JPH04149248A - 二酸化珪素被覆プラスチック成形体およびその製造方法 - Google Patents

二酸化珪素被覆プラスチック成形体およびその製造方法

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JPH04149248A
JPH04149248A JP2274238A JP27423890A JPH04149248A JP H04149248 A JPH04149248 A JP H04149248A JP 2274238 A JP2274238 A JP 2274238A JP 27423890 A JP27423890 A JP 27423890A JP H04149248 A JPH04149248 A JP H04149248A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は表面を耐久性に優れた二酸化珪素被膜で被覆し
たプラスチック成形体およびその製造方法に関する。
[従来の技術] 近年、二酸化珪素成膜方法として、■低温成膜が可能で
ある■真空系を必要としないため成膜コストが安価であ
る■大面積、大量成膜が可能である等の利点から二酸化
珪素の過飽和状態の珪弗化水素酸水溶液と基材を接触さ
せて基材表面に二酸化珪素を形成する方法(以後、「析
出法」と略称する)が注目されている(例えば、特開昭
60−33233、特開昭62−20876)。
特にプラスチック成形体に析出法によって二酸化珪素被
膜を形成する方法に関しては、プラスチック成形体に有
機珪素化合物、それらの加水分解物を被覆硬化させて第
1次被膜とした後、析出法で第1次被膜上に二酸化珪素
被膜を形成させる方法が知られている(例えば特開昭6
l−12734)。ここには、有機珪素化合物またはそ
れらの加水分解物が、プラスチック表面上に析出法によ
って二酸化珪素を密着性良好かつ透明均一な膜として得
るためのプライマーとして機能することが記載されてい
る。
また、二酸化珪素被膜の密着耐久性を向上するために、
プラスチック成形体をシリルパーオキサイド化合物によ
って被覆処理した後、該シリルパーオキサイド化合物被
覆層上に析出法で二酸化珪素被膜を形成させる方法が知
られている(特開平2−88848)。これは、シリル
パーオキサイドの熱分解によって発生するフリーラジカ
ルの反応によってプライマーを介してプラスチック基板
と二酸化珪素膜の間に化学結合を形成し、二酸化珪素の
密着耐久性を向上させようとするものである。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記の二酸化珪素被膜形成後に、シリルパーオ
キサイドが熱分解する以上の温度で熱処理する必要があ
るため、二酸化珪素被膜にクラックが発生しやすいとい
う問題点があった。
また、析出法の条件によっては、二酸化珪素被膜が得ら
れなかったり、得られても不均一に白濁するなどの問題
点があった。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記従来の問題点を解決し、プラスチック成
形体を、耐久性に優れた均一厚さの二酸化珪素被膜で覆
うことによって、プラスチックとガラスの長所を兼ね備
えた基体を製造する方法を提供するものである。
本発明は、 a)プラスチック成形体、 b)−最大(I)で示されるシリルバーオキサイド化合
物のLMまたは2N以上の被覆層、R’aS i (O
OR2) +−s  (I)「 式中R1は互いに同一
または相異なってい1てもよく、炭素数1〜6の炭化水
素基、ビニール基、メタクリロキシ基、エポキシ基、ア
ミノ基、メルカプト基、フッ素ををする有機基Iまたは
塩素を有する有機基を示し、R2は互lいに同一または
相異なっていてもよく、アルキル基、アシル基またはア
リールアルキル基1【を示し、mは0〜2の整数を示す
。    JC)−最大(II)で示される珪素化合物
の1種または2種以上の部分加水分解物の被覆層、およ
び 「 R”n S 1 (ORつ、−0(It)式中R3は互
いに同一または相異なってい1てもよく、炭素数1〜6
の炭化水素基、ビニル基、メタクリロキシ基、エポキシ
基、アミノ基、メルカプト基、フッ素を有する有機基1
または塩素を有する有機基を示し、R’は互いに同一ま
たは相異なっていてもよく、アル11キル基、アシル基
またはアルコキシアルキル1【基を示し、nは0または
1である。    」d)前記C)層に二酸化珪素の過
飽和状態の珪弗化水素酸水溶液を接触させて形成させた
