JPH0688902A - 無機コート膜を有する光学物品及びその表面改質方法 - Google Patents
無機コート膜を有する光学物品及びその表面改質方法Info
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- JPH0688902A JPH0688902A JP5016506A JP1650693A JPH0688902A JP H0688902 A JPH0688902 A JP H0688902A JP 5016506 A JP5016506 A JP 5016506A JP 1650693 A JP1650693 A JP 1650693A JP H0688902 A JPH0688902 A JP H0688902A
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- inorganic coating
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 無機コート膜の表面状態を改質し、防曇性
能,帯電防止などを無機コート膜に付与することを目的
とする。 【構成】 無機コート膜に、Si−H,Si−SH,S
i−OR,Si−SR(Rは有機基)から選ばれる結合
を少なくとも1種以上有し、さらに後処理によって親水
性の基に変換されるような置換基あるいは、不飽和結合
のうち少なくともどちらか一方を持つ構造のシラン化合
物を反応させた後、後処理あるいは不飽和結合を持つ物
質をグラフト重合する。
能,帯電防止などを無機コート膜に付与することを目的
とする。 【構成】 無機コート膜に、Si−H,Si−SH,S
i−OR,Si−SR(Rは有機基)から選ばれる結合
を少なくとも1種以上有し、さらに後処理によって親水
性の基に変換されるような置換基あるいは、不飽和結合
のうち少なくともどちらか一方を持つ構造のシラン化合
物を反応させた後、後処理あるいは不飽和結合を持つ物
質をグラフト重合する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無機コート膜を有する
光学物品及びその表面状態の改質法に関する。
光学物品及びその表面状態の改質法に関する。
【0002】
【従来の技術】真空蒸着法、イオンプレーティング法、
スパッタリング法などによって得られる無機コート膜
は、レンズ,ディスプレー装置のパネルや種々の光学材
料の反射防止膜,ハードコート膜,各種機能性膜などに
広く用いられている。特にSiO2膜は、その基盤との
付着力、硬度、取扱い易さなどの点で幅広く使用されて
いる。
スパッタリング法などによって得られる無機コート膜
は、レンズ,ディスプレー装置のパネルや種々の光学材
料の反射防止膜,ハードコート膜,各種機能性膜などに
広く用いられている。特にSiO2膜は、その基盤との
付着力、硬度、取扱い易さなどの点で幅広く使用されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、SiO2等の
無機コート膜は、環境の温度差により光学材料上のコー
ト膜表面に水滴が細かく付着して生ずる曇りにより、材
料の透過率が低下するという問題があった。その他、表
面の帯電によりホコリがつきやすい等表面状態から生じ
る種々の問題がある。そこで本発明は、この様な問題点
を解決するもので、その目的とするところは、無機コー
ト膜の表面状態を改質し、上記に挙げたような種々の問
題を1つまたは2つ以上解消できうる機能を表面にもた
せるところにある。
無機コート膜は、環境の温度差により光学材料上のコー
ト膜表面に水滴が細かく付着して生ずる曇りにより、材
料の透過率が低下するという問題があった。その他、表
面の帯電によりホコリがつきやすい等表面状態から生じ
る種々の問題がある。そこで本発明は、この様な問題点
を解決するもので、その目的とするところは、無機コー
ト膜の表面状態を改質し、上記に挙げたような種々の問
題を1つまたは2つ以上解消できうる機能を表面にもた
せるところにある。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明の無機コート膜を
有する光学物品及びその表面改質法は、無機コート膜
に、Si−H,Si−OR,Si−SR(Rは有機基)
から選ばれる結合を少なくとも1種以上有する構造でか
つ後処理によって親水性の基に変換されるような置換基
あるいは不飽和結合のうち少なくともどちらか一方を持
つシラン化合物を反応させた後、後処理あるいは不飽和
結合を有する物質をグラフト重合したことを特徴とす
る。
有する光学物品及びその表面改質法は、無機コート膜
に、Si−H,Si−OR,Si−SR(Rは有機基)
から選ばれる結合を少なくとも1種以上有する構造でか
つ後処理によって親水性の基に変換されるような置換基
あるいは不飽和結合のうち少なくともどちらか一方を持
つシラン化合物を反応させた後、後処理あるいは不飽和
結合を有する物質をグラフト重合したことを特徴とす
る。
【0005】さらには、真空中あるいは大気中で気体の
上記シラン化合物を反応させたことを特徴とする。
上記シラン化合物を反応させたことを特徴とする。
【0006】無機コート膜に処理を行なうには、すでに
