JPH0443103B2 - - Google Patents

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JPH0443103B2
JPH0443103B2 JP60118277A JP11827785A JPH0443103B2 JP H0443103 B2 JPH0443103 B2 JP H0443103B2 JP 60118277 A JP60118277 A JP 60118277A JP 11827785 A JP11827785 A JP 11827785A JP H0443103 B2 JPH0443103 B2 JP H0443103B2
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JP
Japan
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silicon oxide
plastic molded
mole
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JP60118277A
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Akio Takigawa
Juichi Aoki
Motoaki Yoshida
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はプラスチツク成形体の表面硬度、耐候
性、耐薬品性などの表面状態を改善する方法に関
し、特にプラスチツク成形体表面に耐摩耗性被覆
を行なう方法に関する。
〔従来技術〕
プラスチツク成形体、たとえばポリカーボネー
ト、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、
ポリ塩化ビニルなどは、その透明性、軽量性、易
加工性、耐衝撃性などにすぐれているが、耐摩耗
性、耐溶剤性に乏しく、表面に傷がつきやすく、
また有機溶剤に侵されやすいという欠点がある。
そこでこれら欠点を改良するための被膜の形成
方法としては(A)湿式法および(B)乾式法等が提案さ
れている。
ここで(A)の湿式法とは各種熱硬化性樹脂でプラ
スチツク成形体を被覆する方法を言うが、これら
は耐摩耗性、耐溶剤性が改良されるとはいうもの
の無機材料とくらべるとまだまだその耐摩耗性、
耐溶剤性について劣るものであつた。
又ここで言う(B)の乾式法とはSiO2,MgF2
Sb2O3,CeO2,La2O3,PbF3,Pr6O11,SiO,
TiO2,ThO2,ZnS,ZrO2,Si3N4,Ti3N4,Al2
O3などの金属酸化物、窒化物、弗化物および硫
化物などを真空蒸着、プラズマ処理、イオンプレ
ーテイング、CVD法などで被膜形成する方法を
いうが、これらはその被膜形成に真空系の装置
が必要である。設備費が多くかかる。大形の
プラスチツク成形体に対して被膜形成が出来な
い。凹部を持つ様な成形体表面に均一な被膜を
形成することができない。などの欠点があつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、上記従来法では難かしい大型形状又
は凹部等を有する不定形のプラスチツク成形体表
面に耐摩耗性、耐溶剤性の良好な被膜を形成する
方法を提供することをその目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、上記問題点を解決するためにプラス
チツク成形体に、下記(a)及び(b)成分を含有する被
覆組成物にて被覆硬化させ、第1次被膜とした
後、該第1次被膜つきプラスチツク成形体と酸化
珪素の過飽和状態の珪弗化水素酸溶液とを接触さ
せて第1次被膜上に酸化珪素被膜を形成させる方
法を用いている。
(a) 下記一般式(1)および/または(2)で示されるケ
イ素化合物および/またはそれらの加水分解物
から選ばれる1種もしくは2種以上 R1 lSi(R24-l (1) (式中R1は炭素数1〜6の炭化水素基、ビ
ニル基、メタクリロキシ基、エポキシ基、アミ
ノ基、メルカプト基、イソシアノ基、フツ素ま
