JPH04194036A - 非毛羽状吸水性極細仮撚加工糸 - Google Patents

非毛羽状吸水性極細仮撚加工糸

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JPH04194036A
JPH04194036A JP32067990A JP32067990A JPH04194036A JP H04194036 A JPH04194036 A JP H04194036A JP 32067990 A JP32067990 A JP 32067990A JP 32067990 A JP32067990 A JP 32067990A JP H04194036 A JPH04194036 A JP H04194036A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、非毛羽状吸水性極細仮撚加工糸に関し、更に
詳しくは布帛にしたとき、吸水性や風合が優れたおちつ
いた光沢を呈する極細仮撚加工糸に関する。
〈従来技術〉 仮撚加工により得られるポリエステル加工糸は、嵩高性
に富み、強伸度特性も良好でそのイージーケア性やドラ
イ感などから衣料用途に好んで用いられてきた。そして
、昨今は吸水性糸条が脚光を浴びるようになった。
一般に、繊維製品が水を保持する性質があるのは、天然
繊維に代表されるように、線維そのものが吸湿、吸水性
能のある場合と、繊維と繊維との微細な間隙に水が保持
される場合と大別できる。
合成繊維のように繊維自体が吸湿、吸水効果がなくても
、繊維が集合体になった場合、吸水性能を有するのは後
者の原理による。
しかし、両者のいずれの原理でも、布帛が水を保持した
状態で肌に接すると、寒冷感、不快な肌ざわり感を覚え
る。例えば、吸水性に優れていると一般に言われている
木綿でも、発汗すると布帛が肌にべとついで不快な肌ざ
わり感を覚えることがある。この不快な肌ざわり怒を少
なくするためには、肌に発生した汗を布帛がいち早く吸
い取り、かつ肌に接する布帛面に残留する汗が、なるべ
く少ないことが望ましい。
また、吸水性糸条の製造方法として、海島型複合繊維の
海成分を除去することも知られているく特公昭62−3
1106号公報)。しかし、この場合は特殊な紡糸装置
を必要とするばかりでなく、2種以上のポリマーの準備
、溶剤処理といった点で非常に高価なものになる。
〈発明の目的〉 本発明の目的は、ポリエステル繊維の特徴を生かしつつ
、吸水性およびおちついたナチュラルな光沢を呈するポ
リエステル繊維気合体を提供することにある。
〈発明の構成・作用〉 本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意研究し
た結果、ポリエステルマルチフィラメントからなる極細
仮撚加工糸において、単糸断面ヘンペイ係数及び断面ヘ
ンペイ係数分布形状を設計することによって、従来のポ
リエステル加工糸からは到底考えられないほど、柔軟な
風合を示し、かつ発汗による不快な肌ざわり感の少ない
、吸水性糸条が得られることを見出し本発明に到達した
本発明によれば、単糸繊度が0.7デニール以下のポリ
エステルマルチフィラメントからなる仮撚加工糸であっ
て、断面ヘンペイ係数(S>の平均値が2.0〜3.O
1断面ヘンペイ係数分布比(γ)が1,3以上、さらに
全捲縮率(T、C)が5〜12%であることを特徴とす
る非毛羽状吸水性極細仮撚加工糸が提供される。
但し、断面ヘンペイ係数(S)および断面ヘンペイ係数
分布比(γ)は以下の定義に従う。
断面ヘンペイ係数(S)=L□/L2 ここで、Llは単繊維の断面において、最も長い部位の
長さく長軸〉 Llは単繊維の断面において、長軸に 直交する最大幅 である。
断面ヘンペイ係数分布比くγ)=γ1/γ2ここで、γ
1は上記の吸水性極細仮撚加工糸を構成する全単糸数を
100としたとき、ヘンペイ係数の小さい方から数えて
75番目の単糸のヘンペイ係数、 γ2は上記の吸水性極細仮撚加工糸を 構成する全単糸数を100としたとき、ヘンペイ係数の
小さい方から数えて25番目の単糸のヘンペイ係数 である。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明でいうポリエステルとしては、例えばポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど通
常ポリエステル繊維として知られたもので、更に場合に
より、イソフタル酸やスルホイソフタル酸などのジカル
ボン酸やポリエチレングリコールなどのアルコールなど
の成分を共重合したものがあげられる。
本発明は、このようなポリエステルを主体とする極細仮
撚加工糸からなるものであるが、その単糸繊度(フィラ
メントデニール)が0.7デニール以下であることが必
要である。0,7デニールを越える場合は風合が粗硬に
なるばかりか、繊維密度が上げられず、布帛での強度も
低下し、その結果吸水性も低下する傾向にあり、更に発
汗による不快な肌ざわり感の少ない布帛を得ることがで
きない。また、加工糸全体としては100〜180本の
フィラメントで構成されるのが好ましい。
そして、本発明の極細仮撚加工糸に吸水性能を発揮させ
るためには、断面ヘンペイ係数<S>の平均値が、2.
