JPH04182246A - 紙葉類の繰出し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 この発明は、例えば紙幣等の紙葉類を取扱う自動取引機
に内部構成されるような紙葉類の繰出し装置に関し、さ
らに詳しくは高繰出し調整能力を有する紙葉類の繰出し
装置に関する。

（ロ）従来の技術 一般に、この種の紙葉類繰出し装置は、紙葉類収納部の
繰出し位置に配設された送りローラにより収納されてい
る紙葉類を送出し、この送出された紙葉類を一枚出し規
制するオーバラップ形のフィードローラとゲートローラ
とて紙葉類を一枚ずつ繰出している（例えば特開昭６２
−２８０１４１号公報）。

この場合、オーバラップ部の繰出し隙間を常に最適な値
に設定して、繰出し不良のない安定した繰出しを実行す
るようにしているが、例えば流通紙幣を取扱った場合、
曲り癖、折れ癖および腰が弱い場合、あるいはテープや
糊等の異物が付着している場合に、このオーバラップ部
の隙間調整だけでは、修正能力に限界があり、この修正
限界を越えると、通過不能や分離不能を発生させてしま
う。

さらに、温度や湿度の変化によって紙質が変化したり、
経年変化やインクの付着によって各種ローラ周面の摩擦
係数が変化した場合に、送りローラの送り力と、フィー
ドローラとゲートローラとによる制止力とのバランスが
崩れて繰出し性能を低下させ、これがスキュ、ジャム、
連出し、空出し等の繰出し不良を発生させる要因となっ
ていた。

（ハ）発明が解決しようとする問題点 この発明は、送りローラの送り力の調整操作と、フィー
ドローラとゲートローラとによる制止力の調整操作との
２段階の調整操作により、信頼性の高い安定した繰出し
を実行する紙葉類の繰出し装置の提供を目的とする。

（ニ）問題点を解決するための手段 この発明は、収納された紙葉類を送出す送りローラと、
送出された紙葉類をフィードローラとゲートローラきて
１枚出し制御する分離部とを備えた紙葉類の繰出し装置
であって、前記送りローラを紙葉類幅方向の両側位置に
配設し、その両ローラの押圧力を個々に独立して調整す
る押圧力調整手段と、前記分離部の送り幅方向の両側に
対向するフィードローラとゲートローラとの対向隙間を
個々に独立して調整する隙間調整手段と、前記紙葉類の
繰出しタイミング度合いおよびスキ二度合い等を検知す
る繰出し状態検知手段と、前記繰出し状態検知手段の検
知データに基づいて、前記押圧力調整手段および隙間調
整手段を制御する制御手段とを備えた紙葉類の繰出し装
置である。

（ホ）発明の作用 この発明によれば、紙葉類を収納部より一枚ずつ繰出す
とき、繰出し状態検知手段が現行の紙葉類の繰出しタイ
ミング度合い、スキュ度合い等を検知し、この検知デー
タに基づいて制御手段が押圧力調整手段の両側の送りロ
ーラに対して加圧・減圧等の最適な押圧力を個々に独立
して調整操作し、この抑圧調整操作を施したときに、異
常紙葉類等によって修正余地が生じた場合は、その後段
に位置する隙間調整手段で再修正操作を施す。

（へ）発明の効果 このように、繰出される紙葉類は押圧力調整手段と隙間
調整手段とを組合わせた２段階の調整手段によって、常
に完全な繰出し姿勢に保ちながら繰出し操作する。

このため、温度や湿度の影響にょる紙葉類の紙質変化お
よび経年変化やインクの付着による各種ローラの摩擦係
数の変動、また強折れ癖の紙葉類、極薄紙葉類、極軟紙
葉類等の様々な紙葉類の場合であっても、この変化に追
従して常に適正な繰出し性能を維持し、信頼性の高い安
定した繰出し動作を実行する。

（ト）実施例 この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。

図面は紙幣繰出し装置を示し、第１図〜第３図において
、この紙幣繰出し装置１−１は、紙幣収納箱１２から繰
出される紙幣１３の繰出し経路１４に沿って配設される
左右の初期繰出しローラＲ１゜Ｒ２と、左右のフィード
ローラＲ３，Ｒ４と、左右のゲートローラＲ５，Ｒ６と
、左右の繰出し検知センサＳｌ、Ｓ２と、紙幣の上限検
知スイッチＳ３と、タイミング検知センサＳ４と、左右
の押圧力調整機構１５，１．６と、左右の隙間調整機構
２２．２３とから構成される。