二酸化珪素被膜 をa)、b)、c)およびd)の順に積層してなる二酸
化珪素被覆プラスチック成形体を要旨とするものである
以下に本発明の詳細な説明する。
本発明に使用されるプラスチック成形体としては、特に
限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボネート
、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド、ポリアセタ
ール、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオ
キサイド、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルフォン
、芳香族ポリエステル、ポリエーテルケトン、ポリイミ
ド、ポリアクリロニトリル等の代表される熱可塑性樹脂
、エラストマー、およびそれらのポリマーブレンドから
なる成形体、ポリジエチレングリコールビスアリルカー
ボネート、フェノール樹脂等に代表される熱硬化性樹脂
成形体である。成形体の形状、大きさは任意である。
本発明において、b)層の形成に用いられる一般式(1
)で示されるシリルパーオキサイド化合物としては、ビ
ニルトリス(t−ブチルパーオキシ)シラン、ビニルト
リス(キュメンバーオキシ)シラン、ビニルトリス(ア
セチルパーオキシ)シラン、ビニルトリス(ベンゾイル
パーオキシ)シラン、ビニルトリス(ラウロイルパーオ
キシ)シラン、γ−グリシドキシプロビルトリス(t−
ブチルパーオキシ)シラン、γ−グリシドキンプロピル
トリス(キュメンバーオキシ)シラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリス(アセチルパーオキシ)シラン、γ−
グリシドキンプロピルトリス(ベンゾイルパーオキシ)
シラン、γ−グリシドキソプロビルトリス(ラウロイル
パーオキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリ
ス(t−ブチルパーオキシ)シラン、γ−メタクリロキ
シプロピルトリス(キュメンバーオキシ)シラン、γ−
メタクリロキシプロビルトリス(アセチルパーオキシ)
シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリス(ベンゾイ
ルパーオキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルト
リス(ラウロイルパーオキシ)シラン、等を挙げること
ができる。これらの珪素化合物は、1種を単独で用いて
も、2種以上を併用してもよい。
また、c)層の形成に用いられる一般式(II)で示さ
れる珪素化合物としては、テトラメトキシシラン、テト
ラエトキンシラン、テトラアセトキシシラン、メチルト
リニドキシンラン、フェニルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリス(β−メ)−1−ジェトキシ)シラン、ビニル
トリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロビルトリメトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル
)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−フル
オロプロビルトリメトキシシラン、等が挙げられる。こ
れらの加水分解物とは、該−最大(II)で示される珪
素化合物中のアルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、
アセトキシ基の一部または全部が水酸基で置換されたも
の、更に、置換された水酸基同志が一部自然に縮合され
たものを含んでいる。これらの加水分解物は、例えば、
水及びアルコールのような混合溶媒中で酸の存在下加水
分解することによって容易に得ることができる。
これらの加水分解物は、1種を単独で用いても2種以上
を併用してもよいが、2種以上を併用する場合には、−
最大(II)で示される珪素化合物を2種以上混合して
共加水分解したものの使用が好ましい。
本発明においては、上記−最大(I)で示されるシリル
パーオキサイド化合物の1種または2種以上を各種有機
溶剤に溶解して塗布液を作成し、プラスチック成形体に
塗布、乾燥することによりb)層を形成する。シリルパ
ーオキサイド化合物の濃度は適宜定めることができるが
、溶液調整、塗布作業のしやすさ、所望の厚みのb)!