0〜3.O(好ましくは2.2〜.2.8)であること
が必要である。ここでいう断面ヘンペイ係数<S>は、
下記に定義した値であり、マルチフィラメントの横断面
の拡大写真から各フィラメントの断面ヘンペイ係数を求
めたものであり、ランダムに少なくとも100ケ所につ
いて測定した平均値である。
断面ヘンペイ係数<5)=L1/L2 ここで、Llは単繊維の断面において、最も長い部位の
長さく長軸) L2は単繊維の断面において、長軸に 直交する最大幅 である。
ここでLl、L2について第1図に示す繊維断面の具体
例にて説明する。第1図の繊維断面中太も長い部位に線
を引き、この長さを長軸L0とし、次にこの長軸Llに
垂直に測定した最大幅部を調べ、これをL2としたもの
である。
上述の断面ヘンペイ係数(S)は、織編物とした場合の
光沢効果や吸水性能及び保水効果の重要な因子であり、
この断面ヘンペイ係数(S)が2.0未満では、フィラ
メント上での“乱反射”が特に増大し、かつ本発明の目
的とするおちついたナチュラルな光沢が得られず、かつ
吸水効果を充分発揮させることができない。
一方、断面ヘンペイ係数(S)が3.0を越える場合は
、光沢差が強すぎて光沢感(キラキラ感)が強調されす
ぎるので、好ましくない。
更に重要なことは、下記に定義する断面ヘンペイ係数分
布比(γ)が1.3以上、好ましくは1.5以上である
ことが必要である。
断面ヘンペイ係数分布比(γ)−γ1/γ2ここで、γ
1は上記の吸水性極細仮撚加工糸を構成する全単糸数を
100としたとき、ヘンペイ係数の小さい方から数えて
75番目の単糸のヘンペイ係数、 γ2は上記の吸水性極細仮撚加工糸を 構成する全単糸数を100としなとき、ヘンペイ係数の
小さい方から数えて25番目の単糸のヘンペイ係数 である。
上記の断面ヘンペイ係数分布比(γ)は、上述の断面ヘ
ンペイ係数(S)と同様に、繊維と繊維との微細な間隙
に水が保持される効果に間して重要な因子であり、また
織編物とした場合のナチュラルなおちついた光沢効果及
び吸水効果に大きく作用する。
ちなみに、通常の丸断面糸から得られる断面ヘンペイ係
数<S>の平均値が1.0〜1.6、かつ断面ヘンペイ
係数分布比くγ)は1.2以下であり、これから得られ
た織編物は光沢斑が大きくかつ吸水機能も劣る。
従って、本発明においては断面ヘンペイ係数分布比(γ
)として1.3以上、好ましくは1.5以上であること
が必要で、これらの要件を満たさない時(γ−1,3未
満において)は繊維と繊維の微細な間隙に染料吸収もさ
ることながら、水が保持されにくくなり、おちついたナ
チュラルな光沢が得られず、かつ安定した吸水性能が得
られない。つまり、肌にべとついて不快感を覚えるのは
、肌に触った時の単位繊度当りの接触面積が大きいこと
に主因すると考えられる。
即ち、木綿繊維のように、保水率の大きい繊維の場合は
、かえって皮膚表面を濡らしベトッキ感を与えるが、本
発明の極細仮撚加工糸は、皮膚と接触する面が常に極細
繊維により覆われており、常に乾いた感じとなり、柔軟
な肌ざわり感を与えるものである。
本発明の吸水性を呈する極細仮撚加工糸は、単糸フィラ
メントのセクション分布が広範囲に亘ることがら、繊維
と繊維の微細な間隙に水が保持されやすく、べとつき感
がなく、染料吸収が均一となり、染着差によるイラツキ
がなくおちついたナチュラルな光沢が得られる。
更に、断面ヘンペイ係数(S>が小さい部分と大きい部