基材上に存在しているコート膜の性質,密着性,耐久性
を低下させずに処理を行なう必要がある。その為には、
密着性,耐久性を低下させない温度及び環境でかつ反射
防止膜等の分光特性に影響を与えないなど、膜全体に影
響を与えない程度の表面付近で反応を行なう処理が望ま
しい。本発明で用いるシラン化合物は、水酸基の存在下
で膜表面と反応する基を有する物質を用いることが出来
る。水酸基の存在下で無機コート膜と、脱アルコール反
応、脱水素等が起こり、水酸基の存在する表面の反応に
非常に有効である。
基材上に存在しているコート膜の性質,密着性,耐久性
を低下させずに処理を行なう必要がある。その為には、
密着性,耐久性を低下させない温度及び環境でかつ反射
防止膜等の分光特性に影響を与えないなど、膜全体に影
響を与えない程度の表面付近で反応を行なう処理が望ま
しい。本発明で用いるシラン化合物は、水酸基の存在下
で膜表面と反応する基を有する物質を用いることが出来
る。水酸基の存在下で無機コート膜と、脱アルコール反
応、脱水素等が起こり、水酸基の存在する表面の反応に
非常に有効である。
【0007】例えば、SiO2膜表面付近では、下に示
すような反応が起こると考えられる。
すような反応が起こると考えられる。
【0008】
【化1】
【0009】
【化2】
【0010】本発明では、シラン化合物の無機コート膜
との反応に関与する基以外の置換基に種々の機能をもた
せることが出来る。コート膜の表面にもたせる機能とし
ては、親水性、導電性、濡れ性、等に応じて多彩に選択
できる。
との反応に関与する基以外の置換基に種々の機能をもた
せることが出来る。コート膜の表面にもたせる機能とし
ては、親水性、導電性、濡れ性、等に応じて多彩に選択
できる。
【0011】本発明で用いうるシラン化合物としては、
クロロメチルメチルメトキシジメチルシラン,クロロメ
チルトリメトキシシラン,メルカプトメチルトリメトキ
シシラン,ジメチルジメチルアミノシラン,アリルジメ
チルシラン,2−クロロエトキシクロロメチルジメチル
シラン,メトキシジメチルビニルシラン,トリメトキシ
ビニルシラン,クロロメチルジメチルエトキシシラン,
ビス(ジメチルアミノ)メチルシラン,ジメチルエトキ
シエチニルシラン,アリルオキシクロロメチルジメチル
シラン,2−シアノエチルトリメトキシシラン,エトキ
シジメチルビニルシラン,3−クロロプロピルジメトキ
シメチルシラン,クロロメチルジエトキシメチルシラ
ン,3−クロロプロピルトリメトキシシラン,ジメトキ
シ−3−メルカプトプロピルメチルシラン,3−メルカ
プトプロピルトリメトキシシラン,ジエチルアミノジメ
チルシラン,3−アミノプロピルトリメトキシシラン,
2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラン,ト
リス(ジメチルアミノ)シラン,ジアセトキシメチルビ
ニルシラン,アリルオキシジメチルビニルシラン,1−
クロロメチルエトキシジメチルビニルシラン,ジメチル
ケトオキシメムジメチルビニルシラン,ジエトキシメチ
ルビニルシラン,クロロメチルトリエトキシシラン,3
−アミノプロピルジメチルエキトシシラン,トリアセト
キシビニルシラン,エチニルジメチル−2−ニトロブト
キシシラン,1,1−ジメチルプロピニルオキシトリメ
チルシラン,ジエトキシジビニルシラン,ジメチルエチ
ルメチルケトオキシムビニルシラン,ジメチル−2−ニ
トロブトキシビニルシラン,ジメチルイソブトキシビニ
ルシラン,トリエトキシビニルシラン,アリルオキシ−
2−アミノエチルアミノメチルジメチルシラン,3−ア
ミノプロピルジエトキシメチルシラン,3−(2−アミ
ノエチルアミノプロピル)ジメトキシメチルシラン,3
−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシ
ラン,メチルフエニルビニルシラン,クロロメチルジメ
チル−m−ニトロフエノキシシラン,クロロメチルジメ
チル−P−ニトロフエノキシシラン,ジメチルフルフリ
ロキシビニルシラン,クロロメチルシクロヘキシルオキ
シジメチルシラン,2−シアノエチルトリエトキシシラ
ン,アリルエトキシシラン,3−アリルチオプロピルト
リメトキシシラン,3−グリシドキシプロピリトリメト
キシシラン,クロロメチルジメチル−2−[(2−エト
キシエトキン)エトキシ]シラン,3−クロロプロピル
トリエトキシシラン,3−アリルアミノプロピルトリメ
トキシラン,2−(2−アミノエチルチオエチル)ジエ
トキシメチルシラン,3−アミノプロピルトリエトキシ
シラン,O,O’−ジエチルS−(2−トリメトキシシ
リルエチル)ジチオフオスフエート,2,4−ジクロロ
フエノキシエチニルジメチルシラン,ベンゾイルオキシ
クロロメチルジメチルシラン,3−もしくは4−アミノ
フエノキシジメチルビニルシラン,3−メタクリロキシ
プロピルジメチルオキシメチルシラン,3−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン,3−(3−シアノプ
ロピルチオプロピル)ジメトキシメチルシラン,ジメチ
ルエトキシ−3−グリシドキシプロピルシラン,ジメチ
ル−2−[(2−エトキシエトキシ)エトキシ]ビニル
シラン,ジメトキシメチル−2−ピペリジノエチルシラ
ン,3−モルフオリノプロピルトリメトキシシラン,ジ
