JP2795653B2 - ポリエステル多層構造加工糸 - Google Patents

ポリエステル多層構造加工糸

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    • D02GCRIMPING OR CURLING FIBRES, FILAMENTS, THREADS, OR YARNS; YARNS OR THREADS
    • D02G3/00Yarns or threads, e.g. fancy yarns; Processes or apparatus for the production thereof, not otherwise provided for
    • D02G3/22Yarns or threads characterised by constructional features, e.g. blending, filament/fibre
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリエステル仮撚多層構造加工糸に関する
ものである。更に詳しくは、捲縮弾性が小さく熱水収縮
率が大きい多層構造加工糸に関するものである。
〔従来の技術〕
従来より合成繊維物を天然繊維物に近付けるために風
合、外観、タツチ等のそれぞれの領域で種々の工夫と改
良がなされてきた。ポリエステル仮撚加工糸においても
例外ではない。例えば単なる捲縮糸から出発し、側糸と
芯糸に糸長差(側糸が長い)を設け、捲縮空間に糸長差
空間を加え、変形空間の多様化を図つた2層構造加工糸
がある。
そして、従来の2層構造加工糸は、製法的には、2つ
の糸条に物性差を設けてこれを仮撚することで糸長差を
得たものである。実施にあたつては、2つの糸条間に糸
長差を設けると肌別れし取扱性が非常に劣ることとなる
ので、これを防止する狙いで、仮撚前に流体加工を施し
て糸条を絡ませておくことがもつぱら行われている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながらこの2層構造加工糸を織物上から見ると
必ずしも満足できるものではない。例えば、糸の構造と
織物の風合やタツチの関係についてみてみると、糸構造
は一般に複雑であればある程、繊維個々の保有する空間
の形が多様化することとなり、また大きさがまちまちで
あればある程、そのふくらみやタツチはまろやかで自然
なもとのなる。この点2つの糸条間で糸長差を設けたこ
とは1つの工夫である。しかし、それに増して重要な条
件である織物のしなやかさの追求が皆無である。従来の
糸条は一般に高結晶性の低収縮糸である。これは捲縮の
発現力としては好ましい物性であり、織物仕上げ工程
で、熱水あるいは乾熱処理を受けると非常に嵩張ること
となる。従来の糸条はこの性質を狙つたものであるが、
織物風合としてはそのため経糸および緯紙がおし合いへ
し合いし織物にしなやかさを失わせている。特にしなや
かさを必要とするシルク分野の織物がないこともこれら
に起因している。換言すれば、糸構造の多様化と共に仕
上工程まで含めて、経糸および緯糸が織組織になじんで
糸同志が押し合うことのないように配慮工夫することが
必要である。また従来の織物の風合で今1つの問題点は
反発性である。織物に外力が作用するとしなやかに対応
し取り除かれると速かに元に戻る性質である。これは経
糸、緯糸の自由度が高いこと、歪のないこと、同時に変
形位置から元に戻ろうとすることに対して抵抗の小さい
ことが大切である。構造糸は一般にこの抵抗力が大き
い。特に従来の2層構造糸は、変形空間の確保のあまり
糸長差を大きくして反発性の乏しい(抵抗力の大きい)
織物となつている。この点にも工夫することが必要であ
る。
次に視覚的事象について述べる。元来2層構造加工糸
は、分子配向のより進んだ糸条を芯糸に比較的進んでい
ない糸条を側糸にしたものである。2つの糸条の間には
染料の吸着性の点で差異があり、一般に芯糸は染まりに