分とで、若干の結晶化度、配向性等の構造差に基づいた
緩やかな捲縮が生じており、繊維軸方向に均衡のとれた
、糸の膨らみ感を増長させ、柔軟な肌ざわりを与える優
れた風合の布帛を作り得る。
ここで、断面ヘンペイ係数分布比(γ)において、ヘン
ペイ係数の小さい方から数えて25番目あるいは75番
目の単糸の特定の仕方は次の通りである。
(a)例えば全単糸数が100本の場合・15番目の単
糸 100 X25/100 =25 つまり、Sの小さい方から数えて25(本)番目の単糸
が“25番目の単糸”に相当する。
・75番目の単糸 100 x75/100ニア5 つまり、Sの小さい方から数えて75番目の単糸がパフ
5番目の単糸″に相当する。
(b)例えば、全単糸数が150本の場合:・25番目
の単糸 150 X25/100 =37.5 この場合、単糸を単独で特定することはできないので、
Sの小さい方から数えて37番目の単糸のSと38番目
のSとの平均値をもって、パフ5番目の単糸”のSとす
る。
・75番目の単糸 150 X75/100 =112.5この場合も、単
糸を単独で特定することはできないので、Sの小さい方
から数えて11212番目糸のSと11313番目との
平均値をもって、75番目の単糸のSとする。
更に本発明の、極細仮撚加工糸の全捲縮率(T。
C)が5〜12%の範囲にあることが、吸水性の面から
いって必要である。
T、Cが5%未満の場合、肌ざわり感はソフトであるが
、ボリューム感(膨らみ感)に欠け、織編物製品(吸水
布帛)とした場合の嵩高性が著しく貧弱となり、吸水性
も低下する。
一方、T、Cが12%を越える場合は、膨らみ感(ボリ
ューム感)はよいが、手ざわり感がガサガサのザラツキ
感を呈し、織編物最終製品く吸水布帛)とした場合の柔
軟な肌ざわり感に欠け、この場合も吸水性が低下する。
また、吸水性布帛を構成するためには、極細仮撚加工糸
を50%(重量)以上用いることが必要である。構成比
率が50%未満では得られる布帛は吸水性能、柔軟な肌
ざわり感が不足し、本発明の目的を達することができな
い。
次に、本発明の極細仮撚加工糸は、例えば以下に述べる
処決によって得ることができる。
まず、前述したポリエステル系熱可塑性重合体は加熱溶
融され、口金孔を通して、通常の紡糸方法に従って吐出
される。このようにして吐出されたポリマーは、300
0m /分量上4000m 7分以下の引取り速度(紡
速)で溶融紡糸する。その際、ポリエステル未延伸糸の
複屈折率(Δn)が0,03以上0.06以下になけれ
ばならない。紡速が3000m/分未満で、かつΔnが
0.03未満の場合は、仮撚加工において糸条が脆化し
て糸切れが多発する他、得られた加工糸の断面ヘンペイ
係数(S)及び断面ヘンペイ係数分布比(γ)が、かた
よりすぎるり向にあり好ましくない。
一方、紡速が4000m/分を超え、がつΔnが0.0
6を超えると、仮撚加工において毛羽が多発し、織物品
位に悪影響を与える他、得られた加工糸の断面ヘンペイ
係数(S)の平均値が2.0未満、断面ヘンペイ係数分
布比(γ)が1.3未満となり、目的とする落ち着いた
光沢感及び吸水効果が得られない。
次に、このようにして得られた原糸を第2図に示す工程
により仮撚又は延伸仮撚加工する。
前述の高配向ポリエステル未延伸糸(原糸)1は、フィ
ードローラ2に供給され第1デリベリ−ローラーとの間
に設けた交絡用空気噴射ノズル3で交絡を付与された後
、第1ヒーター5、冷却プレート6を経て仮撚付与装置