IIIを得る観点からみて、通常、5〜50重量%の範
囲が好ましい。
上記b)層を形成させるためのコーティング方法として
は、通常行なわれている浸漬法、スピンコード法、フロ
ーフート法、バーコーダ−法、ドクターブレード法、噴
霧法、リバースロールコータ−法、グラビアロールコー
タ−法等いずれも採用可能であり、コーテイング後シリ
ルパーオキサイド化合物が熱分解しない温度で乾燥し硬
化させる。
このようにし1、てプラスチック成形体上に得られるb
)層の厚さは、特に限定されないが、通常、0、 1〜
10 u mq 好ましくは0.5〜5μm程度である
。この被覆層の厚さが過小であると、析出法によって得
られる二酸化珪素被膜の付着力が低下する傾向が現われ
るため適当ではない。逆に過大であると、不経済である
このようにしてb)層を形成したプラスチック成形体に
前記−最大(II)で示される珪素化合物の1種または
2種以上の部分加水分解物を含む塗布液を塗布、乾燥す
ることによりC)層を形成する。ここでN  C)層を
形成するのは、析出法による二酸化珪素被膜の成膜性を
向上するためである。
C)層を形成せずにb)層だけ形成したプラスチック成
形体に析出法で二酸化珪素被覆を行なうと、所望の膜厚
みが得難く膜厚が薄くなる場合があって好ましくない。
また、b)層のみ形成した状態で、析出法で成膜を行な
うと、二酸化珪素の過飽和状態にある珪弗化水素酸水溶
液の液面近傍に存在する二酸化珪素粒子が基板浸漬時に
基板に付着しやすく、得られる二酸化珪素被膜にはこれ
らの粒子が取り込まれ、不均一に白濁した部分が観察さ
れたり、二酸化珪素被膜の膜質を低下させる原因となる
C)層を形成させることにより、所望の膜厚みが得られ
やすくなり、また上記の膜質低下の欠点を解決すること
ができる。このためには上記−最大(II)で示される
珪素化合物を加水分解して使用しない限り効果はない。
また使用される塗布液が一般式(II)で示される珪素
化合物の部分加水分解物をR3゜S i 0p−ntt
換算にして10”mol/p未満になると、上記の効果
が低下するため適当ではない。
上記C)層を形成させるためのコーティング方法として
は、通常行なわれている浸漬法、スピンコード法、フロ
ーコート法、バーコーター法、ドクターブレード法、噴
霧法、リバースロールコータ−法、グラビアロールコー
タ−法等いずれも採用可能である。
このようにしてプラスチック成形体上のb)層の上に設
けるC)層の厚さは、通常、0.03〜3μm1 好ま
しくは0.1〜1μm程度である。
この被覆層の厚さが過小であると、析出法によって得ら
れる二酸化珪素被膜の付着力が低下する傾向が現われる
ため適当ではない。逆に過大であると、不経済である。
本発明において、上記得られたb)層及びC)層を形成
したプラスチック成形体に熱処理を施す。
この熱処理により、シリルパーオキサイド化合物を分解
させてフリーラジカルを発生させ、このフリーラジカル
の作用により化学結合を生じさせ、プラスチック成形体
表面とC)層とを強固に密着させる。また、この熱処理
は同時にC)層の硬化を促進させている。
熱処理温度と時間は、使用するプラスチック成形体の熱
変形温度及びシリルパーオキサイド化合物の半減期によ
って決定することができる。例えば、ポリカーボネート
やポリアクリレートなどの場合は、90〜120℃で1
〜2時間熱処理すればよく、耐熱性の良好なポリエーテ
ルイミド成形体では、130〜170℃で20〜50分
間熱処理すればよい。一般的には、100℃程度で1〜
2時間熱処理すれば充分である。
熱処理の方法としては、操作の容易なことから熱風乾燥
機中で加熱することが好ましい。
本発明においては、加熱によりb)層及びC)層が強固
に付着したプラスチック成形体を、次いで、二酸化珪素
の過飽和状態の珪弗化水素酸水溶液と接触させて、c)
層上に二酸化珪素被膜を形成する。
二酸化珪素の過飽和状態の珪弗化水素酸水溶液(以下、
「処理液」と略称する。)としては、珪弗化水素酸水溶
液に二酸化珪素(シリカゲル、アエロジル、シリカガラ
ス、その他二酸化珪素含有物など)を溶解させた後、水
または試薬(ホウ酸、塩化アルミニウム、金属アルミニ
