JP2966866B2 - ポリエステル2層構造加工糸 - Google Patents

ポリエステル2層構造加工糸

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、仮撚加工糸であるにもかかわらず仮撚加工
が行なわれていない様な単なる延伸糸のような風合い、
および外観を高度に有する絹調嵩高性構造加工糸に関す
るものであり、主としてフエミニン調のシルクライクな
衣料用分野に供せられるものである。
(従来の技術) 本発明者らは、仮撚加工糸であるにもかかわらず仮撚
加工が行なわれておらず単なる延伸糸のような風合いお
よび外観を有する絹調ポリエステル系嵩高加工糸を発明
しそれの特許出願を既に行なつている(特開昭63−2823
31号)。この特許出願を行なつている技術により、2種
以上のポリエステルフイラメント糸条からなり、一方の
糸条が芯糸、他方の糸条が側糸となつているポリエステ
ル2層構造加工糸において、該加工糸長さ方向に側糸の
芯糸が混繊交絡しており、かつ捲縮率(K1値)が5%以
下、沸水収縮率が6%以上、比重が1.3750以下であるこ
とを特徴とするポリエステル2層構造加工糸が得られこ
のものは絹の外観および風合を有している。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らは、上記出願の技術についてさらに研究を
行ない、その結果、上記技術において特定の条件を満足
するものが、上記出願のポリエステル2層構造加工糸よ
り一層、絹の風合および外観を有するポリエステル2層
構造加工糸であることを見出した。
(課題を解決するための手段) すなわち本発明は、2種以上のポリエステルフイラメ
ント糸条からなり、一方の糸条が芯糸、他方の糸条が側
糸となつているポリエステル2層構造加工糸において、
側糸および芯糸の単繊維繊度がそれぞれ2デニール以
下、4デニール以上、かつF値(側糸フイラメント数/
芯糸フイラメント数)が2〜5であつて、該加工糸長さ
方向に側糸と芯糸が混繊交絡しており、かつ捲縮率(K1
値)が5%以下、沸水収縮率が6%以上、比重が1.3750
以下であることを特徴とするポリエステル2層構造加工
糸である。
ここでK1とは、綛巻取機で5000デニール(d)の綛と
なるまで試料を巻取つた後、綛の下端中央に10gの荷重
を吊して上部中央でこの綛を固定し、0.001g/dの荷重が
掛つた状態で90℃にて30分間熱水処理を行なう。ついで
無荷重状態で室温に放置して乾燥した後、ふたたび10g
の荷重を掛け5分間放置後の糸長を測定し、これをL
1(mm)とする。次に1kgの荷重を掛け30秒間放置後の糸
長を測定しL2(mm)とする。K1は次式により求められ
る。
K1(%)={(L2−L1)/L2}×100 このK1値は、ヤーンの捲縮性による縮みの大きさを示
すもので、大荷重を掛け捲縮を無にした時の長さと極く
少荷重(無荷重にも相当)を掛けた時の長さの差を示す
ものである。
通常の嵩高性構造加工糸(ウールライク風合糸)のK1
値は7〜20%である。なかには5%以下の構造加工糸も
あるが、それらは膠着糸や仮撚2段ヒーター高熱処理糸
であり、いずれも仮撚1段または2段の高熱処理により
得られるものであり、K1値が5%以下であつても高熱処
理の結果沸水収縮率および比重が本発明で規定する範囲
から大きく外れるものである。K1値が5%を越える場合
には、捲縮性が高く、加工糸ライクとなり、延伸糸様の
ものとはならない。より好ましくはK1<4%である。
本発明に於ける目的の独特の絹紡調の良好な風合を得
るためには、1段および2段共に高熱処理を行なつては
ならず、低捲縮性でかつ製織後の後加工熱処理によつて
一般的な加工糸とは異なる比較的大きな収縮熱変化が重
要であつて、その為には沸水収縮率が6%以上および比
重が1.3750以下であることが必要である。沸水収縮率が
6%未満の場合や比重が1.3750を越える場合には、生機
製織後の収縮が少なく、ふくらみのある特徴ある風合が
得難いものとなり、共に本発明の目的とする延伸糸様構