に導入され第2デリベリ−ローラー8にて引取られ、こ
の間に仮撚−セット−解撚される。その後、第3デリベ
リ−ローラー9、給油装置10を経てチーズ11に巻取
られる。
ここで、大事なことは、上記のポリエステルマルチフィ
ラメントからなる未延伸原糸に、あらかじめ交絡を付与
した後、延伸仮撚加工することにある。
更に本発明にあっては、延伸仮撚加工前に、あらかじめ
交絡を付与しておくことによって、交絡部では仮撚加工
時に構成単糸の層転移が阻止され、捲縮クリンプの付与
が妨げられる。
一方、交絡が付与されていない部分では、単糸の層転移
が起こり、捲縮クリンプが付与される。
交絡が付与された状態で、熱セットされるため、マルチ
フィラメントの長さ方向に一般には50ケ/m以上、特
に60ケ/m以上の交絡を付与することにより、毛虫毛
羽の発生のない極細加工糸が得られる。更に、マルチフ
ィラメントの長さ方向に捲縮クリンプ形態が変化したふ
くらみの豊かな嵩高で、弾力性があり、ふくよかな感覚
の望ましい形態の仮撚加工糸が得られる。
ポリエステルフィラメント原糸に交絡を付与するには、
通常の流体噴射交絡付与装置が用いられる。
本発明において、延伸仮撚加工前に付与する交絡は、従
来の仮撚加工後の糸条に集束性を与えることを目的とし
て付与する交絡とはまったく別異のものである。仮撚加
工後に交絡処理した加工糸は、本発明方法で得られた仮
撚加工糸と類似の外観を呈するが、その交絡は、わずか
なシゴキによって簡単に消滅してしまい、更に、交絡部
、非交絡部が共に同じ程度に仮撚付与されているので、
弛緩熱処理によって加工糸の長さ方向に均一な捲縮クリ
ンプ形態が発現してしまう。
このことは、特に極細糸を仮撚加工後の交絡処理時に損
傷を与え、毛羽足の長い″毛虫状毛羽“′〈毛羽の長さ
3〜10mm>が発生し、品位低下を招くと共に、後加
工での解舒性(市場での製織性〉で問題がある。
また、延伸仮撚加工前に、交絡を付与しなかった場合や
、交絡を付与しても交絡度が50ケ/mに満たない場合
も同様に、“′毛虫状毛羽”が発生する傾向があり好ま
しくない。
延伸仮撚加工に際しては、前述の高配向未延伸糸を、仮
撚数T (t/m)26000 /v’ De≦T≦3
4000/J De (De・・・加工糸の全デニール
)、仮撚加工温度H(’C) 150≦H≦200℃で
、延伸仮撚加工する。
仮撚数T (t/m)が26000 /7下未満では、
得られるポリエステル加工糸は捲縮性及び嵩高性に乏し
いばかりか、及び目的とする断面ヘンペイ係数が得られ
ない。そして、このような加工糸を製織あるいは編成し
た織編物は光沢感、風合に欠け、かつ吸水性布帛として
供し得ない。
一方、仮撚数T (t/m)が34000 /N/ D
eを超えると、延伸仮撚加工時に、毛羽が発生し、かつ
断面ヘンペイ係数分布(γ)がかたよる傾向となり、所
望の吸水性布帛が得られない。
また、仮撚加工温度が150℃未満の場合には、得られ
る極細加工糸の全捲縮が5%未満となり、ふくらみ感が
不足し、一方、200℃を超えると全捲縮が12%を超
えてガサツキ感が発生し、いずれも吸水性布帛のく風合
)肌ざわり怒に不足を生じ好ましくない。
一般的に断面ヘンペイ度を大きくするには、紡速を上げ
る、撚数を上げる、加工温度を上げる、単糸deを細く
するといったことが考えられるが、これらの条件を上記
のように限られた条件に最適化することにより、目的と
する断面ヘンペイ係数。