ウム、その他)を添加するか処理液温度を上昇させる等
の手段で、二酸化珪素の過飽和状態としたものが使用さ
れる。
本発明において、b)層及びC)層を形成したプラスチ
ック成形体と接触させる処理液の濃度としては、2〜4
io1/、Qが好ましく、特に4mol/J!より濃い
珪弗化水素酸水溶液に二酸化珪素を飽和させた後、水で
希釈して2〜4mol/J)の濃度としたものが被膜形
成速度が速く、効率よく被膜形成が行えるので望ましい
また、該処理液は (イ) 該成形体との接触時においても、■連続的にホ
ウ酸や塩化アルミニウム等の添加剤水溶液が添加、混合
されている、■アルミニウム等の金属が溶解混合されて
いる、■連続的に二酸化珪素の飽和した高濃度の珪弗化
水素酸水溶液と水が添加、混合されている、■温度を一
時冷却して二酸化珪素を飽和させ、その後再び温度を上
昇させる等の手段によって常時過飽和度が維持されてい
る処理液であり、 (ロ) 1分間あたり処理液全量の3%以上の処理液が
フィルターでろ過され戻される処理液である、 ことが好ましい。
ここで、接触時において、■連続的にホウ酸等の水溶液
を添加混合したり、■アルミニウム等の金属を溶解混合
するのは、被膜の形成速度を向上させるために好ましい
。ホウ酸の場合、その添加量は、処理液中の珪弗化水素
酸1molに対して5X 10−’mol/Hr−I 
X 10−3mol/Hrの範囲が好ましく、また、金
属アルミニウムを溶解させる場合その溶解量は、処理液
中の珪弗化水素酸1solに対してI X 10” m
ol/Hr 〜4X L O−’ mol/Hrの範囲
が好ましい。
また、3%以上の処理液を循環させることは均質な被膜
を連続的に得るために効果的であり、フィルターで処理
液をろ過することは凹凸形状のない被膜を得るために好
ましい。
処理液を浸漬槽に入れて該成形体と接触させる場合には
、浸漬中の該成形体表面において該処理液が層流となっ
て流れるようにすることがムラのない均質な被膜を得る
ために効果的である。
本発明において使用した二酸化珪素被膜製造装置の系統
図を第1図に示す。
第1図において、浸漬槽は外槽1と内槽2からなり内槽
1と外槽2の間には水3が満たしである。
この水は一定温度になるようにヒーター4で加熱されか
つ温度分布均一化のため攪拌機5で攪拌されている。
内槽2は前部6、中部7、後部8からなり、各部には、
工業用シリカゲル粉末を二酸化珪素の供給源として二酸
化珪素を溶解飽和させた所定濃度の珪弗化水素酸水溶液
6.59が満たしである。
ココテ、三方コック13as  13a’   13b
s13b1を調節し、循環ポンプ12aを作動させ内槽
後部8の反応液を一定量づつくみ出してフィルター11
aでろ過し内槽6へ戻す処理液循環を開始した。
ここで、フィルター11aのメツシュは!、5μmであ
り、反応液循環流量を520m、Q/分(反応液全量が
6.59であるので循環流量は約8%/分である)と設
定した。
その後、縦50mm1横50 m ml 厚さ3mmの
へρ板15を3枚、内槽後部8に浸漬し攪拌機18を作
動させAp板の溶解を促進させた。
この状態で16〜30時間保持することによって反応液
は適度な二酸化珪素飽和度を有する(二酸化珪素成膜可
能な)処理液となった。
反応液が二酸化珪素成膜能力を有するようになると、反
応液中でも二酸化珪素が粒子となって発生し、成長し、
やがてフィルター11aでろ過され、フィルターの目詰
まりの原因となる。Aρ添加後30〜50時間経過した
時点でこの傾向が見られ循環量の低下を招いた。そこで
、配管及びフィルター11a内の反応液を内槽2に戻し
た後、反応液の循環を内槽後部8呻フイルタ一11b→
循環ポンプ12a→内槽前部6となるように三方コック
13 all 3 a ’   13 bll 3 b
 ’を設定し、反応液の循環を再び開始したところ、反
応液の循環量は再び520mρ/分に回復した。ここで
、フィルター11bのメツシュはフィルター11aと同
じく1.5μmである。
この状態で循環ポンプ12bを作動させ、5%弗化水素
酸水溶液10が洗浄液槽9→フイルター11a→循環ポ
ンプ12b→洗浄液槽9の順で循環することによって目
詰まりしたフィルター118を洗浄再生した。
