JPH0421564Y2

JPH0421564Y2 -

Info

Publication number: JPH0421564Y2
Application number: JP3686986U
Authority: JP
Priority date: 1986-03-13
Filing date: 1986-03-13
Publication date: 1992-05-18
Also published as: JPS62149384U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は基準径の遊技玉より小径の不正遊技玉
を排除するようにしたパチンコ機の不正遊技玉排
除装置の改良に関するものである。

［従来の技術］周知のように、パチンコ機は遊技盤上に多数の
障害釘および複数の入賞孔が配設され、遊技玉が
入賞孔へ入賞すると一定数の景品玉を放出するも
のである。そして、入賞孔へ入賞する確率は遊技
玉が通過する障害釘の間隔を広くしたり狭くした
りすることによつて調整されるものである。この
ため、基準径の遊技玉より小径の遊技玉が使用さ
れると入賞の確率が高くなり、遊技場にとつて大
きな損失を受けることになる。特に、最近では打
玉が特別入賞孔に入賞すると可変打玉入賞装置を
一定時間開成させて一度に多量の景品玉を獲得で
きるようなパチンコ機が多いため、小径の遊技玉
を使用した不正行為が激増する傾向にありこの防
止対策が強く要望されている。

本出願人は、上述のような問題点を解消する不
正遊技玉排除装置として、既にパチンコ機の前面
に設置された玉供給皿から発射レールの発射位置
に至る径路の途中に該径路と連通状の通路部を備
えた遊技玉選別部を設け、該通路部の上壁部分に
形成した誘導突起によつて基準径の遊技玉を発射
位置へ導き、一方、基準径の遊技玉より小径の不
正遊技玉は誘導突起の下方を素通りさせて回収除
去する構成としたパチンコ機の不正遊技玉排除装
置を特願昭60−161658号によつて提案している。

［考案が解決しようとする問題点］しかしながら、上述の装置は全体が合成樹脂材
料で構成されているため遊技玉の接触によつて誘
導突起部分が変形したり摩耗し易く、その結果発
射位置への遊技玉の誘導が不正確になつたり、通
路部の底面と誘導突起の下面との間に遊技玉が噛
み込んだりする場合が起り得る。

［問題点を解決するための手段］本考案は玉供給皿から発射位置に至る径路の途
中に遊技玉選別部を設け、該遊技玉選別部は径路
に連通して流れ方向に通過口が形成され、かつ流
れ方向と直交状に供給口が形成された通路部を備
え、該通路部の内周面に耐摩耗性の高い金属板を
付設し、該金属板の通路部上壁内面に突出する部
分に基準径の遊技玉が接触し得る誘導切欠を形成
し、その誘導切欠によつて基準径の遊技玉を供給
口から打玉供給装置へ導き、または基準径の遊技
玉より小径の不正遊技玉を通過口へ素通りさせて
回収通路に回収するようにしたもので、遊技玉の
接触部分の変形や摩耗を防止して遊技玉の発射位
置への供給に不具合を生じさせないようなパチン
コ機の不正遊技玉排除装置を提供するものであ
る。

［実施例］以下、本考案の一実施例を図面について説明す
る。図において、１はパチンコ機本体、２は前
枠、３は前枠２の後面部に位置する遊技盤で、そ
の表面に発射レール４およびガイドレール５が装
設される。発射レール４の発射位置には打玉杆６
の先端が臨ませてある。７は遊技盤３の下方部を
覆う前板で、その前面には玉供給皿８と、これの
流出末端に連通して遊技玉を一列で流下させる径
路９が設けられる。そして、径路９の途中に後述
する遊技玉選別部１０が設けられるとともに、下
流端には垂直状の回収通路１１が形成される。ま
た、前板７には遊技玉選別部１０に対応する位置
に導入口１２が開設され、その導入口１２に合致
させて打玉供給装置１３が前板７の裏面に設けら
れる。

打玉供給装置１３は第８図に示すように内部を
基準径の遊技玉の直径と略同等の垂直な玉誘導路
１４としてケース１５と、該ケース１５の中間よ
りやゝ下方位置に横軸１６により前板方向へ回動
可能に軸支された供給制御部材１７とで構成され
る。ケース１５の後壁上部には導入口１２に合致
する透孔１８が設けられ、前壁下部には発射レー
ル４の発射位置に対応する送出口１９が設けられ
る。また前記供給制御部材１７は前面に円弧状の
玉受部２０を設けるとともに、該玉受部２０の上
部には玉止部２１を有し、常時下向回動するよう
に自重を持たせることによつて第８図実線のよう
に玉受部２０を送出口１９に対応させ、玉止部２
１を導入口１２のすぐ下部の玉誘導路１４に臨ま
せてその上面で遊技玉の流下を阻止するようにな
つている。

そして、打玉杆６の発射動作に連動させて供給
制御部材１７を第８図鎖線のように上向回動させ
ることにより玉受部２０に遊技玉を受け、その玉
重量で同図実線のように下向回動して該遊技玉を
発射位置へ自動供給する。

前記遊技玉選別部１０は、第３図及び第４図に
示すように合成樹脂材料で形成され、中央部に径
路９に連通する通路部２２が形成された円形状の
主体２３と、前記通路部２２の内周面に装着され
るコ字状の金属板２４との二部材により構成され
る。前記通路部２２は流れ方向に通過口３３が形
成され、かつ流れ方向と直交する方向に前記導入
口１２に合致する供給口３４が形成される。ま
た、前記主体２３には通路部２２の上流側から前
方に延長して径路９の底部に形成した玉抜き口２
５を塞ぐ通路片２６と、下方に垂下する腕片２７
とが一体に形成されており、主体２３の後面に形
成した円状突起２８を通路壁２９の嵌合凹部３０
に嵌合してビス止めすることにより回動可能に支
持される。そして、腕片２７にコイルばね３１が
連結され、該コイルばね３１による付勢により上
方へ回動されて第５図実線のように常時径路９と
通路部２２が連通した状態に置かれる。