断面ヘンペイ係数分布比が得られ、このことにより落ち
着いたナチュラルな光沢と柔軟な肌ざわり感を有する、
吸水性布帛を実現し得るのである。
その他、従来の技術では、仮撚加工前にあらかじめ先撚
を付与して、仮撚加工糸を製造するには、仮撚加工前の
糸条に、イタリー撚糸機、ダブルツイスター等で300
T/m前後の撚を付与していた。
この方法では、パッケージに巻かれた仮撚加工前の糸条
を、−旦小さなパッケージに巻返しな後で撚糸機にかけ
るため、操作がすこぶる繁雑となり、しかも、撚糸速度
は20m/分程度と遅いため、生産効率も劣るという問
題がある。
本発明によれば、上述した繁雑で生産効率の劣る撚糸工
程を省略し、簡単で効率のよい極細仮撚加工糸が得られ
る。
また、それ以外にも従来の極細繊維における、コニュゲ
ートタイブやポリマー改質による吸水性改善糸よりも、
低コストで生産できる(通常の紡糸法で安価に生産)利
点がある。
〈実施例〉 以下に実施例をあげて、本発明を具体的に説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 極限粘度(「η」6o)が0.648であるポリエチレ
ンテレフタレートのポリマーを常法に従ってチップ化し
、乾燥し、孔径0.15φの円形吐出孔を72個穿設し
た紡糸口金を使用して、最高310℃で溶融し紡糸捲取
、引取速度毎分3000mで高速紡糸して82デニール
/144フイラメント、単糸de=0.6デニールで複
屈折率が△n 0.050の極細糸を得た。
得られた紡出糸の極限粘度[ηF]は0.625であっ
た。この得られた糸を第2図に示す工程で、交絡処理及
び延伸仮撚加工を行なった。
インターレースノズルにより、オーバーフィード率1.
5%、圧空圧3kg/−で60ケ/mの交絡を付与し、
引続いて延伸倍率工、50、ヒーター温度180℃、仮
撚装置に外接式摩擦仮撚装置を用い、仮撚数を4600
ケ/m、糸速600 m/分で延伸仮撚加工し、50デ
ニール/144フイラメントの加工糸を得た。
このようにして得られた加工糸の物性は、強度4jg/
de、シルクファクター25.0、その他の物性(T、
Cセクション分布)は、第1表に示した通りである。ま
た紡糸調子、極細加工糸の毛羽がなく、かつ強度も充分
良好である。
この極細仮撚加工糸〈50デニール/144フイラメン
ト、単糸de=0.35de) 、及び原糸、加工条件
を種々変更して得た仮撚加工糸を用いて経緯にそれぞれ
8本:8本を配列して80本/インチ×80本/インチ
の平織物を製織した。該織物を80℃X20分間精練リ
ラックスし、180℃×45秒のプレセットを実施し、
通常の染色工程を経てファイナルセットを施した。それ
らの布帛について風合と吸水性について測定し、その結
果を第1表に示す。
また、この布帛を用いて、タオル、肌着をつくり、特別
温調室の温度33℃、湿度80%で激しい作業を実施し
た。
この作業で発生した汗は、表面の極細仮撚加工糸による
吸水布帛に迅速に吸収され、皮膚への快感度は極めて良
好であった。また激しい作業のあと、軽度の作業に移っ
た時に、肌着が汗で濡れることにより、寒冷感、べとつ
き感もほとんどなかった。
第2表には本実施例によるテスト結果を記載し、比較用
として木綿繊維100%、普通ポリエステル加工糸10
0%による布帛の試験結果を示す。
上記第2表に記載した保水率*(1)、吸水速度(2)
、(3) 、べとつき度(4)は、下記により測定する
