JPH0415706B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は基準径の遊技玉より小径の不正遊技玉
を排除するようにしたパチンコ機の不正遊技玉排
除装置に関するものである。

〔従来の技術〕

周知のように、パチンコ機は遊技盤上に多数の
障害釘および複数の入賞孔を配設し、遊技玉が入
賞孔へ入賞すると一定数の景品玉を放出するもの
である。そして、入賞孔へ入賞する確立は遊技玉
が通過する障害釘の間隔を広くしたり狭くしたり
することによつて調整されるものである。このた
め、基準径の遊技玉より小径の遊技玉が使用され
ると入賞の確立が高くなり、遊技場にとつて大き
な損失を受けることになる。

とくに最近では打玉が特別入賞孔に入賞すると
可変打玉入賞装置を一定時間開成させて一度に多
量の景品玉を獲得できるようなパチンコ機が多い
ため、小径の遊技玉を使用した不正行為が激増す
る傾向にありこの防止対策が強く要望されてい
る。

そこで、これに関連して実公昭47−33400号公
報のものが有る。これはパチンコ機において所定
サイズと異なる玉を使用した場合、これを発射前
に選別するようにしたもので、更に詳しくは第８
図に示す如く玉投入口ａより玉発射部に至玉導入
樋ｂ中に予め所定大きさの玉が通過できる間隔で
水平位置にセツトされた受桟ｃ，ｃを両側壁に固
着すると共にその前方には斜板ｄを設け、該斜板
ｄの側方に不正玉貯留箱ｅに連通する立樋ｆを連
設した構成よりなる。

〔発明が解決すべき課題〕

しかるに、前記構成のものは玉の径差を受桟
ｃ，ｃ間すなわち横幅で選別するものであり、し
かも斜板ｄが受桟ｃ，ｃと略同高さに連設してい
るので両受桟ｃ，ｃ間に嵌まり込んで流下する玉
がその斜板ｄの前端面に当つて止まり、引いては
玉づまりを起す危険性が有る。

また、玉投入口ａが受桟ｃ，ｃの上方に位置し
ており、しかも所定サイズと異なる玉といつても
極端に寸法差が有る訳ではなく、したがつて両受
桟ｃ，ｃ間の寸法差も僅かであることから、玉投
入口ａから投入される玉が両受桟ｃ，ｃ上で撥ね
ると下方に落下すべきところそのまま側方に流れ
確実に選別するという本来の機能が発揮し得なく
なる。

更に、上記各問題点を考慮すると、玉発射部へ
連続的且円滑に遊技玉を供給することを必須の条
件とされる所謂電動パチンコ機には採用できな
い。

更にまた、両受桟ｃ，ｃ上に玉を落下させ転流
させるので、両受桟ｃ，ｃが裂傷したり、玉に付
着している垢が付くと両受桟ｃ，ｃ間の幅寸法が
狂い長期使用に耐え得ない。

そこで、本発明は特に基準径の遊技玉とこれよ
り小径の不正遊技玉とを選別し、小径の不正遊技
玉を排除すると共に、基準径の遊技玉のみを玉づ
まりもなく円滑に打玉供給装置に供給できるよう
にし、しかも長期使用に充分耐え得るようにした
ものである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明のパチンコ機の不正遊技玉排除装置はパ
チンコ機の前面に配置された玉受皿の流出末端に
連通して玉通路を設け、該玉通路の途中に打玉供
給装置の導入口と隣接する遊技玉選別部を設け、
該遊技玉選別部は前記玉通路と連なる選別通路を
有し、該選別通路の上壁内面には上流側の側端に
基準径の遊技玉を前記導入口へ導くガイド面を有
すると共にその基準径より小径の不正遊技玉をそ
のまま下流側へ通過させる高さを持つ突部を形成
してなる。

〔作用〕

玉受皿に投入された遊技玉は玉通路を一列に並
んで流下し遊技玉選別部の選別通路に流入する。
そして、基準径の遊技玉は突部の円弧状のカイド
面に案内されて導入口から打玉供給装置へ導入さ
れ、一方、玉受皿に投入された遊技玉のなかに基
準径の遊技玉より小径の遊技玉があると、該玉は
選別通路をそのまま通過して回収通路に落下する
こととなり、両者を選別する。

〔実施例〕

以下、本発明のパチンコ機の不正遊技玉排除装
置の一実施例を図面について説明する。図におい
て、１はパチンコ機本体、２は前枠、３は前枠２
の後面部に位置する遊技盤で、その表面に発射レ
ール４およびガイドレール５が装設される。発射
レール４の発射位置には打玉杆６の先端が臨ませ
てある。７は遊技盤３の下方部を覆う前板で、そ
の前面には玉受皿８と、これの流出末端に連通し
て遊技玉を一列で流下させる玉通路９が設けられ
る。そして、玉通路９の途中に後述する遊技玉選
別部１０が設けられるととも、下流端には垂直状
の回収通路１１が形成される。また、前板７には
遊技玉選別部１０に対応する位置に導入口１２が
開設され、その導入口１２に合致させて打玉供給
装置１３が前板７の裏面に設けられる。

打玉供給装置１３は第７図に示すように内部を
基準径の遊技玉の直径と略同等の垂直な玉誘導路
１４としたケース１５と、該ケース１５の中間よ
りやゝ下方位置に横軸１６により前板方向へ回動
可能に軸支された供給制御部材１７とで構成され
る。ケース１５の後壁上部には導入口１２に合致
する透孔１８が設けられ、前壁下部には発射レー
ル４の発射位置に対応する供給口１９が設けられ
る。また前記供給制御部材１７は前面に円弧状の
玉受部２０を設けるとともに、該玉受部２０の上
部に玉止部２１を有し、常時下向回動するように
自重を持たせることによつて第７図実線のように
玉受部２０を供給口１９に対応させ、玉止部２１
を導入口１２の直ぐ下部の玉誘導路１４に臨ませ
てその上面で遊技玉の流下を阻止するようにして
いる。