造加工糸は得られない。より好ましくは沸水収縮率7%
以上、比重1.370以下である。
一般に伸度の異なる二本の糸を合糸仮撚すると、伸度
の小なる糸が芯糸となり、伸度の大なる糸が側糸となり
外周に撚られるため、外周に廻つた糸が芯糸より過大延
伸されることにより、必然的に糸長差が生じることとな
る。糸長差が存在する場合、絡合処理を付与しなければ
取扱い性が非常に不良であり、芯糸と側糸の肌分れや毛
羽の発生が激しく、得られた布帛に筋状の染色斑が多発
し易い。絡合処理は、仮撚または延伸仮撚の前に実施す
るのが望ましく、仮撚後に付与すると毛羽が多発する傾
向となる。しかしながらこの毛羽の発生はスパンライク
なより絹紡調に近い風合をもたらすため、スパンライク
な絹糸調の風合を極めて重要視する場合には、仮撚後に
絡合処理を付与してもよい。
このようなK1値、沸水収縮率、比重等を共に満足する
ポリエステル2層構造加工糸は、例えば次のような方法
により得られる。まず、破断伸度差が50%以上である二
本のポリエステル繊維糸条を含む複数本の糸条を合糸し
て絡合処理し、そののち80〜150℃の範囲での低温撚セ
ツト温度で、かつ下記式 を満足する低撚数で仮撚または延伸(同時または連続)
仮撚を行なうことにより得られる。延伸の前に絡合処理
を行なう場合、延伸倍率が1.5以上、特に2.0以上とする
と絡合点が破壊され、集束性が悪化するので、芯糸とな
る低伸度糸は約2500m/分以上の高速紡糸未延伸糸を用い
ることが望ましい。しかし、芯糸に延伸糸を用いた場
合、延伸糸の物性として既に沸水収縮率が8〜10%及び
比重が1.380近いものとなつているため、本発明で規定
する沸水収縮率6%以上、比重1.3750以下という範囲か
ら逸脱し易いこととなるが、このような場合には側糸と
して適当なものを用い、これとの合糸による平均化によ
り本発明で規定する範囲とすることができ、このような
加工糸からも良好な布帛が得られる。このことからも明
らかなように、本発明で言う比重とは、芯糸と側糸の平
均値、すなわち量比を加味した平均値である。
このような方法により、絹の風合および外観を有する
構造加工糸が得られるが、本発明者らは更に研究を行な
つた結果、上記したような2層構造加工糸において、さ
らに下記の条件(1)〜(3)を満足していると、より
一層絹の風合・外観を有し、さらに織物とした後におい
ても極めて絹織物に酷似した風合・外観となる2層構造
糸が得られることを見出した。
(1) 芯糸を構成するフイラメントの単繊維デニール
が4デニール以上であること。
(2) 側糸を構成するフイラメントの単繊維デニール
が2デニール以下であること。
(3) F値(側糸を構成するフイラメント数/芯糸を
構成するフイラメント数)が2〜5の範囲内であるこ
と。
芯糸を構成するフイラメントの単繊維デニールが4デ
ニール未満の場合には、織物としたときに得られる織物
の腰、反発感が絹織物のそれとは離れたものとなり、絹
織物の風合が充分には得られない。
従つて、芯糸を構成するフイラメントの単繊維デニー
ルは、4デニール以上が必要である。好ましくは5〜7
デニールの範囲内である。
また側糸を構成するフイラメントの単繊維デニールを
2デニール以下とすることは、絹織物のソフトタツチ、
しなやかさを表現する上で必要である。より好ましくは
1.5〜0.5デニールである。
本発明において、芯糸を構成するフイラメントの総デ
ニールをD1,側糸を構成するフイラメントの総デニール
をD2とした場合、D2/D1は0.5〜2.0、特に0.8〜1.5とす
るのが好ましい。これは、芯糸が多ければ織物とした場
合芯糸が手に触れる事となり、絹織物様のソフトタツチ
が失なわれ、逆に芯糸が少なければ絹織物様の腰、反発
感が失なわれる事となるためである。
芯糸を構成するフイラメントの単糸デニールを大きく
することは、別の見方をすれば、フイラメント数を減少
させる事を意味し、側糸を構成するフイラメントの単糸
デニールを小さくすることはフイラメント数を増加させ
る事を意味する。よりソフトタツチ、より反発感のある
