JPH04138240A - 合成樹脂製蛇腹製品の射出ブロー成形方法 - Google Patents

合成樹脂製蛇腹製品の射出ブロー成形方法

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JPH04138240A JP2262239A JP26223990A JPH04138240A JP H04138240 A JPH04138240 A JP H04138240A JP 2262239 A JP2262239 A JP 2262239A JP 26223990 A JP26223990 A JP 26223990A JP H04138240 A JPH04138240 A JP H04138240A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は合成樹脂製蛇腹製品の射出ブロー成形方法に関
する。更に詳述すると、本発明は等速ジヨイント用ブー
ツやステアリングブーツ等のようなプラスチック製蛇腹
製品の射出ブロー成形方法に関する。
(従来の技術) 従来、合成樹脂で蛇腹(ベローズ)製品を形成するには
ブロー成形が多く用いられている。しかし、ブロー成形
によると、蛇腹の山部は谷部よりもブローアツプ比が高
いため、成形品全体の肉厚に比べて山部の肉厚が極端に
薄くなってしまう。
このため、このブロー成形の蛇腹製品をアクチエータと
して使用する場合、山部の肉厚が薄くなって、負圧力に
よって山部が座屈してストロークの低下が生じ、甚しい
ときはアクチエータの機能を果さなくなる。また、空調
装置などのダクトとして使用する場合には山部の肉厚が
薄くなると断熱効果が悪くなる。そこで、パリソンの肉
厚を厚くして山部を適正な肉厚にしようとすると、他の
部分の肉厚が不必要に厚くなり、材料が無駄になると共
に蛇腹本来の柔軟性が損なわれてしまう。
また、射出ブロー成形によって蛇腹を形成することも考
えられる。この射出ブロー成形は、金型内に溶融m脂を
射出して底のあるチューブ状のパリソンを成形し、この
パリソンをブロー金型で囲んで膨張させ最終形状とする
方法である。このため使用する材料は、射出工程にあっ
ては粘度の低い流動性のある材料が好ましいが、反面ブ
ロー工程にあっては粘度の高い材料が好ましいという二
律背反の関係にある。そこで、通常はブロー工程に合せ
て材料が選定されるが、射出工程では流れ難い材料とな
る。このため、従来にあっては、パリソンは流動抵抗の
少ない均一肉厚のチューブ状とすることが常識とされて
いる。そして、ブロー成形外型に形成された蛇腹状のキ
ャビティに沿ってパリソンを全体的に膨張させることに
よって、蛇腹状の胴部を形成するようにしている。
しかしながら、均一肉厚のチューブ状のパリソンを用い
て蛇腹製品をつくると、ブロー工程においてブローアツ
プ比が局部的に興なり、肉厚が大きく興なる製品ができ
上ってしまう、特に次第に径が大きくなる円錐形の蛇腹
製品、例えば自動車などに用いられる等速ジヨイント用
ブーツの場合、最終製品の肉厚の均一化を図るなめに末
広がりのテーバ形状にパリソンを成形しようとしても、
開放圧成形に近くなるため、樹脂中のガス成分か気泡と
なって表われたり、流れが複雑となって内部抵抗が残り
易くなるため、ひけや気泡、ボイドなどが発生する問題
が生じる。また、長尺な蛇腹製品を成形する場合にも開
放圧成形に近くなり、パリソンに気泡、ボイド、ひけな
どが発生する問題がある。このため、従来は射出ブロー
成形法によると、均一な肉厚の蛇腹製品、特に径が次第
に大きくなる末広がりな円錐形蛇腹製品をつくることは
できないと思われている。
そこで、この偏肉の問題を解決するため、先に実開平2
−34211号において、パリソンそのものの肉厚を不
均一にしておく技術が提案されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、ブロー成形は肉厚を薄くしながらパリソ
ンを膨張させることによって所望の製品形状に成形する
手法なので、ブロー圧の分布の不均一や樹脂温度のばら
つき等によって成形品の肉厚にばらつきが生ずる傾向が
強く、パリソンの肉厚制御だけで均一な肉厚に成形する
ことは難しい。
特に、成形形状が複雑な蛇腹製品の場合、なかでも円錐
形に蛇腹が形成されている等速ジヨイント用ブーツの場
合には蛇腹部分の傾斜面の角度が非対称であるため均一
に膨張させることは難しく肉厚のばらつきを伴い易い、
そして、この肉厚のばらつきは全体に生じるが、特に谷
部に生する場合、自動車の等速ジヨイント用ブーツ等に
適用する場合には好ましくない。
また、パリソンの肉厚を一定比率で不均一にする場合で
も、パリソン比率は依然として大きいので容積算出が難
しく、製品に対する容積誤差が大きくなった場合にはコ
アの修正が必要となる。