たは塩素を有する有機基であり、R2はアルコ
キシ基、アルコキシアルコキシ基、アセトキシ
基および塩素元素でありlは0〜4である。) (式中R3およびR4は同種もしくは異種のア
ルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アセト
キシ基、および塩素元素、R5およびR6は置換
または非置換の一価炭化水素基、Aは二価炭化
水素基または酸素原子または硫黄原子を含有す
る二価の有機基であり、mおよびnは1〜3に
整数である。) (b) チタン、ジルコニウム、アルミニウム、イツ
トリウム、セシウム、アンチモン及び鉄の金属
酸化物ゾルおよび/またはそれらの微粉末金属
酸化物から選ばれる1種もしくは2種以上。
ここで本発明に使用されるプラスチツク成形体
は、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボ
ネート、ポリメチルメタクリレート、ポリアミ
ド、ポリアセタール、ポリプチレンテレフタレー
ト、ポリフエニレンオキサイド等に代表される熱
可塑性樹脂、ポリジエチレングリコールビスアリ
ルカーボネート、フエノール樹脂等に代表される
熱硬化性樹脂等各種樹脂成形体である。
第1次被膜を形成する被覆組成物について以下
詳細に記す。まず(a)成分については、 一般式(1)で示されるケイ素化合物としては、ト
リメチルメトキシシラン、ジメチルジメトキシシ
ラン、メチルトリメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、フエニルトリメトキシシラン、フエニ
ルメチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)
シラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−ア
ミノエチル)−γ−フミノプロピルトリメトキシ
シラン、N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ
−アミノプロピルエトキシシラン、N−(β−ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピル(メチル)ジ
メトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリ
メトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロ
ヘキシル)エチルトリメトキシシラン、メチルト
リクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリ
メチルクロロシラン、テトラクロロシラン等がそ
の代表例としてあげられる。
又一般式(2)で示されるケイ素化合物とは、式中
のR3およびR4は同種もしくは異種のアルコキシ
基、アルコキシアルコキシ基、アセトキシ基また
は塩素元素を表わし、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、メトキシエトキシ基などが例示さ
れ、またR5およびR6は、同種もしくは異種の置
換または非置換の一価炭化水素基を表わし、メチ
ル基、エチル基、プロピル基およびこれらの置換
された基などが例示される。
Aは二価炭化水素基(好ましくは炭素原子数2
〜6の二価炭化水素基)、酸素原子またはいおう
原子を含有する二価の有機基(好ましくは炭素原
子数3〜10)であつて、この二価炭化水素基とし
ては、メチレン基、エチレン基あるいはプロピレ
ン基などのアルキレン基、フエニレン基などのア
リーレン基、フエネチレン基などのアルカリレン
基またはこれらの基の水素原子が部分的にハロゲ
ン原子、アルキル基などで置換された基をあげる
ことができる。また酸素原子またはいおう原子を
含有する二価の有機基としては、 −CH2−CH2−CH2−S−CH2−CH2,−CH2
−CH2−S−CH2−CH2−S−CH2−CH2,−
CH2−CH2−CH2−S−CH2−CH2−CH2,−
CH2−CH2−O−CH2−CH2−O−CH2−CH2
