０，６０はロボツトに
変化した状態で胴体部を構成する合体素子２０に
両腕部を構成する合体素子３０，４０と両脚部を
構成する合体素子５０，６０を合体装着すること
によつて形成されている。

次に、合体ロボツト玩具Ｂを構成する合体素子
２０，３０，４０，５０，６０の各構成について
説明する。

まず、胴体部を構成する合体素子２０は第１図
ａ，乃至ｃに示すように飛行機から大砲、大砲か
らロボツトに相互に形態変化するように形成され
ている。すなわち、飛行機形態において胴部材２
１の両側に支軸２３，２３を介して可動部材２
２，２２が回動自在に、上下部には支軸２３ｃ，
２３ｃを介して腕部材２７，２７がそれぞれ回動
自在に取着されている。そしてこの可動部材２
２，２２は前部材２２ａ，２２ａと後部材２２
ｂ，２２ｂとが支軸２２ｃ，２２ｃを介して回動
自在に、また、腕部材２７，２７は上腕部２７
ａ，２７ａと下腕部２７ｂ，２７ｂとが支軸２７
ｃ，２７ｃを介して回動自在に連結されて形成さ
れている。そして、後部材２２ｂ，２２ｂを支軸
２２ｃ，２２ｃを支点に下方略45°回動させて立
設させ、この後部材２２ｂ，２２ｂの外側面に支
軸２３ａ，２３ａを介して取着されている翼部材
２３ｂ，２３ｂを前方に90°折畳むことによつて
大砲形態に変化するように構成されている。次
に、この状態において、後部材２２ｂ，２２ｂに
対し前部材２２ａ，２２ａを支軸２２ｃ，２２ｃ
を介して真直状にするとともに、胴部材２１を支
軸２３を支点に上方に略135°回動させた後、この
胴部材２１の下部に設けた腰部材２１ｂに対し水
平方向に90°回転させる。そして、この胴部材２
１の裏側に支軸２３を介して機首部材２４を折畳
むとともに、胴部材２１の上部に設けた覆い部材
２５を前部に180°折畳んでロボツト頭部材２６を
露出させ、さらに、この胴部材２１の上下面に設
けた収納凹部２１ａ，２１ａより腕部材２７，２
７を展開させることにより、ロボツト形態に変化
するように構成されている。そして、この合体素
子２０はロボツト形態において腕部材２７，２７
の外側面の上部には係合受部２８，２８が形成さ
れている。

次に、合体ロボツト玩具Ｂの両腕部を構成する
合体素子３０，４０は第４図及び第５図に示すよ
うに変化する。まず、左腕部を形成する合体素子
３０は第４図ａ乃至ｃに示すように自動車からロ
ボツトに、右腕部を形成する合体素子４０は第５
図ａ乃至ｃに示すように飛行機からロボツトにそ
れぞれ相互に形態変化するように形成されてい
る。上記合体素子３０は自動車形態において中間
部材３１に対し連結部材３２ａ，３２ａを介して
前部材３２が伸縮自在に、後部材３３が折畳み、
展開自在に取着されるとともに、この前部材３２
の先端には離間可能で支軸３３ａを介して折畳
み、展開自在に先部材３８が、中間部材３１の両
側には腕部材３４，３４が支軸３４ａ，３４ａを
支点に回動自在に取着されている。そして、中間
部材３１に対し前部材３２を伸すとともに、この
前部材３２に設けた先部材３８を90°前方に折畳
み、さらに、後部材３３を後方に180°折曲してロ
ボツト頭部３５を露出させた後、上記中間部材３
１に取着されている腕部材３４，３４を前方に突
出させることによつてロボツト形態に変化するよ
うに構成されている。このロボツト頭部３５は係
合突起としての機能を果す。また、上記中間部材
３１の裏面には嵌合凹部３１ａが形成されてお
り、この嵌合凹部３１ａには第９図ｂに示すよう
に係合突起３６が支軸３６ａを介して折畳み、展
開自在に収納されている。

一方、合体素子４０は第５図ａ乃至ｃに示すよ
うに飛行機形態において胴部材４１が分割可能な
前・後部材４２，４２によつて形成されるととも
に、この前部材４２の両側には腕部材４４，４４
が支軸４４ａ，４４ａを介して回動自在に、後部
材４３の両側には水平翼部材４５，４５が支軸４
５ａ，４５ａを介して折畳み、展開自在にそれぞ
れ取着されている。そして、この前部材４２を前
方に180°回動させてその上部にロボツト頭部４６
を露出させるとともに、腕部材４４，４４を前方
に回動して突出させ、また、後部材４３の水平翼
部材４５，４５を90°後方に折畳むことによつて、
ロボツト形態に変化するように構成されている。
上記ロボツト頭部４６は第９図ａに示すように支
軸４６ａを支点に折畳み、展開自在で、且つ、係
合突起としての機能を果す。

次に、合体ロボツトＢの両脚部を構成する合体
素子５０，６０は第６図及び第７図に示すように
変化する。まず、左脚部を形成する合体素子５０
は第６図ａ乃至ｃに示すように二輪車からロボツ
トに、右脚部を形成する合体素子６０は第７図ａ
乃至ｃに示すようにドリル車からロボツトにそれ
ぞれ相互に形態変化するように形成されている。
そして、上記合体素子５０は二輪車形態において
下部車体１ｃに対し上部車体１ａを支軸１０を支
点に180°展開させるとともに、この上部車体１ａ
の後端に取着されている支持部材４を支軸４ａを
支点に180°展開させて裏側に位置させ、且つ、下
部車体１ｃの両側に取着されている腕部材７，７
を支軸７ａ，７ａを支点に前方に略100°回動させ
ることによつて、ロボツト形態に変化するように
構成されている。