メトキシメチル−3−ピペラジノプロピルシラン,3−
ピペラジノプロピルトリメトキシシラン,N−(3−ト
リエトキシシリルプロピル)ウレア,ジメトキシ−3−
(2−エトキシエチルチオプロピル)メチルシラン,3
−ジメチルアミノプロピルジエトキシメチルシラン,2
−(2−アミノエチルチオエチル)トリエトキシシラ
ン,3−[2−(2−アミノエチルアミノエチルアミ
ノ)プルピル]トリメトキシシラン,ジメチルエチニル
−2−ニトロ−4−メチルフエノキシシラン,ジメチル
−3−メチル−4−クロロフエノキシビニルシラン,ジ
メチル−2−メチル−4−クロロフエノキシビニルシラ
ン,クロロメチルジメチル−2−フエニルエトキシシラ
ン,トリス(1−メチルビニルオキシ)ビニルシラン,
2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチル)トリメ
トキシシラン,ジメチル−2−ピペリジノエトキシビニ
ルシラン,トリスイソプロポキシビニルシラン,ジエト
キシ−3−グリシドキシプロピルメチルシラン,3−
(3−アセトキシプロピルチオ)プロピルジメトキシメ
チルシラン,トリス(2−メトキンエトキシ)ビニルシ
ラン,ジメトキシメチル−3−ピペリジノプロピルシラ
ン,3−ピペリジノプロピルトリメトキシシラン,3−
フエニルアミノプロピルトリメトキシシラン,2−アミ
ノエチルアミノメチルベンジルオキシジメチルシラン,
N−(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)サクシン
イミド,ジメトキシメチル−3−(4−メチルピペリジ
ノプロピル)シラン,3−(2−メチルピペリジノプロ
ピル)トリメトキシシラン,3−シクロヘキシルアミノ
プロピルトリメトキシシラン,O,O’−ジエチルS−
(2−トリエトキシシリルエチル)ジチオフオスフエー
ト,6−トリエトトトキシシリル−2−ノルボルネン,
ジエトキシ−2−ピペリジノエトキシビニルシラン,3
−ベンジルアミノプロピルトリメトキシシラン,ベンジ
リデン−3−エトキシジメチルシリルプロピルアミン,
3−(ビニルベンジルアミノプロピル)トリメトキシシ
ラン,ジフェニルエトキシビニルシラン,N−(3−ト
リエトキシシリルプロピル)−P−ニトロペンズアミ
ド,3−(ビニルベンジルアミノプロピル)トリエトキ
シシラン,ジメチルオクタデシル−3−トリメトキシシ
リルプロピルアンモニウムクロリド,1,1,3,3,
−テトラメチルジシラザン,テトラテトラキス(ジメチ
ルビニルシロキシメチル)メタン,等があげられる。本
発明では、これらに限定されるのではなく、−SiH,
−SiSH,Si−OR,Si−SRの結合を有する構
造ならば、本発明の目的を達成出来ることは言うまでも
ない。また、本発明において、使用するシラン化合物同
志が無機コート膜との反応前もしくは反応後結合し、ポ
リマー化することが有り得るが、本発明の目的とすると
ころの重合度を得るように調整すればなんら問題はな
い。また、目的に応じて1種以上のシラン化合物を混合
して用いても良い。
クロロメチルメチルメトキシジメチルシラン,クロロメ
チルトリメトキシシラン,メルカプトメチルトリメトキ
シシラン,ジメチルジメチルアミノシラン,アリルジメ
チルシラン,2−クロロエトキシクロロメチルジメチル
シラン,メトキシジメチルビニルシラン,トリメトキシ
ビニルシラン,クロロメチルジメチルエトキシシラン,
ビス(ジメチルアミノ)メチルシラン,ジメチルエトキ
シエチニルシラン,アリルオキシクロロメチルジメチル
シラン,2−シアノエチルトリメトキシシラン,エトキ
シジメチルビニルシラン,3−クロロプロピルジメトキ
シメチルシラン,クロロメチルジエトキシメチルシラ
ン,3−クロロプロピルトリメトキシシラン,ジメトキ
シ−3−メルカプトプロピルメチルシラン,3−メルカ
プトプロピルトリメトキシシラン,ジエチルアミノジメ
チルシラン,3−アミノプロピルトリメトキシシラン,
2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラン,ト
リス(ジメチルアミノ)シラン,ジアセトキシメチルビ
ニルシラン,アリルオキシジメチルビニルシラン,1−
クロロメチルエトキシジメチルビニルシラン,ジメチル
ケトオキシメムジメチルビニルシラン,ジエトキシメチ
ルビニルシラン,クロロメチルトリエトキシシラン,3
−アミノプロピルジメチルエキトシシラン,トリアセト
キシビニルシラン,エチニルジメチル−2−ニトロブト
キシシラン,1,1−ジメチルプロピニルオキシトリメ
チルシラン,ジエトキシジビニルシラン,ジメチルエチ
ルメチルケトオキシムビニルシラン,ジメチル−2−ニ
トロブトキシビニルシラン,ジメチルイソブトキシビニ
ルシラン,トリエトキシビニルシラン,アリルオキシ−
2−アミノエチルアミノメチルジメチルシラン,3−ア
ミノプロピルジエトキシメチルシラン,3−(2−アミ
ノエチルアミノプロピル)ジメトキシメチルシラン,3
−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシ
ラン,メチルフエニルビニルシラン,クロロメチルジメ
チル−m−ニトロフエノキシシラン,クロロメチルジメ
チル−P−ニトロフエノキシシラン,ジメチルフルフリ