上述の紙幣収納箱１２は、紙幣付勢モータＭ１により上
下動する紙幣押圧板１７で、積層された紙幣１３を下方
より上方に押圧付勢し、この押圧付勢された上方対向位
置には、紙幣１３の繰出しに適した上限位置を検知する
ための上限検知スイッチＳ３と左右に分割された初期繰
出しローラＲ１、Ｒ２とを配設し、このうち初期繰出し
ローラＲ１，Ｒ２は繰出し幅方向の同軸線上に２分割し
て配設され、ここに上述した紙幣１３が押圧付勢されて
受止められ、受止められた最上面の紙幣１３が、これら
ローラＲ１，Ｒ２により繰出し可能な接触対応状態で待
機されている。

これら左右の初期繰出しローラＲ１，Ｒ２の駆動に際し
ては、クラッチを内蔵した初期繰出しモータＭ２からの
回転伝達力を、繰出し幅方向に架設した横架軸１８およ
び両伝達ベル）Ｂｌ、Ｂ２を介して該両ローラＲ１，Ｒ
２に駆動伝達し、これら両ローラＲ１，Ｒ２を回転駆動
することにより、紙幣収納箱」２から順次上面の紙幣１
３を初期繰出し動作する。

また、これら左右の初期繰出しローラＲ１，Ｒ２に対し
ては、左右の押圧力調整機構１．５，１．６により該両
ローラＲ１，Ｒ２の押圧接触力を個々に独立して調整操
作できるように設けている。

上述の押圧力調整機構１５．１６は、左右の押圧モータ
Ｍ３．Ｍ４からの回転伝達力を、左右の押圧力伝達ベル
トＢ３．Ｂ４を介して横架軸１８上に軸支した左右の押
圧アーム１９．２０に伝達し、この回転伝達力を受けた
押圧アーム１９，２０は横架軸１８を回動支点に、該ア
ーム」９，２０の先端部に枢着した左右の各初期繰出し
ローラＲ１，Ｒ２を下向きに個々に独立して押圧調整て
きるようにしている。

そして、繰出し経路１４の繰出し位置には、周面の一部
に一回転で一枚出しを実行するためのゴム材等の高摩擦
部材２１を装着した左右のフィードローラＲ３，Ｒ４と
、繰出し方向の回転を規制した一枚出し制御用の左右の
ゲートローラＲ５゜Ｒ６とを分離促進用に凹凸対応させ
た所謂オーバラップ形に対設させ、また一方のフィード
ローラＲ３には、タイミング検知センサＳ４を配設して
、フィードローラの一回転動作を検知して紙幣１３の一
枚出しタイミングを制御して、定ピツチで繰出すように
している。

上述の左右の隙間調整機構２２．２３は、左右同機構を
有し、このうち第１図に示す左側の隙間調整機構２２を
例にとって説明すると、ゲートローラＲ５を傾動許容し
て支持する傾動レバー２４と、この傾動レバー２４の傾
動量を調節してゲートローラＲ５とフィードローラＲ３
間のオーバラップ量を調整する隙間調整モータＭ５とか
ら構成される。

上述の傾動レバー２４は、ト形状に形成され、この中間
部のト形突片２５に既述したゲートローラＲ５を枢着し
ており、該ゲートローラＲ５は傾動レバー２４の上端枢
支部２６を傾動支点に傾動許容され、該傾動レバー２４
の下端に接続した付勢バネ２７の付勢作用により、ゲー
トローラＲ５をフィードローラＲ３側に付勢支持してい
る。

また、この傾動レバー２４の下部に、隙間調整モータＭ
５を対設している。この隙間調整モータＭ５は、パルス
出力によって前後進するリードスクリュー２８を装備し
ており、このリードスクリュー２８を前進させることで
、傾動レバー２４の下部を逆付勢方向に押してゲートロ
ーラＲ５を微量変位させ、該ゲートローラＲ５とフィー
ドローラＲ３との対向隙間を広げる方向に微調整する。