前記通路部２２の内周面には凹溝３２が形成さ
れ、その凹溝３２に前記コ字状に折曲げられた金
属板２４が接着により装着される。金属板２４の
上部折曲部２４ａと下部折曲部２４ｂとの間の距
離は基準径の遊技玉の直径（約11mm）より僅かに
小さくした約10.5mm程度に設定される。前記通路
部２２の底壁部分及び背壁部分に位置する凹溝３
２の深さは金属板２４の厚さと一致している。ま
た、通路部２２の上壁部分に位置する凹溝３２の
深さは金属板２４の上部折曲部２４ａの一部が通
路部２２内面に突出するように金属板２４の厚さ
より少し浅く形成されている。また、金属板２４
の上部折曲部２４ａには基準径の遊技玉を供給口
３４から導入口１２へ導くための誘導切欠３５が
形成される。

前記回収通路１１の底部にはスイツチ３６が設
けられ、また側部には蓋３７で閉じられる取出口
３８が設けられる。このスイツチ３６は例えば回
収通路１１に小径の不正遊技玉が落下するとオン
して警報ブザーを鳴らしたりランプを点灯させる
などしてその旨を報知する作用を果たす。前記径
路９、遊技玉選別部１０、回収通路１１が設けら
れた前板７の前面にはカバー３９が装着される。
カバー３９には横方向へ摺動可能な操作摘み４０
が設けられ、該操作摘み４０はカバー３９の内部
に突出するピン４１を一体に備える。このピン４
１は遊技玉選別部１０の腕片２７の側方に接触状
に位置される。

本実施例において、玉供給皿８に投入された遊
技玉は径路９を一列に並んで流下し遊技玉選別部
１０の通路部２２に流入する。そして、第６図に
示すように基準径の遊技玉Ｂは通路部２２の内面
に突出する金属板２４の上部折曲部２４ａに接触
してその誘導切欠３５に案内され供給口３４から
導入口１２を介して打玉供給装置１３の玉誘導路
１４へ導入され打玉杆６の発射動作ごとに１個づ
つ発射レール４の発射位置へ供給される。

一方、玉受皿８に投入された遊技玉のなかに基
準径の遊技玉より小径の遊技玉B₁があると、該
不正遊技玉B₁は金属板２４の上部折曲部２４ａ
に接触することなくその下方を素通りして通過口
３３から回収通路１１へ導かれ回収される。

尚、前記操作摘み４０をコイルばね３１の弾力
に抗して横方向へ移動させると、これのピン４１
が遊技玉選別部１０の腕片２７を押してこれを第
５図鎖線のように回動させる。これによつて径路
９の玉抜き口２５が開口されて玉供給皿８の遊技
玉を抜き取ることができる。

上述のように構成された本考案によれば、基準
径の遊技玉と基準径の遊技玉より小径の不正遊技
玉とを確実に選別し、不正遊技玉を回収排除する
ことができる。そして、基準径の遊技玉を接触さ
せて打玉供給装置１３へ導く部分を金属板２４に
よつて形成しているので、その接触部分が変形し
たり摩耗するのを防止することができ、基準径の
遊技玉を確実に打玉供給装置１３へ流入案内する
ことができる利点がある。

［考案の効果］以上のように、本考案によれば、基準径の遊技
玉より小径の遊技玉を使用した不正遊技玉を確実
に防止することができる。また、選別通路部の変
形や摩耗を防止して基準径の遊技玉の噛み込み現
象を解消し、基準径の遊技玉の供給が正確に行な
えるなどの特有の効果が奏される。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
はパチンコ機の正面図、第２図は要部の斜視図、
第３図は遊技玉選別部の斜視図、第４図は遊技玉
選別部の分解斜視図、第５図は一部断面にして示
す要部の正面図、第６図は第５図のＸ−Ｘ線の断
面図、第７図は第５図のＹ−Ｙ線の断面図、第８
図は第５図のＺ−Ｚ線の断面図である。１……パチンコ機本体、４……発射レール、８
……玉供給皿、９……径路、１０……遊技玉選別
部、１１……回収通路、１３……打玉供給装置、
２２……通路部、２４……金属板、３３……通過
口、３４……供給口、３５……誘導切欠、Ｂ……
基準径の遊技玉、B₁……基準径の遊技玉より小
径の不正遊技玉。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

パチンコ機の前面に設置された玉供給皿から発
射レールの発射位置に至る径路の途中に基準径の
遊技玉と基準径の遊技玉より小径の不正遊技玉と
を選別する遊技玉選別部を設け、該遊技玉選別部
は径路に連通して流れ方向に通過口が形成され、
かつ流れ方向と直交する方向に供給口が形成され
た通路部を備え、該通路部の内周面に金属板を付
設し、該金属板の通路部上壁内面に突出する部分
に基準径の遊技玉が接触し得る誘導切欠を形成
し、その誘導切欠によつて基準径の遊技玉を供給
口から打玉供給装置へ導き、または基準径の遊技
玉より小径の不正遊技玉を通過口へ素通りさせて
回収通路へ回収するようにしたことを特徴とする
パチンコ機の不正遊技玉排除装置。