−CH2−CH2−CH2−O−CH2−CH2−CH2,−
CH2−CH2−CH2−S−CH2−CH2−CH2
CH2,−S−CH2−CH2−CH2などが例示される。
またこれら一般式(1)および(2)で表されるケイ素
化合物の加水分解物とは、該珪素化合物中のアル
コキシ基、アルコキシアルコキシ基、アセトキシ
基、塩素・元素の一部または全部が水酸基に置換
されたもの、および置換された水酸基同志が一部
自然に縮合したものを含んでいる。これらの加水
分解物は、例えば水およびアルコールの様な混合
溶媒中で酸の存在下で加水分解することによつて
得ることができる。
次に第1次被膜を形成する被覆組成物の(b)成分
である金属酸化物ゾルおよび/または微粉末金属
酸化物は、チタン、ジルコニウム、アルミニウ
ム、イツトリウム、セシウム、アンチモン及び鉄
の微粒子を水またはアルコール系分散媒に分散せ
しめたゾルおよび/または前記金属の微粉末金属
酸化物から選ばれる1種もしくは2種以上であ
り、通常市販されているものが使用可能である。
前記(a)成分である一般式(1)および/または一般
式(2)で示されるケイ素化合物および/またはそれ
らの加水分解物から選ばれる1種もしくは2種以
上と(b)成分である金属酸化物ゾルおよび/または
微粉末金属酸化物から選ばれる1種もしくは2種
以上を併用してプラスチツク成形体に第1次被膜
を形成することにしてプラスチツク基板及び後述
の第2次被膜との付着性が良好で耐摩耗性の良好
な第1次被膜が得られる。その形成方法は、塗料
として塗布した後熱、紫外線、電子線等を用いて
硬化させる湿式法、真空蒸着、イオンプレーテイ
ング、スペツタリング、プラズマ重合等の乾式法
のいずれであつてもかまわないが、大型、任意形
状のプラスチツク成形体に被膜を形成するために
は前記湿式法が好ましい。
形成される第1次被膜としては0.5〜30μm特に
5μm程度の厚みのものが好まれる。
又本発明に使用される酸化珪素の過飽和状態の
珪弗化水素酸溶液(以下処理液と略称する)と
は、珪弗化水素酸溶液に酸化珪素(シリカゲル、
エアロゲル、シリカガラス、その他酸化珪素含有
物など)を溶解させた後水又は試薬(ホウ酸、塩
化アルミニウム他)を添加し、酸化珪素の過飽和
状態としたものが使用出来る。
第1次被膜つきプラスチツク成形体と接触させ
られる処理液中の珪弗化水素酸の濃度としては、
1〜2モル/が好まれるが、中でも2モル/
より濃い珪弗化水素酸水溶液に酸化珪素を飽和さ
せた後水で稀釈して1〜2モル/の濃度とした
ものが被膜形成速度が速く、効率良く被膜形成が
行なえるので望ましい。
過飽和状態とするためにホウ酸を添加する場合
のホウ酸の添加量は処理液中の珪弗化水素酸1モ
ルに対して1×10-2〜40×10-2モルの範囲である
ことが必要であり、中でも1.2×10-2〜10×10-2
モルであることが速く均質な被膜を得るために好
ましい。
上記処理液と第1次被膜つきプラスチツク成形
体とを接触させる方法としては、該成形体表面に
処理液を流下させる等の接触方法であつてもかま
わないが、処理液を満たした浸漬槽に該成形体を
浸漬する方法が簡単でしかも均一な被膜が得られ
るので好ましい。
又該処理液は、 (イ) 該成形体との接触時においても連続的にホウ
酸水溶液が添加、混合されている処理液であ
り、 (ロ) 1分間あたり処理液全量の3%以上の処理液
がフイルターで濾過され戻される処理液であ
る。
ことが好ましい。
ここで接触時にわたつて連続的にホウ酸水溶液
を添加混合することは被膜の形成速度を向上させ
るために好ましく、又3%以上の処理液を循環さ
せることは均質な被膜を連続的に得るために好ま
しい。フイルターで処理液を濾過することは凹凸
形状のない被膜を得るために好まれ、珪弗化水素
酸に酸化珪素を溶解・飽和させる酸化珪素の供給
源として通常のシリカゲルを用いた場合には孔径
1.5μm以下のフイルターが、その他シリカガラス
などを用いた場合には10μm以下のフイルターで
あることが好まれる。
又処理液を浸漬槽に入れて該成形体と接触させ
る場合には、浸漬中の該成形体表面において該処
理液が層流となつて流れるようにすることがむら
のない均質な被膜を得るために好ましい。