ロキシビニルシラン,クロロメチルシクロヘキシルオキ
シジメチルシラン,2−シアノエチルトリエトキシシラ
ン,アリルエトキシシラン,3−アリルチオプロピルト
リメトキシシラン,3−グリシドキシプロピリトリメト
キシシラン,クロロメチルジメチル−2−[(2−エト
キシエトキン)エトキシ]シラン,3−クロロプロピル
トリエトキシシラン,3−アリルアミノプロピルトリメ
トキシラン,2−(2−アミノエチルチオエチル)ジエ
トキシメチルシラン,3−アミノプロピルトリエトキシ
シラン,O,O’−ジエチルS−(2−トリメトキシシ
リルエチル)ジチオフオスフエート,2,4−ジクロロ
フエノキシエチニルジメチルシラン,ベンゾイルオキシ
クロロメチルジメチルシラン,3−もしくは4−アミノ
フエノキシジメチルビニルシラン,3−メタクリロキシ
プロピルジメチルオキシメチルシラン,3−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン,3−(3−シアノプ
ロピルチオプロピル)ジメトキシメチルシラン,ジメチ
ルエトキシ−3−グリシドキシプロピルシラン,ジメチ
ル−2−[(2−エトキシエトキシ)エトキシ]ビニル
シラン,ジメトキシメチル−2−ピペリジノエチルシラ
ン,3−モルフオリノプロピルトリメトキシシラン,ジ
メトキシメチル−3−ピペラジノプロピルシラン,3−
ピペラジノプロピルトリメトキシシラン,N−(3−ト
リエトキシシリルプロピル)ウレア,ジメトキシ−3−
(2−エトキシエチルチオプロピル)メチルシラン,3
−ジメチルアミノプロピルジエトキシメチルシラン,2
−(2−アミノエチルチオエチル)トリエトキシシラ
ン,3−[2−(2−アミノエチルアミノエチルアミ
ノ)プルピル]トリメトキシシラン,ジメチルエチニル
−2−ニトロ−4−メチルフエノキシシラン,ジメチル
−3−メチル−4−クロロフエノキシビニルシラン,ジ
メチル−2−メチル−4−クロロフエノキシビニルシラ
ン,クロロメチルジメチル−2−フエニルエトキシシラ
ン,トリス(1−メチルビニルオキシ)ビニルシラン,
2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチル)トリメ
トキシシラン,ジメチル−2−ピペリジノエトキシビニ
ルシラン,トリスイソプロポキシビニルシラン,ジエト
キシ−3−グリシドキシプロピルメチルシラン,3−
(3−アセトキシプロピルチオ)プロピルジメトキシメ
チルシラン,トリス(2−メトキンエトキシ)ビニルシ
ラン,ジメトキシメチル−3−ピペリジノプロピルシラ
ン,3−ピペリジノプロピルトリメトキシシラン,3−
フエニルアミノプロピルトリメトキシシラン,2−アミ
ノエチルアミノメチルベンジルオキシジメチルシラン,
N−(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)サクシン
イミド,ジメトキシメチル−3−(4−メチルピペリジ
ノプロピル)シラン,3−(2−メチルピペリジノプロ
ピル)トリメトキシシラン,3−シクロヘキシルアミノ
プロピルトリメトキシシラン,O,O’−ジエチルS−
(2−トリエトキシシリルエチル)ジチオフオスフエー
ト,6−トリエトトトキシシリル−2−ノルボルネン,
ジエトキシ−2−ピペリジノエトキシビニルシラン,3
−ベンジルアミノプロピルトリメトキシシラン,ベンジ
リデン−3−エトキシジメチルシリルプロピルアミン,
3−(ビニルベンジルアミノプロピル)トリメトキシシ
ラン,ジフェニルエトキシビニルシラン,N−(3−ト
リエトキシシリルプロピル)−P−ニトロペンズアミ
ド,3−(ビニルベンジルアミノプロピル)トリエトキ
シシラン,ジメチルオクタデシル−3−トリメトキシシ
リルプロピルアンモニウムクロリド,1,1,3,3,
−テトラメチルジシラザン,テトラテトラキス(ジメチ
ルビニルシロキシメチル)メタン,等があげられる。本
発明では、これらに限定されるのではなく、−SiH,
−SiSH,Si−OR,Si−SRの結合を有する構
造ならば、本発明の目的を達成出来ることは言うまでも
ない。また、本発明において、使用するシラン化合物同
志が無機コート膜との反応前もしくは反応後結合し、ポ
リマー化することが有り得るが、本発明の目的とすると
ころの重合度を得るように調整すればなんら問題はな
い。また、目的に応じて1種以上のシラン化合物を混合
して用いても良い。
【0012】後処理によって親水性の基に変換されるよ
うな置換基を持つシラン化合物、あるいは後処理によっ
て親水性の基に変換される様な置換基と疎水性を合わせ
持ったシラン化合物を無機コート膜に反応させたのち、
後処理である親水性処理を行えば、コート膜表面に親水
性、あるいは親水性と疎水性を合わせ持つような機能を
持たせることも可能である。後処理として、別の物質を
コート膜と反応したシラン化合物に反応させてもよい。
後処理により親水性を最表面に持たせ、疎水性の基がコ
ート膜と親水性の基の間に配置していれば、濡れ性は良
くても水分子を透過させない等の複合機能をコート膜に
持たせることが出来る。この様に後処理により相反する
機能を同時にコート膜に持たせることが可能である。
うな置換基を持つシラン化合物、あるいは後処理によっ
て親水性の基に変換される様な置換基と疎水性を合わせ
