JPH041889Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本案は回動自在な集塵蓋を有する電気掃除機に
関する。

(ロ) 従来の技術 例えば実開昭60−164352号公報には後端を本体
ケースに軸支され、前端に係止爪を有する集塵蓋
が集塵室の上面開口を開閉自在に覆うと共に、前
記本体ケースに、前記係止爪に係合するクランプ
体を設けた電気掃除機が記載されている。しかし
乍らこのクランプ体は露出しているので、掃除機
使用時にクランプ体に接触しやすく、わずかに接
触しただけで係止爪との係合が外れるおそれがあ
り、さらに本体ケースの吸込口に取り付けたホー
スを引つ張つたりした場合に本体ケースがわずか
に変形しただけで前記係合が外れて集塵蓋が開放
してしまう欠点があつた。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 本案は集塵蓋の集塵室上面開口への閉塞状態を
確実に保持できるクランプ装置を有した電気掃除
機を得ることを目的としている。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本案の電気掃除機は電動送風機を後部に収納
し、上面開口の集塵室を前部に有した本体ケース
と、前記集塵室の上面開口を開閉する弾性合成樹
脂製集塵蓋と、該集塵蓋の前部を前記本体ケース
に着脱自在に掛け止めるクランプ装置とを有し、
該クランプ装置は前記集塵室の上面開口端より上
方に突設すると共に掛止孔を穿設した係合リブ
と、前記集塵蓋の裏面に垂下形成されて前記掛止
孔に前方から掛け止める係合爪と、前記集塵蓋の
裏面に垂下形設されて前記係合リブに前方から当
接する当りリブとからなることを特徴としてい
る。

(ホ) 作用 本体ケースの集塵室上面開口端より突出した係
合リブの掛止孔に集塵蓋の係合爪を前方から掛け
止めると共に、蓋体の当りリブを前記係合リブに
前方から当接して上ケースと集塵蓋を結合し、集
塵蓋が集塵室を確実に閉塞する。

集塵蓋のクランプ装置前方部分を上方に引つ張
ると、集塵蓋自身の弾性により係合爪が前方に回
動して掛止孔から外れ、集塵蓋が開放する。

本体ケースの前方向への変形があつても当りリ
ブが係合リブに当接することにより係合爪が係合
リブの掛止孔から外れることがなく、集塵蓋は開
放しない。

(ヘ) 実施例 以下、本考案の電気掃除機を図面に示す実施例
に基き説明する。

１はキヤニスター型の電気掃除機で、合成樹脂
製下ケース２と該下ケース２の後半上部を閉塞す
る合成樹脂製上ケース３とから本体ケース４を形
成すると共に該上ケース３下部に電動送風機５及
びコードリール装置（図示せず）を収納し、さら
に前記下ケース２の前半にはちり捨て用の上面開
口６を有する集塵室７を形成している。８は該集
塵室７の上面開口６を開閉自在に覆う前開き回動
式の集塵蓋で、ABS樹脂あるいはAS樹脂のよう
な弾性を有する合成樹脂で成形されており、後部
を前記上ケース３前部に回動自在に枢支し、前部
をクランプ装置９により下ケース２前部に固着す
るように構成している。尚、この集塵蓋は前部を
集塵室７上面開口６に取り外し自在に枢支しても
よい。１０は前記集塵蓋８の上面部に凹設された
把手収納凹所１１に回動自在に枢支収納された手
持用把手で、その枢支部は前記集塵蓋８と同軸状
に前記ケース３前部に枢支してある。

１２は前記集塵室７に連通するように下ケース
２前部に設けた吸込口、１３は紙袋フイルター取
付部材、１４は前記上面開口６から集塵室７内に
収納される紙袋フイルターで、この紙袋フイルタ
ー１４はその口部を前記吸入口１２に連通した状
態で前記取付部材１３で取り付けられるものであ
る。

１５はバンパー兼用の集塵室パツキングで、合
成ゴムより成つており、前記集塵室７の上面開口
６全周を覆つて前記集塵室７との間をシールする
と共に下ケース２より外側に出るバンパー部１５
ａを有している。

