JPH0461326B2 - - Google Patents

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JPH0461326B2
JPH0461326B2 JP63140082A JP14008288A JPH0461326B2 JP H0461326 B2 JPH0461326 B2 JP H0461326B2 JP 63140082 A JP63140082 A JP 63140082A JP 14008288 A JP14008288 A JP 14008288A JP H0461326 B2 JPH0461326 B2 JP H0461326B2
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JP
Japan
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coating
water
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film
group
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JP63140082A
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JPH01309003A (ja
Inventor
Naoki Shimoyama
Takashi Taniguchi
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Publication of JPH0461326B2 publication Critical patent/JPH0461326B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、眼鏡用レンズ、カメラ用レンズ、
CRT用フイルター、計器盤などの光学用に適し
た撥水性を有する帯電防止物品に関する。 [従来の技術] プラスチツク成形品は、その透明性、軽量性、
易加工性、耐衝撃性、染色が容易であるなどの特
徴を生かして多用途に使用され近年大幅に需要が
増えている。 しかし、その反面表面硬度、反射防止性、帯電
防止性が不充分であつた。これらの欠点の改良手
段として数多くの提案がなされている。 その中で、透明な導電性を有する反射防止膜と
して特公昭53−28214号公報に、真空蒸着により、
Inまたはその酸化物を含む反射防止膜をコートす
る方法が開示されている。 [発明が解決しようとする課題] しかしながら、この技術は、表面硬度が低いと
いつた問題点を有していた。 さらに、この技術は帯電防止性がある反面、撥
水性が不充分であり、水滴が付着し、そのまま乾
燥した場合、水滴中に含まれる無機物が残滓とな
つて表面にこびり付きやすく、また、水に対する
濡れ性が大きいために雨滴、水の飛沫が付着する
と大きく拡がり、眼鏡レンズなどにおいては大面
積にわたり物体がゆがんで見えたりする場合があ
つた。 本発明の目的は、優れた撥水性を有するため、
表面についた無機物などが除去しやすく、かつ表
面硬度、帯電防止性、反射防止性のすべてが優れ
た撥水性を有する帯電防止物品を提供することを
目的とする。 [課題を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成するために、下記の
構成を有する。 「透明基体の表面に硬化被膜を設け、さらに該
被膜上にSnO2を主成分としてなる透明導電膜を
少なくとも1層含む、2層以上の反射防止被膜を
設け、さらに該被膜上に500Å以下の厚みを有す
る撥水性有機物を被覆させてなることを特徴とす
る撥水性を有する帯電防止物品。」 本発明における透明基体としては、例えば、無
機ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ジ
エチレングリコールビスアリルカーボネートポリ
マー、(ハロゲン化)ビスフエノールAのジ(メ
タ)アクリレートポリマーおよびその共重合体、
(ハロゲン化)ビスフエノールAのウレタン変性
ジ(メタ)アクリレートポリマーおよびその共重
合体、ポリスチレンおよびその共重合体などの成
形物、例えば、レンズ、シート、フイルム、コン
パクトデイスクなどが挙げられる。とくに、基体
上に硬化被膜を設けるという点からプラスチツク
が好ましく適用される。 ここで透明基体とは下式により求められる曇価
が80%以下の透明性を有する透明基体であつて、
必要に応じ、染料などで着色されているもの、模
様状に彩色されているものもこれに含めることが
できる。 曇価(パーセント)=拡散光線透過率/全光線透過率×