〔作用〕
本発明はプラスチツク成形体表面に付着性良好
な珪素含有被膜を1次被膜として被覆し、さらに
その上に該1次被膜と付着性良好な酸化珪素被膜
を作成するものであり、酸化珪素被膜を直接プラ
スチツク成形体表面に被覆する時とくらべてはは
るかに耐久性の良い被膜を得ることができ、又塗
布・浸漬法を使用出来る被膜形成法である。
〔実施例〕 本発明にもとづく実施例を以下に示すが実施例
中の部、%はそれぞれ重量部、重量%を示すもの
である。
実施例 1 まずγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン350部、水分散ジルコニアゾル(日産化学(株)
製、対イオンは硝酸イオン、固形分20%)14部、
蒸留水9部及び1.2規定塩酸水溶液3部を混合し、
室温で4時間還流した。
この様にして得られたジルコニアゾルを含むγ
−グリンドキシプロピルトリメトキシシランの加
水分解物溶液66部にエチルセロソルブ100部及び
硬化触媒、フローコントロール剤を少々添加し塗
料とした。この塗料をあらかじめ洗浄した、たて
100mmよこ100mm厚さ1.1mmのポリジエチレングリ
コールビスアリルカーボネート(以後CR−39と
呼ぶ)平板に浸漬法で塗布し、120℃の熱風乾燥
炉で30分間熱処理した。CR−39平板上には4μm
の厚みの第1次被膜が形成されていた。
上記1次被膜を形成したCR−39平板上に第1
図に示す酸化珪素被膜製造装置を用いて酸化珪素
被膜を作成した。
第1図において浸漬槽は外槽1と内槽2から成
り、内槽と外槽の間には水3が満たしてある。こ
の水は温度が35℃となるようにヒーター4で加熱
され、かつ温度分布均一化のため攪拌器5で攪拌
されている。内槽は前部6、中部7、後部8から
成り、各部には工業用シリカゲル粉末を酸化珪素
の供給源として酸化珪素を溶解・飽和させた2.0
モル/の濃度の珪弗化水素酸水溶液を水を用い
て倍に稀釈した3の反応液が満たしてある。こ
こでまず循環ポンプ10を作動させ内槽後部8の
反応液を一定量づつ汲出してフイルター11で濾
過し内槽前部6へ戻す処理液循環を開始した。
その後、0.5モル/のホウ酸水溶液12を連
続的に内槽後部8に摘下し10時間保持した。この
状態で反応液は適度なSiO2過飽和度を有する処
理液となつた。
ここでフイルター11の絶対除去率を1.5μmお
よび処理液循環量を240ml/分(処理液全量が約
3であるので循環量は8%/分である)と調整
した。そして前記1次被膜を形成したCR−39平
板9を内槽中部7に垂直に浸漬し前記条件(0.5
モル/のホウ酸水溶液を0.2ml/分で添加し、
8%/分の循環をし、1.5μmのフイルターで濾過
する。)で16時間保持した。
上記処理で1次被膜上にさらに被膜が得られた
が1次被膜上の被膜は約5000〓厚であつた。
この上記付着膜部をESCA(Electron
Spectroscopy for Chemical Analysis)を用い
て分析した結果、殆どがSiO2からなることが確
認され、また電子顕微鏡による2万倍観察による
と、付着膜表面は極めて平滑な表面であることが
認められた。
上記実施例で得られた酸化珪素被膜つきプラス
チツク成形体を80℃の温水中に10時間浸漬したが
被膜に変化は見られず、付着性良好な被膜である
ことがわかつた。
又本実施例で得られた酸化珪素被膜に鉛筆引つ
かき試験(JIS K5400,6.14)を行なつたところ
6Hとなつた。
実施例 2 プラスチツク成形体としてポリカーボネート平
板(たて100mm、よこ100mm、厚さ2mm)を用い、
1次被膜として下記二重塗布法を用いて形成され
た被膜を利用した例を実施例2として示す。
まず以下の手順で下塗り液を作成した。
エチルセロソルブ230部に2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート30部、グリシジルメタクリレー
ト70部とアゾビスイソブチロニトリル0.4部を溶
解し、窒素雰囲気下90℃で4時間加熱攪拌して共
重合させた。この様にして得られた溶液100部に
トリエチルアミン0.1部、エチルセロソルブ200部
