JP3120371B2 - 光学物品の製造方法 - Google Patents

光学物品の製造方法

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JP3120371B2 JP09248736A JP24873697A JP3120371B2 JP 3120371 B2 JP3120371 B2 JP 3120371B2 JP 09248736 A JP09248736 A JP 09248736A JP 24873697 A JP24873697 A JP 24873697A JP 3120371 B2 JP3120371 B2 JP 3120371B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、無機コート膜の表
面状態の改質法に関する。 【0002】 【従来の技術】真空蒸着法、イオンプレーティング法、
スパッタリング法などによって得られる無機コート膜
は、レンズ、ディスプレー装置のパネルや種々の光学材
料の反射防止膜、ハードコート膜、各種機能性膜などに
広く用いられている。特にSiO膜は、その基板と
の付着力、硬度、取り扱い易さなどの点で幅広く使用さ
れている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、SiO
の無機コート膜は、Si、Na、Ca等の不純物を含む
水滴等が付着した場合、乾燥する過程に於いて不純物が
無機コート膜表面に残り、いわゆるヤケ現象を起こす。
また、蒸着による膜はバルクに比べ一般に密度が小さ
く、膜内での水分子、気体分子等の移動も容易であると
考えられている。その為、水分子等が膜の表面に吸着、
その後拡散により膜と基材の界面に達し、膜の密着性に
悪影響を及ぼすなど、耐久性の低下を招いていた。さら
に環境の温度差により光学材料上のコート膜表面に水滴
が細かく付着して生ずる曇りにより、材料の透過率が低
下するという問題もあった。その他、表面の帯電により
ホコリがつきやすいなど表面状態から生じる種々の問題
がある。そこで本発明は、このような問題点を解決する
もので、その目的とするところは、無機コート膜の表面
状態を改質し、上記に挙げた様な種々の問題を1つまた
は2つ以上解消できうる機能を表面に持たせるところに
ある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明の光学物品の製造
方法は、合成樹脂基材の上方に、主としてSiO2を含
む層を最表層として有する反射防止性無機コート膜を形
成する第1の工程と、この反射防止性無機コート膜の最
表層に、この最表層と反応可能な 【0005】 【化3】 【0006】又は 【0007】 【化4】 【0008】で表される結合(但し、R1、R2及びR3
は水素又は有機基を表す。)を少なくとも1種以上有す
る構造を有し、かつ、a)親水性基に変換可能な置換基
又はb)別の物質と反応可能な部位、を有する有機ケイ
素化合物を、反応結合させる第2の工程と、 a)前記有機ケイ素化合物の置換基を親水性基に変換す
る又はb)前記有機ケイ素化合物の部位を親水性基を有
する別の物質と反応させる、第3の工程と、をこの順序
で有することを特徴とする。そのため、以下の効果を有
する。 イ)反射防止性を有する光学物品の表面に親水性を与え
ることができる。 ロ)反射防止性を有する光学物品の表面の分子構造の制
御が容易であるため、光学物品の性能をあらかじめ自由
に設計することができる。すなわち、第3の工程を、
a)有機ケイ素化合物の置換基を親水性基に変換するこ
とによって行う場合には、特定の分子構造を有する有機
ケイ素化合物を選択することによって、分子構造中に親
水性基を導入する場所をあらかじめ定めることが可能で
ある。したがって、製造されるべき光学物品の性能をあ
らかじめ自由に設計することが可能となる。また、第3
の工程を、b)前記有機ケイ素化合物の部位を親水性基
を有する別の物質と反応させることによって第3工程を
行う場合には、第3の工程で初めて親水性基を導入する
ので、その親水性基は最表層と反応可能な官能基と反応
することがない。そのため、表面の性能を変化させてし
まう副反応が起こらず、光学物品の表面の分子構造の制
御が容易となり、製造されるべき光学物品の性能を自由
に設計することが可能となる。いずれの場合も、反射防
止性を有する光学物品の表面の性能をあらかじめ自由に
設計することが可能となる。 ハ)いわゆるアミノシラン化合物は反応性がマイルドで
あって、反応液の取り扱いが容易であり反応液の寿命も
長い。 【0009】無機コート膜に処理を行うには、すでに基
材上に存在しているコート膜の性質、密着性、耐久性を
低下させずに処理を行う必要がある。その為には、密着
性、耐久性を低下させない湿度及び環境で、かつ反射防
止膜等に処理する場合、分光特性に影響を与えないな
