JPH0726062B2 - 無機コート膜の表面処理剤 - Google Patents

無機コート膜の表面処理剤

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JPH0726062B2
JPH0726062B2 JP63206292A JP20629288A JPH0726062B2 JP H0726062 B2 JPH0726062 B2 JP H0726062B2 JP 63206292 A JP63206292 A JP 63206292A JP 20629288 A JP20629288 A JP 20629288A JP H0726062 B2 JPH0726062 B2 JP H0726062B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、無機コート膜の表面処理剤に関する。
〔従来の技術〕 真空蒸着法,イオンプレーテイング法,スパツタリング
法などによつて得られる無機コート膜は、眼鏡,レンズ
など光学材料の反射防止膜,各種機能性膜などに広く用
いられている。特にSiO2の無機コート膜は、その基板と
の付着力,硬度,取り扱い易さなどの点で幅広く使用さ
れている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、SiO2などの無機コート膜は、Si,Na,Caなどの不
純物を含む水滴が付着した場合、乾燥する過程において
該不純物が無機コート膜の表面に残り、いわゆるヤケ現
象を起こす問題がある。また、蒸着による膜はバルクに
比べ一般に密度が小さく膜内での水分子の移動も容易で
あると考えられる。そのため、水分子が膜の表面に吸
着、その後拡散により膜と基材の界面に達し、膜の密着
性に悪影響を及ぼすなど、耐久性の低下を招く問題が認
められている。
このような無機コート膜の表面改質法として、例えば特
開昭62−169102,62−178902,62−178903,62−247302な
どが提案されている。本発明も同様に、上記した問題点
の解決を目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明によれば、次に述べる特定の含フッ素基を有する
シラン化合物と有機過酸化物とを必須成分とする無機コ
ート膜の表面処理剤が提案される。
本発明は、一般式 (但し、Aはフッ素原子、アルキル基、ビニル基、アリ
ル基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ
基、R1及びR2は同一又は異種のアルキル基、nは1〜18
の整数、mは0〜2の整数、lは0または1である。) で表される含フッ素基を有するシラン化合物および/ま
たはその加水分解物と有機過酸化物とを必須成分とする
ことを特徴とする無機コート膜の表面処理剤である。
本発明に用いる含フッ素基を有するシラン化合物(以
下、単に含フッ素シラン化合物という)としては、一般
式で表すと次の如くなる。
ここで、Aはフッ素原子、アルキル基、好ましくはメチ
ル基、ビニル基、アリル基、アクリロイルオキシ基、又
はメタクリロイルオキシ基であり、R1及びR2は同一又は
異種のアルキル基であり、nは1〜18の整数、mは0〜
2の整数及びlは0または1の数である。
これらのうち、好ましい化合物は、特に分子中にパーフ
ルオロアルキル基またはパーフルオロアルキレン基,例
えば一般式A−(CF2)n−(CH2)m−(但し、Aはフ
ツ素原子,水素原子または任意の置換基。nは1から18
までの整数,mは0から2の整数を表す。), (但し、lは0から5の整数を表す。) などを有するシラン化合物であり、具体的にはCH3CF2CF
2CH2CH2Si(OCH2CH33,CH2=CHCH2(CF23CH2CH2Si
(OCH33,CH2=C(CH3)COO(CF23Si(OCH33,CH2
=CH(CF25CH2CH2SiCH3(OCH32,CH2=CHCOO(CF2
5CH2CH2Si(OisoC3H83,CF3CH2CH2Si(OCH33,CF3CF2
CF2CH2CH2Si(OCH2CH33,CF3(CF23CH2CH2SiCH3(OC