とフローコントロール剤少々添加し、下塗り塗料
とし、あらかじめ洗浄したポリカーボネート基材
にこの下塗り塗料を塗布し、熱風乾燥炉で120℃、
30分間加熱乾燥した。
次に上記下塗り塗料上に塗布する上塗り塗料を
以下の手段で作成した。
まずγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン80部、メチルトリメトキシシラン144部、チ
タンアゾル(固形分7%)71部およびイソプロピ
ルアルコールおよび0.1規定塩酸を各々70部、100
部を混合し、50℃で2時間攪拌して加水分解を行
なつた。
この様にして得られた3元共加水分解物溶液
410部にエチルセロソルブ50部、過塩素酸アンモ
ニウム1.3部、フローコントロール剤少々を添加
し上塗り塗料とした。
この様にして得られた上塗り塗料を前記下塗り
層で被覆されたポリカーボネート上に塗布し熱風
乾燥炉で130℃60分間加熱乾燥し硬化させた。
上記二重塗布法を用いて形成した1次被膜つき
ポリカーボネート平板に、実施例1と同様の操作
で珪弗化水素酸の酸化珪素過飽和溶液を用いた酸
化珪素析出被膜(約5000〓厚)を形成した。
得られた酸化珪素被膜つきポリカーボネート板
に実施例1と同様10時間80℃温水に浸す温水処理
試験を行なつたが、付着性は実施例1と同様良好
であつた。
実施例 3 メチルトリメトキシシラン207部、酸化アンチ
モンゾル(日産化学工業(株)製、固形分30%)220
部および酢酸6部を混合し外部冷却下攪拌1時間
実施後室温で1日放置した。この様にして得られ
た加水分解物溶液160部にエチルセロソルブ30部、
塩化アンモニウム0.5部、フローコントロール剤
少々添加し塗料とした。あらかじめ洗浄したアク
リル基板(たて100mm、よこ100mm、厚さ1.4mm)
に前記塗料を塗布し熱風乾燥炉で90℃3時間加熱
し乾燥硬化させた。
その後この得られた1次被膜つきアクリル基板
に実施例1,2と同様珪弗化水素酸の酸化珪素過
飽和溶液を用いた酸化珪素被膜を形成した。(膜
厚約5000〓) 得られた酸化珪素被膜つきアクリル基板に実施
例1,2と同様10時間80℃の温水に浸す温水処理
試験を行なつたが、付着性は実施例1,2と同様
良好であつた。
実施例 4 実施例1とくらべて、浸漬槽にCR−39平板を
浸漬する時間を16時間から3時間とした以外は同
じ操作でCR39平板上に約900〓厚の酸化珪素被膜
を作成した。
ここで、酸化珪素被膜のないCR−39平板およ
び上記900〓厚の酸化珪素被膜つきCR−39平板の
波長5600〓の光に対する透過率を測定したところ
おのおの92%および96%であり、本発明によつて
得られる酸化珪素被膜を反射防止膜として作用さ
せることも可能であることがわかつた。
実施例 5 実施例1でγ−グリシドクシプロピルトリメト
キシシランに換えて1,2−ビス(トリメトキシ
シリル)エタンを用いた以外は、同様に実施した
結果、実施例1同様良好な結果が得られた。
比較例 アクリル平板(たて100mm、よこ100mm、厚さ2
mm)を用い、第1次被覆処理なしに実施例1と同
様の珪弗化水素酸の酸化珪素飽和水溶液を用いた
酸化珪素被膜処理を行なつてアクリル平板上に酸
化珪素被膜(約5000〓厚)を作成した。
得られた酸化珪素被膜つきアクリル平板につい
て、実施例1,2,3と同様10時間80℃の温水に
浸す温水処理試験を行なつたところ、アクリル平
板および酸化珪素被膜とは剥離してしまつた。
〔発明の効果〕
本発明によればプラスチツク表面に表面硬度、
耐候性、耐薬品性の良好な酸化珪素被膜を付着性
が良い状態で、真空蒸着装置など大がかりな設備
を用いずに簡単に作成出来る。又溶液の塗布およ
び/または浸漬によつて酸化珪素被膜を形成する
ことが出来るので例えば凹部を持つ様な形状のプ
ラスチツク成形体であつても均一な被膜を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例および比較例に使用し
た循環式処理装置の系統説明図である。 1……外槽、2……内槽、3……水、4……ヒ
ーター、5……攪拌器、6……内槽前部、7……
内槽中部、8……内槽後部、9……プラスチツク