そして、打玉杆６の発射動作に連動させて供給
制御部材１７を第７図鎖線のように上向回動させ
ることにより玉受部２０に遊技玉を受け、その玉
重量で同図実線のように下向回動して該遊技玉を
発射位置へ自動供給する。

前記遊技玉選別部１０は、第３図に示すように
選別通路２２を形成した円形状の主体２３と、そ
の選別通路２２の上流側から前方に延び、玉通路
９の底部に形成した玉抜き口２４を塞ぐ通路片２
５と、主体２３の後面下方に垂下した腕片２６と
を一体に備えて構成され、主体２３の後面に形成
した円状突起２７を通路壁２８に形成された嵌合
凹部２９に嵌合してビス止めすることにより回動
可能に支持される。そして、腕片２６にコイルば
ね３０が連結され、該コイルばね３０による付勢
により上方へ回動されて第４図実線のように常時
玉通路９と選別通路２２が連通された状態に置か
れる。

前記主体２３の前面は導入口１２と選別通路２
２とを連通させるべく開口される。また、選別通
路２２の上壁内面には基準径の遊技玉より小径な
付勢遊技玉が通過できる高さの突部３１が形成さ
れる。この突部３１は上流側の側端を円弧状のガ
イド面３１′として基準径の遊技玉を導入口１２
へ流入案内する。また基準径の遊技玉より小径な
不正遊技玉はその下方を通過して回収通路１１へ
導かれることになる。

前記回収通路１１の底部にはスイツチ３２が設
けられ、また側部には蓋３６で閉じられる取出口
３７が設けられる。このスイツチ３２は回収通路
１１は小径の不正遊技玉が落下するとオンして警
報ブザーを鳴らしたりランプを点灯させるなどし
てその旨を報知する作用を果たす。前記玉通路
９、遊技玉選別部１０、回収通路１１が設けられ
た前板７の前面にはカバー３３が装着される。カ
バー３３には横方向へ摺動可能な操作摘み３４が
設けられ、該操作摘み３４はカバー３３の内部に
突出するピンを一体に備える。このピン３５は遊
技玉選別部１０の腕片２６の側方に接触状に位置
される。

本実施例において、玉受皿８に投入された遊技
玉は玉通路９を一列に並んで流下し遊技玉選別部
１０の選別通路２２に流入する。そして、第５図
に示すように基準径の遊技玉Ｂは突部３１の円弧
状のガイド面３１′に案内されて導入口１２から
打玉供給装置１３の玉誘導路１４へ導入され打玉
杆６の発射動作ごとに１個づつ発射レール４の発
射位置へ供給される。

一方、玉受皿８に投入された遊技玉のなかに基
準径の遊技玉より小径の遊技玉B₁があると、該
玉は選別通路２２を通過して回収通路１１に落下
し回収される。

尚本実施例の場合、操作摘み３４をコイルばね
３０の弾力に抗して横方向へ移動させると、これ
のピン３５が遊技玉選別部１０の腕片２６を押し
てこれを第４図鎖線のように回動させる。これに
よつて玉通路９の玉抜き口２４が開口されて玉受
皿８の遊技玉を抜き取ることができる。

〔発明の効果〕

以上の説明で明らかなように本発明によれば、
基準径の遊技玉と基準径より小径の不正遊技玉と
を確実に選別し、不正遊技玉を回収排除するとと
もに、基準径の遊技玉のみを確実に打玉供給装置
へ流入案内するようにしたものであるから、基準
径より小径の遊技玉を使用した不正遊技を完全に
防止することができる。

しかも、遊技玉選別部の選別通路は玉通路と連
なつており遊技玉は一列に並んで選別通路内に入
るので、玉づまりまたは玉がはじくこともなく、
上壁内面に突部を設けて遊技玉の径差を高さの違
いで選別するので極めて円滑に行なえる。これに
より突部が裂傷する事態も皆無となり、長期使用
に充分耐え得る。

更に、構造が極めて簡単で誤動作を起すことも
ないので、前記利点を含め電動パチンコ機を始め
他のいかなるパチンコ機にも適用し得る等多くの
利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図
はパチンコ機の正面図、第２図は要部の斜視図、
第３図は遊技玉選別部の斜視図、第４図は一部断
面にして示す要部の正面図、第５図は第４図のＸ
−Ｘ線の断面図、第６図は第４図Ｙ−Ｙ線の断面
図、第７図は第４図のＺ−Ｚ線の断面図、第８図
は従来のパチンコ機における不正玉表示装置の斜
視図である。 １……パチンコ機本体、８……玉受皿、９……
玉通路、１０……遊技玉選別部、１２……導入
口、１３……打玉供給装置、２２……選別通路、
３１……突部、３１′……ガイド面、Ｂ……基準
径の遊技玉、B₁……基準径の遊技玉より小径の
不正遊技玉。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ パチンコ機の前面に配置された玉受皿の流出
   末端に連通して玉通路を設け、該玉通路の途中に
   打玉供給装置の導入口と隣接する遊技玉選別部を
   設け、該遊技玉選別部は前記玉通路と連なる選別
   通路を有し、該選別通路の上壁内面には上流側の
   側端に基準径の遊技玉を前記導入口へ導くガイド
   面を有すると共にその基準径より小径の不正遊技
   玉をそのまま下流側へ通過させる高さを持つ突部
   を形成してなるパチンコ機の不正遊技玉排除装
   置。