持ったシラン化合物を無機コート膜に反応させたのち、
後処理である親水性処理を行えば、コート膜表面に親水
性、あるいは親水性と疎水性を合わせ持つような機能を
持たせることも可能である。後処理として、別の物質を
コート膜と反応したシラン化合物に反応させてもよい。
後処理により親水性を最表面に持たせ、疎水性の基がコ
ート膜と親水性の基の間に配置していれば、濡れ性は良
くても水分子を透過させない等の複合機能をコート膜に
持たせることが出来る。この様に後処理により相反する
機能を同時にコート膜に持たせることが可能である。
【0013】シラン化合物を無機コート膜に反応させる
にはDiP法,スピンナー法,スプレー法等により表面
にシラン化合物を塗布し反応させる方法を用いることが
出来るが、塗布膜厚を調整するためにシラン化合物を希
釈するための溶媒が必要となる。また、表面との反応に
寄与しなかったシラン化合物を洗浄するための溶媒も必
要である。水酸基を有する水素、アルコール系の溶媒
は、溶媒とシラン化合物が反応したり、溶解性、洗浄性
が悪いため使用することが困難である。そのため、今ま
では人体に有害な溶媒、環境に有害な溶媒(例えばフロ
ン)を使用することが一般的であった。フロンに関して
は、オゾン層破壊物質として世界的に全廃の動きがあ
り、環境保護の面からも使用を避けることが望ましい。
にはDiP法,スピンナー法,スプレー法等により表面
にシラン化合物を塗布し反応させる方法を用いることが
出来るが、塗布膜厚を調整するためにシラン化合物を希
釈するための溶媒が必要となる。また、表面との反応に
寄与しなかったシラン化合物を洗浄するための溶媒も必
要である。水酸基を有する水素、アルコール系の溶媒
は、溶媒とシラン化合物が反応したり、溶解性、洗浄性
が悪いため使用することが困難である。そのため、今ま
では人体に有害な溶媒、環境に有害な溶媒(例えばフロ
ン)を使用することが一般的であった。フロンに関して
は、オゾン層破壊物質として世界的に全廃の動きがあ
り、環境保護の面からも使用を避けることが望ましい。
【0014】また、DiP法、スピンナー法、スプレー
法の場合、真空中で形成した無機コート膜を真空槽内か
ら取り出して新たな工程を増やす必要があり、洗浄工程
も付設しなければならず、効率的とは言えない。
法の場合、真空中で形成した無機コート膜を真空槽内か
ら取り出して新たな工程を増やす必要があり、洗浄工程
も付設しなければならず、効率的とは言えない。
【0015】従って、反応方法としては、真空雰囲気中
あるいは大気中でシラン化合物のガスを無機コート膜と
反応させる方法などを用いることが望ましい。DiP法
などの場合、塗布中の雰囲気、例えば、湿度、温度をコ
ントロールすることにより反応速度が制御出来、また浸
漬時間,液温,シラン化合物の濃度を調節することによ
り所望の処理膜を得ることが出来る。さらに、塗布後、
コート膜の特性に影響を与えない程度の加熱や光照射を
行なうことにより反応を促進すればより効果的である。
気体のシラン化合物で処理する場合、真空槽内で無機コ
ート膜を形成後、シラン化合物のガスを導入し、反応さ
せることが出来る。また、無機コート膜形成後、アルゴ
ンや酸素等のプラズマ雰囲気中にシラン化合物のガスを
導入し、反応性蒸着、反応性イオンプレーティング等を
行なうことも可能である。
あるいは大気中でシラン化合物のガスを無機コート膜と
反応させる方法などを用いることが望ましい。DiP法
などの場合、塗布中の雰囲気、例えば、湿度、温度をコ
ントロールすることにより反応速度が制御出来、また浸
漬時間,液温,シラン化合物の濃度を調節することによ
り所望の処理膜を得ることが出来る。さらに、塗布後、
コート膜の特性に影響を与えない程度の加熱や光照射を
行なうことにより反応を促進すればより効果的である。
気体のシラン化合物で処理する場合、真空槽内で無機コ
ート膜を形成後、シラン化合物のガスを導入し、反応さ
せることが出来る。また、無機コート膜形成後、アルゴ
ンや酸素等のプラズマ雰囲気中にシラン化合物のガスを
導入し、反応性蒸着、反応性イオンプレーティング等を
行なうことも可能である。
【0016】シラン化合物との反応性を高める為に前処
理として、無機コート膜表面を、洗浄,薬品処理,プラ
ズマ処理を行なうことにより効果的である。
理として、無機コート膜表面を、洗浄,薬品処理,プラ
ズマ処理を行なうことにより効果的である。
【0017】反応に用いるシラン化合物は、単体もしく
は混合で用いてもよく、溶媒で希釈したり、酸や塩基で
前処理して使用することも可能である。
は混合で用いてもよく、溶媒で希釈したり、酸や塩基で
前処理して使用することも可能である。
【0018】反応が終了後、大気中の水分と反応したシ
ラン化合物,コート膜表面との反応に寄与できなかった
シラン化合物を洗浄により洗い流すことにより、処理前
の反射防止特性などの外観が変わらない処理を行なうこ
とができる。
ラン化合物,コート膜表面との反応に寄与できなかった
シラン化合物を洗浄により洗い流すことにより、処理前
の反射防止特性などの外観が変わらない処理を行なうこ
とができる。
【0019】今まで述べた処理は、SiO2を主として
含む無機コート膜表面へ有効である。
含む無機コート膜表面へ有効である。
【0020】以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0021】