100 本発明の意図するところの光線反射率の低下お
よび光線透過率の向上効果をより有効に発揮させ
るためにはできるだけ透明性のあるものが好まし
い。さらに本発明における光線反射率の低下が基
体の一方の面のみで充分である場合には、その反
対面が不透明なもので覆われた基体であつても、
本発明で言うところの透明基体として使用でき
る。この場合には、曇価としては反対面における
不透明物質を除去したもので定義されなければか
らない。 本発明はこれらの透明基体上にまず硬化被膜を
設けてなるものであるが、使用可能な被膜の例と
しては、ポリビニルアルコール、セルロース類、
メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリシロキサン樹
脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられ
る。中でも表面硬度、耐熱性、耐熱水性、耐薬品
性などの点から熱硬化性樹脂が好ましく用いられ
るが、とくに表面硬度向上の点からポリシロキサ
ン樹脂が好ましく用いられる。 オルガノポリシロキサンを形成せしめる組成物
の代表的な例を挙げると次の一般式(A)で表される
有機ケイ素化合物および/またはその加水分解物
が挙げられる。 RaR1 bSiX4-a-b (A) (ここで、R,R1は、炭素数1〜10の有機基
であり、Xは加水分解性基である。aおよびbは
0または1である。) ここでR,R1は各々アルキル基、アルケニル
基、アリール基、またはハロゲン基、エポキシ
基、グリシドキシ基、アミノ基、メルカプト基、
メタクリルオキシ基ないしシアノ基を有する炭化
水素基であり、同種であつても、異種であつても
よい。Xはハロゲン、アルコキシ、アルコキシア
ルコキシ、フエノキシないしアセトキシ基などか
ら選ばれる加水分解可能な置換基であれば、いか
なるものであつてもよい。a,bは各々0または
1である。 これらの有機ケイ素化合物は1種または2種以
上添加することも可能である。とくに染色性付与
の目的にはエポキシ基、グリシドキシ基を含む有
機ケイ素化合物の使用が好適であり、高付加価値
なものとなる。 上記の組成物は通常揮発性溶媒に希釈して液状
組成物として塗布される。溶媒として用いられる
ものは、特に限定されないが、使用にあたつては
被塗布物の表面性状を損わぬことが要求され、さ
らには組成物の安定性、基体に対する濡れ性、揮
発性などをも考慮して決められるべきである。ま
た溶媒の1種のみならず2種以上の混合物として
用いることも可能である。 さらに、硬化被膜の硬度向上、反射防止被膜と
の密着性向上などの目的に好ましく使用される構
成成分として微粒子状無機酸化物がある。かかる
微粒子状無機酸化物とは塗膜状態で透明性を損わ
ないものであり、その目的を達成するものであれ
ばとくに限定されないが、作業性、透明性付与の
点から特に好ましい例としてはコロイド状に分散
したゾルが挙げられる。さらに具体的な例として
は、シリカゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾ
ル、酸化アンチモンゾル、アルミナゾルなどが挙
げられる。微粒子状無機酸化物の添加量は、特に
限定されないが、効果をより顕著に表すために
は、硬化被膜中に5重量%以上、80重量%以下含
まれることが好ましい。すなわち、5重量%未満
では、明らかな添加の効果が認められず、80重量
%を越えると透明基体との密着性不良、被膜自体
にクラツク発生、耐衝撃性低下などの問題があ
る。 微粒子状無機酸化物としては、平均粒子径1〜
200mμのものが通常は使用されるが、好ましくは
5〜100mμの粒子径のものが使用される。 平均粒子径が200mμを越えるものは、生成被膜
の透明性を低下させ、濁りの大きなものとなり、
厚膜化が困難となる。また、1mμ未満のものは安
定性が悪く、再現性が乏しいものとなる。また微
粒子の分散性を改良するために各種の界面活性剤
やアミンを添加しても何ら問題はない。さらには
2種以上の微粒子状無機酸化物を併用して使用す
ることも何ら問題はない。 さらには、これらの硬化被膜を形成せしめるた
めのコーテイング組成物中には、塗布時における
フローを向上させる目的で各種の界面活性剤を使
用することも可能であり、とくにジメチルポリシ
ロキサンとアルキレンオキシドとのブロツクまた
はグラフト共重合体、さらにはフツ素系界面活性
剤などが有効である。 さらに耐候性を向上させる目的で紫外線吸収
剤、また耐熱劣化向上法として酸化防止剤を添加
することも可能である。 さらに、これらのコーテイング組成物中には、
被膜性能、透明性などを大幅に低下させない範囲
で各種の無機化合物なども添加することができ
る。これらの添加物の併用によつて基体との密着