くい。この性質は、10重量%以上の染料を吸着させるブ
ラツクホーマルとか白クリーム、黄クリーム等の淡い色
に染色する場合には色差認知ができにくいが、紺あるい
は茶等の深い色に染色する場合には色の淡い芯糸が織物
表面に見え隠れし、筋状(ハシリ)となつて認知される
こととなる。これも、2層構造糸の用途を狭くするもの
である。本発明は、糸構造はもとより織物仕上げ工程に
至る中でこれら従来の2層構造糸がもつ欠点の解決を計
るものである。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち本発明は、内層、中間層および外層の少なく
とも3層から構成され、内層から外層に行くに従つて糸
長を長くしており、かつ各層間に間けつ的もしくは連続
的な混繊絡みを有しており、そして捲縮弾性率が0.1〜1
0%で、98℃熱水収縮率が4.0〜20%であることを特徴と
するポリエステル多層構造加工糸であり、好ましくは、
このようなポリエステル多層構造加工糸において、最大
繊度を有する繊維が中間層または内層に位置しているこ
とであり、また最大繊度を有する繊維の繊度が6デニー
ル以上、そしてそのフイラメント数が2〜12で、かつそ
の繊度の繊維の総繊度が構造加工糸全体の総繊度の1/2
以下であり、そして多層を構成する糸条と内層を構成す
る糸条の間の糸長差が10%以下であり、さらに内層、中
間層、外層を構成する3種の繊維のうちの2種が同一口
金紡糸された混繊糸からなる場合である。
第1図は本発明の一例である3層構造加工糸の側面を
示す模式図である。図中、1は内層(芯糸と称する場合
がある)、2は中間層、そして3は外層(側糸と称する
場合がある)である。側糸は他に比べ最も糸長が長く、
糸条の外層により多く位置している。芯糸は他に比べ最
も短く、内層により多く位置している。そして中間層は
これらの間の性質をもつている。そしてこれら3者は少
なくとも隣り合う層を構成する繊維と混繊絡みを糸軸方
向に間けつ的もしくは連続的に保有していて互に肌別れ
しない状態をなしている。もちろん、3者の中で特定の
2者がより多く混繊していてもよく、また絡んでいても
よい。また糸長差空間は一般に側糸が最も大きく、つづ
いて中間層である。さらに第1図に示す如くループやカ
ール等の繊維屈曲が存在することは好ましく、一般に糸
長差の大なる糸長つまり側糸に発生し易い。このように
本発明の糸条は、糸条のそれぞれで各様の変形空間を有
していることが特徴である。
また本発明の糸条はその物性に特質がある。その第1
は捲縮弾性率が小さいこと、第2は熱収縮率が大きいこ
とである。さらに結晶化が小さいことで織物仕上工程で
結晶化が促進されることである。これらの物性は先に述
べた如く織物にしなやかさ、タツチのソフトさ、反発性
をもたらす因子である。本発明の糸条は、従来の糸条と
違つて捲縮弾性率が小さく、つまり仕上加工工程で熱処
理を受けるとき糸条自体の嵩張る能力が小さいこと、加
えてその熱収縮が糸条の嵩張りを抑えることとなるこ
と、さらにこれらが安定点を見い出すと共に結晶化固定
されることである。換言すれば経糸や緯糸は押し合いへ
し合いすることなしに自らの安定点を見いだして固定化
され、その結果歪の抜けた織物を得ることができること
となる。これらを数値的に示すと、捲縮弾性率は0.1〜1
0%で熱収縮率は98℃熱水収縮率で4.0〜20%であり、こ
れらより過大であつたり過小であることは好しくない。
例えば捲縮弾性率が0.1%以下であると捲縮として寄与
しないし、10%を越えると熱処理により非常に嵩張るこ
ととなり、また熱水収縮率が4.0%未満の場合には熱処
理時の嵩張りを抑えることができず、20%を越えると織
物が縮みあがつて固くなる。
なお捲縮弾性率の値は、仮撚時のヒーター温度ならび
に仮撚数により左右される。捲縮弾性率を下げるために
はどちらも低い方が好ましい。また熱水収縮率は後述す
るように、仮撚ヒーター温度によつて左右される。通常