H32,CF3(CF24CH2CH2Si(OCH33,CF3(CF25CH2C
H2Si(OsioC3H83,CF3(CF25CH2CH2SiCH3(OCH32,
CF3(CF26CH2CH2Si(OCH33,CF3(CF27CH2CH2SiCH
3(OCH2CH32,CF3(CF27CH2CH2Si(OCH33,CF3(CF
29CH2CH2SCH3(OCH2CH32,CF3(CF211CH2CH2Si(O
isoC3H83,CF3(CF211CH2CH2SiCH3(OCH32,CF3(C
F214CH2CH2Si(OCH33,CF3(CF215CH2CH2Si(OCH2
CH33,CH2=CHCH2(CF216CH2CH2SiCH3(OCH32,CF3
(CF218CH2CH2Si(OCH2CH33,CH2=CHCOO(CF218C
H2CH2SiCH3(OCH2CH32,CF3CF2CF2OFC(CF3)CF2OCH2C
H2CH2Si(OCH33,CF3CF2CF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)C
F2OCH2CH2CH2Si(OisoC3H83,CF3CF2CF2O(CF(CF3)C
F2O)5CH2CH2CH2SiCH3(OCH2CH3などである。
また、本発明に用いられる有機過酸化物としては、公知
のものが特に制限されず、例えば、過酸化水素,ハイド
ロパーオキサイド類ジアシルパーオキサイド類,ケネン
パーオキサイド類,アルキルパーエステル類,パーオキ
シジカーボネート類などが好適である。この有機過酸化
物は、含フツ素シラン化合物100重量部に対して一般に
0.1〜20重量部の割合で配合すればよい。
本発明の表面処理剤は、含フツ素シラン化合物に有機過
酸化物を配合した原液のまま用いることも出来るが、該
シラン化合物を有機溶剤に一般に0.1〜5重量%の濃度
に溶解して、デイツピング法,スピナー法,スプレー法
等により無機コート膜に塗布する方法などを用いること
ができる。この有機溶剤の種類としては、アルコール
類,ケトン類,塩素系溶剤などが有効である。
本発明の表面処理剤を用いて無機コート膜を処理する方
法は、上記したデイツプコーテイング法,スピナー法,
スプレー法などよりおこなわれるが、すでに基材上に存
在しているコート膜の性質、密着性,耐久性を低下させ
ずに処理を行なう必要がある。そのためには、密着性,
耐久性を低下させない温度及び環境で、かつ反射防止膜
などと処理する場合、分光特性に影響を与えないなど、
処理前の諸特性に影響を与えない程度の表面付近で反応
を行なう処理が望ましい。したがって、本発明の表面処
理剤を無機コート膜に塗布した後、一般に30〜60℃の温
度で乾燥される。このような処理後、シラン化合物,コ
ート膜表面/付近との反応に寄与できなかったシラン化
合物を洗浄により洗い流すことにより、処理前の反射防
止特性などの外観が変わらない処理を行なうことができ
る。
なお、本発明の処理剤には必要に応じて、所望の性状,
物性を付与するために、例えば界面活性剤,帯電防止剤
など公知の添加剤を任意に配合することが出来る。
〔発明の作用および効果〕
本発明の表面処理剤によれば、無機コート膜において含
フツ素シラン化合物と有機過酸化物との反応により、無
機コート膜表面に疎水性機能,撥水,撥油効果を寄与す
ることが出来る。即ち、疎水性を表面に持たせれば、水
やその中に含まれる不純物とコート膜表面の結合性が弱
まり、ヤケ現象の防止につながる。また、疎水性である
ために、水に対して表面がフイルターの役目を果たし、
水分によるコート膜全体の耐久性劣化を防ぐことができ
る。さらに水滴が容易に膜から落ちるため、雨の日など
に便利である。
しかしながら、上記の含フツ素シラン化合物だけでは無
機コート膜に満足する撥水,撥油効果が充分に得られな
い。これに対して本発明の表面処理剤では、含フツ素シ
ラン化合物に有機過酸化物を添加することにより、該シ
ラン化合物の縮合及び架橋を促進し高分子量化すること
で低濃度,低コストで撥水,撥油効果を著しく向上する
ことができる。即ち、本発明においては縮合可能な含フ
ツ素シラン化合物に有機過酸化物を添加することによ
り、それ相当の作用効果が得られる。ただ、有機過酸化
物を添加することで、撥水,撥油効果が向上する理由と