性、耐薬品性、表面硬度、耐久性、染色性などの
諸物性を向上させることができる。前記の添加可
能な無機材料としては以下の一般式[]で表さ
れる金属アルコキシド、および各種のキレート化
合物および/またはその加水分解物が挙げられ
る。 M(OQ)n [] (ここでQはアルキル基、アシル基、アルコキ
シアルキル基であり、mは金属Mの電荷数と同じ
値である。Mとしてはケイ素、チタン、ジルコ
ン、アンチモン、タンタル、ゲルマニウム、アル
ミニウムなどである。) 本発明における硬化被膜を形成せしめる場合に
は、硬化促進、低温硬化などを可能とする目的で
各種の硬化剤が使用可能である。硬化剤としては
各種エポキシ樹脂硬化剤、あるいは各種有機ケイ
素樹脂硬化剤などが適用される。 これらの硬化剤の具体的な例としては、各種の
有機酸およびそれらの酸無水物、窒素含有有機化
合物、各種金属錯化合物あるいは金属アルコキシ
ド、さらにはアルカリ金属の有機カルボン酸塩、
炭酸塩などの各種塩、さらには、過酸化物、アゾ
ビスイソブチロニトリルなどのラジカル重合開始
剤などが挙げられる。これらの硬化剤は2種以上
混合して使用することも可能である。これらの硬
化剤の中でも本発明の目的には、塗料の安定性、
コーテイング後の塗膜の着色防止などの点から、
特に下記に示すアルミニウムキレート化合物が有
用である。 ここでいうアルミニウムキレート化合物とは、
一般式AlYoZ3-oで示されるアルミニウムキレー
ト化合物である。 (但し式中、YはOL(Lは低級アルキル基)、
Zは一般式M1COCH2COM2(M1,M2はいずれも
低級アルキル基)で示される化合物に由来する配
位子、および一般式M3COCH2COOM4(M3,M4
はいずれも低級アルキル基)で示される化合物に
由来する配位子から選ばれる少なくとも1つであ
り、nは0,1または2である。)AlYoZ3-oで示
されるアルミニウムキレート化合物のうちで、組
成物への溶解性、安定性、硬化触媒としての効果
などの観点からして、アルミニウムアセチルアセ
トネート、アルミニウムビスエチルアセトアセテ
ートモノアセチルアセトネート、アルミニウム−
ジ−n−ブトキシド−モノエチルアセトアセテー
ト、アルミニウム−ジ−iso−プロポキシド−モ
ノメチルアセトアセテートなどが好ましい。これ
らは2種以上を混合して使用することも可能であ
る。 塗布方法としては通常のコーテイング作業で用
いられる方法が適用可能であるが、たとえば浸漬
法、流し塗り法、スピンコート法などが好まし
い。このようにして塗布されたコーテイング組成
物は一般には加熱乾燥によつて硬化される。 加熱方法としては熱風、赤外線などで行うこと
が可能である。また加熱温度は適用される基体お
よび使用されるコーテイング組成物によつて決定
されるべきであるが、通常は室温から250℃、よ
り好ましくは35〜200℃が使用される。これより
低温では硬化または乾燥が不充分になりやすく、
またこれより高温になると熱分解、亀裂発生など
が起り、さらには黄変などの問題を生じやすくな
る。 本発明におけるコーテイング組成物の塗布にあ
たつては、塗布されるべき表面は清浄化されてい
ることが好ましく、清浄化に際しては界面活性剤
による汚れ除去、さらには有機溶剤による脱脂、
フレオンによる蒸気洗浄などが適用される。また
密着性、耐久性の向上を目的として各種の前処理
を施すことも有効な手段である。特に好ましく用
いられる方法としては、後述の活性化ガス処理、
濃度にもよるが酸、アルカリなどによる薬品処理
である。 本発明における硬化被膜の膜厚は、特に限定さ
れるものではない。しかし、密着強度の保持、硬
度などの点から0.1〜20ミクロンの間で好ましく
用いられる。特に好ましくは、0.4〜10ミクロン
である。 本発明は、これらの硬化被膜上にSnO2を主成
分としてなる透明導電膜を少なくとも1層含む、
2層以上の反射防止被膜を設けてなるものである
が、形成に際しては、被膜の前処理として活性化
ガス処理、薬品処理などを施してもよい。かかる
活性化ガス処理とは、常圧、もしくは減圧下にお
いて、生成するイオン、電子あるいは、励起され
た気体による処理である。これらの活性化ガスを
生成させる方法としては、例えば、コロナ放電、
減圧下での直流、低周波、高周波あるいはマイク
ロ波による高電圧放電などによるものである。特
に減圧下で高周波放電によつて得られる低温プラ
ズマによる処理が、再現性、生産性などの観点か
ら、好ましく使用される。ここで使用されるガス
は、特に限定されるものではないが、具体例とし
ては酸素、窒素、水素、炭酸ガス、二酸化硫黄、
ヘリウム、ネオン、アルゴン、フレオン、水蒸
気、アンモニア、一酸化炭素、塩素、一酸化窒
素、二酸化窒素などが挙げられる。これらは、一
種のみならず、二種以上混合しても使用可能であ