【実施例】 (実施例1)ジエチレングリコールビス(アリルカーボ
ネート)製樹脂からなる合成樹脂製レンズをアセトンで
洗浄し、その後真空蒸着法により基盤温度50℃で、樹
脂表面に反射防止処理を行なった。膜構成はレンズ側か
らSiO2層がλ/4,ZrO2層とSiO2層の合計膜
厚がλ/4,ZrO2層がλ/4,最上層のSiO2層が
λ/4とした(ここでλ=520nm)。次にこのレン
ズをイソプロピルアルコールで洗浄し、十分乾燥させた
後、メトキシジメチルビニルシラン50gとイソプロピ
ルアルコール450g及び0.05N塩酸20gを混合
した液温10℃の溶液に3分間浸漬した。浸漬後、湿度
75%、温度50℃の雰囲気中で15分間放置し、その
後アセトンにより洗浄を行なった。次に洗浄されたレン
ズを2NH2SO4中で60℃、1時間加熱処理し、ビニ
ル基をヒドロキシエチル基に変化させた。処理後のレン
ズの外観、反射防止の特性に大きな変化はみられなかっ
た。
ネート)製樹脂からなる合成樹脂製レンズをアセトンで
洗浄し、その後真空蒸着法により基盤温度50℃で、樹
脂表面に反射防止処理を行なった。膜構成はレンズ側か
らSiO2層がλ/4,ZrO2層とSiO2層の合計膜
厚がλ/4,ZrO2層がλ/4,最上層のSiO2層が
λ/4とした(ここでλ=520nm)。次にこのレン
ズをイソプロピルアルコールで洗浄し、十分乾燥させた
後、メトキシジメチルビニルシラン50gとイソプロピ
ルアルコール450g及び0.05N塩酸20gを混合
した液温10℃の溶液に3分間浸漬した。浸漬後、湿度
75%、温度50℃の雰囲気中で15分間放置し、その
後アセトンにより洗浄を行なった。次に洗浄されたレン
ズを2NH2SO4中で60℃、1時間加熱処理し、ビニ
ル基をヒドロキシエチル基に変化させた。処理後のレン
ズの外観、反射防止の特性に大きな変化はみられなかっ
た。
【0022】得られたコート膜の評価方法は以下に示す
方法を用いた。
方法を用いた。
【0023】 ヤケ性:水道水をコート膜表面にたら
し、乾燥させた後、布で残留物を拭き取った。 A:完全に拭き取れる B:一部残留物が残る C:残留物がほとんど残る 耐摩耗性:コート膜表面を布(木綿)で1kgの荷重
をかけ1000回摩擦した。傷のついた度合を以下の3
段階に分けて評価した。
し、乾燥させた後、布で残留物を拭き取った。 A:完全に拭き取れる B:一部残留物が残る C:残留物がほとんど残る 耐摩耗性:コート膜表面を布(木綿)で1kgの荷重
をかけ1000回摩擦した。傷のついた度合を以下の3
段階に分けて評価した。
【0024】A:全く傷がつかない B:1〜10本、細かい傷がつく C:細かく無数に傷がつく 密着性:37℃の純水に1週間浸漬した後コート膜
の密着性を調べた。
の密着性を調べた。
【0025】JIS・D−0202に準じてクロスカッ
トテープ試験によって行なった。
トテープ試験によって行なった。
【0026】即ち、ナイフを用い、基盤表面に1mm間
隔に切り目を入れ、1cm2のマス目を形成させる。次
にその上にセロファン粘着テープ(日東化学(株)製
“セロテープ”)を強くおしつけた後、表面から90゜
方向へ、急に引っ張り剥離したのち、コート被膜の残っ
ているマス目をもって密着性の指標とした。
隔に切り目を入れ、1cm2のマス目を形成させる。次
にその上にセロファン粘着テープ(日東化学(株)製
“セロテープ”)を強くおしつけた後、表面から90゜
方向へ、急に引っ張り剥離したのち、コート被膜の残っ
ているマス目をもって密着性の指標とした。
【0027】 接触角:接触角計(協和化学(株)製
CA−D型)を用いて液滴法により測定した。
CA−D型)を用いて液滴法により測定した。
【0028】 防曇性:試料を湿度20%、温度5℃
の雰囲気中に30分放置後、湿度80%、温度30℃の
雰囲気に取り出し、曇りの消失する時間を測定した。
の雰囲気中に30分放置後、湿度80%、温度30℃の
雰囲気に取り出し、曇りの消失する時間を測定した。
【0029】 防塵性:スタチィックオネストメータ
ー(宍戸商会製)による帯電圧の半減期を測定した。
(測定条件:温度25℃、相対湿度60%) (実施例2)イソプロピルアルコール板で洗浄されたア
クリル板を、以下に述べるコーティング液で、ディッピ
ング法により、液温5℃、引き上げ速度20cm/minの
条件で塗布した後、熱風乾燥炉中で70℃で5時間加熱
硬化し、さらに、殺菌ランプ((株)東芝製GL−1
0)とアクリル板との距離を10cmにし、30秒間光
照射を行った。
ー(宍戸商会製)による帯電圧の半減期を測定した。
(測定条件:温度25℃、相対湿度60%) (実施例2)イソプロピルアルコール板で洗浄されたア
クリル板を、以下に述べるコーティング液で、ディッピ
ング法により、液温5℃、引き上げ速度20cm/minの
条件で塗布した後、熱風乾燥炉中で70℃で5時間加熱
硬化し、さらに、殺菌ランプ((株)東芝製GL−1
0)とアクリル板との距離を10cmにし、30秒間光
照射を行った。
【0030】コーティング液は次の様にして作成した。
【0031】攪袢装置を備えた反応容器中にエタノール
200g,エタノール分散コロイダルシリカ180g
(触媒化成工業(株)製“オスカル1232”)γ−メ