本発明は、均一な肉厚のプラスチック蛇腹製品を簡単に
得る射出ブロー成形方法を提供することを目的とする。
更に具体的には、本発明は、全体に均一な肉厚で特に谷
部の寸法のばらつきが少ないプラスチック蛇腹製品を成
形し得る射出ブロー成形方法を提供することを目的とす
る。
(課題を解決するための手段) かかる目的を達成するため、本発明の射出ブロー成形方
法は、断面円弧状の谷部と山部及びこれらの間の斜面部
とから成る蛇腹状の胴部を有する合成樹脂製蛇腹製品の
前記谷部または谷部とその周辺を、あらかじめパリソン
成形時の射出成形によってほぼ最終製品形状に完成し、
その後のブロー成形において前記山部と前記斜面部のみ
をブロー成形し、最終製品形状を得るようにしている。
また、本発明の射出ブロー成形方法において、パリソン
の山部は外周面側が球面形状に成形されている。
(作用) したがって、パリソン成形時の射出成形によってパリソ
ンの谷部のみが最終製品の完成された寸法で正確に形成
される。そして、蛇腹状胴部の谷部若しくは谷部とその
近傍を除く山部及び斜面部がブロー成形によって最終製
品の完成された寸法に成形される。このとき、ブロー用
空気は谷部の寸法制度に影響を与えない程度の僅かな膨
張によって冬山に流入しブロー圧力をかける。谷部はブ
ロー用空気を流通させるために僅かに膨張するが、これ
はブロー成形とは興なり、ブロー圧がかかつている僅か
の間だけ膨らんでいるだけであり、実質的にブロー成形
されていない。
(実施例) 以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基づいて詳細
に説明する。尚、本実施例は自動車で用いられる等速ジ
ヨイント用ブーツに適用したものである。
まず、本実施例が対象としている合成樹脂製蛇腹製品・
等速ジヨイント用ブーツについて簡単に説明する。この
ブーツ7は、第2図に示すように、両端の円筒状取付部
5.6の間に、断面円弧状の谷部1と山i#2及びこれ
らの間の斜面部3とから成る蛇腹状の胴部4を有してい
る。この等速ジヨイント用ブーツは、合成樹脂製蛇腹製
品の谷部または谷部とその周辺をあらかじめパリソン成
形時の射出成形によってほぼ最終製品形状に完成したパ
リソンを得、これをブロー成形において谷MIを除く部
分を膨らませることによって所望形状・肉厚の成形品に
ブロー成形される。
第1図(A)及び第1図(B)に本発明の射出ブロー成
形方法に使用されるパリソンの断面形状の一例を示す、
このパリソン10は、熱可塑性樹脂によって製品7の形
状に近似した底付きの円錐筒体形状に形成されると共に
その円錐面部分11に蛇腹状の異径$12が形成されて
いる。異径部12はその凹凸(谷部13と山部14)の
ピッチPを成形しようとする製品7のピッチP1に近似
させると共に、谷部(必要あれば谷部の近傍を含めて)
13の肉厚及び形状・寸法が製品7の谷部1とほぼ同じ
に形成されている。また、山部14及び斜面#15にお
いては、その肉厚Ti及び形状・寸法が後工程のブロー
成形によって変化する容積分を満足する程度の厚み及び
形状・寸法に形成されている6例えば、パリソン10の
谷部13を除く山部14及び斜面部15は、20〜80
%のパリソン比率、好ましくは50%程度のパリソン比
率でブロー成形されるように設けられている。
尚、山部14の形状は特に限定されるものではないが、
図示するように外周面が球面となるような形状にするこ
とが好ましい、因みに、パリソン比率とは製品山径:D
、製品谷径:d、パリソン外径:Aとして((D−A)
 / (D−d) l xlooで示される値である。
即ち、パリソンを形成する射出成形用外金型とコア金型
との間で形成されるキャビティは、谷部とその近傍の斜
面部の一部が最終製品形状の谷部とその近傍の斜面部と
ほぼ同じ肉厚・寸法・形状に形成され、それを除く部分
についてはブロー成形後に最終製品形状となるような寸
法・肉厚・形状に形成されている。パリソン10の谷部
13と山部14との差h[第1図(B)参照]は、山部
3のブローアツプ比を可能なかぎり小さく抑えるため製
品形状7に近づけること、即ち大きくすることが好まし
いが、反面射出時の樹脂の流れを阻害することを考慮し
なければならないことから、通常、製品形状に比してば
やかな屈曲状態となるような値が選択される。
以上のように構成されるパリソン及びそれを用いて成形
される円錐形の中空成形品は次のようにして成形される
例えば、割型となった射出成形用外金型20内にコア金
型21を設置してから射出成形用外金型20を閉じると
共にネック金型22を閉じる。そして、小端側からコア
金型21の周囲のキャビティに溶融樹脂を射出してパリ
ソン10を成形する[第3図(A)]、このとき、射出
成形用外金型20及びコア金型21には、山部14と谷
部13及び斜面部15から成る蛇腹状の異径部12を形