る。 前記の中で好ましいガスとしては、酸素が挙げ
られ、空気などの自然界に存在するものであつて
もよい。特に好ましくは、純粋な酸素ガスが密着
性向上に有効である。さらには、同様の目的で前
記使用に際しては、処理基体の温度を上げること
も可能である。 つぎに本発明における、SnO2を主成分として
なる透明導電膜を少なくとも1層有する、2層以
上の反射防止被膜とは、SnO2を60重量%以上含
有してなる層を少なくとも1層有し、さらに
SnO2を主成分としてなる層以外に、1層以上の
被膜を有する多層の反射防止被膜である。ここ
で、透明導電膜を形成する成分において、SnO2
以外の添加可能な成分としては、Sb,Inなどの
金属酸化物が導電性向上の点からも好ましい。
SnO2を主成分としてなる被膜は、従来のITO膜
に比べて被膜の吸収が少ないばかりか、耐候性が
良好なことから屋外用途に有用である。被膜の厚
さは、導電性および透明性の観点から50〜5000Å
であることが好ましく、さらには200〜3000Åが
好ましい。 本発明におけるSnO2を主成分とする透明導電
膜を形成する手段としては、液状コーテイングあ
るいは真空蒸着、スパツタリングなどのドライコ
ーテイングが適用可能である。特に被膜の緻密
性、導電性などの観点からドライコーテイングが
好ましく使用される。また、ドライコーテイング
の中でも被膜形成時間の短縮のためには真空蒸
着、とくに1Å/sec〜5Åsecの速度で蒸着する
ことが透明性、導電性向上により好ましい。さら
に、真空蒸着による被膜形成に際しては、酸素ガ
ス雰囲気下での高周波放電中、好ましくは1×
10-3Torr以下のガス導入下での蒸着、さらに高
周波放電出力を高めること、例えば50ワツト以上
が透明性、導電性などの観点から好ましく使用さ
れる。さらに、導電性を向上させる目的から被コ
ーテイング基体を加熱することも有効な手段であ
る。 かかるSnO2を主成分としてなる透明導電膜そ
のものの透明性としては、全光線透過率で言うと
ころの60%以上、とくに光学用途についてはさら
に75%以上を有することが好ましい。また、導電
性としては、本発明が帯電防止物品であるとの意
味からも、1×1013Ω/□以下、とくに厳しい帯
電防止性を要求される用途に関しては、1×1011
Ω/□以下であることが好ましい。 本発明におけるSnO2を主成分としてなる透明
導電膜以外の反射防止膜構成成分としては特に限
定されないが、例えばSiO2,SiO,ZrO2,Al2
O3,TiO,TiO2,Ti2O3,Y2O3,Yb2O3
MgO,Ta2O5,CeO2,HfO2などの酸化物、
MgF2,AlF3,BaF2,LiF,CaF2,Na3AlF6
Na5Al3F14などのフツ化物、Si3N4などの窒化物
が挙げられる。 金属としては、Cr,Ta,Ti,Wなどが挙げら
れる。 これらの物質は、一種のみならず二種以上を混
合して使用することも可能である。 また、各層間の密着性向上手段として前述の高
周波放電処理、イオンビーム処理などが有効であ
る。さらに、反射防止被膜の最上層に好ましく用
いられる低屈折率物質としては、前述のSiO2
Al2O3などの酸化物、MgF2,AlF3,BaF2
LiF,CaF2,Na3AlF6,Na5Al3F14などのフツ化
物などが好ましい例として挙げられるが、硬度、
密着性、耐水性、耐熱性の点からSiO2を主成分
としてなる被膜が特に好ましい。ここでSiOを主
成分としてなる低屈折率被膜とは、SiO2が被膜
中に50重量%以上含有するものであり、それ以外
の添加可能な成分としては、特に限定されるもの
ではない。 本発明の反射防止膜は、前記のとおり、SnO2
を主成分とする層を少なくとも一層有し、さらに
他成分からなる層を一層以上有する多層膜からな
るものであるが、ここで多層膜の膜構成の組合せ
としては、透明基体の屈折率、さらには硬化被膜
の膜厚および屈折率などによつて、その最適な組
合せは異なる。また、要求される反射防止特性
は、あるいはその他の物理特性、さらには耐久特
性などによつても、その最適な組合せは異なる。
とくに反射防止特性に関してはすでに多くの組合
せが提案されており(光学技術コンタクト Vol
9,No.8,17〜23,(1971),“OPTICS OF
THIN FILMS”159〜283,A.VASICEK
(NORTH−HOLLAND PUBLISHING
COMPANY)AMSTERDAM(1960))、本発明
においてもこれらの組合せを用いることは何らの
問題もない。本発明を光学用途、とりわけ光学用
レンズに適用する場合にはSnO2を主成分とする
層を最下層(硬化被膜上の第1層目)、または中
間層とし、最上層(反射防止被膜の最外層)に
SiO2を主成分としてなる被膜を有することが、