織物を狙い芯に極太の糸、側に極細の糸を用いると芯糸
と側糸の比、F値は5を越えてしまう。F値が5を越え
た場合、流体加工による混合交絡処理を施しても芯糸と
側糸は一見良好に交絡している様に見えるが実際には側
糸と芯糸の交絡点が少なく、絡合が弱くなつており、撚
糸、製織工程でネツプが発生しトラブルを起し易しな
る。逆にF値が2よりも小さい場合には絹様のソフトタ
ツチが得られない。より好ましくはF値3〜4の範囲内
である。
側糸が丸断面フイラメントからなる場合は、流体加工
による混合交絡が弱いのに対して、側糸の断面がT型、
Y型等の異型断面、特に頂部が3つあるような異型断面
フイラメントの場合には、流体加工による混合交絡が強
く、加工がし易いという特長を有している。さらにこの
ような異型断面の場合には、絹様の光沢を表現する上に
おいても優れている。
本発明の加工糸を構成しているポリエステル繊維は、
エチレンテレフタレート単位を主体とするポリマーから
なる繊維であり、もちろん変性のために少量の他の成分
(たとえばイソフタル酸やスルフオイソフタル酸など)
が共重合されていてもよく、また他のポリマーや添加剤
成分が混合されていてもよい。
以下、実施例により本発明をさらに説明する。
実施例1 常法により得られたポリエチレンテレフタレートブラ
イトポリマーから成る紡糸速度3700m/分で巻取つた丸断
面90デニール12フイラメントの高速紡糸未延伸糸(伸度
115%)をAとする。次に同様に得られたポリエチレン
テレフタレートブライトポリマーから成る紡糸速度2300
m/分で巻取つた丸断面90デニール48フイラメントの紡糸
未延伸糸伸度225%をBとする。F値は4.0、このAとB
を合糸し予め3.0kg/cm2圧の空気圧にて絡合数120個/Mの
絡合処理を行なつた後、次の条件にて延伸同時仮撚を行
なつた。
仮撚条件 ヒーター温度 130℃ 延伸倍率 1.50 撚 数 2000T/M 得られた加工糸の物性は次の如くであつた。芯糸の単
糸デニール5.0デニール、側糸の単糸デニール1.3デニー
ル、捲縮率(K値)2.5%、沸水収縮率7.5%、比重1.37
15 この糸は混合交絡状態、形態安定性、工程通過性が良
く、ソフトで反発感のある絹調構造加工糸であつた。
実施例2 常法により得られたポリエチレンテレフタレートブラ
イトポリマーから成る紡糸速度2000m/分で巻取つたT字
断面紡糸未延伸糸をC〜Fとする。C〜Fを各々実施例
1で示した高速紡糸未延伸糸Aと合糸し、空気圧3.5kg/
cm2圧にて、絡合数120個/Mの絡合処理を行なつた後、仮
撚加工した。その結果を表1に示す。
実施例3 常法により得られたポリエチレンテレフタレートブラ
イトポリマーから成る紡糸速度3500m/分で巻取つた高速
紡糸未延伸糸をG〜Jとする。G〜Jを各々実施例1で
示した紡糸未延伸糸Bと合糸し、空気圧3.5kg/cm2圧に
て絡合数120個/Mの絡合処理を行なつた後仮撚加工し
た。その結果を表2に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D02G 3/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2種以上のポリエステルフイラメント糸条
    からなり、一方の糸条が芯糸、方の糸条が側糸となつて
    いるポリエステル2層構造加工糸において、側糸および
    芯糸の単繊維繊度がそれぞれ2デニール以下、4デニー
    ル以上、かつF値(側糸フイラメント数/芯糸フイラメ
    ント数)が2〜5であつて、該加工糸長さ方向に側糸と
    芯糸が混繊交絡しており、かつ捲縮率(K1値)が5%以
    下、沸水収縮率が6%以上、比重が1.3750以下であるこ
    とを特徴とするポリエステル2層構造加工糸。
  2. 【請求項2】側糸が異形断面繊維からなる請求項1に記
    載のポリエステル2層構造加工糸。
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