の仮撚加工糸の捲縮弾性率が55±3%ぐらい、構造加工
糸のそれが15±3%ぐらいであることを考慮すると、本
発明の構造加工糸が極めて低い特異な捲縮弾性率を有し
ていることが判る。また98℃熱水収縮率に関しても、通
常の仮撚加工糸や構造加工糸は3%以下であることを考
えると、これまた本発明の構造加工糸が極めて特異な収
縮率を有していることが判る。また結晶化は、比重で示
すと製織前で1.375以下であって仕上工程以降に0.01以
上のupが好ましい。
さらに反発性について示すと、一般に繊度のより大き
い繊維が混ざる程、またその割合が大きくなる程、反発
力の大きい織物となる。しかしながら太い繊維のみで糸
条を構成した場合、あるいは太い繊維が糸条表面に存在
している場合には、そのタツチはゴツゴツしたものとな
る。本発明においては、太い繊維は中間層または内層に
位置するが好ましく、最も好ましくは内層である芯糸に
位置する場合である。さらに、一般に同じ繊度の繊維2
本よりも、その2倍位の繊度の繊維1本の方が反発力は
大であるが、このことを利用してより大きい繊度の繊維
を用いるのが好ましい。そして大きな繊度、例えば6デ
ニール以上を用いるのが好ましく、この場合にはそのフ
イラメント数は少なくするのが好ましく、具体的には2
〜12本である。また通常の2層構造加工糸では繊度が大
きくなると側糸と芯糸の絡みが得られず、肌別れするよ
うになる。これに対して本発明の如く中間層を設けるこ
とは非常に有効である。またこの太い繊維の割合は糸条
総繊度の1/2以下がよい。
なお織物の反発性は単に太い繊維を用いることで解決
されるものではない。最も大切なことは織物に自由度が
あること、つまり経糸および緯糸に自由度があり、糸同
志が押し合いへし合いすることなく歪のないことが大切
である。即ちどんなに薄い反発力の小さい織物であつて
も、構成している糸に自由度が高く元に戻ることが出来
ることが大切である。
さらに反発性と糸構造について示すと、糸構造が大き
くなればなる程、その反発性は失われる。2層構造加工
糸で示すと、糸長差が大きくなる程、変形時に繊維間の
位置がずれて元に戻らなくなる。2層構造加工糸で反発
性を得ようとすれば、糸長差を小さくすれば良いことと
なるが、逆に変形空間形態の貧弱さのため充分な風合が
得られないことなる。本発明は、空間形態の豊さを保
ち、かつ小さな糸長差でも充分な風合と反発性が得られ
るようにしたものであり、特にシルク調織物に有効で、
シルク調として不自然さを感じさせる繊度、不自然さを
感じさせる糸長差を設けることなくシルク調の風合、し
なやかさおよびタツチを得ることができる。このことよ
り、本発明の多層構造加工糸において芯糸(内層)と側
層(外層)の糸長差はむしろ小さいことが好ましく、具
体的には10%以内が好ましい。
次に視覚的要素について述べる。本発明の糸条も、2
層構造加工糸と同様に芯糸から外層に行く程分子配向の
小さくなる性質の糸条である。したがつて2層構造加工
糸と同様に本発明の構造加工糸においても繊維間に染着
差があつて先に述べたハシリが見えると予想されるが実
際はほとんど認められない。特に芯糸を構成する繊維と
それにつづく層を構成する繊維が物性的に近い場合、あ
るいは芯糸とそれにつづく層となる糸条が別々のポリマ
ーを同一口金の別々のノズルより紡糸され一本の糸条と
して捲き取られた、いわゆる同一口金紡糸糸条を用いた
ものである場合は認められない。ハシリが見えない原因
としては本発明の構造加工糸は3者以上の糸条のミツク
スからなり、これらが入り混じることで染着差が視覚的
に判別しにくいことによるものと判断される。さらに中
間層が存在していることにより、染着差をぼかす働きを
していることも考えられる。なお一般に中間層を構成す
る繊維の物性が外層を構成する繊維のそれに近づくにつ
れてハシリが認められ易くなる。いずれにおいても混繊
が激しくなる程、また多層であればある程、さらに同一
口金紡糸糸条が多ければ多い程、認められない状態とな