表面硬度、反射防止特性、耐薬品性、耐候性など
の点からもつとも好ましい。 一方、かかる2層以上からなる反射防止被膜
は、その帯電防止性と反射防止性を必要とする部
分に少なくとも設けられておれば充分であり、従
つて透明基体の表面全体であつても、その一部分
であつても何ら問題はない。 また、本発明における帯電防止性としては、そ
の反射防止被膜における導電性が1×1014Ω/□
以下、さらに好ましくは1×1011Ω/□以下であ
る。 つぎに本発明における、撥水性有機物の被覆に
おいて、500Å以下の厚みを有するとは、平均の
厚みが500Å以下であることを意味する。一般に
プラスチツク反射防止被膜の最外層であるSiO2
は微視的、たとえば電界放射型走査電子顕微鏡な
どで観察すると100〜500Åの粒状物の堆積したも
のであることが確認される。従つて撥水性有機物
を被覆させるとは、これらの堆積物の粒状間隙に
も入り込んだような状態で存在する場合も含む。
しかし、撥水性を有する有機物の被覆としては、
実質的に反射防止被膜の最外層である被膜全体を
覆つていることが好ましい。 撥水性有機物質としては、撥水機能を有するも
のであれば特に限定されないが、とくに効果的な
ものとしては室温硬化型あるいは低温硬化型の有
機ポリシロキサン系重合物、中でもポリジメチル
シロキサン系重合物がその水に対する静止接触角
を大きくすることが可能なことから好ましく使用
される。かかる硬化性有機ポリシロキサンの具体
例としては末端にシラノール基を有するポリジメ
チルシロキサン、ポリメチルフエニルシロキサ
ン、ポリメチルビニルシロキサンなどのポリアル
キル、ポリアルケニル、あるいはポリアリールシ
ロキサンに各種の架橋剤、例えばテトラアセトキ
シシラン、テトラアルコキシシラン、テトラエチ
ルメチルケトオキシムシラン、テトライソプロペ
ニルシランなどの四官能シラン、さらにはアルキ
ルあるいはアルケニルトリアセトキシシラン、ト
リケトオキシムシラン、トリイソプロペニルシラ
ン、またはトリアルコキシシランなどの3官能シ
ランなどを添加混合したもの、場合によつてはあ
らかじめ反応させたものがある。他の硬化性を有
するポリシロキサンの例としてはSi−H結合を有
するポリシロキサンと不飽和基を有する化合物を
白金化合物などの触媒存在下に反応させて硬化さ
せることなども挙げることができる。他の効果的
なものとしてはフツ素含有混合物、とくにパーフ
ルオロ基含有(メタ)アクリレートを含むポリマ
ーおよび他のモノマーとの共重合体がある。これ
らの重合物中には架橋硬化せしめる目的で各種の
官能基を導入させたものも使用されるが、その具
体例としてはヒドロキシ(メタ)アクリレートな
どの水酸基含有モノマー、(メタ)アクリル酸な
どのカルボキシ基含有モノマーなどとの共重合体
が挙げられる。さらにはアリル(メタ)アクリレ
ートなどの反応性の異なる二重結合を有するモノ
マーとの共重合体も架橋硬化可能な例として挙げ
られる。かかる共重合体の重合形態としてはとく
に限定されず、タンダム共重合体、ブロツク共重
合体などが適用可能であるが、撥水性、被コーテ
イング物との密着性向上などの点からブロツク共
重合体がとくに好ましく使用される。 以上の組成物中には硬化を促進させる目的、あ
るいは硬化可能ならしめる目的から各種の硬化
剤、3次元架橋剤を添加することもできる。これ
らの具体例としてはシリコーン樹脂硬化剤、シラ
ンカツプリング剤、各種金属アルコレート、各種
金属キレート化合物、イソシアネート化合物、メ
ラミン樹脂、多官能アクリル樹脂、尿素樹脂など
がある。 有機物の被覆に際する乾燥および/またはその
硬化方法としては適用される反射防止膜を有する
基材および使用される物質によつて決定されるべ
きであるが、通常は室温以上、100℃以下の加熱
処理、さらには硬化性官能基、例えば重合体もし
くはオリゴマ中の2重結合などを利用して紫外
線、電子銃、γ線などの放射線を用いて硬化させ
ることもできる。 次にかかる有機物の被覆方法としては通常のコ
ーテイング作業で用いられる方法が適用可能であ
るが、反射防止硬化の均一性、さらに反射干渉色
のコントロールという観点からスピン塗装、浸漬
塗装、カーテンフロー塗装などが好ましく用いら
れる。また作業性の点から紙、布などの材料に液
を含浸させて塗布流延させる方法も好ましく使用
される。 これらの有機物の被覆は通常揮発性溶媒に希釈
して塗布される。溶媒として用いられるものは、
特に限定されないが、使用にあたつては組成物の
安定性、無機物に対する濡れ性、揮発性などを考
慮して決められるべきである。また溶媒は1種の
みならず2種以上の混合物として用いることも可
能である。 また本発明の有機物中には反応性のない物質を
透明性、耐久性などの他性能を大幅に低下させな