ど、処理前の諸特性に影響を与えない程度の表面付近で
反応を行う処理が望ましい。本発明で用いるシラン化合
物は、水酸基アミン反応等が起こり、水酸基の存在する
表面の反応に有効である。 【0010】例えば、SiO膜表面付近では、表1
に示すような反応が起こると考えられる。 【0011】 【表1】【0012】シラン化合物の無機コート膜との反応に関
与する基以外の置換基に種々の機能を持たせることが可
能である。無機コート膜に付与する機能としては、疎水
性、親水性、導電性、ぬれ性など用途に応じて多彩に選
択できる。本発明では、用途に応じた機能を持つ基を有
するシラン化合物を用いることによって表面の改質を行
う。 【0013】本発明で用いうるシラン化合物としては、
ジメチルジメチルアミノシラン、1−トリルメチルシリ
ル−1,2,4−トリアゾール、2−トリメチルシリル
−1,2,3−トリアゾール、N−トリメチルシリルア
セトアミド、ジメチルアミノトリメチルシラン、ビス
(ジメチルアミノ)メチルシラン、1−トリメチルシリ
ルイミダゾール、アリルアミノトリメチルシラン、N−
メチル−N−トリメチルシリルアセトアミド、ジエチル
アミノジメチルシラン、ビス(エチルアミノ)ジメチル
シラン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン、トリ
ス(ジメチルアミノ)シラン、1−トリメチルシリルピ
ロール、1−トリメチルシリルピロリジン、ビス(ジメ
チルアミノ)メチルビニルシラン、ジエチルアミノトリ
メチルシラン、メチルトリス(ジメチルアミノ)シラ
ン、ピペリジノトリメチルシラン、アニリノトリメチル
シラン、ビス(ジエチルアミノ)ジメチルシラン、ビス
(ブチルアミノ)ジメチルシラン、フエニルトリス(ジ
メチルアミノ)シラン、ジピペリジノメチルビニルシラ
ン、N,N′−ジフェニル−N−トリメチルシリルウレ
ア、ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルシラン、メチル
トリピペリジノシラン、テトラキス(ジエチルアミノ)
シラン、ジピペリジノメチル−2−ピペリジノエチルシ
ラン、メチルトリス(シクロへキシルアミノ)シラン、
ジアニリノジフェニルシラン、1,1,3,3−テトラ
メチルジシラザン、1,3−ビス(クロロメチル)−
1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、へキサメチ
ルジシラザン、ヘプタメチルジシラザン、1,3−ジビ
ニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、トリ
ス(トリメチルシリル)アミン、1,1,3,3,5,
5,7,7−オクタメチルシクロテトラシラザン、ある
いは下記に示す物質等があげられる。 【0014】 【化5】 【0015】本発明では、これらに限定されるのではな
く、Si−N、Si−N−Siの結合を有する構造なら
ば、本発明の目的を達成できることは言うまでもない。
また、本発明において、使用するシラン化合物同志が無
機コート膜との反応前、もしくは反応後結合し、ポリマ
ー化することがありえるが、本発明の目的とするところ
の重合度を得るように調整すればなんら問題はない。ま
た、目的に応じて、1種以上のシラン化合物を混合して
用いても良い。 【0016】本発明において、疎水性の基を有するシラ
ン化合物を用いることにより、水によるヤケの防止、膜
の耐久性の向上、水による密着性の低下防止、及び摩擦
係数の低下により耐摩耗性の向上などのメリットが得ら
れる。さらに、後処理によって親水性の基に変換される
ような置換基を有するシラン化合物、あるいは後処理に
より親水性の基に変換されるような置換基と疎水基を合
わせ持ったシラン化合物を無機コート膜に反応させたの
ち、後処理で親水性処理を行えば、コート膜表面に親水
性あるいは親水性と疎水性を合わせもつ様な機能を持た
せることも可能である。後処理として、別の物質を無機
コート膜と反応したシラン化合物に反応させてもよい。
後処理により親水性を最表面に持たせ、疎水性の基がコ
ート膜と親水性基の間に配置していれば、ぬれ性はよく
ても水分子を透過させないなどの複合機能をコート膜に
持たせることができる。このように後処理により相反す
る機能を同時にコート膜に持たせることが可能である。 【0017】シラン化合物を無機コート膜に反応させる
には、DiP法、スピンナー法、スプレー法等により表
面にシラン化合物を塗布し反応させる方法、または、真
空雰囲気中あるいは大気中でシラン化合物のガスを無機
コート膜と反応させる方法など用いることができる。 【0018】前者の場合、塗布中の雰囲気、例えば、温
度、湿度をコントロールすることにより反応速度が制抑
でき、また浸漬時間、液温、シラン化合物の濃度を調節
することにより所望の処理膜を得ることができる。さら
に、塗布後、コート膜の特性に影響を与えない程度の加