一方、合体素子６０は第７図ａ乃至ｃに示すよ
うにドリル車形態において中央部材６１の前部に
支軸６２ａを介して取着した前部材６２を裏側に
略180°折畳んでその上部にロボツト頭部６３を露
出させるとともに、後部材６４を180°展開させ
る。そして、上記中央部材６１の両側に支軸６５
ａ，６５ａを介して取着した車輪支持部材６５，
６５を前方に突出させることによつて、ロボツト
形態に変化するように構成されている。上記ロボ
ツト頭部６３は支軸６１ａを介して中央部材６１
の前部に90°展開させることができるとともに、
係合突起としての機能を果す。

７０は手部材、７１は足部材、７３は頭部材を
示す。そして、第８図に示すようにこの手部材７
０は合体ロボツトの両腕部を形成する合体素子３
０，４０の後部材３３，４３の下部に形成された
嵌合受部３３ｂ，４３ｂに嵌合し合う嵌合凸部７
０ａ，７０ａが、足部材７１は両脚部を合成する
合体素子５０，６０の上部車体１ａ、後部材６４
の下部に形成した嵌合受部１ｂ，６４ａに嵌合し
合う嵌合凸部７１ａ，７１ａがそれぞれ形成され
ている。また、頭部材７３は合体素子２０の胴部
材２１の上部に設けたロボツト頭部材２６に嵌合
する嵌合凹部７３ａが形成されている。

上記構成の各合体素子２０，３０，４０，５
０，６０を合体させて第３図ａに示す合体ロボツ
トを形成するには、まず、上述の合体素子２０，
３０，４０，５０，６０をロボツト状に形態変化
させる。そして、胴体部を構成する合体素子２０
の胴部材２１の両側に取着した腕部材２７，２７
の外側面に形成した係合受部２８，２８に合体素
子３０の係合突起３６と合体素子４０のロボツト
頭部４６を90°回転させて前方に突出した状態で
係合させることにより、この合体素子３０，４０
を合体させる。次に、上記胴体部を構成する合体
素子２０の後部材２２ｂ，２２ｂの底面に形成し
た係合受部２９，２９に、合体素子５０，６０の
ロボツト頭部１２，６３を係合させることによ
り、この合体素子５０，６０を合体させる。これ
によつて、合体ロボツト玩具Ｂを形成することが
できる。

上記合体素子２０，３０，４０，５０，６０は
互いに着脱自在となつているから、簡単に合体ロ
ボツト玩具Ｂの合体を解除することができる。

上述のように合体ロボツト玩具Ｂは合体素子２
０，３０，４０，５０，６０自体の形態変化を楽
しむことができるとともに、この合体素子２０，
３０，４０，５０，６０を合体させて組合せるこ
とにより、スケールの大きい全く別の合体ロボツ
ト玩具が得られ、これによつて、遊びの領域を拡
大させることができる。

なお、上記合体ロボツト玩具Ｂにおいて、両腕
部を構成する合体素子３０，４０及び両脚部を構
成する合体素子５０，６０は必ずしもこれに限定
されるものではなく、例えば合体素子５０，６０
を両腕部に、合体素子３０，４０を両脚部として
構成してもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ乃至ｃは本考案に係る形態変化玩具に
おける腕部、脚部等を構成する可動部材の収納構
造を利用した形態変化玩具の実施態様の一例を示
す形態変化状態斜視図、第２図ａ，ｂは第１図に
おける胴部材と腕部材との取着関係を示す斜視
図、第３図ａは上記形態変化玩具を胴部材を構成
する合体素子として利用した合体ロボツト玩具の
斜視図、同図ｂ頭部材の斜視図、第４図ａ乃至
ｃ、第５図ａ乃至ｃ、第６図ａ乃至ｃ及び第７図
ａ乃至ｃはそれぞれ合体素子の変化態様を示す説
明図、第８図ａ乃至ｃは手部材、足部材及び頭部
材の装着態様説明図、第９図ａは第５図における
ロボツト頭部の可動状態を示す説明図、同図ｂは
第４図における中間部材に設けた係合突起の可動
状態を示す説明図である。 符号Ａ……形態変化玩具、２１……胴部材、２
２……可動部材、２４……機首部材、２５……覆
い部材、２６……ロボツト頭部、２７……腕部
材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ロボツト形態から他の形態に変化するととも
   に、下記要件を備えることを特徴とする形態変化
   玩具における腕部の収納構造。 (イ) ロボツトの胴部材の両側部は、他の形態に変
   化したとき上下を向いていること (ロ) ロボツトの胴部材の下部両側には収納凹部が
   開口形成されていること (ハ) ロボツトの腕部は中途部の二か所で折曲げ可
   能な折曲げ部を有し、形態変化時にはＺ字状に
   折曲げられ、下方の二つの折曲げ部は上記収納
   凹部に収納されること (ニ) 上記収納凹部に収納された腕部の下方の折曲
   げ部の外側面は外部に露出していること。