タクリロオキシプロピルトリメトキシシラン45g,γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン30g,フ
ローコントロール剤0.5g,アルミニウムアセチルア
セトネート3g及び0.05N硝酸40gを加え、室温
で2時間攪袢をし、コーティング液とした。
200g,エタノール分散コロイダルシリカ180g
(触媒化成工業(株)製“オスカル1232”)γ−メ
タクリロオキシプロピルトリメトキシシラン45g,γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン30g,フ
ローコントロール剤0.5g,アルミニウムアセチルア
セトネート3g及び0.05N硝酸40gを加え、室温
で2時間攪袢をし、コーティング液とした。
【0032】上記の様にして得られたアクリル板に、実
施例1と同様に反射防止処理を行なった。最上層にSi
O2層を形成後、SiO2表面をアルゴンプラズマで1分
間処理を行った後に、ジエトキシメチルビニルシランを
5cc/minの割合で真空槽内へ2分間導入した。そ
のときの表面温度は60℃であった。その後レンズを大
気中に取り出した。取り出したレンズを液温50℃の5
N規定酢酸に2時間浸漬し、その後水洗してアセトンで
洗浄を行った。洗浄上がりのレンズの外観に特に変化は
みられなかった。得られたコート膜の評価方法は、実施
例1にしたがって行った。
施例1と同様に反射防止処理を行なった。最上層にSi
O2層を形成後、SiO2表面をアルゴンプラズマで1分
間処理を行った後に、ジエトキシメチルビニルシランを
5cc/minの割合で真空槽内へ2分間導入した。そ
のときの表面温度は60℃であった。その後レンズを大
気中に取り出した。取り出したレンズを液温50℃の5
N規定酢酸に2時間浸漬し、その後水洗してアセトンで
洗浄を行った。洗浄上がりのレンズの外観に特に変化は
みられなかった。得られたコート膜の評価方法は、実施
例1にしたがって行った。
【0033】(比較例1)実施例1で得られたシラン化
合物による処理をする前の反射防止膜つきの合成樹脂製
レンズを比較例1とした。
合物による処理をする前の反射防止膜つきの合成樹脂製
レンズを比較例1とした。
【0034】(比較例2)実施例4で得られたシラン化
合物による処理をする前の反射防止膜つきのアクリル板
を比較例2とした。
合物による処理をする前の反射防止膜つきのアクリル板
を比較例2とした。
【0035】上記、実施例1〜4,比較例1〜2の評価
結果はまとめて表1に示した。
結果はまとめて表1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】無機コート膜に目的に応じた機能を有す
るシラン化合物を反応させたことにより、無機コート膜
表面の物性が変化し、コート膜の特性を著しく変化させ
ることができる。親水性を表面にもたしたことにより、
水の接触角が低下して、細かい水滴が発生しにくくなり
光の乱反射による曇りの現象が防げる。更に、表面の電
気伝導度が上がることにより、表面の帯電防止となり、
コート膜表面にホコリやゴミ等が付着しにくくなる。
るシラン化合物を反応させたことにより、無機コート膜
表面の物性が変化し、コート膜の特性を著しく変化させ
ることができる。親水性を表面にもたしたことにより、
水の接触角が低下して、細かい水滴が発生しにくくなり
光の乱反射による曇りの現象が防げる。更に、表面の電
気伝導度が上がることにより、表面の帯電防止となり、
コート膜表面にホコリやゴミ等が付着しにくくなる。
【0038】さらに、気体のシラン化合物を反応させる
方法を用いると、溶剤(例えばフロン)を使用する必要
がなくなり、地球に優しい処理が可能となる。
方法を用いると、溶剤(例えばフロン)を使用する必要
がなくなり、地球に優しい処理が可能となる。
【0039】本発明は、このような効果を有するため、
合成樹脂製眼鏡レンズ,カメラレンズ,表示用パネル,
時計用ガラス,窓ガラス等、無機コート膜を使用した製
造に適用することが可能である。
合成樹脂製眼鏡レンズ,カメラレンズ,表示用パネル,
時計用ガラス,窓ガラス等、無機コート膜を使用した製
造に適用することが可能である。
Claims (4)
- 【請求項1】 無機コート膜に、Si−H,Si−S
H,Si−OR,Si−SR(Rは有機基)から選ばれ
る結合を少なくとも1種以上有する構造でかつ後処理に
よって親水性の基に変換されるような置換基あるいは不
飽和結合のうち少なくともどちらか一方を持つシラン化
合物を反応させた後、後処理あるいは不飽和結合を持つ
物質をグラフト重合したことを特徴とする無機コート膜
を有する光学物品。 - 【請求項2】 請求項1の無機コート膜が主としてSi
O2を含む層を最表層として持つことを特徴とする請求
項1記載の無機コート膜を有する光学物品。 - 【請求項3】 請求項1の無機コート膜が合成樹脂製レ
ンズまたは、ハードコート層を有する合成樹脂製レンズ
上に形成されたことを特徴とする請求項1記載の無機コ
ート膜を有する光学物品。 - 【請求項4】 無機コート膜に、真空中あるいは大気中
で、Si−H,Si−SH,Si−OR,Si−SR
(Rは有機基)から選ばれる結合を少なくとも1種以上
有する構造でかつ後処理によって親水性の基に変換され