熱や光照射を行うことにより、反応を促進すればより効
果的である。 【0019】後者の場合、真空槽内で無機コート膜を形
成中、あるいは形成後にシラン化合物のガスを導入し、
反応させてもよい。また、アルゴンや酸素等のプラズマ
雰囲気中にシラン化合物のガスを導入し、反応性蒸着、
反応性イオンプレーティング等を行うことも可能であ
る。 【0020】シラン化合物との反応性を高める為に前処
理として、無機コート膜表面を、洗浄、薬品処理、プラ
ズマ処理等行うことはより効果的である。 【0021】反応に用いるシラン化合物は、単体もしく
は混合で用いてもよく、溶媒で希釈したり、酸や塩基で
前処理して使用することも可能である。 【0022】反応が終了後、大気中の水分子と反応した
シラン化合物、コート膜表面/付近との反応に寄与でき
なかったシラン化合物を洗浄により洗い流すことによ
り、処理前の反射防止特性などの外観が変わらない処理
を行うことができる。 【0023】今まで述べた処理は、SiO、Al
、ZrO、Ta、TiO、CeO
等の無機コート膜表面へ有効である。 【0024】以下、参考例、実施例に基づき本発明を詳
細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。 【0025】 【発明の実施の形態】〔参考例1〕 ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)製樹
脂からなる合成樹脂製レンズをアセトンで洗浄し、その
後真空蒸着法により基板温度50℃で、樹脂表面に反射
防止処理を行った。膜構成はレンズ側からSiO2 層が
λ/4、ZrO2 層とSiO2 層の合成膜厚がλ/4、
ZrO2 層がλ/4、最上層のSiO2層がλ/4とし
た。(ここでλ=520nm)。次にこのレンズをイソ
プロピルアルコールで洗浄し、十分乾燥させた後、液温
20℃のビス(ジメチルアミノ)メチルシラン液に5分
間浸漬した。浸漬後、湿度50%、温度25℃の雰囲気
中で10分間放置し、その後アセトンにより洗浄を行っ
た。 【0026】洗浄後のレンズの外観、反射防止の特性に
大きな変化はみられなかった。 【0027】得られたコート膜の評価方法は以下に示す
方法を用いた。 【0028】ヤケ性;水道水をコート膜表面にたら
し、乾燥させた後、布で残留物を拭き取った。 A:完全に拭きとれる。 B:一部残留物が残る。 C:残留物かほとんど残る。 【0029】耐摩耗性:コート膜表面を布(木綿)で
1Kgの荷重をかけ1000回摩耗した。傷のついた度
合いを以下の3段階に分けて評価した。 A:全く傷がつかない。 B:1〜10本、細かい傷がつく。 C:細かく無数に傷がつく。 【0030】密着性:37℃の純水に1週間浸漬した
後、コート膜の密着性を調べた。JIS,D−0202
に準じたクロスカットテープ試験によって行った。即
ち、ナイフ用い、基板表面に1mm間隔に切れ目を入
れ、1cmのマス目を形成させる。次にその上にセ
ロファン粘着テープ(日東化学(株)製“セロテー
プ”)を強く押しつけた後、表面から90°方向へ急に
引っばり剥離したのち、コート被膜の残っているマス目
をもって密着性の指標とした。 【0031】接触角:接触角針(協和科学(株)製C
A−D型)を用いて液滴法により測定した。 【0032】防曇性:試料を湿度20%、温度5℃の
雰囲気中に30分間放置後、湿度80%、温度30℃の
雰囲気に取り出し、曇りの消失する時間を測定した。 【0033】防塵性:スタティックオネストメーター
(宍戸商会製)による帯電圧の半減期を測定した(測定
条件:温度25℃、相対湿度60%)。 【0034】〔参考例2〕 参考例1で用いたシラン化合物による処理を行う前のレ
ンズを以下に示す方法で処理を行った。ヘキサメチルジ
シラザン溶液に10分間浸漬後、50℃雰囲気中に30
分間放置した。放置後アセトンによる洗浄を行い、得ら
れたコート膜の評価は参考例1に示した方法で行った。 【0035】〔参考例3〕 クラウンガラスからなるレンズ表面に、レンズ側から、
屈折率1.60の酸化アルミニウムを1μm厚にアルゴ
ンプラズマ中でイオンプレーティングした。この様にし
て得られたレンズを、純粋で洗浄後、十分に水を切り乾
燥させた。その後1,3,3−トリフロロトリクロロエ
タンにより30%に希釈された1,1,3,3,5,
5,7,7−オクタメチルシクロテトラシラザン溶液に
レンズを10分間浸漬した。浸漬後、相対湿度40%、
温度50℃、雰囲気中に1時間放置し、その後、1,
3,3−トリフロロトリクロロエタンにより洗浄した。
洗浄後のレンズは外観上何の変化もなかった。 【0036】〔参考例4〕 参考例1で最上層のSiO2 層を次の様にして形成し
た。電子銃を用いてSiO2 層を溶解しながら、アルゴ
ンとジメチルアミノトリメチルシランを9:1で混合し
た気体を真空度が0.01Torrになる様導入し、1