而して前記クランプ装置９は以下のように構成
される。

即ち、１６は前記下ケース２前端部の前記吸込
口１２上方部分に、前記上面開口６端より上方に
突設した係合リブで、中央部分に当接面１６ａを
形成すると共に、左右両側に一対の掛止孔１７，
１７を穿設した下向き傾斜面１６ｂ，１６ｂを形
成している。さらに１８，１８は前記集塵蓋８の
前部裏面に垂下形設した左右一対の係合爪で、後
向きに爪部１８ａ，１８ａを突出し、集塵蓋８の
閉塞時に前記係合リブ１６の掛止孔１７，１７に
前方から爪部１８ａ，１８ａを挿入して掛け止め
るものである。また１９は前記集塵蓋８の前部裏
面の前記係合爪１８，１８間に間〓を有して垂下
形設した当りリブで、集塵室８の閉塞時に前記係
合リブ１６の当接面１６ａに前方から当接するよ
うになつている。そして集塵蓋８を上面開口６上
に載置して上方から押圧すれば、樹脂の弾性によ
り係合爪１８，１８が係合リブ１６の掛止孔１
７，１７に入り込み、且つ当りリブ１９が係合リ
ブ１６の当接面１６ａに当接することにより集塵
室７上面開口６を確実に閉塞する。

さらに前記集塵蓋８のクランプ装置９前方部分
は蓋開放用手掛部２０となつており、且つ前記下
ケース２の前端部分に凹部２１を有しており、前
記手掛部２０に手を掛けて上方に引き上げれば、
集塵蓋８が少許変形して前記係合爪１８，１８の
爪部１８ａ，１８ａが前方向に回動移動し、爪部
１８ａ，１８ａが掛止孔１７，１７から外れ、集
塵蓋８が上向きに回動して前記前面開口６を開放
するものである。

また、掃除機使用時に前車輪が敷居等に引掛つ
た状態で吸込ホースを引つ張つたりあるいは強い
衝撃力を受けたりして下ケース２が前方向に変形
しても、係合リブ１６の当接面１６ａに当りリブ
１９が当接しているので係合爪１８，１８、爪部
１８ａ，１８ａが引掛孔１７，１７から外れるこ
とがなく、従つて集塵蓋８が開放することがな
い。

(ト) 考案の効果 本案によれば、集塵蓋を集塵室の上面開口に上
方から押圧するだけで、係合爪が係合リブの引掛
孔に前方から入り込み且つ当りリブが係合リブに
前方から当接して、集塵蓋が上面開口を確実に閉
塞すると共に、吸込ホースの引つ張り等により本
体ケースが前方向に変形しても当りリブと係合リ
ブとの関係により集塵蓋が開放することがなく、
閉塞状態を確実に保持できる。またクランプ装置
は集塵蓋の前端ではなく裏面位置に入り込んで形
成されているので、掃除機使用時にむやみに接触
することがなく、集塵蓋が勝手に開くことがな
く、使用しやすい電気掃除機を得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は何れも本案電気掃除機の実施例に関し、
第１図は集塵蓋を開放した状態の要部縦断面図、
第２図は全体斜視図、第３図は第２図のＡ−
A′断面の要部図、第４図は第２図のＢ−B′断面
の要部図、第５図イ，ロはクランプ装置の要部斜
視図である。 ２……下ケース、３……上ケース、４……本体
ケース、８……集塵蓋、９……クランプ装置、１
６……係合リブ、１７，１７……掛止孔、１８，
１８……係合爪、１９……当りリブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電動送風機を後部に収納し、上面開口の集塵室
   を前部に有した本体ケースと、前記集塵室の上面
   開口を開閉する弾性合成樹脂製集塵蓋と、該集塵
   蓋の前部を前記本体ケースに着脱自在に掛け止め
   るクランプ装置とを有し、該クランプ装置は前記
   集塵室の上面開口端より上方に突設すると共に掛
   止孔を穿設した係合リブと、前記集塵蓋の裏面に
   垂下形設されて前記掛止孔に前方から掛け止める
   係合爪と、前記集塵蓋の裏面に垂下形設されて前
   記係合リブに前方から当接する当りリブとからな
   ることを特徴とする電気掃除機。