成するなめ、所定深さ・形状の凹凸23A、23Bが形
成されている6次いで、射出成形用外金型20を開いて
パリソン10をコア金型21に支持させた状態のまま取
出す[第3図(B)]、そして、割型となったブロー成
形外金型24へ移し[第3図(C)]−ブロー成形外金
型24を閉じてコア金型21に設けられた空気吹込み口
25を開いて空気を吹込んでブロー成形する[第3図(
D)]。このとき、パリソン10の山部14は、最終製
品形状に対応する形状とされている谷部13よりも厚内
であり冷え難く熱を保有しているため、流動性が谷部1
3よりも高く伸び易い。しかも、このパリソン10の谷
部13は、ブロー成形外金型24とコア金型21との間
で、ブロー成形用の空気を流通させる程度の僅かの隙間
をあける程度に実質的に挟持されているので、ブロー成
形されることがない。これに対し、山部14及び斜面1
15の周辺は、ブロー成形外金型24に収容された際に
コア金型21とブロー成形外金型24との間に空間を有
するので、ブロー成形外金型24に沿ってブロー成形さ
れる。即ち、ブロー成形外金型24のキャビテイ面の斜
面部26及び山部27が形成する最終製品形状に沿って
成形される。
このパリソン10の谷部13を除く山部14及び斜面部
15はパリソン比率20〜80%、好ましくは50%程
度でブロー成形される。これによって、ブロー成形後の
成形品の形状は、肉厚の差か少なくほぼ均肉なもので、
特に谷部1における肉厚の差と形状のばらつきが抑えら
れる。
冷却後、ネック金型22とブロー成形外金型24とを開
き、成形品7を取出す[第゛3図(E)]。
尚、成形品7のコア金型21からの取出しは一般にエア
ブロ−により成形品7を膨張させて行うが、本発明はパ
リソン比率を20〜80%、好ましくは50%程度の樹
脂材料の弾性変形範囲内としているため、膨張による変
形が生じることはない。
尚、上述の実施例は本発明の好適な実施の一例ではある
がこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱し
ない範囲において種々変形実施可能である。例えば、本
実施例では蛇腹製品が全体に円錐形状となっている等速
ジヨイント用ブーツについて言及しているが、全体が円
筒形状となるステアリングブーツの製造に適用すること
も可能である。
(発明の効果) 以上の説明より明らかなように、本発明の合成樹脂製蛇
腹状製品の射出ブロー成形方法は、パリソンの谷部のみ
をあらかじめ製品形状に合せてパリソン成形時の射出成
形によって最終形状に成形し、その他の部分即ち山部及
び斜面部のみをブロー成形によって最終製品形状に仕上
げるようにしているので、蛇腹製品の谷部の寸法ばらつ
きを抑えることができる。しかも、この射出ブロー成形
方法によると、パリソン比率を小さくできるため、容積
算出が容易になると共に製品形状に対する容積誤差が少
なくなるので、山部や斜面部の寸法ばらつきをも抑える
ことができる。依って、蛇腹部の全体の肉厚を均一に成
形でき、またコアの修正の必要も少なくなる。
また、山部の形状を球面にした場合、ブロー成形時に山
部が均等に膨張するため山部及びその近傍がより均一な
肉厚に成形できる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は本発明の合成樹脂製蛇腹状製品の射出ブ
ロー成形方法において使用されるパリソンの一例を示す
縦断面図、第1図(B)はその要部を拡大して示す断面
図である。 第2図は本発明方法によって成形しようとする蛇腹製品
の一例を示す中央縦断面図である。 第3図(A)〜(E)は本発明の射出ブロー成形方法を
示す製造工程図である。 7・・・成形製品、 1・・・山部 2・・・谷部、 3・・・斜面部、 4・・・蛇腹状の胴部、 10・・・パリソン、 13・・・谷部、 14・・・山部、 15・・・斜面部。 特許出願人  キーパ−株式会社

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)断面円弧状の谷部と山部及びこれらの間の斜面部
    とから成る蛇腹状の胴部を有する合成樹脂製蛇腹製品の
    前記谷部または谷部とその周辺を、あらかじめパリソン
    成形時の射出成形によってほぼ最終製品形状に完成し、
    その後のブロー成形において前記山部と前記斜面部のみ
    をブロー成形し、最終製品形状を得ることを特徴とする
    合成樹脂製蛇腹製品の射出ブロー成形方法。
  2. (2)前記パリソンの山部は外周面側が球面形状に成形
    されていることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製
    蛇腹製品の射出ブロー成形方法。
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