(1)保水率測定法二 布帛を乾燥して得られる試料を水中に30分以上浸漬し
た後、家庭用電気洗濯機の脱水機で5分間脱水する。乾
燥試料の重量と脱水後の試料の重量から、下記式により
求めた。
(2)吸水速度試験法<JIS−LI018に準する)
試験布帛(試料〉をアニオン性洗剤ザブ(花王石鹸社製
)の0.3%水溶液で、家庭用電気洗濯機により40℃
で30分の洗浄を行い、次いで乾燥して得られる試料を
水平に張り、試料の上方1cmの高さから水滴を1滴(
0,04cc )滴下し、水が完全に試料に吸収され反
射光が観測されなくなるまでの時間を測定する。
(3)バイシック法(JIS−L1018Bに準ず)織
物の一端を水に浸しく巾2.5cm) 10分後に吸い
上げられる水の高さで吸水性を測定する。
(4)べとつき度 牛皮上を保水させた布帛を滑らす時の抵抗(動摩擦係数
)を測定しベトッキ度として評価する。
〈発明の効果〉 本発明の吸水性極細仮撚加工糸は、ポリエステル100
%で従来のコンジュゲート方式(ナイロン混)よりも低
コストで、しかもナイロンなどの黄ばみ感や、ヌメリ感
がなく、落ち着いたナチュラルな光沢で極めて吸水特性
に優れた布帛であって、更に柔軟で特に水吸収を必要と
するタオル手触りの肌着、ドライ感良好なドライタオル
等の衣料用布帛として極めて好適な素材である。
【図面の簡単な説明】
第1図は断面ヘンペイ係数(S)についての説明図、第
2図は本発明の極細仮撚加工糸の製造工程の一例を示す
路線図である。 1・・・・・・ポリエステルフィラメントからなる原糸
、2・・・・・・フィードローラー(プリ、フィードロ
ーラー〉、 3・・・・・・交絡用空気噴射ノズル、7・・・・・・
仮撚付与装置、 4・・・・・・第1デリベリローラー 8・・・・・・第2デリベリローラー、5・・・・・・
第1ヒーター、 6・・・・・・冷却プレート、 9・・・・・・第3デリベリローラー、10・・・・・
・給油装置、 11・・・・・・チーズ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 単糸繊度が0.7デニール以下のポリエステルマルチフ
    ィラメントからなる仮撚加工糸であって、断面ヘンペイ
    係数(S)の平均値が2.0〜3.0、断面ヘンペイ係
    数分布比(γ)が1.3以上、さらに全捲縮率(T.C
    )が5〜12%であることを特徴とする非毛羽状吸水性
    極細仮撚加工糸。 但し、断面ヘンペイ係数(S)および断面ヘンペイ係数
    分布比(γ)は以下の定義に従う。 断面ヘンペイ係数(S)=L_1/L_2 ここで、L_1は単繊維の断面において、最も長い部位
    の長さ(長軸) L_2は単繊維の断面において、長軸に 直交する最大幅 断面ヘンペイ係数分布比(γ)=γ_1/γ_2ここで
    、γ_1は上記の吸水性極細仮撚加工糸を構成する全単
    糸数を100としたとき、ヘンペイ係数の小さい方から
    数えて75番目の単糸のヘンペイ係数、 γ_2は上記の吸水性極細仮撚加工糸を 構成する全単糸数を100としたとき、ヘンペイ係数の
    小さい方から数えて25番目の単糸のヘンペイ係数 である。
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Cited By (4)

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