成形体、10……循環ポンプ、11……フイルタ
ー、12……ホウ酸水溶液。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 プラスチツク成形体に、下記(a)及び(b)成分を
    含有する被覆組成物を被覆硬化させて第1次被覆
    とした後、前記第1次被覆つきプラスチツク成形
    体を酸化珪素が過飽和状態にある珪弗化水素酸溶
    液に接触させて前記第1次被膜上に酸化珪素被膜
    を形成させることを特徴とする耐摩耗性のすぐれ
    た被覆プラスチツク成形体の製造方法。 (a) 下記一般式(1)および/または(2)で示されるケ
    イ素化合物および/またはそれらの加水分解物
    から選ばれる1種もしくは2種以上 R1 lSi(R24-l (1) (式中R1は炭素数1〜6の炭化水素基、ビ
    ニル基、メタクリロキシ基、エポキシ基、アミ
    ノ基、メルカプト基、イソシアノ基、フツ素ま
    たは塩素を有する有機基であり、R2はアルコ
    キシ基、アルコキシアルコキシ基、アセトキシ
    基および塩素元素であり、lは0〜4である。) (式中R3およびR4は同種もしくは異種のア
    ルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アセト
    キシ基、および塩素元素、R5およびR6は置換
    または非置換の一価炭化水素基、Aは二価炭化
    水素基または酸素原子または硫黄原子を含有す
    る二価の有機基であり、mおよびnは1〜3に
    整数である。) (b) チタン、ジルコニウム、アルミニウム、イツ
    トリウム、セシウム、アンチモン及び鉄の金属
    酸化物ゾルおよび/または前記金属の微粉末金
    属酸化物から選ばれる1種もしくは2種以上。 2 該酸化珪素の過飽和状態の珪弗化水素酸溶液
    が酸化珪素を溶解させた珪弗化水素酸水溶液にホ
    ウ酸を添加して酸化珪素の過飽和状態とした処理
    液である特許請求の範囲第1項記載の耐摩耗性の
    すぐれた被覆プラスチツク成形体の製造方法。 3 該処理液が、 (イ) 該第1次被膜つきプラスチツク成形体との接
    触時においても連続的にホウ酸水溶液が添加、
    混合されている処理液であり、 (ロ) 1分間あたり処理液全量の3%以上の処理液
    がフイルターで濾過され戻される処理液である
    特許請求の範囲第2項記載の耐摩耗性のすぐれ
    た被覆プラスチツク成形体の製造方法。 4 該処理液中の珪弗化水素酸の濃度が1〜2モ
    ル/であり、ホウ酸の添加量が該処理液中の珪
    弗化水素酸1モルに対して1×10-2〜40×10-2
    ルであり、該フイルターの孔径が1.5μm以下であ
    る特許請求の範囲第3項記載の耐摩耗性のすぐれ
    た被覆プラスチツク成形体の製造方法。
JP60118277A 1985-05-31 1985-05-31 耐摩耗性のすぐれた被覆プラスチツク成形体の製造方法 Granted JPS61276832A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60118277A JPS61276832A (ja) 1985-05-31 1985-05-31 耐摩耗性のすぐれた被覆プラスチツク成形体の製造方法

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JP60118277A JPS61276832A (ja) 1985-05-31 1985-05-31 耐摩耗性のすぐれた被覆プラスチツク成形体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61276832A JPS61276832A (ja) 1986-12-06
JPH0443103B2 true JPH0443103B2 (ja) 1992-07-15

Family

ID=14732668

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