逆に、リードスクリュー２８を後退させることで、付勢
バネ２７の付勢力が働く方向に傾動レバー２４の下部を
傾動させてゲートローラＲ５を微量変位させ、該ゲート
ローラＲ５とフィードローラＲ３との対向隙間を狭める
方向に微調整する。

この場合、左右の隙間調整機構２２．２３は、左右の独
立した隙間調整モータＭ５．Ｍ６によって個々に駆動さ
れ、これに連動して左右に独立されたゲートローラＲ５
，Ｒ６が個別に所定量たけ微調整される。

また、これらローラＲ３〜Ｒ６の後段位置には、搬送幅
方向に左右の繰出し検知センサＳｌ、Ｓ２を配設して、
第４図に示すように、繰出される紙幣１３の繰出しタイ
ミング状態やスキュ状態を検知するようにしている。

そして、これら検知データに基づいて、左右の初期繰出
しローラＲ１、Ｒ２の押圧力を個々に独立調整して最適
な繰出し押圧状態に調節操作し、この押圧調整操作を施
したときに、異常紙幣等によって修正余地が生じた場合
は、その後段に位置する隙間調整機構２２．２３で再修
正操作を施しなから繰出し制御する。

これにより、繰出される紙幣１３は、繰出しタイミング
度合いやスキュ度合いのズレが解消された適正な繰出し
状態に修正されて繰出される。

＝　１〇　− また、第５図は初期繰出しローラＲ１，Ｒ２の送り力に
影響を与える押圧力と、フィードローラＲ３，Ｒ４とゲ
ートローラＲ５，Ｒ６とによる紙幣分離部の制止力に影
響を与えるオーバラップ量との関係を示す押圧実験結果
の状態図であって、この図の領域分布特性に見られるよ
うに、押圧力の大きさに比例して紙幣１３が連出される
傾向にあり、またオーバラップ量の大きさに比例して空
出しが発生する傾向にあることが認められ、これら双方
の押圧力とオーバラップ量とを調整操作して送り力と制
止力とをバランスよく維持することにより、最適な繰出
し条件安定域が得られる。

また、各種ローラの摩擦係数の変動、あるいは第６図に
示すように、強折れ癖の紙幣１３あるいは極薄用紙や極
軟用紙等の様々な紙質状態の場合であっても、この種の
特性に対して同様に平行対応する条件変動となって、各
種の条件変動に対しても常に適正な繰出し性能を維持す
る。

第７図は紙幣繰出し装置の制御回路ブロック図を示し、
ＣＰＵ７１は各検知センサＳ１〜Ｓ４から検知入力され
る検知データおよびＲＯＭ７２に格納されたプログラム
に従って、各モータＭ１〜Ｍ４の出力度合いを制御し、
その必要な制御データをＲＡＭ７３に記憶させる。

上述のＣＰＵ７１は、紙幣収納箱１２内方に位置する左
右の押圧力調整機構１５．１６で最適な押圧力に個々に
独立して調整操作し、このとき修正余地が生じた場合は
、その後段の紙幣収納箱１２外方に位置する左右の隙間
調整機構２２．２３で、その左右の隙間を微調整して再
修正操作を施すように２段階に調整制御する仕組みとな
している。

このように構成した紙幣繰出し装置１１を用いて紙幣１
３を一枚ずつ繰出すとき、先ず、初期繰出しモータＭ２
を駆動操作して、左右の初期繰出しローラＲ１，Ｒ２を
回転駆動する。これにより、紙幣収納箱１２の最上面に
待機されている紙幣１３が、紙幣収納箱１２より一枚ず
つ繰出される。

このとき、繰出される紙幣１３の初期繰出し状態が、左
右の繰出し検知センサＳｔ、Ｓ２およびタイミング検知
センサＳ４によって検知され、これにより現行の紙幣の
繰出しタイミング度合い、スキュ度合い等を検知し、こ
の検知データに基づいて、ＣＰＵ７１が左右の押圧力調
整機構１５゜１６に対して、加圧・減圧等の最適な押圧
力を個々に独立して調整操作する。