以上の手順に従って、フィルターに目詰まり傾向が認め
られた都度三方コック138N  13 a′13b1
13b’を調節してフィルターを切り替える操作を行な
いながら、各種珪素化合物で被覆したプラスチック成形
体を内槽中部7に所定時間浸漬することによって二酸化
珪素被膜を連続して得ることができた。
[実施例コ 以下、実施例、比較例及び参考例を挙げて本発明の詳細
な説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下
の実施例に限定されるものではない。
実施例1〜6 ポリカーボネート平板(縦、横各100 m m1厚さ
1mm)に、第1表に示す各種シリルパーオキサイド化
合物のn−ヘキサン溶液(濃度10重量%)を浸漬法で
塗布し、60℃で3分間乾燥してb)層を形成した。乾
燥後のb)層の膜厚は、いずれも約1μmであった。
次いで、b)層を形成したポリカーボネート平板に、第
1表に示す珪素化合物の加水分解物のイソプロピルアル
コール溶液を浸漬法で塗布しC)層を形成した後、11
0℃で1時間加熱してシリルパーオキサイド化合物を熱
分解させた。熱分解後のC)層の膜厚はいずれの場合も
約0.1μmであった。
なお、珪素化合物の加水分解物溶液は、珪素化合物10
0 g、蒸留水100gおよび0.1規定塩酸0.5m
uを混合攪拌し、得られた均一溶液20gを200mρ
のイソプロピルアルコールに希釈して調合した。
上記、b)層N  C)層をこの順に積層したポリカー
ボネート平板を第1図に示す二酸化珪素被膜製造装置の
内槽中部7に浸漬後、80分間保持することによって二
酸化珪素被膜を作成した。
なお、二酸化珪素被膜製造装置内を循環する珪弗化水素
酸水溶液の濃度は3. 2mo l/J!であり、ヒー
ター4を調節して成膜時の温度が35℃となるようにし
た。
以上のようにしてポリカーボネート平板状に透明均一性
に優れた二酸化珪素被膜が得られた。被膜の膜厚を調べ
たところ約0. 1μmであった。
上記二酸化珪素被膜はいずれも、セロハン粘着テープを
貼り付けて引き剥すテストでは全く剥がれない強固な付
着力を有するものであった。また、沸騰水中に1時間浸
漬したが、付着力に変化はなかった。
実施例7〜12 プラスチック成形体としてポリエーテルイミド平板(縦
、横各foomrrh 厚さ1.6mm)を用い、シリ
ルパーオキサイド化合物の熱分解を、150℃で30分
間行なった以外は実施例1〜4と同様にして二酸化珪素
被覆ポリエーテルイミド平板を得た。二酸化珪素被膜は
いずれも透明均一性に優れセロハン粘着テープを貼り付
けて引き剥すテストでは全く剥がれない強固な付着力を
有するものであった。
比較例1.2 C)層を形成せず、b)層のみ形成したポリカーボネー
ト平板を用いたこと以外は実施例1〜6と同様にして、
二酸化珪素被膜を形成した。
しかし、いずれの場合も得られた二酸化珪素被膜は白濁
してムラの多いものであった。
実施例1〜6、比較例1,2の結果からC)層の形成が
、析出法による二酸化珪素被膜の均一性に好影響を与え
ていることが明白である。
比較例3 二酸化珪素被膜製造装置内を循環する珪弗化*素酸水溶
液の濃度を1.5m、ol/、Qとしたこと以外は、比
較例1と同様にしてb)層のみ形成したポリカーボネー
ト平板上に0. 1μm厚の二酸化珪素被膜を形成した
得られた二酸化珪素被膜は透明均一性に優れたものであ
ったが、b)層を構成するシリルパーオキサイド化合物
を分解するため110℃で1時間加熱したところ、二酸
化珪素被膜全面にクラックが発生した。
[発明の効果コ 以上詳述した通り、本発明の二酸化珪素被覆プラスチッ
ク成形体の製造方法は、プラスチック成形体表面に一般
式(I)で示されるシリルパーオキサイド化合物の被覆
層(b)層)、その上に一般式(II)で示される珪素
化合物の加水分解物の被覆層(C)層)を形成した後、
上記シリルパーオキサイド化合物を熱分解してb)層を
介してプラスチック基板とC)層間に化学結合を形成し
、更に、その上に該c)層と付着力良好な二酸化珪素被
膜を作成するものであって、本発明の方法によれば、 ■ C)層の形成により析出法による二酸化珪素の成膜
性が向上し、透明で均一性に優れた二酸化珪素被膜が得