る。なお芯糸に染着性の高いポリマー、例えば共重合物
や低結晶性ポリマーを用いればさらに好都合である。具
体的には、ナトリウムスルホイソフタル酸変性ポリエチ
レンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなど
が挙げられる。
次に本発明の多層構造加工糸の製造方法について述べ
る。第2図は本発明の多層構造加工糸の製造装置の一例
の模式図である。F0〜F2はそれぞれ側糸、中間糸、芯糸
の供給原糸である。本発明においては少なくとも3種以
上の供給原糸を必要とする。但しF1とF2を、2種のポリ
マーを同一口金に存在する別々のノズルより紡糸し得ら
れた自然延伸倍率の異なる二種の繊維を一本の糸条とし
て捲き取つた、いわゆる同一口金紡糸糸条を用いること
により、1本としてもよい。同様にF0〜F3を1本として
もよい。3種の糸条は、ガイドG1G2を経て供給ローラ
(R1)、流体撹乱ノズル(いわゆるタスランノズルでも
よいしインターレースノズルでもよい)(N)、中間ロ
ーラ(R2)と導かれ流体処理される。ここで3種の糸条
は混繊絡みを間けつ的もしくは連続的に付与されて合体
される。流体処理中にループやカール等が付与されても
よく、本発明においては好ましい。つづいて仮撚ヒータ
ー(H)、仮撚ユニツト(S)、デリベリローラ(R3
に導かれ、仮撚もしくは延伸同時仮撚される。この仮撚
(延伸同時仮撚を含む)工程中に糸長差が発生する。糸
長差は自然延伸倍率の大なるもの程大きく、外層に位置
し易い。つづいて中間層、最後に芯糸となる。仮撚工程
後、糸条は捲取機(Tu)で捲き上げられる。なお供給原
糸に延伸糸が含まれる場合は仮撚加工、未延伸糸条のみ
の場合は延伸同時仮撚加工が施される。
第3図は本発明の多層構造加工糸の製造装置の他の一
例の略図である。供給ローラをR0、R1の2組を設けた場
合でR0とR1とで供給速度を違えることができる。例えば
R0を過剰供給することにより、糸長差を拡大させること
やあるいは糸条のループやカールをより多くすることが
できる。
ここで本発明で規定する糸条物性を得るためには、次
のことが大切である。まず本発明で規定する熱水収縮率
を得るためには、仮撚ヒータ温度が170℃以下であるこ
とが必要であり、好ましくは150℃以下である。しか
し、80℃以下になると不都合である。何故ならば熱水収
縮率が20%を越えて異常に大きくなるからである。なお
用いる供給原糸に延伸糸を含む場合には、その熱水収縮
率が6%以上であることが好ましい。この温度範囲を用
いると結晶化が促進されないことより繊維比重を約1.37
5以下にすることができる。また下撚数(T)は通常用
いられている領域であつてもよいが、小さい方がよりし
なやかでシルク風合を得ることができる。しかし極端に
小さ過ぎることは不適当で捲縮性を乏しくする。一般に
本発明で用いられる仮撚数は次の範囲である。
T=1500〜2500〔150/Dr〕1/2 Dr:糸条繊度 本発明は、ポリエステル繊維、すなわち繊維を構成す
るポリマーがポリエチレンテレフタレート系つまりポリ
マーの80モル%以上がエチレンテレフタレート単位から
なるポリマーである繊維に関するものであり、前述した
ように、染色性改善のために、ナトリウムスルホイソフ
タル酸等が共重合されていてもよい。また一部としてポ
リブチレンテレフタレート系繊維等の異種繊維が用いら
れていてもよい。
さらに本発明を実施例と比較例を用いて具体的に説明
する。第1表はこれらの結果をまとめたもので、実施に
あたつては、第2図及び第3図に示す製造装置を用い
た。なお実施例5の芯糸を除き、繊維を構成するポリマ
ーは全てポリエチレンテレフタレートである。
比較例−1 従来の2層構造加工糸の場合であつて自然延伸倍率
(ND)を違えた2つの糸条にエアノズルで流体撹乱を施
して延伸同時仮撚したものである。98℃熱水収縮率は小
さく、捲縮弾性率が比較的高い。比重も1.3873と高く結