してはよくわからない。
本発明は、このような効果を有するため、合成樹脂製及
びガラス製眼鏡レンズ,カメラレンズ,時計用ガラス,
窓ガラスなど、無機コート膜を使用した製品に適応する
ことが可能である。
〔実施例〕
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例において得られたコート膜の評価方法は、
以下に示す方法を用いた。
(1) ヤケ性:水道水をコート膜表面にたらし、乾燥
させた後、布で残留物を拭き取った。
A:完全に拭き取れる B:一部残留物が残る C:残留物がほとんど残る (2) 密着性:37℃の純水に1週間浸漬した後、コー
ト膜の密着性を調べた。JIS・D−0202に準じてクロス
カツトテープ試験によって行なった。即ち、ナイフを用
い基板表面に1mm間隔に切り目を入れ、1cm2のマス目を
形成させる。。次に、その上にセロフアン粘着テープ
(ニチバン(株)製“セロテープ”)を強く押し付けた
後、表面から90゜方向へ急に引っ張り剥離したのち、コ
ート被膜の残っているマス目をもって密着性の指標とし
た。
(3) 接触角:接触角計(エルマ ゴニオメータ式
接触角測定器G−1)を用いて液滴法により測定した。
実施例1 無機コート膜の最上層がSiO2層から成る反射防止膜つき
レンズをイソプロピルアルコールで洗浄し、十分乾燥さ
せた後、以下に述べるコーテイング液をデイツピング法
により、液温15℃、引き上げ速度50cm/minの条件で塗布
した。次に、熱風乾燥炉中で50℃で5分乾燥させた。コ
ーテイング液は次の様にして調合を行なった。即ち、 CF3CF2CF2OCF(CF3)CF2CH2CH2CH2Si(OCH3を4g及
び0.05N塩酸1gを混合した後、メタノール200gに溶解さ
せた。このメタノール溶液に有機過酸化物(日本油脂
(株)製パーブチルND)を0.4gを加えて、室温で3時間
撹拌をし、コーテイング液とした。
上記の様にして得られたレンズをアセトン及び純水によ
り洗浄し、乾燥したが、外観,反射防止の特性に大きな
変化はみられなかった。評価結果を第1表に示す。
実施例2 実施例1でシラン化合物による処理をする前のレンズを
用い、以下に示す方法で処理をおこなった。
先ず、CF3(CF27CH2CH2Si(OCH3を4g及び0.05N塩
酸1gを混合した後、メタノール/塩化メチレン(40/60w
t%)混合液200gに溶解させた。
その後、第1表に示す各種の有機過酸化物をシラン化合
物100重量部に対して第1表に記載の所定量になるよう
に加えた後、室温で3時間撹拌し、コーテイング液とし
た。又、処理方法については実施例1に準じた。それら
の評価測定した結果を第1表に示す。
比較例1 実施例1で得られたシラン化合物による処理をする前の
反射防止膜付きの合成樹脂製レンズを、同様に評価測定
に供した。その結果を第1表に併記した。
比較例2 実施例1で用した反射防止膜付きの合成樹脂製レンズに
CF3CF2CF2OCF(CF3)CF2OCH2CH2CH2Si(OCH334gと0.0
5N塩酸1gを混合した後、メタノール200gに溶解させ、室
温で3時間撹拌し、コーテイング液とした。処理方法は
実施例1に準じた方法を用いた。この評価測定した結果
を第1表に併記した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (但し、Aはフッ素原子、アルキル基、ビニル基、アリ
    ル基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ
    基、R1及びR2は同一又は異種のアルキル基、nは1〜18
    の整数、mは0〜2の整数、lは0または1である。) で表される含フッ素基を有するシラン化合物および/ま
    たはその加水分解物と有機過酸化物とを必須成分とする
    ことを特徴とする無機コート膜の表面処理剤。
JP63206292A 1988-08-22 1988-08-22 無機コート膜の表面処理剤 Expired - Fee Related JPH0726062B2 (ja)

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