るような置換基あるいは不飽和結合のうち少なくともど
ちらか一方を持つ気体のシラン化合物を反応させた後、
後処理あるいは不飽和結合を持つ物質をグラフト重合し
たことを特徴とする無機コート膜の表面改質方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5016506A JPH0688902A (ja) | 1993-02-03 | 1993-02-03 | 無機コート膜を有する光学物品及びその表面改質方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5016506A JPH0688902A (ja) | 1993-02-03 | 1993-02-03 | 無機コート膜を有する光学物品及びその表面改質方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0688902A true JPH0688902A (ja) | 1994-03-29 |
Family
ID=11918167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5016506A Pending JPH0688902A (ja) | 1993-02-03 | 1993-02-03 | 無機コート膜を有する光学物品及びその表面改質方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0688902A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001235604A (ja) * | 1999-12-14 | 2001-08-31 | Nissan Chem Ind Ltd | 反射防止膜及び反射防止膜の形成方法並びに反射防止ガラス |
JP2007126672A (ja) * | 1994-12-12 | 2007-05-24 | 3M Co | 反射防止特性および防曇特性を有するコーティング組成物 |
WO2009116612A1 (ja) | 2008-03-21 | 2009-09-24 | 三井化学株式会社 | 親水膜 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5226382A (en) * | 1975-08-22 | 1977-02-26 | Bosch Gmbh Robert | Process for forming protective layer on surface of optical reflector |
JPS58172245A (ja) * | 1982-04-02 | 1983-10-11 | Asahi Glass Co Ltd | ガラスの表面処理剤 |
JPS5939714A (ja) * | 1982-08-31 | 1984-03-05 | Matsumoto Seiyaku Kogyo Kk | 珪素酸化物被覆形成法 |
JPS61130902A (ja) * | 1984-11-30 | 1986-06-18 | Asahi Glass Co Ltd | 汚れのとれやすい反射防止膜付プラスチツクレンズ |
JPS6280603A (ja) * | 1985-10-04 | 1987-04-14 | Toray Ind Inc | 反射防止性を有する光学物品及びその製造方法 |
JPS62178903A (ja) * | 1986-02-03 | 1987-08-06 | Seiko Epson Corp | 無機コ−ト膜の表面改質法 |
-
1993
- 1993-02-03 JP JP5016506A patent/JPH0688902A/ja active Pending
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS6280603A (ja) * | 1985-10-04 | 1987-04-14 | Toray Ind Inc | 反射防止性を有する光学物品及びその製造方法 |
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Cited By (4)
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JP2007126672A (ja) * | 1994-12-12 | 2007-05-24 | 3M Co | 反射防止特性および防曇特性を有するコーティング組成物 |
JP2001235604A (ja) * | 1999-12-14 | 2001-08-31 | Nissan Chem Ind Ltd | 反射防止膜及び反射防止膜の形成方法並びに反射防止ガラス |
WO2009116612A1 (ja) | 2008-03-21 | 2009-09-24 | 三井化学株式会社 | 親水膜 |
US9512034B2 (en) | 2008-03-21 | 2016-12-06 | Mitsui Chemicals, Inc. | Hydrophilic film |
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