い範囲で各種添加させることも可能である。とく
に塗布時におけるフロー向上の目的には、前述の
界面活性剤の添加が有効である。 本発明の有機物の被覆としての好ましい例とし
ては、前記有機ポリシロキサン系重合物、フツ素
含有有機物などからなる被膜を形成する以外に、
例えば有機ケイ素化合物が存在する環境下で表面
処理することによつて被覆させることも可能で
る。ここでいう有機ケイ素化合物とは、加水分解
可能な任意の置換基を有するケイ素化合物である
が、具体的な例としては、下記一般式(B)で示され
る有機ケイ素化合物を挙げることができる。 R2R3 aR4 bSi−A3-a-b (B) (ここで、R2,R3,R4は各々水素、アルキル
基、ハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール
基、ハロゲン化アリール基から選ばれる1種であ
り、a,bはそれぞれ0または1であり、Aは、
加水分解性基である。) 一般式(B)中、R2,R3,R4は、各々同種であつ
ても異種であつてもよい。 かかる一般式(B)中でのR2R3 aR4 bSi−で示され
る有機ケイ素置換基の具体的な代表例としては、
トリメチルシリル、ジメチルシリル、メチルフエ
ニルシリル、ビニルジメチルシリル、エチルジメ
チルシリル、ジエチルメチルシリル、トリエチル
シリル、アリルジメチルシリル、3−アミノプロ
ピルジメチルシリル、3−アミノプロピルジエチ
ルシリル、3−アミノプロピルエチルメチルシリ
ル、p−ビフエニルジメチルシリル、ビス(p−
ビフエニル)メチルシリル、ビス(p−ビフエニ
ル)フエニルシリル、p−ビフエニルジフエニル
シリル、ブロモメチルジメチルシリル、トリフエ
ニルシリル、ビス(クロロメチル)メチルシリ
ル、クロロメチルジメチルシリル、γ−クロロプ
ロピルジメチルシリル、ヨードメチルジメチルシ
リル、フロロメチルジメチルシリル、γ−(3,
3,3−トリフロロ)プロピルジメチルシリル、
γ−パーフロロアルキルプロピルジメチルシリ
ル、n−プロピルジメチルシリル、i−プロピル
ジメチルシリル、n−ブチルジメチルシリル、
sec−ブチルジメチルシリル、t−ブチルジメチ
ルシリル、t−ブチルジフエニルシリル、1−ク
ロロエチルジメチルシリル、2−クロロエチルジ
メチルシリル、シクロヘキシルジメチルシリル、
ベンジルジメチルシリル、n−オクチルジメチル
シリル、フエニルジメチルシリル、ジフエニルメ
チルシリル、ジフエニルビニリシリル、ジ−n−
プロピルメチルシリル、トリ−n−プロピルシリ
ル、γ−メタクリロキシプロピルジメチルシリ
ル、γ−グリシドキシプロピルジメチルシリル、
β−シアノエチルジメチルシリル、γ−メルカプ
トプロピルジメチルシリル、β−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチルジメチルシリル、γ
−フロロプロピルジメチルシリル、γ−(3,3
−ジフロロ)プロピルジメチルシリルなどが挙げ
られる。 とくに、水焼け防止性効果が大きい、さらに
は、防汚性に優れているなどの点からトリメチル
シリル、ジメチルシリル、γ−(3,3,3−ト
リフロロ)プロピルジメチルシリル、フエニルジ
メチルシリルなどの有機ケイ素置換基などが好ま
しく使用される。 一般式(B)中、Aで示される置換基としては、ク
ロル、ブロムなどのハロゲン基、メトキシ、エト
キシ、プロポキシ、β−クロロエトキシなどのア
ルコキシ基、エトキシメトキシ、メトキシメトキ
シなどのアルコキシアルコキシ基、アセトキシ、
トリフロロアセトキシ、ベンゾエートなどのカル
ボキシ基、アミノ、ジメチルアミノ、ジエチルア
ミノ、エチルアミノ、アリルアミノ、アニリノ、
n−ブチルアミノなどのアミノ基、イミダゾリ
ル、ピペリジル、1,2,4−トリアゾリル、
1,2,3−トリアゾリル、ピロール、ピロリジ
ニルなどの環状アミノ基または、イミノ基、アセ
トアミドなどのアミド基、シラノール基、ビニロ
キシ、アリルオキシなどのアリロキシ基、フエノ
キシ、トリクロロフエノキシ、ニトロフエノキシ
などのアリーロキシ基、ジメチルケトオキシム、
メチルエチルケトオキシムなどのケトオキシム
基、N−メチルカルバメート、N−(3−クロロ
フエニル)カルバメートなどのカルバメート基、
ジメチルアミノキシ、ジエチルアミノキシなどの
ジアルキルアミノキシ基、ベンジロキシ、フエネ
チロキシなどのアラルキロキシ基、フルフリロキ
シなどのヘテロシクロアルコキシキ基、シクロヘ
キシロキシなどのシクロアルキロキシ基、メチル
ビニロキシ基、ウレア、ジフエニルウレアなどの
ウレア基などがその具体例として挙げられる。な
お、Aが、アミノ基、アミド基、オキシムの一種
であるジオキシム基、ジあるいはトリアルコキシ