晶化の促進された糸条である。織物風合は嵩張つてしな
やかさを失なつていた。また染色物は芯糸の薄い“ハシ
リ”が見えていた。
比較例−2 比較例−1と同様に2層構造糸の場合であるが、物性
的には本発明要件を満たすものである。しかしその単純
構造のため風合は、ふくらみというよりも糸長差が大き
くことなり、むしろふかつき感がある。そして芯糸のハ
シリが見える。
なお捲縮弾性率及び98℃熱水収縮率の測定は下記の如
くである。
(1) 捲縮弾性率(K) 糸条を90回巻いた周長1メートルのカセを作り、0.00
1g/d荷重下で90℃の熱水に30分浸漬する。荷重を除いて
室温で自然乾燥する。次に0.001g/d荷重下のカセの長さ
l1を測定し、つづいて0.1g/d荷重下のカセの長さl2を測
定する。捲縮弾性率は次式で与えられる。
(2) 98℃熱水収縮率(S) 糸条を90回巻いた周長1メートルのカセを作る。0.15
g/dの荷重下のカセの長さでl0を測定する。次に0.0005g
/dの荷重下で98℃の熱水に30分浸漬する。荷重を取除い
て室温で自然乾燥する。つづいて0.15g/dの荷重下のカ
セの長さl3を測定する。98℃熱水収縮率は次式で与えら
れる。
実施例−1 芯糸と中間層を同一口金紡糸糸条で形成したもので、
糸長差を小さくする反面で、繊度ミツクスと3層構造に
よる空間の多様化を図つた。視覚的にハシリは全く見ら
れず、風合は自然さを帯びて非常にしなやかで適度なふ
くらみをもつていた。しかも反発性があつてシルク風で
あつた。
比較例−3 従来の2層構造加工糸の場合であるが、芯糸に太デニ
ール繊維を用いたものである。側糸と芯糸は擦れたとき
にずれを生じネツプを発生した。
実施例−2 実施例−1と同様に同一口金紡糸糸条を用いた。芯糸
に太デニール繊維を用いたが、比較例−3と違つてずれ
てネツプを発生することなく織物を得ることができた。
その織物はしなやかさと反発性を有し、タツチは非常に
ソフトであつた。またハシリも良好であつた。
実施例−3 自然延伸倍率の異なる3つの糸条を用いた。風合は非
常に良好であるが、同一口金のものと比べハシリはわず
かに認められる。
実施例−4 同一口金紡糸の一成分としてナトリウムスルホイソフ
タル酸共重合ポリエチレンテレフタレートを用いた場合
である。結果は第1表の通りであつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の糸条の側面を示す模式図である。図
中、(1)は芯糸、(2)は中間層、(3)は側糸であ
る。 第2図は本発明の糸条の製造装置を示す模式図である。
図中、F0〜F2は供給原糸、Gはガイド、R1は供給ロー
ラ、Nは流体撹乱ノズル、R2は中間ローラ、Hは仮撚ヒ
ータ、Sは仮撚ユニツト、R3はデリベリローラ、Tuは捲
取機である。そして第3図は、本発明の糸条の他例の製
造装置を示す模式図である。これは第2図の製造装置に
過剰供給ローラR0を設けたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−152432(JP,A) 特開 昭60−252738(JP,A) 特開 昭62−156329(JP,A) 特開 昭52−155245(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D02G 3/00 - 3/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内層、中間層および外層の少なくとも3層
    から構成され、内層から外層に行くに従って糸長を長く
    しており、かつ各層間に間けつ的もしくは連続的な混繊
    絡みを有しており、そして捲縮弾性率が0.1〜10%で、9
    8℃熱水収縮率が4.0〜20%であることを特徴とするポリ
    エステル多層構造加工糸。
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