例えば、連出し傾向、空出し傾向、スキ二傾向等の繰出
し異常が発生したことを左右の繰出し検知センサＳｌ、
Ｓ２およびタイミング検知センサＳ４で検知する。この
場合、検知データが基準の繰出しタイミングより先行す
るようであれば、その側の押圧力を検知データ量に応じ
て低減させ、遅行するようであれば、その側の押圧力を
検知データ量に応じて増加させる。これにより、正常な
繰出し状態に繰出し修正されて安定して繰出される。

しかしこのとき、押圧調整操作しても特異な異常紙幣の
ためにスキ二等の修正余地が生じた場合は、その後段の
左右の隙間調整機構２２．２３を介してさらに調整操作
を実行する。

−］　３　− 例えば、押圧調整後に右先行のスキ二状態が発生した場
合、右隙間調整機構２３により右側の隙間を狭めて右先
行を規制するようにすると共に、左隙間調整機構２２に
より左側の隙間を広めて左側の送りを促進させる。これ
により、スキ二は修正されて繰出しの適正化が図れる。

上述のように、繰出される紙幣は押圧力調整機構と隙間
調整機構とを組合わせた２段階の調整機構によって、常
に完全な繰出し姿勢に保たれながら繰出し操作される。

このため、温度や湿度の影響による紙幣の紙質変化およ
び経年変化やインクの付着による各種ローラの摩擦係数
の変動、また強折れ癖の紙幣、極薄紙幣、極軟紙幣等の
様々な紙幣の場合であっても、この変化に追従して常に
適正な繰出し処理性能を維持し、信頼性の高い安定した
繰出し動作を実行する。

この発明と、上述の一実施例の構成との対応において、 この発明の紙葉類の繰出し装置は、実施例の紙幣繰出し
装置１１に対応し、以下同様に、紙葉類は、紙幣１３に
対応し、 押圧力調整手段は、右押圧力調整機構１５と右押圧力調
整機構１６とに対応し、 隙間調整手段は、左隙間調整機構２２と右隙間調整機構
２３とに対応し、 送りローラは、左初期繰出しローラＲ１と、右初期繰出
しローラＲ２とに対応し、 繰出し状態検知手段は、左繰出し検知センサＳ１と、右
繰出し検知センサＳ２と、上限検知スイッチＳ３と、タ
イミング検知センサｓ４とに対応し、 制御手段は、ＣＰＵ７］に対応するも、この発明は、上
述の実施例の構成のみに限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第７図はこの発明の一実施例を示し、第１図は
紙幣繰出し装置を示す側面図、第２図は紙幣繰出し装置
を水子平面図、第３図は紙幣の繰出し状態を示す要部正
面図、第４図は紙幣の繰出し検知状態を示すタイムチャ
ート、 第５図は押圧力とオーバラップ量との関係を示す抑圧状
態図 第６図は紙幣の強折れ癖例を示す斜視図、第７図は紙幣
繰出し装置の制御回路ブロック図である。 １１・・・紙幣繰出し装置　　　１３・・・紙　幣１５
．１．６・・・押圧力調整機構 ２２．２３・・・隙間調整機構 Ｒ１，Ｒ２・・・初期繰出しローラ Ｒ３，Ｒ４・・・フィードローラ Ｒ５，Ｒ６・・・ゲートローラ Ｓｌ、Ｓ２・・・繰出し検知センサ Ｓ４・・・タイミング検知センサ　７１・・・ＣＰＵ１
顕

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）収納された紙葉類を送出す送りローラと、送出さ
   れた紙葉類をフィードローラとゲートローラとで１枚出
   し制御する分離部とを備えた紙葉類の繰出し装置であっ
   て、 前記送りローラを紙葉類幅方向の両側位置に配設し、そ
   の両ローラの押圧力を個々に独立して調整する押圧力調
   整手段と、 前記分離部の送り幅方向の両側に対向するフィードロー
   ラとゲートローラとの対向隙間を個々に独立して調整す
   る隙間調整手段と、 前記紙葉類の繰出しタイミング度合いおよびスキュ度合
   い等を検知する繰出し状態検知手段と、 前記繰出し状態検知手段の検知データに基づいて、前記
   押圧力調整手段および隙間調整手段を制御する制御手段
   とを備えた紙葉類の繰出し装置。