られる。
■ 二酸化珪素被覆後の熱処理がないので、二酸化珪素
被膜にクラックが発生しない。
■ 得られる二酸化珪素被膜は、緻密性に優れプラスチ
ックの持つ諸欠点(例えば、吸水性、ガス透過性、ガス
放出性)を改良することができる。
等の優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施するために使用した二酸化珪素被
膜製造装置の系統説明図である。 1・・外槽、       2・・内槽、3・・水  
     4・・ヒーター5・・攪拌機     6・
・内槽前部7−内槽中部    8・・内槽後部 9・・洗浄液槽    10・・5%HF水溶液11・
・フィルター 12・・循環ポンプ 13・・三方フック 14・・プラスチック成形体 15−1板 18・・攪拌機

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)a)プラスチック成形体、 b)一般式( I )で示されるシリルパーオキサイド化
    合物の1種または2種以上の被覆層、R^1_mSi(
    OOR^2)_4_−_m( I )式中R^1は互いに
    同一または相異なっていてもよく、炭素数1〜6の炭化
    水素基、ビニル基、メタクリロキシ基、エポキシ基、ア
    ミノ基、メルカプト基、フッ素を有する有機基または塩
    素を有する有機基を示し、R^2は互いに同一または相
    異なっていてもよく、アルキル基、アシル基またはアリ
    ールアルキル基を示し、mは0〜2の整数を示す。 c)一般式(II)で示される珪素化合物の1種または2
    種以上の部分加水分解物の被覆層、およびR^3_nS
    i(OR^4)_4_−_n(II)式中R^3は互いに
    同一または相異なっていてもよく、炭素数1〜6の炭化
    水素基、ビニル基、メタクリロキシ基、エポキシ基、ア
    ミノ基、メルカプト基、フッ素を有する有機基または塩
    素を有する有機基を示し、R^4は互いに同一または相
    異なっていてもよく、アルキル基、アシル基またはアル
    コキシアルキル基を示し、nは0または1である。 d)前記c)層に二酸化珪素の過飽和状態の珪弗化水素
    酸水溶液を接触させて形成させた二酸化珪素被膜をa)
    、b)、c)およびd)の順に積層してなる二酸化珪素
    被覆プラスチック成形体。
  2. (2)a)プラスチック成形体 の表面に b)一般式( I )R^1_mSi(OOR^2)_4
    _−_m( I )式中R^1は互いに同一または相異な
    っていてもよく、炭素数1〜6の炭化水素基、ビニル基
    、メタクリロキシ基、エポキシ基、アミノ基、メルカプ
    ト基、フッ素を有する有機基または塩素を有する有機基
    を示し、R^2は互いに同一または相異なっていてもよ
    く、アルキル基、アシル基またはアリールアルキル基を
    示し、mは0〜2の整数を示す。 で示されるシリルパーオキサイド化合物の1種または2
    種以上の被覆層を形成し、 c)一般式(II) R^3_nSi(OR^4)_4_−_n(II)式中R
    ^3は互いに同一または相異なっていてもよく、炭素数
    1〜6の炭化水素基、ビニル基、メタクリロキシ基、エ
    ポキシ基、アミノ基、メルカプト基、フッ素を有する有
    機基または塩素を有する有機基を示し、R^4は互いに
    同一または相異なっていてもよく、アルキル基、アシル
    基またはアルコキシアルキル基を示し、nは0または1
    である。 で示される珪素化合物の1種または2種以上の部分加水
    分解物の層を前記b)層上に形成した後、前記シリルパ
    ーオキサイド化合物が熱分解する条件で加熱処理し、次
    いで d)二酸化珪素の過飽和状態の珪弗化水素酸水溶液を前
    記c)層に接触させて、その上に二酸化珪素被膜を形成
    する ことを含む二酸化珪素被覆プラスチック成形体の製造方
    法。
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