3.56MHzの高周波電場により雰囲気をプラズマ化
した。基板には300V直流電圧を印加し、高周波出力
300Wで反応性イオンプレーティングを行いながらS
iO2 層を形成した。 【0037】〔参考例5〕 イソプロピルアルコールで洗浄されたジエチレングリコ
ールビス(アリルカーボネート)製レンズを室温で5分
間、5%水酸化ナトリウム水溶液を用いて表面処理を行
い、以下に述べるコーティング液をディッピング法によ
り、液温5℃、引き上げ速度40cm/minの条件で
塗付した。次に熱風乾燥炉中で80℃で30分、130
℃で2時間加熱硬化させた。 【0038】コーティング液は次の様にして作成した。
攪拌装置を備えた反応容器中にエタノール206部、エ
タノール分散コロイダルシリカ396部(触媒化成工業
株式会社製“オスカル1232”固形分30%)、r−
グリシドキシプロピルトリメトキシシランの部分加水分
解物、312部、フローコントロール剤0.2部(日本
ユニカー(株)製“L−7604”)及び0.05N酢
酸水溶液86部を加え、室温で3時間攪拌をし、コーテ
ィング液とした。 【0039】上記の様にして得られたレンズに、参考例
1と同様に反射防止処理を行い、その後ビス(ジエチル
アミノ)ジメチルシラン溶液に30分間室温で浸漬し、
浸漬後、温度50℃、相対湿度40%の雰囲気中で1時
間放置した後、テトラヒドロフランにより洗浄を行っ
た。洗浄後の外観は処理前とほとんど変化がなかった。 【0040】〔実施例1〕 参考例1で得られた処理前の反射防止膜つきレンズをア
セトンで洗浄し、ビス(ジメチルアミノ)メチルビニル
シラン溶液に10分間浸漬した。 【0041】浸漬後、湿度30%、温度50℃雰囲気中
に引き出し、その雰囲気中で1時間放置した。放置後、
アセトンによりレンズを洗浄し、2N HSO中で
60℃、1時間加熱処理して、ビニル基をヒドロキシエ
チル基に変化させた。処理後、外観に変化は見られなか
った。 【0042】〔比較例1〕 参考例1で得られたビス(ジメチルアミノ)メチルシラ
ン処理前の反射防止膜つき合成樹脂製レンズを比較例1
とした。 【0043】〔比較例2〕 参考例3で得られた処理前の無機コート膜つきの、クラ
ウンガラスレンズを比較例2とした。 【0044】〔比較例3〕 参考例5で得られた処理前の反射防止膜つき合成樹脂製
レンズを比較例3とした。 【0045】上記、参考例1〜5、実施例1、比較例1
〜3の評価結果をまとめて表2に示した。 【0046】 【表2】 【0047】 【発明の効果】無機コート膜に目的に応じた機能を有す
るシラン化合物を反応させたことにより、無機コート膜
表面の物性が変化し、コート膜の特性を著しく変化させ
ることができる。疎水性を表面に持たせれば、水やその
中に含まれる不純物とコート膜表面の結合性が弱まり、
ヤケ現象の防止につながる。また、疎水性である為に、
水に対し表面がフイルターの役目をはたし、水分による
コート膜全体の耐久性劣化を防ぐことができる。さらに
表面の摩擦係数が低下することにより、付着したゴミな
どのすべりがよくなり耐摩耗性が向上する。さらに、水
滴が容易に膜から落ちるため、雨の日などに便利であ
る。 【0048】また、親水性を表面に持たした場合、水の
接触角が低下することにより、細かい水滴が発生しにく
くなり光の乱反射による曇りの現象が防げる。さらに、
表面の電気伝導度が上ることにより、表面の帯電防止と
なり、コート膜表面にホコリやゴミ等が付着しにくくな
る。 【0049】本発明は、このような効果を有するため、
合成樹脂製及びガラス製眼鏡レンズ、カメラレンズ、表
示用パネル、時針用ガラス、窓ガラス等、無機コート膜
を使用した製品に適用することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 1/10 - 1/12

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.合成樹脂基材の上方に、主としてSiO2を含む層
    を最表層として有する反射防止性無機コート膜を形成す
    る第1の工程と、 この反射防止性無機コート膜の最表層に、この最表層と
    反応可能な 【化1】 又は 【化2】 で表される結合(但し、R1、R2及びR3は水素又は有
    機基を表す。)を少なくとも1種以上有する構造を有
    し、かつ、a)親水性基に変換可能な置換基又はb)別
    の物質と反応可能な部位、を有する有機ケイ素化合物
    を、反応結合させる第2の工程と、 a)前記有機ケイ素化合物の置換基を親水性基に変換す
    る又はb)前記有機ケイ素化合物の部位を親水性基を有
    する別の物質と反応させる、第3の工程と、をこの順序
    で有することを特徴とする光学物品の製造方法。
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