基、ウレア基などにおいては、一般式(B)中のR2
R3 aR4 bSi−で示される有機ケイ素置換基が一分子
内に2個以上含まれた化合物であつても何ら問題
はない。 以上の有機ケイ素化合物は、処理の均一化、取
り扱い易さなどの点から沸点が50℃から250℃の
ものが好ましく使用される。とくに処理後の操作
が簡単で、比較的臭気が少ないことからシラザン
化合物、中でもジシラザン化合物、あるいは、ア
セトアミド化合物、低級アルコキシ化合物がより
好ましく適用される。 かかる有機ケイ素化合物は、一種のみならず、
二種以上を併用することも可能であるし、二種以
上を用いて段階的に処理することも可能である。 前記有機ケイ素化合物を含む環境下での処理と
は、具体的には、前記有機ケイ素化合物中への浸
漬あるいはそれらの蒸気中への暴露などである。
処理時間、処理温度などは目的および基材に応じ
て決められるべきであるが、通常処理時間は、1
分間から20時間、処理温度は、10℃から100℃の
範囲で行われる。 また、前記有機ケイ素化合物は、必要に応じて
水、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、
ハロゲン化炭化水素などの溶剤で希釈されていて
もよいし、加水分解を促進する目的で酸、アルカ
リなどが添加されていても何ら問題はない。とく
に安全性、揮発性などの点からフツ素化合物で希
釈したものが好ましく用いられる。また、芳香を
発せしめるためにアルコール、ケトンなどの溶剤
も好ましく使用される。 本発明における有機ポリシロキサン系重合物に
よる撥水処理および有機ケイ素化合物による撥水
処理は、目的に応じて使いわけが可能である。 さらに本発明における撥水処理された反射防止
効果を有する帯電防止物品の表面反射率は、3パ
ーセント以下、かつ水に対する静止接触角が60度
以上であることが実用面から好ましい。ここで表
面反射率とは被膜形成面での全光線における反射
率のことであり、光学物品の両面にそれぞれ反射
防止膜および被膜が形成されている場合には、そ
の両面での反射率と定義されるものである。被膜
形成後の光学物品の表面反射率が3%を越える場
合には、反射防止効果が十分ではない。光学物品
が無色透明な場合には100%から光学物品の全光
線透過率を引いた値の半分がその面の表面反射率
とも言うことができる。 すなわち、表面反射率が3%を越える場合に
は、眼鏡用レンズではゴースト、フレアなどと呼
ばれる反射像を生じて目に不快感を与える場合が
ある。また、ルツキンググラス、CRT用フイル
ターなどでは、面上の反射した光のために内容
物、表示文字などが判然としないという問題が生
ずる。 また、前記反射防止物品においては水に対する
静止接触角が60度以上であることが好ましいが、
ここで水に対する静止接触角とは直径2ミリ以下
の水滴を光学物品上に形成させ、その時の接触角
を測定するところの液滴法である。静止接触角
が、60度未満であると充分な撥水性を有しないば
かりか、汚れも除きにくい。 本発明によつて得られる撥水性を有する帯電防
止物品が、通常の反射防止物品よりも優れた帯電
防止効果があり、湿度依存性もない。さらには、
汚れが取り易く、撥水性を有しているので水滴が
落ち易い、水焼けがしないなどの長所を有し、か
つこれらの性能に加えて摩擦に関しても高耐久性
があることから、眼鏡レンズ、カメラレンズ、双
眼鏡用レンズなどの光学用レンズはもとより、各
種デイスプレイ、とくにCRT用デイスプレイ、
およびその前面板などに好ましく使用される。 [実施例] 更に詳細に説明するために、以下に実施例を挙
げるが本発明は、これらに限定されるものではな
い。 実施例 1 (1) γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキ
シシラン共加水分解物の調整 回転子を備えた反応器中に、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン35.3部とγ−グリシ
ドキシプロピルメチルジエトキシシラン106.8部
を仕込み、マグネテイツクスターラーを用いて攪
拌しながら、0.05規定塩酸水溶液23.6部を液温を
10℃に保ちながら、滴下し、滴下終了後30分間攪
拌を続け、加水分解物を得た。 (2) コーテイング組成物の調整 前記(1)共加水分解物にメタノール185部、アセ
チルアセトン11.1部、シリコーン系界面活性剤
2.5部を添加混合し、さらにメタノール分散コロ
イド状シリカ(平均粒子径12±1mμ、固形分30
%)333.3部、アルミニウムアセチルアセトナー
ト6.0部を添加し、充分攪拌した後、コーテイン
グ組成物を得た。 (3) プラスチツク基体としてCR−39(ジエチレン
グリコールビスアリルカーボネート重合体)の
プラノレンズを使用し、前記(2)で調整した、コ
ーテイング組成物を引き上げ速度10cm/分の速
度で浸漬塗布し、次いで、82℃/12分の予備硬
化を行い、さらに100℃/4時間加熱した後、
硬化被膜を有するプラスチツク基体が得られ
た。 (4) 前記(3)によつて得られた硬化被膜を有するプ
ラスチツク基体の上に無機酸化物質のSnO2
サブスタンス1(メルク社製)/SiO2を真空蒸
着法でこの順序にそれぞれ光学膜厚をλ/4,
λ/4,λ/4(λ=521nm)に設定して多層
被覆させた。得られた反射防止効果を有する帯
電防止物品の反射干渉色は緑色を呈し、表面反
射率は1パーセントであつた。 (5) コーテイング組成物の調整 両末端にシラノール基を有するジメチルポリシ
ロキサン(数平均分子量26000)10部に炭化水素
系溶媒であるアイソパーEを10部加えて溶解し、
これにエチルトリアセトキシシラン1部、ジブチ
ルスズアセテート0.05部をそれぞれ添加混合し、
一昼夜室温放置した。その後さらにメチルイソブ
チルケトン648部、シクロヘキサノン432部を加え
てコーテイング組成物を得た。 (6) 撥水性を有する帯電防止物品の作製 前記(4)によつて得られた反射防止効果を有する
帯電防止物品に前記(5)で作製したコーテイング組
成物を引き上げ速度20cm/分で浸漬コーテイング
後、一昼夜室温乾燥を行い、目的とする撥水性を
有する帯電防止物品を得た。得られた撥水性を有
する帯電防止物品の反射干渉色は緑色を呈し、表
面反射率は1パーセントであつた。 (7) 試験結果 得られた撥水性を有する帯電防止物品の性能
は、下記の方法に従つて試験を行つた。結果は、
第1表に示す。 (イ) 硬度 #0000のスチールウールを用い、1.5Kgの荷重
下で反射防止被膜表面を50回こすり、傷付き具合
を判定する。判定基準は、 A……傷がつかない。 B……多く傷が発生する。 (ロ) 密着性 塗膜面に1mmの基体に達するゴバン目を塗膜の
上から鋼ナイフで100個入れて、セロハン粘着テ
ープ(商品名“セロテープ”ニチバン(株)製)を貼
り付け、90度方向に急速にはがし、塗膜剥離の有
無を調べた。 (ハ) 外観 肉眼にて反射干渉色およびその均一性、濁りな
どを観察した。 (ニ) 帯電防止性 20℃、30パーセントRHの温調室でレンズ表面
を鹿皮でこすり乾燥した灰の付着具合を判定し
た。 A:灰が付着しない。 B:灰が付着する。 (ホ) 水に対する静止接触角 接触角計(協和界面科学(株)製、CA−D型)を
使用し、室温下で直径1.5mmの水滴を針先に作り、
これをレンズの凸面の最上部に触れさせて、液滴
を作つた。この時に生ずる液滴と面との角度を測
定し、静止接触角とした。 (ヘ) 耐汚染性テスト 水道水5mlをレンズ凹面にしたたらせ、室温雰
囲気下で48時間放置後、布で拭いた時の水垢が除
去できた時を良好とし、除去できなかつた時を不
良とした。 実施例 2 実施例1において(5)のコーテイング組成物およ
び(6)の作製を下記の方法に変える以外はすべて同
様に行つた。 ヘキサメチルジシラザン10部、メチルイソブチ
ルケトン10部からなる液を底部に入れた容器の中
に実施例1の(4)で得た反射防止効果を有する帯電
防止物品を吊り下げ、メチルイソブチルケトン、
ヘキサメチルジシラザンの蒸気に30分間暴露し有
機ケイ素化合物処理を行なつた。 比較例 1 実施例2において反射防止膜のSnO2をSiO2
ZrO2の混合物に変える以外はすべて同様に行つ
た。 比較例 2 実施例1において、(1)〜(3)の操作による硬化被
膜を設けない以外はすべて同様に行つた。
【表】 [発明の効果] 本発明によつて得られる撥水性を有する帯電防
止物品には、以下のような効果がある。(1) 撥水
性があるために、雨滴が付いても容易に振り落
とすことができ、また水垢などが付着した後、
乾燥されても容易に除去することができる。 (2) 反射防止性に優れている。 (3) 湿度依存性がなく帯電防止性に優れている。 (4) 高い表面硬度を有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 透明基体の表面に硬化被膜を設け、さらに該
    被膜上にSnO2を主成分としてなる透明導電膜を
    少なくとも1層含む、2層以上の反射防止被膜を
    設け、さらに該被膜上に500Å以下の厚みを有す
    る撥水性有機物を被覆させてなることを特徴とす
    る撥水性を有する帯電防止物品。
JP63140082A 1988-06-07 1988-06-07 撥水性を有する帯電防止物品 Granted JPH01309003A (ja)

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